JP3827481B2 - プラスチック製のピルファープルーフキャップ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンパーエビデント特性を有するプラスチック製のピルファープルーフキャップに係り、特に、タンパーエビデントバンドの内周に、ボトルのあご部に係止するフラップ片を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記プラスチック製のピルファープルーフキャップとしては、特公平3−11985号の公報に記載されたものがある。この従来のピルファープルーフキャップは、添付図面の図7(閉栓状態を示す部分拡大縦断面図)に示すように、容器蓋101が、外周面(図示せず)、に雄螺条とこの雄螺条に隣接してその下方に位置するあご部102とが形成されている容器口部103を備えた容器を閉栓するためのもので、天面(図示せず)と、該天面の周縁から垂下する筒状スカート104とを具備し、該スカート104には周方向に延びる破断ライン105が形成されていて、該スカート104は該破断ライン105よりも上方の主部106と該破断ライン105よりも下方のピルファープルーフ裾部107とに区画されており、該主部106の内面には該容器口部103の該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条(図示せず)が形成されている。該ピルファープルーフ裾部107には、その内面から半径方向内方で、かつ軸線方向上方に傾斜して延びる複数のフラップ片108が形成されている。
【0003】
上記容器蓋101は、閉栓時に容器口部103に螺合する際の、あご部102の外周端を通過するときに、フラップ片108が内面との基部(横方向に延びる連繋部分)を軸に折り曲げられ、前記あご部102の下方に達すると、再び開いた状態となる(図7の一点鎖線参照)。一方、開栓時に容器蓋101を容器口部103から前記螺合を解く方向に回すと、容器蓋101が図面における上方に移動し、前記フラップ片108の先端があご部102の下面に当たってそれ以上の上昇を阻止する。そして、この阻止状態においてさらに容器蓋101の主部106を持って同方向に回すと、破断ライン105の複数のブリッジ105aが順次切断され、ピルファープルーフ裾部107をあご部102の下側に残したまま、前記主部106が上昇して開栓される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の容器蓋101は、開栓時において、破断ライン105の複数のブリッジ105aが順次切断し、最後のブリッジ105aが切断される際に、他のブリッジ105aが切断した状態にあるので、ピルファープルーフ裾部107が主部106に引っ張られて膨らみ、この最後のブリッジ105aに対応位置する一つのフラップ片108があご部102の下面に当接した状態(図7の実線参照)となって、基部から半径方向内方に折れ曲がって捲れてしまい、ピルファープルーフ裾部107が容器口部103に対して斜め状態になる。そして、さらに強引に主部106を開栓方向に回転させると、あご部102の上方で始めて前記破断ライン105が切断し、一応は開栓するが、ピルファープルーフ裾部107が斜め状態で容器口部103に残るという不良開栓が起こり易い問題があった。本発明は、このような問題を解消することを課題とし、該課題を解決したタンパーエビデントバンドを備えたプラスチック製のピルファープルーフキャップを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した本発明は、天面壁と、該天面壁から垂下し、内周に雌螺旋を有する円筒状スカート部とからなるキャップ本体の前記筒状スカート部端に、弱化ラインを介してタンパーエビデントバンドを設け、該タンパーエビデントバンドの内周面に、横方向に延びる基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した、折り曲げ可能な複数のフラップ片を設けたプラスチック製のピルファープルーフキャップであって、各フラップ片の、前記基部近傍を除く先端側の側縁間を連結板で一体的にそれぞれ連結し、該連結板は、フラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接するように折り曲げ可能とすべく、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成することを特徴とするものである。
【0006】
また、請求項2に記載した本発明は、請求項1に記載した発明の構成に加えて、連結板の厚みは、フラップ片の厚みより薄く形成したことを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項3に記載した本発明は、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した発明の構成に加えて、連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で山形に折れ曲がった形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項4に記載した本発明は、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した発明の構成に加えて、連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で弓形に湾曲した形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、添付図面の図1〜図5は本発明の一実施形態を示し、図1は部分縦断正面図、図2は要部を拡大して示す縦断面図、図3は閉栓時においてフラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接した状態の、要部を拡大して示す横断面図、図4はフラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態の、要部を拡大して示す横断面図、図5はタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図である。