JP5337508B2 - 液体噴出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、加圧ガスを使用せずに内容液を噴出させる液体噴出容器に関する。
薬液、洗浄液、化粧液等の内容液を噴出させる液体噴出容器は、従来から様々なものが提供されている。その1つとして、加圧ガスを使用しないタイプの液体噴出容器が知られている(特許文献1参照)。
この液体噴出容器は、容器本体と、容器本体に固定されたシリンダと、シリンダの吸入口に設けられた吸込弁と、シリンダの外周に周方向に回動可能で上下方向に移動不能に取り付けられた回動環と、回動環に一体的に取り付けられ、下端がシリンダ内に挿入された吐出管と、シリンダと吐出管との間に配設され、吐出管に対して液密に外嵌して昇降摺動可能とされたプランジャと、回動環とプランジャとの間に設けられ、回動環の回動動作をプランジャの上昇動作に変換する変換機構と、押し下げ動作により吐出管の吐出弁を開弁させ、噴出ノズルから内容液を噴出させる噴出ヘッドと、で主に構成されている。
また、シリンダと吸込弁と吐出管とプランジャとによって囲まれた空間が加圧室として機能するようになっている。そして、この加圧室を負圧化することで、容器本体の内容液を加圧室内に所定量吸い上げて溜め込む(ポンプアップ)ことが可能とされている。また、ポンプアップ後、噴出ヘッドを押し下げることで加圧室内の内容液を噴出ノズルから噴出することが可能とされている。
上述した内容液の噴出までを、以下に詳しく説明する。
まず、初期の段階では、加圧室は非加圧状態となっている。この状態では、プランジャの押さえ脚部が吸込弁の弁体をシリンダの弁座部に対して上から押さえ付けている。よって、容器本体から加圧室内に内容液が入り込むことがない。
上述した状態から回動環を回動させると、変換機構が回動環の回動動作をプランジャの上昇動作に変換する。そのため、プランジャが、回動環との間に設けられたスプリングを圧縮しながら上昇する。これにより、プランジャの押さえ脚部が吸込弁の弁体から離間するので、弁体が開弁可能な状態となる。また、これと同時に、プランジャの上昇に伴って加圧室内の圧力が負圧化する。そのため、容器本体内の内容液が、開弁状態となった弁体を通って加圧室内にポンプアップされる。
ポンプアップにより加圧室内に内容液が溜まると、この内容液の圧力によって吸込弁の弁体が再度弁座部に着座する。これにより、吸込弁は、閉弁状態となる。また、噴出ヘッドを押し下げない限り、吐出管の出口側に設けられている吐出弁が開弁しないので、加圧室は内容液が溜まったままの密閉空間となっている。そのため、スプリングの弾性復元力がプランジャに作用しても、プランジャは下降しないようになっている。
つまり、ポンプアップしてから噴出ヘッドを押し下げるまでの間、加圧室は内容液が溜まったままの圧力が高い密閉空間となっている。
ここで、噴出ヘッドを押し下げ動作すると、吐出管の吐出弁が開弁状態となると共に加圧室が噴出ノズルに連通する。つまり、加圧室の密閉が破られる。これにより、スプリングの弾性復元力によってプランジャが下降し、加圧室内の内容液が噴出ノズルから噴出される。
このように、上述した液体噴出容器によれば、加圧ガスを使用することなく内容液を噴出することができる。
特許第3595016号公報
ところで、液体噴出容器を使用するにあたって、ポンプアップしてから噴出ヘッドを押し下げるまでの間、上述したように加圧室は内容液が溜まったままの圧力が高い密閉空間となっている。そのため、加圧室を構成している各構成部品、即ち、シリンダ、吸込弁、吐出管、プランジャ等に圧力負荷がかかってしまっていた。従って、圧力負荷の蓄積によってこれら各構成部品が不正変形する恐れがあった。
特に、ポンプアップしてから噴出ヘッドを押し下げるまでの時間が長い場合や、ポンプアップしてから噴出ヘッドを押し下げることなく放置してしまったような場合、或いは、ポンプアップした内容液を最後まで吐出しなかった場合には、圧力負荷の蓄積に繋がり、不正変形の可能性が高まってしまうものであった。
