JP5330973B2 - 工作機械のバランス装置及びバランス制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、横中繰り盤等の工作機械のバランス装置及びバランス制御方法に関する。
図16に従来の工作機械のバランス装置を示す。
図16に示す工作機械は、ラムストックタイプの横中繰り盤50である。横中繰り盤50においては、ラムストック51のベッセルポイントとなる2箇所をアーム53で支持し、その重心位置をチェーン55で吊り上げており、このチェーン55は、旋回アーム56を経由して、カウンタウェイト54の重心位置に連結されている。ラムストック51が繰り出し方向に移動する際には、モーメントバランス用カウンタウェイト57を設けた旋回アーム56が同期して旋回し、カウンタウェイト57を繰り出し方向と逆に移動させることにより、機械全体の重心位置が移動しないようにしている。又、ラムストック51の前面にアタッチメントを装着した場合には、アーム53に設けた吊り位置移動装置(図示省略)により、アタッチメント毎のラムストック51の重心位置に対応して、吊り位置を補正するようにしている。
特開2009−131924号公報 特公平03−064264号公報 特公昭58−041965号公報 特公昭62−047125号公報
図16に示すように、ラムストック51の一部の側面がサドル52に拘束されて、ラムストック51の上面が開口しているラムストックタイプの横中繰り盤50には、上記バランス装置を適用することができる。しかしながら、図17に示すように、ラム61の4つの側面をサドル62が拘束しているラムタイプの横中繰り盤60には、そのままでは、上記バランス装置を適用することはできない。
図16に示したバランス装置は、コラム回りの重心が一定となるので、コラムが倒れない、ラムの重心位置を吊るので、ラムの変形がラム出しの影響を受けない、アタッチメント毎にラムの重心位置を補正することができるので、ラムの変形が小さくなり、繰り出し精度が向上する、ラムの摺動面の支持力が一定となるので、摺動部分が偏摩耗せず、長期間安定した精度を維持する等、様々な利点がある。一方、図17に示すラムタイプの横中繰り盤60は、ラム61の4つの側面をサドル62が拘束しているため、ラム61において、高い剛性を確保することができるという利点がある。そのため、図17に示すラムタイプの横中繰り盤60に、上記バランス装置を適用できれば、更に、主軸の真直性を大きく向上させることが期待でき、上記バランス装置を適用することが望まれている。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ラムタイプの横中繰り盤に適用可能な工作機械のバランス装置及びバランス制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る工作機械のバランス装置は、
ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる(つまり、第1ガイドブロック=ラムの重心位置であり、ラムの繰り出しと共に移動する重心位置に同期して、重心位置の真上の位置に第2ガイドブロックを移動させている)吊り位置移動装置と、
前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させるカウンタウェイト移動装置とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る工作機械のバランス装置は、
上記第1の発明に記載の工作機械のバランス装置において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを設け、
前記ラムにアタッチメントが装着された場合、前記吊り位置移動装置は、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づいて、前記ラムの繰り出しと共に移動する当該重心位置に同期して、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る工作機械のバランス装置は、
上記第2の発明に記載の工作機械のバランス装置において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記吊り位置移動装置は、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第3ガイドブロックの位置に同期して、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる(つまり、第3ガイドブロック=アタッチメントを含めたラムの重心位置であり、ラムの繰り出しと共に移動する重心位置に同期して、重心位置の真上の位置に第2ガイドブロックを移動させている)ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る工作機械のバランス装置は、
ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
前記サドル及び前記吊り構造と干渉することなく、前記ラムと前記第2ガイドブロックとを連結するブラケットを有し、当該ブラケットにより、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる連結構造と、
前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させるカウンタウェイト移動装置とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る工作機械のバランス装置は、
