JP5331356B2 - 超音波振動装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波振動エネルギにより体腔内、特に血管内の閉塞物を破壊する超音波振動装置とその製造方法に関する。
最近、体腔内の閉塞物を破壊する手段として、ガイドワイヤを超音波振動させて行う超音波振動装置がある。例えば、下記特許文献1に開示されている超音波振動装置は、カテーテルの先端に超音波で振動するヘッドを設け、このヘッドに超音波伝達部材(伝達ワイヤ)の先端を取り付けると共に、細い前記カテーテル内にガイドワイヤも並設し、前記ヘッドを閉塞部位に当てて閉塞物を破壊してガイドワイヤを貫通させるものである。また、この伝達ワイヤには、先端部の細くなった部分に横振動による破壊防止として管状バンドからなる拘束部材が取り付けられ、これにより横振動を緩和している。
しかし、このような装置では、ガイドワイヤと振動伝達用のワイヤという2本のワイヤが細いカテーテル内に挿通されているので、全体的に柔軟性に欠け、カテーテル自体の外径も大きくなり、冠動脈などのように曲がりくねった血管の先にある閉塞部位までは到達させることができない虞がある。
閉塞部位が形成されてから3ケ月以上経過した慢性完全閉塞のような場合には、閉塞物の硬化がひどく、カテーテルの先端に振動ヘッドを設けるものでは、先端鋭利性に欠け、閉塞物を容易に破壊できず、治療の第1歩として極めて重要であるガイドワイヤを貫通させにくく、治療や手技が困難となっている。
しかも、ここで使用されている管状バンドは、細い伝達ワイヤに対しては取り付けが困難であり、製造面、コスト面あるいは作業性の面でも不利なものとなっている。
一般に、ガイドワイヤは、病変部への到達性が肝要で、全体的に細くて柔軟でなければならないにも拘らず、剛性も有していなければならない、という二律背反的な性格が必要で、しかも、基部における操作を先端に伝達する、いわゆるプッシャビリティ(以下、押込み性)、トルク伝達性や、耐久性、先端柔軟性なども必要である。さらに、ガイドワイヤのコアワイヤが超音波振動で破壊切断されないことも肝要である。しかし、このような性質すべて備えたものは、まだ出現するに至っていないというのが実情である。
米国特許6494891号
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、押込み性、トルク伝達性、耐久性、先端柔軟性など本来ガイドワイヤが備えるべき機能を損なうことなく、かつ超音波振動で破壊されることのないガイドワイヤを有し、閉塞物の破壊処理も容易に行うことができ、製造面、コスト面あるいは作業性の面でも有利な超音波振動装置とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る超音波振動装置は、カテーテルのルーメン内に軸方向に移動可能に挿入されたガイドワイヤの基端側を超音波振動発生部と連結し、当該超音波振動発生部で発生した超音波振動エネルギにより前記ガイドワイヤの先端を超音波振動させ、体腔内の閉塞物を破壊する超音波振動装置であって、前記ガイドワイヤは、細長いコアワイヤと、該コアワイヤの先端部の外周に装着されたコイル部と、少なくとも前記コイル部と前記コアワイヤとの間に配置され、前記超音波振動による前記コアワイヤの外面と前記コイル部の内面との衝突を緩衝する緩衝部材と、を有し、前記コアワイヤは、先端に向かって外径が低減したテーパー部を備えており、前記コイル部は、先端側に第1コイル部及び基端側に第2コイル部を有し、前記第1コイル部は、先端側及び基端側で前記コアワイヤと接合されており、かつ、前記第2コイル部は先端側及び基端側で前記コアワイヤと接合されており、前記緩衝部材は、前記コアワイヤの前記第1コイル部設置部分の外面に固着されており、かつ、前記緩衝部材は基端が前記第2コイル部の先端よりも先端側に配置されており、前記第1コイル部と前記第2コイル部は、それぞれ異なる部材で作製されている、ことを特徴とする。
上記目的を達成する本発明に係る超音波振動装置の製造方法は、先端に向かって外径が低減したテーパー部を備える細長いコアワイヤと、該コアワイヤの先端部の外周に装着される大きさで、かつ、それぞれ異なる部材で作製された第1コイル部及び第2コイル部とを準備し、前記コアワイヤの先端部の外面の少なくとも一部に緩衝部材液をコーティングし、当該緩衝部材液が固化して緩衝部材が形成された後、前記第1コイル部の先端側及び基端側を前記コアワイヤに接合することにより前記コアワイヤの先端部の前記緩衝部材が形成された位置に前記第1コイル部を取り付け、前記緩衝部材の基端が前記第2コイル部の先端よりも先端側に配置されるように前記第2コイル部の先端側及び基端側を前記コアワイヤに接合することにより前記コアワイヤの先端部に前記第2コイル部を取り付け、前記ガイドワイヤを形成することを特徴とする。
