JP5342208B2 - 操舵支援装置 - Google Patents
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Description
操舵支援装置は、例えば、車線の中央部に目標走行位置を設定し、目標走行位置から自車両がずれた場合には、その変位量に応じて復元方向への操舵力を発生する車線維持支援制御を行う。
例えば、特許文献1には、ステレオカメラを用いて自車両前方の白線形状を認識し、その中央部に目標走行位置を設定して、車両の操舵支援制御を行うとともに、車線幅の変更等に応じて目標走行位置を補正する車線追従支援装置等が記載されている。
これに対し、例えば特許文献2には、車線逸脱防止装置及び車線追従支援装置において、車両前方の立体物と車線位置との関係に基づいてドライバが意図的に車線を逸脱しようとしているか判定し、この判定が成立した場合には操舵支援制御を停止することが記載されている。
本発明の課題は、隣接車両の回避時に操舵支援制御を継続しつつ運転者の操舵入力との干渉を低減した操舵支援装置を提供することである。
請求項1の発明は、走行車線内の目標走行位置を自車両が走行するよう操舵機構へ操舵トルクを付与する操舵支援装置において、自車両前方の環境を認識する環境認識手段と、前記環境認識手段を用いて自車両の走行車線内に前記目標走行位置を設定する目標走行位置設定手段と、前記環境認識手段を用いて自車両の前方で自車両の走行車線と隣接して走行する隣接車両を検出する隣接車両検出手段と、前記隣接車両の自車両に対する接近度を算出する接近度算出手段と、運転者によるステアリング操作の操舵方向及び入力トルクを検出する操舵操作検出手段と、前記目標走行位置と自車両との横位置偏差に基づいて自車両が前記目標走行位置を走行するよう前記操舵機構へ操舵トルクを付与する操舵制御手段とを備え、前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向である場合、前記接近度及び前記入力トルクに応じて前記隣接車両へ近づく方向への前記操舵トルクを低減し、自車両の走行路の横方向における勾配を検出するカント検出手段を備え、前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向である場合、さらに前記勾配に応じて前記隣接車両へ近づく方向への前記操舵トルクを低減するとともに、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向であり、かつ前記接近度が所定の接近度閾値以上であり、かつ前記入力トルクが所定のトルク閾値以上である場合に、前記操舵トルクを低減することを特徴とする操舵支援装置である。
を特徴とする請求項1に記載の操舵支援装置である。
(1)運転者による操舵方向が隣接車両から遠ざかる方向でありかつ入力トルクが大きい場合は、運転者が隣接車両を回避するために目標走行位置から意図的に離れようとしているものとして、目標走行位置へ復元するよう隣接車両へ近づく方向に作用する操舵トルクを低減することによって、運転者の操舵操作に対する干渉を低減し、操舵支援制御を継続した場合にも運転者に与える煩わしさや違和感を軽減することができる。
また、操舵トルクを低減する度合を、接近度が大きい(隣接車両が近い)場合に大きくすることによって、運転者による回避動作をより容易にすることができる。
(3)操舵方向が隣接車両から遠ざかる方向であり、かつ接近度が所定の接近度閾値以上であり、かつ入力トルクが所定のトルク閾値以上である場合に、自車両との接触リスクが高い隣接車両を運転者が意図的に回避しているものとして、操舵トルクを低減することにより運転者の操舵操作との干渉を防止することができる。
(4)接近度算出手段は、隣接車両の左右端部を検出し、自車両の走行車線のうち隣接車両側の走行車線端と隣接車両との自車両側の端部との横方向の距離に基づいて接近度を算出することによって、仮に自車両の車線逸脱が生じた場合の接触リスクを適切に検出することができる。
(5)カント検出手段を備え、操舵方向が隣接車両から遠ざかる方向である場合、さらに勾配に応じて隣接車両へ近づく方向への操舵トルクを低減することによって、カントによる車両の流れと操舵支援制御による操舵トルクとの相乗効果によって自車両が隣接車両側へ変位することを防止できる。
(6)減速操作検出手段を備え、操舵方向が隣接車両から遠ざかる場合、減速操作の検出時には、運転者による危険回避操作が行われている可能性が高いとして、操舵支援制御による操舵トルクを低減することによって、運転者による操作の自由度を高めることができる。
図1は、実施例の操舵支援装置を含む車両のシステム構成を示す図である。
操舵支援装置は、操舵機構10に操舵トルク(操舵力)を付与するものである。
