JP5335746B2 - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両用エアバッグ装置に係り、主としてキャブオーバー型トラック等の商用車に好適な車両用エアバッグ装置に関する。
乗用車、商用車すべてのカテゴリーに於て、エアバッグ装置は標準装備され、乗員保護装置として広く認知されている。
そして、現在では、頭部保護を主目的としたステアリングエアバッグを始めとして、側面衝突時の乗員保護を主目的としたサイドエアバッグやカーテンエアバッグ、大腿部保護を主目的としたニーエアバッグ等、各部位によるエアバッグ装置が市場投入されている。
そういった中で、図17に示すようにクラッシャブルゾーンを持たないキャブオーバー型トラック1等の商用車は、ステアリング装置3のレイアウト、即ち、ステアリングコラム(ステアリングシャフト5)の角度が乗用車と違い起立した状態となっており、図18の如く車両衝突時は、ステアリングコラムが正規位置に対してより起立した状態となる。
このため、ステアリングホイール7の中央に搭載されているエアバッグ装置のバッグ9は、ドライバー11の頭部13を保護するために展開するが、衝突エネルギーの慣性力で胸部15が前方へ移動してステアリングホイール7に強打し、胸部15に大きな傷害を受けてしまう虞があった。
また、特許文献1には、助手席に搭乗した乗員の傷害を防止する選択的展開エアバッグ装置が開示されている。
この従来例は、車両衝突時の衝撃を感知する衝撃感知センサーと、助手席シートに着席した乗員のシートベルト着用有無を感知するシートベルトセンサーと、第1、第2の2つのインフレータと、第1インフレータまたは第2インフレータから夫々ガスの供給を受けて相互間の圧力差によって自在に移動できるように、少なくとも1つのインナーベントホールが備えられた隔膜の上部に連通形成されて位置するベースチャンバ、前記ベースチャンバの下部及び前方に位置してインナーベントホールと連通形成されるチェストチャンバが備えられたエアバッグと、前記衝撃感知センサーで感知された信号の入力を受けてエアバッグを展開作動させ、前記シートベルトセンサーによって感知された乗員のシートベルト着用有無と衝撃感知センサーで感知される衝撃力との組み合わせにより、第2インフレータの作動有無を選択してチェストチャンバの展開可否を決定する制御部とで構成されている。
而して、この選択的展開エアバッグ装置によれば、ベースチャンバとチェストチャンバによって、助手席に搭乗した乗員の頭部から胸に亘る広い領域の保護が可能となる。
特開2007−302221号公報
しかし、前記選択的展開エアバッグ装置は、ベースチャンバやチェストチャンバの展開方向に障害物がない助手席専用の装置であって、このエアバッグ装置をステアリングホイールという大きな障害物が存在する運転席側に使用することができず、また、特許文献1には、ステアリングホイールという障害物を避け乍ら、バッグを展開させてドライバーを保護する技術の開示は皆無である。
そして、前記従来例は、第1、第2の2つのインフレータを使用しているが、複数のインフレータを使用した場合、それらの設置場所に苦慮しているのが実情である。
更に、前記従来例は、乗員のシートベルト着用有無と衝撃感知センサーで感知される衝撃力との組み合わせで、第2インフレータの作動有無を選択してチェストチャンバの展開可否を決定しているが、本来、エアバッグ装置はシートベルトを着用していることを前提として使用されるべき乗員保護装置である。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、ドライバーの頭部は勿論、胸部傷害の抑制を図った車両用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車両衝突時の衝撃を感知するセンサと、当該センサの信号を入力するコントロールユニットと、インフレータとバッグを備えた車両用エアバッグ装置に於て、車室内の運転席と対向するステアリングコラムに脆弱部を設け、当該脆弱部の内側に前記バッグとインフレータを装着し、前記バッグを、前記脆弱部を押し破って運転席のドライバー側へ水平展開する水平展開用バッグと、当該水平展開用バッグに弁付きの隔壁を介して一体に連設され、水平展開用バッグの展開後にステアリングホイールを避けて上方へ展開する上方展開用バッグとで構成し、前記水平展開用バッグに、水平展開終了時にガス流を上方展開用バッグ方向へ案内する反射受けを設け、前記インフレータのケーシング内に、前記水平展開用バッグを展開させる第1ガス発生部と、前記上方展開用バッグを展開させる第2ガス発生部を設け、両ガス発生部と前記水平展開用バッグを、夫々、ガス噴射ノズルで連結すると共に、第2ガス発生部と水平展開用バッグを連結するガス噴射ノズル内を渦巻き状に形成し、前記コントロールユニットは、前記センサからの信号に基づき、前記第1ガス発生部、第2ガス発生部の順にインフレータを点火させることを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用エアバッグ装置に於て、前記水平展開用バッグに、当該水平展開用バッグと連通して下方へ展開する下方展開用バッグを一体に形成したことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の車両用エアバッグ装置に於て、前記水平展開用バッグと別体に、下方へ展開する下方展開用バッグを前記脆弱部の内側に装着し、前記インフレータのケーシング内に、前記下方展開用バッグを展開させる第3ガス発生部を設け、当該第3ガス発生部と下方展開用バッグをガス噴射ノズルで連結したことを特徴とする。
更に、請求項4に係る発明は、前記水平展開用バッグと別体に、下方へ展開する下方展開用バッグを前記脆弱部の内側に装着し、当該下方展開用バッグと前記第1ガス発生部をガス噴射ノズルで連結したことを特徴とする。
そして、請求項5に係る発明は、請求項1に記載の車両用エアバッグ装置に於て、前記反射受けは、水平展開用バッグの成形材料より固い材料で形成されていることを特徴とする。
請求項1及び請求項5に係る発明によれば、クラッシャブルゾーンを持たないキャブオーバー型トラック等の商用車に於て、水平展開用バッグと上方展開用バッグがドライバーの頭部と胸部を確実に保護することができる。
特に、バッグを展開させるに当たり、水平展開用バッグと上方展開用バッグを同時に展開させず、第1ガス発生部、第2ガス発生部の順にインフレータを点火させ、水平展開用バッグを先ずドライバー側へ展開させて、水平展開用バッグの展開後、上方展開用バッグをステアリングホイールを避けて上方へ展開するように構成し、更に、水平に展開した水平展開用バッグに、展開終了時に渦流のガス流を上方展開用バッグ方向へ案内する反射受けを設け、更にまた、第2ガス発生部からのガス流を渦流として勢いを強めた結果、確実に上方展開用バッグがステアリングホイールとドライバーとの間を上方に展開して、ドライバーの頭部と胸部を保護することができる。
また、1つのインフレータのケーシング内に第1、第2ガス発生部を設けたため、インフレータの設置場所に苦慮することもない利点を有する。
一方、請求項2乃至請求項4に係る発明によれば、頭部、胸部と併せてドライバーの大腿部も保護することができる。
そして、請求項3に係る発明によれば、インフレータ内に下方展開用バッグを下方に展開させる第3ガス発生部を設けたことで、コントロールユニットによる第3ガス発生部の点火時期の調整が可能となるため、車両の仕様に応じ第1ガス発生部と第3ガス発生部の点火時期をずらす等、下方展開用バッグの展開時期を調整することができる利点を有する。
また、請求項4に係る発明によれば、請求項3の発明に比しインフレータの構造を簡素化できる利点を有する。
更に、請求項3及び請求項4に係る発明によれば、水平展開用バッグと下方展開用バッグを別体にしたことで、水平展開用バッグと下方展開用バッグを一体にした請求項2のバッグに比し、展開時のバッグ全体の容量を小さくできる利点を有する。