上記第4の発明に記載の工作機械のバランス装置において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを設け、
前記第2ガイドブロックと前記ブラケットとの間に油圧シリンダを設け、
前記ラムにアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダは、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づいて、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る工作機械のバランス装置は、
上記第5の発明に記載の工作機械のバランス装置において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダは、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造とを有する工作機械のバランス制御方法であって、
前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させ、
前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
上記第7の発明に記載の工作機械のバランス制御方法において、
更に、前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを有し、
前記ラムにアタッチメントが装着された場合、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づき、前記ラムの繰り出しと共に移動する当該重心位置に同期して、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
上記第8の発明に記載の工作機械のバランス制御方法において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第3ガイドブロックの位置に同期して、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
前記サドル及び前記吊り構造と干渉することなく、前記ラムと前記第2ガイドブロックとを連結するブラケットを有し、当該ブラケットにより、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる連結構造とを有する工作機械のバランス制御方法であって、
前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
上記第10の発明に記載の工作機械のバランス制御方法において、
更に、前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックと、
前記第2ガイドブロックと前記ブラケットとの間に設けた油圧シリンダとを有し、
前記ラムにアタッチメントが装着された場合、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づき、前記油圧シリンダにより、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係る工作機械のバランス制御方法は、
上記第11の発明に記載の工作機械のバランス制御方法において、
前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダにより、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする。
本発明によれば、サドルに四面拘束されたラムを吊り上げる吊り構造を設けたので、ラムタイプの横中繰り盤にバランス装置を設けることが可能となる。従って、ラムタイプの横中繰り盤に設けたバランス装置により、機械全体の重心位置を移動しないようにすることができ、その結果、ラムの水平方向移動に伴う重量バランスの変化、そして、ラム先端に各種アタッチメントを取り付けた際に生じる重量バランスの変化に対応して、重量バランスの変化に起因する変位、変形を抑制して、高い剛性を有するラムの真直性を向上させることができる。
本発明に係るバランス装置を備えた工作機械の斜視図である。 本発明に係る吊り構造及びラム、サドルの断面図であり、ラムの繰り出し前の状態である。 本発明に係る吊り構造及びラム、サドルの断面図であり、ラムの繰り出し時の状態である。 本発明に係る吊り構造を示す斜視図である。 本発明に係る吊り構造及びラム、サドルを工作機械正面から見た図である。 本発明に係る吊り構造及びラム、サドルを工作機械側面から見た図である。 本発明に係るバランス装置及びラム、サドルを工作機械上面から見た図である。 本発明に係るラム−吊り位置移動の制御を説明するフローチャートである。 本発明に係るラム−カウンタウェイトの制御を説明するフローチャートである。 本発明の他の実施例に係るバランス装置を備えた工作機械の斜視図である。 本発明の他の実施例に係る吊り構造及びラム、サドルの断面図であり、ラムの繰り出し前の状態である。 本発明の他の実施例に係る吊り構造及びラム、サドルの断面図であり、ラムの繰り出し時の状態である。 本発明の他の実施例に係る吊り構造及びラム、サドルを工作機械側面から見た図である。 本発明の他の実施例に係るバランス装置及びラム、サドルを工作機械上面から見た図である。 本発明の他の実施例に係るラム−吊り位置移動の制御、ラム−カウンタウェイトの制御を説明するフローチャートである。 ラムストックタイプの横中繰り盤のバランス装置を示す斜視図である。 ラムタイプの横中繰り盤を示す斜視図である。
