JP5335402B2 - タイヤ組立コアセグメントマニピュレータ装置および方法 - Google Patents

タイヤ組立コアセグメントマニピュレータ装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、概して、自動化されたタイヤ製造ラインに関し、特に、タイヤ製造硬化ラインのタイヤ組立コアセグメントマニピュレータ装置および方法に関する。
硬化していないタイヤ、すなわちグリーンタイヤを、タイヤプレス内の金型を用いて加硫することが知られている。熱と圧力をタイヤに加えてタイヤを硬化させるときに、タイヤブラダを、金型およびグリーンタイヤの内側に挿入し、金型の、サイドウォール形成表面およびトレッド形成表面の中にグリーンタイヤを押し込むように膨張させる。所定の時間が経過した後に、金型を開き、硬化したタイヤをタイヤプレスから取り外す。
従来のタイヤ組立工程では、本質的にタイヤカーカスの環状の膨張を制御できないため、完成したタイヤに近い寸法および形状の分割されたコアに貼り付けられた複数の構成部材によってタイヤを組み立てることが提案されている。コアは、中心軸から概ね半径方向に延びている複数のセグメントを有している。各コアセグメントは外表面を有し、この外表面は、他のセグメントの外表面とともに、タイヤを構成することができる環状の外表面を形成する。2005年12月2日出願の「Tire Building Core Latching and Transport Mechanism(タイヤ組立コアのラッチおよび搬送機構)」という名称の米国特許出願11/292991号と、2005年12月2日出願の「Heated Tire Building Core Assembly and Method(加熱されたタイヤ組立コア組立体および方法)」という名称の米国特許出願11/293397号が、そのような分割されたコアの一例を開示している。
タイヤを構成するために、分割されたコアを用いる場合には、分解時および再組立時に、タイヤ組立表面を形成する複数のコアセグメントを操作する(マニピュレートする)必要がある。そこで、コアセグメントの操作を実現するための効果的な装置および方法が望まれているが、これまで実現されていない。
本発明の一態様によると、硬化したタイヤを支持するように構成されている環状のコア本体を形成するコアセグメントを移動させるコアセグメント操作装置が提供される。コア本体は、コア中心軸から概ね半径方向に延びている複数のコアセグメントを有している。複数のコアセグメントは、キーセグメントからなる第1の組と、第2のセグメントからなる第2の組とを含み、キーセグメントは、第2のセグメントとは異なる物理的特性を有しており、第2のセグメントを、組み立てられたコア本体の半径方向外側位置に動作可能に保持している。この装置は、キーセグメントおよび第2のセグメントにそれぞれ隣接し、離れて位置する円状の列をなすように配置された複数のキーセグメント係合機構および複数の第2のセグメント係合機構を有している。キーセグメント係合機構および第2のセグメント係合機構は、キーセグメントおよび第2のセグメントをそれぞれ、コア本体の半径方向外側位置から半径方向内側のセグメント取り外し位置まで個別に移動させることができるようになっている。
本発明の他の態様によると、キーセグメント係合機構および第2のセグメント係合機構が、それぞれのセグメントを、セグメント取り外し位置のセグメント取り外し装置に搬送し、そしてセグメント受け取り位置まで半径方向外側に戻し、キーセグメント係合機構のセグメント受け取り位置は、第2のセグメント係合機構のセグメント受け取り位置に対して半径方向内側にある。
さらに他の態様では、セグメント係合機構はピン部材を有している。キーセグメント係合機構のピン部材は、セグメント受け取り位置のピン部材を、下向きに傾いた状態と、直立したキーセグメント受け取りピン状態との間で、ピボット運動させることができるようになっているピボット支持ブロックに取り付けられている。
他の態様によると、前記したように構成された環状のコアを形成するコアセグメントを移動させる方法が提供される。その方法は、それぞれのコアセグメントに隣接し、離れて位置する円状の列をなすように配置されたキーセグメント係合機構および複数の第2のセグメント係合機構にそれぞれ固定された係合状態になるように、キーセグメントおよび第2のセグメントを移動させることと、キーセグメント係合機構および第2のセグメント係合機構を個別に作動させ、それによって、係合しているそれぞれのコアセグメントを、コア本体の半径方向外側位置から半径方向内側のセグメント取り外し位置まで半径方向内側に移動させることと、キーセグメント係合機構および第2のセグメント係合機構を、半径方向外側のセグメント受け取り位置まで個別に移動させることを含む。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
最初に図1および2を参照すると、統合されたタイヤ製造ラインの一部である、本発明の対象となる硬化ライン10が示されている。この硬化ライン10は、直線的に配列された構成の複数のステーションを含むものとして示されているが、使用者の便宜および/または好みに応じて、必要な場合には、他の構成の複数の作業ステーションも用いることができる。タイヤ製造ラインは、完成したタイヤに近い寸法および構成になっている分割されたコアに貼り付けられた複数の構成部材によって、タイヤを組み立てる。参照によって本明細書に援用される2003年4月17日出願の「A Method for Curing Tires and a Self-Locking Tire Mold(タイヤを硬化させる方法およびセルフロックタイヤ金型)」という名称の米国特許出願第10/417,849号では、タイヤ成形用の分割された金型が記載されている。この金型は、中心軸と、半径方向に移動可能な複数のトレッド形成セグメントと、上部サイドウォール形成プレートと下部サイドウォール形成プレートの2つのサイドウォール形成プレートと、円周方向に離して配置された、複数のトレッド形成セグメントをロックする複数の手段を有する上部ロックリングとを有している。ロックする手段の各々は、金型をロック位置に閉じる際に複数のトレッド形成セグメントを半径方向に縮小させるための所定の角度経路を実現する。タイヤ成形用の分割された金型は、グリーンタイヤ組立体を受け入れる大きな開口を有している。金型は、グリーンタイヤと組立コアとを内部に受け入れることができ、タイヤの組立時の寸法が成形時の寸法に非常に近くなるように維持できる。
金型は、組み合わされて環状のタイヤ組立表面を形成する複数のセグメントを有しており、かつラッチおよび処理機構を有しているタイヤ組立コア組立体(tire building core assemble)を受け入れる。そのようなコアは、参照によって本明細書に援用される、2005年12月2日出願の「Tire Building Core Latching and Transport Mechanism:タイヤ組立コアのラッチおよび搬送機構」という名称の米国特許出願第11/292,991号と、2005年12月2日出願の「Heated Tire Building Core Assembly and Method:加熱されたタイヤ組立コア組立体および方法」という名称の米国特許出願第11/293,397号に開示されている。この機構は、タイヤ製造におけるタイヤ組立コアと、製造工程に関連する任意の組立ステーション、硬化ステーション、またはその他のステーションとの間に、確実な取付手段を備えている。複数の取り付け点は、ステーション同士の間のコアの搬送に役立つコアの各端部に位置している。この機構によって、2つの半分部へのコアの自動的な取り付けおよび取り外しが可能になり、正確なタイヤ製造に必要な、十分な精度および剛性が実現される。この機構は、複数のリンク駆動されるラッチフィンガと、コア内の円錐状の境界部分(インターフェイス)とからなる。
グリーンタイヤを硬化させるために、参照によって本明細書に援用される2003年12月19日出願の「A Single Station Tire Curing Method and Apparatus:単一ステーションによるタイヤの硬化方法および装置」という名称の米国特許出願第10/741,752号に記載されているようなタイヤ硬化ステーションを採用することができる。1つのコイルまたは複数のコイルのグループが、タイヤ金型の、正確な熱を作用させることが必要な領域を囲むように配置されている。加熱は、制御ユニットに提供されるレシピプログラムによって規定されている。
硬化ライン10は、コア組立体15上で作られたグリーンタイヤを硬化させるために、前述のタイヤ製造ラインに組み込まれるようになっている。硬化ライン10は、タイヤ組立コア組立体15に動作可能に係合している上側コアマニピュレータ(manipulator、操作機構)12と、反転装置14と、下側コア組立ステーション16とを有している。上側コアマニピュレータ組立体12は、大まかに、コア組立体15を、金型組立ステーション18と、それに隣接して配置されている誘導熱ドーム組立体24を有する硬化ステーション22との間を、硬化ライン10に沿って移動させる移動可能な組立体である。金型マニピュレータ組立体26は硬化ライン10上をまたいでおり、コアおよびタイヤ組立体15を収容している組み立てられた金型を、制御パネル28からの電気制御の下で、硬化ステーション22と金型組立ステーション18との間を搬送レール組立体30に沿って移動させる。複数の誘導加熱制御パネル32が誘導熱ドーム組立体24に隣接して配置されており、熱硬化サイクル全体を通して誘導熱ドーム組立体24を電気的に制御する。硬化ライン10全体を通して、円錐状の結合境界部分(docking interface)84が、コアおよびタイヤ組立体15の下側半分部と連結して、複数のステーション14、16、18および22内で実行される作業のために、コアおよびタイヤ組立体15の位置を定めて配置するように、それらのステーション内で使用される。