また、図6は他の実施形態におけるタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図である。
【0010】
図1〜図5に示すように、ピルファープルーフキャップ1は、ポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチックを射出成型あるいは圧縮成型によって製造するもので、天面壁2と、該天面壁2から垂下し、内周に雌螺旋3を有する円筒状スカート部4とからなるキャップ本体5の前記筒状スカート部4端に弱化ライン6を介してタンパーエビデントバンド7を設ける。このタンパーエビデントバンド7の内周面には、水平方向に延びる基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出し、前記基部8を中心に前記内周面側に折り曲げ可能な複数のフラップ片9を設け、該各フラップ片9の、前記基部8近傍を除く隣合う各側縁10間を、連結板11で一体的にそれぞれ連結する。この連結板11は、タンパーエビデントバンド7の内周面に接するように折り曲げ可能とすべく、フラップ片9が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。
【0011】
図1に明示したように、キャップ本体5は、天面壁2の内面にリング状のシール材12を設けてある。また、前記キャップ本体5のスカート部4の外周面には、縦方向に延びる多数のナール13が形成してある。
【0012】
図1〜図5に明示したように、弱化ライン6は、それぞれスリット14と、キャップ本体5とタンパーエビデントバンド7間を連繋する複数のブリッジ15とにより構成するもので、該ブリッジ15は、タンパーエビデントバンド7とキャップ本体5を離反する所定以上の力と、ほぼ水平方向の所定以上の剪断力が同時にかかると切断するように太さを設定してある。なお、この弱化ライン6を形成するには、射出成型あるいは圧縮成型の工程で作成する場合と、前記射出成型等の後にブリッジを残すようにスリットを形成するスリット形成方式を採用する場合がある。
【0013】
上記連結板11は、フラップ片9が開栓時にボトル口16のあご部17に確実に係止するためのものであり、すなわち、隣合うフラップ片9をその先端側で連結することによって先端が半径方向内方に捲れるという不都合を防止するためのものである。
【0014】
図2〜図4に明示したように、連結板11は、タンパーエビデントバンド7の内周面にフラットに接するように折り曲げ可能とすべく、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態(図4に示す状態)において、中央部分でタンパーエビデントバンド7の内周面側に折れ曲がった状態とすることによって、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。打栓時にタンパーエビデントバンド7が、ボトル口16のあご部17の頂部を、図面上の上から下に通過する際に、フラップ片9は、前記あご部17の頂部に半径方向外側に押されて、その内面全体がタンパーエビデントバンド7の内周面に接するように折り曲げられる(図3に示す状態)。そして、フラップ片9が折り曲げられた前記図3の状態においては、隣合うフラップ片9間の距離が、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態よりも長くなる(先端に近いほど顕著)ので、連結板11が伸び、その内面がタンパーエビデントバンド7の内周面にフラットに接した状態になる。すなわち、連結板11の長さは、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも、この折れ曲がりにより伸びる分だけ長く形成してある。
【0015】
また、連結板11は、隣合うフラップ片9の側縁10における各先端と、該側縁10の中間位置の間に設け、基部8から該中間部位の側縁10間は開放状態となしてある。このように隣合うフラップ片9間の基部8近傍を開放状態にすることにより、打栓前にピルファープルーフキャップ1の消毒処理を行った際に、消毒液がこの開放部から流れ出して、フラップ片9とタンパーエビデントバンド7の内周面間に溜まらない、という作用を発揮し得る。なお、連結板11のフラップ片9に対する位置は、フラップ片9の側縁10の、先端から二分の一部位までに設けると、フラップ片9部分に消毒液が溜まらないという面と、開栓時にフラップ片9をボトル口16のあご部17に確実に係止させるという面において好適である。
【0016】