操舵機構10は、前輪FWを支持するハウジングHを所定の操向軸線(キングピン)回りに回転させて操舵を行うものである。
ステアリングホイール11は、運転者が操舵操作を入力する環状の操作部材である。
ステアリングシャフト12は、ステアリングホイール11の回転をステアリングギアボックス13に伝達する回転軸である。
ステアリングギアボックス13は、ステアリングシャフト12の回転運動を車幅方向の直進運動に変換するラックアンドピニオン機構を備えている。
タイロッド14は、一方の端部をステアリングギアボックス13のラックに連結され、他方の端部をハウジングHのナックルアームに連結された軸状の部材である。タイロッド14は、ハウジングHのナックルアームを押し引きすることによってハウジングHを回転させ、操舵を行う。
電動アクチュエータ21は、例えば、ステアリングシャフト12の途中に設けられ、減速機構を介して操舵機構10に対して操舵トルク(操舵力)を付与する電動モータである。
舵角センサ22は、ステアリングシャフト12の角度位置(ステアリングホイール11の角度位置と実質的に等しい)を検出するエンコーダを備えている。
トルクセンサ23は、電動アクチュエータ21とステアリングホイール11との間でステアリングシャフト12に挿入され、ステアリングシャフト12に作用するトルクを検出するものである。通常、トルクセンサ23が検出するトルクは、運転者がステアリングホイール11に入力する操舵トルクと実質的に等しくなる。
操安制御ユニット30には、ハイドロリックコントロールユニット(HCU)31、車速センサ32、ヨーレートセンサ33、横加速度(横G)センサ34等が接続されている。
車速センサ32は、各車輪のハブベアリングを保持するハウジングに設けられ、車輪速に応じた車速パルス信号を出力する。この車速パルス信号は、所定の処理を施すことによって、車両の走行速度を求めることができる。
ヨーレートセンサ33及び横Gセンサ34は、車体の鉛直軸回りの回転速度及び横方向の加速度をそれぞれ検出するMEMSセンサを備えている。
トランスミッション制御ユニット50は、エンジンの出力を変速して前後のディファレンシャルへ伝達するオートマティックトランスミッションを統括的に制御するものである。
車両統合ユニット60は、上記各ユニットに関連する以外の車両の電装品を統括的に制御するものである。
操舵支援制御ユニット100は、上述したEPS制御ユニット20、操安制御ユニット30、エンジン制御ユニット40、トランスミッション制御ユニット50、車両統合ユニット60と、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して接続され、各種情報や信号を取得可能となっている。
環境認識手段110は、ステレオカメラ111、画像処理部112等が接続されている。
ステレオカメラ111は、例えば車両のフロントウインドウ上端部のルームミラー基部付近に設けられた一対のメインカメラ及びサブカメラを備えている。メインカメラ及びサブカメラは、それぞれCCDカメラを有して構成されている。メインカメラ及びサブカメラは、車幅方向に離間して設置されている。メインカメラ及びサブカメラは、それぞれ基準画像及び比較画像を撮像し、これらに係る画像データを画像処理部112に出力する。
図2は、自車両、車線(白線)、走行目標位置及び自車進行路の平面的配置の一例を示す図である。
そして、環境認識手段110は、白線位置の検出を連続的に行なって車両の進行方向に複数の車線候補点を設定し、整合のとれない車線候補点を無視するとともに、車線候補点を設定できなかった領域は所定の補完処理を行うことによって、自車両前方の車線形状を認識する。
そして、環境認識手段110は、先行車両に係る画像データから輪郭を抽出し、車幅方向における左右両端点の画素を抽出する。
自車進行路の推定は、例えば、車両前方の所定の距離である注視距離Zにおける自車両の横位置を算出する。注視距離Zは、自車両前方の所定の距離であって、例えば自車両が数秒後(例えば約2秒程度)に到達する位置に設定される。
自車両の重心位置を原点とし、車幅方向へ延びるX軸、及び、車体前方側へ延びるZ軸を有する座標系を用いて以下説明する。
注視距離Zにおける自車進行路の横位置Xeは、以下の式1によって求められる。
図3は、自車両、車線、及び、隣接車両の平面的配置の一例を示す図である。図3に示す状態では、隣接車両LVは自車両OVの走行車線の右側の車線を走行している。このため、運転者が左側への操舵入力を行い、車両を車線維持制御における目標走行位置よりも左側へ進行させようとしている。(運転者意志経路が走行目標位置の左側へずれている。)
