JP2010023179A - ラムの撓み補正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重量バランス用のバランスウェイトを不要として、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置でもって、ラム繰り出しによって生じる主軸ユニット先端の位置ずれを補正できる、ラムを備えた工作機械を提供する。
【解決手段】コラム14の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えた工作機械において、前記サドル13を前記コラム14の長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記コラム14に支持するとともに、該静圧軸受2aの油圧を変化させて、前記ラム1の主軸方向の真直度を保持するように、前記静圧軸受2aの油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うサドル13の傾斜により前記主軸ユニット15の位置ずれを補正する制御手段10を備えことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】コラム14の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えた工作機械において、前記サドル13を前記コラム14の長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記コラム14に支持するとともに、該静圧軸受2aの油圧を変化させて、前記ラム1の主軸方向の真直度を保持するように、前記静圧軸受2aの油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うサドル13の傾斜により前記主軸ユニット15の位置ずれを補正する制御手段10を備えことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械におけるラムの撓み補正装置に関する。
横中ぐり盤のラムは、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されているが、該ラムはコラムの案内に沿って上下動するサドルに片持ち支持になっている。即ち特許文献1(特公昭62−47125号公報)の内容を示す図11において、14はコラム、13は該コラム14の案内に沿って上下動するサドルである。
前記サドル13には、主軸ユニット15を内蔵したラム1が水平方向に摺動可能に嵌合されている。
該サドル13、ラム1等は吊り金具18によってバランスウェイト20,21に連結され、該バランスウェイト20,21と前記サドル13、ラム1等の機材とが重量バランスを行っている。
前記サドル13には、主軸ユニット15を内蔵したラム1が水平方向に摺動可能に嵌合されている。
該サドル13、ラム1等は吊り金具18によってバランスウェイト20,21に連結され、該バランスウェイト20,21と前記サドル13、ラム1等の機材とが重量バランスを行っている。
前記のように、横中ぐり盤のラムは、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されているが、該ラム1はコラム14の案内に沿って上下動するサドル13に片持ち支持になっているため、図12に略図で示すように、ラム1が引っ込んでいるときは図12(A)のようにラム1の撓みは殆ど無いが、ラム1を繰り出すと、ラム1は片持ち状態でW矢の方向に移動し、これにより図12(B)の中心1aが1bのように撓む、という問題が発生する。
かかる問題の解決案として、特許文献2(特開2003−103434号公報)が、提案されている。
かかる問題の解決案として、特許文献2(特開2003−103434号公報)が、提案されている。
特許文献2(特開2003−103434号公報)においては、ラムを左右方向に摺動可能に支持する主軸頭(サドル)を左右二つのボールネジで上下動するように構成され、ラムの移動先端側のボールネジが第1サーボモータで駆動され、根本側のボールネジが第2サーボモータで駆動され、ラムが先端側に吐出移動すると、補正まえの主軸移動指令に比べてより多くボールネジを回転させて、主軸頭を吊り上げるようにし、第2サーボモータは、補正まえの主軸移動指令に比べてより少なくボールネジを回転させて、主軸頭を下がるようにし、全体として主軸頭の姿勢を水平に維持する。
従って、ラムの案内面は水平に保たれるため、ラム先端の主軸頭の位置に誤差が生じるのを防止できる。
従って、ラムの案内面は水平に保たれるため、ラム先端の主軸頭の位置に誤差が生じるのを防止できる。
しかしながら、かかる従来技術にあっては、前記サドル、ラム等の機材との重量バランス用のバランスウェイトは不要となるが、主軸移動データに従い2つのボールネジを回転させてサドル及びラムを移動させるので、ラムの位置制御に大きな出力を必要とし、また2つのボールネジを回転させる装置及び前記主軸移動データを設定する装置等の、装置コストが高くなる。
本発明はかかる問題点に鑑み、重量バランス用のバランスウェイトを不要として、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置でもって、ラム繰り出しによって生じる主軸ユニット先端の位置ずれを補正できる、ラムを備えた工作機械を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、第1発明は、コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械において、前記サドルを前記コラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記コラムに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うサドルの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段を備えたことを特徴とする(請求項1)。
かかる第1発明において、好ましくは次のように構成する。
即ち、前記制御手段は、前記サドルを前記コラムの長手方向に支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項2)。