さらに、連結板11は、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において中央部分で折れ曲がり易いように、その厚みをフラップ片9より薄く形成してある。そして、連結板11の厚みをフラップ片9の厚みの二分の一から三分の一程度にすると、ポリエチレンやポリプロピレンを材料とした場合に、開栓時にフラップ片9をボトル口16のあご部17に確実に係止させるという面と、中央部分での前記折れ曲がり易さの面とで好適である。
【0017】
次に、連結板の変形例を図6(要部を拡大して示す斜視図)によって説明する。ここで、図6に示すキャップは前記実施形態のものと、連結板を除く部分の構成が前記実施形態のキャップ1と同一なので、該連結板を除く部分の構成に係る部材の説明は省略し、図6の該部材に前記実施形態と同一の符号を付すに止める。
【0018】
この変形例の連結板50は、タンパーエビデントバンド7の内周面側に湾曲させたものであり、このように湾曲状態とすることによって、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。この連結板50の作用については、前記実施形態の連結板11と同じなので、その説明を省略する。
【0019】
なお、本発明は上記実施形態になんら限定されるものではなく、例えば、連結板11,50は、タンパーエビデントバンド7の内周面側とは反対側の、半径方向内方に折り曲げたり湾曲させてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載した本発明によれば、開栓時において、ブリッジが順次切断し、最後のブリッジが切断される際に、タンパーエビデントバンドがキャップ本体に引っ張られても、この最後のブリッジに対応位置するフラップ片は、隣接するフラップ片と基部近傍を除く先端側の側縁間で連結板によって連結されているので、基部から半径方向内方に折れ曲がって捲くれることがなく、タンパーエビデントバンドの上昇を有効に阻止して、不良開栓を起こさないうえ、前記連結板はフラップ片の基部近傍に対応する部分を開放形状にしてあるので、打栓前の消毒処理において消毒液が溜まらないという効果を奏する。
【0021】
また、請求項2に記載した本発明によれば、請求項1に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板の厚みは、フラップ片の厚みより薄く形成したので、連結板は柔軟性があり、その中央で折れ曲がったり湾曲した状態から伸びた状態に変形し易いため、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に容易に折れ曲がり得るので、閉栓作業を容易に行えるという効果を奏する。
【0022】
また、請求項3に記載した本発明によれば、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板は、その中央で折れ曲がっているので、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に折り曲げられる際、伸びた状態に変形し易いという効果を奏する。
【0023】
また、請求項4に記載した本発明によれば、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板は、湾曲しているので、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に折り曲げられる際、伸びた状態に変形し易いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分縦断正面図。
【図2】要部を拡大して示す縦断面図。
【図3】閉栓時においてフラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接した状態の、要部を拡大して示す横断面図。
【図4】フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態の、要部を拡大して示す横断面図。
【図5】タンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図。
【図6】他の実施形態におけるタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図
【図7】従来例における要部を拡大して示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ピルファープルーフキャップ
2 天面壁
3 雌螺旋
4 スカート部
5 キャップ本体
6 弱化ライン
7 タンパーエビデントバンド
8 基部
9 フラップ片
10 側縁部
11 連結板
12 シール材
13 ナール
14 スリット
15 ブリッジ
16 ボトル口
17 あご部
50 連結板
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンパーエビデント特性を有するプラスチック製のピルファープルーフキャップに係り、特に、タンパーエビデントバンドの内周に、ボトルのあご部に係止するフラップ片を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記プラスチック製のピルファープルーフキャップとしては、特公平3−11985号の公報に記載されたものがある。この従来のピルファープルーフキャップは、添付図面の図7(閉栓状態を示す部分拡大縦断面図)に示すように、容器蓋101が、外周面(図示せず)、に雄螺条とこの雄螺条に隣接してその下方に位置するあご部102とが形成されている容器口部103を備えた容器を閉栓するためのもので、天面(図示せず)と、該天面の周縁から垂下する筒状スカート104とを具備し、該スカート104には周方向に延びる破断ライン105が形成されていて、該スカート104は該破断ライン105よりも上方の主部106と該破断ライン105よりも下方のピルファープルーフ裾部107とに区画されており、該主部106の内面には該容器口部103の該雄螺条に螺合せしめられる雌螺条(図示せず)が形成されている。該ピルファープルーフ裾部107には、その内面から半径方向内方で、かつ軸線方向上方に傾斜して延びる複数のフラップ片108が形成されている。
