JP5339779B2 - 画像形成方法および定着方法 - Google Patents
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Description
該像加熱部材は、外部加熱手段により最表層表面から加熱され、
該像加熱部材は、最表層として厚さ5μm以上200μm以下の離型層を有しており、その下層として蓄熱層を有し、更にその下層として弾性層を有するローラであり、
該像加熱部材は、熱伝導率5.0W/mK以上の熱伝導フィラーを含有し、該熱伝導フィラーはAl及び/又はZn化合物であり、
該像加熱部材の表面をEPMA(電子線マイクロアナライザー)により測定した際の該熱伝導フィラーに由来するAl及び/又はZn元素の存在割合が、EPMAで検出される全元素量に対して0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
該蓄熱層の単位面積あたりの熱容量が100J/m2K以上600J/m2K以下であり、
該トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有しており、
該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後のメタノール濡れ性をW(a)、該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後に、該トナーのガラス転移温度にて3時間加熱した後のメタノール濡れ性をW(b)とすると、
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすことを特徴とする画像形成方法。
該像加熱部材は、外部加熱手段により最表層表面から加熱され、
該像加熱部材は、最表層として厚さ5μm以上200μm以下の離型層を有しており、その下層として蓄熱層を有し、更にその下層として弾性層を有するローラであり、
該像加熱部材は、熱伝導率5.0W/mK以上の熱伝導フィラーを含有し、該熱伝導フィラーはAl及び/又はZn化合物であり、
該像加熱部材の表面をEPMA(電子線マイクロアナライザー)により測定した際の該熱伝導フィラーに由来するAl及び/又はZn元素の存在割合が、EPMAで検出される全元素量に対して0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
該蓄熱層の単位面積あたりの熱容量が100J/m2K以上600J/m2K以下であり、
該トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有しており、
該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後のメタノール濡れ性をW(a)、該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後に、該トナーのガラス転移温度にて3時間加熱した後のメタノール濡れ性をW(b)とすると、
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすことを特徴とする定着方法。
該像加熱部材は、外部加熱手段により最表層表面から加熱され、
該像加熱部材は、最表層として厚さ5μm以上200μm以下の離型層を有しており、その下層として蓄熱層を有し、更にその下層として弾性層を有するローラであり、
該像加熱部材は、熱伝導率5.0W/mK以上の熱伝導フィラーを含有し、該熱伝導フィラーはAl及び/又はZn化合物であり、
該像加熱部材の表面をEPMA(電子線マイクロアナライザー)により測定した際の該熱伝導フィラーに由来するAl及び/又はZn元素の存在割合が、EPMAで検出される全元素量に対して0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
該蓄熱層の単位面積あたりの熱容量が100J/m2K以上600J/m2K以下であり、
該トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有しており、
該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後のメタノール濡れ性をW(a)、該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後に、該トナーのガラス転移温度にて3時間加熱した後のメタノール濡れ性をW(b)とすると、
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすトナー構成である。
図3は、本実施形態の画像形成装置を好適に示す一例たるレーザビームプリンタ(以下、プリンタと略称する)1の概略構成を示す模式的断面図である。
図4は本実施形態を好適に示す一例たる外部加熱方式の像加熱装置である定着装置7の模式的断面図である。
(1)定着ローラ表面のEPMA(電子線マイクロアナライザー)測定
本発明では、定着ローラの表面を電子線マイクロアナライザー(EPMA)により測定した際の検出される全元素量に対するAl及び/又はZn元素の存在割合を規定している。この時、Al元素やZn元素は熱伝導フィラーに由来するものである。EPMAは表面から数μmの深さまでに存在する元素を測定するものであり、全元素量に対するAlやZnの存在割合は表面から数μmまでの深さに存在する熱伝導フィラー量と対応する。したがって、AlやZnの存在割合が高い場合、表面部分により多く熱伝導フィラーが存在することを示す。