本発明に係る超音波振動装置は、細長いカテーテルのルーメン内にガイドワイヤを挿入したので、ガイドワイヤの軸線方向の剛性が高まり、押込み性、トルク伝達性など、ガイドワイヤが備えるべき機能を損なうことがない。
ガイドワイヤは、コアワイヤの先端部外周にコイル部を装着すると共に、前記コイル部とコアワイヤとの間に緩衝部材を配置し、超音波振動によるコアワイヤとコイル部との衝突を緩衝するようにしたので、先端柔軟性を確保しつつ、超音波振動による破壊が防止され、耐久性も向上する。
緩衝部材を前記コアワイヤの外面及び/又はコイル部の内面に配置すれば、最も衝突しやすい部分を緩衝でき、緩衝部材を接着すれば、ガイドワイヤの径方向の寸法を大きくすることなく緩衝作用を発揮させることができ、製造面での作業性の向上、コスト的に安価にでき、その臨床効果も大きいものがある。
特に、超音波振動するガイドワイヤを体腔内の閉塞物に当てると、完全閉塞した病変部を貫通でき、貫通した後の次の操作も容易となる。つまり、単に硬いガイドワイヤで繊維化したり石灰化した硬化性病変部を貫通させても、通過した通孔しか開設することはできず、通孔の径よりも大きいバルーンカテーテルやマイクロカテーテルを挿通させようとしても、組織自体が障害になり挿通させることができない。しかし、ガイドワイヤに超音波振動エネルギを伝達し挿通させた後は、ガイドワイヤが挿通した通孔の周辺部の硬化組織が破壊若しくは柔軟化しており、次にバルーンカテーテルやマイクロカテーテルを挿通させるときの操作が極めて容易となる。
したがって、本発明に係る超音波振動装置、特にガイドワイヤは、簡単な操作、高い貫通力、貫通後の次のデバイスの通過性、及びコストにおいても極めて有利なものとなる。
前記緩衝部材を化学的結合により接着すれば、ガイドワイヤの径が大きくならず、実用的なものとなる。
前記緩衝部材をプライマー処理した後に接着すれば、緩衝部材とコアワイヤを化学的に強固に結合させることができる。
前記緩衝部材を化学的に3次元架橋構造の弾性体により構成すれば、耐熱性がありかつ柔軟な緩衝部材となり、衝撃緩和や破損防止がより確実なものとなる。
前記緩衝部材の硬度がショアAで20〜80であれば、柔軟性を損なわず、緩衝作用も十分な緩衝部材となる。
前記緩衝部材の引っ張り強度が3Mpa以上であれば、強い引張り強度を有する緩衝部材となる。
前記超音波振動装置のガイドワイヤを製造する場合、細長いコアワイヤと、該コアワイヤの先端部の外周に装着される大きさのコイル部とを準備し、該コイル部の内面の少なくとも一部及び/又は前記コアワイヤの先端部の外面の少なくとも一部に緩衝部材液をコーティングし、当該緩衝部材液が固化した後、前記コアワイヤの先端部に前記コイル部を取り付ければ、本来ガイドワイヤが備えるべき機能を損なうことなく、かつ超音波振動に破壊されることのないガイドワイヤを容易に製造でき、コスト面あるいは作業性の面でも有利となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明に係る超音波振動装置の全体概略図、図2は同超音波振動装置の第1実施形態に係るガイドワイヤの先端部を示す要部拡大断面図である。なお、図2は、ガイドワイヤの長さ方向を大幅に短縮し、先端部を誇張しているため、実際の極めて細いガイドワイヤとは、大きく異なる。また、本明細書では、説明の都合上、図1の右側である超音波振動部1側を「基端側」、図1の左側であるガイドワイヤの先端側を「先端側」と称す。
図1に示すように、本発明に係る超音波振動装置は、概して、基端側より、超音波振動部1、ピンバイス2、止血部3、Y型コネクタ4、ロックネジ部5、ハブ6、プロテクタ7及びカテーテル8を有し、これらを挿通してガイドワイヤ20が伸延されている。
超音波振動部1は、公知に属するため詳述は避けるが、内部に組み込まれた圧電素子(図示せず)が電気コード9からの高周波の交流電圧により振動し、先端に取り付けられているピンバイス2でチャックされたガイドワイヤ20を超音波振動させるようになっている。
振動源である圧電素子は、ハウジング1a内でゴムなどからなる振動吸収体を介して固定されているので、ハウジング1aが振動することはなく、ハウジング1aを手で持って行う手技に影響はない。
ピンバイス2の先端とY型コネクタ4の基端、つまり止血部3の基端との間の距離L1は、あまり離れすぎると振動の伝達効率が低下するので、1cmから5cm程度とすることが好ましい。
