JP5332145B2 - 積層構造体、電子素子、電子素子アレイ及び表示装置 - Google Patents
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Description
Ids=μCinW(VG−Vth)2/2L ・・・・・・・式(1)
で表される。ここで、μは電界効果移動度、Cinはゲート絶縁膜の単位面積当たりのキャパシタンス、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、VGはゲート電圧、Vthは閾値電圧である。なお、Cinは、
Cin=εε0/d ・・・・・・・・・・・・・・・・・式(2)
で表される。ここで、εはゲート絶縁膜の比誘電率、ε0は真空の誘電率、dはゲート絶縁膜の厚さである。
1.電界効果移動度μを向上させること
2.チャネル長Lを短くすること
3.チャネル幅Wを大きくすること
等が有効であることがわかる。電界効果移動度μは、材料特性によるところが大きく、電界効果移動度を向上させるための材料開発が行われている。
1.薄膜層を有する基板上にフォトレジスト層を塗布する(レジスト塗布)
2.加熱により溶剤を除去する(プリベーク)
3.パターンデータに従ってレーザー或いは電子線を用いて描画されたハードマスクを通して紫外光を照射する(露光)
4.アルカリ溶液で露光部のレジストを除去する(現像)
5.未露光部(パターン部)のレジストを加熱により硬化する(ポストベーク)
6.エッチング液に浸漬又はエッチングガスに暴露し、レジストのない部分の薄膜層を除去する(エッチング)
7.アルカリ溶液又は酸素ラジカルでレジストを除去する(レジスト剥離)
からなる。各薄膜層を形成した後、上記の工程を繰り返すことによって電子素子が完成するが、高価な設備と工程の長さがコストを上昇させる原因となっている。
実施例1では、高表面エネルギー部の低表面エネルギー部との境界にそった部分に、どの程度の深さの溝が形成されれば良いのかを見るために、以下のような実験を行った。紫外線照射により表面自由エネルギーが変化する材料である、側鎖にアルキル基を有するポリイミド材料をNMP(N−メチル−2−ピロリドン)に溶解した溶液を、ガラス基板上にスピンコート塗布した。100℃のオーブンで前焼成を行った後、180℃で溶媒を除去し、濡れ性変化層を形成した。それぞれの濡れ性変化層に波長が300nm以下の紫外線(超高圧水銀ランプ)をパターンのあるフォトマスク越しに照射し、同一膜面上に、紫外線を照射した部分と、紫外線を照射していない部分を作製した。図5は紫外線照射量が5J/cm2における膜表面の原子間力顕微鏡写真の例を示す図である。これより、紫外線を照射した部分と紫外線を照射していない部分の境界ラインが溝のように窪んでいることがわかる。
実施例2では、高表面エネルギー部の面と、低表面エネルギー部の面にどの程度の段差(第1の膜厚と第2の膜厚の差)があれば良いのかを見るために、以下のような実験を行った。
い
実施例3では、高表面エネルギー部の面と、低表面エネルギー部の面との段差(第1の膜厚と第2の膜厚の差)は、いくらでもいいのかを知るために、以下の実験を行った。ガラス基板上に真空蒸着法によりアルミニウム電極を全面に作製した。続いて、実施例2と同じ材料を同じ方法で塗布し、180℃焼成後の膜厚が400nmとなるように成膜した。この濡れ性変化層に、種々の照射量となるように波長が300nm以下の紫外線(超高圧水銀ランプ)を照射した。続いて、径が1mmの穴があいたマスクパターン越しにアルミニウムを真空蒸着法でこの膜の上に作製した。アルミニウムが全面についた方を下部電極、径が1mmのアルミニウム電極を上部電極とし、電圧を印加していき、濡れ性変化層の膜厚方向に流れる電流値(リーク電流)を測定した。結果を表3に示す。
実施例4では、実施例3の実験を他の材料でも行った。実施例3と同様に、ガラス基板上に真空蒸着法によりアルミニウム電極を全面に作製した。続いて、実施例3で用いた材料と主鎖の分子骨格が異なるが、紫外線照射により表面自由エネルギーが変化する側鎖にアルキル基を有するポリイミド材料について、これのGBL(γ−ブチルラクトン)溶液を、下地であるアルミニウム上にスピンコート塗布した。100℃のオーブンで前焼成を行った後、180℃で溶媒を除去し、濡れ性変化層を形成した。この時の膜厚は、400nmであった。この濡れ性変化層に、種々の照射量となるように波長が300nm以下の紫外線(超高圧水銀ランプ)を照射した。続いて、径が1mmの穴があいたマスクパターン越しにアルミニウムを真空蒸着法でこの膜の上に作製した。アルミニウムが全面についた方を下部電極、径が1mmのアルミニウム電極を上部電極とし、電圧を印加していき、濡れ性変化層の膜厚方向に流れる電流値(リーク電流)を測定した。結果を表4に示す。
図6は本発明の実施例5ならびに比較例1の有機トランジスタの例を示す図である。