装置:電子線マイクロアナライザー EPMA−1610(島津製作所製)
加速電圧:15kV
照射電流:20nA
計測時間:500msec
ビーム径:10μm
○蓄熱層の単位面積あたりの熱容量測定
本発明では、蓄熱層の単位面積あたりの熱容量を規定している。ここで、蓄熱層の表面積とは、離型層を全て剥離した際に現れる蓄熱層表面の面積を指す。したがって、「試験片の表面積」も上述のように剥離した際に現れる面の面積のみを表している。
定着ローラの単位面積あたりの熱容量
=試験片の体積×体積熱容量÷試験片の表面積
または、
=体積熱容量×比熱容量×蓄熱層33厚み 式(A)
体積熱容量=質量密度×比熱容量
フーリエ変換型温度熱拡散率測定装置(型番FTC−1、アルバック理工株式会社製)にて熱拡散率を測定する。蓄熱層や断熱弾性層を測定する場合、厚み方向の測定を行う。そして、下記の式から、熱伝導フィラーの熱伝導率、及び蓄熱層又は断熱弾性層の厚み方向の熱伝導率を求める。
熱伝導率=熱拡散率×質量密度×比熱容量
サーフコーダーSE−3300(小坂研究所製)にて、測定距離4mmで測定した。測定箇所は、像加熱部材のゴム端部から30mm以上40mm以下の位置の両端部及び、ゴム端部から110mm以上120mm以下の位置の中央部とした。それぞれの箇所で軸方向と周方向について測定し、6点の測定値の平均値をRzとした。
像加熱部材のマイクロ硬度は、マイクロ硬度計MD−1型(高分子計器株式会社製)を用い、23℃/55%RH環境においてピークホールドモードで測定した値とすることができる。具体的には、像加熱部材を金属製の板の上に置き、金属製のブロックを置いて像加熱部材が転がらないように簡単に固定し、金属板に対して垂直方向から像加熱部材の中心に正確に測定端子を押し当て5秒後の値を読み取る。これを像加熱部材のゴム端部から30mm以上40mm以下の位置の両端部及び中央部について合計3点測定し、反転させた後同様に3点測定する。得られた合計6点の測定値の平均値をマイクロ硬度とした。
ワックスおよびトナーの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
本発明におけるトナーの濡れ性は、メタノール滴下透過率曲線を用いて測定する。具体的には、その測定装置として、例えば、(株)レスカ社製の粉体濡れ性試験機WET−100Pを用い、下記の条件及び手順で測定したメタノール滴下透過率曲線を利用する。
濡れ性測定に際しては、トナーに含まれるワックスの存在状態を純粋に見るため、以下の操作を行った後に測定する。
上記<1−2>で得られた乾燥後トナーを(5)で得られたトナーのガラス転移温度にて、3時間加熱する。加熱後のトナーを用いて、[1]と同様に濡れ性を測定し、W(b)を得る。
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
<1>Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
<2>ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
<3>発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
<4>前記<3>のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
<5>前記<4>のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
<6>サンプルスタンド内に設置した前記<1>の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記<5>の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
<7>測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
樹脂の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
(蓄熱層用塗工液1乃至4の製造)
シリコーンゴム原料組成物として、付加型シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製(商品名:DY35−561A/B))70質量部に対し、フィラーとしてアルミナ(昭和電工(株)製(商品名:アルミナビーズCB−A50S))を30質量部配合した。これを固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈し、混練して蓄熱層用塗工液1を得た。液粘度は3.0×10-2Pa・sであった。また、表1のようにフィラー種の選択及び配合比調整を行い、蓄熱層用塗工液2乃至4を得た。なお、表中の「アルミナ」は昭和電工(株)製アルミナ(商品名:アルミナビーズCB−A50S)、「酸化亜鉛」は境化学工業(株)製酸化亜鉛(商品名:LPZINC−11)、「ジルコニア」はアスザック(株)製ジルコニア(商品名:AZI)を示す。
・離型層用分散液1、3、4の製造
PFA分散液(商品名:ネオフロンAD−2CR、ダイキン工業株式会社)に対し、フィラーとしてアルミナ(昭和電工(株)製(商品名:アルミナビーズCB−A50S))をPFAの固形分に対する含有率が1.00質量%となるよう配合し、離型層用分散液1を得た。含有率を0.05質量%、3.00質量%として同様に操作し、離型層用分散液3及び4を作製した。主成分、フィラー含有率を表2に示す。