更に、ポンプアップしてから噴出ヘッドを押し下げるまでの間は、プランジャと回動環との間に設けられたスプリングが圧縮したままの状態となっている。そのため、スプリングの弾性復元力が回動環等の各構成部品に常に作用し続けるので、噴出容器自体に悪影響を及ぼす可能性も考えられる。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、加圧室内の圧力の高まりに起因する不正変形の発生を抑制でき、長期間に亘って内容液の安定した噴出動作を行わせることができる液体噴出容器を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る液体噴出容器は、口部を有する容器本体と、下端の吸込み口が前記口部から前記容器本体に進入されて容器本体に固定されたシリンダと、前記容器本体及び前記シリンダのいずれか一方に回動可能に取り付けられた回動環と、前記回動環に取り付けられ、上部に吐出弁を有し下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、前記シリンダの吸込み口に配設され、該シリンダ内への内容液の流入を許容し且つ該シリンダ外への内容液の流出を阻止する吸込弁と、前記シリンダ内に配設されると共に、前記吐出管に液密に外嵌して上下摺動可能に設けられ、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、前記シリンダと前記吸込弁と前記吐出管と前記プランジャとによって囲まれ、吸込弁を通って流入した内容液が溜まる加圧室と、前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、回動環の回動動作をプランジャの上昇動作に変換する変換機構と、前記吐出弁に連結され、下方への押し下げ動作により吐出弁を開弁させて、噴出ノズルから前記加圧室内の前記内容液を噴出可能な噴出ヘッドと、を備える液体噴出容器であって、前記シリンダが、前記吸込み口の上部に環状の弁座部を有し、前記吸込弁が、前記弁座部に対して当接離間可能とされ、離間時に前記内容液の流入を許容する開弁状態となり、当接時に内容液の流出を阻止する閉弁状態となる弁体を有し、前記弁座部と前記弁体とのうち少なくともいずれか一方には、前記閉弁時に前記加圧室の内外を連通させて前記内容液を前記容器本体側にリークさせるリーク部が形成されていることを特徴とする。
この発明に係る液体噴出容器においては、回動環を回動させると、変換機構が回動環の回動動作をプランジャの上昇動作に変換する。そのため、プランジャが付勢力に抗して付勢機構を圧縮しながら上昇する。すると、プランジャの上昇に伴って加圧室内の圧力が負圧化するので、内容液が吸込弁を通ってシリンダ内に流入し、加圧室内にポンプアップされる。この際、弁体は、弁座部から離間しており開弁状態となっている。
ポンプアップにより加圧室内に内容液が溜まると、圧縮された付勢機構の弾性復元力により生じる圧力の影響を主に受けることで内容液の圧力が高まるので、吸込弁の弁体が弁座部に着座して当接する。つまり、弁体は、内容液の流出を阻止する閉弁状態となる。よって、内容液が加圧室内に溜め込まれたままの状態となる。ここで、噴出ヘッドを押し下げ動作すると、吐出管の吐出弁が開弁状態となると共に加圧室が噴出ノズルに連通する。従って、付勢機構の付勢力によってプランジャが下降し、加圧室内の内容液が噴出ノズルから噴出される。
このように、本発明に係る液体噴出容器によれば、加圧ガスを使用することなく内容液を噴出させることができる。
ところで、加圧室内に内容液をポンプアップした後は、噴出ヘッドを押し下げない限り吐出管の吐出弁が開弁しないので、加圧室は内容液が溜まったままの圧力が高い状態となっている。しかしながら、互いに当接して閉弁状態となっている弁座部と弁体とのうち少なくともいずれか一方には、加圧室の内外を連通させて内容液(内圧)を容器本体側にリークさせるリーク部が形成されている。
