以下、本発明の実施の形態として示す結合金物と軸組の構造材結合構造について図面を参照して詳細に説明する。図1に第1の実施の形態として示した結合金物1は、第1固定部2と第2固定部3とから構成され、木造家屋の基本構造を構成する軸組に用いられて水平方向或いは垂直方向に直交して組み合わされる構造材の各結合部位に用いられる。結合金物1は、例えば水平軸組を構成する土台と大引きとの結合部位、垂直軸組を構成する通し柱や管柱或いは間柱等の垂直構造材の結合部位、或いは垂直構造材と上部水平軸組を構成する梁や桁或いは胴差や台輪等の横架部材の結合部位に用いられ、各構造材間を強固に結合する。
結合金物1は、図4乃至図6を参照して詳細を後述するように、長さ方向の途中箇所においてその垂直側面である突合せ面4Aに対して長さ方向の先端面である突合せ面5Aが突き合わされて互いに直交状態で組み合わされる例えば土台として示す第1構造材4と大引きとして示す第2構造材5との間に跨って固定される。結合金物1は、これら第1構造材4と第2構造材5を、従来結合構造として相対する結合部位に形成される面倒かつ精密なほぞ継ぎ手や仕口等の結合構造を不要とし簡易な作業によって耐震性強度の向上を図って強固に結合する。
結合金物1は、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工と孔開け加工及び捻り加工とを施して第1固定部2と第2固定部3を一体に形成して構成される。結合金物1は、素材として例えば6mm(5mm〜6mm)厚の鋼板が素材として用いられ、この素材に所定の加工を施した後に四三酸化鉄被膜を成膜する黒染め処理等の適宜の防錆表面処理が施こされる。
結合金物1は、図1に示すように第1固定部2が略変形五角形の板状を呈し、頂点部2Aと対向する側縁部(下縁部)2Bに第2固定部3を一体に形成する。結合金物1は、第1固定部2が、頂点部2Aを挟む両側部位が構造材との結合において機械的強度をさほど損なわない部位であることからこの部位をカットした略変形五角形とすることにより、軽量化と材料削減によるコスト削減が図られる。結合金物1は、第1固定部2が、両側部位をカットした形状により、構造材の嵌合溝との嵌合操作に際してガイド作用を奏して容易に行われるようになる。なお、結合金物1は、第1固定部2についてかかる略変形五角形に限定されないことは勿論であり、例えば矩形や円形等の形状であってもよい。
結合金物1には、第1固定部2に、厚み方向に貫通する3個の第1取付孔6A乃至6C(以下、個別に説明する場合を除いて第1取付孔6と総称する。)を形成する。結合金物1は、後述するように第1取付孔6にドリフトピン10が打ち込まれることにより、第1固定部2が第2構造材5に固定される。結合金物1は、頂点部2Aに位置する中央第1取付孔6Aが丸孔として形成され、左右両側縁部2C、2Dに沿って位置する側方第1取付孔6B、6Cが当該側縁部に開口する長孔として形成される。
結合金物1は、側方第1取付孔6B、6Cの側縁部2C、2Dへの開口部位が後述するように第1構造材4と第2構造材5を組み合わせて結合する際に、結合部材であるドリフトピン10の内方への呼び込みガイドとして作用する。また、結合金物1は、側方第1取付孔6B、6Cを側方に開口する長孔とすることにより、大地震等に際して負荷される過大な荷重を逃がして第2構造材5に亀裂等の発生が抑制されるようにする。
結合金物1は、上述したように第1固定部2に3個の第1取付孔6を形成したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。結合金物1は、軸組への使用箇所に応じて第1固定部2が所定の外形寸法に形成されるとともに、この第1固定部2に所定個数の第1取付孔6が形成される。結合金物1は、第1構造材4や第2構造材5に取り付けた状態で回動しないように、第1取付孔6を2個以上形成することが好ましい。
結合金物1は、後述するように軸組に一般に用いられる120mm角の土台や135mm角の通し柱或いは105mm角の管柱や適宜サイズの梁材や小型の構造材の結合用として共通して用いられる。したがって、結合金物1は、第1固定部2が各構造材に組み付けた状態で側面から突出せずかつ所定の機械的強度を保持するに足る例えば100mm以下60mm以上の長手寸法を以って形成することが好ましい。結合金物1は、固定部を各構造材に対してそれぞれに形成される長さ方向の嵌合溝内にその主面が側面と平行状態となるように嵌合することで、地震により作用される引抜き荷重や圧縮荷重に対する各構造材の機械的耐力が損なわれないようにする。
結合金物1は、図1に示すように第2固定部3が、第1固定部2の下縁部2Bから所定の対向間隔を以って一体に突設された第1固定凸片部7と第2固定凸片部8とから構成される。第2固定部3は、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8が、第1固定部2から一対の縦長矩形片を一体に突設するとともに、それぞれの基端部位7A、8A(捻り部位)において90°の捻り処理を施して左右対称形状に形成される。したがって、第2固定部3は、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8が、それぞれ捻り部位8A、9Aを介して所定長さの先端部位を第1固定部2に対して直交しかつ互いに平行に対峙する矩形の凸片部位として構成される。第2固定部3には、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8に厚み方向に貫通して第2取付孔9A、9B(以下、個別に説明する場合を除いて第2取付孔9と総称する。)が形成される。
第2取付孔9は、上述した第1固定部2の第1取付孔6と同径の貫通孔からなり、後述するようにドリフトピン10が打ち込まれることにより結合金物1が第1構造材4に固定されるようにする。結合金物1は、後述する構造によって第1構造材4と第2構造材5に跨って固定されるが、構造材に対する結合部材として、従来一般に用いられている通しボルトとナットやスクリューボルト等に代えてドリフトピン10が用いられる。ドリフトピン10は、廉価であるとともに、構造材に対する負荷が小さく、大きな機械的強度を有して簡易な打込み作業で結合を行うことが可能である。なお、結合金物1は、結合部材としてかかるドリフトピン10に限定されないことは勿論である。
結合金物1は、後述するように第1構造材4に対して突合せ面4Aから第1固定部2を突出させて第2固定部3を固定して組み付け、突出された第1固定部2が第1構造材4に突き合わされる第2構造材5に固定されることにより第1構造材4と第2構造材5に跨ってこれらを結合する。結合金物1は、かかる第1構造材4と第2構造材5の結合用ばかりでなく、後述する説明から明らかなように軸組を構成する様々な構成材間の結合用として共通して用いられる。
結合金物1は、軸組の構成によっては、第1固定部2側を予め第1構造材4側に固定するとともにこの第1構造材4の突き合わせ面から突出された第2固定部3を第2構造材5側に固定する形態で使用することも可能である。また、結合金物1は、第2固定部3側を予め第1構造材4側に固定するとともにこの第1構造材4から突出された第1固定部2を第2構造材5側に固定する形態で使用することも可能である。