付加型シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製(商品名:DY35−561A/B))99質量部に対し、フィラーとしてアルミナ(昭和電工(株)製(商品名:アルミナビーズCB−A50S))を1質量部配合した。これを固形分濃度10%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、離型層用分散液2を得た。主成分、フィラー含有率を表2に示す。
[1]弾性層の製造
信越化学工業製の付加硬化型液状シリコーンゴム材料KE1218A液(主剤)/B液(硬化剤)各50質量部に、中空フィラーとして松本油脂製薬製のマイクロバルーンF80S(材質:アクリロニトリル、軟化温度:160℃以上、170℃以下)を3質量部、ポリエチレングリコール1質量部を添加し、15分撹拌を続け、シリコーンゴムを得た。
リング塗工装置を用いて蓄熱層用塗工液1を定着ローラ前駆体1−1に塗布した。この時、リング塗工装置の条件は移動速度15mm/s、材料吐出量2100mm3/secとした。その後300℃の温風循環加熱炉で60分加熱し、ソリッドゴム層及びフィラーから構成される、厚み150μmの蓄熱層を有する定着ローラ前駆体1−2を得た。
リング塗工装置を用いてPFA分散液(商品名:ネオフロンAD−2CR、ダイキン工業株式会社)を定着ローラ前駆体1−2に塗布した。なお、リング塗工装置の条件は移動速度15mm/s、材料吐出量2100mm3/secとした。乾燥後300℃で30分焼成を行うことでソリッドゴム層及びフィラーから構成される、厚み50μmの離型層を形成した。その後、表面を研磨ペーパーを用いて研磨(研磨機:松田精機製スーパーフィニッシャー、研磨紙:3Mインペリアルラッピングフィルム30micシリコンカーバイド砥粒タイプ)し、定着ローラ1を得た。定着ローラ1のRzは6.0μm、外径は12mm、ゴム部の長さは230mm、外周面(図1に斜線部分Sとして図示)の表面積は8671mm2であった。作製したローラの概要は表3の通りである。なお、表中の「表面存在割合」とは、定着ローラをEPMAで測定した際に検出される全元素量に対するAl及び/又はZnの存在割合を示す。ここでAl、Zn元素は熱伝導フィラーに由来するものである。
弾性層に用いるシリコーンゴムを付加型シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製(商品名:DY35−561A/B))に変え、離型層形成後の研磨を調整することでRzを11.0μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、定着ローラ2を得た。弾性層の熱伝導率は0.25W/mKであった。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層を形成する際に、スプレーコートによって厚み60μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで離型層の厚みを110μmとし、離型層形成後に研磨を行わなかったこと以外は定着ローラ2と同様に製造し、定着ローラ3を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層を形成する際に、スプレーコートによって厚み140μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで離型層の厚みを190μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、定着ローラ4を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
リング塗工装置を用いて離型層の厚みを5μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、定着ローラ5を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層形成時に使用する離型層用分散液を離型層用分散液2に変えたこと以外は定着ローラ5と同様に製造し、定着ローラ6を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
使用する蓄熱層用塗工液を蓄熱層用塗工液2に変え、蓄熱層を形成する際にスプレーコートによって厚み200μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで蓄熱層の厚みを250μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、定着ローラ7を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
使用する蓄熱層用塗工液を蓄熱層用塗工液3に変え、蓄熱層を形成する際にスプレーコートによって厚み50μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで蓄熱層の厚みを100μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、定着ローラ8を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