接近度算出手段150は、隣接車両検出手段140が検出した隣接車両の画像データを用いて、隣接車両の自車線側の端点と、自車両と隣接車両との間の白線との横方向距離d(図3参照)を算出する。この横方向距離dは、隣接車両の自車両走行車線への接近度合を示す度合(接近度)である。なお、ここで隣接車両の自車両側の端点として、隣接車両の画像を構成する画素のうち、水平方向における位置が最も自車両走行車線側の画素を用いることができる。また、隣接車両検出手段140及び接近度算出手段150は、先行車画像をパターン認識し、先行車画像内に占める位置及び色彩からウインカ(ターンシグナルランプ)やブレーキランプ、あるいはこれらをアセンブリ化したリアコンビネーションランプ等を抽出し、これらのうち一つを隣接車両の端点として用いることもできる。
カント検出手段170は、車速センサ32が検出した車速及びヨーレートセンサ33が検出したヨーレートに基づいて推定される推定横加速度と、横Gセンサ34が検出した実際の横加速度との差分に基づいて傾斜角を算出する。
制動検出手段180は、例えばHCU31が各車輪のブレーキのホイールシリンダに付与されるブレーキフルード圧力等を検出することによって、運転者による制動操作(減速操作)を検出するものである。
そして、目標操舵トルクが設定されると、操舵制御手段190は、EPS制御ユニット20に対して指示を出し、電動アクチュエータ21を駆動させて操舵機構10に操舵トルクを付与させる。
図4は、車線維持支援制御時の動作を示すフローチャートである。
図5は、図4におけるゲイン設定時のサブルーチンを示すフローチャートである。
先ず、図4の各ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS10:環境認識>
環境認識手段110は、ステレオカメラ111を用いて自車両の走行車線の形状を認識する。その後、ステップS20に進む。
<ステップS20:走行状態検出>
自車進行路推定手段120は、自車進行路の推定に必要な舵角、車速等の車両の走行状態に関する情報を取得する。その後、ステップS30に進む。
<ステップS30:自車進行路推定>
自車進行路推定手段120は、ステップS02で取得した情報を用いて、上述した式1により自車進行路を推定する。その後、ステップS40に進む。
<ステップS40:車線維持目標地点算出>
目標走行位置設定手段130は、車線維持目標地点(Xc,Z)を算出する。この車線維持目標地点は、自車両に対して所定の注視距離前方であって、車線幅の中央部に設定される。その後、ステップS50に進む。
操舵制御手段190は、自車両から注視距離Z前方における自車進行路と車線維持目標地点との横方向偏差を式2の通り算出する。
Δe=Xc−Xe ・・(式2)
その後、ステップS60に進む。
操舵制御手段190は、偏差Δe及びΔeの三乗値にそれぞれ対応するゲインを設定する。
以下、このゲイン設定について、図5の各ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS61:隣接車両有無判断>
操舵制御手段190は、隣接車両検出手段140を用いて、自車両に接近する隣接車両の有無を検出する。隣接車両が自車両に接近しているか否かの判断は、例えば、自車両から隣接車両までの距離の時間履歴をモニタすることによって、両者の相対速度を算出することによって行う。自車両に接近する隣接車両が有る場合はステップS62に進み、無い場合はステップS65に進む。
<ステップS62:隣接車両接近度判断>
操舵制御手段190は、接近度算出手段150が算出した隣接車両の自車線側端点と白線との距離dを所定の閾値d1(例えば、0.3m程度)と比較し、dがd1よりも小さい場合は接近度が大きいものとしてステップS63に進み、その他の場合はステップS65に進む。
操舵制御手段190は、操舵操作検出手段160を用いてトルクセンサ23の出力に基づいて算出される運転者からステアリングホイール11への入力トルク値であるトルクセンサ値Nを取得する。そして、このトルクセンサ値Nを所定の閾値N1(例えば、1.0N・m程度)と比較し、NがN1よりも大きい場合は、運転者が意図的に回避操作を行っているものと推定してステップS64に進み、その他の場合はステップS65に進む。
<ステップS64:操舵方向判断>
操舵制御手段190は、トルクセンサ値の極性から、運転者による操舵操作の方向を検出し、操舵操作方向が隣接車両から遠ざかる方向の場合はステップS66に進み、隣接車両に近づく方向の場合はステップS69に進む。
操舵制御手段190は、予め設定された基本ゲインを設定する。その後、メインルーチンに復帰してステップS70に進む。
<ステップS66:ゲイン低下>
操舵制御手段190は、上述した基本ゲインに対して低下されたゲインを設定する。
