JP5330922B2 - 合成樹脂製容器蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下するスカート壁を有する本体と周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して本体のスカート壁に接続されたタンパーエビデント裾部とを含み、周方向特定範囲に規定されている特異領域においてはスカート壁とタンパーエビデント裾部との間には総面積が大きい空隙が存在する合成樹脂製容器蓋に関する。
下記特許文献1には、容器の口頸部を開封した後においても容器蓋の全体が容器から分離されることがない型のタンパーエビデント特性を備えた合成樹脂製容器蓋が開示されている。かかる合成樹脂製容器蓋は、天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、スカート壁の内周面には容器の口頸部に形成されている雄螺条に螺合せしめられる雌螺条が形成されている本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して本体のスカート壁に接続され、内周面には容器の口頸部に形成されている係止あご部に係止せしめられる係止手段が配設されている筒状タンパーエビデント裾部とを含む。本体のスカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、突出片の周方向両側には、本体のスカート壁とタンパーエビデント裾部とを接続し且つタンパーエビデント裾部に対して本体が上方に移動せしめられると鉛直線に対する傾斜角度が漸次減少せしめられる傾動部を有する非破断接続片が配設されている。
特開2008−56246号公報 特開2005−189167号公報
更に、発明者等は、上記合成樹脂製容器蓋の改良として、先に、特願2008−178225において、非破断接続片の各々を傾動方向が相互に逆である2個の傾斜部を含む形態にすることを提案した。
然るに、上述した如き合成樹脂製容器蓋には、周方向特定範囲に規定されている特異領域、即ち突出片及び一対の非破断接続片が配設されている特異領域において、スカート壁とタンパーエビデント裾部との間に総面積が大きい空隙が存在することに起因して、次のとおりの問題が存在する。タンパーエビデント特性を有する合成樹脂製容器蓋においては、容器の口頸部に容器蓋を所要とおりに装着して容器の口頸部を密封する際には、本体のスカート壁にタンパーエビデント裾部を接続している複数個の破断可能橋絡部が破断されることなく維持されることが重要である。破断可能橋絡部が破断されてしまうと、悪戯等によって容器の口頸部の密封が解除されてしまった不良製品と認定されてしまう。そこで、容器の口頸部に容器蓋を所要とおりに装着して容器の口頸部を密封した後に、破断可能橋絡部が破断されることなく維持されているか否かを検査している。かかる検査は、一般に、上記特許文献2に開示されている検査様式によって遂行されている。上記特許文献2に開示されている検査様式においては、容器蓋の天面壁の上方から光照射した状態で容器蓋のスカート壁とタンパーエビデント裾部との境界領域を周方向に複数個の範囲に分割して撮像し、撮像した画像中の影の面積が閾値を越えるか否を判別している。破断可能橋絡部が破断されてしまうと、スカート壁の下端とタンパーエビデント裾部の上端との間隔が局部的に拡大され、これに起因して影の面積が増大せしめられる。しかしながら、特異領域においてはスカート壁とタンパーエビデント裾部との間に総面積が大きい空隙が存在する形態の合成樹脂製容器蓋の場合には、特異領域においては総面積が大きい空隙が存在することに起因して、撮像した画像中の影の面積が必然的に過大になり、それ故に上述したとおりの検査様式を適用することができない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、特異領域においてはスカート壁とタンパーエビデント裾部との間に総面積が大きい空隙が存在する形態であるにも拘らず、破断可能橋絡部が維持されているか否かの検査に上述したとおりの検査様式を適用することができる合成樹脂製容器蓋を提供することである。
本発明においては、上記技術的課題を達成するために、特異領域以外の領域においては、スカート壁の下端とタンパーエビデント裾部の上端との間隙を特異領域における空隙に対して軸線方向下方或いは上方に変位せしめる。