【0003】
上記容器蓋101は、閉栓時に容器口部103に螺合する際の、あご部102の外周端を通過するときに、フラップ片108が内面との基部(横方向に延びる連繋部分)を軸に折り曲げられ、前記あご部102の下方に達すると、再び開いた状態となる(図7の一点鎖線参照)。一方、開栓時に容器蓋101を容器口部103から前記螺合を解く方向に回すと、容器蓋101が図面における上方に移動し、前記フラップ片108の先端があご部102の下面に当たってそれ以上の上昇を阻止する。そして、この阻止状態においてさらに容器蓋101の主部106を持って同方向に回すと、破断ライン105の複数のブリッジ105aが順次切断され、ピルファープルーフ裾部107をあご部102の下側に残したまま、前記主部106が上昇して開栓される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の容器蓋101は、開栓時において、破断ライン105の複数のブリッジ105aが順次切断し、最後のブリッジ105aが切断される際に、他のブリッジ105aが切断した状態にあるので、ピルファープルーフ裾部107が主部106に引っ張られて膨らみ、この最後のブリッジ105aに対応位置する一つのフラップ片108があご部102の下面に当接した状態(図7の実線参照)となって、基部から半径方向内方に折れ曲がって捲れてしまい、ピルファープルーフ裾部107が容器口部103に対して斜め状態になる。そして、さらに強引に主部106を開栓方向に回転させると、あご部102の上方で始めて前記破断ライン105が切断し、一応は開栓するが、ピルファープルーフ裾部107が斜め状態で容器口部103に残るという不良開栓が起こり易い問題があった。本発明は、このような問題を解消することを課題とし、該課題を解決したタンパーエビデントバンドを備えたプラスチック製のピルファープルーフキャップを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した本発明は、天面壁と、該天面壁から垂下し、内周に雌螺旋を有する円筒状スカート部とからなるキャップ本体の前記筒状スカート部端に、弱化ラインを介してタンパーエビデントバンドを設け、該タンパーエビデントバンドの内周面に、横方向に延びる基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した、折り曲げ可能な複数のフラップ片を設けたプラスチック製のピルファープルーフキャップであって、各フラップ片の、前記基部近傍を除く先端側の側縁間を連結板で一体的にそれぞれ連結し、該連結板は、フラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接するように折り曲げ可能とすべく、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成することを特徴とするものである。
【0006】
また、請求項2に記載した本発明は、請求項1に記載した発明の構成に加えて、連結板の厚みは、フラップ片の厚みより薄く形成したことを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項3に記載した本発明は、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した発明の構成に加えて、連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で山形に折れ曲がった形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項4に記載した本発明は、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した発明の構成に加えて、連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で弓形に湾曲した形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、添付図面の図1〜図5は本発明の一実施形態を示し、図1は部分縦断正面図、図2は要部を拡大して示す縦断面図、図3は閉栓時においてフラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接した状態の、要部を拡大して示す横断面図、図4はフラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態の、要部を拡大して示す横断面図、図5はタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図である。また、図6は他の実施形態におけるタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図である。
【0010】