図3は、ライン10をまたぐ支持フレーム組立体として作られており、レール組立体30に沿ってステーションからステーションへと往復運動するように配置されている上側コアマニピュレータ組立体12を拡大して詳細に示している。上側コアマニピュレータ組立体12は下側コアマニピュレータ16をまたいでおり、下側コアマニピュレータ16とともにコア組立/分解ステーション34を構成している。コア組立/分解ステーション34は、コアおよびタイヤ組立体15と連動する複数の組立体を有している。そのような組立体には、下部スピンドルクランプ組立体84、中間コアセグメント支持組立体82、下側セグメント処理組立体80、および上側タイヤ取り外し装置36が含まれている。組立体84、82、80、および36は下側コアマニピュレータ16を構成しており、図3に示されているように、相互に積み重なった構成になるように概ね揃えられている。組立体36、80、および82は、概ね円形の構成であって、共通の円形の中心開口39を中心として外周が揃えられている。下部スピンドルクランプ組立体84は、コア組立/分解ステーション34の下部から、軸方向上向きに開口39内に突出している。以下に説明するように、硬化ライン10内のコア組立/分解ステーション34の位置で複数の作業が実行される。本明細書中では、コア組立/分解ステーション34は、下側コアマニピュレータ16(部分組立体(サブアセンブリ)36、80、82、および84)と上側コアマニピュレータ12の組み合わせである。
図4、6、12、13、および38を参照すると、タイヤ取り外し装置(tire unloading apparatus)36は下側コアマニピュレータ16の一部であって、コア組立/分解ステーション34内の下側コアマニピュレータ16の上部に配置されている状態が示されている。タイヤ取り外し装置36は、垂直支持ポスト38によって支持されており、タイヤ把持組立体40を有している。タイヤ把持組立体40は、円形の上側支持プレート41と、上側支持プレート41の下方に間隔をおいて配置されている下側支持プレート43とを有している。中心軸線開口39は両支持プレート41、43の各々の中央を通って延びている。概ね垂直方向に向いた複数の長いタイヤ把持パドル42が、開口39の外周の周りに間隔を空けて内向きに配置されている。8つのパドル42が図示されているが、必要に応じて、より多いまたはより少ないパドル42を配置することができる。パドル42は、垂直プレート部分44と、開口内39に延びている水平下部フランジ46とを有する概ねL形状である。複数のリンケージアーム48は、パドル42が開口39に対して半径方向に向いた状態を維持するように、複数のパドル42を1つに連結している。図示されているように複数のパドル42を1つに結び付けるために、上側の接続リンク52がさらに設けられている。互いに離れて位置している上側と下側の作動アーム52、54の組が、遠い方の端部でパドル42にピボット運動可能に接続され、他方の端部でピボットロッド58にピボット運動可能に接続されている。作動アーム52、54は、作動アーム52、54がピボットロッド58を中心にしてピボット運動するときに、半径方向内側および外側のアーチ状の経路に沿って複数のパドル42を一斉に揺動させるように、一緒にリンクされている。パドル42は、アーチ状経路の最も内側の位置で、半径方向内側に向いたタイヤ把持方向を維持するように、作動アーム52、54の遠い方の端部の位置でピボット運動するように取り付けられている。ピボットロッド58は、支持プレート41、43の間を垂直方向に延びている。そのため、パドル42は、作動アーム54、56がピボット運動をすると、半径方向に最も内側のタイヤ把持位置と半径方向外側のタイヤ解放位置との間を一斉に往復運動する。
空気シリンダ60が取り付けられ、作動アーム54、56に結合されている駆動軸を有している。シリンダ60の駆動軸は、各パドル42にリンクされている作動アーム54、56に、従来同様のリンケージによってリンクされている。そのため、シリンダ60の駆動軸が、軸方向の往復運動によって、作動アーム54、56を回転運動させ、それによって作動アーム54、56とそれらに接続されているパドル42とを、前述のようにタイヤ把持位置と解放位置との間で移動させる。円形の支持フレーム62が、タイヤ把持組立体40を支持し、支持スタンド64に固定されている。ボールねじ機構66が、サーボモータ68によって駆動され、駆動リンケージ69によってタイヤ取り外し組立体36をレール70に沿って上下させるように接続されている。レール70同士は間隔を置いて配置されており、ポスト38を垂直方向上方に延ばすように配置されている。駆動モータ72は、タイヤ把持組立体40を、図12と13に示されている両位置の間を180度回転させるように接続されている。タイヤ把持組立体40は、軸74に取り付けられている。モータ72は、軸74を駆動するようにクラッチ76によって軸74に係合し、それによって、タイヤ把持組立体40の、プログラムされた往復ピボット運動を実現する。複数のケーブルがケーブルキャリヤ71によって制御ユニットまで引き回されている。エンコーダ位置センサ78がタイヤ把持組立体40のピボット運動を制御している。
図4、5、6を参照すると、下側コアマニピュレータ16の残りの部分組立体の概ね上方、つまり下側コアセグメント処理組立体80、中央コアセグメント支持装置82、および下側スピンドルクランプ組立体84の概ね上方に配置されているタイヤ取り外し装置36が示されている。図7と8から最も良くわかるように、下側スピンドルクランプ組立体84は、支持支柱87内を垂直に往復運動するように取り付けられている円錐台支持部分88を有している上向きのクランプ機構86を備えている。空気圧シリンダ104が、クランプ機構86をレール96に沿って垂直に移動させるように取り付けられている。空気シリンダ90が、支持部分88内のそれぞれの開口95内に取り付けられている4つのラッチ部材94をピボット運動させるように、駆動ロッド92を介して接続されている。4つのラッチ部材94は、円錐台支持部分88を中心として等距離に90度離れた間隔で、開口95内に位置している。ラッチ部材94は、ラッチ部材94を下側コアスピンドル組立体240内の移動止め内に配置して保持する内側位置に、ばねによって付勢されている。ラッチ部材94は、駆動ロッド92が軸方向上向きに移動して、ラッチ部材94を外向きにカム駆動してそれぞれのコアスピンドル移動止めから出し、それによって、以下にさらに説明するように、下側コアスピンドル組立体240を円錐台支持部分88から解放するまで、内側のラッチ位置にばねによって付勢されている。参照によって本明細書に援用される米国特許出願第11/292,991号は、コア組立体と、クランプ機構86と同様に構成されているクランプ機構との間に用いられている複数の取り付けおよび取り外し機構を示し、説明している。
クランプ機構86はレール96に沿って垂直方向に往復運動する。自立支持スタンド98が設けられている。電力および制御ケーブルが、制御タワー100から下部スピンドルクランプ組立体84までケーブル支持部分102に沿って引き回されている。一体型のロッドクランプブレーキ機構93を備えている空気シリンダ104が垂直支持支柱106に取り付けられており、レール96に沿って組立体86を往復駆動する。
図9を参照すると、コアセグメント支持装置82が詳細に示されている。1対の支持ベース部材108がポスト110を支持している。長方形のフレーム111が、ポスト110の上端部に接続されている。フレーム111の間には、移動可能な中央セグメント支持フレーム112がある。支持フレーム112は、円形プレート113を有している。L形状アーム114の円状の列が、プレート113の上面の周囲に円周方向に離れて位置し、かつプレート113の上面から上向きに突出しており、各々が遠い方の端部に固定されているパッド116を有している。複数のパッド116は、青銅やプラスチックなどの耐摩耗材料から作られている。下側コア組立体234のセグメントの数に対応して8つのアーム114が図示されているが、他のコア組立体構造の場合には、必要に応じて、より多いまたはより少ないアーム114を用いることができる。ブレーキ機構118を備えている1対の空気シリンダがポスト110に取り付けられており、移動可能な支持フレーム112を、ポスト110の内向きの側面に沿って上向きに延びているレール120に沿って往復運動させるように作動する。離れて位置しているL形状のアーム114の円周状の列は、各アーム114が、分割されたコア234のそれぞれのセグメント部材を支持できるような直径を有する円状の列を形成している。