即ち、前記制御手段は、前記サドルを前記コラムの長手方向に支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項2)。
かかる第1発明において、好ましくは次のように構成する。
即ち、前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項3)。
即ち、前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項3)。
また、本発明の第2発明は、次のように構成することができる。
即ち、コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械において、前記ラムを該ラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記サドルに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段を備えたことを特徴とする(請求項4)。
即ち、コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械において、前記ラムを該ラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記サドルに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段を備えたことを特徴とする(請求項4)。
かかる第2発明において、好ましくは次のように構成する。
即ち、前記制御手段は、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するに構成する(請求項5)。
即ち、前記制御手段は、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するに構成する(請求項5)。
かかる第2発明において、好ましくは次のように構成する。
即ち、前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記サドルの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項6)。
即ち、前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記サドルの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように構成する(請求項6)。
また、制御手段における具体的手段は、前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置、前記各静圧軸受への油圧を計測する油圧センサを備え、前記制御手段は、該油圧センサからの油圧検出値に基づいて前記静圧軸受の目標油圧になるように前記絞り装置の絞り量を制御する(請求項7)。
また、前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置を備え、前記制御手段は、該絞り装置の絞り量を前記静圧軸受の目標油圧になるために算出した絞り流量となるように絞り量を制御する(請求項8)。
また、前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置を備え、前記制御手段は、該絞り装置の絞り量を前記静圧軸受の目標油圧になるために算出した絞り流量となるように絞り量を制御する(請求項8)。
本発明によれば、制御手段による補正方法によって、前記サドルを前記コラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記コラムに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うサドルの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正できる。
また、前記ラムを該ラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記サドルに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正できる。
従って、本発明によれば、前記の補正方法によってラムの主軸方向への真直度を高精度で保持することができ、高い加工精度を得ることができる。
また、前記複数の静圧軸受の油圧の調整によって補正できるので、従来のようなバランスウェイトは不要となり、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置で、前記のような高い加工精度を得ることができる(請求項1、4)。
また、前記ラムを該ラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記サドルに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正できる。
従って、本発明によれば、前記の補正方法によってラムの主軸方向への真直度を高精度で保持することができ、高い加工精度を得ることができる。
また、前記複数の静圧軸受の油圧の調整によって補正できるので、従来のようなバランスウェイトは不要となり、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置で、前記のような高い加工精度を得ることができる(請求項1、4)。
また、制御手段によって、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するために、前記サドルを前記コラムの長手方向に支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受の油圧を制御するので、かかる油圧の制御に従うサドルの傾斜によって簡単な構成で前記ラムの主軸方向への真直度を保持できる(請求項2)。
また、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御するので、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜によって簡単な構成で前記ラムの主軸方向への真直度を保持できる(請求項5)。