以下、図1〜図15を参照して、本発明に係る工作機械のバランス装置及びバランス制御方法を説明する。
(実施例1)
図1に示すラムタイプの横中繰り盤10は、ベッド11上に水平方向(便宜的に前後方向と呼ぶ。)に移動可能にコラムベース12が設けられ、コラムベース12上にコラム13が立設されている。コラム13の1つの側面には、鉛直方向(便宜的に上下方向と呼ぶ。)に移動可能にサドル14が支持されており、このサドル14には、水平方向(便宜的に左右方向と呼ぶ。)に移動可能にラム15が支持されている。ラム15は、主軸を有しており、主軸先端に取り付けた工具を用いて、加工対象のワークに加工を行うことになる。加工を行う際には、コラムベース12、サドル14、ラム15を、各々、前後方向、上下方向、左右方向に移動させながら、所望の加工を行うことになる。
図1ではカウンタウェイト33(第1カウンタウェイト)、チェーン34の図示を省略しているが、図7も参照して説明すると、サドル14は、2つの滑車19、2つのチェーン34を介して、カウンタウェイト33と連結されている。又、図1ではチェーン32の図示を省略しているが、図7も参照して説明すると、ラム15は、吊り構造16、チェーン32、旋回アーム17を介して、カウンタウェイト33の重心位置と連結されると共に、旋回アーム17に設けたモーメントバランス用カウンタウェイト18(第2カウンタウェイト)により、機械全体の重心位置が移動しないようにしている。カウンタウェイト33は、サドル14及びラム15と等しい重量であり、コラム13の内部に設けられており、このカウンタウェイト33により、サドル14及びラム15を吊り上げている。
ここで、図2〜図6を参照して、吊り構造16を説明する。なお、図2〜図3において、サドル14、ラム15の内部には、様々な構造物が設けられているが、ここでは、図及び説明を簡潔にするため、それらの図示は省略している。
本実施例において、ラム15は、その4つの側面がサドル14により拘束されており(四面拘束)、ラム15の剛性がより高くなる構造である。そして、ラム15の上面には、ラムバランスビーム21が設けてあり、ラム15の2箇所のベッセルポイント15aでラムバランスビーム21を支持している。ラムバランスビーム21は、ラム15における重心位置の移動に対応して(より具体的には、アタッチメント装着の有無による重心位置の移動及びアタッチメント毎の重心位置の移動に対応して)、ラムバランスビーム21の厚さを厚くしており、厚さを厚くした台形断面部分の上面にガイドブロック22a(第1ガイドブロック)、ガイドブロック22b(第3ガイドブロック)を固定している。
ガイドブロック22a、22bは、ガイドレール23(第1ガイドレール)に移動可能に支持されたものであり、ラム15の繰り出しに伴って、ガイドブロック22a、22bは、ガイドレール23を移動することになる(図3を参照)。一方、ガイドレール23は、複数のビーム24を介して、サドル14の上面に配置した他のガイドレール25(第2ガイドレール)と接続されている。このガイドレール25に移動可能に支持されたガイドブロック26(第2ガイドブロック)には、支持アーム31を介して、チェーン32が連結されており、このチェーン32を介して、カウンタウェイト33と連結されている。なお、サドル14には、ガイドレール23とガイドレール25とをつなぐビーム24の箇所のみ貫通孔が設けられており、上記吊り構造16は、サドル14内に浮いた状態で配置されている。
このように、上記吊り構造16は、ガイドブロック22a、22b、ガイドレール23、ビーム24、ガイドレール25及びガイドブロック26からなり、サドル14内部にある第1リニアガイド(ガイドブロック22a、22b及びガイドレール23)と、サドル14外部にある第2リニアガイド(ガイドブロック26及びガイドレール25)とを、複数のビーム24で接続した構造である。
本実施例では、ラム15の4つの側面がサドル14で拘束されており、ラム15の上部に開口部を設けることができないが、上記吊り構造16を設けることにより、吊り点となるガイドブロック26を吊るチェーン32と、ラム15を直接支持するラムバランスビーム21とを接続し、サドル14内部のラム15をチェーン32により吊り上げ可能としている。又、上記吊り構造16を設けることにより、後述する吊り位置移動装置20を、サドル14の外部に設置できるようにもしている。
前述したガイドブロック22aは、ラム15の先端にアタッチメントが無い場合に対応するものである。ラム15の先端にアタッチメントが無い場合、ガイドブロック22aを用いて、ラム15を支持するように、ガイドブロック26の位置は、ガイドブロック22aの真上となるように配置される。ラム15の繰り出しが無いときには、ガイドブロック22aの真上にガイドブロック26が配置されて、図2中の吊り位置Gの位置で、吊り構造16を介して、ラム15がチェーン32に吊り上げられる。そして、ラム15が繰り出されたときにも、ガイドブロック22aの移動位置に同期して、ガイドブロック22aの真上にガイドブロック26が配置されて、図3中の吊り位置Gaの位置で、吊り構造16を介して、ラム15がチェーン32に吊り上げられる。つまり、ガイドブロック22a=ラム15単体の重心位置であり、ラム15の繰り出しと共に移動する重心位置に同期して、重心位置の真上の位置にガイドブロック26を移動させている。