使用する蓄熱層用塗工液を蓄熱層用塗工液4に変えたこと以外は定着ローラ8と同様に製造し、比較用定着ローラ1を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。なお、比較用定着ローラ1に関してのみ、表中の「表面存在割合」はEPMA測定で検出された全元素量に対するジルコニウムの存在割合を示している。ジルコニウムは、比較用定着ローラ1で熱伝導フィラーの代わりに用いたジルコニアに由来するものである。
蓄熱層を形成する際にスプレーコートによって厚み220μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで蓄熱層の厚みを270μmとしたこと以外は定着ローラ7と同様に製造し、比較用定着ローラ2を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
蓄熱層を形成する際にスプレーコートによって厚み30μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで蓄熱層の厚みを80μmとしたこと以外は定着ローラ8と同様に製造し、比較用定着ローラ3を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層を形成する際に、スプレーコートによって厚み170μmの層を形成し、乾燥後、リング塗工装置を用いて更に50μmの層を形成することで離型層の厚みを220μmとしたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、比較用定着ローラ4を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層を形成する際に、リング塗工装置を用いて3μmの層を形成したこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、比較用定着ローラ5を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層形成時に使用する離型層用分散液を離型層用分散液3に変えたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、比較用定着ローラ6を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
離型層形成時に使用する離型層用分散液を離型層用分散液4に変えたこと以外は定着ローラ1と同様に製造し、比較用定着ローラ7を得た。作製したローラの概要は表3の通りである。
次に、本発明の実施例で用いるトナーの製造方法について説明する。なお、以下に示したトナー1乃至4、及び比較用トナー1乃至5の物性は表4に示した。
<磁性体1の製造>
第一鉄塩を主成分とする水溶液に鉄に対して当量以上の水酸化ナトリウム水溶液を混合し、水酸化第一鉄スラリーを得る。この水酸化第一鉄スラリーのpHを12に維持して80℃で酸化反応を行った。得られたマグネタイト粒子を含むスラリーに対してろ過、洗浄、乾燥、粉砕を行い、磁性体1を得た。得られた磁性体の平均粒径は0.33μm、磁気特性は飽和磁化78Am2/kg、残留磁化8Am2/kg、保持力が9kA/mであった。
結着樹脂1(a)の製造
・テレフタル酸 28質量部
・無水トリメリット酸 1質量部
・式(A)で表されるビスフェノール誘導体 71質量部
(R:プロピレン基でx+y=2.2)
これらに触媒としてジブチルスズオキサイドを0.5質量部添加し、220℃で縮合重合して、結着樹脂1(a)(Tg58.0℃、ピーク分子量Mp=5700)を得た。
・テレフタル酸 20質量部
・イソフタル酸 3質量部
・無水トリメリット酸 7質量部
・式(A)で表されるビスフェノール誘導体 70質量部
(R:プロピレン基でx+y=2.2)
これらに触媒としてジブチルスズオキサイドを0.5質量部添加し、220℃で縮合重合して、結着樹脂1(b)(Tg57.0℃、ピーク分子量Mp=7800)を得た。
・HNP−10(日本精蝋(株)社製、融点75℃) 4質量部
・磁性体1 95質量部
・モノアゾ鉄錯体(T−77:保土ヶ谷化学社製) 2質量部
上記混合物をヘンシェルミキサーで前混合した後、110℃に加熱された2軸エクストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕してトナー粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物を、機械式粉砕機ターボミル(ターボ工業社製,回転子および固定子の表面に炭化クロムを含有したクロム合金めっきでコーティング(めっき厚150μm、表面硬さHV1050))を用いて入口と出口のエアー温度を調整して機械式粉砕させて微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で微粉及び粗粉を同時に分級除去した。そこで得られた原料トナー粒子のコールターカウンター法で測定される重量平均粒径(D4)は6.3μmであった。
使用するワックスを表4のように変更したこと以外はトナー1と同様にし、トナー2、3、4を作製した。
<ポリエステル樹脂R−1の製造>
以下の手順でポリエステル樹脂R−1を調製した。
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:100質量部