フィルム基板21上に、実施例2で用いたポリイミドのNMP溶液をスピンコート塗布し、膜厚50nmの第1の濡れ性変化層31を形成した。次に、フォトマスク越しに、波長が300nm以下の紫外線(超高圧水銀ランプ)を照射量が5J/cm2となるように照射し、第1の濡れ性変化層31上に高表面エネルギー部を形成した。さらに、インクジェット法を用いて、高表面エネルギー部に銀ナノインクを吐出し、180℃で焼成して、膜厚50nmのゲート電極22を形成した。この上に、ポリイミド溶液PI100(丸善石油化学社製)と実施例1で用いたポリイミドのNMP混合溶液をスピンコート塗布し180℃にて焼成して、厚さ400nmの第2の濡れ性変化層24(ゲート絶縁膜を兼ねる)を形成した。次に、3um間隔のライン形状のフォトマスク越しに、波長が300nm以下の紫外線(超高圧水銀ランプ)を照射量が10J/cm2(実施例5)又は40J/cm2(比較例1)となるように照射し、第2の濡れ性変化層24上に高表面エネルギー部を形成した。さらに、インクジェット法を用いて、高表面エネルギー部に銀ナノインクを吐出し、180℃で焼成して、ソース・ドレイン電極25を形成した。次に、[化1]に示す構造式で表されるトリアリールアミン(有機半導体材料)をキシレン/メシチレン混合溶媒に溶解させた塗布液を、インクジェット法によりチャネル長部分に滴下し、120℃で乾燥させ、膜厚30nmの有機半導体層26を形成し、有機トランジスタを作製した(図6参照)。このとき、絶縁層23及び第2の濡れ性変化層24は、ゲート絶縁膜として作用する。
図7は本発明の実施例6ならびに比較例2の有機トランジスタの例を示す図である。
図8は、本発明の実施例7の電子素子アレイの例を示す模式図である。ここで、図8(a)は断面図であり、図8(b)は平面図である。同図中、図6と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。
図9は本発明の実施例7の図8の電子素子アレイを利用した表示装置の例を示す断面図である。同図中、図6、図8と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。
12 濡れ性変化層
12a 高表面エネルギー部(第2の表面エネルギー部)
12b 低表面エネルギー部(第1の表面エネルギー部)
13 導電層
14 半導体層
21 フィルム基板
22 ゲート電極
23 絶縁層
24 第2の濡れ性変化層
25 ソース・ドレイン電極
25a ソース電極
25b ドレイン電極
26 有機半導体層
31 第1の濡れ性変化層
41 図6に示す電子素子(有機トランジスタ)
51 表示素子であるマイクロカプセル
51a 酸化チタン粒子
51b オイルブルーで着色したアイソパー
52 対向基板であるポリエチレンナフタレート基板
53 ITOからなる透明電極
54 PVAバインダー
100 フォトマスクホルダー
200 基板ステージ
300 UV光源
400 フォトマスク
500 基板
Claims (12)
- 第1の膜厚である第1の表面エネルギー部と、所定のエネルギーが付与されて前記第1の表面エネルギー部よりも表面エネルギーが高くなり、かつ、前記第1の表面エネルギー部との境界に沿って前記境界の方向を長手方向とする細長状の溝が形成された第2の膜厚である第2の表面エネルギー部とを有する濡れ性変化層と、
前記濡れ性変化層の前記第2の表面エネルギー部に形成された導電層とを有する積層構造体。 - 前記第2の表面エネルギー部に形成された前記溝の、前記第1の表面エネルギー部の表面からの深さは、前記第1の表面エネルギー部の前記第1の膜厚の10%以下であることを特徴とする請求項1記載の積層構造体。
- 前記第2の表面エネルギー部の前記第2の膜厚は、前記第1の表面エネルギー部の前記第1の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1又は2記載の積層構造体。
- 前記第1の表面エネルギー部の前記第1の膜厚と、前記第2の表面エネルギー部の前記第2の膜厚との差は、5nm以上であり、かつ、前記第1の表面エネルギー部の前記第1の膜厚の10%以下であることを特徴とする請求項3記載の積層構造体。
- 前記濡れ性変化層は、第1の材料と第2の材料を有し、前記第1の材料は、前記第2の材料よりも電気絶縁性に優れ、前記第2の材料は、前記第1の材料よりもエネルギーの付与によって表面エネルギーが高くなる割合が大きいことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の積層構造体。
- 前記第2の材料は、側鎖に疎水性基を有する高分子材料からなることを特徴とする請求項5記載の積層構造体。
- 前記側鎖に疎水性基を有する高分子材料は、ポリイミドを含む高分子材料からなることを特徴とする請求項6記載の積層構造体。
- 基板上に、電極を構成する請求項1乃至7の何れか一項に記載の積層構造体、半導体層及び絶縁膜を有することを特徴とする電子素子。
- 複数の前記積層構造体が、前記絶縁膜を介して積層されることを特徴とする請求項8記載の電子素子。
- 前記積層構造体の濡れ性変化層は、前記絶縁膜を兼ねることを特徴とする請求項8又は9記載の電子素子。
- 前記請求項8乃至10の何れか一項に記載の電子素子が前記基板上に複数個配設されたことを特徴とする電子素子アレイ。
- 請求項11記載の電子素子アレイ、対向基板及び表示素子を有することを特徴とする表示装置。
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