図2に第2の実施の形態として示した結合金物11は、基本的な構成を上述した結合金物1と同様とすることから相対する略同等の部位については同一符号を付すことにより説明を省略する。結合金物11も、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工と孔開け加工及び捻り加工とを施して第1固定部2と第2固定部3を一体に形成して構成される。結合金物11も、3個の第1取付孔6が設けられた略変形五角形の第1固定部2の下縁部2Bから所定の対向間隔を以って一体に突設された左右対称形状の第1固定凸片部12と第2固定凸片部13により第2固定部3が構成される。
結合金物11も、第2固定部3が、第1固定凸片部12と第2固定凸片部13をそれぞれ捻り部位12A、13Aを介して第1固定部2に対して直交しかつ互いに平行に対峙する矩形部位として一体に形成してなる。結合金物11は、図2に示すように第2固定部3を構成する第1固定凸片部12と第2固定凸片部13が、それぞれの捻り部位12A、13Aにおいて捻り方向を逆にして形成される構成に特徴を有している。結合金物11も、軸組を構成する様々な構成材間の結合用として共通して用いられるが、第1固定凸片部12と第2固定凸片部13の捻り部位12A、13Aを捻り方向を異にして形成したことにより、第1構造材4と第2構造材5の結合部位に作用される両方向の回転方向の負荷に対する機械的強度の向上が図られる。
なお、結合金物11には、第2固定部3を構成する第1固定凸片部12に長さ方向に並んで2個の第2取付孔9A、9Bが形成されるとともに、第2固定凸片部13に長さ方向に並んで2個の第2取付孔9C、9Dが形成される。結合金物11は、これら2個の第2取付孔9を選択してドリフトピン10を打ち込んで構造材に固定することにより、ドリフトピン10の打込み位置の選択が可能となる。また、結合金物11は、第1固定凸片部12と第2固定凸片部13をそれぞれ2本のドリフトピン10により構造材に固定するようにしてもよい。かかる第2固定部3の構造は、上述した結合金物1にも適用可能であることは勿論である。
図3に第3の実施の形態として示した結合金物15も、上述した結合金物1や結合金物11と基本的な構成を同様とすることから相対する略同等の部位については同一符号を付すことにより説明を省略するが、大きな荷重がかかる部位の構造材間を結合する場合に用いられる。結合金物15も、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工と孔開け加工及び捻り加工とを施して第1固定部16と第2固定部3が一体に形成される。
結合金物15は、第1固定部16が、頂点部16Aを有する略変形五角形の板状を基本形とするが、やや大型で横長に形成された形状に特徴がある。結合金物15は、第2固定部3が、第1固定部16の下縁部16Bから所定の対向間隔を以って一体に突設された一対の縦長矩形片からなる第1固定凸片部7と第2固定凸片部8とから構成される。結合金物15も、第2固定部3が、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8の基端部位7A、8A(捻り部位)において90°の捻り処理を施して左右対称形状に形成され、それぞれに第2取付孔9A、9Bが形成されている。
結合金物15にも、第1固定部16に、中央に位置する中央第1取付孔17Aと、左右両側縁部16C、16Dに開口する長孔からなる側方第1取付孔17B、17Cが形成される。結合金物15には、これら第1取付孔17A乃至17Cに加えて、中央第1取付孔17Aと側方第1取付孔17Bとの間に2個の第1取付孔17D、17Eが並んで形成されるとともに、中央第1取付孔17Aと側方第1取付孔17Cとの間に2個の第1取付孔17F、17Gが並んで形成される。
結合金物15は、上述したように第1固定部16が大型に形成されるとともに7個の第1取付孔17を形成し、これら第1取付孔17を選択して複数本のドリフトピン10により構造材に対してより強固かつ安定した状態で結合することが可能である。なお、結合金物15は、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8を長尺の矩形凸片に形成するとともにそれぞれに複数個の取付孔を形成するようにしてもよい。また、結合金物15は、第1固定凸片部7と第2固定凸片部8が、上述した第2の実施の形態として示した結合金物11と同様に、それぞれの捻り方向を逆にして形成してもよい。
結合金物については、上述したように第1固定部と第2固定部が、上述した各実施の形態に限定されず、適宜の形態(大きさ、形状)を以って一体に形成されるようにしてもよいことは勿論である。
以上のように構成された結合金物1の適用例について、図4乃至図6を参照して第1構造材4と第2構造材5を突き合わせて結合する軸組の構造材結合構造(以下、結合構造と略称する。)20の施工法について以下説明する。結合構造20は、第1構造材4が例えば土台等の横架材或いは柱等の垂直構造材であり、第2構造材5が例えば大引きや梁等の横架材である。結合構造20は、垂直構造材と横架材の結合部位ばかりでなく、垂直構造材間或いは横架材間の結合部位においても適用される。
結合構造20は、第1構造材4の長手方向の途中箇所においてその突合せ面4Aに対して第2構造材5がその長手方向の先端の突合せ面5Aを突き合わされ、この突合せ部位において結合金物1と結合部材として用いる第1ドリフトピン10Aと第2ドリフトピン10Bにより一体に結合する。結合構造20は、第1構造材4と第2構造材5が、それぞれの突合せ部位に面倒かつ精密なほぞ継ぎ手や仕口等の結合構造の加工を不要とし、簡易な作業により強固な結合が行われる。
結合構造20は、後述するように結合金物1を組み付けるために第1構造材4にスリット状の第1嵌合溝21と第2嵌合溝22を形成するとともに第2構造材5にスリット状の第3嵌合溝23を形成する。結合構造20においては、これら第1嵌合溝21乃至第3嵌合溝23が第1構造材4と第2構造材5に対して機械的強度を損なわないように長さ方向のスリットとして形成する。結合構造20においては、上述したように捻り部位8A、9Aを介して第1固定部2に対して直交する第1固定凸片部7と第2固定凸片部8からなる第2固定部3を一体に形成した結合金物1を用いることにより、この結合金物1によって第1構造材4と第2構造材5との結合が可能となる。
第1構造材4には、図4及び図5に示すように突合せ面4Aにそれぞれ嵌合口を開口させて後述する第1嵌合溝21と第2嵌合溝22が形成される。第1構造材4には、これら第1嵌合溝21と第2嵌合溝22と平行な側面、すなわち突合せ面4Aと直交する水平側面4Bから第1嵌合溝21と第2嵌合溝22に直交して貫通する第1結合孔24が形成される。第1構造材4には、第1嵌合溝21と第2嵌合溝22に相対する第1固定凸片部7と第2固定凸片部8を嵌合することにより、突合せ面4Aから第1固定部2を突出させて結合金物1が組み付けられる。第1構造材4には、水平側面4Bから第1結合孔24に第1ドリフトピン10Aが打ち込まれて、突合せ面4Aから第1固定部2を突出させた結合金物1が固定される。
第1構造材4は、第1嵌合溝21と第2嵌合溝22を、結合金物1の第1固定凸片部7と第2固定凸片部8の間隔を以って上下に離間するとともに第1固定凸片部7と第2固定凸片部8の長さとそれらの断面形状とほぼ等しい水平方向のスリットとして形成する。第1構造材4は、第1結合孔24を、水平側面4Bの突合せ面4Aから所定位置に開口して第1嵌合溝21と第2嵌合溝22を貫通し、第1ドリフトピン10Aの外径とほぼ同径の内径を有する貫通孔又は有底孔として形成する。