テレフタル酸:100質量部
これらに触媒としてジブチルスズオキサイドを0.1質量部添加し、220℃で縮合重合して、結着樹脂R−1(Tg:63℃,重量平均分子量:9000)を得た。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液をpH9に維持しながら、空気を吹き込み、80〜90℃で酸化反応を行い、種晶を生成させるスラリー液を調製した。
(A)顔料分散液の作製
以下の手順で顔料分散液を調製した。
1.ポリエステル樹脂R−1: 50質量部
2.磁性体2: 90質量部
3.酢酸エチル 100質量部
上記材料組成の分散液に、ガラスビーズを加えサンドミル分散機に装着した。分散容器回りを冷却しながら、高速撹拌モードで3時間分散し顔料濃度10質量%濃度の顔料分散液を調製した。
以下の手順で微粒子化ワックスの分散液を調製した。
1.パラフィンワックス: 15質量部
(融点:85℃)
2.トルエン 85質量部
上記材料を撹拌羽根を装着し、容器回りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分83回転で撹拌しながら徐々に温度を上げてゆき、最後に100℃に保ったまま3時間撹拌した。次に撹拌を続けながら毎分約2℃の割合で室温まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。レーザ回折/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所)を用いてワックスの平均粒度を測定すると約1.02μmであった。このワックス分散液を高圧乳化機(APV GAULIN HOMOGENIZER 15MR型)を用い、圧力500kg/cm2で再度分散を行った。同様にワックス粒度を測定したところ0.81μmであった。作製した微粒子化ワックスの分散液は、ワックスの重量濃度が15質量%濃度になるように酢酸エチルで希釈した。
以下の手順でトナー油相を調製した。
1.ポリエステル樹脂R−1: 85質量部
2.顔料分散液: 50質量部
3.微粒子化ワックスの分散液:(ワックス濃度15質量%) 33質量部
4.酢酸エチル 32質量部
上記材料組成の油相をポリエステル樹脂が充分に溶解することを確認したのち調製した。上記油相を、ホモミキサー(エースホモジナイザー、日本精機社製)に投入し、毎分15000回転で二分間撹拌し、均一な油相を調製した。
以下の手順で水相を調製した。
1.炭酸カルシウム:(平均粒径0.03μm) 60質量部
2.純水 40質量部
上記材料をボールミルで4日間撹拌した。レーザ回折/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所)を用いて炭酸カルシウムの平均粒度を測定すると約0.08μmであった。一方、
1.カルボキシルメチルセルロース(セロゲンBSH,第一工業製薬) 2質量部
2.純水 98質量部
を溶解させ、同じく水相とした。
トナーの作製方法として、以下の材料を調製した。
1.油相(C): 60質量部
2.炭酸カルシウム水溶液(D): 10質量部
3.カルボキシルメチルセルロース水溶液(D): 30質量部
上記材料をコロイドミル(日本精機社製)に投入し、ギャップ間隔1.5mm、毎分8000回転で20分間乳化をおこなった。次に上記乳化物を、ロータリーエバポレータに投入、25℃にて4000Paの減圧下で3時間脱溶媒を行った。その後12N塩酸をpH2になるまで加え、炭酸カルシウムをトナー表面から除去した。その後、10Nの水酸化ナトリウムをpH10になるまで加え、さらに超音波洗浄槽中で撹拌機で撹拌しながら一時間撹拌を継続した。さらに遠心沈降を行い、その上澄みを三回交換して洗浄した後、乾燥してトナー粒子を取り出した。このトナー粒子に、0.2%の疎水性シリカ(日本アエロジル社製R−972)をドライブレンドして平均粒径7.8μmの比較用トナー1を得た。
<ポリエステル樹脂R−2の製造>
撹拌機、温度制御装置、N2ガス導入管を有する反応装置に、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物639.9質量部、テレフタル酸350.1質量部、カージュラE10(シェルケミカル社製分岐脂肪酸のモノグリシジルエステル)40.0質量部、ジブチル錫オキシド0.3質量部を入れ、窒素気流下にて240℃で撹拌した。反応はJIS K−2207に準拠した軟化点試験法(環球法)により追跡し、軟化点が110℃に達したとき反応を終了し、ポリエステル樹脂R−2(Tg:63.5℃、重量平均分子量:12,000)を得た。
・ポリエステル樹脂(R−2):94質量部
・ワックス(カルナバワックス1号粉末,日本ワックス(株)製):1質量部
・磁性体1:90質量部
上記成分を2軸連続混練機を用いて着色樹脂混練物とし、これを180℃に加熱して着色樹脂溶融体としキャビトロンCD1010に毎分100gの速度で移送した。
<ウレア変性ポリエステル樹脂の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724質量部、イソフタル酸276質量部およびジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧下にて230℃で8時間反応し、さらに1330Paから2000Paの減圧下で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32質量部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188質量部を添加して2時間反応させ、イソシアネート含有プレポリマーを得た。次いでこのプレポリマー267質量部とイソホロンジアミン14質量部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルを得た。