止血部3は、カテーテル8を通って基端側に流れる血液の流出を阻止するもので、円筒形のゴム製止血弁(図示せず)が基端部に設けられ、止血ネジ9を時計回りに回転させると締まり、反時計回りに回転させると開放される構造になっている。止血部3にはガイドワイヤ20が挿入されているが、止血弁は、ゴム製であるため、止血ネジ9を締めてもガイドワイヤ20の振動が吸収されることなく、伝達される。
Y型コネクタ4は、内部にガイドワイヤ20が挿通される通路10と、他の通路11とを有し、止血部3の先端部と一方の通路10側が凹凸嵌合されている。他の通路11は、注入口12の端部がメステーパとされ、輸液ライン13の先端コネクタ14のオスコネクタと液密に連結され、超音波振動中、冷却用の生理的食塩水などが常時流されている。なお、治療部位の圧力によっては、輸液ライン13の連結する輸液手段を選択しなければならない。血圧の高い動脈の場合、シリンジポンプや輸液ポンプでの注入が必要となる。
Y型コネクタ4の先端には、ロックネジ部5が設けられ、ハブ6及びプロテクタ7を介してカテーテル20が連結されている。カテーテル20は、細長くて極めて柔軟なものであるので、ハブ6の根元でキンクすることがあり、比較的柔軟なプラスチックで成形された先細り状のプロテクタ7がキンク防止のために設けられている。
カテーテル8の最先端部は、図1に拡大して示すように、X線透視下で位置が確認できるようにX線不透過の金属マーカー(後述のコイル部により形成)を有し、また、カテーテル8の先端からは、本発明に係るガイドワイヤ20の先端部分が突出されている。
次に、本実施形態に係るガイドワイヤ20Aを説明する。図2に示すように、本実施形態のガイドワイヤ20は、基部側の基部コアワイヤ21aと、基部コアワイヤ21aの先端部に設けられた先端部コアワイヤ21bと、先端部コアワイヤ21bに設けられたコイル部23と、先端部コアワイヤ21bとコイル部23との間に設けられた緩衝部材24とから構成されている。
基部コアワイヤ21aは、剛性(曲げ剛性やねじり剛性)が高いもので、比較的硬い材質であることが好ましい。具体的には、Co−Ni−Cr系合金又はステンレス鋼で構成することが特に好ましい。これにより、優れた押込み性とトルク伝達性を得ることができる。構成材料としては、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等SUSの全品種)、ピアノ線、コバルト系合金などの各極金属材料を使用することができる。
中でも、コバルト系合金は、ワイヤにしたときの弾性率が高く、かつ適度な弾性限度を有しているため、特に優れたトルク伝達性を有し、座屈等の問題を生じにくく、好ましい。コバルト系合金としては、構成元素としてCoを含むものであれば、いかなるものを用いてもよいが、Coを主成分として含むもの(Co基合金:合金を構成する元索中で、Coの含有率が重量比で最も多い合金)が好ましく、Co−Ni−Cr系合金を用いると、前述したガイドワイヤ20としての効果がさらに顕著となる。また、このような組成の合金は、弾性係数が高く、かつ高弾性限度としても冷間成形可能で、高弾性限度であるため、座屈の発生を防止しつつ、小径化でき、細くて曲がりくねった部位に押入するのに十分な柔軟性と剛性を備えるものとすることができる。
先端部コアワイヤ21bは、超弾性を示すNi―Ti合金であることが好ましい。Ni―Ti合金は、超弾性合金であり、応力を加えられたとき擬マルテンサイト状態になって変形し、応力が除去されたとき、元の状態に戻る性質がある。この性質は、先端部コアワイヤ21bの径が細くなっても十分に超弾性機能を発揮し、血管を傷つけないように先端を柔軟にできる。Ni−Ti合金とー般的なステンレス鋼とは、細ければ細いだけその曲がり易さと元に戻り易さの差が歴然としている。
超弾性合金の好ましい組成としては、49〜52原子%NiのNi−Ti合金等のNi−Ti系合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(Xは、Be、Si、Sn、Al、Gaのうちの少なくとも1種)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等が挙げられる。中でも、特に好ましいものは、Ni―Ti系合金である。
基部コアワイヤ21aと先端部コアワイヤ21bとは、接合部25において直接溶接されていることが好ましい。溶接方法としては、レーザや電子ビームによる溶接も可能であるが、最も適当な方法は、突合せ電気抵抗溶接の一種であるバットシーム溶接であり、安定した溶接が可能である。
基部コアワイヤ21aには、フッ素系樹脂のコーティング部26が施されている。フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体(ETFE)などがある。中でも、ポリテトラフルオロエチレンは、摩擦係数が最も低く優れている。
接合部25には、加工の都合上コーティング部26は施していないが、長さが短く実質操作性に影響がない。しかし、必要であればシリコンコーティングを施しても良い。また、基部コアワイヤ21aの基端から一定の距離は、コーティングを施さない非コーティング部27としても良い。理由は、フッ素系樹脂が硬い部分と接触したまま超音波振動が加えられると剥離する可能性があるからである。
例えば、カテーテル全長が130cm、ハブ6の長さが4cm、Y型コネクタ4の長さが6cm、ガイドワイヤ20の全長が180cmの場合、基端から約55cm程度を非コーティング部27としても良い。この部分は、図2から明らかなように、ストレート部分であり、コーティング部26の有無で摩擦抵抗に殆ど差を生じない。
先端部コアワイヤ21bは、第1テーパ部28を経て中間部29となり、第2テーパ部30を経て先端部31となる。
コイル部23は、中間部29のほぼ中間から先端部コアワイヤ21bの外側に取り付けられており、比較的大径の線材よりなる先端側の第1コイル部23aと、比較的細径の線材よりなる基端側の第2コイル部23bとを有している。
第2コイル部23bは、基端側を基端半田又はロウ(半田と総称)32で先端部コアワイヤ21bと接合し、先端側を中間半田33で先端部コアワイヤ21bと接合している。
第1コイル部23aは、基端側を中間半田33で先端部コアワイヤ21bと接合し、先端側を先端半田34で先端部コアワイヤ21bと接合している。
2種類のコイル部23a、23bを使う理由は、先端の一定部分のみX線不透過材で作製して、X線透視下で見えやすくするためである。コイル部を全てX線不透過材で作製してもよいが、あまり長いとガイドワイヤ20の動きが分かりにくく、先端のみの方がよい。
コイル部23の表面には、摩擦抵抗低減を目的として親水性コーティング35をすることが好ましい。血管の屈曲でプッシャビリティやトルク伝達の効率を高めるには、摩擦抵抗は極力低下させる必要がある。コイル部23の表面は、凹凸があり、柔軟なため、コーティング35としては、硬いフッ素系樹脂よりも柔軟な親水性コーティングが好ましい。この親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤(吸水)により潤滑性を発揮し、カテーテル8の内壁との摺動による摩擦抵抗を低減し、カテーテル8内で円滑にガイドワイヤ20を摺動させることができ、ガイドワイヤ20の操作性が向上する。
本実施形態の緩衝部材24は、先端半田34と中間半田33との間の先端部コアワイヤ21bの表面にコーティングされている。先端部コアワイヤ21bと第1コイル部23aとの衝突によって破壊されやすいのは、最も細い部分である。したがって、この部分に緩衝部材24をコーティングしておけば、ガイドワイヤ20が振動で破壊される確率は非常に小さいものとなる。安全のために、コイル部23と接触する可能性のある先端部コアワイヤ21bの全体に緩衝部材24をコーティングしてもよい。
緩衝部材24としては、先端部コアワイヤ21bの外面とコイル部23の内面とが直接接触するのを防ぎ、衝撃を緩衝するものであればどのようなものであってもよいが、鋭意研究の結果、化学的結合である3次元架橋した弾性体若しくはラバーが好ましいことが判明した。以下にその理由を述べる。
緩衝部材24の物性としては、第1に、緩衝部材24には柔軟性が必要である。緩衝部材24は、ガイドワイヤ20に求められる柔軟性を損なうものであってはならず、衝撃を緩衝するため、硬いものであってはならない。このため、いわゆる収縮チューブは、硬く好ましくない。柔軟性としては、ショア硬度で、ショアA20〜80が好ましく、更に好ましくはショアA30〜60が好ましい。これらの硬さでは、ガイドワイヤ20としての柔軟性を損なわず、緩衝作用も十分である。
第2に、緩衝部材24には耐熱性がある方が好ましい。先端部コアワイヤ21bとコイル部23が緩衝部材24を介して接触しているとき、振動が発生すると発熱するので耐熱性がないと緩衝部材が変形し溶融する。一般的な架橋していない2次元のプラスチックは熱可塑性であって、少なからず変形や亀裂や溶融が起こり、好ましくない。この点3次元架橋した弾性体、すなわち多くは弾性接着剤と呼ばれているものや、いわゆるラバーは、3次元架橋しているため、耐熱性がありかつ柔軟であるため、合目的なものが多い。
第3に、緩衝部材24は、先端部コアワイヤ21bと固着性がある方が好ましい。緩衝部材24が先端部コアワイヤ21bに固着していないと、振動によって緩衝部材24の剥離が生じて位置が移動し、剥き出しの細い先端部コアワイヤ21bがコイル部23の内面と接触して破壊するからである。固着性は強ければ強い程良いと考えられる。
