JP5338397B2 - 加工フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
スリットは、ロールに巻き取る前のフィルムに、またはロールから繰り出したフィルムにスリット刃を当てて行い、切り出したフィルムを別々のロールに巻き取る方法、紙管などに巻き取った後に紙管ごとスリットする方法がある。
しかしながら、切り出したフィルムを別々のロールに巻き取る方法ではフィルムが薄い場合にフィルムに皺が発生しやすく、また紙管ごとスリットする方法では、皺の発生は抑えられるが、フィルム断面に毛羽立ちが発生し、また、紙管が再使用できないという問題を有している。
(1)フィルムの製膜工程で製膜したフィルムを、複数の紙管にシャフトを挿入し、紙管と紙管の外周部の間隔がフィルムをスリットする回転刃の刃幅〜(刃幅+2mm)に調整したロールに巻き取り、(2)フィルムを巻き取ったロールをスリット工程で、ロールを回転させながら、巻き取ったフィルムを回転刃でスペーサーの位置でスリットし、(3)フィルムを巻いた紙管をシャフトから外して加工工程で、フィルムを繰り出してフィルムを加工し、(4)加工工程でフィルムを繰り出した後の紙管を製膜工程で使用するロールの紙管として再使用することを特徴とする加工フィルムの製造方法である。
(1)フィルムの製膜工程で製膜したフィルムを、複数の紙管に紙管より外径が小さい円筒形状のスペーサーを挟んでシャフトを挿入してなり、紙管と紙管の外周部の間隔がフィルムをスリットする回転刃の刃幅〜(刃幅+2mm)であるロールに巻き取り、(2)フィルムを巻き取ったロールをスリット工程で、ロールを回転させながら、巻き取ったフィルムを回転刃でスペーサーの位置でスリットし、(3)フィルムを巻いた紙管をシャフトから外して加工工程で、フィルムを繰り出してフィルムを加工し、(4)加工工程でフィルムを繰り出した後の紙管を製膜工程で使用するロールの紙管として再使用することを特徴とする加工フィルムの製造方法である。
なお、紙管の長さは加工工程で使用するフィルム幅に応じて決められ、その数は3個以上でも良い。
この間隔は、紙管の端面が軸方向に対して垂直である場合にはスペーサーの幅と同じになるが、紙管の端面が階段状であったり、軸方向に対して傾斜していたりする場合にはスペーサーの幅とは異なる。
シャフトは両端部をテーパーチャックや爪状物からなるチャックなどで保持し、回転させられる。
ポリオレフィンや無機充填剤等の材料を混合装置、例えばロール、バンバリーミキサー、一軸押出機、二軸押出機などを用いて混合し、ポリオレフィン組成物を得る。材料を混合する際に、必要に応じて酸化防止剤や非イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤、難燃剤、脂肪酸エステル、安定化剤等の添加剤を添加する。
安価であること、用途に応じて種々の粒子径のものを入手しやすいこと、後の工程で無機充填剤を除去する場合に酸性水溶液等で容易に除去できることから、炭酸カルシウムを用いることが好ましく、沈降炭酸カルシウムを用いることがより好ましい。
無機充填剤の平均粒子径は0.02〜1μm、好ましくは0.05〜0.8μm、さらに好ましくは0.05〜0.5μmである。
ポリオレフィン組成物は、重量平均分子量が700〜6000のオレフィン系ワックスを含むことが好ましい。オレフィン系ワックスは、通常25℃で固体状のものである。ワックスを含むポリオレフィン組成物は、延伸性が向上し、かつ得られる多孔性フィルムは強度に優れるものとなる。オレフィン系ワックスの量は、ポリオレフィン100重量部に対し、5〜100重量部であることが好ましく、10〜70重量部であることがさらに好ましい。
得られる多孔性フィルムの通気性の観点から延伸倍率は2〜12倍であることが好ましく、4〜10倍であることがより好ましい。延伸温度は通常、ポリオレフィン系樹脂の軟化点以上融点以下の温度、好ましくは(融点−50)℃〜融点の範囲で行う。このような範囲の温度で延伸を行うことにより、通気性やイオン透過性に優れる多孔性フィルムを得ることができる。
例えば、使用するポリオレフィン組成物がポリエチレンを主体とするポリオレフィンから構成されている場合、延伸温度は80〜130℃であることが好ましく、90〜115℃であることがさらに好ましい。また延伸後はヒートセットを行うことが好ましい。ヒートセット温度はポリオレフィン系樹脂の融点未満の温度で行うことが好ましい。
無機微粉末の含有量は、好ましくは、耐熱多孔質層中の耐熱樹脂の重量の1重量%以上1000重量%以下であり、さらに好ましくは25重量%以上100重量%以下である。
無機微粉末としては、電気絶縁性の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物等からなるものであり、例えば、アルミナ、シリカ、二酸化チタンまたは酸化ジルコニウム等の粉末が好ましく用いられる。上記無機微粉末は、単独でもよく、2種以上を混合して用いることもできる。
耐熱樹脂溶液を塗布する前に、前記多孔性フィルムに液体を含浸させる場合には、塗布前5分以内に含浸させることが好ましい。塗布前の時間が5分を超えると、含浸した液が部分的に乾いてしまい、耐熱樹脂溶液を均一に塗布できない場合がある。また、耐熱樹脂溶液を塗布した後に、前記多孔性フィルムに液体を含浸する場合には、塗布後1分以内に含浸させることが好ましい。塗布前の時間が1分を超えると、含浸させる前に、耐熱樹脂溶液が多孔性フィルムに浸透してしまうため、含浸の効果が得られない場合がある。さらに、耐熱樹脂溶液を塗布した後に、前記多孔性フィルムに液体を含浸させる場合には、多孔性フィルムの、耐熱樹脂溶液を塗布されていない面の側から液体を含浸させることが好ましい。