図5、10、11、11A、および11Bは下側セグメント処理組立体80を示している。下側コアセグメント処理組立体80は、交差支持ブレース(braces、筋かい)123によって接続されている支持ポスト121によって、自立フレーム122内で支持されている。半径方向に交互に延びている8つのセグメントピン部分組立体124、127の円状の列が、上側の上部プレート125上に配置されており、8つの部分組立体124、127は、組み立てられた環状のコア234を構成する8つのコアセグメント244、246に対応している。キーセグメント244用の4つのピン部分組立体124と、大きいコアセグメント246用の4つのピン部分組立体127とがある。より多いまたはより少ない部分組立体124、127を、より多いまたはより少ないコアセグメント244、246を収容するために必要に応じて用いることができる。各部分組立体124、127は、確実な駆動ベルト(positive drive belt)128によってボールねじ130に結合されているサーボモータ126を有している。ボールねじ130は、図11に示されているように、部分組立体132を、ガイドレール134に沿って軸方向に駆動するように接続されている。ブロック138によって支持されているピン136が、移動可能なフレーム132の前端部に位置しており、上向きに突出している。ピン136は、ブロック138の遠い方の端部に位置しているセグメント支持表面140から延びており、各ピン136には、ピン136の、それぞれのセグメントピン受け入れ開口への挿入を容易にするように、遠い位置の凸状導入表面(convex lead-in remote surface)142が設けられている。したがって、各ピン136は、内側のセグメント係合位置と外側の収容位置との間を、プレート125に沿って半径方向に往復運動可能である。表面125上のピンの列は、複数のピン136が、それぞれのコアセグメント244、246内を上向きに延びている適切なそれぞれの開口に挿入されるように配置された構成である。保護ガード144がベルト128を覆っている。傾斜ピン組立体124が、キーセグメント係合組立体を代表して図11に示されている。分割されたコア234は、円状の列内で大きい複数のコアセグメント246と交互に位置している小さい複数のキーセグメント244から組み立てられている。
コア234の分解時には、4つのセグメントピン組立体124と4つのより大きいセグメントピン組立体127が、半径方向外側位置にある(図10参照)。4つのキーセグメント係合組立体124のピン136は、それぞれのキーセグメント244内に下から突出し、より大きいセグメント係合組立体127のピン136は、それぞれの大きいセグメント246内に下から突出する。硬化したタイヤ230は組み立てられたコア234上に配置されている。複数のセグメント244、246は、半径方向にコア組立体15の中央まで移動して、コア234とタイヤ230の中央の開口から1つずつ取り外される。まずキーセグメント244が1つずつ取り外される。各キーセグメント244はその組立体124からコアおよびタイヤ組立体15の中央に向けて半径方向内向きに移動する。このキーセグメント244は中央位置から、上側コアマニピュレータ12によって支持されている上側セグメントマニピュレータ146によって取り上げられる。キーセグメント244は、上側セグメントマニピュレータ146によって持ち上げられて中央コア位置の外に出され、上側コアマニピュレータ12の収容ステーション152まで搬送される。それから、組立体124の移動可能なフレーム132が半径方向外向きに後退させられて、初期位置に戻される。すべてのキーセグメント244がいったん取り外されて収容されると、より大きいセグメント246が1つずつ同じようにして取り外される。
4つのキーセグメント組立体124の各々は、支持しているピン136が、図11の直立しているピン位置から図38に示されているほぼ水平に傾斜した向きまで傾斜するように構成されている。各キーセグメント組立体124の傾斜は、そのキーセグメントをコア組立体15の中央の位置の上側セグメントマニピュレータ146まで搬送した後に組立体が半径方向外側の収容位置に後退したときに生じる。4つのキーセグメント組立体124の各々は、それぞれのキーセグメント244を取り外して半径方向外側の収容位置まで戻った後に、下向きに傾斜する。キーセグメント組立体124の下向きの傾斜によって、より大きいセグメント組立体127の各々が、より大きいセグメント246を、隣接するキーセグメント組立体124を通過させて、上側セグメントマニピュレータ146まで搬送するためにコアおよびタイヤ組立体15の中心まで移動させるのに十分な隙間ができる。
コアの分解の最後に、セグメント処理組立体124、127のすべてが、図10に示されているそれぞれの半径方向外側の収容位置に戻る。キーセグメント処理組立体124は、コアの再組立処理の準備のために、上向きに傾斜し、垂直方向を向いた状態に戻る。収容位置では、セグメント処理組立体124、127は、概ね組み立てられたコア15の形態を取る。しかし、後退したキーセグメント処理組立体124の位置は、より大きいセグメント処理組立体127に対して、わずかに半径方向内側である。上側セグメントマニピュレータ146はコアセグメントを1つずつ逆順に、すなわち、先に大きいセグメント246を、続いてキーセグメント244を、それぞれのピン136上の位置に戻す。すべてのセグメント244、246がそれぞれのピン136上に配置された後に、キーセグメント244は隣接するより大きいセグメント246に係合して、コア15の最終組立形状になるように半径方向外向きに移動する。キーセグメント244は、図38に符号262で示されている、セグメントの表面と表面との接触によって、より大きいセグメント246を、組み立てられて円形になった分割されたコア234内に保持する。したがって、キーセグメント244は、より大きいセグメント246を取り外せるように円状の列からまず取り外され、より大きいセグメント246を定位置に固定するように、最後に列に戻される。
前述した通りに隙間ができるようにピン136が下向きに傾斜するのを容易にするために、キーセグメント処理組立体124がその前端部の位置のピボットブロック133上にセグメントピン136を備えていることを除いて、キーセグメント処理組立体124はより大きいセグメント処理組立体127と同様に構成されていることが理解されるであろう。より大きいセグメント246の各々のセグメント処理組立体127は、傾斜機能を有しており、したがって他の機構が不要でありそのような他の機構が設けられていないことを除いて、キーセグメント処理組立体124と同様に構成されている。より大きいセグメント処理組立体127の各ピン136は固定ブロック(不図示)に取り付けられている。さらに、セグメント244、246は、コア上の硬化したタイヤ120を避けるために、コアの分解中にコアおよびタイヤ組立体15の中央から1つずつ取り外されることが理解されるであろう。コアがいったん分解されてタイヤが取り外されると、コアセグメント244、246は上側セグメントマニピュレータ146によって、半径方向外側の位置にあるピン136上に、下向きに移動する。したがってコアはセグメントごとに、最終構成になるように再組み立てされる。
作動シリンダ135がフレーム132上に取り付けられており、ピン支持ブロック138に接続された作動ロッドを有している。シリンダ135の作動によって、ピン136を、コアセグメントに係合する垂直位置(図11参照)から、図38のような水平方向に近づいた収容位置までピボット運動させる。すべてのセグメント244、246がいったん分解されると、複数のセグメント処理組立体124の複数のピン136はピボット運動して垂直向きに戻り、コア234の再組立を待つ。
図14、15、および22は、上側コアセグメントマニピュレータ146と上側スピンドルラッチ機構198とを有する上側コアマニピュレータ組立体12を示している。橋渡ししているトラスが、上側コアセグメントマニピュレータ146を支持しているフレーム222と、上側スピンドルラッチ機構198を支持しているフレーム224とを有する支持フレーム組立体148を構成している。フレーム222は、水平方向に再配置可能な内側フレーム222Aと外側フレーム222Bとを有しており、フレーム224は内側フレーム224Aと外側フレーム224Bとを有している。上側コアセグメントマニピュレータ146は、内側フレーム222Aに取り付けられている上側コアセグメント処理機構150(図16に詳細を示す)を有している。上側コアセグメントマニピュレータ146は、上側コアセグメント処理機構150に隣接するコアセグメント収容ステーション152をさらに有している。互いに離れて位置する1対の水平プレート153が収容ステーション152内に配置されており、各プレート153は、互いに離れて位置する4つの上向きのピン部材151の直線的な列を支持している。収容ステーション152の両側に4つずつあるピン151は、それぞれのコアセグメントソケットに挿入されるような寸法になっており、コアセグメントを収容ステーション152内で支持する働きをする。8つのピン151は、以下に説明するように、分解シーケンスにおいて協働して8つのコアセグメントを受け、コアの再組立のために逆順の処理が実行されるまで、一時的にセグメントを収容する。