第1構造材4は、上述したように単純な形状の第1嵌合溝21と第2嵌合溝22及び第1結合孔24を形成するが、従来のほぞ継ぎ手等の結合構造と比較して熟練を要せず効率よく加工することが可能であるとともに、有効断面が確保されて機械的強度の向上が図られる。なお、第1構造材4は、第2固定部3に形成される各捻り部位7A、8Aの受け入れを可能とするために、突合せ面4Aの第1嵌合溝21と第2嵌合溝22の開口部位に逃げ凹部26を形成することが好ましい。
以上のように構成された第1構造材4には、結合金物1が、突合せ面4Aに開口した第1嵌合溝21と第2嵌合溝22の嵌合口に対して第1固定凸片部7と第2固定凸片部8の先端部を対向させ、この状態で打込み操作が行われることにより組み付けられる。結合金物1は、捻り部位7A、8Aを座ぐり部位まで打ち込まれることにより、突合せ面4Aから第1固定部3を突出させて第1構造材4に組み付けられる。結合金物1は、この状態で第1固定凸片部7と第2固定凸片部8に形成した第2取付孔9A、9Bが第1構造材4に形成した第1結合孔24と略同軸線上に位置される。結合金物1は、上述したように第1固定部2と第2固定部3が捻り部位8A、9Aを介して直交状態に形成されることから、第1固定部2が図4及び図6に示すように突合せ面4Aに対して垂直姿勢で突出して第1構造材4に組み付けられる。
第1構造材4は、図4鎖線で示すように第1結合孔24から第1ドリフトピン10Aを打ち込んで、組み付けた結合金物1を固定する。第1ドリフトピン10Aは、第1結合孔24から略同軸線上の第2取付孔9A、9Bに嵌挿されて第1嵌合溝21と第2嵌合溝22を貫通する。第1ドリフトピン10Aは、これら第1結合孔24と第2取付孔9A、9Bに多少の位置ズレがあっても、先端部の呼込み作用により打ち込みむことが可能であり作業性の向上が図られる。第1ドリフトピン10Aは、これにより第1構造材4に対して結合金物1を、図5に示すように第1構造材4の内部において第2固定部3を固定し、突合せ面4Aから第1固定部2を突出させて固定する。
なお、第1構造材4は、他の構造材と同様に工場においてプレカット加工が施されて現場に搬入されて建前作業が行われるが、上述した第1嵌合溝21及び第2嵌合溝22の切込みや第1結合孔24の穿孔或いは結合金物1の組付けも同時に行われる。したがって、第1構造材4は、結合金物1の組付や現場作業で合理化が図られるようにする。第1構造材4には、上述した結合金物1の組付形態に限定されず、軸組の構成部材に応じて上述した各実施の形態として示した結合金物11、15が最適に選択されて用いられるとともに、第1固定部2或いは第2固定部3のいずれか一方側を内部に固定するとともに、他方側を突出させて組み合わされる。
結合構造20においては、上述した第1構造材4が現場に搬入され、突合せ面4Aに突合せ面5Aを突き当てて第2構造材5が組み合わされる。第2構造材5には、図4及び図5に示すように突合せ面5Aに嵌合口を開口して第3嵌合溝23が形成される。第3嵌合溝23は、突合せ面5Aの中央部に位置し嵌合口が第2構造材5を第1構造材4と突き合わせた状態で第1嵌合溝21や第2嵌合溝22と直交する長さ方向のスリットからなる。第3嵌合溝23は、結合金物1の第1固定部2の厚みと長さとほぼ等しい溝形状を以って突合せ面5Aとともに上下側面5B、5Cに開口するスリットからなる。
第2構造材5には、一方の垂直側面5Dから第3嵌合溝23に直交して貫通する上下一対の第2結合孔25が形成される。第2構造材5は、第2結合孔25を、垂直側面5Dの突合せ面5Aから所定位置に開口し、第2ドリフトピン10Bの外径とほぼ同径の内径を有する貫通孔又は有底孔として形成する。第2構造材5には、図4及び図5に示すように一方の第2結合孔25から第3嵌合溝23を貫通して第2ドリフトピン10B1が予め打ち込まれている。なお、第2ドリフトピン10Bには、上述した第1ドリフトピン10Aと共通のドリフトピン10が用いられ、上述した第1結合孔23と同等に形成された第2結合孔25に打ち込まれる。
第2構造材5も、第1構造材4や他の構造材と同様に工場においてプレカット加工を施して現場に搬入されて建前作業が行われる。第2構造材5も、第3嵌合溝23の切込みや第2結合孔25の穿孔或いは第2ドリフトピン10B1の打ち込みが施される。したがって、第2構造材5も、第1構造材4や他の構造材と共同して結合金物1の組付やドリフトピン10の打ち込み或いは現場作業での合理化が図られるようにする。
結合構造20においては、上述した第2構造材5が、図6に示すように突合せ面4Aから第1固定部3を垂直姿勢の状態で突出させて結合金物1を固定した第1構造材4に対して組み合わされる。第2構造材5は、第1構造材4に対して、上方から突合せ面4Aに突合せ面5Aを突き当てるようにして第3嵌合溝23に結合金物1の第1固定部3を嵌合させて組み合わされる。第2構造材5は、叩き込まれることにより、同図矢印で示すように第3嵌合溝23を貫通された第2ドリフトピン10B1が第1取付孔6Bに対して側縁部2Cに開口された部位をガイドとして嵌合する。第2構造材5は、図4に示すように第2ドリフトピン10B1の第1取付孔6Bとの嵌合により結合金物1を介して第1構造材4に対して仮保持されるために落下することは無く、他の構成材との位置合わせや組み合わせ等の作業が容易に行われるようになる。
結合構造20においては、第2構造材5に対して図4に示すようにその側面に開口した第2結合孔25から第2ドリフトピン10B2が第3嵌合溝23に嵌合された結合金物1の第1固定部2に形成した第1取付孔6Aに貫通させて打ち込まれる。結合構造20においては、第2構造材5が第3嵌合溝23に嵌合された第1固定部2を2本の第2ドリフトピン10B1、10B2により結合金物1に固定されることにより、結合金物1を介して第1構造材4に対してその長さ方向の途中箇所において直交状態に突き合わせて一体化される。
結合構造20においては、上述したように第1固定部2に対して第1固定凸片部7と第2固定凸片部8を基端部位に略90°の捻り処理を施して直交する部位として一体に形成した第2固定部3とから構成した結合金物1を用いて第1構造材4と第2構造材5を結合する。したがって、結合構造20においては、直交状態に突き合わされる第1構造材4と第2構造材5に対して、第1ドリフトピン10Aと第2ドリフトピン10Bを打ち込んで固定することが可能である。結合構造20においては、結合金物1が構造簡易で廉価であり、第1構造材4や第2構造材5に精密かつ複雑なほぞ継ぎ手構造等の加工を不要とすることからコスト低減が図られる。結合構造20においては、機械的強度特性を有する結合金物1を用いることで、地震により第2構造材5に対して25N以上の引抜き荷重が負荷されてもこの第2構造材5と第1構造材4との結合状態が確実に保持され、耐震性の向上が図られる。
なお、結合構造20においては、結合金物1に対して第2ドリフトピン10B2を頂点部2Aの近傍に形成した丸孔からなる第2取付孔6Aに貫通させるように第2構造材5に打ち込むようにしたが、第2ドリフトピン10B1を貫通させた第2取付孔6Bと対向する第2取付孔6Cに貫通させるように第2構造材5に打ち込んでもよい。結合構造20は、上述した第1構造材4と第2構造材5の結合部位に限定されず、直交状態で結合される各構造材間の結合構造、例えば柱と梁或いは大梁と小梁間の結合構造にも採用されることは勿論である。