第4に、緩衝部材24は、耐水性がある方が好ましい。ガイドワイヤ20は、血管内で使用され、生理的食塩水等で洗浄されるなど、水と接触する機会が多いため、ある程度の耐水性がある方が好ましい。
第5に、緩衝部材24は、強い引張り強度があることが好ましい。細いガイドワイヤ20が振動しているため、緩衝部材24には、局所的に機械的ストレスが掛かり、これに耐えるには引張り強度が必要である。引張り強度は、JIS K 6251で測定するとき、3Mpa以上であることが好ましく、5Mpa以上であればより好ましい。
このように緩衝部材24の物性には、多くの要求があるが、これらを全て満たす素材は少なく、好ましい素材を挙げると以下になる。
3次元架橋弾性体としては、エポキシ系接着剤、変成シリコン系樹脂接着剤、ポリウレタン系接着剤、ウレタンエポキシ系接着剤などの各種接着剤がある。また、ラバー(ゴム)としては、ウレタンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(登録商標ハイバロン、デュポン社)、スチレンエチレンブタジエンゴム等がある。これらのゴムは、接着剤として使用する場合は、有機溶剤に溶解してあって、溶剤が蒸発することで接着する場合が多い。またシリコンゴムなどは、2液混合タイプや、空気中の水分で架橋するものなどがある。
<第2実施形態>
前述のガイドワイヤ20は、先端部コアワイヤ21bとコイル部23との間に緩衝部材24を設けたものであるが、図3に示すように、コイル部23の内側に緩衝部材24をコーティングしてもよい。
図3は同超音波振動装置の第2実施形態に係るガイドワイヤの先端部を示す要部拡大断面図である。なお、図3に示すガイドワイヤは、基本的には図2と同じであるが、先端部分が異なるのみであるため、共通部分には同一符号を付し説明は割愛する。
本実施形態に係るガイドワイヤ20Bは、3次元架橋した弾性体若しくはラバーなどからなる緩衝部材24が、先端X線不透過の第1コイル部23aの内側にコーティングされている。
このような緩衝部材24の配置であっても、先端部コアワイヤ21bは、緩衝部材24によって第1コイル部23aに直接接触することはなく、衝撃が緩和され、破壊や切断の可能性は非常に少なくなる。
本実施形態では、先端のX線不透過の第1コイル部23aの内側のみに緩衝部材を配置しているが、X線透過の第2コイル部23bの内側にも緩衝部材24を配置しても良い。
特に、第2コイル部23bの内側に緩衝部材24を配置する場合は、緩衝部材24も第2コイル部23bの柔軟性を損なわない柔軟なものを選択する点と、第2コイル部23bに緩衝部材24がしっかり固着され剥離しないようにする点に注意すべきである。第2コイル部23bも、非常に柔軟なため、これを阻害しないためである。
柔軟性に関しては、ショアAで30〜40程度のものが最も良い。また、プライマーをコイル部内面に塗布して化学的反応により金属製の第2コイル部23bと緩衝部材24が結合していることが望ましい。化学的結合により接着すれば、ガイドワイヤの径が大きくならず、実用的なものとなる。緩衝部材としては、シリコンゴムやウレタンゴムが好ましく、プライマーも専用のものを適用することが望ましい。
<第3実施形態>
前述のガイドワイヤ20A、20Bは、先端部コアワイヤ21bとコイル部23との間に緩衝部材24を設けたものであるが、本実施形態のガイドワイヤ20Cは、図4に示すように、基部コアワイヤ21aと先端部コアワイヤ21bとを一体的に形成したコアワイヤ21(21aと21bの総称)を用い、コアワイヤ21の先端部に、X線不透過性の第3コイル部23cと、これにコーティングした緩衝部材24とを有している。
図4は同超音波振動装置の第3実施形態に係るガイドワイヤの先端部を示す要部拡大断面図である。図4においても、前記実施形態と同様の部材には同一符号を付している。
本実施形態のガイドワイヤ20Cは、コアワイヤ21が基端から先端まで1本のワイヤにより構成され、先端に行くにしたがって細くなるロングテーパとなっている。このロングテーパにより減径された先端部分に、前述の第1あるいは第2のコイル部23a,23bよりもさらに細い径のX線不透過性の第3コイル部23cと、第3コイル部23cにコーティングした緩衝部材24が設けられ、外部に第1コイル部23aが設けられている。
コアワイヤ21の素材は、全てNi―Ti合金が好ましい。基部は、前述の如く、剛性があり硬い、例えばステンレス鋼の方が好ましいが、Ni―Ti合金も太ければ、十分な剛性が得られるため、実用上問題ないレベルとなる。
コイル部23aに覆われていない部分は、潤滑性確保のためのPTFEやシリコンのコーティングがされていない。これは、超音波振動を発振すると、ガイドワイヤ20Cとカテーテル8の摺動抵抗は非常に低くなるからで、例えば、下肢血管のような屈曲の少ない血管では、潤滑性確保のためのコーティングは必ずしも必要でない。
