JP5329110B2 - 樹脂用グリース組成物 - Google Patents

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本発明は、樹脂を使用した軸受、ギヤ等の樹脂摺動部の潤滑箇所へ適用できる摩擦特性(低摩擦係数化)と耐摩耗性に優れた樹脂用グリース組成物に関する。
樹脂を使用した軸受やギヤ等の樹脂摺動部に適用するグリース組成物には、潤滑膜を形成するZnDTP硫黄系及びリン系等の極圧添加剤を配合しても、金属表面と反応する等して潤滑効果が期待できないため、通常、固体潤滑剤を配合している。このような樹脂用グリース組成物に使用される固体潤滑剤としてはポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)粉末が最も多く用いられており、このPTFE粉末をベースとして更なる潤滑性の向上が試みられている(特許文献1、特許文献2参照。)。
樹脂はその種類により摺動特性が異なるが、PTFE樹脂や高密度ポリエチレン樹脂(以下、高密度PE樹脂という。)は、特に低摩擦性に優れているため、低摩擦を目的とする摺動部に使用されている。そして、これらの樹脂は、摩擦時に分子配向をとった後、表面層が小片として剥離(摩耗)することにより低摩擦性を示す機構になっている。しかしながら、この剥離した摩耗粉が増えすぎると、グリースを硬化させ、本来の性能を充分に発揮できなくなる可能性がある。したがって、このような樹脂を使用する箇所では、樹脂の摩耗を抑制することが重要であり、樹脂の摩耗抑制効果に優れた樹脂用グリース組成物が要望されている。
一方、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT樹脂という。)のような、もともと耐摩耗性に優れ比較的硬い樹脂を用いた場合には、摺動部でスティックスリップを起こしやすい傾向にあり、このことにより摩擦係数が上昇する傾向にある。したがって、このような樹脂を使用する箇所では、樹脂摺動部のスティックスリップを抑制することによる摩擦特性の向上が要望されている。
先に発明した層状化合物を用いた樹脂用グリース組成物(特許文献3)においては、PTFE樹脂や高密度PE樹脂摺動部の耐摩耗性向上に効果があるものの、PBT樹脂のような硬い樹脂摺動部での摩擦特性が不十分であった。
特開2001−89778号公報 特開2005−247971号公報 特願2007−45863号公報
本発明は、樹脂摺動部に適用する際に摩擦特性、耐摩耗性に優れたグリース組成物を提供することを目的とするものであり、特にPBT樹脂摺動部の摩擦特性、PTFE樹脂摺動部の耐摩耗性を特に向上させることができるグリース組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、特定の層状構造を持つ化合物粉末を〜20質量%、PTFE粉末を5〜30質量%含有させ、かつ、該層状構造を持つ化合物粉末とPTFE粉末の配合質量比を25:75〜50:50にし、さらに、40℃の動粘度が1〜2000mm/sの鉱油系潤滑油基油及び合成系潤滑油基油から選ばれる少なくとも1種の基油及び増ちょう剤としてリチウム石けん系増ちょう剤を含有させることにより、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂を使用している樹脂摺動部で使用される樹脂用グリース組成物の摩耗防止性と摩擦特性を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、40℃の動粘度が1〜2000mm/sの鉱油系潤滑油基油及び合成系潤滑油基油から選ばれる少なくとも1種の基油並びにリチウム石けん系増ちょう剤と、層状構造を持つ化合物粉末として黒鉛粉末、雲母粉末及び窒化ホウ素粉末から選ばれる少なくとも1種〜20質量%、ポリテトラフルオロエチレン粉末を10〜30質量%配合し、かつ、該層状構造を持つ化合物粉末ポリテトラフルオロエチレン粉末の配合質量比が25:75〜50:50である樹脂用グリース組成物であって、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂を使用している樹脂摺動部で使用されることを特徴とする樹脂用グリース組成物を提供する
また、本発明は、上記樹脂用グリース組成物において、前記樹脂用グリース組成物に含まれるリチウム石けん系増ちょう剤の粒子形状が鱗片状である樹脂用グリース組成物増を提供する。
また、本発明は、上記樹脂用グリース組成物において、前記リチウム石けん系増ちょう剤が90〜150℃で基油中に分散された粒子形状が鱗片状のリチウム石けん系増ちょう剤である樹脂用グリース組成物を提供する。
また、本発明は、上記樹脂用グリース組成物において、基油が、シリコーン油である樹脂用グリース組成物を提供する
本発明の樹脂用グリース組成物は、樹脂摺動部における樹脂の耐摩耗性、摩擦特性に優れている。従って、本発明の樹脂用グリース組成物は、実用上極めて有用である。
本発明に使用する基油としては、通常グリースに使用される鉱油系潤滑油基油、合成系潤滑油基油又はこれらの混合系のものなどの種々の潤滑油基油が用いられるが、40℃における動粘度の値が、1〜2000mm/sが好ましく、より好ましくは5〜1500mm/s、特に好ましくは10〜1500mm/sである。動粘度が、あまり小さすぎると耐摩耗性が低くなる傾向にある。動粘度が大きすぎると流動性が悪くなり、グリース本来の性能が出にくくなる傾向にある。
鉱油系潤滑油基油としては、例えば原油の潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製など種々の精製方法の1種で、又は2種以上を適宜組み合わせて精製したものが挙げられる。
合成系潤滑油基油としては、例えば炭素数3〜12のα−オレフィンの重合体であるα−オレフィンオリゴマー、2−エチルヘキシルセバケート、ジオクチルセバケートを始めとするセバケート、アゼレート、アジペートなどの炭素数4〜12のジアルキルジエステル類、1−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールと炭素数3〜12の一塩基酸から得られるエステルを始めとするポリオール類、炭素数9〜40のアルキル基を有するアルキルベンゼン類、ブチルアルコールをプロピレンオキシドと縮合させることにより得られるポリグリコールなどのポリグリコール類、約2〜5個のエーテル連鎖及び約3〜6個のフェニル基を有するポリフェニルエーテルなどのフェニルエーテル類、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンなどのシリコーン油が挙げられる。
上記鉱油系潤滑油基油及び合成系潤滑油基油は1種単独であるいは2種以上を混合して使用することができるが、グリースを使用する摺動部の樹脂の種類によっては、基油により樹脂自体の強度を低下させる可能性があるため、樹脂用グリースとしては、αオレフィンオリゴマーまたはシリコーン油を使用することが好ましい。また、耐摩耗性及び耐熱性の観点からは、シリコーン油を使用することが特に好ましい。
また、基油の量は、要求特性に応じて適宜選定することができるが、グリース全量に対して通常55〜98質量%の範囲であり、好ましくは60〜95質量%の範囲である。
本発明において使用する層状構造を持つ化合物粉末、雲母、黒鉛、窒化ホウ素の少なくとも1種であり、特に好ましいものとしては、黒鉛、窒化ホウ素の粉末が挙げられる。
層状構造を持つ化合物粉末として使用されるグラファイト(黒鉛)は、大別して、人造黒鉛と天然黒鉛とに分けられる。人造黒鉛は、ピッチ・コークスをタール、ピッチ等により固めて1200℃位で焼成後、黒鉛炉で高温で処理することにより炭素の結晶が成長して造られたものである。また、天然黒鉛は天然の地熱と地下の高圧下で長い年月を経て黒鉛化したものである。本発明において用いる黒鉛粉末としては、天然黒鉛粉末が好ましい。また、天然黒鉛粉末においては、その材質の違いにより鱗片状黒鉛粉末、鱗状黒鉛粉末、土状黒鉛粉末が挙げられるが、特に鱗片状黒鉛粉末又は鱗状黒鉛粉末が好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末として使用される窒化ホウ素は、ホウ素の窒化物である。
層状構造を持つ化合物粉末の平均粒径は、0.1〜25μmが好ましく、2.1〜20μmがより好ましく、2.2〜15μmが特に好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末のうち、特に黒鉛の平均粒径は、1〜15μmが好ましく、2.1〜10μmが特に好ましい。特に、麟片状黒鉛及び鱗状黒鉛の平均粒径は、2.1〜10μmが好ましく、2.1〜8μmが特に好ましい。また、窒化ホウ素の平均粒径は、0.5〜20μmが好ましく、0.5〜15μmが更に好ましく、2.1〜15μmが特に好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末のグリース全量に対する含有量は、その下限値3質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上である。層状構造を持つ化合物粉末の含有量の上限値は、20質量%以下であるが、好ましくは15質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。配合量が少なすぎると所定の耐摩耗性が得られず、配合量が多すぎても効果が飽和してしまう傾向にある。
一方、本発明で固体潤滑剤として使用するPTFE粉末は、フッ素系の代表的な樹脂の粉末である。PTFEは、全体として帯状構造を持っており、その帯が板状結晶部分と非晶質部分がサンドイッチ状に交互に配置されているバンド構造といわれる構造をとっているものである。