請求項1及び請求項5の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置を装着した車両(キャブオーバー型トラック)の車室内の側面図である。 ステアリングコラムの要部斜視図と要部拡大図である。 ステアリングコラム内に収納されたバッグとインフレータの側面図である。 展開したバッグの側面図である。 展開したバッグの正面図である。 インフレータの概略構成図である。 水平展開用バッグの展開方向の説明図である。 上方展開用バッグの展開方向の説明図である。 水平展開用バッグと上方展開用バッグの展開順序の説明図である。 車両衝突時のバッグの展開状態を示す車室内の側面図である。 請求項1、請求項2及び請求項5の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置を装着した車両の車両衝突時のバッグの展開状態を示す車室内の側面図である。 請求項1、請求項3及び請求項5の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置を装着した車両の車両衝突時のバッグの展開状態を示す車室内の側面図である。 インフレータの概略構成図である。 水平展開用バッグ、上方展開用バッグ、下方展開用バッグの展開方向の説明図である。 水平展開用バッグ、上方展開用バッグ、下方展開用バッグの展開順序の説明図である。 請求項4の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置に用いるインフレータの概略構成図である。 従来の車両用エアバッグ装置を備えたキャブオーバー型トラックの車室内の側面図である。 キャブオーバー型トラックの衝突時のバッグの展開状態を示す車室内の側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図10は請求項1及び請求項5に係る車両用エアバッグ装置の一実施形態を示し、図1乃至図3に於て、21は車両(キャブオーバー型トラック)23に装着されたステアリング装置25のステアリングホイール、27はステアリングシャフト、29は当該ステアリングシャフト27を覆う筒状のステアリングコラムで、図2に示すように運転席31と対向するステアリングコラム29の一部に、外表面から見えないティアライン33を設けて脆弱部35が形成されている。
そして、図2及び図3に示すように前記脆弱部35の内側に、本実施形態に係るエアバッグ装置37のバッグ39とインフレータ41のモジュール42が装着されている。
従来と同様、エアバッグ装置37は、車両衝突時の衝撃を感知するセンサ(図示せず)と、当該センサの信号を入力する図示しないコントロールユニット(ECU)と前記バッグ39、インフレータ41を備え、車両衝突の衝撃を感知したセンサからの信号を入力したコントロールユニットがインフレータ41を点火させて、発生したガス流が瞬時にバッグ39を車室内に展開させるようになっている。
そして、既述したように本実施形態は、従来、ステアリングホイールの中央に装着していたバッグとインフレータ(モジュール)の取付位置を、ステアリングコラム29内に変更したことを第一の特徴とする。
次に、本実施形態の第二の特徴であるバッグ39の形状について説明すると、バッグ39はナイロン素材で形成され、図3の如く所定の形状に折り畳まれて脆弱部35の内側に収納、装着されている。
そして、図4、図5、図7乃至図9に示すようにバッグ39は、車両衝突時に、最初に脆弱部35を押し破って運転席31のドライバー43方向へ水平に初期展開する水平展開用バッグ45と、水平展開用バッグ45の展開後に、図9の如くステアリングホイール21を避けて上方へ展開する上方展開用バッグ47とで側面視L字状の展開形状とされており、水平展開用バッグ45は、展開時に運転席31のドライバー43を保護するに足る幅広で厚みのある容量を持った略直方体状に形成されている。
一方、既述したように上方展開用バッグ47は、図9及び図10に示すように水平展開用バッグ45の展開後に、ステアリングホイール21を避け乍ら、当該ステアリングホイール21とドライバー43との間を上方に展開してドライバー43の頭部49と胸部51を保護するもので、図18で既述したように、車両衝突時にステアリングコラムは正規位置に対してより起立した状態になるため、本実施形態は斯かる特徴を捉えて、上方展開用バッグ47をステアリングホイール21とドライバー43との間から上方へ瞬時に展開させている。