即ち、本発明によれば、上記技術的課題を達成する合成樹脂製容器蓋として、口頸部の外周面には雄螺条及び該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器に適用される合成樹脂製容器蓋であって、天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該スカート壁の内周面には該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条が形成されている本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して該本体の該スカート壁に接続され、内周面には該係止あご部に係止せしめられる係止手段が配設されている筒状タンパーエビデント裾部とを含み、周方向特定範囲に規定されている特異領域においては該スカート壁と該タンパーエビデント裾部との間には総面積が大きい空隙が存在する合成樹脂製容器蓋において、
該特異領域以外の領域においては、該スカート壁の下端と該タンパーエビデント裾部の上端との間隙が該特異領域における該空隙に対して軸線方向下方或いは上方に変位せしめられている、ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
好適実施形態においては、該特異領域においては、該スカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、該突出片の周方向両側には該スカート壁と該タンパーエビデント裾部とを接続し且つ該タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動せしめられると鉛直線に対する傾斜角度が漸次減少せしめられる傾動部を有する非破断接続片が配設されており、該非破断接続片の各々は、傾動方向が相互に逆である2個の傾動部を含む。該非破断接続片の一方は、下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向片側に延びる第一の傾動部と該第一の傾動部に続いて下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向他側に延びる第二の傾動部を有し、該非破断接続片の他方は、下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向他側に延びる第一の傾動部と該第一の傾動部に続いて下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向片側に延びる第二の傾動部を有するのが好適である。
本発明の合成樹脂製容器蓋においては、特異領域以外の領域においては、スカート壁の下端とタンパーエビデント裾部の上端との間隙が特異領域における空隙に対して軸線方向下方或いは上方に変位せしめられている。従って、特異領域の空隙よりも下方或いは上方においてスカート壁とタンパーエビデント裾部との境界領域の画像を撮像し、撮像した画像中における影の面積を検出することによって、特異領域における空隙の影響を受けることなく破断可能橋絡部が維持されているか否かを検査することができる。特異領域においては破断可能橋絡部が存在しないので、特異領域においてはスカート壁とタンパーエビデント裾部との境界領域の画像が撮像されないことによって、破断可能橋絡部が維持されているか否かを検査問題が発生することはない。
本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を示す斜面図。 図1の容器蓋の、一部を断面で示す正面図。 図1の容器蓋を容器の口頸部に装着した状態を、一部を断面で示す正面図。 図1の容器蓋の本体を容器の口頸部から離脱せしめるために本体を開方向に回転せしめて上昇せしめた開封操作中間状態を示す正面図。 図1の容器蓋の本体を容器の口頸部から離脱せしめて所定位置に保持した状態を示す正面図。
以下、本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳述する。
図1及び図2を参照して説明すると、ポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形(又は圧縮成形)によって好都合に一体成形することができる、全体を番号2で示す容器蓋は、本体4とタンパーエビデント裾部6とを含んでいる。本体4は円形天面壁8とこの天面壁8の周縁から垂下する円筒形状のスカート壁10を有する。天面壁8の上面中央部には射出成形の際に突起が生成されるのを回避するための円形凹部12が形成されている。天面壁8の内面には2条のシール突条、即ち内側環状突条14及び外側環状突条16が形成されている。スカート壁10の外周面にはそこに掛けられる指の滑りを防止するための凹凸18が繰り返し形成されている。スカート壁10の内周面には雌螺条20が形成されている。この雌螺条20には周方向に間隔をおいて切欠22が形成されている。天面壁8の外面周縁部には、雌螺条20の先端即ち下端の角度位置を表示する平坦化部位24(図1)が形成されている。