ギヤボックスおよびサーボモータ154が、垂直軸158を360度回転させるように、駆動ベルト156によって接続されている。それによって軸158は上側コアセグメント処理機構150を回転させる。図14、17、41、および42を参照すると、収容ステーション152内の収容ピン151の各々が、それぞれのピン支持ブロック160から延びている。ピン151の各々は、ピンに割り当てられているコアセグメントによって形成されている収容ステーション152内の特定の位置にある。各セグメントは、コアセグメント処理組立体150の遠い方の端部の位置で、コアセグメントグリッパ174によって取り上げられる。グリッパ(gripper、把持手段)174の水平ピン184はピボット運動して、セグメント側方ソケット252内に入り、グリッパ174の垂直ピン182は下降してセグメント垂直ソケット250内に入る(図35参照)。ガイドフランジ173が、垂直ピン182の、目的とするセグメントソケット250への位置合わせを補助する。ピン182、184がセグメント内のそれぞれのソケット250、252にいったん係合すると、セグメントはしっかりと把持され、半径方向内向きに移動し、上側コアセグメント処理組立体150がフレームレール167に沿って上向きに移動するときに、コアセグメント列から外れて持ち上げられる。持ち上げられたセグメントは、セグメント収容ステーション152内の目的のピン151に到達するまで、組立体150によってレール170に沿って搬送される。それから、セグメントは目的のピン151上に下降させられ、グリッパ174のピボット運動によって、図42に示されている位置まで回転する。セグメントは、水平ピン184がセグメント側方ソケット252の外へピボット運動するときに解放される。コアセグメント処理組立体150は上昇し、他のコアセグメントを見つけ出して取り出すために、逆順の処理によってコア234に戻ることができる。その処理は、コアの再組立作業中に上側コア234を再組立するために、逆のシークエンスになっている。分割されたコア234はいったん完全に再組立されると、他の新たなタイヤ組立作業に用いることができるようになる。
各コアセグメント244、246の収容位置は、複数のセグメント244、246が分解されて組み立てられるシークエンスに対応するように、収容ステーション152内にあらかじめ割り当てられている。前述したように、コア234は、交互になっている、より小さいくさび形のキーセグメント244とより大きいコアセグメント246とから構成されている。キーセグメント244は大きいセグメント246を、斜めになったセグメント表面262への突き当てによって、コア234の環状の構造内に取り込む(図38参照)。そのため、より小さいキーセグメント244がまず取り外され、次の、より大きいコアセグメント246の取り外しを容易にする。4つのキーセグメント244の各々が取り外されて収容ステーション152内にまず配置され、それから4つのより大きいセグメント246が続く。分解時に実施された処理のシークエンスは、収容ステーション152内でのキーセグメントK1〜K4とより大きいコアセグメントL1〜L4の収容位置を明確にしている図42から理解されるであろう。キーセグメントK1〜K4は中央に配置されているピン151の上に位置するのに対して、コアセグメントL1〜L4は、組み立てられたコア列内で所定のセグメントが突き当たっている同じキーセグメントに隣接している外側のピン151上に位置している。したがって、コアセグメント、たとえばL4は、組み立てられたコア内では、キーセグメントK1の隣に位置することになる。より大きいセグメント246の各々の収容位置が収容ステーション152内のキーセグメント244に隣接していることは、上側コアの分解を促進するだけでなく、逆順の処理によるコアの再組み立ても促進する。これは、コア内の隣接するキーセグメント/より大きいセグメントの対が近接している状態が、収容ステーション152内で保持されるからである。
さらに、各セグメント244、246の半径方向内向きの面つまり側面251は、収容ステーション152の2つの側部の間の中心点「P」に向けて、収容ステーション152内で内向きに傾斜している。それによって、各セグメントを配置し取り出すのに必要なグリッパ174の回転移動が最小になる。各セグメントの前側251が傾斜して配置されていることにより、各セグメントの垂直ソケット250と水平ソケット252は中心点「P」の方向に向いており、グリッパ174は、そのグリッパ174が各セグメント244、246に対して特定の方向に接近するように配置され、それによって無駄な動きと無駄な時間をなくしている。各セグメント244、246が、組み立てられたコア234内でそのセグメントに隣接するセグメントに収容ステーションプレート153上でも隣接するように配置されることが、平行な複数のステーションプレート173の間の点「P」に向かって前側部分251が半径方向内向きに傾斜することと併せて、上側コア234の組立と分解とを促進し、サイクル時間を短縮する。
上側コアセグメント処理機構150は、レール167に沿って往復運動する内側フレーム222Aに取り付けられている。サーボモータ/ギヤボックス164は、移動可能なフレーム222Aを駆動し、それによって上側コアセグメント処理機構150を、垂直に向いているレール167に沿って駆動するように接続されている。
図16からわかるように、サーボモータ168は、上側コアセグメント処理機構150をレール170に沿って半径方向に移動させる駆動ボールねじ172に取り付けられている。上側コアセグメント処理機構150の遠い方の端部には、ガイド導入凸部(guide lead-in projection)173が取り付けられた取り付けプレート175を有するセグメントグリッパ組立体174が位置している。アーム177がベースプレート176に鋭角に取り付けられている。セグメントグリッパ組立体174は、取り付けプレート175の位置で、アーム177の遠い方の端部に接続されている。
図16、17、17A、および38を参照すると、支持マウント179が取り付けプレート175の下側から延びている。空気シリンダ178が、ピン181の位置で、支持マウント179にピボット運動可能に接続されている。支持アーム183が取り付けプレート175の下側に取り付けられており、垂直セグメント係合ピン182が、ねじ185によって支持アーム183に固定されている。ピン182は支持アーム183から下向きに突出しており、以下に説明するように、各コアセグメント内のソケット内に下向きに密接に受け入れられるように寸法が設定されている。取り付けられたピボットアーム180は、ピン187によって、空気シリンダ178の作動ロッドの遠い方の端部にピボット運動可能に接続されている。ピボットアーム180は、下側ピン189によって、支持アーム183にピボット運動可能に接続されている。空気シリンダ178の作動によってピボットアーム180がピボット点189を中心としてピボット運動させられ、それによって、ピボットアーム180の遠い方の端部を、アーム部材173を通して、通路188の内外に移動させる。ピボットアーム180の遠い方の端部とともにアーム部材173を通って通路188の内外に移動するセグメント側係合ピン184が、ピボットアーム180の遠い方の端部に固定されている。近接スイッチ186が支持アーム183に取り付けられており、コアセグメント244、246が近くに存在するのを検知することによって、ピン182が各コアセグメント内に挿入される量を制御する。
図14、15、18、19、および28を参照すると、出力軸192を有しているモータ/ギヤボックス165、190がフレーム148に取り付けられており、出力軸192はコアマニピュレータフレーム224に接続されている。駆動軸192は、コアマニピュレータフレーム224をレール226に沿って往復垂直運動させるための動力を供給する。図18と19に詳細に示されている上側コアスピンドルラッチ機構198が、フレーム224に取り付けられてぶら下がっている。上側コアスピンドルラッチ機構198はフレーム組立体224の内側フレーム224A上を垂直方向に往復運動する。上側コアスピンドルラッチ機構198は、図示されているように、円周上に互いに離れて位置する4つのラッチ部材202を有する円錐台ノーズ200を有している。ラッチ部材202は、それぞれの開口205内でそれぞれのピボットピン203を中心にして、ラッチ部材202がノーズ200の外側表面を越えて突出する外側ラッチ位置と、各ラッチ部材202が各通路205内にある後退したラッチ解除位置との間を、ピボット運動する。円柱状スリーブ204は上側コアスピンドルラッチ機構198の上側ハウジング216内を軸方向に延びており、同軸の作動ロッド206がスリーブ204の軸方向の穴201内に位置している。作動ロッドには端部キャップ207が設けられている。空気シリンダ208が、軸方向にスリーブ204に揃えられてハウジング216の上方に位置しており、U字型金具213によって作動ロッド206に連結されているプッシュロッド209を有している。作動ロッド206の軸方向の運動によって、タイヤ組立コア組立体15の上側スピンドル組立体内の内部ラッチ機構が作動し、上側スピンドル組立体を、コア分解工程の適切な段階で下側スピンドル組立体から取り外せるようにする。1対の空気シリンダ210が、スリーブ204を囲んでいるハウジング216の、対向する2つの側に取り付けられており、各シリンダ210は、アングルブラケットに接続されているプッシュロッド215を有している。アングルブラケット219はスリーブ204の両側に配置されており、ねじ218によってスリーブ204に取り付けられている。各ラッチ部材202が、接続部材(fitting)212によってスリーブ204に取り付けられている。上側コアスピンドルラッチ機構198は、ノーズ200がタイヤ組立コア組立体15の上側スピンドル組立体ソケット内に受け入れられるまで、前述したように移動フレーム224によって下降させられる。ラッチ部材202は、スピンドル組立体ソケット側壁内の凹部に係合するように外向きにピボット運動をする。ラッチ部材202は、凹部に遭遇すると、シリンダ210により加わる力によって外向きに押され、コア凹部にラッチされる。それによって、上側コアスピンドルラッチ機構198はタイヤ組立コアの上側スピンドル組立体に固定される。