また、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御するので、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜によって簡単な構成で前記ラムの主軸方向への真直度を保持できる(請求項5)。
さらに、制御手段によって、前記サドルを前記コラムの長手方向に支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するので、すなわち、例えば、図2に示す静圧軸受2a及び静圧軸受3aの2個の静圧軸受の油圧の制御に従うサドルの傾斜で補正することができるので、前記主軸ユニット位置のずれを、請求項2にかかる発明のように1個の静圧軸受による補正に比べて大きく補正でき、ラム1の繰り出し量を大きくできる(請求項3)。
また、ラムの先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラムの重量増加に対応できる。
また、ラムの先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラムの重量増加に対応できる。
さらに、ラムのサドルの支持に対しても同様に、制御手段によって、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記サドルの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するので、すなわち、2個の静圧軸受の油圧の制御に従うラムの傾斜で補正することができるので、前記主軸ユニット位置のずれを、請求項5にかかる発明のように1個の静圧軸受による補正に比べて大きく補正でき、ラム1の繰り出し量を大きくできる(請求項6)。
また、ラムの先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラムの重量増加に対応できる。
また、ラムの先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラムの重量増加に対応できる。
また、前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置、前記各静圧軸受への油圧を計測する油圧センサを備え、前記制御手段は、該油圧センサからの油圧検出値に基づいて前記静圧軸受の目標油圧になるように前記絞り装置の絞り量を制御するように構成する(請求項7)ので、油圧の制御に従うラムの傾斜角とラムの撓みによる前記主軸ユニット位置のずれを、油圧センサによって各静圧軸受の油圧の検知結果をフィードバックして行うので、静圧軸受の圧力を、高い精度で適正値に保持できる。
また、前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置を備え、前記制御手段は、該絞り装置の絞り量を前記静圧軸受の目標油圧になるために算出した絞り流量となるように絞り量を制御するように構成する(請求項8)ので、油圧センサを使用しない制御構成とすることが可能となる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の第1実施例にかかるコラムとサドルとラムとの組合せ体の構成図である。尚、図1〜図5において、その他の構成は図11のバランスウェイト21,22を除いた部分(図11の破線で囲んだ部分19を除く)と同一である。
図1(A)、(B)において、14はコラムで、該コラム14の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記サドル13は、左右4箇所を、ラム1の移動端部側を静圧軸受2a、2bで支持され、根本側を静圧軸受3a、3bで支持されている。
図1(A)、(B)において、14はコラムで、該コラム14の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記サドル13は、左右4箇所を、ラム1の移動端部側を静圧軸受2a、2bで支持され、根本側を静圧軸受3a、3bで支持されている。
8は油圧ポンプで、該油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り6を経て静圧軸受2aに接続されている。10はコントローラで、可変絞り6の絞り量を制御するようになっている。この静圧軸受2aは、前記サドル13を前記コラム14の長手方向に支持する静圧軸受2a、2b、3a、3bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって前記主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、この静圧軸受2aの油圧を制御するようになっている。
図1(A)の停止時(または停止時に近い状態)から、図1(B)のような作動時になると、前記ラム1は図のY矢印のように移動する。そして図1(B)のように、サドル13の片持ち支持になっているラム1が、サドル13から左方に変位して片持ち支持位置からの突き出し量が増加する。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り6の絞り量を調整し静圧軸受2の圧力を上昇させて、図1(A)に矢印Fのように静圧軸受2aによってサドル13を持ち上げる。
これにより、図1(B)のZ矢印ように、サドル13が傾斜してラム1の主軸ユニット15側を持ち上げる。尚、図1(B)において1uは水平線である。
これにより、ラム1の主軸ユニット15方向への真直度が保持される
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り6の絞り量を調整し静圧軸受2の圧力を上昇させて、図1(A)に矢印Fのように静圧軸受2aによってサドル13を持ち上げる。
これにより、図1(B)のZ矢印ように、サドル13が傾斜してラム1の主軸ユニット15側を持ち上げる。尚、図1(B)において1uは水平線である。
これにより、ラム1の主軸ユニット15方向への真直度が保持される
かかる、コントローラ10の、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受2aの油圧Pr2aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr2aの増加に従うサドル13の傾斜により、撓みδを補正する方法を図6に示す。