一方、前述したガイドブロック22bは、ラム15の先端に最大重量のアタッチメントが有る場合に対応するものである。ラム15の先端に最大重量のアタッチメントが有る場合、ガイドブロック22bを用いて、ラム15を支持するように、ガイドブロック26の位置は、ガイドブロック22bの真上となるよう配置される。図示は省略するが、ラム15の繰り出しが無いときには、図2において、ガイドブロック22bの真上にガイドブロック26が配置されて、吊り構造16を介して、ラム15がチェーン32に吊り上げられる。そして、ラム15が繰り出されたときにも、ガイドブロック22bの移動位置に同期して、ガイドブロック22bの真上にガイドブロック26が配置されて、図3中の吊り位置Gbの位置で、吊り構造16を介して、ラム15がチェーン32に吊り上げられる。つまり、ガイドブロック22b=アタッチメントを含むラム15の重心位置であり、ラム15の繰り出しと共に移動する重心位置に同期して、重心位置の真上の位置にガイドブロック26を移動させている。
又、最大重量ではない他の各種アタッチメントを装着する場合、ガイドブロック26の位置は、装着したアタッチメントの重量に応じて、ガイドブロック22a〜ガイドブロック22b間に存在する重心位置の真上となるよう配置される。この場合も、ラム15の繰り出しが無いときも、ラム15が繰り出されたときも、ラム15の繰り出し量に同期して、重心位置の真上にガイドブロック26が配置されて、吊り構造16を介して、ラム15がチェーン32に吊り上げられる。この場合、ラム15は、謂わば、ガイドブロック22aとガイドブロック22bとに重量が分配されて、吊り上げられることになる。
そして、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させる吊り位置移動装置20が、ガイドレール25に沿って設けられている。この吊り位置移動装置20は、サーボモータMaと、サーボモータMaにより回転駆動されるボールネジ28と、ボールネジ28に回転に伴い、ボールネジ28上を移動可能に設けられた移動部材27とを有している。この移動部材27とガイドブロック26とが接続されており、サーボモータMaを駆動制御することにより、移動部材27と共にガイドブロック26が移動することになる。このような制御により、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させて、吊り位置を移動させることになる。
この吊り位置移動装置20は、アタッチメントの装着によるガイドブロック26の位置移動の制御、即ち、アタッチメントの装着によるラム15側の重心位置移動に対応する制御も行っており、前述したように、アタッチメントが無い場合には、ガイドブロック26の位置がガイドブロック22aの真上となるようにし、最大重量のアタッチメントが有る場合、ガイドブロック26の位置がガイドブロック22bの真上となるようにし、最大重量ではない他の各種アタッチメントを装着する場合、ガイドブロック26の位置が各種アタッチメント装着時の重心位置の真上となるようにしている。従って、各種の複数のアタッチメントに対応可能であり、その種類などに応じて、吊り位置を任意の位置に制御している。
なお、上記吊り位置移動装置20に代えて、後述の実施例2(図10〜図15等参照)で説明するように、油圧シリンダ42を有する連結構造40を用いて、ラム15側の重心位置移動を行って、アタッチメント毎に吊り位置を変更するようにしてもよい。
加えて、ラム15の繰り出しに同期して、旋回アーム17を旋回させて、カウンタウェイト18を移動させるカウンタウェイト移動装置30も、コラム13の上部に設けられている。このカウンタウェイト移動装置30は、サーボモータMbと、サーボモータMbにより回転駆動されるボールネジ37と、ボールネジ37の回転に伴い、ボールネジ37上を移動可能に設けられたガイドブロック36と、ガイドブロック36を移動可能に支持するガイドレール35とを有している。このガイドブロック36と旋回アーム17とが連結されており、サーボモータMbを駆動制御することにより、ガイドブロック36と共に旋回アーム17が旋回することになる。このような制御により、ラム15の繰り出しに同期して、旋回アーム17を旋回させ、カウンタウェイト18をラム15の繰り出し方向と逆方向に移動させて、機械全体の重心位置が移動しないようにしている。
ここで、図7を参照して、図8に示すラム−吊り位置移動制御、図9に示すラム−カウンタウェイト制御について説明する。
図8に示すラム−吊り位置移動制御においては、まず、ラム15先端のアタッチメントの有無を検知する(ステップS1)。そして、アタッチメントが有る場合には、ステップS2へ進み、アタッチメントが無い場合には、ステップS5へ進む。
アタッチメントが有る場合には、アタッチメントの種類を確認し(ステップS2)、アタッチメントによる重心移動量の補正値を算出し(ステップS3)、当該補正値に基づいて、サーボモータMaを駆動して、新たな重心位置に対応した吊り位置に移動する(ステップS4)。
そして、ラム15の繰り出し量の指令に基づいて、吊り位置移動量aを指令し(ステップS5;図7中の符号aも参照)、ラム15の繰り出し位置に同期して、サーボモータMaを駆動し、吊り位置を移動する(ステップS6)。
一方、図9に示すラム−カウンタウェイト制御においては、上記ステップS5で指令された吊り位置移動量aを確認し(ステップS11)、吊り位置移動量aに伴うカウンタウェイト移動装置30での移動量bを算出する(ステップS12;図7中の符号bも参照)。
そして、算出した移動量bに基づき、ラム15の繰り出し位置に同期して、サーボモータMbを駆動し、旋回アーム17を旋回させており、ガイドブロック26の位置と点対称となる位置に、ガイドブロック36、つまり、カウンタウェイト18を移動させている。このようにカウンタウェイト18を移動させることにより、横中繰り盤10の重心位置を移動させないようにしている。