そのため、加圧室内に溜まった内容液は、このリーク部を通って僅かながら容器本体側にリークするようになっている。これにより、加圧室内の圧力を徐々に逃すことができる。従って、ポンプアップしたままの状態であっても、加圧室内の圧力を自然にゆっくりと低下させることが可能とされている。
従って、加圧室を構成している各構成要素、即ち、シリンダ、吸込弁、吐出管及びプランジャに圧力負荷がかかり難く、不正変形が生じてしまうことを効果的に抑制することができる。その結果、長期間に亘って安定した内容液の噴出動作を行わせることができる。
また、本発明に係る液体噴出容器は、上記本発明の液体噴出容器において、前記リーク部が、前記弁座部と弁体との当接面に隙間を形成する凸条部又は凹状溝であることを特徴とする。
この発明に係る液体噴出容器においては、弁座部と弁体との少なくともいずれか一方の当接面に凸条部(凸が連続的に続いた突起部)又は凹状溝を形成するだけでリーク部にすることができるので、リーク部を安価且つ容易に構成することができる。特に、凸条部及び凹状溝の形状設計でリーク量を正確にコントロールできるので、不正変形をより効果的に抑制することができる。
本発明に係る液体噴出容器によれば、ポンプアップしたままの状態であっても、内容液をリークさせて加圧室内の圧力を自然にゆっくりと低下させることができるので、加圧室内の圧力の高まりに起因する不正変形の発生を抑制することができる。従って、長期間に亘って内容液の安定した噴出動作を行わせることができる。
本発明に係る液体噴出容器の一実施形態を示す図であって、非加圧時の半断面図である。 図1に示す状態から回動環を回動し始めた状態を示す図である。 図2に示す状態から回動環の回動が終了した状態を示す図である。 図3に示す状態から噴出ヘッドを押し下げて内容液を噴出している状態を示す図である。 図3に示す状態における吸込弁周辺の拡大図である。 図5に示す吸込弁を矢印A方向から見た図である。 本発明に係る変形例を示す図であって、当接面にリブが形成された弁座部を示す図である。
以下、本発明に係る液体噴出容器の一実施形態について、図1から図6を参照して説明する。
本実施形態の液体噴出容器1は、図1から4に示すように、容器本体2と、シリンダ3と、回動環4と、吐出管5と、吸込弁6と、プランジャ7と、加圧室Pと、変換機構8と、噴出ヘッド9と、を備えている。
なお、図1から図4は、液体噴出容器1の半断面図を示す図であり、図1は初期状態、図2は回動環4を回動させ始めた状態、図3は回動環4の回動が終了した状態、図4は噴出ヘッド9を押し下げて内容液Wを噴出させている状態を示している。
容器本体2は、有底筒状の容器であり、内部に内容液Wが充填された胴部2aと、外周面に雄ねじ部が形成された口部2bと、を有している。
シリンダ3は、下方から順に第1筒部3a、第2筒部3b、第3筒部3c及び第4筒部3dが連設して形成されており、これら各筒部は上方に向かうにしたがって径が大きくなっている。このうち第4筒部3dの略中央部分からは、ネジ筒部3eが外側下方に向かって延在している。このネジ筒部3eの内周面には、雌ねじ部が形成されており、ネジ筒部3eを容器本体2の口部2bに螺合させている。つまり、シリンダ3は、下端が口部2bから容器本体2内に進入された状態で容器本体2に固定されている。なお、口部2bとネジ筒部3eとの間には、パッキン10が介装されている。
なお、ネジ筒部3eをシリンダ3とは別体で形成し、シリンダ3から外方にフランジを突設して、ネジ筒部3eの内方フランジと容器本体2の口部2b上端との間でシリンダ3のフランジを挟持するように構成することも可能である。
シリンダ3の下端に位置する第1筒部3aの内側は、吸込み口11となっている。第1筒部3aには、下端が容器本体2の底部付近まで延在した吸込管12が嵌着されている。吸込み口11の上部に相当する、第1筒部3aと第2筒部3bとの間には、環状の弁座部13が設けられている。また、第1筒部3aの上端には、吸込み口11に配設された状態で吸込弁6が取り付けられている。