コアは、スピンドルラッチ機構198とラッチ係合するのに続いて、レール226に沿って移動する上側コアスピンドルラッチ機構198によって軸方向に持ち上げられ軸方向に下降する。米国特許出願第11/292,991号は、上側コアスピンドルラッチ機構198をコアおよびタイヤ組立体15に取り付けるために用いられているラッチ機構について記載および図示している。
コア組立体15は、ラッチ機構198にいったん取り付けられると、レール組立体30に沿って往復移動する上側コアマニピュレータ12によって、硬化ライン10内でステーションからステーションに搬送される。図21からわかるように、上側コアマニピュレータ12は、ラッチ機構198に取り付けられたコアおよびタイヤ組立体15を、フレーム148の脚166の上方の距離「H」の位置に吊り下げるように構成されている。図1と2から明らかなように、距離「H」は、マニピュレータ12から吊り下げられているコアおよびタイヤ組立体15と、硬化ライン10を構成しているステーション16、18、22との間に隙間ができるようにするのに十分な高さである。その結果、高さ「H」によって得られた隙間によって、たとえばマニピュレータが、硬化したタイヤおよびコア組立体15を、他のステーションの第2のタイヤおよびコア組立体を越えて搬送することができる。それによって、複数のコアおよび金型ユニットが、硬化ライン10内の異なる位置で同時に処理され、それによってサイクル時間が低減して効率が改善される。
ラッチ部材202は、空気シリンダ210からの圧力の下でスリーブ204を上側スピンドルラッチ機構198内で軸方向に上向きに移動させることによって、後退したラッチ解除位置までピボット運動できることが理解されるであろう。スリーブ204が上向きに移動し、それによってリンケージが、各ラッチ部材202が上側コアスピンドル組立体の側壁内のそれぞれの移動止めから抜け出してそれぞれの開口205内に後退するまで、ラッチ部材202を内側に引く。後退位置では、ラッチ部材202は、円錐台状のノーズ200の外側表面を越えて突出することはない。ラッチ部材202がそれぞれの開口205内で後退位置に移動すると、ノーズ200は上側スピンドル組立体ソケット238から解放され、コアマニピュレータフレーム196の垂直方向の移動によって、上側コアスピンドルラッチ機構198は上側スピンドル組立体ソケット238から引き抜かれる。
図3、12、14、15、20、21、23、25をまとめて参照すると、上側コアマニピュレータ12は、コアセグメントを操作するために、内側フレーム222Aを支持する外側フレーム220Bを構成している、垂直方向に向いた4つのガイドレールを有している。同様にフレーム224Aは、ラッチ機構198を上昇させたり下降させたりするように、垂直方向の一組のレール226に沿って垂直方向に移動する。ラッチ機構198は、下側コアマニピュレータ16上に配置されているコアおよびタイヤ組立体15から上側コアスピンドル組立体236を持ち上げる。それによって、複数のコアセグメント244、246へのアクセスが容易になる。その後、上側コアマニピュレータ12は、上側コアセグメント処理組立体150が下側コアマニピュレータ16の上に位置するまで、レール30に沿って移動する。上側コアセグメント処理組立体150と下側コアセグメント処理組立体80の協調した運動を利用してセグメント244、246を半径方向に移動させ、次に、上側コアセグメント処理組立体150を用いて、セグメント244、246を、タイヤおよびコア組立体15に拘束された状態から抜け出すように軸方向に移動させることによって、セグメントは、組み立てられたコア234から連続的に分解される。硬化したタイヤ230は、分割されたコア234が分解された後に取り外し装置36から落下させられる。コアの再組立は逆順で実行される。あるいは、下側セグメント処理組立体80だけを用いてセグメント224、246を半径方向内向きに移動させ、それから上側コアセグメント処理組立体150によって軸方向に移動させることによって、セグメント224、246を取り外すこともできる。これによると、現在あるセグメントを半径方向に移動させながら、前のセグメントを収容できるようになり、サイクル時間を短縮することができる。
図25、35、36および38には、タイヤビード232の間を延びているタイヤカーカス230を含むコアおよびタイヤ組立体15が示されている。カーカス230は分割されたコア234に取り付けられており、分割されたコア234は、スピンドルの長手方向軸に沿って上側コアスピンドル組立体236の内部を延びている円錐台状ソケット238を有する上側コアスピンドル組立体236を含む。コア234は、スピンドルの長手方向軸に沿って下側コアスピンドル組立体240の内部を延びている円錐台状ソケット242を有する下側コアスピンドル組立体240をさらに含む。コア234の本体は、交互に存在する複数の小さいコアセグメント244と複数の大きいコアセグメント246によって環状に形成されており、各セグメントは、中心軸を囲む環状の外表面を一緒になって形成する外表面部分をそれぞれ有している。コア234は、組み立てられた状態で、グリーンタイヤを環状の外表面上に保持するようになっている。タイヤカーカス230は、タイヤ組立ステーション(不図示)でコア234上に構成されている。タイヤ組立作業の最後に、コア234とグリーンタイヤカーカス230とからなる組立体15は、その軸線が水平方向に向いた状態からその軸線が垂直方向に向いた状態に反転させられる硬化ライン10の反転装置14まで搬送される。上側コアマニピュレータ12は、コアおよびタイヤ組立体15を上側コアスピンドル組立体236内にラッチするためにラッチ機構198が用いられている反転装置14まで、レール30に沿って移動する。ラッチ機構198はコアおよびタイヤ組立体15を持ち上げて、コアおよびタイヤ組立体15を、複数の金型部材がコアおよびタイヤ組立体15の周囲に構成される金型組立ステーション18まで搬送する。
複数の電気コネクタソケット248がコアセグメント244、246の端部に延びている。コアセグメント244の端部内にはピンソケット250も配置されている。水平方向に延びている穴252が、各セグメント244、246の基部に延びている。セグメント244、246はアルミニウムなどの適切な材料で作られており、各セグメント244、246は抵抗加熱部材を有し、この抵抗加熱部材は、硬化サイクル中にセグメントを所望の温度まで加熱するためにそのセグメントに取り付けられている。セグメント加熱部材に電力を供給するために導電体256が設けられている。導電体256は各セグメントの電気ソケット248内のコネクタに電気的に接続されている。電気ソケット248内のコネクタは、コアスピンドル組立体236、240内のピンに係合している。米国特許出願第11/292,991号には、上側と下側のコアスピンドル組立体236、240を、分割されたコア234に電気的かつ機械的に接続する電気的かつ機械的な構成部材とコネクタとが記載されている。
前述した装置の動作は以下の通りである。タイヤ組立コアの組立および分解ステーション34は、硬化ライン組立体10の一部である。その目的は、新しく硬化したタイヤ230が取り付けられたタイヤ組立コア15を金型組立ステーション18から受け入れ、硬化したタイヤ230の内側からタイヤコア15を1つずつ分解し、硬化したタイヤ230を硬化ライン10の主領域から離れるように搬送し、それから、分割されたタイヤ組立コア234を再組み立てし、それをタイヤ組立工程に戻すように配置することである。この動作のすべては、機械の操作者なしで完全自動モードで実行されることが好ましい。
硬化ライン10の好ましいレイアウトが図1と2に示されている。ユーザの便宜や好みに適合させるために、硬化ライン10内に、異なる構成のさまざまなステーションを用いることができる。図1に示して前述した硬化ライン10の複数のステーションを右から左に順番に列挙すると、次の通りである。
1.硬化ラインのレール搬送組立体30に取り付けられた上側コアマニピュレータ12によって部分的に隠されているタイヤ反転装置14
2.下側コア組立ステーション16と上側コアマニピュレータ12とからなる、タイヤ組立コアの組立および分解ステーション34(上側コアマニピュレータ12がタイヤ反転ステーション14まで移動しているので、図1と2には下側コアマニピュレータ16だけが示されている)
3.金型組立ステーション18
4.硬化ラインのレール搬送組立体30の他の部分に取り付けられた金型搬送組立体またはマニピュレータ26を備えている、図1と2に示されている金型装着および収容ステーション20
5.硬化ステーション22
6.誘導硬化ドーム24を配置するために用いられるジブクレーン236
図3には、タイヤ組立コアの組立および分解ステーション34が示されている。前述したように、タイヤ組立コアの組立および分解ステーション34は、2つの主要な組立体を有している。硬化ラインの基礎プレート組立体に固定されている下側コアマニピュレータステーション16と、硬化ラインのレール搬送組立体30に接続されタイヤ反転装置14と下側コア組立体ステーション16と金型組立ステーション18との間を移動可能な上側コアマニピュレータ組立体12である。図3では、見易くするために、レール組立体30への接続部は図示されておらず、そのため、上側コアマニピュレータ組立体12は宙に浮いているように図示されている。
