JP5326499B2 - 太陽電池裏面保護材用積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池用シート部材に関し、特に太陽電池モジュールの裏面側に配置して使用する材料に関する。より詳しくは、耐熱性、耐候性、水蒸気や酸素ガス等に関するガスバリア性、耐久性その他諸物性に優れ、かつ良好な製造性及びコスト性を有する太陽電池裏面保護材に関するものであり、特に、EVA等の充填材と良好な接着を維持しつつ、耐ブロッキング性等の加工性もよく、長期間の保存にも耐えうる構成を特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体に関するものである。
太陽電池モジュ−ルは、例えば、結晶シリコン太陽電池素子あるいはアモルファスシリコン太陽電池素子等を使用し、表面保護シート層、充填剤層、光起電力素子としての太陽電池素子、充填剤層、および、裏面保護材層等の順に積層し、真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション法等を利用して製造されている。
図1に太陽電池モジュールの一般的な構成断面説明図の例を示した。
図では、受光側(表面)から順に前面ガラス(表面保護シート)1、充填剤2、太陽電池素子3、充填材2、裏面保護材4の順に積層されたモジュールとなっており、太陽電池素子の間をリード線5で連結して電力を取り出すようになっている。
この例の太陽電池モジュールの代表的な製法としては、前面ガラス1に順次に、充填剤層2の約半分、太陽電池素子3、充填剤層2の約半分、および、裏面保護材4を積層し、次いで、真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション法等の通常の成形法を利用して上記の各層を一体成形体として太陽電池モジュ−ルを製造する方法がある。
この太陽電池モジュールの構成要素のなかで裏面保護材は、太陽電池素子とリード線等の内容物を保護するために、機械的強度に優れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、耐薬品性、防湿性、防汚性、その他等の諸特性に優れ、特に、水分、酸素等の侵入を防止する防湿性とガスバリア性が高く、長期的な性能劣化を最小限に抑え、耐久性に富み、かつ、より低コストで安全な太陽電池モジュ−ルを構成する裏面保護材であることが求められている。
これらの諸特性を実現するために太陽電池モジュールを構成する裏面保護材としては、絶縁性が高く、蒸着加工やコーティング加工等の二次加工が容易である特徴を生かしてプラスチックのフィルムあるいはシートが広く用いられており、性能向上のための層を積層した積層シートが種々提案されている。
特に、裏面保護材の構成要素の中に熱伝導性が高くバリア性に優れるアルミニウム箔等の金属箔を用いる構成と、プラスチックシートに無機酸化物被膜によるバリア層を設けてその欠点を軽減した透明バリアフィルムを用いる構成が、これらの問題点を解決するための提案として数多く出されている。太陽電池バックシートの構成要素を貼り合わせて積層体を製造する方法としては、従来、耐候性、耐加水分解性の接着剤(ポリエステルポリウレタン系、アクリル系、ポリカーボネート系等)を用いたドライラミネート法が一般的である。(特許文献1,2)。
積層シートの一例を示すと、特許文献3に挙げられているように、 フッ素系樹脂シートの片面に、無機酸化物の蒸着薄膜を設けた太陽電池モジュ−ル用保護シートを裏面保護
材に使用することが提案されている。
太陽電池モジュ−ル用裏面保護材の基材の材質としてのフッ素樹脂は本来、その成型体表面の表面エネルギーが低いことによる撥水性から耐水性の要求される用途に適しており、耐久性も高く単体としての性能は他の追随を許さないものがあった。
他方、溶融加工時の溶融粘度が高いためシートへの加工が困難で、特にフッ素樹脂の特徴を顕著に発現する構造の高分子ほどこの加工の困難性は大きくなっている。
そのためにフッ素系樹脂としては用途に応じて物性と加工性の妥協点を模索した結果、後に示すようにいくつかの種類の樹脂が一般には使われてきた。
特に、熱可塑性樹脂のフィルムへの加工技術としては一般的である延伸加工がフッ素系樹脂シートの場合はその高溶融粘度のためポリビニルフロライド(PVF)を含め困難であり、延伸加工による分子配向の制御によって得られる特性の改善を製品に利用することがほとんど出来なかった。
これらの、未延伸であるためにシート自体では改善が困難な特性の一つにガスバリア性があり、低表面張力で濡水性が小さいにもかかわらず、ガスバリア性の要求される用途ではフッ素系樹脂シートあるいはフッ素系樹脂フィルムが単体で使えないという事情が背景にあった。
フッ素系樹脂シートの片面に、無機酸化物の蒸着薄膜を設けた太陽電池モジュ−ル用保護シートを裏面保護材(バックシート)として使用する場合に、該フッ素系樹脂シートの片面に、予め、表面処理層が構成されていることにより、接着性等の諸特性を向上させて内容物保護と耐久性を確保する試みも前記文献特許文献3には開示されている。
具体的には、表面処理層が、プラズマ処理層、コロナ処理層、蒸着用プライマ−層、アンカーコート剤層、接着剤層、または、無機酸化物の蒸着薄膜層からなる場合が挙げられており、単層のフッ素系樹脂シートに対して接着性等の諸特性を向上させて内容物保護性と耐久性を確保出来る可能性が示唆されている。