結合構造20においては、上述したように第1固定凸片部7と第2固定凸片部8を基端部位に略90°の捻り処理を施して直交する部位として一体に形成した第2固定部3を有する結合金物を用いて直交状態で組み合わされる第1構造材4と第2構造材5とを結合するようにしたが、第1構造材4と第2構造材5に対してドリフトピン10の打込み位置が制限されない部位、例えばコーナ部位や柱と梁の結合等の場合に、第4の実施の形態として図7に示した結合金物40を用いることも可能である。
結合金物40も、上述した各結合金物1、11、15と基本的な構成を同様とし、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工と孔開け加工を施して第1固定部41と、第1固定凸片部43と第2固定凸片部44とかなる第2固定部42が一体に形成されてなる。結合金物40は、第1固定部41が、頂点部41Aを有する略変形五角形を呈し、中央に位置する中央第1取付孔45Aと、左右両側縁部41C、41Dに開口する長孔からなる側方第1取付孔45B、45Cが形成される。結合金物40には、第1取付孔45A乃至45Cに加えて、中央第1取付孔17Aと側方第1取付孔17Bとの間に第1取付孔45Dが並んで形成されるとともに、中央第1取付孔45Aと側方第1取付孔45Cとの間に第1取付孔17Eが並んで形成される。
結合金物40は、第2固定部42を構成する第1固定凸片部43と第2固定凸片部44が基端部位に捻り処理を施されない左右対称形状の凸片部から構成され、それぞれに第2取付孔46A、46Bが形成されている。したがって、結合金物40は、第1固定部41に対して、第1固定凸片部43と第2固定凸片部44からなる第2固定部42が同一面を構成する。
結合金物40は、例えば図8に示すように柱である第1構造材51と、この第1構造材51の長さ方向の途中箇所において横架される梁である第2構造材52を結合する結合構造50に用いられる。結合構造50は、結合金物40が、第1固定部41を第1ドリフトピン10Aにより第1構造材51側に固定するとともに第2固定部42を第2ドリフトピン10Bにより第2構造材52側に固定する。
結合構造50は、第1構造材51に形成されて結合金物40の第1固定部41が嵌合される第1嵌合溝53と、第2構造材52に形成されて結合金物40の第2固定部42の第1固定凸片部43と第2固定凸片部44が嵌合される第2嵌合溝54及び第3嵌合溝55がそれぞれ長さ方向のスリットとしてそれぞれの突合せ面51A、52Aに開口される。第1構造材51には、突合せ面51Aと直交する側面に、第1嵌合溝53に直交して第1ドリフトピン10Aが打ち込まれる第1結合孔56が形成される。第2構造材52には、突合せ面52Aと直交する側面に、第2嵌合溝54と第3嵌合溝55に直交して第2ドリフトピン10Bが打ち込まれる第2結合孔57が形成される。第1構造材51と第2構造材52は、側面51Bと側面52Bとが略同一面を構成して組み合わされ、第1ドリフトピン10Aと第2ドリフトピン10Bを同一面方向から打ち込むことが可能である。
結合構造50においては、第2構造材52に対して結合金物40が、突合せ面52Aに開口された第2嵌合溝54と第3嵌合溝55内に相対する第2固定部42の第1固定凸片部43と第2固定凸片部44を嵌合して打ち込まれる。結合構造50においては、この状態で第2構造材52側に第2嵌合溝54及び第3嵌合溝55に直交して形成された第2結合孔57と結合金物40側に第1固定凸片部43及び第2固定凸片部44に形成された第2取付孔46A、46Bが相対位置する。
結合構造50においては、第2構造材52に対して結合金物40が、図8に示すように第2結合孔57から第2ドリフトピン10B1、10B2がそれぞれ打ち込まれて第2取付孔46A、46Bを貫通することにより、第2固定部42側を固定される。結合構造50においては、第2構造材52に対して結合金物40が、第1固定部41を突合せ面52Aから垂直姿勢の状態で突出させて固定される。
結合構造50においては、第1構造材51に対して第2構造材52が、突合せ面51Aに開口された第1嵌合溝53に突合せ面52Aから突出された第1固定部41を嵌合させて組み合わされる。結合構造50においては、この状態で第1構造材51側に第1嵌合溝53に直交して形成された第1結合孔56と結合金物40側の第1固定部41に形成された第1取付孔45が相対位置する。なお、第1構造材51には、結合金物40側の第1取付孔45A、45C、45Dに対応して3個の第1結合孔56が形成されている。
結合構造50においては、第1構造材51に対して第1取付孔45Cを貫通して予め第1ドリフトピン10A1が打ち込まれている。結合構造50においては、第1結合孔56からそれぞれ第1ドリフトピン10A2、10A3が、図8に示すように相対する第1取付孔45A、45Dを貫通して打ち込まれることにより第1構造材51に対して結合金物40がその第1固定部41を固定される。結合構造50においては、第1構造材51と第2構造材52に対して結合金物40が、その突合せ部位に跨って固定されることによりこれら第1構造材51と第2構造材52を固定する。
結合構造50においても、地震により第1構造材51と第2構造材52と対して25N以上の引抜き荷重が負荷されても、結合金物40によりこれら第1構造材51と第2構造材52の結合状態が確実に保持されて耐震性の向上が図られる。結合金物40は、かかる第1構造材51と第2構造材52の結合部位ばかりでなく軸組の他の構造材の結合部位にも用いられることは勿論であり、また上述した各結合金物1、11、15と組み合わせて立体的に組み合わされる構造材間を結合することも可能である。結合金物40は、上述した結合金物1や結合金物15と同様に第1固定部41に複数個の第1取付孔を形成してもよく、また上述した結合金物11と同様に第2固定部42に複数個の第2取付孔を形成してもよい。
第5の実施の形態として図9に示した結合金物組60は、主結合金物61と、この主結合金物61に組み付けられる一対の補強金物70A、70B(以下、個別に説明する場合を除いて補強金物70と総称する。)とから構成される。結合金物組60は、図10及び図11を参照して後述するように補強金物70を組み付けて直交状態で突き合わされた第1構造材81と第2構造材82の突合せ部位に跨って固定されることによりこれらを結合し、結合構造80を構成する。主結合金物61は、上述した各結合金物1、11、15と基本的な構成を同様とし、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工と孔開け加工及び捻り加工とを施して第1固定部62と第2固定部63を一体に形成して構成される。
主結合金物61も、図9に示すように第1固定部62が略変形五角形の板状を呈し、頂点部と対向する下縁部に第1受け凸部64A及び第2受け凸部64Bとからなる受け凸部64を介して第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bとからなる第2固定部63を一体に形成する。第1固定部62も、頂点部を挟む両側部位が構造材を結合した際に機械的強度をさほど損なわない部位であることからこの部位をカットした略変形五角形とすることにより、軽量化と材料削減によるコスト削減が図られる。第1固定部62も、両側部位をカットした形状により、構造材の嵌合溝との嵌合操作に際してガイド作用を奏して容易に行われるようになる。なお、第1固定部62も、かかる略変形五角形に限定されないことは勿論である。