図6は油圧の増加に従うサドルの傾斜により主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図6において、ラム1の繰り出し量Xを検出して(ステップS1)、この検出値を用いて次の補正を行う。
ラム1先端の撓み量δを、次式により推定する(ステップS2)。
δ=(WaX3/3EI)+(wX4/8EI) (1)
ここで、Wa:アタッチメントの重量
w:ラム1の等分布荷重(自重)
E:ラム1の縦弾性係数
I:ラム1の断面2次モーメント
ラム1の撓み量δを補正するために、ラム1を上方に傾斜させる角度θは次式により推定する。(ステップS3)。
θ=tan−1(y/x) (2)
y,x は傾斜度
図6において、ラム1の繰り出し量Xを検出して(ステップS1)、この検出値を用いて次の補正を行う。
ラム1先端の撓み量δを、次式により推定する(ステップS2)。
δ=(WaX3/3EI)+(wX4/8EI) (1)
ここで、Wa:アタッチメントの重量
w:ラム1の等分布荷重(自重)
E:ラム1の縦弾性係数
I:ラム1の断面2次モーメント
ラム1の撓み量δを補正するために、ラム1を上方に傾斜させる角度θは次式により推定する。(ステップS3)。
θ=tan−1(y/x) (2)
y,x は傾斜度
静圧軸受iの流量係数Kiを推定する(ステップS4)。
傾斜角θのときの静圧軸受i(制御する静圧軸受2a、以外の静圧軸受2b、3a、3b)の圧力Priを求める(ステップS5)。
Pri=(1/(1+Ki/Kci))・Psi (3)
ここで、Kci:可変絞りiの流量係数
Psi:静圧軸受iの供給圧力
傾斜角θのときの静圧軸受i(制御する静圧軸受2a、以外の静圧軸受2b、3a、3b)の圧力Priを求める(ステップS5)。
Pri=(1/(1+Ki/Kci))・Psi (3)
ここで、Kci:可変絞りiの流量係数
Psi:静圧軸受iの供給圧力
傾斜角θのときの静圧軸受iの負荷荷重Wiを算出する(ステップS6)。
Wi=Ai・Pri (4)
ここで、Ai:静圧軸受iの有効面積
静圧軸受2aの負荷荷重W2aを算出する。記載以外の符号は図1(B)を参照(ステップS7)。
M+W3bL3b+W2bL2b=W2aL2a+W3aL3a (5)
ここで、M:ラム、アタッチメント、サドルの自重によりサドルを回転させようと
する回転モーメント
静圧軸受圧力2aの圧力Pr2aを算出する(ステップS8)。
Pr2a=W2a/A2a (6)
前記圧力Pr2aを得るための可変絞り6の絞り流量係数Kc2aを求め、この絞り流量係数Kc2aになるように可変絞り6の絞り量を絞り長さS6に調節する(ステップS9、S10)。この絞り長さとは、可変絞りの絞り調整量である。
Wi=Ai・Pri (4)
ここで、Ai:静圧軸受iの有効面積
静圧軸受2aの負荷荷重W2aを算出する。記載以外の符号は図1(B)を参照(ステップS7)。
M+W3bL3b+W2bL2b=W2aL2a+W3aL3a (5)
ここで、M:ラム、アタッチメント、サドルの自重によりサドルを回転させようと
する回転モーメント
静圧軸受圧力2aの圧力Pr2aを算出する(ステップS8)。
Pr2a=W2a/A2a (6)
前記圧力Pr2aを得るための可変絞り6の絞り流量係数Kc2aを求め、この絞り流量係数Kc2aになるように可変絞り6の絞り量を絞り長さS6に調節する(ステップS9、S10)。この絞り長さとは、可変絞りの絞り調整量である。
算出した静圧軸受の油圧を得るために、可変絞りの絞り流量係数を求めて絞り流量係数によって絞り量を制御するので、油圧センサを使用せずに制御構成を簡素化できる。
以上のコントローラ10による補正方法によって、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受の油圧Pr2aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr2aの増加に従うサドル13の傾斜角θにより前記主軸ユニット15位置のずれを補正できる。
従って、かかる実施例によれば、前記の補正方法によってラム1の主軸方向1sへの真直度を高精度で保持することができ、高い加工精度を得ることができる。
また、前記複数の静圧軸受の油圧および可変絞りの状態調整によって、従来のようなバランスウェイトは不要となり(図11において、破線部分19が不要となる)、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置で、前記のような高い加工精度を得ることができる。
また、前記複数の静圧軸受の油圧および可変絞りの状態調整によって、従来のようなバランスウェイトは不要となり(図11において、破線部分19が不要となる)、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置で、前記のような高い加工精度を得ることができる。
次に、本発明の第2実施例を、図2を参照して説明する。
基本構成は第1実施例と同じであり、サドル13は、左右4箇所を、ラム1の移動端部側を静圧軸受2a、2bで支持され、根本側を静圧軸受3a、3bで支持されている。
基本構成は第1実施例と同じであり、サドル13は、左右4箇所を、ラム1の移動端部側を静圧軸受2a、2bで支持され、根本側を静圧軸受3a、3bで支持されている。
図2で、油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り6を経て静圧軸受2aに接続され、可変絞り7を経て静圧軸受3aに、それぞれ接続されている。コントローラ10で、可変絞り6の絞り量を制御するとともに、可変絞り7の絞り量を制御する。
この静圧軸受2aは、前記サドル13を前記コラム14の長手方向に支持する静圧軸受2a、2b、3a、3bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって前記主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、さらに、静圧軸受3aは、静圧軸受2aとは主軸ユニット15の主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点C1に対して対称位置に設置した静圧軸受であり、静圧軸受2a、3aに対して油圧を制御するようになっている。