下側コアマニピュレータ組立体16が図4と5に示されている。図6は下側コアマニピュレータ組立体16の断面図を示している。この組立体は4つの部分組立体を有している。それは、下部スピンドルクランプ組立体84と、コアセグメント支持組立体82と、下側コアセグメント処理組立体80と、タイヤ取り外し装置36である。
下側スピンドルクランプ組立体84が図7と8とに示されている。その機能は、タイヤ組立コアのスピンドルの一方の半分、つまり下側コアスピンドル組立体240を取り外すことである。クランプ組立体84は、空気シリンダ104によって作動し、1組の直線ガイドレール96の上を垂直方向に移動する。クランプ組立体84の先細部すなわちノーズ88は、タイヤ組立下側コアスピンドル組立体240上の先細ソケット242に嵌合するように、先細の円錐台状になっている。シリンダ104上のロッドクランプは、位置を保持するために用いられる制動機構である。第2の空気シリンダ90は、前述したように、タイヤ組立コアのスピンドル組立体240の端部をクランプするために、先細端部においてリンケージを作動させる。ロッド92は、ラッチ部材94が円錐台状ソケット242内の移動止め開口の内外に延びるように、ラッチ部材94を、それぞれの開口95内でピボット運動するように作動させる。このクランプリンケージと先細スピンドルの接続部とは、図1と2からわかるように、硬化ライン10内のタイヤ反転ステーション14内だけでなく下側コア組立ステーション16内にも用いられている。クランプリンケージと先細スピンドルの接続部は、コア組立体15に機械的に接続する手段を設けるために、さらにタイヤ組立ステーション(不図示)において用いることもできる。
コアセグメント支持組立体82が図9に示されている。その機能は、下側コアスピンドル組立体240を取り外したり挿入したりできるように、タイヤのビード領域の下方の8か所にタイヤ組立コアセグメント244、246を支持することである。コアセグメント支持組立体82は、2つの空気圧シリンダ118によって作動し、直線ガイドレール120上を垂直に移動する。シリンダ118のロッドクランプは、支持組立体82の所望の垂直方向位置を維持するために用いられる。
詳細に前述した下側セグメント処理組立体80が図10、11、11A、および11Bに示されている。8つのコアセグメント244、246の各々に対して1つずつのピン、合計8つのピン136が、上側および下側のスピンドル組立体236、240が取り外された後にタイヤ組立コア234を支持するために用いられる。各ピン136は、サーボモータ126により駆動されるボールねじ130を用いて、直線レール134上を半径方向に移動する(図11、11A、および11B参照)。この半径方向の移動は、上側コアセグメント処理組立体150が、硬化したタイヤ230からコアセグメントを上向きに取り外せるように、それぞれのコアセグメントを内側に引くために用いられる。
詳細に前述したタイヤ取り外し装置組立体36が図12と13に示されている。タイヤ取り外し装置組立体36は、タイヤ組立コアセグメント244、246が1つずつ取り外されるときに、アーム54、56を介して空気圧シリンダ60により駆動されるタイヤ把持パドル42によって、硬化したタイヤ230の外径部分を把持する。その後、取り外し装置がタイヤ230を下側セグメント処理組立体80上に持ち上げ、軸74を中心にしてタイヤ落下領域まで180度回転させ(図12に示す位置から図13に示す取り外し位置まで回転させ)、取り外し装置組立体36を、ボールねじ66によってレール70に沿って落下高さまで下降させる。タイヤは、パドル42によって落下高さで解放される。したがって、タイヤ230は、駆動リンケージ54、56に作用する単一の空気圧シリンダ60によって一斉に作動する8つのパドル42により保持される。産業界で一般的な種類のロッドクランプが、取り外し動作中に所望のリンケージ位置を維持するように、シリンダ60のロッド上で動作する。取り外し装置は、サーボモータ68で駆動されるボールねじジャッキ66を用いて昇降させられる。サーボシステムによって正確な垂直方向の位置合わせができる。取り外し装置の回転は、可変周波数駆動とエンコーダフィードバックされるギヤモータ72を用いて実現される。回転の経路が予想以上に制限された場合に組立体の損傷を防止するためのクラッチが用いられる。図38、39、および40は取り外し装置組立体36の動作を順番に示している。図38は、パドル42がタイヤカーカス230に対して係合する把持状態を示す断面図であり、図39と40は、タイヤカーカス230が、図40に示されているタイヤ取り外し位置および高さに位置するように上昇および回転している状態を示している。
上側コア組立ステーション12が図14と15に示されている。上側コア組立ステーション12は、下方のレール搬送組立体30に取り付けられている共通の外側フレーム148内のサブフレーム222A、222Bおよび224A、224Bによってそれぞれ支持されている2つの機構150、198を有している。第1の機構である上側コアセグメント処理組立体150は、3つの主要な運動の軸を有しており、下側コアセグメント処理組立体80のピン258上の位置と、セグメント収容ステーション152内のピン151上の位置との間の、個々のコアセグメント244、246の搬送に用いられる。第2の機構である上側コア処理組立体198は、個々のコアセグメント244、246を取り外すために露出させるように、上側コアスピンドル組立体236を把持してタイヤ組立コア234から取り外すために用いられる。上側コア処理組立体198は、タイヤ230が装着された状態、または装着されていない状態のタイヤおよびコア組立体15の、硬化ライン組立体10上の各ステーション間の搬送にも用いられる。上側コア処理組立体198は、完成したコア組立体15を以下のステーション、すなわち、タイヤ反転装置14と、コア組立および分解ステーション34と、金型組立および分解ステーション18に配置することができる。
上側コアセグメント処理組立体150は、4つの直線ガイド組立体を介してメインフレーム222Bに取り付けられているサブフレーム222Aに取り付けられている。3つの運動、すなわち、垂直方向の昇降と、タイヤ中心の周りの回転と、半径方向の運動の軸線が考えられる。
正確な垂直移動制御は、ギヤボックスとモータとの組み合わせ164の出力に接続されている共通の駆動軸193によって駆動される2つの確実駆動ベルト157を用いて、サブフレーム222Aを昇降させることによって実現する。サブフレーム222Aは、中心軸158を所望の角度位置まで回転させるように確実駆動ベルト156を用いる第2のサーボモータとギヤボックスとの組み合わせ154も支持している。0度から360度までの完全な回転が可能である。この駆動軸158は、図16に示されている半径方向の位置合わせ組立体150を支持している。半径方向の位置合わせ組立体150は、図17と17Aに示されているコアセグメントグリッパヘッド174の所望の半径方向位置を実現するように、他の組の直線ガイド170と、第3のサーボモータ168によって駆動されるボールねじ172とを用いる。
グリッパヘッド174は、ガイドピン182をコアセグメントの上部ソケット250に挿入し、それから、空気圧シリンダ178を用いてリンクアーム180を作動させ、円錐状ピン184をコアセグメント内の円錐状穴252内に押し入れる。シリンダ178に取り付けられている近接スイッチ186がリンクアーム180の位置を検出し、ばねが作用している脚機構が近接スイッチ186を作動させて、コアセグメントが存在していることを確認する。
コアセグメント収容ステーションつまり領域152は、各々が上側コアセグメント処理組立体フレーム222の各側に取り付けられている4つのピン151を備えている2つのプレート153からなる。ピン151は、作業シークエンスに沿ってタイヤ組立コア234の再組立が行われるときまで、コアセグメントを所定の位置に保持するために下側コア組立体ステーション16で用いられている複数のピン254と同様である。ピン151は、図15の下部と図41と42に示されているように、上側コア処理組立体150の垂直方向軸、回転軸、および半径方向軸だけを用いてアクセスできるように配置されている。
上側コア処理組立体198も、上側コアセグメント処理組立体150と同様に、垂直方向の移動を制御するために、4つの直線ガイド組立体226上を移動するサブフレーム224Aを用いている。スペースを節約すねるためにはめ込み機構(Telescoping mechanism)が用いられている。各側に1つずつある合計2つの中間フレーム224Aが、ギヤボックスとサーボモータの組み合わせ165の出力により駆動される共通の駆動軸192に接続されている2つの確実駆動ベルト194、196によって昇降させられる。各中間フレーム224Aに取り付けられているピニオン歯車191Aは、サブフレームとメインフレームの両方に取り付けられている歯車ラック191Bに係合している。このピニオン歯車191Aとラック191Bの組み合わせによって、サブフレーム224Aは、中間フレームが移動する垂直方向の距離の2倍だけ移動することができる。図18に示され図19には断面が示されているコアグリッパ組立体198は、移動するサブフレーム224Aに取り付けられている。