PTFE粉末の平均粒径は、0.1〜25μmが好ましく、1.5〜20μmがより好ましく、1.9〜15μmが特に好ましい。
PTFE粉末のグリース全量に対する含有量は、その下限値10質量%以上であり、より好ましくは14質量%以上である。PTFE粉末の含有量の上限値は、30質量%以下であるが、好ましくは25質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以下である。配合量が少なすぎると所定の耐摩耗性が得られず、配合量が多すぎても効果が飽和してしまう傾向にある。
本発明において、層状構造を持つ化合物粉末とPTFE粉末質量比は25:75〜50:50であり、より好ましくは25:75〜40:60である。層状構造を持つ化合物粉末の配合比率が少なすぎるとPTFE樹脂摺動部、高密度PE樹脂摺動部での耐摩耗性が低下する傾向にあり、多すぎるとPBT樹脂摺動部での摩擦特性が低下する傾向にある。一方、PTFE粉末の配合比率が少なすぎるとPBT樹脂摺動部での摩擦特性が低下する傾向にあり、多すぎるとPTFE樹脂摺動部、高密度PE樹脂摺動部での耐摩耗性が低下する傾向にある。したがって、層状構造を持つ化合物粉末とPTFE粉末を適正な比率で配合することにより、樹脂摺動部での所定の耐摩耗性、摩擦特性を両立させることができる。
本発明の樹脂用グリース組成物において使用される増ちょう剤リチウム石けん系増ちょう剤である。
リチウム石けん系増ちょう剤としては、リチウム−12−ヒドロキシステアレート等の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩、リチウム−ステアレート等の脂肪族カルボン酸リチウム塩またはそれらの混合物などが挙げられるが、耐久性の観点からリチウムステアレートが特に好ましい。
また、リチウム石けん系増ちょう剤は、通常、鱗片状粒子リチウム石けんを基油からなる溶媒中に配合し、200℃付近まで加熱させ、基油中にリチウム石けんを溶解させた後、冷却して結晶化させる、いわゆる再結晶をさせることにより、リチウム石けん系増ちょう剤自体が繊維状になるように製造されるが、本発明においては、摩擦特性向上の観点から繊維状のリチウム石けん系増ちょう剤ではなく、90〜150℃付近で基油中に分散させた鱗片状粒子リチウム石けん系増ちょう剤を用いることが好ましい。この時、鱗片状粒子リチウム石けんを油中へ撹拌分散させるための温度については、好ましくは90〜150℃であり、より好ましくは90〜140℃であり、更に好ましくは95〜130℃である。温度が低すぎるとリチウム石けんの基油中への分散性が低下する傾向にある。また、温度が高すぎるとリチウム石けんの一部が繊維状となる可能性があり、所定の鱗片状粒子リチウム石けん系増ちょう剤ができなくなる可能性がある。
本発明の樹脂用グリース組成物において使用される増ちょう剤は、本発明にちょう度を付与させるもので、好ましい配合量はグリース全量に対して5〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%である。配合量が少なすぎると、摩擦特性が低下する傾向にある。また、多すぎると、製品グリースの寿命が低下する傾向にある。
また、本発明の樹脂用グリース組成物は、上記各成分と基油と増ちょう剤を配合することにより製造されるものであるが、必要に応じて、各種添加剤を適宜配合することができる。
添加剤としては、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレートなどの金属系清浄剤;アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸イミド硼素化変性物、ベンジルアミン、アルキルポリアミンなどの分散剤;亜鉛系、硫黄系、リン系、アミン系、エステル系などの各種摩耗防止剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのアルキルフェノール類、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピオネートなどのフェノール系化合物、ナフチルアミン類やジアルキルジフェニルアミン類などの芳香族アミン化合物などの各種酸化防止剤;硫化オレフィン、硫化油脂、メチルトリクロロステアレート、塩素化ナフタレン、ヨウ素化ベンジル、フルオロアルキルポリシロキサン、ナフテン酸鉛などの極圧剤;ステアリン酸などのカルボン酸、ジカルボン酸、金属石鹸、カルボン酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多価アルコールのカルボン酸部分エステルなどの各種錆止め剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾールなどの各種腐食防止剤などが挙げられる。添加剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂用グリース組成物はPTFE樹脂、高密度PE樹脂又はPBT樹脂を使用している摺動部に好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1〜7及び比較例1〜6)