この静圧軸受2aは、前記サドル13を前記コラム14の長手方向に支持する静圧軸受2a、2b、3a、3bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって前記主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、さらに、静圧軸受3aは、静圧軸受2aとは主軸ユニット15の主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点C1に対して対称位置に設置した静圧軸受であり、静圧軸受2a、3aに対して油圧を制御するようになっている。
図2の停止時(または停止時に近い状態)から、作動時になると、前記ラム1は図のY矢印のように移動して、サドル13に片持ち支持になっているラム1が、サドル13から左方に変位して、中心Aが中心Bのようにたわむ。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り6の絞り量を調整し前記静圧軸受2aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り7の絞り量を調整し前記静圧軸受3aの圧力を上昇させる。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り6の絞り量を調整し前記静圧軸受2aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り7の絞り量を調整し前記静圧軸受3aの圧力を上昇させる。
従って、図2のF1矢印のように、ラム1が繰り出す側の静圧軸受2aがサドル13を持ち上げ、同時に繰り出し側とは反対側の静圧軸受3aにより、サドル13をF2矢印のように押し下げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図2のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1の中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
これにより、ラム1の先端位置が、図2のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1の中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
かかる、コントローラ10の、前記サドル13の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受2a及び静圧軸受3aの油圧Pr2a、Pr3aをサドル13の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr2a、Pr3aの増加に従うサドル13の傾斜角θにより前記主軸ユニット15の位置のずれを補正する補正方法を図7に示す。
図7はかかる第2実施例により主軸ユニットの位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図7において、ステップS12で求めたサドル13先端の撓み量δに応じて、事前に求めたデータベースにより静圧軸受3aの可変絞り7の流量係数Kc3aを求める。
この可変絞り7の流量係数Kc3aをステップS15のPriの算式に用いるとともに、ステップS20で絞り調整量の絞り長さS7の算出に用いる。
これ以外は、前記実施例1と同様である。
図7はかかる第2実施例により主軸ユニットの位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図7において、ステップS12で求めたサドル13先端の撓み量δに応じて、事前に求めたデータベースにより静圧軸受3aの可変絞り7の流量係数Kc3aを求める。
この可変絞り7の流量係数Kc3aをステップS15のPriの算式に用いるとともに、ステップS20で絞り調整量の絞り長さS7の算出に用いる。
これ以外は、前記実施例1と同様である。
以上のコントローラ10による補正方法によって、前記サドル13の主軸方向1sへの真直度を保持するように、前記静圧軸受2a及び静圧軸受3aの2個の静圧軸受で行うことができるので、サドル13の撓みδによる前記主軸ユニット15位置のずれを、実施例1より大きく補正でき、ラム1の繰り出し量を大きくできる。
また、ラム1の先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラム1の重量増加に対応できる。
また、ラム1の先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラム1の重量増加に対応できる。
図3は本発明の第3実施例にかかるコラムとサドルとラムとの組合せ体の構成図である。
図3において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
図3において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
8は油圧ポンプで、該油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り61を経て静圧軸受20aに接続されている。10はコントローラで、可変絞り61の絞り量を制御する。
この静圧軸受20aは、ラム1をサドル13に支持する複数の静圧軸受20a、20b、30a、30bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、この静圧軸受20aの油圧を制御するようになっている。
この静圧軸受20aは、ラム1をサドル13に支持する複数の静圧軸受20a、20b、30a、30bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、この静圧軸受20aの油圧を制御するようになっている。