図1〜図5に示すように、ピルファープルーフキャップ1は、ポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチックを射出成型あるいは圧縮成型によって製造するもので、天面壁2と、該天面壁2から垂下し、内周に雌螺旋3を有する円筒状スカート部4とからなるキャップ本体5の前記筒状スカート部4端に弱化ライン6を介してタンパーエビデントバンド7を設ける。このタンパーエビデントバンド7の内周面には、水平方向に延びる基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出し、前記基部8を中心に前記内周面側に折り曲げ可能な複数のフラップ片9を設け、該各フラップ片9の、前記基部8近傍を除く隣合う各側縁10間を、連結板11で一体的にそれぞれ連結する。この連結板11は、タンパーエビデントバンド7の内周面に接するように折り曲げ可能とすべく、フラップ片9が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。
【0011】
図1に明示したように、キャップ本体5は、天面壁2の内面にリング状のシール材12を設けてある。また、前記キャップ本体5のスカート部4の外周面には、縦方向に延びる多数のナール13が形成してある。
【0012】
図1〜図5に明示したように、弱化ライン6は、それぞれスリット14と、キャップ本体5とタンパーエビデントバンド7間を連繋する複数のブリッジ15とにより構成するもので、該ブリッジ15は、タンパーエビデントバンド7とキャップ本体5を離反する所定以上の力と、ほぼ水平方向の所定以上の剪断力が同時にかかると切断するように太さを設定してある。なお、この弱化ライン6を形成するには、射出成型あるいは圧縮成型の工程で作成する場合と、前記射出成型等の後にブリッジを残すようにスリットを形成するスリット形成方式を採用する場合がある。
【0013】
上記連結板11は、フラップ片9が開栓時にボトル口16のあご部17に確実に係止するためのものであり、すなわち、隣合うフラップ片9をその先端側で連結することによって先端が半径方向内方に捲れるという不都合を防止するためのものである。
【0014】
図2〜図4に明示したように、連結板11は、タンパーエビデントバンド7の内周面にフラットに接するように折り曲げ可能とすべく、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態(図4に示す状態)において、中央部分でタンパーエビデントバンド7の内周面側に折れ曲がった状態とすることによって、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。打栓時にタンパーエビデントバンド7が、ボトル口16のあご部17の頂部を、図面上の上から下に通過する際に、フラップ片9は、前記あご部17の頂部に半径方向外側に押されて、その内面全体がタンパーエビデントバンド7の内周面に接するように折り曲げられる(図3に示す状態)。そして、フラップ片9が折り曲げられた前記図3の状態においては、隣合うフラップ片9間の距離が、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態よりも長くなる(先端に近いほど顕著)ので、連結板11が伸び、その内面がタンパーエビデントバンド7の内周面にフラットに接した状態になる。すなわち、連結板11の長さは、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも、この折れ曲がりにより伸びる分だけ長く形成してある。
【0015】
また、連結板11は、隣合うフラップ片9の側縁10における各先端と、該側縁10の中間位置の間に設け、基部8から該中間部位の側縁10間は開放状態となしてある。このように隣合うフラップ片9間の基部8近傍を開放状態にすることにより、打栓前にピルファープルーフキャップ1の消毒処理を行った際に、消毒液がこの開放部から流れ出して、フラップ片9とタンパーエビデントバンド7の内周面間に溜まらない、という作用を発揮し得る。なお、連結板11のフラップ片9に対する位置は、フラップ片9の側縁10の、先端から二分の一部位までに設けると、フラップ片9部分に消毒液が溜まらないという面と、開栓時にフラップ片9をボトル口16のあご部17に確実に係止させるという面において好適である。
【0016】
さらに、連結板11は、フラップ片9が基部8から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において中央部分で折れ曲がり易いように、その厚みをフラップ片9より薄く形成してある。そして、連結板11の厚みをフラップ片9の厚みの二分の一から三分の一程度にすると、ポリエチレンやポリプロピレンを材料とした場合に、開栓時にフラップ片9をボトル口16のあご部17に確実に係止させるという面と、中央部分での前記折れ曲がり易さの面とで好適である。
【0017】
次に、連結板の変形例を図6(要部を拡大して示す斜視図)によって説明する。ここで、図6に示すキャップは前記実施形態のものと、連結板を除く部分の構成が前記実施形態のキャップ1と同一なので、該連結板を除く部分の構成に係る部材の説明は省略し、図6の該部材に前記実施形態と同一の符号を付すに止める。
【0018】
この変形例の連結板50は、タンパーエビデントバンド7の内周面側に湾曲させたものであり、このように湾曲状態とすることによって、隣合うフラップ片9の各側縁10間の距離よりも長く形成してある。この連結板50の作用については、前記実施形態の連結板11と同じなので、その説明を省略する。