図6は、基本ゲイン時及びゲイン低下時における偏差Δeと目標操舵トルクτとの相関を示すグラフである。図6(a)は偏差Δeに比例する1次成分を示し、図6(b)は偏差Δeの3乗に比例する3次成分を示している。なお、実際の目標操舵トルクは、これらの1次成分及び3次成分を合成し、さらにその他の付加的操舵トルクを加算して算出される。図6において、横軸はΔeを示し、縦軸は目標操舵トルクτを示している。ゲインの低下(1次のゲインをG1からG2へ、3次のゲインをG3からG4へ変更)により、同じΔeに対して、1次成分、3次成分ともに低下することがわかる。その後、ステップS67に進む。
操舵制御手段190は、自車両が走行中の路面に、隣接車両側が低く反隣接車両側が高いカントがあり、かつ、その傾斜角が所定値以上である場合には、ゲインをさらに所定値又は所定の割合だけ低下させる補正を行う。その後、ステップS68に進む。
<ステップS68:ブレーキ補正>
操舵制御手段190は、制動検出手段180によって検出されたブレーキフルード液圧が所定の閾値以上である場合は、運転者が危険回避等のための制動操作を行っているものとして、操舵制御手段190にゲインをさらに所定値又は所定の割合だけ低下させる補正を行う。その後、メインルーチンに復帰してステップS70に進む。
<ステップS69:ゲイン増加>
操舵制御手段190は、上述した基本ゲインに対して増加されたゲインを設定する。その後、メインルーチンに復帰してステップS70に進む。
操舵制御手段190は、以下の式3を用いて、目標操舵トルクτを設定する。
τ=G1X・Δe+G3X・Δe3
=G1X・(Xc−Xe)+G3X・(Xc−Xe)3・・(式3)
G1X:1次ゲイン
G3X:3次ゲイン
なお、実際にはこのような偏差に応じたフィードバック項のみではなく、例えば車線形状(自車両前方のカーブ曲率)に基づいて設定されるフィードフォワード制御による項を目標操舵トルクτに付加してもよい。その後、ステップS80に進む。
<ステップS80:操舵力発生>
操舵制御手段190は、ステップS70で設定した目標操舵トルクτに基づいて、EPS制御ユニット20に指示を出し、電動アクチュエータ21によって操舵機構10に対して操舵トルクを付与する。その後、一連の処理を終了(リターン)する。
(1)運転者による操舵方向が隣接車両LVから遠ざかる方向でありかつ入力トルクが大きい場合は、運転者が隣接車両を回避するために目標走行位置から意図的に離れようとしているものとして、目標走行位置へ復元するよう隣接車両へ近づく方向に作用する操舵トルクτを低減することによって、運転者の操舵操作に対する干渉を低減し、操舵支援制御を継続した場合にも運転者に与える煩わしさや違和感を軽減することができる。
また、操舵トルクを低減する度合を、接近度が大きい(隣接車両LVが近い)場合に大きくすることによって、運転者による回避動作をより容易にすることができる。
(3)操舵方向が隣接車両LVから遠ざかる方向であり、かつ距離dが所定の閾値d1以下であり、かつ入力トルクNが所定のトルク閾値N1以上である場合に、自車両OVとの接触リスクが高い隣接車両LVを運転者が意図的に回避しているものとして、操舵トルクτを低減することにより運転者の操舵操作との干渉を防止することができる。
(4)隣接車両LVの左右端部を検出し、自車両の走行車線のうち隣接車両側の走行車線端(白線L)と隣接車両LVの自車両側の端部との横方向の距離dに基づいて接近度を算出することによって、仮に自車両OVの車線逸脱が生じた場合の接触リスクを適切に検出することができる。
(5)カント検出手段170を備え、操舵方向が隣接車両LVから遠ざかる方向である場合、さらに勾配に応じて隣接車両へ近づく方向への操舵トルクτを低減することによって、カントによる車両の流れと操舵支援制御による操舵トルクτとの相乗効果によって自車両OVが隣接車両LV側へ変位することを防止できる。
(6)減速操作検出手段180を備え、操舵方向が隣接車両から遠ざかる場合、減速操作の検出時には、運転者による危険回避操作が行われている可能性が高いとして、操舵支援制御による操舵トルクを低減することによって、運転者による操作の自由度を高めることができる。
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)実施例ではステレオカメラによって環境認識を行う構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば先行車の距離をミリ波レーダ、レーザレーダ、超音波等を用いて検出する構成としてもよい。また、自車両の走行車線に関する情報を、例えばナビゲーション装置用として準備された地図データから取得する構成としてもよい。
(2)操舵機構に操舵トルクを付与するアクチュエータの構成は、実施例のようなコラムアシストタイプのものに限らず、例えば、ステアリングシャフトに接続されたピニオン軸を駆動するピニオンアシストタイプ、ステアリングシャフトに接続されたピニオンと独立したピニオンを駆動するダブルピニオンタイプ、ステアリングラック自体を直進方向に駆動するラック直動タイプ等であってもよい。