図3の停止時(または停止時に近い状態)から、作動時になると、前記ラム1は図のY矢印のように移動して、サドル13の片持ち支持になっているラム1が、サドル13から左方に変位して、中心Aが中心Bのようにたわむ。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り61の絞り量を調整し、これにより静圧軸受20aの圧力が上昇する。従って、図3のF矢印ように、静圧軸受20aによりラム1の主軸ユニット15側を持ち上げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図2のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り61の絞り量を調整し、これにより静圧軸受20aの圧力が上昇する。従って、図3のF矢印ように、静圧軸受20aによりラム1の主軸ユニット15側を持ち上げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図2のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
かかる、コントローラ10の、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受20aの油圧Pr20aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr20aの増加に従うラム1の傾斜角θにより前記主軸ユニット15位置のずれを補正する方法を図8に示す。
尚、図8において、
静圧軸受20aの負荷荷重W20aを算出する(ステップS37)。
W20a=W+W30b+W30a−W20b (5)
ここで、W:ラム1及びアタッチメントの重量
上記記載以外の符号は図3を参照
これ以外は、前記実施例1と同様である。
尚、図8において、
静圧軸受20aの負荷荷重W20aを算出する(ステップS37)。
W20a=W+W30b+W30a−W20b (5)
ここで、W:ラム1及びアタッチメントの重量
上記記載以外の符号は図3を参照
これ以外は、前記実施例1と同様である。
以上のコントローラ10による補正方法によって、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受20aの油圧Pr20aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、前記主軸ユニット15位置のずれを補正できる。
図4は本発明の第4実施例にかかるコラムとサドルとラムとの組合せ体の構成図である。
図4において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
図4において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
8は油圧ポンプで、該油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り32を経て静圧軸受20aに接続され、可変絞り33を経て静圧軸受30aに接続されている。
10はコントローラで、可変絞り32の絞り量、及び可変絞り33の絞り量を制御する。
この静圧軸受20aは、ラム1をサドル13に支持する複数の静圧軸受20a、20b、30a、30bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、さらに、静圧軸受30aは、静圧軸受20aとは主軸ユニット15の主軸と該主軸に直角方向の前記サドル13の中心線との交点C2に対して対称位置に設置した静圧軸受であり、静圧軸受20a、30aに対して油圧を制御するようになっている。
10はコントローラで、可変絞り32の絞り量、及び可変絞り33の絞り量を制御する。
この静圧軸受20aは、ラム1をサドル13に支持する複数の静圧軸受20a、20b、30a、30bのうち、前記ラム1の繰り出し方向であって主軸ユニット15の主軸より下方に設置した静圧軸受であり、さらに、静圧軸受30aは、静圧軸受20aとは主軸ユニット15の主軸と該主軸に直角方向の前記サドル13の中心線との交点C2に対して対称位置に設置した静圧軸受であり、静圧軸受20a、30aに対して油圧を制御するようになっている。
図4の停止時(または停止時に近い状態)から、作動時になると、前記ラム1は図のY矢印のように移動して、サドル13の片持ち支持になっているラム1が、サドル13から左方に変位して、中心Aが中心Bのようにたわむ。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り32の絞り量を調整し前記静圧軸受20aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り33の絞り量を調整し前記静圧軸受30aの圧力を上昇させる。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り32の絞り量を調整し前記静圧軸受20aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り33の絞り量を調整し前記静圧軸受30aの圧力を上昇させる。
従って、図4のF1矢印のように、静圧軸受20aによりラム1の主軸ユニット15側を持ち上げ、同時に繰り出し側とは反対側の静圧軸受30aにより、ラム1をF2矢印のように押し下げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図3のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
これにより、ラム1の先端位置が、図3のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
かかる、コントローラ10の、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受20a及び静圧軸受30aの油圧Pr20a、Pr30aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr20a、Pr30aの増加に従うラム1の傾斜角θにより前記主軸ユニット15位置のずれを補正する方法を図9に示す。
図9はかかる第4実施例により主軸ユニットの位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図9において、ステップS52で求めたラム1先端の撓み量δに応じた静圧軸受30aの可変絞り33の流量係数Kc30aを求める。
この可変絞り33の流量係数Kc30aをステップS55のPriの算式に用いるとともに、ステップS60の絞り調整量S33の算出に用いる。