上記ウレア変性ポリエステル樹脂の製造と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724質量部、テレフタル酸276質量部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで1330Paから2000Paの減圧下で5時間反応して、ピーク分子量:5000、Tg:68℃のポリエステル樹脂R−3を得た。
ウレア変性ポリエステル200質量部とポリエステル樹脂R−3 800質量部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000質量部に溶解、混合した。この酢酸エチル/MEK溶液240質量部、ワックスとしてエステルワックス5質量部(融点73℃)、磁性体2を90質量部ビーカーに入れ、60℃にてTK式ホモミキサーを用いて1分間に12000回回転する周速に調整して撹拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706質量部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーを用いて1分間に12000回回転する周速に調整して撹拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間撹拌した。その後、2時間静置させて、安定化させた。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100質量部に疎水性シリカ0.5質量部と、疎水化酸化チタン0.5質量部をヘンシェルミキサーにて混合して、比較用トナー3を得た。重量平均粒径(D4)は6.3μm。
<低分子量ポリエステル(L体)の製造>
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:5モル%
ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:5モル%
トリメリット酸:5モル%
フマル酸:7モル%
温度計、撹拌器、流下式コンデンサーおよび窒素導入管を取り付けたガラス製4つ口フラスコに、下記のモル比でアルコール成分および酸成分を重合開始剤(ジブチル錫オキサイド)とともに入れた。これをマントルヒーター中で窒素雰囲気下にて、220℃で撹拌しつつ反応させて、乾燥後、1mm以下に粗砕し、Tg:60℃の低分子量ポリエステル(L体)を得た。
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:10モル%
ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:1モル%
テレフタル酸:4.5モル%
フマル酸:4.5モル%
温度計、撹拌器、流下式コンデンサーおよび窒素導入管を取り付けたガラス製4つ口フラスコに、上記モル比でアルコール成分および酸成分を重合開始剤(ジブチル錫オキサイド)とともに入れた。これをマントルヒーター中で窒素雰囲気下にて、135℃で撹拌しつつ、滴下ロートよりスチレン等を滴下した後、昇温して230℃で反応させて、乾燥後、1mm以下に粗砕し、高分子量ポリエステル(H体)を得た。Tg:66.5℃であった。
・結着樹脂(H体/L体質量比率50/50の混合樹脂、Tg:63℃):100質量部
・磁性体1:90質量部
・ポリエチレンワックス(分子量:1500、融点:88℃):2.5質量部
上記成分を仕込み、ヘンシェルミキサーにより混合し、これをエクストルーダにより溶融混練した。この混練物を冷却後、粗粉砕して、重量平均粒径(D4)が6.5μmの粉砕物を得た。これを更に分級して重量平均粒径(D4)が7.0μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100質量部に対して、前処理剤として疎水性二酸化チタン(MT−150W,テイカ社製)1.0質量部と疎水性シリカ(AEROGIL 90G,日本アエロジル社製)のヘキサメチルシラザン処理品1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合処理した後、更にあらかじめ平均粒径1.5μmに粉砕した低分子量ポリプロピレンワックス(分子量3000、融点140℃)1質量部を添加し混合した。この時、低分子量ポリプロピレンワックスの平均粒径はレーザ回折/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所)を用いて測定した。この粒子を処理温度180℃の熱風、15℃の冷風で瞬間加熱処理を施してトナーを得た。トナー100質量部に対して、後処理剤として疎水性シリカ微粒子(H2000,ヘキスト社製)0.3質量部、疎水性二酸化チタン微粒子(MT−500B,テイカ社製)0.3質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子(粒径300nm)1.5質量部添加し、比較用トナー4を得た。
1)油性混合物の調製