この吸込弁6は、容器本体2からシリンダ3内への内容液Wの流入を許容し、且つ、シリンダ3外への内容液Wの流出を阻止する役割を担っているものであり、シリンダ3を構成するスリーブ20に固定されるリング部6aと、該リング部6aに支持されると共に弁座部13に対して当接離間可能とされた弁体6bと、で構成されている。なお、弁体6bは、弁座部13から離間した際に内容液Wの流入を許容する開弁状態となり、当接した際に流出を阻止する閉弁状態となる。
シリンダ3の第2筒部3bの内側には、筒状のスリーブ20が固定されている。このスリーブ20は、シリンダ3の一部をなすものであり、上述したように下端に吸込弁6のリング部6aが固定されている。スリーブ20の上部は、第2筒部3bの上縁に係止しており、シール筒部20aが上方に向かって起立している。
シリンダ3の第4筒部3dの略上半分の内周面には、周方向等間隔に断面半円形の縦溝21が複数設けられている。また、第4筒部3dの外周面の一部には、突起22が外方に向けて突出するように設けられている。
回動環4は、シリンダ3に対して回動可能に取り付けられている。詳細には、シリンダ3の第4筒部3dの外側に、周方向に回動可能で上下方向に移動不能に取り付けられている。この回動環4は、上端にネック筒部4aを有しており、該ネック筒部4aの下部に吐出管5が固定されている。
吐出管5は、上部に吐出弁25を有し、下部開口がシリンダ3内に位置する管であり、下部開口が第3筒部3cの側方付近に位置するようになっている。
吐出弁25は、吐出管5の上部開口を塞ぐように取り付けられており、入口管25a、出口管25b及びスプリング25cを有している。入口管25aは、吐出管5に連通していると共に上端側が出口管25bの周囲を囲むように形成されている。出口管25bは、有底筒状の管であり、上端にはネック筒部4aに外嵌する噴出ヘッド9が固定されている。この噴出ヘッド9の外周面には噴出ノズル9aが設けられており、噴出ヘッド9内に設けられた通路を介して出口管25bに連通している。
出口管25bは、入口管25aとの間に設けられたスプリング25cによって上方に付勢されており、通常時は周壁に形成された連通孔25eが塞がっている。ここで、図4に示すように、噴出ヘッド9を下方に押し下げて、出口管25bをスプリング25cの付勢力に抗して押し下げると、入口管25aの周壁内面に形成された連通溝と連通孔25eを介して出口管25bの内部と入口管25aの内部とが連通するようになっている。その結果、噴出ノズル9aと吐出管5とが連通するようになっている。つまり、噴出ヘッド9を押し下げ動作することで、吐出弁25を開弁させ、噴出ノズル9aから加圧室P内の内容液Wを噴出することが可能とされている。
プランジャ7は、駆動筒部26とスカート部27によって筒状に形成された部材であり、シリンダ3と吐出管5との間に取り付けられている。この際、プランジャ7は、吐出管5に液密に外嵌して上下摺動可能に取り付けられている。
駆動筒部26は、下筒部26aと上筒部26bとを有している。スカート部27は、下筒部26aの内側に固定されており、下筒部26aに内嵌固定された支持筒部27aと、支持筒部27aから下方に延在したシール脚筒部27bと、支持筒部27aの下方延長上に延在する複数の押さえ脚部27cと、を有している。
支持筒部27aと駆動筒部26との間には、ゴム製のシールリング28が介装されている。これにより、プランジャ7と吐出管5との間は、液密にシールされた状態となっている。複数の押さえ脚部27cは、周方向に隙間を開けて形成されており、図1に示すようにプランジャ7が最下限位置に位置している際に、吸込弁6の弁体6bを弁座部13に対して上から押圧し、弁体6bの開弁を阻止するようになっている。
ところで、上述したシリンダ3と、吸込弁6と、吐出管5と、プランジャ7とによって囲まれた空間は、吸込弁6を通って容器本体2から流入した内容液Wが溜まる加圧室Pとして機能するようになっている。