あるいは、上側コアスピンドルラッチ機構198とも呼ばれるコアグリッパ組立体198は、タイヤ230が装着されていることも装着されていないこともあるコア234とスピンドル組立体236、240とを有するか、または上側コアスピンドル組立体236のみを有する組み立てられたタイヤ組立コア234を保持して搬送するように構成されている。コアグリッパ組立体198の先端、つまり円錐台ノーズ200は、上側コアスピンドル組立体236の先細のソケット238にぴったり合うように先細になっている。この円錐台状ノーズ200とソケット238の構成は、前述した下部スピンドルクランプ組立体84に用いられているものと同じである。いったんノーズ200がソケット238に係合すると、並行して作動する2つの空気圧シリンダ210を用いてリンケージを作動させる。空気圧シリンダ210のロッドロックは、空気圧が失われた場合に位置を維持する。軸の上部中央に配置されている第3の空気圧シリンダ208は、長いロッド206を組立体の中央で駆動するために用いられる。このロッド206は、コアスピンドルの2つの半分部を一緒に保持するタイヤ組立コア234の中央でラッチ202を作動させる。シリンダ208を伸ばすことによってラッチ202が作動し、それによって、タイヤ組立コアスピンドルを構成している2つの半分部236、240が分離される。
[動作シークエンス]
動作シークエンスは、図面を参照する以下の説明から理解されるであろう。
分解−初期状態:
1.硬化したタイヤ230が装着されているタイヤ組立コア234が、コア組立ステーション34で上側コアマニピュレータ12に取り付けられる(図21、22、23参照)。
2.コアセグメント支持部分82が上向きに延びる。
3.下部スピンドルクランプ組立体84が(下に)後退する。
4.ピン136を備えている下部コア処理組立体80が、隙間ができるように直径を広げるように(半径方向外向きに)後退する。
5.取り外し装置組立体36が、下側コア処理組立体80の中心上のタイヤ取り上げ位置にある。
シークエンス
1.上側コアマニピュレータ12が、上側コア処理組立体198が下側コアセグメント処理組立体80の真上になる位置に移動する(図20、21、22、23参照)。
2.上側コア処理組立体198が、タイヤ組立コア15をコアセグメント支持部分82上に下降させる(図24、25参照)。コア15の各セグメントに対して1つの支持部分114がある。
3.下部スピンドルクランプ組立体84が、タイヤ組立コア15の下側コアスピンドル組立体240と係合するように上向きに延びる。シリンダ90がクランプのために複数のリンケージ92、94を作動させる(図8、26、27参照)。
4.上側コア処理組立体12の中央シリンダ208が、タイヤ組立コア15のスピンドルの2つの半分部236、240を一緒に保持する、ばねが作用しているクランプおよびラッチ264を解放するロッド206を作動させる(図22、29参照)。
5.下部スピンドルクランプ組立体84は、タイヤ成形コア15の下側スピンドルの半分部240を取り外すために後退する(下向きに移動する)。コアセグメントは、コアセグメント支持組立体82のアーム114上に依然として支持されている(図28、29参照)。
6.端部から上向きに延びているピン136を各々が備えている、下側コアセグメント処理組立体80のピン組立体124、127の8つのアームは、ピン136をタイヤ組立コアセグメントの穴の真下に位置させるところまで、コアセグメント支持組立体82のアーム114の間の隙間を通して延びる(図11、30、31参照)。
7.コアセグメント支持組立体80を延ばしているシリンダ118内の空気圧が低下する。上側コア処理組立体12が、下側コアセグメント処理組立体80の8つのアーム上の8つのピン136上に、コアセグメント244、246を下降させる。この動作は、コアセグメント支持組立体80の空気シリンダ118の力を上回り、セグメントがピン136に係合するまで、コアセグメント支持組立体80も下降させる。そのため、コア支持組立体80が、最も後退した位置まで下降する。タイヤ取り外し装置組立体36のグリッパ組立体40はタイヤ230を保持するように係合されている(図32、33参照)。
8.上側コア処理組立体198を上昇させることによって、タイヤ組立コアスピンドルの上側半分部236が取り外される。
9.上側コアセグメント処理組立体150の中心が下側コア処理組立体80の中心の真上に配置されるように、上側コア組立体マニピュレータ12全体がレール30に沿って移動する。
10.上側コアセグメント処理組立体150は半径方向に移動し、タイヤ組立コア234の第1のキーセグメントに係合するように、タイヤ230内の位置まで下降する(図34、35参照)。
11.第1のキーセグメント244をタイヤ230の中央に向けて半径方向に引くために、コアセグメント処理組立体150の半径方向軸と下側コアセグメント処理組立体80のアームの軸とが、電子的に同期して一緒になる。硬化したタイヤ230の形状は、キーセグメント244の広い部分がタイヤビード232同士の間を通過できるように、タイヤがわずかに曲がることが必要な場合がある(図36参照)。
12.それから、コア処理組立体150を上昇させることによって、キーセグメント244が持ち上げられる(図37、38参照)。
13.上側コア処理組立体150は、垂直方向軸、回転軸、および半径方向軸に関する運動の組み合わせを用いて、セグメント244を上側コアマニピュレータ12のメインフレーム上に位置している収容ピン151まで移動させる。4つのセグメントは、前述したように、フレームの各側の、組み立てられたコア234の各セグメントの位置に対応する位置に収容される。各セグメントは、前述したように、各セグメントの前面が複数の収容プレート153の間の中央領域Pに向けて内向きに傾斜している収容ステーション152内で、所望の復帰方向まで回転する。
14.他の3つのキーセグメント244が取り外されるまでステップ10〜13が繰り返される。下側セグメント処理組立体80の4つのキーセグメント処理組立体124のピン136が半径外側の位置に後退し、その後の、より大きいコアセグメント246の取り外し(Removal)のための隙間を作るように下向きに傾斜する。
15.4つの大きいセグメント246を取り外すためにステップ10〜13が繰り返される。
16.上側コアセグメント処理組立体150が、上側コア組立体マニピュレータ12全体が反転ステーション14に向けて移動するときに隙間を作るように、停止位置まで移動する。
17.タイヤ取り外し装置36は、ピン254が下側コアスピンドル組立体240に干渉されないように上昇し、取り外し位置まで180度回転し、それから取り外し高さまで下降する(図39、40参照)。
18.それから、前述したシークエンスが、タイヤ組立コア234を再組立するために、逆順で繰り返される。4つのキーセグメント処理組立体124のピン136は、垂直方向上向きに戻るように逆に傾斜する。コアセグメント244、246のセグメントピン136は、組み立てられたコア234の構成を概ね再現する(半径方向外側の)後退位置にある。キーセグメント244用のキーセグメントピン136は、より大きいコアセグメント246用のセグメントピン136よりも半径方向内側に配置されている。より大きいセグメント246がまず所定の位置に配置され、それぞれのピン136上に配置される。それからキーセグメント244がそれぞれの半径方向内側に位置しているピン136上に配置される。キーセグメント244は、組み立てられたコア234を最終的に構成するように、より大きいセグメント246に向かって半径方向外側に移動する。スピンドル組立体の上側半分部236が取り付けられ、それに続いてスピンドルの下側半分部240が取り付けられる。最後に、組み立てられたタイヤ組立コア234は、上側コアマニピュレータ12の上側スピンドルラッチ機構198によって取り上げられ、タイヤ組立領域に戻るように配送されるために、反転ステーション14まで搬送される。
19.完成したグリーンタイヤ230が、組立コア234のタイヤ組立領域から反転ステーション14に到着する。反転ステーション14はコアとグリーンタイヤを垂直方向に回転させる。
20.上側コアマニピュレータ12が定位置に移動して、上側コアスピンドルラッチ機構198によってタイヤ組立コア15を取り上げ、それをタイヤ金型内に装填するために金型組立ステーション18まで搬送する。
21.上側コアスピンドルラッチ機構198は、タイヤ組立コア234を解放し、上側コアマニピュレータ12とともに収容位置に移動して、サイクルを再開できるようにタイヤ組立コア234による硬化処理が終了するのを待つ。
他のシークエンス
サイクル時間を節約するために、他の分解シークエンスを用いることができる。前述したステップ10と11において、ボールねじ130が下側コアセグメント処理組立体80のそれぞれのピン組立体124、127のアームに作用させる力だけを用いて、セグメントを取り外すことができる。他のシークエンスでは、下側ユニット124、127がセグメントを、タイヤ230を避けて中央に移動させ、それからセグメントに上側ユニット150が係合する。これによって、上側コアセグメント処理組立体150が第1セグメント244をその収容ピン151上に依然として位置させている間に、次のセグメントを中央に押し出すことができる。このシークエンスによると、トータルのサイクル時間が数秒短縮することになる。
ここで問題にしている硬化ライン10は、あらゆる種類のタイヤの製造ばかりでなく、ブラダやスリーブなどタイヤ以外の製品の製造に商業的に応用可能であることが理解されるであろう。硬化ライン10は、材料を特定するものではなく、ゴム製品の製造だけに限られるものではない。タイヤの構成部材が貼り付けられるときに平坦であって、それから、硬化したタイヤの形状とほぼ同じ形状にタイヤカーカスを形成する組立ドラム上でタイヤが製造される、従来のタイヤ組立技術の方法は、本発明には含まれない。むしろ、本発明は、硬化後の最終形状になるように組み立てられたタイヤに適応するものである。金型はタイヤの外側を形作り、硬化中にタイヤの内側の形状を維持するために、コアフランジは切れ目のない表面を実現する。本発明は、それによって、切れ目のないコアセグメントを、硬化したタイヤ内から取り外す手段を実現している。