以上の構成により、ラム15をサドル14で四面拘束した横中繰り盤10において、ラム15の高い剛性を確保すると共に、機械全体の重心位置を移動させない完全バランス装置を実現することができた。その結果、ラム15の水平方向移動に伴う重量バランスの変化、そして、ラム15先端にアタッチメントを取り付けた際に生じる重量バランスの変化に対応して、重量バランスの変化に起因する変位、変形を抑制し、機械全体の重心位置が移動しないようにして、高い剛性を有するラム15の真直性を向上させることができた。
(実施例2)
図10に示すラムタイプの横中繰り盤10’は、図1に示した横中繰り盤10とは、吊り構造16周囲の構造に相違がある。しかしながら、横中繰り盤10’では、吊り構造16自体の構造を含め、他の構造は同じであるので、同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
具体的には、図10に示すように、横中繰り盤10’は、図1に示した横中繰り盤10から吊り位置移動装置20を取り外し、その代わりに、ガイドブロック26とラム15とを連結する連結構造40を設けるようにしている。
この連結構造40について、図11〜図14も参照して、その構造、動作を説明する。連結構造40は、上述したように、ガイドブロック26とラム15とを連結するものであり、ガイドブロック26に固定され、ガイドブロック26と共にガイドレール25上を移動可能な接続部材41と、接続部材41に取り付けられ、ガイドブロック26の移動方向と同じ方向に伸縮する油圧シリンダ42と、油圧シリンダ42に取り付けられ、ガイドブロック26の移動方向と同じ方向に延設されたブラケット43と、ラム15の上面に取り付けられ、ラム15の移動方向と同じ方向に延設されたブラケット44と、ブラケット43とブラケット44とを連結する連結ブラケット45とを有している。
つまり、連結構造40は、実質的には、ガイドブロック26とガイドブロック22a、22bとを連結しており、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させる構造となっている。実施例1においては、吊り位置移動装置20を用いて、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26移動させていたが、本実施例では、連結構造40を設けることにより、より簡単な構成で、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させることになる。
なお、ブラケット44は、ラム15の繰り出し時に、ガイドレール23の下方まで移動するため、ガイドレール23とは干渉しない厚さとなっており、又、接続部材41、油圧シリンダ42及びブラケット43は、ガイドブロック26と共に、ガイドレール25上を移動するため、それらの下面は、ガイドレール25とは干渉しない位置となっている。加えて、ラム15の繰り出し量が最大のときでも、連結ブラケット45が吊り構造16やサドル14と干渉しないように、ラム15の後端より更に後方に連結ブラケット45が配置されており、このような配置位置となるように、ブラケット43及びブラケット44の長さは設定されている。本実施例では、ブラケット43−連結ブラケット45−ブラケット44が、謂わば、コの字状に構成されており、油圧シリンダ42を介して、ガイドブロック26と連結されている。
そして、ラム15先端にアタッチメントが装着されてない場合、油圧シリンダ42を一番縮んだ状態とし、この状態のまま、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させる(例えば、図11中のG、図12中のGa参照)。この場合、ラム15単体の重心位置に対応するように、ガイドブロック22a(=ラム15の重心位置)の真上にガイドブロック26が配置されることになる。
一方、ラム15先端にアタッチメントが装着された場合、装着されたアタッチメントに応じて、油圧シリンダ42の伸び量が制御されて、この状態のまま、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させることになる。この場合、アタッチメントを含むラム15全体の重心位置は、ガイドブロック22a〜ガイドブロック22b間に存在し、この重心位置の真上にガイドブロック26が配置されることになる。そして、最大重量のアタッチメントを装着した場合には、油圧シリンダ42の伸び量が制御されて、ガイドブロック22b(=最大重量のアタッチメントを含むラム15の重心位置)の真上にガイドブロック26が配置され、この状態のまま、ラム15の繰り出しに同期して、ガイドブロック26を移動させることになる(例えば、図12中のGb参照)。
油圧シリンダ42の外周には、アタッチメント毎の重心位置に応じて、複数の近接センサ(図示省略)を設ており、油圧シリンダ42の伸び量を制御する際には、これらの近接センサを用いて、アタッチメントに応じた油圧シリンダ42の伸び量を制御し、ラム15側の重心位置移動に対応して、アタッチメント毎に吊り位置を変更するようにしている。従って、各種の複数のアタッチメントに対応可能であり、その種類などに応じて、吊り位置を任意の位置に変更可能である。
そして、カウンタウェイト移動装置30では、実施例1と同様に、サーボモータMbを駆動制御することにより、ラム15の繰り出しに同期して、旋回アーム17を旋回させ、カウンタウェイト18をラム15の繰り出し方向と逆方向に移動させて、機械全体の重心位置が移動しないようにしている。
ここで、図14を参照して、図15に示すラム−吊り位置移動制御、カウンタウェイト制御について説明する。