【0019】
なお、本発明は上記実施形態になんら限定されるものではなく、例えば、連結板11,50は、タンパーエビデントバンド7の内周面側とは反対側の、半径方向内方に折り曲げたり湾曲させてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載した本発明によれば、開栓時において、ブリッジが順次切断し、最後のブリッジが切断される際に、タンパーエビデントバンドがキャップ本体に引っ張られても、この最後のブリッジに対応位置するフラップ片は、隣接するフラップ片と基部近傍を除く先端側の側縁間で連結板によって連結されているので、基部から半径方向内方に折れ曲がって捲くれることがなく、タンパーエビデントバンドの上昇を有効に阻止して、不良開栓を起こさないうえ、前記連結板はフラップ片の基部近傍に対応する部分を開放形状にしてあるので、打栓前の消毒処理において消毒液が溜まらないという効果を奏する。
【0021】
また、請求項2に記載した本発明によれば、請求項1に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板の厚みは、フラップ片の厚みより薄く形成したので、連結板は柔軟性があり、その中央で折れ曲がったり湾曲した状態から伸びた状態に変形し易いため、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に容易に折れ曲がり得るので、閉栓作業を容易に行えるという効果を奏する。
【0022】
また、請求項3に記載した本発明によれば、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板は、その中央で折れ曲がっているので、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に折り曲げられる際、伸びた状態に変形し易いという効果を奏する。
【0023】
また、請求項4に記載した本発明によれば、請求項1、請求項2のいずれか1項に記載した本発明の前記効果に加えて、連結板は、湾曲しているので、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態からタンパーエビデントバンドの内周面に折り曲げられる際、伸びた状態に変形し易いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分縦断正面図。
【図2】要部を拡大して示す縦断面図。
【図3】閉栓時においてフラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接した状態の、要部を拡大して示す横断面図。
【図4】フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態の、要部を拡大して示す横断面図。
【図5】タンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図。
【図6】他の実施形態におけるタンパーエビデントバンドの内周面を示す部分拡大斜視図
【図7】従来例における要部を拡大して示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ピルファープルーフキャップ
2 天面壁
3 雌螺旋
4 スカート部
5 キャップ本体
6 弱化ライン
7 タンパーエビデントバンド
8 基部
9 フラップ片
10 側縁部
11 連結板
12 シール材
13 ナール
14 スリット
15 ブリッジ
16 ボトル口
17 あご部
50 連結板
Claims (4)
- 天面壁と、該天面壁から垂下し、内周に雌螺旋を有する円筒状スカート部とからなるキャップ本体の前記筒状スカート部端に、弱化ラインを介してタンパーエビデントバンドを設け、該タンパーエビデントバンドの内周面に、横方向に延びる基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した、折り曲げ可能な複数のフラップ片を設けたプラスチック製のピルファープルーフキャップであって、各フラップ片の、前記基部近傍を除く先端側の側縁間を連結板で一体的にそれぞれ連結し、該連結板は、フラップ片がタンパーエビデントバンドの内周面に接するように折り曲げ可能とすべく、基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成することを特徴とするプラスチック製のピルファープルーフキャップ。
- 連結板の厚みは、フラップ片の厚みより薄いことを特徴とする請求項1に記載したプラスチック製のピルファープルーフキャップ。
- 連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で山形に折れ曲がった形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とする請求項1、請求項2のいずれか1項に記載したプラスチック製のピルファープルーフキャップ。
- 連結板は、フラップ片が基部から半径方向内方で、かつ斜め上方に突出した状態において、隣合うフラップ片の各側縁間で弓形に湾曲した形状にすることによって、隣合うフラップ片の各側縁間の距離よりも長く形成したことを特徴とする請求項1、請求項2のいずれか1項に記載したプラスチック製のピルファープルーフキャップ。
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