実施例及び比較例では、以下に示す*1〜*10成分を表1〜2に示した配合量(質量)の割合で含有させたグリース組成物を調製した。なお、グリース組成物は、*1〜*10の各成分を適宜混合し、ミル処理を行ってグリース中に増ちょう剤を均一に分散させ、調製した。
得られたグリース組成物は、それぞれ樹脂の耐摩耗性評価を行った。
*1:リチウム−ステアレートA(耐熱容器に表中の基油、固体潤滑剤及びその他添加剤とリチウム−ステアレート(堺化学製;商品名;S7000H)を同時に投入し、約100℃付近でリチウムステアレートを充分に撹拌分散させた後、ミル処理を行うことにより鱗片状粒子リチウム−ステアレートを基油中に混合分散させたグリースを調製した。)。
*2:リチウム−ステアレートB(耐熱容器に表中の各基油とリチウムーステアレート(堺化学製;商品名;S7000)を投入して攪拌しながら加熱し、約200℃付近で溶解させ、基油を添加し、冷却しする。次に、固体潤滑剤、その他添加剤を約100℃付近で充分に撹拌分散し、ミル処理を行うことにより繊維状のリチウム−ステアレートの結晶を基油中に混合分散させたグリースを調製した。)。
*3鉱油系潤滑油基油(40℃動粘度:100mm/sの水素化精製鉱油系潤滑油基油)
*4PAO(40℃の動粘度:60mm/sのポリアルファオレフィン)
*5シリコーン油(40℃動粘度:380mm/sのジメチルシリコーン)
*6:平均粒径5μmの鱗状黒鉛粉末
*7:窒化ホウ素粉末(電気化学工業社製、HGP)、平均粒径1.5μm
*8:雲母粉末(コープケミカル社製:ミクロマイカMK<フッ素雲母>)、平均粒径2.5μm
*9:平均粒径2.0μmのPTFE粉末
*10:酸化防止剤:アミン系酸化防止剤
(測定方法)
(1)耐摩耗性試験
ファレックス型摩擦試験機を用いて行った。試験は、鋼製のピンとPTFE樹脂製ブロックを用いてPTFE樹脂摺動部にグリースを0.5g塗布し、ピン回転数500rpm、温度は成りゆきの下で、締め付け荷重50Nで5分間ならし運転を行い、次いで100Nで55分間本運転を行った。評価は、試験前後のブロックの重量減(摩耗量)を測定した。
(2)摩擦特性試験
SRV試験を用いて行った。試験は、鋼製の玉とPBT樹脂製のディスクを用いてPBT樹脂摺動部にグリース0.2g塗布し、荷重20N、振動数30Hz、温度40℃、ストローク3mm、試験時間15minの条件で実施した。評価は、30min後の摩擦係数(μ)を測定した。
(3)耐熱性
薄膜加熱試験により行った。本試験は、鋼板にグリースを2mmの厚さに均一に塗り、150℃の恒温槽で96時間放置した。評価は、試験前後の全酸価を測定し、全酸価の増加度合いにより、以下の基準で行った。
◎:全酸価増加が1.0mgKOH/g未満であるとき。
○:全酸価増加が1.0mgKOH/g以上3.0未満であるとき。
×:全酸価増加が3.0mgKOH/g以上であるとき。
Figure 0005329110
Figure 0005329110

Claims (4)

  1. 40℃の動粘度が1〜2000mm/sの鉱油系潤滑油基油及び合成系潤滑油基油から選ばれる少なくとも1種の基油並びにリチウム石けん系増ちょう剤と、層状構造を持つ化合物粉末として黒鉛粉末、雲母粉末及び窒化ホウ素粉末から選ばれる少なくとも1種〜20質量%、ポリテトラフルオロエチレン粉末を10〜30質量%配合し、かつ、該層状構造を持つ化合物粉末ポリテトラフルオロエチレン粉末の配合質量比が25:75〜50:50である樹脂用グリース組成物であって、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂を使用している樹脂摺動部で使用されることを特徴とする樹脂用グリース組成物。
  2. 記樹脂用グリース組成物に含まれるリチウム石けん系増ちょう剤の粒子形状が鱗片状である請求項1記載の樹脂用グリース組成物。
  3. 前記リチウム石けん系増ちょう剤が90〜150℃で基油中に分散された粒子形状が鱗片状のリチウム石けん系増ちょう剤である請求項1又は2に記載の樹脂用グリース組成物。
  4. 前記基油が、シリコーン油である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂用グリース組成物。
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