これ以外は、前記実施例3と同様である。
図9はかかる第4実施例により主軸ユニットの位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図9において、ステップS52で求めたラム1先端の撓み量δに応じた静圧軸受30aの可変絞り33の流量係数Kc30aを求める。
この可変絞り33の流量係数Kc30aをステップS55のPriの算式に用いるとともに、ステップS60の絞り調整量S33の算出に用いる。
これ以外は、前記実施例3と同様である。
以上のコントローラ10による補正方法によって、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、前記静圧軸受20a及び静圧軸受30aの2個の静圧軸受で行うことができるので、ラム1の撓みδによる前記主軸ユニット15位置のずれを、実施例3より大きく補正でき、ラム1の繰り出し量を大きくできる。
また、ラム1の先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラム1の重量増加に対応できる。
また、ラム1の先端を持ち上げる静圧軸受の負荷能力が上昇し、アタッチメントの追加等によるラム1の重量増加に対応できる。
図5は本発明の第5実施例にかかるコラムとサドルとラムとの組合せ体の構成図である。
図5において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
図5において、コラム14(図11参照)の案内に沿って上下動するサドル13と、主軸ユニット15を内蔵し該サドル13に水平方向に摺動可能に嵌合されたラム1とを備えている。
前記ラム1は、該ラム1の長手方向に上下各2箇所、つまり下部側を静圧軸受20a、20bで支持され、上部側を静圧軸受30a、30bで支持されている。
8は油圧ポンプで、該油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り32を経て静圧軸受20aに接続され、可変絞り33を経て静圧軸受30aに接続されている。また、油圧ポンプ8から吐出された油は、可変絞り34を経て静圧軸受20bに接続され、可変絞り35を経て静圧軸受30bに接続されている。
10はコントローラで、可変絞り32の絞り量、及び可変絞り33の絞り量を制御する。また、前記可変絞り34の絞り量及び可変絞り35の絞り量もコントローラ10によって制御される。
前記各静圧軸受20a、20b及び静圧軸受30a、30bへの油路には、各油路の油圧を計測する油圧センサ37、38、39、40が設けられ、これら油圧センサ37、38、39、40の油圧検出値はコントローラ10に入力される。
前記各静圧軸受20a、20b及び静圧軸受30a、30bへの油路には、各油路の油圧を計測する油圧センサ37、38、39、40が設けられ、これら油圧センサ37、38、39、40の油圧検出値はコントローラ10に入力される。
図5の停止時(または停止時に近い状態)から、作動時になると、前記ラム1は図のY矢印のように移動して、サドル13の片持ち支持になっているラム1が、サドル13から左方に変位して、中心Aが中心Bのようにたわむ。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り32の絞り量を調整し前記静圧軸受20aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り33の絞り量を調整し前記静圧軸受30aの圧力を上昇させる。
また、可変絞り34の絞り量を調整して静圧軸受20bの圧力を調整するとともに、可変絞り35の絞り量を調整して静圧軸受30bの圧力を調整する。
このとき、コントローラ10は、前記可変絞り32の絞り量を調整し前記静圧軸受20aの圧力を上昇させ、また前記可変絞り33の絞り量を調整し前記静圧軸受30aの圧力を上昇させる。
また、可変絞り34の絞り量を調整して静圧軸受20bの圧力を調整するとともに、可変絞り35の絞り量を調整して静圧軸受30bの圧力を調整する。
また、コントローラ10は、油圧センサ37、38、39、40の油圧検出値に基づき、各静圧軸受20a、20bの圧力及び静圧軸受30a、30bの圧力を、適正値に調整する。即ち前記油圧センサ37、38、39、40の油圧検出値により、静圧軸受20a、20bの圧力、及び静圧軸受30a、30bの圧力を、所定の適正値に保持することができる。
即ち、上記の制御により、図5のF1矢印に示すように、静圧軸受20aによりラム1の主軸ユニット15側を持ち上げ、同時に静圧軸受30aにより、ラム1の繰り出し側とは反対側をF2矢印のように押し下げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図5のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
即ち、上記の制御により、図5のF1矢印に示すように、静圧軸受20aによりラム1の主軸ユニット15側を持ち上げ、同時に静圧軸受30aにより、ラム1の繰り出し側とは反対側をF2矢印のように押し下げる。
これにより、ラム1の先端位置が、図5のS矢印のように、撓みが無い場合のラム1中心軸上に移り、主軸ユニット15方向への真直度が保持される。
かかる、コントローラ10の、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、静圧軸受20a及び静圧軸受30aの油圧Pr20a、Pr30aをラム1の垂直方向変位即ち撓みδに従い増加することで、かかる油圧Pr20a、Pr30aの増加に従うラム1の傾斜角θによる主軸ユニット15の位置のずれを補正する方法を図10に示す。
図10は、かかる第5実施例により主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図10において、ステップS72で求めたラム1先端の撓み量δに応じて事前に求めたデータベースより、静圧軸受30aの可変絞り33の流量係数Kc30aを求める。
この可変絞り33の流量係数Kc30aをステップS75のPriの算式に用いるとともに、ステップS80の絞り長さS33の算出に用いる。
図10は、かかる第5実施例により主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段のフローチャートである。