変換機構8は、回動環4とプランジャ7との間に設けられ、回動環4の回動動作をプランジャ7の上昇動作に変換する機構である。この変換機構8について、詳細に説明する。
駆動筒部26の上筒部26bの外周面には、傾斜溝と垂直溝とが交互に連続して繋がった断面半円形のカム溝30が形成されている。このカム溝30とシリンダ3の縦溝21とには、ボール31が摺動可能に係合している。即ち、ボール31の半分は、カム溝30に挿入され、残りの半分が縦溝21に挿入されている。
ところで、上述したプランジャ7は、中継部材32を介して回動環4に相対回転不能で且つ上下方向に僅かに相対移動可能に連結されている。この中継部材32は、外筒部32aと内筒部32bと上延筒部32cとを有している。
外筒部32aの内周面の一部には、シリンダ3の第4筒部3dの突起22に係止させられる突起32dが形成されている。これにより、中継部材32は、シリンダ3に対して上下動不能とされている。また、上延筒部32cの外周面には、回動環4内面から垂下された係合筒に設けられた係合溝4bに係合する係合凸条32eが形成されている。これにより、中継部材32は、回動環4と同期して回動するように設計されている。
更に、内筒部32bの外周面には、駆動筒部26の上筒部26bの内周面に形成された縦溝33に係合する縦凸条32fが形成されている。これにより、中継部材32は、プランジャ7に対して相対回転不能に設計されている。従って、回動環4の回動により、プランジャ7が上昇移動可能となる。
また、プランジャ7は、中継部材32との間に設けられたスプリング(付勢機構)35によって下方に付勢されている。よって、ボール31は、常にシリンダ3の縦溝21の下端に位置している。従って、図2および図3に示すように、回動環4を容器本体2に対して回動させると、スプリング35に抗してプランジャ7を上昇させながら一緒に回動させることができるようになっている。この際、ボール31は、相対的にカム溝30の傾斜溝に沿って下っていく形となる。また、スプリング35は、プランジャ7の上昇によって圧縮された形になる。
なお、図3に示すように、プランジャ7が上昇した時点で、ボール31は傾斜溝を完全に下り、垂直溝の下端に移動した形となる。よって、内容液Wを噴出した後は、図4に示すように、スプリング35の弾性復元力によりプランジャ7は下降することが可能とされている。この際、ボール31は、相対的にカム溝30の垂直溝を上昇し、最終的に隣の傾斜溝の上端に移動する形となる。
また、シリンダ3とプランジャ7との間には、等圧弁36を間に挟んで下側に液圧逃がし通路R1が形成され、上側に空気流入通路R2が形成されている。
ところで、本実施形態の吸込弁6を構成する弁体6bの当接面には、図5に示すように、弁座部13に当接した際に、弁座部13との間に微小な隙間Sを確保するためのリブ(凸条部)40が形成されている。このリブ40は、一方向に凸状の膨らみが連続的に続いた土手状の突起部であり、図6に示すように、間隔を開けて並列に並ぶように複数形成されている。このように構成されたリブ40は、弁体6bの閉弁時に加圧室P内の内外を連通させて内容液Wを容器本体2側にリークさせるリーク部として機能する。
次に、上述したように構成された液体噴出容器1から内容液Wを噴出する場合について、説明する。
はじめに、非使用時の段階では、図1に示すように加圧室Pは非加圧状態となっている。この状態では、プランジャ7が最下限位置に位置し、押さえ脚部27cが吸込弁6の弁体6bを弁座部13に対して上から押さえ付けている。よって、弁体6bは閉弁状態となっており、容器本体2から加圧室P内に内容液Wが入り込むことがない。また、液圧逃がし通路R1は、加圧室Pに連通しており、空気流入通路R2は、容積が殆どない状態に圧縮されている。
このような状態から、図2に示すように、回動環4を容器本体2に対して回動させると、変換機構8が回動環4の回動動作をプランジャ7の上昇動作に変換する。そのため、プランジャ7が付勢力に抗してスプリング35を圧縮しながら上昇する。これにより、プランジャ7の押さえ脚部27cが吸込弁6の弁体6bから離間するので、弁体6bは開弁可能な状態となる。また、これと同時に、プランジャ7の上昇に伴って加圧室P内の圧力が負圧化する。そのため、容器本体2内の内容液Wが、開弁状態となった弁体6bを通ってシリンダ3内に流入し、加圧室P内にポンプアップされる。