しかしながら、太陽電池モジュールにおいてEVA等のポリオレフィン系樹脂を主体とする充填材に対して裏面保護材の接着性を長期にわたって確保する上では、従来の接着性を向上させるための手法すなわち、充填材と接するフィルム面への易接着処理では不十分な点が残されていた。
フィルム面へのプラズマ処理、コロナ処理等の物理的・化学的表面処理においては、初期的には充填材とフィルムとの接着性は確保されるものの、経時による多少の接着強度の低下は避けられない。
フィルム面へ易接着コート層を設ける手法としては、たとえば、ポリエステルフィム製造の工程において樹脂の押し出し後に塗工してから延伸するという易接着コート付のフィルムの製造方法が実施されており(特許文献4)後からのコートの手間が省ける点からも広く使われているが、太陽電池裏面保護材として用いた場合に、高温高湿の環境下では充填材と易接着コート層間の接着は保たれていてもフィルムと易接着コート層間の密着が低下して剥離してしまう傾向にある。
また工程中での問題として、易接着コートをしたフィルムを巻き取った場合に、易接着コート層と接する面のフィルムとブロッキングを起こす懸念があり、ラミネート時のエー
ジングの期間に、あるいは夏場の倉庫等の保管環境によって、ポリエステルフィルムに易接着性コートを施した場合の接触するポリエステルフィルム面へのブロッキングやアクリル系樹脂の易接着コートでは接触するフッ素樹脂フィルム面へのブロッキングの発生が懸念される。
特開2005−322687号公報 特開2006−179557号公報 特開2000−188412号公報 特開2006−175764号公報
太陽電池モジュールの裏面保護材用積層体として、密着保持と水蒸気バリア性を含むガスバリア性の長期確保の出来る太陽電池裏面保護材用積層体を提供することを課題とする。
上記の課題に対して本発明の太陽電池裏面保護材用積層体は以下のような構成を有するものである。
本発明の請求項1の発明は、少なくとも1以上の層からなる耐候性材料の充填材と接触する最内面に、平均分子量100万以上700万以下であり、厚み10μmから100μmの範囲である超高分子量ポリエチレンフィルム層を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項2の発明は、耐候性材料がフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項3の発明は、耐候性材料の超高分子量ポリエチレンフィルムに接する側にバリア層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項4の発明は、バリア層が金属箔であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項5の発明は、金属箔がアルミニウム箔であることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項6の発明は、バリア層がポリエステル樹脂層にアンカーコート層と無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項7の発明は、アンカーコート層がアクリルポリオール及び/またはポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物の複合体の混合物を含むことを特徴とする、請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項8の発明は、バリア層がポリエステル樹脂層に無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層とさらにその上に形成されたガスバリア性被膜層を含むことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の請求項9の発明は、ガスバリア性被膜層が、水溶性高分子と一種以上の金属アルコキシド及び/またはその加水分解物からなることを特徴とする、請求項8に記載の太
陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、少なくとも1層以上の耐候性材料の、充填材と接触する面に平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレンフィルム層を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であるから、耐熱性、耐候性、水蒸気や酸素ガス等に関するガスバリア性、耐久性その他諸物性に優れ、かつ良好な製造性及びコスト性を有する、太陽電池裏面保護材用材料として用いることの出来る太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
特に、モジュール内部での構成要素の密着を維持し、ガスバリア性、耐加水分解性、耐熱性も兼ね備えた、性能劣化を起こすことなしに長期間の保存にも耐えうる構成の太陽電池裏面保護材用積層体を提供することが出来る。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、耐候性材料がフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であるから、難燃性にすぐれ、材料自体の加水分解性のほとんどない安定な太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