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAポリオキシエチレン付加物とテレフタル酸との縮重合物、Mn:2000、Mw:12000、Tg:66℃)
100質量部
酢酸エチル 100質量部
磁性体2 90質量部
上記組成の混合物を、ミキサーの回転せん断力によって溶媒の中でポリエステル樹脂が溶解し、顔料が分散されるように十分撹拌して油性混合物を調製した。
水 400質量部
炭酸カルシウム(平均粒径1μm) 144質量部
セルロース 10質量部
上記組成の混合物を、ミキサーの回転せん断力によって十分撹拌し、分散させて水性媒体を作製した。
上記の水性媒体に、上記の油性混合物を添加し、ミキサーにより1分間に6000回転する周速で6分間混合して、収縮流とせん断流によって、ポリエステル樹脂と顔料よりなる油性混合物を水性媒体中に分散させ、重量平均粒径(D4)8μmの球状粒子を形成させた。その際、トナー表面積比で約90%に炭酸カルシウムが付着していた。
水40質量部にポリエチレンワックス(融点89℃)16質量部を平均粒径1μmになるように分散させたワックス分散液を、上記3)で作製されたトナー粒子を含む水性媒体に加えてゆっくり撹拌した。それにより、トナー粒子表面の炭酸カルシウムが付着した残りの部分(10%)にポリエチレンワックスが付着した。
上記のようにして得られた水性分散混合物を、40℃に加熱しながら30分間撹拌し、酢酸エチルを蒸発させた。その後、ポリエチレンワックスの融点である89℃まで温度を上昇させ、3分間保持して、トナー表面にポリエチレンワックスを融着させた。
上記の処理を行った水性分散混合物に濃度36%の塩酸水溶液を添加し、10分間撹拌することによって、トナー表面に付着した炭酸カルシウムを完全に除去した。水性分散混合物を濾過し、pHが中性になるまで水洗した後、真空乾燥して比較用トナー5を得た。
<トナーの製造>
・ポリエステル樹脂(R−2) 100質量部
・C−105(サゾールワックス社製、融点105℃) 0.5質量部
・磁性体1 95質量部
・モノアゾ鉄錯体(T−77:保土ヶ谷化学社製) 2質量部
上記混合物をヘンシェルミキサーで前混合した後、110℃に加熱された2軸エクストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕してトナー粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物を、機械式粉砕機であるジェットミルを用い、微粉砕した。その後、得られた微粉砕物を多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で微粉及び粗粉を同時に分級除去し重量平均粒径(D4)6.9μmのトナー粒子を得た。
以下に、用いた画像形成装置について述べる。
表4記載のトナーと表3記載のローラについて、図4に示す定着装置7を備えた図3に示す画像形成装置1を用いて、定着特性と現像特性の画像評価を行った。なお、定着ローラの表面温度を変える場合は、セラミックヒータの温調温度を変えることにより制御し、定着ローラの表面温度は非接触の放射温度計を用いて測定した。
(1)耐低温オフセット性試験
低温低湿環境(15℃,10%RH)下にトナー及び画像形成装置を3時間調湿した後、定着装置のヒータを切って、ベタ黒画像を3枚通紙した。この操作によって、定着ローラにトナーを付着させ、低温オフセットに対して厳しい環境にて評価した。画像の前半半分がベタ黒、後半半分が白地の静電オフセット試験用チャートを作成し、A4の75g/m2紙を用いて定着装置全体の温度が、雰囲気温度になじんだ状態から連続100枚の画出しを行った。目視にて、定着画像の低温オフセットによる汚れの程度を評価した。
ランクA:低温オフセット未発生
ランクB:わずかに低温オフセットが発生(実用レベル)
ランクC:ひどく低温オフセットが発生(実用が難しいレベル)
定着装置を低温低湿環境(15℃,10%RH)に3時間放置し、電源を入れてから定着ローラ表面が190℃に達するまでの時間を測定した。
メディアとしてはExtra80g紙を用い、ハーフトーン画像の画像濃度が0.60以上、0.65以下となるように現像バイアスを設定した。次いで、定着器を室温まで冷却し、定着器のヒーター温度を所望の温度になるよう設定した。所望の温度に達してから10秒後に画像を通紙し、定着させた。その後、50g/cm2の加重をかけたシルボン紙で定着画像を10回摺擦し、摺擦後の定着画像の濃度低下率が10%となる温度を定着温度とした。定着ローラの表面温度は非接触の放射温度計を用いて測定した。表中の評価基準は以下の通り。
ランクA:定着温度180℃以上、190℃未満
ランクB:定着温度190℃以上、200℃未満(実用レベル)
ランクC:定着温度200℃以上、220℃未満(実用が困難なレベル)
ランクD:定着温度220℃以上(実用が非常に困難なレベル)
常温常湿環境下(23℃/60%RH)にて印字率が4%の横線を連続モードで4000枚画出し試験を行った。なお、記録媒体としてはA4の75g/m2の紙を使用した。耐久試験後にベタ画像部を形成し、このベタ画像の濃度をマクベス反射濃度計(マクベス社製)にて測定した。なお、評価基準は以下のようにした。
ランクA:実用上全く問題ない。
ランクB:多少濃度のムラが見られるが実用上問題ないレベル
ランクC:濃度のムラが目立ち、実用が難しいレベル