(3)隣接車両の自車両に対する接近度を算出する手法は、実施例のものに限定されず、適宜変更することができる。例えば、隣接車両の自車両側の端点を検出するものに限らず、隣接車両の重心位置等に基づいて接近度を算出してもよい。また、自車両走行車線側の基準位置も白線に限定されない。また、隣接車両の自車両側の端点を検出する場合、検出する手法も限定されない。
(4)自車両の走行路の横方向における勾配を検出する手法は、実施例のものに限定されず、他の手法を用いてもよい。同様に、減速操作を検出する手法も実施例のものに限定されず、例えば、ブレーキフルード液圧に代えてブレーキランプスイッチのオンオフに基づいて検出してもよい。また、車体に作用する加速度、車輪速の変化等に基づいて減速操作を検出してもよい。さらに、ブレーキを用いた減速に限らず、アクセルペダルの全閉操作や変速機のダウンシフト操作に基づいて減速操作を検出するようにしてもよい。
12 ステアリングシャフト 13 ステアリングギアボックス
14 タイロッド FW 前輪
H ハウジング
20 電動パワーステアリング(EPS)制御装置
21 電動アクチュエータ 22 舵角センサ
23 トルクセンサ 30 操安制御ユニット
31 ハイドロリックコントロールユニット(HCU)
32 車速センサ 33 ヨーレートセンサ
34 横加速度(横G)センサ 40 エンジン制御ユニット
50 トランスミッション制御ユニット
60 車両統合ユニット
100 操舵支援制御ユニット 110 環境認識手段
111 ステレオカメラ 112 画像処理部
120 自車進行路推定手段 130 目標走行位置検出手段
140 隣接車両検出手段 150 接近度算出手段
160 操舵操作検出手段 170 カント検出手段
180 制動検出手段 190 操舵制御手段
OV 自車両 LV 隣接車両
Claims (4)
- 走行車線内の目標走行位置を自車両が走行するよう操舵機構へ操舵トルクを付与する操舵支援装置において、
自車両前方の環境を認識する環境認識手段と、
前記環境認識手段を用いて自車両の走行車線内に前記目標走行位置を設定する目標走行位置設定手段と、
前記環境認識手段を用いて自車両の前方で自車両の走行車線と隣接して走行する隣接車両を検出する隣接車両検出手段と、
前記隣接車両の自車両に対する接近度を算出する接近度算出手段と、
運転者によるステアリング操作の操舵方向及び入力トルクを検出する操舵操作検出手段と、
前記目標走行位置と自車両との横位置偏差に基づいて自車両が前記目標走行位置を走行するよう前記操舵機構へ操舵トルクを付与する操舵制御手段と
を備え、
前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向である場合、前記接近度及び前記入力トルクに応じて前記隣接車両へ近づく方向への前記操舵トルクを低減し、
自車両の走行路の横方向における勾配を検出するカント検出手段を備え、
前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向である場合、さらに前記勾配に応じて前記隣接車両へ近づく方向への前記操舵トルクを低減するとともに、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向であり、かつ前記接近度が所定の接近度閾値以上であり、かつ前記入力トルクが所定のトルク閾値以上である場合に、前記操舵トルクを低減すること
を特徴とする操舵支援装置。 - 前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両に近づく方向である場合、前記接近度及び前記入力トルクに応じて前記操舵トルクを増大すること
を特徴とする請求項1に記載の操舵支援装置。 - 前記接近度算出手段は、前記隣接車両の左右端部を検出し、自車両の走行車線のうち前記隣接車両側の走行車線端と前記隣接車両の自車両側の端部との横方向の距離に基づいて前記接近度を算出すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の操舵支援装置。 - 運転者からの減速操作を検出する減速操作検出手段を備え、
前記操舵制御手段は、前記操舵方向が前記隣接車両から遠ざかる方向である場合、前記減速操作の検出時には非検出時よりも前記操舵トルクを低減すること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の操舵支援装置。
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