タンパーエビデント裾部6は全体として円筒形状であり、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部26を介して本体4のスカート壁10に接続させている。図2に図示する如く、破断可能橋絡部26の各々は、スカート壁10の内周面下端部に接続された上部からスカート壁10の下端とタンパーエビデント裾部6の上端との間の間隙28を跨いでタンパーエビデント裾部6の内面上端部に接続された下部まで延びる接続片から構成されている。タンパーエビデント裾部6の内周面には係止手段32が配設されている。図示の実施形態における係止手段32は、周方向に間隔をおいて配設された複数個の係止片34から構成されており、係止片34の各々はタンパーエビデント裾部6の内周面から半径方向内方に傾斜して上方に延出せしめられている。係止片34の内面には矩形凹部35が形成されている。
図示の容器蓋2における上述したとおりの構成は、本発明に従って構成された容器蓋2の新規な特徴を構成するものではなく、それ自体は周知の形態でよく、従ってこれらについての詳細な説明は本明細書においては省略する。
図1及び図2を参照して説明を続けると、周方向特定範囲に規定されている特異領域36において、スカート壁10とタンパーエビデント裾部6との間には正面図において周方向中央部を除いて略横長矩形状であり周方向中央部では下方に拡張せしめられている開口38が生成されている。開口38の周方向中央部において、スカート壁10には下方に突出する全体として舌形状である突出片40が形成されている。突出片40は実質上垂直に垂下し、次いで半径方向外方に若干変位した後に実質上鉛直に垂下しており、その外面には段部42が形成されている。図5を参照することによって理解される如く、天面壁8の外面周縁部には、開口38に対して直径方向反対側に周方向に若干の間隔をおいて2個の平坦化部位41(図7には一方の平坦化部位41のみを図示している)が形成されている。
本発明に従って構成された容器蓋2においては、上記特異領域36以外の領域においては、スカート壁10の下端とタンパーエビデント裾部6の上端との間の間隙28が特異領域36における空隙に対して軸線方向下方或いは上方に変位せしめられていることが重要である。図示の実施形態においては、図1及び図2に明確に図示する如く、特異領域36以外の領域におけるスカート壁10の下端とタンパーエビデント裾部6の上端との間の間隙28は、特異領域36における空隙、即ち開口38における周方向中央部の下縁より更に幾分軸線方向下方に変位せしめられている。
上記開口38内には、一対の非破断接続片44a及び44bが配設されている。図示の実施形態における非破断接続片44aは、スカート壁10の下端縁に接続された上端部46a、この上端部46aに続いて周方向片側(図1及び図2において左側)に実質上水平に延びる第一の傾動部48a、第一の傾動部48aの先端部(左端部)から下方に延びる中間部50a、中間部50aに続いて周方向他側(図1及び2において右側)に実質上水平に延びる第二の傾動部52a、及び第二の傾動部52aの先端部(右端部)をタンパーエビデント裾部6に接続している下端部54aから構成されている。非破断接続片44bは非破断接続片44aと線対称形状であり、スカート壁10の下端縁に接続された上端部46b、この上端部46bに続いて周方向他側(図1及び図2において右側)に実質上水平に延びる第一の傾動部48b、第一の傾動部48aの先端部(右端部)から下方に延びる中間部50b、中間部50bに続いて周方向片側(図1及び2において左側)に実質上水平に延びる第二の傾動部52b、及び第二の傾動部52bの先端部(左端部)をタンパーエビデント裾部6に接続している下端部54bから構成されている。
図1及び図2から明確に理解される如く、特異領域36においては、突出片40の下方、突出片40の両側縁と一対の非破断接続片44a及び44bとの間、並びに一対の非破断接続片44a及び44bにおける第一の傾動部48a及び48bの上方、第二の傾動部52a及び52bの下方、第一の傾動部48a及び48bと第二の傾動部52a及び52bとの間に比較的大きな空隙が存在し、空隙の総面積は相当な大きさである。
図3には、容器蓋2と共に容器の口頸部58も図示されている。ポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂或いはガラスから形成することができる容器の口頸部58は全体として円筒形状であり、その上面は開口されている。口頸部58の外周面には、雄螺条60とこの雄螺条60の下方に位置する係止あご部62が形成されている。