図3に示すように、ポンプアップにより加圧室P内に内容液Wが溜まると、この内容液Wの圧力によって吸込弁6の弁体6bが再度弁座部13に着座して当接する。これにより、弁体6bは、内容液Wの流出を阻止する閉弁状態となる。よって、内容液Wが加圧室P内に溜め込まれたままの状態となる。
ここで、図4に示すように、噴出ヘッド9を押し下げ動作すると、吐出管5の吐出弁25が開弁状態となると共に、加圧室Pが噴出ノズル9aに連通する。これにより、スプリング35の弾性復元力によってプランジャ7が下降し、加圧室P内の内容液W(内圧)が噴出ノズル9aから噴出される。
なお、プランジャ7の下降が始まった初期の段階で、空気流入通路R2から液圧逃がし通路R1に大気が流入するようになっている。その後、図1に示すように、プランジャ7が最下限位置まで下降すると、液圧逃がし通路R1が加圧室Pに連通するので、液圧逃がし通路R1内に加圧室P内の正圧が伝達される。その結果、液圧逃がし通路R1内の圧力が容器本体2内の圧力よりも高くなり、加圧室P内の内容液Wが液圧逃がし通路R1等を通って容器本体2に流れる。これにより、加圧室P内の圧力が急速に減圧されて、噴出ノズル9aからの内容液Wの噴出が自然と止まるようになっている。
このように、本実施形態の液体噴出容器1によれば、加圧ガスを使用することなく内容液Wを噴出することができる。特に、加圧室P内の圧力が急速に減圧されるようになっているので、噴出終了時の液切れが非常に良く、噴出ノズル9aからの液垂れを効果的に防止することが可能とされている。
ところで、加圧室P内に内容液Wをポンプアップした後は、噴出ヘッド9を押し下げない限り、吐出管5の吐出弁25が開弁しないので、加圧室Pは内容液Wが溜まったままの圧力が高い状態となっている。しかしながら、本実施形態の液体噴出容器1では、図5及び図6に示すように、互いに当接して閉弁状態となっている弁体6bの当接面にリブ40が形成されている。そのため、当接面に僅かな隙間Sが確保され、この隙間Sを通して加圧室P内の内外が連通する。
従って、加圧室P内に溜まった内容液Wは、隙間Sを通って僅かながら容器本体2側にリークするようになっている。よって、ポンプアップしたままの状態であっても、加圧室P内の圧力を自然に緩やかに低下させることができる。従って、加圧室Pを構成している各構成品、即ち、シリンダ3、吸込弁6、吐出管5及びプランジャ7に圧力負荷がかかり難く、不正変形が生じてしまうことを効果的に抑制することができる。その結果、長期間に亘って安定した内容液Wの噴出動作を行わせることができる。
また、本実施形態では、弁体6bの当接面にリブ40を形成するだけでリーク部として機能させることができるので、リーク部を安価且つ容易に構成することができる。特に、リブ40の高さや幅等の形状設計でリーク量を正確にコントロールできるので、不正変形をより効果的に抑制することができる。
更に、上述したようにポンプアップしたままの状態であっても、加圧室P内の圧力を自然に緩やかに低下させることができるので、圧縮状態となっていたスプリング35を元の状態に徐々に戻すことができる。つまり、圧縮によって高まっていたスプリング35の弾性復元力を徐々に低下させることができる。そのため、弾性復元力の影響を受けていたスプリング35周辺の各構成品は、力を受けていた緊張状態から解放される。例えば、回動環4は、圧縮時にスプリング35の弾性復元力によって上方に押し上げられる力を受けているが、スプリング35が元の状態に戻ることで、下からの押し上げから解放される。