タイヤ硬化ライン組立体の前面上方からの斜視図である。 タイヤ硬化ライン組立体の背面上方からの斜視図である。 コアマニピュレータ装置の斜視図である。 下側コアマニピュレータ組立体の斜視図である。 下側コアセグメント処理組立体の斜視図である。 説明のために一部省略した下側コアセグメント処理組立体の斜視図である。 下部スピンドルクランプ組立体の斜視図である。 説明のために一部省略した下部スピンドル組立体の斜視図である。 コアセグメント支持装置の斜視図である。 下側コアセグメント処理組立体の斜視図である。 8つのコアセグメントピン部分組立体のうちの1つの斜視図である。 図11の部分組立体の一部分を通る、線11A−11Aに沿った断面図である。 図11の部分組立体の一部分を通る、線11B−11Bに沿った断面図である。 タイヤ取り外し装置を、タイヤ取り上げ位置のタイヤ把持組立体とともに示す斜視図である。 タイヤ取り外し装置を、図12の位置から取り外し位置まで180度回転したタイヤ把持組立体とともに、図12と反対側から示す透視図である。 上側コアマニピュレータの側方からの斜視図である。 上側コアマニピュレータの端部の斜視図である。 コアセグメント把持機構の上方からの斜視図である。 コアセグメント把持機構の下方からの斜視図である。 コアセグメント把持機構の長手方向断面図である。 上側コアスピンドルラッチ機構の斜視図である。 上側コアスピンドルラッチ機構の長手方向の部分断面斜視図である。 コア組立/分解ステーションと、その中に位置するタイヤの斜視図である。 コア組立/分解ステーションから移動している硬化したタイヤを示す、硬化ステーションの斜視図である。 図21に示されているコア組立/分解ステーションの、線22−22に沿った断面図である。 コア組立/分解ステーションの上方にタイヤを配置している上側コアマニピュレータの斜視図である。 コア組立/分解ステーション上にコアを下降させている上側コアマニピュレータの斜視図である。 図24に明示されている上側コアマニピュレータとコアとコア組立/分解ステーションの一部を拡大して示す部分断面図である。 図24に示されている状態に続いて、下側スピンドルラッチ組立体がコア組立/分解ステーション内のコアに係合するまで上昇している状態を示す斜視図である。 図24に示されている上側コアマニピュレータとコアとコア組立/分解ステーションの一部を拡大して示す部分断面図である。 図26に示されている状態に続いて、下側コアスピンドルを解放してコアを2つの部分組立体にする、コアの内側でのラッチ機構の作動状態を示す斜視図である。 図28に示されている作動ラッチとコアとコア組立/分解ステーションの一部を拡大して示す部分断面図である。 図28に示されている状態に続いて、セグメント受けピンが、コア組立/分解ステーション内の複数のコア支持アームの間に定められている位置に移動した状態を示す斜視図である。 図30に示されている複数のコア支持アームの間の位置にあるセグメント受けピンの拡大斜視図である。 コアをセグメント受けピン上に下降させているコア支持組立体を示している、上側コアマニピュレータとコアとコア組立/分解ステーションの正面図である。 コアをセグメント受けピン上に下降させているコア支持組立体の拡大斜視図である。 軌道を外れて移動している上側コアマニピュレータと、動作位置に移動している上側セグメントマニピュレータとを示す斜視図である。 図34のコアと上側セグメントマニピュレータとコア組立/分解ステーションを拡大して示す部分断面図である。 図35に示されている状態に続いて、コアの分解シークエンスにおいてキーセグメントを中央まで移動させる状態を示す、コアと上側セグメントマニピュレータとコア組立/分解ステーションを拡大した部分断面図である。 図36に示されている状態に続いて、コアセグメントが、収容部分まで搬送する準備のために上昇している状態を示す、コアと上側セグメントマニピュレータとコア組立/分解ステーションの部分断面図である。 コアセグメントが、収容部分まで搬送する準備のために上昇している状態を示す、図37の一部の拡大斜視図である。 取り外し位置まで上昇および回転しているタイヤの斜視図である。 落下する前に取り外し位置にあるタイヤを示す、図39の一部の拡大斜視図である。 セグメント収容ステーションに位置しているコアセグメントを示す、上側セグメントマニピュレータの前部の平面図である。 図41の線42−42に沿った断面で、セグメント収容ステーション内のコアセグメントの位置を示す、概略的な前部の平面図である。
符号の説明
10 硬化ライン
12 上側コアマニピュレータ
14 反転装置
15 コア組立体
16 下側コア組立ステーション
18 金型組立ステーション
22 硬化ステーション
26 金型マニピュレータ組立体
30 搬送レール組立体
34 コア組立/分解ステーション
36 上側タイヤ取り外し装置
39 中心開口
40 タイヤ把持組立体
41 上側支持プレート
42 タイヤ把持パドル
43 下側支持プレート
52 上側作動アーム
54 下側作動アーム
56 作動アーム
74 軸
80 下側セグメント処理組立体
82 中間コアセグメント支持組立体
84 下部スピンドルクランプ組立体
86 クランプ機構
94 ラッチ部材
95、205 開口
120 硬化したタイヤ
124 キーセグメント組立体
127 より大きいセグメント組立体
128 駆動ベルト
140 セグメント支持表面
146 上側セグメントマニピュレータ
148 支持フレーム組立体
150 上側コアセグメント処理機構
151 ピン部材
152 コアセグメント収容ステーション
158 垂直軸
160 ピン支持ブロック
174 コアセグメントグリッパ
176 ベースプレート
182 垂直ピン
184 水平ピン
230 タイヤ
234 分割されているコア
236 上側コアスピンドル組立体
238 円錐台状ソケット
240 下側コアスピンドル組立体
242 円錐台状ソケット
244 キーセグメント
246 コアセグメント
248 電気ソケットコネクタ
250 セグメント垂直ソケット
252 セグメント側方ソケット

Claims (5)

  1. 硬化したタイヤを支持するように構成されている環状のコア本体を形成するコアセグメントを移動させるコアセグメント操作装置であって、前記コア本体は、コア中心軸から概ね半径方向に延びている複数の前記コアセグメントを有し、複数の前記コアセグメントは、キーセグメントからなる第1の組と、第2のセグメントからなる第2の組とを含み、前記キーセグメントは、前記第2のセグメントを、組み立てられた前記コア本体の半径方向外側位置に動作可能に保持している、コアセグメント操作装置において、
    前記キーセグメントおよび前記第2のセグメントにそれぞれ隣接し、離れて位置する円状の列をなす複数のキーセグメント係合機構および複数の第2のセグメント係合機構を有し、前記キーセグメント係合機構および前記第2のセグメント係合機構は、前記キーセグメントおよび前記第2のセグメントをそれぞれ、前記コア本体の前記半径方向外側位置から半径方向内側のセグメント取り外し位置まで個別に移動させることができるようになっており、
    前記キーセグメント係合機構および前記第2のセグメント係合機構は、それぞれの前記コアセグメントの下方に動作可能に位置しており
    前記キーセグメント係合機構および前記第2のセグメント係合機構が、半径方向内側の前記セグメント取り外し位置のそれぞれの前記コアセグメントを、前記コアから前記コアセグメントを引っ込めるためのセグメント取り外し機構に搬送し、
    前記キーセグメント係合機構が、半径方向内側の前記セグメント取り外し位置のそれぞれの前記キーセグメントを解放するのに続いて、半径方向のセグメント受け取り位置まで半径方向外側に、動作可能に移動させ、
    前記キーセグメント係合機構および前記第2のセグメント係合機構は、それぞれの前記コアセグメント内のソケット内に動作可能に受け入れられるように位置している少なくとも1つのピン部材を有し、
    前記各キーセグメント係合機構の前記ピン部材は、前記セグメント受け取り位置の前記ピン部材を、下向きに傾いた状態と、直立したキーセグメント受け取りピン状態との間で、ピボット運動させることができるようになっているピボット支持ブロックに取り付けられていることを特徴とするコアセグメント操作装置。
  2. 前記ピン部材がそれぞれの前記コアセグメントを支持している、請求項に記載の装置。
  3. 前記キーセグメントおよび前記第2のセグメントが、円状の列内に交互に配置されている、請求項に記載の装置。
  4. 前記第2のセグメント係合機構が、半径方向内側の前記セグメント取り外し位置のそれぞれの前記第2のセグメントを解放するのに続いて、半径方向外側の前記セグメント受け取り位置まで動作可能に移動させる、請求項に記載の装置。
  5. 前記キーセグメント係合機構の前記セグメント受け取り位置が、前記第2のセグメント係合機構の前記セグメント受け取り位置に対して半径方向内側にある、請求項に記載の装置。
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