口頸部58に容器蓋2を装着して口頸部58を密封する際には、口頸部58に容器蓋2を被嵌して閉方向(図3において上方から見て時計方向)に回転せしめ、口頸部58の雄螺条60に容器蓋2の雌螺条20を螺合せしめる。雄螺条60に対する雌螺条20の螺合の進行に応じて容器蓋2は口頸部58に対して漸次下降する。図3に図示する状態まで口頸部58に対して容器蓋2が下降せしめられると、容器蓋2の本体4における天面壁8の内面に形成されている内側環状突条14及び外側環状突条16が夫々口頸部58の内周面及び外周面に密接せしめられ、これによって口頸部58が密封される。容器蓋2のタンパーエビデント裾部6の内周面に配設されている係止手段32は口頸部58の係止あご部62を弾性的に乗り越えて係止あご部62の下面に係止せしめられる。
上述したとおりにして容器の口頸部58に容器蓋2を装着して口頸部58を密封する際には、稀ではあるが、本体4のスカート壁10とタンパーエビデント裾部6とを接続している破断可能橋絡部26に過剰の応力が生成され破断可能橋絡部26が破断されてしまうことがある。そこで、製品の出荷に先立って、容器の口頸部58に容器蓋2を装着した後に、破断可能橋絡部26が維持されているか否か、換言すれば破断されていないか否かを検査することが重要である。かかる検査は、上記特許文献2に開示されている如く、容器蓋2の天面壁8の上方から光照射した状態で、スカート壁10とタンパーエビデント裾部6との境界領域(即ち間隙28が存在する領域)を周方向に適宜に分割して(例えば60度の角度範囲に渡る6個の領域に分割して)撮像し、撮像した画像における影の面積が所定閾値を超えるか否かを判別することによって遂行される。然るに、本発明に従って構成された容器蓋2においては、総面積が大きい空隙が存在する特異領域36以外、即ち総面積が大きい空隙が存在しない通常領域においては、スカート壁10の下端とタンパーエビデント裾部6の上端との間の間隙28が特異領域36における空隙に対して軸線方向下方に変位されている。従って、例えば境界領域として図2に符号xで示す領域を選定すると、スカート壁10とタンパーエビデント裾部6との境界領域(即ち間隙28が存在する領域)の画像には特異領域36における総面積が大きい空隙は含まれず、特異領域における空隙の影響を受けることなく破断可能橋絡部が維持されているか否かを検査することができる。破断可能橋絡部26が破断されてしまうと、スカート壁10の下端縁とタンパーエビデント裾部6の上端縁との間の間隙28が相当増大され、これに応じて相当大きな影が付加的に生成されて、影の面積が相当増大せしめられ(従って影の面積が所定閾値を超え)、かくして破断可能橋絡部26が破断されてしまったことが検出される。
口頸部58を開封する際には、容器蓋2を開方向(図3において上方から見て反時計方向)に回転せしめ、口頸部58の雄螺条60に対する容器蓋2の雌螺条20の螺合を漸次解除する。螺合を漸次解除すると容器蓋2の本体4は開方向に回転せしめられると共に上昇せしめられるが、タンパーエビデント裾部6は係止手段32が口頸部58の係止あご部62に係止しているので上昇が阻止され、これに起因して破断可能橋絡部26に相当な応力が生成され、破断可能橋絡部26が破断される。しかる後においては、容器蓋2の本体2は開方向への回転と共に上昇し、タンパーエビデント裾部6から上方に漸次離間せしめられる。図3と共に図4を参照することによって明確に理解される如く、タンパーエビデント裾部6から本体4が漸次上方に離間せしめられると、非破断接続片44aの第一の傾動片48a及び非破断接続片44bの第二の傾動部52bは夫々の上端及び下端を中心として図3及び図4において反時計方向に旋回、即ち反時計方向に傾動され、一方非破断接続片44aの第二の傾動片52a及び非破断接続片44bの第一の傾動部48bは夫々の下端及び上端を中心として図3及び図4において時計方向に旋回、即ち時計方向に傾動され、これに応じて非破断接続片44a及び44bにおける第一の傾動部48a及び48b並びに第二の傾動部52a及び52bの鉛直線に対する傾斜角度αが漸次低減される。図3及び図4と共に図5を参照することによって明確に理解される如く、口頸部58の雄螺条60に対する容器蓋2の雌螺条20の螺合が完全に解除されると、容器蓋2の本体4は口頸部58から離脱される。しかしながら、本体4は非破断接続片44a及び44bを介して、口頸部58に装着され続けているタンパーエビデント裾部6に接続され続けている故に、容器の口頸部58から離間されることはない。