そして、図4及び図5に示すように上方展開用バッグ47は、水平展開用バッグ45と一体に形成されて、水平展開用バッグ45と略同一幅、略同一の厚みを以って略直方体状に展開するように形成されているが、ステアリングホイール21を避けて水平展開用バッグ45の先端側から上方へ展開する構造上、容積は水平展開用バッグ45よりも小さく設定されている。そして、図4に示すように水平展開用バッグ45と上方展開用バッグ47との間に、弁53を備えたナイロン素材からなる隔壁55が設けられている。
弁53と隔壁55は、図7の如くインフレータ41が点火してガス流Gがバッグ39内に噴射された際に、最初に水平展開用バッグ45を水平方向へ確実に展開させるもので、弁53と隔壁55がないと、水平展開用バッグ45の展開と同時に上方展開用バッグ47が斜め上方へ展開して、上方展開用バッグ47がステアリングホイール21に衝突してしまう虞がある。
そこで、本実施形態は、先ず、水平展開用バッグ45の展開時に前記弁53は閉じ、水平展開用バッグ45がドライバー43方向へ展開した後、図4及び図9の如くガス流Gで弁53が開き、上方展開用バッグ47内へガス流Gが流入して、上方展開用バッグ47がステアリングホイール21を避けて上方へ展開するようになっている。
このため、図4及び図5に示すように、水平に展開した水平展開用バッグ45の先端に、展開終了時にガス流Gを上方展開用バッグ47方向へ案内する反射受け57が設けられている。
前記反射受け57は、バッグ39と同様のナイロン素材で形成されているが、バッグ39よりもやや固めのナイロン素材からなる布を貼着して反射受け57が設けられており、斯かる反射受け57にガス流Gが当たることで、ガス流Gが上方に案内されて弁53が開くようになっている。
そして、本実施形態は、斯様にバッグ39を展開させるインフレータ41に改良を加えたことを第三の特徴としている。
図6はインフレータ41の概略構成図を示し、図中、59はインフレータ41のケーシングで、従来のシリンダタイプインフレータと同様、ケーシング59は強度的に有利な筒状に形成され、従来のシリンダタイプインフレータのケーシングと同一容量とされている。
而して、ケーシング59は、1枚の隔壁61で内部が2つの収納室63、65に区画されている。そして、一方の収納室63内に、前記水平展開用バッグ45を展開させる第1ガス発生部67が設けられ、他方の収納室65内に、前記上方展開用バッグ47を展開させる第2ガス発生部69が設けられている。
図6に示すように第1、第2ガス発生部67、69は、夫々、従来のインフレータと同様、電気着火装置(イグナイター)71、着火剤73、火薬75を備えている。そして、第1ガス発生部67で発生したガス流Gを水平展開用バッグ45内に噴射させるガス噴射ノズル77と、第2ガス発生部69で発生したガス流Gを水平展開用バッグ45を介して上方展開用バッグ47内に噴射させるガス噴射ノズル79が、夫々、水平展開用バッグ45との間に連結されているが、前記ガス噴射ノズル79内は渦巻き状に形成されて、ガス噴射の勢いで渦巻き状のガス流Gを発生させるようになっている。
そして、コントロールユニットは、車両衝突の衝撃を感知したセンサからの信号に基づき、第1ガス発生部67、第2ガス発生部69の順にインフレータ41を点火させるようになっており、図7乃至図9の如く第1ガス発生部67で発生したガス流Gが水平展開用バッグ45に流入して水平展開用バッグ45が先ず初期展開する。
次いで、展開している水平展開用バッグ45内に、第2ガス発生部69で発生したガス流Gが渦流となって流入し、水平展開用バッグ45の展開後、渦流となった第2ガス発生部69からのガス流Gが反射受け57に衝突して上方に案内され、弁53を開放させて上方展開用バッグ47を上方へ展開させるようになっている。
その他、図4中、81、83は水平展開用バッグ45と上方展開用バッグ47に設けたガス抜き穴で、展開後のガス流Gが両ガス抜き穴81、83から外部へ排出されるようになっている。
本実施形態に係るエアバッグ装置37はこのように構成されているから、車両が衝突してセンサがその衝撃を感知すると、センサからの信号がコントロールユニットに入力され、コントロールユニットは、第1ガス発生部67、第2ガス発生部69の順にインフレータ41を瞬時に点火させる。