第1固定部62にも、厚み方向に貫通する5個の第1取付孔65A乃至65E(以下、個別に説明する場合を除いて第1取付孔65と総称する。)が形成される。第1固定部62は、後述するように第1取付孔65にドリフトピン10が打ち込まれることにより、第2構造材82に固定される。第1取付孔65も、第1固定部62の両側縁部に沿って位置する側方第1取付孔65A、65Eが当該側縁部に開口する長孔として形成される。
主結合金物61も、これら側方第1取付孔65A、65Eを側縁部に開口する長孔に形成したことにより、この長孔部位が第2構造材82に固定する際に結合部材であるドリフトピン10Bの呼び込みガイドとして作用する。また、主結合金物61も、側方第1取付孔65A、65Eを長孔とすることにより、大地震等に際して負荷される過大な荷重を逃がして第2構造材82に亀裂等の発生が抑制されるようにする。
主結合金物61は、図9に示すように受け凸部64が、第1固定部62の下縁部から所定の対向間隔を以って一体に突設された第1受け凸部64A及び第2受け凸部64Bとからなる。受け凸部64は、第2固定部63の第1固定凸片部63A及び第2固定凸片部63Bよりもやや幅広の矩形凸部からなり、第2固定部63に90°の捻り処理を施す際の逃げと根元部位を補強する作用を奏するととともに後述する補強金物70の組付部位として作用する。受け凸部64は、後述するように第1構造材81の突合せ面81Aに形成されて第2固定部63の第1固定凸片部63A及び第2固定凸片部63Bがそれぞれ嵌合される段付きの第1嵌合溝83A、83B(第1嵌合溝83)内に嵌合される。
主結合金物61は、第2固定部63が、受け凸部64を介してそれぞれの基端部位67A、67B(捻り部位)において90°の捻り処理を施して左右対称形状とした第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bとから構成される。第2固定部63は、第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bが、第1受け凸部64Aと捻り部位67A及び第2受け凸部64Bと捻り部位67Bを介して第1固定部62に対して直交しかつ互いに平行に対峙する矩形の凸片部位として構成される。第2固定部63にも、それぞれに厚み方向に貫通して第2取付孔66A、66B及び第2取付孔66C、66D(以下、個別に説明する場合を除いて第2取付孔66と総称する。)が形成される。第2固定部63は、後述するように第2取付孔66にドリフトピン10Aが打ち込まれることにより、第1構造材81に固定される。
主結合金物61も、後述する構造によって第1構造材81と第2構造材82に跨って固定されるが、構造材に対する結合部材として従来一般に用いられている通しボルトとナットやスクリューボルト等に代えてドリフトピン10が用いられる。ドリフトピン10は、廉価であるとともに、構造材に対する負荷が小さく、大きな機械的強度を有して簡易な打込み作業で結合を行うことが可能である。なお、主結合金物61は、結合部材としてかかるドリフトピン10に限定されないことは勿論であり、例えば通しボルトとナットやスクリューボルト等を用いることも可能である。
主結合金物61は、後述するように受け凸部64に補強金物70を組み付けた状態で、第1構造材81に対して突合せ面81Aから第1固定部62を突出させて第2固定部63を固定して組み付ける。主結合金物61は、突出された第1固定部62が第1構造材81に突き合わされる第2構造材82側に固定されることにより、第1構造材81と第2構造材82に跨ってこれらを結合する。なお、補強金物70は、詳細を後述するように主結合金物61が、第1構造材81に対して突合せ面81Aに形成した相対する座ぐり84A、84B(座ぐり84)内に第1受け凸部64Aと第2受け凸部64Bをそれぞれ嵌合される。
補強金物70は、所定の厚みを有する鋼板が素材として用いられ、この素材に外形抜き加工を施して図9乃至図11に示すように円板を基本形としてその一部を扇状に切り欠くことにより全体が略チューリップ形の形状を呈して形成される。補強金物70には、厚み方向に貫通して中心を通る直径方向の長溝からなる嵌挿溝71と、この嵌挿溝71の一端側を側方に開口させるガイド切欠き部72が形成される。
補強金物70は、嵌挿溝71が、その幅寸法を主結合金物61の受け凸部64の水平断面寸法と同等若しくはやや大きく形成される。補強金物70は、ガイド切欠き部72が、直径方向の略中央位置において嵌挿溝71を開口させる開き角度θ(図11参照)で切り欠いた扇状の切欠き部位からなる。なお、補強金物70は、扇状のガイド切欠き部72に限定されず、ガイド切欠き部72が大きくとも180°の範囲、すなわち全体が少なくとも半円以上の大きさであり、一端側を開口された中心を通る嵌挿溝71と連続して形成されていればよい。
以上のように構成された補強金物70は、上述した受け凸部64の側縁部にガイド切欠き部72を対向させ、このガイド切欠き部72を介して図9矢印で示すように受け凸部64を嵌挿溝71内に嵌挿することにより主結合金物61に組み付けられる。第1補強金物70Aは、主結合金物61の第1受け凸部64Aに対して、図9及び図10に示すように第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bとの間から組み付けられる。第2補強金物70Bは、主結合金物61の第2固定凸片部63Bに対して、その外側から組み付けられる。したがって、第1補強金物70Aと第2補強金物70Bは、主結合金物61の第1受け凸部64と第2固定凸片部63Bに、同じ向きで組み付けられる。
補強金物70は、大地震等に際して第1構造材81と第2構造材82との結合部位に生じる大きな応力に対して、主結合金物61の第2固定部63の根元部位や第1構造材81と第2構造材82の結合部位を補強する。すなわち、補強金物70は、受け凸部64を嵌挿溝71内に嵌挿して主結合金物61に直交状態で組み付けることにより、主結合金物61の第1固定部62と第2固定部63の連設部位において鍔状の突出部位を構成する。
補強金物70は、後述するように主結合金物61が第1構造材81と第2構造材82に跨って固定された状態で、第1構造材81の突合せ面81Aに形成した座ぐり84内に装填されて主結合金物61と第1構造材81或いは第2構造材82との接触面積が大ならしめられるようにする。補強金物70は、主結合金物61を介して第1構造材81或いは第2構造材82に負荷される荷重を分散することにより、結合部位における応力集中を低減して主結合金物61を補強するとともに第1構造材81と第2構造材82の結合部位からの破断等の発生を低減する。
補強金物70は、上述したように嵌挿溝71を外周縁に臨ませる扇形のガイド切欠き部72を形成することにより、受け凸部64を嵌挿溝71内にスムーズに嵌挿することを可能として主結合金物61との組付作業の効率化が図られる。補強金物70は、ガイド切欠き部72を扇形としたことにより、組み付けた後でも受け凸部64に仮保持されて脱落が抑制され、主結合金物61を第1構造材81に対して組み付ける際にその効率化が図られるようにする。