また、前述のガイドワイヤ20A、20Bは、3段階で径を細くしているが、ロングテーパで径を漸減してもよい。段階的に外径を低減する方が、デザイン的には選択の幅が広くなるメリットがあるが、ストレート部とテーパ部では硬さの差が生じる欠点がある。ロングテーパの場合は、硬さの差は均一であるが、デザイン的には単純で、いろいろなバリエーションを採用できない欠点がある。いずれにするかは、合目的に選択すればよい。
第1コイル部23aは、先端半田34と基端半田32とによりコアワイヤ21の先端部に接合されているが、前述の実施形態のものとは異なり、X線透過性コイル部のみから構成されている。
なお、前述の実施形態では、第1コイル部23aの外部には、親水性コーティング35が施されているが、この先端部分に、潤滑性付与を目的として、シリコーンオイルや親水性ポリマーコートなどの潤滑剤36を塗布しても良い。
なお、緩衝部材24は、コアワイヤ21の外部で第3コイル部23cが埋没するようにコーティングしてもよいが、X線不透過性の第3コイル部23cの内側とコアワイヤ21の先端部外側との間に形成してもよい。
いずれにしても、第3コイル部23cの内径とコアワイヤ21の外径はほぼ一致しており隙間が極めて小さい点、第3コイル部23cの径が小きく非幣に柔軟である点、第3コイル部23cとコアワイヤ21との間にも緩衝部材が浸透している点などから、第3コイル部23cとコアワイヤ21が金属同士の接触を行っても、ここで破壊、切断することはほとんどない。また、緩衝部材24をコーティングしているため、コアワイヤ21の先端部と第1コイル部23aが直接接触することがないため、超音波振動によってコアワイヤ21の破壊や切断は殆どない。さらに、このような2重コイル部にすることで、前述の中間半田33が不要になり、製造しやすくなる。
次に、上記実施形態の製造方法を述べる。
細長いコアワイヤ21と金属製のコイル部23を準備する。コアワイヤ21の先端はテーパをつけて細く、柔軟にしておく。細くする方法は、センタレス研磨盤を使用する方法や化学研磨など既知の方法が使用できる。なお、コアワイヤ21が2つの材質を繋いで使用する場合は前もって接合しておく。また、コアワイヤ21には、必要に応じて、外面の必要な位置に潤滑性付与のコーティングを施しておく。
次に、コイル部23の内面、若しくはコアワイヤ21のコイル部23設置部分の外面、あるいはその両面に緩衝部材24をコーティングする。必要に応じて金属表面にプライマーを塗布することで緩衝部材24とコアワイヤ21を化学的に強固に結合させる。
そして、コイル部23とコアワイヤ21をロウ付け若しくは半田付けで接合する。緩衝部材24をコーティグした部分が半田付けなどに悪影響を及ぼすので、半田付け部分に存在する緩衝部材24は、やすり等で除去するか、前もってエポキシ接着剤等でマスキングするなどの処理が必要な場合もある。このような方法により本実施形態のガイドワイヤ20を製造することができる。
[実施例1]
図2を用いて説明する。基部コアワイヤ21aとしては真直なワイヤで、材質はステンレス鋼SUS304、直径0.33mm、長さ1370mmを用意した。基端側の端面37は、図示のように円弧状に成形した後、基部コアワイヤ21aの先端側は、長さ40mmで直径0.28mmになる基部テーパ部38を形成した。そして、基端面37から550mmまでは無垢とし、そこから長さ800mmまでポリテトラフルオロエチレンでコーティングしコーティング部26とした。コーティング厚さは約0.025mm程度とした。基部コアワイヤ21aの先瑞とNi―Ti製の先端部コアワイヤ21bの基端とは、バットシーム溶接し接合した。
接合部25から20mmは無垢であり、そこから140mmは同様にポリテトラフルオロエチレンでコーティングした。径は基端半田32の部分が0.23mmになるようにテーパをかけ第1テーパ部28を形成し、更に、先端部コアワイヤ21bの先端直径は0.1mmとなるようにテーパをかけてテーパ部30を形成した。先に先端30mmに相当する部分をNusil Silicone Technology社製のプライマーSP124に浸漬し、室温にて30分放置した。
次に、同じくNusil Silicone Technology社製の低温硬化型シリコンゴム、MED10一6640(2液混合タイプ)をヘキサンにて粘度調節したものに浸漬した。その後150℃2時間で加熱硬化させた。そして、硬化後に平均0.04mmの肉厚のシリコンゴムコーティングが完成した。このゴムの硬度はショアA40であり、引張り強度は、11.7Mpaである。その後、半田付けを行う部分を精密なやすりで研磨し、シリコンコーティングを剥離した。