まず、ラム15先端のアタッチメントの有無を検知する(ステップS21)。そして、アタッチメントが有る場合には、ステップS22へ進み、アタッチメントが無い場合には、ステップS25へ進む。
アタッチメントが有る場合には、アタッチメントの種類を確認し(ステップS22)、アタッチメントによる重心移動量の補正値を算出し(ステップS23)、当該補正値に対応する近接センサを用いて、油圧シリンダ42を駆動して、新たな重心位置に対応した吊り位置に移動する(ステップS24)。
そして、ラム15の繰り出し量の指令に基づいて、吊り位置移動量aを指令し(ステップS25;図14中の符号aも参照)、ラム15を繰り出す。このとき、ラム15とガイドブロック26は連結構造40で連結されているので、ラム15の繰り出し量に同期して、ガイドブロック26の位置、つまり、吊り位置が自然と移動することになる。
一方、カウンタウェイト移動装置30では、上記ステップS25で指令された吊り位置移動量aを確認し、吊り位置移動量aに伴うカウンタウェイト移動装置30での移動量bを算出する(ステップS26;図14中の符号bも参照)。
そして、算出した移動量bに基づき、ラム15の繰り出し位置に同期して、サーボモータMbを駆動し(ステップS27)、旋回アーム17を旋回させており、ガイドブロック26の位置と点対称となる位置に、ガイドブロック36、つまり、カウンタウェイト18を移動させている。このようにカウンタウェイト18を移動させることにより、横中繰り盤10’の重心位置を移動させないようにしている。
以上の構成により、ラム15をサドル14で四面拘束した横中繰り盤10’において、ラム15の高い剛性を確保すると共に、より簡単な構成で、機械全体の重心位置を移動させない完全バランス装置を実現することができた。その結果、ラム15の水平方向移動に伴う重量バランスの変化、そして、ラム15先端にアタッチメントを取り付けた際に生じる重量バランスの変化に対応して、重量バランスの変化に起因する変位、変形を抑制し、機械全体の重心位置が移動しないようにして、高い剛性を有するラム15の真直性を向上させることができた。
本発明は、ラムタイプの横中繰り盤等に好適なものである。
10、10’ 横中繰り盤
14 サドル
15 ラム
16 吊り構造
17 旋回アーム
18 カウンタウェイト(モーメントバランス用)
20 吊り位置移動装置
21 ラムバランスビーム
22a、22b ガイドブロック
23 ガイドレール
24 ビーム
25 ガイドレール
26 ガイドブロック
30 カウンタウェイト移動装置
33 カウンタウェイト(ラム及びサドル重量バランス用)
40 連結構造
42 油圧シリンダ

Claims (12)

  1. ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
    前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
    前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
    前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
    前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる吊り位置移動装置と、
    前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させるカウンタウェイト移動装置とを有することを特徴とする工作機械のバランス装置。
  2. 請求項1に記載の工作機械のバランス装置において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを設け、
    前記ラムにアタッチメントが装着された場合、前記吊り位置移動装置は、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づいて、前記ラムの繰り出しと共に移動する当該重心位置に同期して、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス装置。
  3. 請求項2に記載の工作機械のバランス装置において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記吊り位置移動装置は、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第3ガイドブロックの位置に同期して、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス装置。
  4. ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
    前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
    前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
    前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
    前記サドル及び前記吊り構造と干渉することなく、前記ラムと前記第2ガイドブロックとを連結するブラケットを有し、当該ブラケットにより、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる連結構造と、
    前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させるカウンタウェイト移動装置とを有することを特徴とする工作機械のバランス装置。