すると、図7及び図9に示すように、先ず、第1ガス発生部67で発生したガス流Gが水平展開用バッグ45に流入し、水平展開用バッグ45がステアリングコラム29の脆弱部35を押し破って運転席31のドライバー43側へ水平に展開する。
斯様に水平展開用バッグ45が展開すると、図8及び図9に示すように第2ガス発生部69で発生したガス流Gがガス噴射ノズル79で渦流となって直ちに水平展開用バッグ45内に流入する。そして、水平展開用バッグ45の展開後、渦流のガス流Gが反射受け57に衝突して上方に案内され、このガス流Gが弁53を開放して上方展開用バッグ47へと流入して、図10の如くステアリングホイール21とドライバー43との間を上方展開用バッグ47が上方に展開してドライバー43の頭部49と胸部51を保護する。
そして、水平展開用バッグ45と上方展開用バッグ47の展開後、ガス流Gがガス抜き穴81、83から外部へ排出されることとなる。
このように本実施形態に係るエアバッグ装置37によれば、クラッシャブルゾーンを持たない車両(キャブオーバー型トラック)23に於て、水平展開用バッグ45と上方展開用バッグ47がドライバー43の頭部49と胸部51を確実に保護することができる。
特に、本実施形態は、バッグ39を展開させるに当たり、水平展開用バッグ45と上方展開用バッグ47を同時に展開させず、第1ガス発生部67、第2ガス発生部69の順にインフレータ41を点火させ、水平展開用バッグ45を先ずドライバー43側へ展開させて、水平展開用バッグ45の展開後、上方展開用バッグ47をステアリングホイール21を避けて上方へ展開するように構成し、更に、水平に展開した水平展開用バッグ45の先端に、展開終了時に渦流のガス流Gを上方展開用バッグ47方向へ案内する反射受け57を設け、更にまた、第2ガス発生部69からのガス流Gを渦流として勢いを強めた結果、確実に上方展開用バッグ47がステアリングホイール21とドライバー43との間を上方に展開して、ドライバー43の頭部49と胸部51を保護することができる。
また、本実施形態は、2つのインフレータを用いてベースチャンバとチェストチャンバを展開させていた特許文献1の従来例と異なり、従来のシリンダタイプインフレータと同一容量のケーシング59内に2つの収納室63、65を区画して第1、第2ガス発生部67、69を設けたため、インフレータ41の設置場所に苦慮することもない利点を有する。
尚、前記実施形態は、バッグ39よりもやや固めのナイロン素材からなる布を貼着して反射受け57を設けたが、その他、例えば発泡材を用いて反射受けを形成してもよく、反射受け57の構造は前記実施形態に限定されるものではない。
図11は請求項1、請求項2及び請求項5の一実施形態に係るエアバッグ装置37-1の車両衝突時のバッグ39-1の展開状態を示す車室内の側面図を示し、本実施形態に係るエアバッグ装置37-1は、前記バッグ39の構成に加え、頭部49、胸部51と併せてドライバー43の大腿部85も保護できるように、水平展開用バッグ45と連通して下方へ展開する下方展開用バッグ87を一体に形成し、当該下方展開用バッグ87を、前記水平展開用バッグ45と同時に第1ガス発生部67からのガス流で下方へ展開させるようにしたものである。尚、その他の構成は前記実施形態と同様であるので、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。
本実施形態に係るエアバッグ装置37-1はこのように構成されており、本実施形態によれば、頭部49、胸部51と併せてドライバー43の大腿部85も保護することができる利点を有すると共に、インフレータ41の設置場所に苦慮することもない利点を有する。
図12乃至図15は請求項1、請求項3及び請求項5の一実施形態に係るエアバッグ装置を示し、以下、本実施形態を図面に基づいて説明するが、図1の実施形態と同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。