結合金物組60は、主結合金物61と補強金物70が、例えば次の仕様により形成される。主結合金物61は、例えば約6mmの厚みの鋼板を素材とし、受け凸部64の突出量(板状部分)を約7.4mm、幅寸法を約36mmで形成する。結合金物組60は、補強金物70が、約6mmの鋼板を素材とし、外径が約54.5mm、嵌挿溝71の溝幅が約7mmに形成される。結合金物組60は、後述するように主結合金物61の受け凸部64に補強金物70を組み付けた状態で、補強金物70が第1構造材81の突合せ面81Aに形成した内径が約55mm、深さが約7mmの座ぐり82内に装填されるとともに主結合金物61の第2固定部63が第1構造材81の第1嵌合溝83内にドリフトピン10により固定される。
結合構造80は、上述した結合金物組60を用いて直交状態で突き合わせた第1構造材81と第2構造材82を結合してなる。結合構造80は、第1構造材81が例えば土台や大梁であり、その側面(突合せ面)81Aに対して例えば大引きや小梁である第2構造材82がその端面を突合せ面82Aとして突き合わせて結合する。第1構造材81も、上述した第1構造材4と基本構成をほぼ同様とし、突合せ面81Aから互いに平行な一対の第1嵌合溝83A、83B(第1嵌合溝83)を形成する。第1構造材81は、突合せ面81Aにおいて、第1嵌合溝83の開口部にそれぞれ座ぐり84A、84B(座ぐり84)を形成する。第1構造材81も、従来のほぞ継ぎ手等の結合構造と比較して熟練を要せず効率よく加工することが可能であるとともに、有効断面が確保されて機械的強度の向上が図られる。
第1嵌合溝83は、図10に示すようにそれぞれが突合せ面81Aから相対する側面側に向かう水平方向の一対のスリットとして第1構造材81に形成される。第1嵌合溝83も、主結合金物61の第2固定部63を構成する第1受け凸部64Aと第2受け凸部64Bの間隔を以って上下に離間するとともに第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bの長さ及び断面形状とほぼ等しい横長矩形の底付きスリットとして形成される。第1嵌合溝83は、詳細には開口部位が主結合金物61の捻り部位67を嵌合可能とするようにやや幅広とされるとともに、この幅広部位の底部から第1固定凸片部63Aと第2固定凸片部63Bが嵌合する幅狭の部位からなる段付きスリットとして構成される。
座ぐり84は、図10及び図11に示すように、第1構造材81の突合せ面81Aに第1嵌合溝83の開口部を囲む円形の凹部として形成される。座ぐり84は、上述したように補強金物70の外形寸法よりもやや大きな上述した寸法の凹部として形成され、主結合金物61に組み付けられた補強金物70の装填部位を構成する。
第1構造材81には、突合せ面81Aと直交する側面に開口する第1結合孔85が形成される。第1結合孔85も、図10に示すように、第1嵌合溝83と平行な側面、すなわち突合せ面81Aと直交する水平側面から第1嵌合溝83に直交して貫通する底付き孔からなる。
以上のように構成された第1構造材81には、突合せ面81Aから第1固定部62を突出させて主結合金物61が組み付けられる。第1構造材81には、突合せ面81Aに開口した第1嵌合溝83の開口に対して、主結合金物61が図10矢印で示すように第2固定部63の先端部を対向させ、この状態で打込み操作が行われる。第1構造材81は、打ち込まれ主結合金物61を、第1結合孔85に対して第2固定部63の第2取付孔66を略同軸線上に位置させるとともに突合せ面81Aに対して第1固定部62を垂直姿勢で突出させて組み付ける。
第1構造材81は、図10矢印で示すように水平側面に開口した第1結合孔85から第1ドリフトピン10Aを打ち込んで、組み付けた主結合金物61を固定する。第1構造材81は、第1ドリフトピン10Aが、第1結合孔85と第2取付孔66に多少の位置ズレがあっても、先端部の呼込み作用により貫通して打ち込むことが可能であり作業性の向上が図られる。第1構造材81は、結合部材として有底孔からなる第1結合孔85に打ち込まれる第1ドリフトピン10Aを用いることにより、例えば貫通孔からなる結合孔を形成して通しボルトを貫通させることにより従来の構造と比較して機械的強度が損なわれることは無い。
第1構造材81も、他の構造材と同様に工場においてプレカット加工が施されて現場に搬入されて建前作業が行われるが、上述した第1嵌合溝83や座ぐり84の切込みや第1結合孔85の穿孔或いは主結合金物61の組付けも同時に行われる。したがって、第1構造材81は、主結合金物61の組付や現場作業での合理化が図られるようにする。なお、第1構造材81には、上述した主結合金物61の組付形態に限定されず、軸組の構成部材に応じて上述した各実施の形態として示した結合金物1、11、15が最適に選択されて用いられるとともに、第1固定部62或いは第2固定部63のいずれか一方側を内部に固定するとともに、他方側を突出させて組み合わされる。
第2構造材82は、上述した第2構造材5と同等の部材であり、図10に示すように突合せ面82Aに開口する第2嵌合溝86と、この第2嵌合溝86に直交する複数個の第2結合孔87が形成される。第2嵌合溝86は、同図に示すように突合せ面82Aの中央部に位置して嵌合口を開口させ、第2構造材82を第1構造材81と突き合わせた状態において第1嵌合溝83と直交する長さ方向のスリットとして第2構造材82に形成される。第2嵌合溝86は、主結合金物61の第1固定部62の厚みと長さとほぼ等しい溝形状を以って突合せ面82Aとともに上下側面に開口するスリットからなる。
第2結合孔87は、図10に示すように、一方の垂直側面から第2嵌合溝83に直交して貫通する複数個の底付き孔として第2構造材82に形成される。第2結合孔87は、主結合金物61の第1固定部62に形成した第1取付孔65に対応して形成されるが、同数である必要は無い。第2結合孔87は、少なくとも側方第1取付孔65A、65Eのいずれか一方に対応して形成されるとともに、他の第1取付孔65B〜65Dのいずれか1個以上に対応して形成される。
第2構造材82には、主結合金物61の第1固定部62に形成された例えば側方第1取付孔65Aに対応して形成された第2結合孔87に予め第2ドリフトピン10B1が打ち込まれる。第2構造材82は、後述するように第1構造材81に対して第2嵌合溝86に第1構造材81の突合せ面81Aから突出された主結合金物61の第1固定部62を嵌合させながら突合せ面82Aを突合せ面81Aに突き合わせて組み合わされる。第2構造材82は、第2嵌合溝86に主結合金物61の第1固定部62が嵌合された状態で、他の第2結合孔87が第1取付孔65と対応位置される。第2構造材82は、第2結合孔87から例えば第1取付孔65Cに他の第2ドリフトピン10B2が打ち込まれることにより主結合金物61の第1固定部62を固定し、この主結合金物61を介して第1構造材81と結合される。
第2構造材82も、第1構造材81や他の構造材と同様に工場においてプレカット加工を施して現場に搬入されて建前作業が行われる。第2構造材82も、第2嵌合溝86の切込みや第2結合孔87の穿孔或いは第2ドリフトピン10B1の打ち込みが施される。したがって、第2構造材82も、第1構造材81や他の構造材と共同して結合金物組60の組付やドリフトピン10の打ち込み或いは現場作業での合理化が図られるようにする。
結合構造80においては、上述したように第1構造材81に対して結合金物組60を構成する主結合金物61が、受け凸部64に補強金物70を組み付けた状態で突合せ面81Aに形成した第1嵌合溝85内に相対する第2固定部63を嵌合することにより組み付けられる。結合構造80においては、主結合金物61に組み付けられた補強金物70が第1構造材81の突合せ面81Aに形成した座ぐり84内に装填される。結合構造80においては、第1結合孔85から打ち込まれた第1ドリフトピン10Aが第2結合孔87を貫通することにより主結合金物61を第1構造材81に固定する。