使用する定着ローラを表5のように変更し、定着ローラ2から定着ローラ8、及び比較用定着ローラ1から比較用定着ローラ7を評価した。なお、この時使用するトナーは全てトナー1とした。その結果、実施例1から実施例8では実用上問題は見られなかった。一方、比較例1から比較例7では、耐低温オフセット性に劣る、定着温度が高まる、またはウォームアップタイムが長くなる等、実用上の問題が見られた。評価結果の詳細を表5に記載した。
実施例1と同様にトナー2からトナー4、及び比較用トナー1から比較用トナー6を評価した。なお、この時使用する定着ローラは全て定着ローラ1とした。その結果、実施例9から実施例11では実用上問題は見られなかった。一方、比較例8から比較例13では、耐低温オフセット性に劣る、定着温度が高まる、または画像濃度のムラが目立つ等、実用上の問題が見られた。評価結果の詳細を表6に記載した。
52 オートフィーダー
53 供給ノズル
54 表面改質装置内部
55 熱風導入口
56 冷風導入口
57 表面改質されたトナー粒子
58 サイクロン
59 ブロワー
Claims (7)
- 静電潜像担持体を帯電手段により帯電する帯電工程、該帯電された静電潜像担持体を露光して静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して、又は介さずに記録材へ転写する転写工程、該トナー像を担持する記録材を加圧部材と回転可能な像加熱部材とで形成されるニップ部を通過させることにより加熱加圧定着する定着工程を有する画像形成方法において、
該像加熱部材は、外部加熱手段により最表層表面から加熱され、
該像加熱部材は、最表層として厚さ5μm以上200μm以下の離型層を有しており、その下層として蓄熱層を有し、更にその下層として弾性層を有するローラであり、
該像加熱部材は、熱伝導率5.0W/mK以上の熱伝導フィラーを含有し、該熱伝導フィラーはAl及び/又はZn化合物であり、
該像加熱部材の表面をEPMA(電子線マイクロアナライザー)により測定した際の該熱伝導フィラーに由来するAl及び/又はZn元素の存在割合が、EPMAで検出される全元素量に対して0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
該蓄熱層の単位面積あたりの熱容量が100J/m2K以上600J/m2K以下であり、
該トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有しており、
該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後のメタノール濡れ性をW(a)、該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後に、該トナーのガラス転移温度にて3時間加熱した後のメタノール濡れ性をW(b)とすると、
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすことを特徴とする画像形成方法。 - 該像加熱部材の表面粗さRzが1.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 該像加熱部材の離型層がフッ素ゴムを主成分とするソリッドゴム層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 該像加熱部材のマイクロ硬度が30°以上68°以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該弾性層は熱伝導率が0.15W/mK以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該トナーは、気相中にて熱による球形化処理が施されたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
- 記録材上に形成されているトナー画像を加圧部材と回転可能な像加熱部材とで形成されるニップ部を通過させることにより加熱加圧定着する定着方法において、
該像加熱部材は、外部加熱手段により最表層表面から加熱され、
該像加熱部材は、最表層として厚さ5μm以上200μm以下の離型層を有しており、その下層として蓄熱層を有し、更にその下層として弾性層を有するローラであり、
該像加熱部材は、熱伝導率5.0W/mK以上の熱伝導フィラーを含有し、該熱伝導フィラーはAl及び/又はZn化合物であり、
該像加熱部材の表面をEPMA(電子線マイクロアナライザー)により測定した際の該熱伝導フィラーに由来するAl及び/又はZn元素の存在割合が、EPMAで検出される全元素量に対して0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
該蓄熱層の単位面積あたりの熱容量が100J/m2K以上600J/m2K以下であり、
該トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有しており、
該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後のメタノール濡れ性をW(a)、該トナーをメタノール中にて1時間撹拌し、乾燥した後に、該トナーのガラス転移温度にて3時間加熱した後のメタノール濡れ性をW(b)とすると、
2%≦W(b)−W(a)≦15%
40%≦W(b)≦75%
を満たすことを特徴とする定着方法。
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