非破断接続片44a及び44bは傾動方向が相互に逆である2個の傾動部即ち第一の傾動部48a及び第二の傾動部52a並びに第一の傾動部48b及び第二の傾動部52bを含んでいる故に、非破断接続変44a及び44bが存在する周方向寸法は比較的小さいにも拘らず、タンパーエビデント裾部6に対して本体4が相当な長さに亘って上方に離間することを許容する。従って、口頸部58から本体4を離脱するためには本体4を相当な長さに亘って本体4を上昇せしめる必要がある場合にも、特に問題を発生せしめることなく本体4を口頸部58から離脱することができる。更に、タンパーエビデント裾部6に作用する開方向への回転に対する抵抗に起因して、タンパーエビデント裾部6は本体4に対して閉方向(図3及び図4において時計方向)に相対的に移動せんとする。しかしながら、タンパーエビデント裾部6が本体4に対して閉方向に相対的に若干移動せしめられると、本体4のスカート壁10に形成されている突出片40がタンパーエビデント裾部6に当接(更に詳しくは、タンパーエビデント裾部6における、開口38の下方に拡張されている周方向中央部における下部両側縁を規定している縁に当接)し、これによって本体4に対するタンパーエビデント裾部6の閉方向への相対的移動が阻止される。従って、非破断接続片44a及び44bに過剰応力が作用して非破断接続片44a及び44bが破断されてしまうことが充分確実に回避される。
容器蓋2の本体4が口頸部58から離脱された後においては、例えば非破断接続片44a及び44bの比較的薄肉の中間部50a及び50bをヒンジ支点として本体4を口頸部58から遠ざかる方向に、図5に図示する状態まで旋回せしめる。かくすると、本体4に形成されている突出片40の下端部(先端部)外側面が口頸部の係止あご部62の上面に当接し、突出片40の外面に形成されている段部42が係止あご部62の上面に係止せしめられる共に、本体4のスカート壁10の下端がタンパーエビデント裾部6の外周面に当接し、これによって本体4は図5に図示する位置に解除自在に保持される。従って、消費者は本体4の存在によって阻害されることなく、容器内に存在する清涼飲料の如き内容物を飲食することができる。
内容物の飲食を途中で中断した場合には、図5に図示する位置に保持されている本体4を口頸部58に接近する方向に旋回せしめて再び口頸部58に被嵌し、そして容器蓋2を閉方向に回転せしめて口頸部58の雄螺条60に容器蓋2の雌螺条20を螺合せしめ、かくして容器蓋2を再び図4に図示する状態に近似した状態にせしめ、口頸部58を仮密封することができる。
2:容器蓋
4:本体
6:タンパーエビデント裾部
8:天面壁
10:スカート壁
20:雌螺条
26:破断可能橋絡部
28:間隙
32:係止手段
40:突出片
44a:非破断接続片
44b:非断説接続片
58:口頸部
60:雄螺条
62:係止あご部

Claims (3)

  1. 口頸部の外周面には雄螺条及び該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器に適用される合成樹脂製容器蓋であって、天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該スカート壁の内周面には該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条が形成されている本体と、周方向に間隔をおいて配設された複数個の破断可能橋絡部を介して該本体の該スカート壁に接続され、内周面には該係止あご部に係止せしめられる係止手段が配設されている筒状タンパーエビデント裾部とを含み、周方向特定範囲に規定されている特異領域においては該スカート壁と該タンパーエビデント裾部との間には総面積が大きい空隙が存在する合成樹脂製容器蓋において、
    該特異領域以外の領域においては、該スカート壁の下端と該タンパーエビデント裾部の上端との間隙が該特異領域における該空隙に対して軸線方向下方或いは上方に変位せしめられている、ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
  2. 該特異領域においては、該スカート壁には下方に突出する突出片が配設されており、該突出片の周方向両側には該スカート壁と該タンパーエビデント裾部とを接続し且つ該タンパーエビデント裾部に対して該本体が上方に移動せしめられると鉛直線に対する傾斜角度が漸次減少せしめられる傾動部を有する非破断接続片が配設されており、該非破断接続片の各々は、傾動方向が相互に逆である2個の傾動部を含む、請求項1記載の合成樹脂製容器蓋。
  3. 該非破断接続片の一方は、下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向片側に延びる第一の傾動部と該第一の傾動部に続いて下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向他側に延びる第二の傾動部を有し、該非破断接続片の他方は、下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向他側に延びる第一の傾動部と該第一の傾動部に続いて下方に向かって傾斜して或いは実質上水平に周方向片側に延びる第二の傾動部を有する、請求項2記載の合成樹脂製容器蓋。
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