結合構造80においては、第1構造材81に対して主結合金物61が、突合せ面81Aから第1固定部62を垂直姿勢の状態で突出させて固定される。結合構造80においては、主結合金物61に組み付けた補強金物70が、座ぐり84内においてその底面と主結合金物61の第1固定部62の下縁部との間に挟まれて保持される。結合構造80においては、第1構造材81に対して第2構造材82が、突合せ面81Aに突合せ面82Aを突き合わせながら主結合金物61の第1固定部62を第2嵌合溝86に嵌合して組み付けられる。結合構造80においては、第2結合孔87から打ち込まれた第2ドリフトピン10Bが第1結合孔85を貫通することにより主結合金物61を第2構造材82に固定する。
結合構造80においては、主結合金物61が第1構造材81の突合せ面81Aと第2構造材82の突合せ面82Aとの間に跨って固定されることにより、第1構造材81と第2構造材82を結合する。結合構造80においては、主結合金物61や補強金物70が構造簡易で廉価であり、第1構造材81や第2構造材82に精密かつ複雑なほぞ継ぎ手構造等の加工を不要とすることからコスト低減が図られる。結合構造80においては、機械的強度特性を有する結合金物組60を用いることで、地震により第1構造材81と第2構造材82の結合部位に大きな荷重が負荷されてもその結合状態が確実に保持され、耐震性の向上が図られる。
図12に示した結合構造90は、上述した第2固定部42に捻り部位を有しない結合金物40と同等の主結合金物92と補強金物70と同等の補強金物93を組み合わせなる結合金物組91を用いて第1構造材81と第2構造材82を結合した構造である。したがって、以下の結合構造90の説明においては、各部材について対応する部位に同一符号を付すことにより説明を省略する。
結合構造90は、第1構造材81が例えば柱であり、第2構造材82がこの第1構造材81の長さ方向の途中箇所において横架される梁である。結合構造90は、主結合金物92に補強金物93を組み付けてなる結合金物組91を用いて第1構造材81と第2構造材82を結合する。結合構造90は、主結合金物92の第2固定部42を第1ドリフトピン10Aにより第1構造材81側に固定するとともに、第1構造材81から突出された第1固定部41を第2ドリフトピン10Bにより第2構造材82側に固定する。結合金物組91は、第1構造材81と第2構造材82を結合した状態で、補強金物93が第1構造材81の突合せ面81Aに形成した座ぐり84内に装填される。
主結合金物92にも、第1固定部41の下縁部に所定の対向間隔を以って一体に突設された第1受け凸部94A及び第2受け凸部94Bとからなる受け凸部(以下、個別に説明する場合を除いて受け凸部と総称する。)が形成され、これら受け凸部94からそれぞれ一体に突設された第1固定凸片部43と第2固定凸片部44とにより第2固定部42が構成される。主結合金物92にも、第1固定部41に厚み方向に貫通する5個の第1取付孔45が形成される。主結合金物92も、第1固定部41の両側縁部に沿って位置する側方第1取付孔が当該側縁部に開口する長孔として形成される。
主結合金物92には、第2固定部42を構成する第1固定凸片部43に厚み方向に貫通する第2取付孔46Aが形成されるとともに第2固定凸片部44にも同様の第2取付孔46Bが形成される。主結合金物92も、第1固定凸片部43と第2固定凸片部44が、第1受け凸部94Aと第2受け凸部94Bを介して第1固定部41に対して直交しかつ互いに平行に対峙する矩形の凸片部位として構成される。主結合金物92も、第1取付孔45にドリフトピン10Bが打ち込まれることにより、第2固定部42が第1構造材81に固定される。
結合構造90においても、第1構造材81に対して主結合金物92が、突合せ面81Aから第1固定部41を垂直姿勢の状態で突出させて固定される。結合構造90においても、主結合金物92の受け凸部94に組み付けた補強金物93が、座ぐり84内においてその底面と主結合金物92の第1固定部41の下縁部との間に挟まれて保持される。結合構造90においても、第1構造材81に対して第2構造材82が、突合せ面81Aに突合せ面82Aを突き合わせながら主結合金物92の第1固定部41を第2嵌合溝86に嵌合して組み付けられる。結合構造90においても、第2結合孔87から打ち込まれた第2ドリフトピン10Bが第1結合孔45を貫通することにより第1固定部41を第2構造材82に固定する。
結合構造90においては、主結合金物92が第1構造材81の突合せ面81Aと第2構造材82の突合せ面82Aとの間に跨って固定されることにより、第1構造材81と第2構造材82を結合する。結合構造90においては、結合金物組91を構成する主結合金物92や補強金物93が構造簡易でかつ廉価であり、第1構造材81や第2構造材82に精密かつ複雑なほぞ継ぎ手構造等の加工を不要とすることからコスト低減が図られる。結合構造90においては、機械的強度特性を有する結合金物組91を用いることで、地震により第1構造材81と第2構造材82の結合部位に大きな荷重が負荷されてもその結合状態が確実に保持され、耐震性の向上が図られる。
上述した各実施の形態として示した各結合金物を用いた結合構造について、製作したモデルに対して所定の構造試験を実施した結果を以下に説明する。構造試験は、ものつくり大学建設技能工芸学科(担当小野泰準教授)に委託して、各モデルに対して「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(平成16年4月第3版)/(財)日本住宅・木材技術センター発行 第2章2.2耐力壁が取付く柱の仕口、並びに3.3水平構面の梁端部の仕口及び継手のせん断試験法」に基づいて実施したものである。
構造試験の一例として図13に示した圧縮剪断試験は、所定の間隔を以って立設した柱100A、100B(柱100)に対して両端部を上述した捻り部を有しない各結合金物と同等構造の結合金物或いはこの結合金物と補強金物を組み付けてなる結合金物組(結合金物102A、102B)を用いて主梁101を結合してなる試験体(モデル)M1乃至M3を対象とするものである。試験体M1乃至M3は、それぞれ105mm角、長さLが700mmの柱100をスパンS900mmを以って基台103上に立設し、これら柱100間に捻り部を有しない結合金物102を用いて梁成Dが240mm、幅寸法Wが105mmの主梁101を結合してなる。試験体M1乃至M3は、結合金物102が、第1固定部と第2固定部をそれぞれ2本のドリフトピンにより主梁101と柱100に跨って固定される。試験体M1乃至M3は、柱100に対して主梁101が、基台103から高さHが310mmの位置で固定される。
試験体M1は、結合金物102として、第1固定部が横幅寸法を約100mmとし捻り部無しの結合金物を用いて柱100と主梁101を結合して製作される。試験体M2は、結合金物102として、第1固定部が横幅寸法を約150mmとし捻り部無しの主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて柱100と主梁101を結合して製作される。試験体M3は、結合金物102として、第1固定部が横幅寸法を約200mmとし捻り部無しの主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて柱100と主梁101を結合して製作される。