次に、基端半田32から中間半田33までの長さは220mmとし、中間半田33から先端半田34までは30mmとして、以下のコイル部23を半田で接合した。第2コイル部23bは、比較的X線が透過するステンレスコイル部外径0.36mm線径0.03mmであり、先端コイル部23aは,X線不透過性のプラチナとイリジウムの合金、外径0.36mm線径0.06mmである。コイル部23の外表面には、無水マレイン酸系高分子物質をコーティングし摩擦抵抗の低減を行った。このようにして超音波振動ガイドワイヤ20Aを製作した。
[実施例2]
図4を用いて説明する。コアワイヤ21は、Ni―Ti合金製、外径0.56mm、長さ1370mmである。これを化学研磨にて先端から250mmからテーパを開始し最先端の外径を0.15mmとなるようにした。別に長さ70mm、コイル部外径0.87mm、細径0.15mmのステンレス製の第1コイル部23aと、長さ20mm、コイル部外径0.34mm線径0.07mmのプラチナとイリジウムの合金製の第3コイル部23cを準備した。
先ず、第3コイル部23cをコアワイヤ21の最先端から少し離して半田付けした。次に、弾性エポキシ系変成シリコンボンドMOS7(コニシ株式会社製)を、第3コイル部23c上を含め先端から60mmまでの長さ、平均外径が約0.5mmになるようにコーティングし、室温で1日放置した。このボンドの硬度はショアA75、引張り強度は6.4Mpaである。
そして、第1コイル部23aを最先端と基端側の半田34,32で半田付けした。最後に、第1コイル部23aの外表面に、無水マレイン酸系高分子物質をコーティグし摩擦抵抗の低減を行った。このようにして超音波振動ガイドワイヤ20Cを製作した。
[実施例3]
実施例2と同じコアワイヤ21、第1コイル部23a、第3コイル部23cを用いたが、緩衝部材24は、実施例1のプライマーとシリコンを用い、第1コイル部23aの内側にコーティングした。コアワイヤ21の先端に第3コイル部23cを半田付けするまでは実施例2とまったく同様である。
次に、注射針と注射筒を用いてプライマー液を吸い上げ、第1コイル部23aの内側に注入した後、液をよくきって室温で30分放置した。
別の注射針と注射筒を用いて、シリコン液(2液混合し粘度調節済み)を同様に第1コイル部23a内側に注入した後、液をよくきって150℃で2時間加熱硬化させた。コーティング厚さは後で分解し測定してみると平均0.05mm程度であった。
半田付けの強度を確保するため、第1コイル部23aの両端内面約1mmを精密な鑢で研磨しコーティングを剥離した。第1コイル部23aをコアワイヤ21の先端部に半田付けし、最後に、第1コイル部23aの外表面に、無水マレイン酸系高分子物質をコーティングし摩擦抵抗の低減を行った。このようにして、第1コイル部23aの内面に緩衝部材24をコーティングした超音波振動ガイドワイヤ20Cを製作した。
[比較例1]
実施例2と同じであるが、第3コイル部23cは半田付けしたが、弾性エポキシ系変成シリコンボンドMOS7をコーティングせずに超音波振動ガイドワイヤを製作した。
[比較例2]
実施例2と同じであるが、第3コイル部23cもなく、弾性エポキシ系変成シリコンボンドMOS7もコーティングせずに、単純にコアワイヤ21と第1コイル部23aのみで超音波振動ガイドワイヤを製作した。
[実験例]
上記の実施例2及び3と比較例1及び2のガイドワイヤを,図1に示す超音波振動装置にセットした。カテーテル8は,全長120cm、内径1.03mm、外径1.4mmのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製のものを用い、カテーテル先端40からガイドワイヤ20の先端41までの距離L2を約5mmになるようにセットした。
次に、内径3mm、深さ5mmの円筒形成形物の底に荷重測定器を固定したものをカテーテル8の先端にセットし、ガイドワイヤ20を押したときの荷重を測定できるようにした。輸液ライン13から冷却用として生理食塩水を流量10ml/時間でシリンジポンプを用いて流した。超音波発生装置として、発振周波数40KHz、最大出力20Wを用い、ガイドワイヤ20に荷重をかけながら1分間振動させた後、コアワイヤ21の破壊の有無を調べた。結果は表1の通りであった。
Figure 0005331356
この結果、単にコアワイヤ21と第1コイル部23aの組合せ(比較例2)では、わずかな荷重で破断し、2重コイル部にした場合(比較例1)は内側コイル部に若干緩衝作用があるものの荷重2Nで破断した。実施例2及び実施例3は、荷重5N(相当の力をいれて押したときの荷重)でも破断することはなく、緩衝部材24の効果が確認できた。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。