これは、フッ素樹脂フィルムが有する優れた特性、特に、機械的特性、耐熱性、光学特性等、更に、耐光性、耐熱性、耐水性、その他等の耐候性、耐汚染性、耐薬品性等の特性を利用したものである。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、耐候性材料の超高分子量ポリエチレンフィルムに接する側にバリア層を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であるから、水蒸気バリア性、酸素バリア性等に優れた太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、バリア層が金属箔であることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であること、金属箔がアルミニウム箔であることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であるから、高度なバリア性を簡単な構造で達成で出来る太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、バリア層がポリエステル樹脂層にアンカーコート層と無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層であることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であることから電気絶縁性の向上とともにさらにバリア性を高めることが出来る。また、アンカーコート層がアクリルポリオール及び/またはポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物の複合体の混合物を含むことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であることから、シランカップリング剤を使用しなくてもフッ素系樹脂基材層と金属酸化物の蒸着薄膜層に間の強密着効果が得られる。
さらに、アクリルポリオールとポリエステルポリオール及び/又はイソシアネート化合物の複合体との混合により、アンカーコート層の造膜性、加工適性を向上させ、シランカップリング剤の使用量を減らすことが出来てアンカーコート層の材料コストを下げることが出来る、ポリエステル樹脂層と無機酸化物の蒸着薄膜層の接着を保持できる太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体によれば、バリア層がポリエステル樹脂層に無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層とさらにその上に形成されたガスバリア性被膜層を含むことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であることからさらにバリア性を高めることが出来る。また、ガスバリア性被膜層が、水溶性高分子と一種以上の金属アルコキシ
ド及び/またはその加水分解物からなることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体であることからポリエステル樹脂層と無機酸化物の蒸着薄膜層の積層に加えてさらにガスバリア性の向上した太陽電池裏面保護材用積層体を得ることが出来る。
他の効果として、ガスバリア性被膜層は、無機酸化物の蒸着薄膜の後工程での二次的な各種損傷を防止する為にも有用である。
以下、本発明の実施形態の例について図を参照しながら説明する。
図1は太陽電池モジュールの構成の一例の断面説明図である。図2は本発明の太陽電池裏面保護材の一例の構成断面説明図である。図3は本発明の太陽電池裏面保護材用積層体の一例の構成断面説明図である。図4は本発明の太陽電池裏面保護材用積層体のバリア層の一例の構成断面説明図である。図5は本発明の太陽電池裏面保護材用積層体のバリア層の一例の構成断面説明図である。なお、本明細書では構成するそれぞれの層を積層するための接着剤層については説明の簡略化のため、特に必要がない限り省略する。
本発明の請求項1の発明の太陽電池裏面保護材用積層体は、図2にそのもっとも単純な構成の断面を示したように、少なくとも1層以上の耐候性材料(10)として耐候性基材(9)の、太陽電池モジュール化した時に充填材(2)と接触する面に平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレンフィルム層(100)を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体(4)である。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる耐候性基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリビチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)から選ばれるポリエステル樹脂のフィルム、フッ素系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、あるいはアクリル系樹脂フィルム等から選択することが出来る。