2個の紙管(内径:152.6mm、厚み:10.1mm、長さ:900mm)にスペーサー(アルミニウム合金製、内径:153.4mm、厚み:3.0mm、幅3.0mm)を挟んでシャフト(アルミニウム合金製、外径:152mm、長さ:2200)を挿入してロールを作製した。紙管と紙管の外周部の間隔は3mmである。
市販の沈降炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製 Vigot−10)を、ホソカワミクロン(株)製ターボフレックス100ATPを用いて分級した。分級して得られた炭酸カルシウムに含まれる酸不溶部の量は100ppm(うち、カーボン8%)、平均粒子径は0.14μmであった。
ポリエチレン100重量部(ハイゼックスミリオン340M、三井化学(株)製、重量平均分子鎖長17000nm、重量平均分子量300万、融点136℃)と、ポリエチレン100重量部に対し、分級して得られた炭酸カルシウム256重量部およびオレフィン系ワックス粉末 44重量部(ハイワックス110P、三井化学(株)製、重量平均分子量1000、融点110℃)をヘンシェルミキサーで混合し、その後2軸混練機にて230℃で混練してポリオレフィン組成物を得た。ポリオレフィン組成物を、表面温度が150℃であり、同周速度で回転する一対のロールで圧延し、膜厚約40μmの単層フィルムを作製した。次に得られた前記単層フィルム同士を、表面温度が150℃の一対のロールで圧着して多層のポリオレフィン組成物からなる幅が約1440mmのフィルムを作製した。
上記の多孔性フィルムを巻き取ったロールをロールスリッター((株)キンダイ製)に装着し、回転刃としてチップソー(兼房(株)製、直径:305mm、刃部厚み:3.0mm)を用い、スペーサー位置でフィルムをスリットした。
なお、スリット位置に空気を吹き付け、周囲の空気を吸引しながら行った。フィルムに皺や毛羽立ちは見られなかった。
多孔性フィルムをスリットしたロールをスリッターから取り出し、シャフトを抜き、幅720mmの多孔性フィルムを巻いた紙管を取り出した。
・パラアラミド溶液の合成
撹拌翼、温度計、窒素流入管及び粉体添加口を有する反応容器を使用してポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)(以下、PPTAと略す)の合成を行った。反応容器を十分乾燥し,N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)4200重量部を仕込み、200℃で2時間乾燥した塩化カルシウム272.7重量部を添加して100℃に昇温した。塩化カルシウムが完全に溶解した後室温に戻して、パラフェニレンジアミン(以下、PPDと略す)132.9重量部と添加し完全に溶解させた。この溶液を20±2℃に保ったまま、テレフタル酸ジクロライド(以下、TPCと略す)243.3重量部を10分割して約5分おきに添加した。その後溶液を20±2℃に保ったまま1時間熟成し、気泡を抜くため減圧下30分撹拌した。一部をサンプリングして水で再沈してポリマーとして取り出し、得られたPPTAの固有粘度を測定したところ1.97dl/gであった。次に、この重合液100重量部を、攪拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する容器に入れ、NMP溶液を徐々に添加し、PPTA濃度が2.0重量%のPPTA溶液を調製した。次に、酸化カルシウム1.4gを添加して中和を行い、塗液とした。
上記(D)で多孔性フィルムを繰り出した後の2本の紙管に、同じスペーサー(幅3.0mm)挟んでシャフトを挿入してロールを組立て、製膜工程で使用するロールとして繰り返し使用した。
2 スペーサー
3 シャフト
4 フィルム
5 回転刃
Claims (3)
- フィルムの製膜工程、フィルムのスリット工程およびフィルムの加工工程からなる加工フィルムの製造方法であって、
(1)フィルムの製膜工程で製膜したフィルムを、複数の紙管にシャフトを挿入し、複数の紙管の間に紙管より外径が小さい円筒形状のスペーサーを挟んで紙管と紙管の外周部の間隔がフィルムをスリットする回転刃の刃幅〜(刃幅+2mm)に調整したロールに巻き取り、(2)フィルムを巻き取ったロールをスリット工程で、ロールを回転させながら、巻き取ったフィルムを回転刃でスペーサーの位置でスリットし、(3)フィルムを巻いた紙管をシャフトから外して加工工程で、フィルムを繰り出してフィルムを加工し、(4)加工工程でフィルムを繰り出した後の紙管を製膜工程で使用するロールの紙管として再使用することを特徴とする加工フィルムの製造方法。 - フィルムの厚さが5〜30μmであることを特徴とする請求項1記載の加工フィルムの製造方法。
- フィルムが多孔性ポリオレフィンフィルムであり、フィルム加工が多孔性ポリオレフィンフィルム上に芳香族ポリアミドからなる樹脂層の形成であることを特徴とする請求項1記載の加工フィルムの製造方法。
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