このように、スプリング35周辺の各構成品がスプリングから力を受けていた緊張状態から解放されるので、液体噴出容器1自体に悪影響を与え難くすることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、弁体6bの当接面にリブ40を形成することで、リーク部として機能させたが、この場合に限定されるものではない。例えば、弁体6bの当接面に無数の凸部を形成することで、加圧室Pの内外を連通する隙間Sを確保しても構わない。この場合であっても、リーク部として機能させることができる。また、弁体6bの当接面に凹状溝を形成することで、加圧室Pの内外を連通する隙間Sを確保しても構わない。更に、1つの凸部や十字状の凸条部等、隙間が形成される構成であれば、様々な形状を採用することができる。この場合であっても、やはりリーク部として機能させることができる。いずれの場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
また、弁体6bではなく、図7に示すように、弁座部13の当接面にリブ40や溝を形成することで、加圧室Pの内外を連通する隙間Sを確保しても構わない。この場合であっても、リーク部として機能させることができ、やはり同様の作用効果を奏することができる。
いずれにしても、閉弁時に加圧室Pの内外を連通させて内容液Wを容器本体2側にリークできればリーク部をどのように構成しても構わない。また、このリーク部は、弁座部13側に設けて構わないし、弁体6b側に設けても構わないし、弁座部13及び弁体6bの両方に設けても構わない。
P…加圧室
W…内容液
1…液体噴出容器
2…容器本体
2b…容器本体の口部
3…シリンダ
4…回動環
5…吐出管
6…吸込弁
6b…弁体
7…プランジャ
8…変換機構
9…噴出ヘッド
9a…噴出ヘッドの噴出ノズル
11…シリンダの吸込み口
13…弁座部
25…吐出管の吐出弁
35…スプリング(付勢機構)
40…リブ(凸条部、リーク部)

Claims (2)

  1. 口部を有する容器本体と、
    下端の吸込み口が前記口部から前記容器本体に進入されて容器本体に固定されたシリンダと、
    前記容器本体及び前記シリンダのいずれか一方に回動可能に取り付けられた回動環と、
    前記回動環に取り付けられ、上部に吐出弁を有し下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、
    前記シリンダの吸込み口に配設され、該シリンダ内への内容液の流入を許容し且つ該シリンダ外への内容液の流出を阻止する吸込弁と、
    前記シリンダ内に配設されると共に、前記吐出管に液密に外嵌して上下摺動可能に設けられ、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、
    前記シリンダと前記吸込弁と前記吐出管と前記プランジャとによって囲まれ、吸込弁を通って流入した内容液が溜まる加圧室と、
    前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、回動環の回動動作をプランジャの上昇動作に変換する変換機構と、
    前記吐出弁に連結され、下方への押し下げ動作により吐出弁を開弁させて、噴出ノズルから前記加圧室内の前記内容液を噴出可能な噴出ヘッドと、を備える液体噴出容器であって、
    前記シリンダは、前記吸込み口の上部に環状の弁座部を有し、
    前記吸込弁は、前記弁座部に対して当接離間可能とされ、離間時に前記内容液の流入を許容する開弁状態となり、当接時に内容液の流出を阻止する閉弁状態となる弁体を有し、
    前記弁座部と前記弁体とのうち少なくともいずれか一方には、前記閉弁時に前記加圧室の内外を連通させて前記内容液を前記容器本体側にリークさせるリーク部が形成されていることを特徴とする液体噴出容器。
  2. 請求項1に記載の液体噴出容器において、
    前記リーク部は、前記弁座部と弁体との当接面に隙間を形成する凸条部又は凹状溝であることを特徴とする液体噴出容器。
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