柱−主梁圧縮剪断試験は、試験体M1乃至M3をそれぞれ3個製作し、図13(A)に示すように主梁101の中央部において圧縮荷重P1を負荷し、結合部位において所定の変位量が生じる荷重(KN)を測定して図14に示す試験結果を得た。柱−主梁圧縮剪断試験では、試験体M1−1乃至試験体M1−3の試験結果が、同図(A)から明らかなように、10mmの変位量が発生する平均荷重が約45KNであった。柱−主梁圧縮剪断試験では、試験体M2−1乃至試験体M2−3の試験結果が、同図(B)から明らかなように、10mmの変位量が発生する平均荷重が約97KNであり、ほとんど圧縮剪断試験における圧縮荷重Pの限界値に近い対圧縮剪断特性を有する結果を得た。
柱−主梁圧縮剪断試験では、試験体M3−1乃至試験体M3−3の試験結果が、圧縮剪断試験の限界値を超えて圧縮荷重Pを負荷しても結合部位において5mmを超える変位量が生じることは無く、柱100や主梁101に亀裂等が生じる結果を得た。試験体M3については、同図(C)から明らかなように、平均荷重が約107KNで3mm程度の変位が観察された。
本発明にかかる結合構造は、上述した各試験体M1乃至M3を対象とした柱−主梁圧縮剪断試験の結果から明らかなように、従来の結合構造と比較して極めて大きな機械的強度特性を奏する。結合構造は、上述した実施の形態として示した各結合金物或いは主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて柱100と主梁101を強固に一体化して耐震性の大幅な向上が図られるようにする。
構造試験の一例として図15に示した圧縮剪断試験は、所定の間隔を以って設置した大梁110A、110B(大梁110)に対して両端部を上述した捻り部を有する各結合金物と同等構造の結合金物或いはこの結合金物と補強金物を組み付けてなる結合金物組(結合金物112A、112B)を用いて小梁111を結合してなる試験体M4乃至M6を対象とするものである。試験体M4乃至M6は、スパンS900mmを以って基台113上に対設した105×45×240の大梁110間に、結合金物112を用いて小梁111を横架して製作される。試験体M4乃至M6は、大梁110に対して小梁111が、基台113から高さが300mmの位置で固定される。
試験体M4は、大梁110間に、梁成Dが150mm、幅寸法Wが105mmの小梁111を、結合金物112として第1固定部が横幅寸法を約100mmとした捻り部有りの結合金物を用いて結合して製作される。試験体M4は、結合金物112が、小梁111に対して第1固定部を2本のドリフトピンにより固定するとともに大梁110に対して第2固定部を1本のドリフトピンにより固定される。
試験体M5は、大梁110間に、梁成Dが240mm、幅寸法Wが105mmの小梁111を、結合金物112として第1固定部が横幅寸法を約150mmとした捻り部有りの主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて結合して製作される。試験体M5は、主結合金物が、小梁111に対して第1固定部を3本のドリフトピンにより固定するとともに大梁110に対して第2固定部を1本のドリフトピンにより固定される。
試験体M6は、大梁110間に、梁成Dが330mm、幅寸法Wが105mmの小梁111を、結合金物112として第1固定部が横幅寸法を約200mmとした捻り部有りの主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて結合して製作される。試験体M6は、主結合金物が、小梁111に対して第1固定部を4本のドリフトピンにより固定するとともに大梁110に対して第2固定部を1本のドリフトピンにより固定される。
大梁−小梁圧縮剪断試験は、試験体M4乃至M6をそれぞれ3個製作し、図15(A)に示すように小梁111の中央部において圧縮荷重P2負荷し、結合部位において所定の変位量が生じる荷重(KN)を測定して図16に示す試験結果を得た。大梁−小梁圧縮剪断試験では、試験体M4−1乃至試験体M4−3の試験結果が、同図(A)から明らかなように、10mmの変位量が発生する平均荷重が約36KNであった。大梁−小梁圧縮剪断試験では、試験体M5−1乃至試験体M5−3の試験結果が、同図(B)から明らかなように、10mmの変位量が発生する平均荷重が約96KNであり、ほとんど圧縮剪断試験における圧縮荷重Pの限界値に近い対圧縮剪断特性を有する結果を得た。
大梁−小梁圧縮剪断試験では、試験体M6−1乃至試験体M6−3の試験結果が、圧縮剪断試験の限界値を超えて圧縮荷重Pを負荷しても結合部位において5mmを超える変位量が生じることは無く、大梁110や小梁111に亀裂等が生じる結果を得た。試験体M6については、同図(C)から明らかなように、平均荷重が約109KNで3mm程度の変位が観察された。
本発明にかかる結合構造は、上述した各試験体M4乃至M6を対象とした大梁−小梁圧縮剪断試験の結果から明らかなように、従来の結合構造と比較して極めて大きな機械的強度特性を奏する。結合構造は、上述した実施の形態として示した各結合金物或いは主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いて大梁110や小梁111を強固に一体化して耐震性の大幅な向上が図られるようにする。
本発明にかかる結合構造は、詳細を省略するが、柱と土台の結合構造においても、上述した実施の形態として示した各結合金物或いは主結合金物に補強金物を組み付けてなる結合金物組を用いることにより、極めて優秀な引張り耐力特性を有する試験結果を得た。本発明にかかる結合構造は、巨大な直下型地震に対しても土台に対する柱の立設状態を確実に保持して家屋の倒壊を防止する。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述した各実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその要旨を逸脱することなく、様々な変更、置換或いは同等に構成されることは当業者にとって明らかである。
1 結合金物、2 第1固定部、3 第2固定部、4 第1構造材、5 第2構造材、6 第1取付孔、7 第1固定凸片部、7A 捻り部位、8 第2固定凸片部、8A 捻り部位、9 第2取付孔、10 ドリフトピン、11 結合金物、12 第1固定凸片部、13 第2固定凸片部、15 結合金物、16 第1固定部、17 第1取付孔、40 結合金物、41 第1固定部、42 第2固定部、43 第1固定凸片部、44 第2固定凸片部、45 第1取付孔、46 第2取付孔、50 結合構造、51 第1構造材、52 第2構造材、53 第1嵌合溝、54 第2嵌合溝、55 第3嵌合溝、56 第1結合孔、57 第2結合孔、60 結合金物組、61 主結合金物、62 第1固定部、63 第2固定部、64 受け凸部、65 第1取付孔、66 第2取付孔、67 捻り部位、70 補強金物、71 嵌挿溝、72 ガイド切欠き部、80 結合構造、81 第1構造材、82 第2構造材、83 第1嵌合溝、84 座ぐり、85 第1結合孔、86 第2嵌合溝、87 第2結合孔、90 結合構造、91 結合金物組、92 主結合金物、93 補強金物、94 受け凸部