図中、89は車両衝突時に下方へ展開してドライバー43の大腿部85を保護する下方展開用バッグで、当該下方展開用バッグ89は水平展開用バッグ45に比し小さな容量を持って形成されており、非展開時は前記バッグ39と共に既述した脆弱部35の内側に折り畳まれて収納、装着されている。
また、図13はインフレータ41-1の概略構成を示し、インフレータ41-1のケーシング59内は、2枚の隔壁61、91で3つの収納室65、93、95が区画されており、図6の実施形態と同様、収納室65内に上方展開用バッグ47を展開させる第2ガス発生部69が設けられている。
更に、他の1つの収納室93内に水平展開用バッグ45を展開させる第1ガス発生部97が設けられ、残りの収納室95内に下方展開用バッグ89を展開させる第3ガス発生部99が設けられており、各ガス発生部69、97、99は、電気着火装置71、着火剤73、火薬75を備えている。そして、第1ガス発生部97で発生したガス流Gを水平展開用バッグ45内に噴射させるガス噴射ノズル77と、第2ガス発生部69で発生したガス流Gを水平展開用バッグ45を介して上方展開用バッグ47内に噴射させるガス噴射ノズル79が水平展開用バッグ45との間に連結され、また、第3ガス発生部99で発生したガス流Gを下方展開用バッグ89内に噴射させるガス噴射ノズル101が、当該下方展開用バッグ89との間に連結されている。尚、図示しないが下方展開用バッグ89にもガス抜き穴が設けられている。
そして、コントロールユニットは、車両衝突の衝撃を感知したセンサからの信号に基づき、第1ガス発生部97と第3ガス発生部99を同時に、次いで第2ガス発生部69の順にインフレータ41-1を点火させるようになっている。
本実施形態に係るエアバッグ装置37-2はこのように構成されているから、車両が衝突してセンサがその衝撃を感知すると、センサからの信号がコントロールユニットに入力され、コントロールユニットは、第1ガス発生部97と第3ガス発生部99を同時に、次いで第2ガス発生部69の順にインフレータ41-1を点火させる。
すると、図14及び図15に示すように、先ず、第1ガス発生部97で発生したガス流Gが水平展開用バッグ45内に流入すると共に、第3ガス発生部99で発生したガス流Gが下方展開用バッグ89内に流入して、水平展開用バッグ45がステアリングコラム29の脆弱部35を押し破って運転席31のドライバー43側へ水平に展開すると同時に、下方展開用バッグ89が脆弱部35を押し破って下方へ展開してドライバー43の大腿部85を瞬時に保護する。
そして、斯様に水平展開用バッグ45が展開すると、図1の実施形態と同様、上方展開用バッグ47がステアリングホイール21を避けるように上方へ展開してドライバー43の頭部49と胸部51を保護することとなる。
このように本実施形態に係るエアバッグ装置37-2によっても、頭部49、胸部51と併せてドライバー43の大腿部85も保護することができる利点を有すると共に、インフレータ41の設置場所に苦慮することもない利点を有する。
また、本実施形態は、第1ガス発生部97と第3ガス発生部99を同時に、次いで第2ガス発生部69の順にインフレータ41-1を点火させたが、本実施形態の如くインフレータ41-1内に第3ガス発生部99を別途設けたことで、コントロールユニットによる第3ガス発生部99の点火時期の調整が可能となるため、車両の仕様に応じ第1ガス発生部97と第3ガス発生部99の点火時期をずらす等、下方展開用バッグ89の展開時期を調整することができる利点を有する。
更に、本実施形態は、バッグ39と下方展開用バッグ89を別体構造としたため、水平展開用バッグ45と下方展開用バッグ87を一体にした容量の大きな図11のバッグ39-1に比し、展開時の容量を小さくできる利点を有する。
図16は請求項4の一実施形態に係るエアバッグ装置に用いるインフレータで、本実施形態のインフレータ41-2は、図13のインフレータ41-1に代え、図6のインフレータ41の第1ガス発生部67と図12の下方展開用バッグ89との間にガス噴射ノズル101を連結し、水平展開用バッグ45と同時に、第1ガス発生部67からのガス流Gで下方展開用バッグ89を下方へ展開させるようにしたものである。
尚、その他の構成は前記各実施形態と同様であるので、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。