図10において、ステップS72で求めたラム1先端の撓み量δに応じて事前に求めたデータベースより、静圧軸受30aの可変絞り33の流量係数Kc30aを求める。
この可変絞り33の流量係数Kc30aをステップS75のPriの算式に用いるとともに、ステップS80の絞り長さS33の算出に用いる。
また、図10のステップS80についで、前記油圧センサ37、38、39、40によって各静圧軸受の油圧を検知する(ステップS81)。
そして、この油圧Priが目標油圧になっているか判定し(ステップS82)、なっていなければ各可変絞りを調整する。
これ以外は、前記実施例4と同様である。
そして、この油圧Priが目標油圧になっているか判定し(ステップS82)、なっていなければ各可変絞りを調整する。
これ以外は、前記実施例4と同様である。
以上のコントローラ10による補正方法によって、前記ラム1の主軸方向1sへの真直度を保持するように、前記主軸ユニット15位置のずれを、油圧センサ37、38、39、40によって各静圧軸受の油圧の検知結果をフィードバックして行うので、高い精度で補正できる。
なお、前記実施例1〜2のコラム14に対するサドル13の傾斜補正と、実施例3〜5のサドル13に対するラム1の傾斜補正とを組み合わせて、コラム14に対するサドル13、サドル13に対するラム1の傾斜補正を全体的に制御してもよいことは勿論である。
本発明によれば、重量バランス用のバランスウェイトを不要として、簡単な構造で且つ装置コストが低廉な装置でもって、ラム繰り出しによって生じる主軸ユニット先端の位置ずれを補正できる、ラムを備えた工作機械を提供できる。
1 ラム
2a、2b、3a、3b 静圧軸受
20a、20b、30a、30b 静圧軸受
6、7、61、32、33、34、35 可変絞り
8 油圧ポンプ
10 コントローラ
13 サドル
14 コラム
15 主軸ユニット
37,38,39,40 油圧センサ
2a、2b、3a、3b 静圧軸受
20a、20b、30a、30b 静圧軸受
6、7、61、32、33、34、35 可変絞り
8 油圧ポンプ
10 コントローラ
13 サドル
14 コラム
15 主軸ユニット
37,38,39,40 油圧センサ
Claims (8)
- コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械において、
前記サドルを前記コラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記コラムに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向の真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うサドルの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段を備えたことを特徴とするラムの撓み補正装置。 - 前記制御手段は、前記サドルを前記コラムの長手方向に支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持することを特徴とする請求項1記載のラムの撓み補正装置。
- 前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記コラムの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持することを特徴とする請求項2記載のラムの撓み補正装置。
- コラムの案内に沿って上下動するサドルと、主軸ユニットを内蔵し該サドルに水平方向に摺動可能に嵌合されたラムとを備えた工作機械において、
前記ラムを該ラムの長手方向に複数の静圧軸受を用いて前記サドルに支持するとともに、該静圧軸受の油圧を変化させて、前記ラムの主軸方向への真直度を保持するように、前記静圧軸受の油圧をラムの垂直方向変位に従い制御することで、かかる油圧の制御に従うラムの傾斜により前記主軸ユニット位置のずれを補正する制御手段を備えたことを特徴とするラムの撓み補正装置。 - 前記制御手段は、前記ラムを前記サドルに支持する複数の静圧軸受のうち、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した静圧軸受の油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持することを特徴とする請求項4記載のラムの撓み補正装置。
- 前記制御手段は、前記ラムの繰り出し方向であって前記主軸ユニットの主軸より下方に設置した前記静圧軸受に加えて、該静圧軸受とは前記主軸ユニットの主軸と該主軸に直角方向の前記サドルの中心線との交点に対して対称位置に設置した静圧軸受に対しても油圧を制御して、前記ラムの主軸方向の真直度を保持することを特徴とする請求項5記載のラムの撓み補正装置。
- 前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置、前記各静圧軸受への油圧を計測する油圧センサを備え、前記制御手段は、該油圧センサからの油圧検出値に基づいて前記静圧軸受の目標油圧になるように前記絞り装置の絞り量を制御するように構成したことを特徴とする請求項1〜6記載のラムの撓み補正装置。
- 前記静圧軸受への油量を絞る絞り装置を備え、前記制御手段は、該絞り装置の絞り量を前記静圧軸受の目標油圧になるために算出した絞り流量となるように絞り量を制御するように構成したことを特徴とする請求項1〜6記載のラムの撓み補正装置。
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JPS6299037A (ja) * | 1985-10-24 | 1987-05-08 | Toshiba Mach Co Ltd | 工作機械の主軸傾き補正装置 |
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- 2008-07-18 JP JP2008187208A patent/JP2010023179A/ja active Pending
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Legal Events
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