本発明は、超音波振動エネルギにより体腔内の閉塞物を破壊する装置として利用できる。
本発明に係る超音波振動装置の全体概略図である。 同超音波振動装置の第1実施形態に係るガイドワイヤの先端部を示す要部拡大断面図である。 同ガイドワイヤの他の実施形態を示す先端部拡大断面図である。 同ガイドワイヤのさらに他の実施形態を示す先端部拡大断面図である。
符号の説明
1…超音波振動部、
8…カテーテル、
20…ガイドワイヤ、
21…コアワイヤ、
21a…基端側コアワイヤ、
21b…先端側コアワイヤ、
23…コイル部、
23a…第1コイル部、
23b…第2コイル部、
23c…第3コイル部、
24…緩衝部材。

Claims (9)

  1. カテーテルのルーメン内に軸方向に移動可能に挿入されたガイドワイヤの基端側を超音波振動部と連結し、当該超音波振動部で発生した超音波振動エネルギにより前記ガイドワイヤの先端を超音波振動させ、体腔内の閉塞物を破壊する超音波振動装置であって、
    前記ガイドワイヤは、細長いコアワイヤと、該コアワイヤの先端部の外周に装着されたコイル部と、少なくとも前記コイル部と前記コアワイヤとの間に配置され、前記超音波振動による前記コアワイヤの外面と前記コイル部の内面との衝突を緩衝する緩衝部材と、を有し、
    前記コアワイヤは、先端に向かって外径が低減したテーパー部を備えており、
    前記コイル部は、先端側に第1コイル部及び基端側に第2コイル部を有し、前記第1コイル部は、先端側及び基端側で前記コアワイヤと接合されており、かつ、前記第2コイル部は先端側及び基端側で前記コアワイヤと接合されており、
    前記緩衝部材は、前記コアワイヤの前記第1コイル部設置部分の外面に固着されており、かつ、前記緩衝部材は基端が前記第2コイル部の先端よりも先端側に配置されており、
    前記第1コイル部と前記第2コイル部は、それぞれ異なる部材で作製されている、ことを特徴とする超音波振動装置。
  2. 前記緩衝部材は、前記コアワイヤに接着したことを特徴とする請求項1に記載の超音波振動装置。
  3. 前記緩衝部材は、化学的結合により接着したことを特徴とする請求項2に記載の超音波振動装置。
  4. 前記緩衝部材は、プライマー処理した後に接着したことを特徴とする請求項2又は3に記載の超音波振動装置。
  5. 前記緩衝部材は、化学的に3次元架橋構造の弾性体により構成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の超音波振動装置。
  6. 前記緩衝部材は、硬度がショアAで20〜80であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超音波振動装置。
  7. 前記緩衝部材は、引張り強度が3Mpa以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の超音波振動装置。
  8. 前記緩衝部材は、エポキシ系接着剤、変成シリコン系樹脂接着剤、ポリウレタン系接着剤、ウレタンエポキシ系接着剤、ウレタンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(登録商標ハイバロン、デュポン社)、スチレンエチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の超音波振動装置。
  9. カテーテルのルーメン内に軸方向に移動可能に挿入されたガイドワイヤの基端側を超音波振動発生部と連結し、当該超音波振動発生部で発生した超音波振動エネルギを前記ガイドワイヤの先端まで伝達し、体腔内の閉塞物を破壊する超音波振動装置の製造方法であって、
    先端に向かって外径が低減したテーパー部を備える細長いコアワイヤと、該コアワイヤの先端部の外周に装着される大きさで、かつ、それぞれ異なる部材で作製された第1コイル部及び第2コイル部とを準備し、前記コアワイヤの先端部の外面の少なくとも一部に緩衝部材液をコーティングし、当該緩衝部材液が固化して緩衝部材が形成された後、前記第1コイル部の先端側及び基端側を前記コアワイヤに接合することにより前記コアワイヤの先端部の前記緩衝部材が形成された位置に前記第1コイル部を取り付け、前記緩衝部材の基端が前記第2コイル部の先端よりも先端側に配置されるように前記第2コイル部の先端側及び基端側を前記コアワイヤに接合することにより前記コアワイヤの先端部に前記第2コイル部を取り付け、前記ガイドワイヤを形成することを特徴とする超音波振動装置の製造方法。
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