  5. 請求項4に記載の工作機械のバランス装置において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを設け、
    前記第2ガイドブロックと前記ブラケットとの間に油圧シリンダを設け、
    前記ラムにアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダは、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づいて、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス装置。
  6. 請求項5に記載の工作機械のバランス装置において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダは、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス装置。
  7. ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
    前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
    前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
    前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造とを有する工作機械のバランス制御方法であって、
    前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させ、
    前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
  8. 請求項7に記載の工作機械のバランス制御方法において、
    更に、前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックを有し、
    前記ラムにアタッチメントが装着された場合、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づき、前記ラムの繰り出しと共に移動する当該重心位置に同期して、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
  9. 請求項8に記載の工作機械のバランス制御方法において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第3ガイドブロックの位置に同期して、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
  10. ラムの4つの側面を水平移動可能に拘束するサドルと、
    前記ラム及び前記サドルと同等の重量を有し、前記ラム及び前記サドルと連結されて、前記ラム及び前記サドルを吊り上げる第1カウンタウェイトと、
    前記ラムの繰り出し量に対応して移動させて、工作機械の重心位置を移動させないようにする第2カウンタウェイトと、
    前記サドルの内部に配置された第1ガイドブロックと第1ガイドレールとを有し、前記第1ガイドブロックが前記ラムの重心位置上方の上面に固定された第1リニアガイドと、前記サドルの外部に配置された第2ガイドブロックと第2ガイドレールとを有し、前記第1ガイドレールと前記第2ガイドレールとが接続されると共に前記第2ガイドブロックに前記第1カウンタウェイト及び前記第2カウンタウェイトが連結された第2リニアガイドとからなる吊り構造と、
    前記サドル及び前記吊り構造と干渉することなく、前記ラムと前記第2ガイドブロックとを連結するブラケットを有し、当該ブラケットにより、前記ラムの繰り出しと共に移動する前記第1ガイドブロックの位置に同期して、前記第1ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させる連結構造とを有する工作機械のバランス制御方法であって、
    前記第2ガイドブロックの位置と点対称に前記第2カウンタウェイトを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
  11. 請求項10に記載の工作機械のバランス制御方法において、
    更に、前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着される場合の前記ラムの重心位置に対応して、当該重心位置上方の前記ラムの上面に、前記第1ガイドレールに移動可能に支持された第3ガイドブロックと、
    前記第2ガイドブロックと前記ブラケットとの間に設けた油圧シリンダとを有し、
    前記ラムにアタッチメントが装着された場合、装着されるアタッチメントの重量に応じた、前記第1ガイドブロックと前記第3ガイドブロックとの間にある前記ラムの重心位置に基づき、前記油圧シリンダにより、当該重心位置の真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
  12. 請求項11に記載の工作機械のバランス制御方法において、
    前記ラムに最大重量のアタッチメントが装着された場合、前記油圧シリンダにより、前記第3ガイドブロックの真上の位置に前記第2ガイドブロックを移動させることを特徴とする工作機械のバランス制御方法。
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