本実施形態はこのように構成されているから、本実施形態によっても、頭部49、胸部51と併せてドライバー43の大腿部85も保護することができると共に、図12の実施形態に比し、インフレータ41-2の構造を簡素化できる利点を有する。
更に、本実施形態にあっても、バッグ39と下方展開用バッグ89を別体構造としたため、水平展開用バッグ45と下方展開用バッグ87を一体にした容量の大きな図11のバッグ39-1に比し、展開時のバッグ全体の容量を小さくできる利点を有する。
尚、既述した各実施形態は、本発明をキャブオーバー型トラックに適用したものであるが、クラッシャブルゾーンを持たないその他の商用車にも適用可能である。
21 ステアリングホイール
23 車両(キャブオーバー型トラック)
25 ステアリング装置
27 ステアリングシャフト
29 ステアリングコラム
31 運転席
35 脆弱部
37、37-1、37-2 エアバッグ装置
39、39-1 バッグ
41、41-1、41-2 インフレータ
43 ドライバー
45 水平展開用バッグ
47 上方展開用バッグ
49 頭部
51 胸部
53 弁
55 隔壁
57 反射受け
59 ケーシング
61、91 隔壁
63、65、93,95 収納室
67、97 第1ガス発生部
69 第2ガス発生部
71 電気着火装置
73 着火剤
75 火薬
77、79、101 ガス噴射ノズル
81、83 ガス抜き穴
85 大腿部
87、89 下方展開用バッグ
99 第3ガス発生部
G ガス流

Claims (5)

  1. 車両衝突時の衝撃を感知するセンサと、当該センサの信号を入力するコントロールユニットと、インフレータとバッグを備えた車両用エアバッグ装置に於て、
    車室内の運転席と対向するステアリングコラムに脆弱部を設け、当該脆弱部の内側に前記バッグとインフレータを装着し、
    前記バッグを、前記脆弱部を押し破って運転席のドライバー側へ水平展開する水平展開用バッグと、当該水平展開用バッグに弁付きの隔壁を介して一体に連設され、水平展開用バッグの展開後にステアリングホイールを避けて上方へ展開する上方展開用バッグとで構成し、前記水平展開用バッグに、水平展開終了時にガス流を上方展開用バッグ方向へ案内する反射受けを設け、
    前記インフレータのケーシング内に、前記水平展開用バッグを展開させる第1ガス発生部と、前記上方展開用バッグを展開させる第2ガス発生部を設け、両ガス発生部と前記水平展開用バッグを、夫々、ガス噴射ノズルで連結すると共に、第2ガス発生部と水平展開用バッグを連結するガス噴射ノズル内を渦巻き状に形成し、
    前記コントロールユニットは、前記センサからの信号に基づき、前記第1ガス発生部、第2ガス発生部の順にインフレータを点火させることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 前記水平展開用バッグに、当該水平展開用バッグと連通して下方へ展開する下方展開用バッグを一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  3. 前記水平展開用バッグと別体に、下方へ展開する下方展開用バッグを前記脆弱部の内側に装着し、前記インフレータのケーシング内に、前記下方展開用バッグを展開させる第3ガス発生部を設け、当該第3ガス発生部と下方展開用バッグをガス噴射ノズルで連結したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  4. 前記水平展開用バッグと別体に、下方へ展開する下方展開用バッグを前記脆弱部の内側に装着し、当該下方展開用バッグと前記第1ガス発生部をガス噴射ノズルで連結したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  5. 前記反射受けは、水平展開用バッグの成形材料より固い材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
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