耐候性基材としては、これらに限定されるものではなくポリオレフィン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルムなど、耐熱性、強度、物性、電気絶縁性等を考慮して適宜選択することが可能である。
耐候性基材としては、中でも特にフッ素樹脂フィルムと並んでポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが好ましく、さらに、数平均分子量が18000から40000の範囲で、環状オリゴマーコンテントが1.5重量%以下、固有粘度が0.5dl/g以上の耐加水分解性を有するポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムであることが望ましい。
ポリエステル樹脂は分子末端がカルボン酸基の場合には、熱、水、さらには酸による加水分解に対して触媒としての作用により分解が促進されることから、本発明の目的には、分子中の末端カルボン酸量を増加させることなく数平均分子量を増加させることが可能な固相重合法を用いて製造したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用することが望ましい。他に、分子末端のカルボン酸基をカルボジイミド系化合物、エポキシ系化合物、オキサゾリン系化合物により封止する方法でも構わない。
耐候性基材の厚さとしては特に限定はないがフィルムとしての安定した成膜性と保型性を考慮すると10μm以上が好ましいが、他のフィルムとの積層構成によって必要な性能を実現できる場合には必ずしもこの限りではない。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる耐候性材料としては、少なくとも耐候性基材が1層あることが必要であるが、必要に応じて適宜2層以上の層を積層することも可
能である。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる超高分子量ポリエチレンフィルムとしては、数平均分子量が100万以上で700万以下であることが必要である。
太陽電池モジュールにおいて、EVA等の充填材層との密着の経時劣化を防止するためにはそれと接する裏面保護材用積層体に用いるフィルムには、吸水率が低くガスバリア性が高く、耐候性がよいことが求められる。これらの特性を発現するためにはポリエチレンフィルムの分子量は数平均分子量で100万以上であることが必要である。また、ポリエチレンフィルムの分子量の上昇に伴ってフィルム製膜時の加工性が低下することから重合を過度に進めることは望ましくないだけでなく、上記特性の分子量に対応しての増加曲線は数平均分子量が700程度までで飽和することからこの程度が上限となる。
このような超高分子量ポリエチレンフィルムに用いる樹脂は周知の方法すなわち、低圧の懸濁重合法で反応時間を長くとることで高分子量化を進めて製造することが出来る。
超高分子量ポリエチレンフィルムの厚さは10μmから100μmの範囲であればよく、実際の上限と下限はフィルムの製造工程での条件範囲によって決まる要素が大きい。数平均分子量が100万以上のポリエチレン樹脂はその溶融粘度が大きいためフッ素樹脂と同様成膜時の延伸加工が困難であるために薄膜化には限界がある。
超高分子量ポリエチレンフィルムの耐候性材料との接着性を向上させるために、必要に応じてたとえば、コロナ放電処理。オゾン処理、酸素ガスもしくは窒素ガス等を用いた定温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他の表面前処理を適宜施すことが出来る。
さらに、あらかじめプライマーコート層、アンダーコート層、接着剤層、あるいはアンカーコート層等を適宜形成して表面前処理を行うことも出来る。
前処理のコート剤としては、たとえばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロース系樹脂、その他を主な固形分とする樹脂を使うことが出来るが、耐候性の面からアクリル系樹脂およびポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。
前処理のコート剤によるコート層の形成法としては、たとえば、溶剤型、水性あるいはエマルジョン等のコート剤を使用し、ロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、その他のコート法を用いてコートすることが出来る。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる耐候性材料と超高分子量ポリエチレンフィルムの積層の方法としては、ドライラミネート法、エキストルーダー法、熱ラミネート法等周知の方法を用いることが出来るが、フィルムの耐熱性の範囲が広く取れることとその後の蒸着加工適性の観点からドライラミネート法が好ましく用いられる。
接着剤層に使用する接着剤は、耐候性材料と超高分子量ポリエチレンフィルムの接着強度が、長期間の屋外使用で劣化してデラミネーションなどを生じないこと、さらに接着剤が黄変しないことなどが必要であり、ウレタン系接着剤などが使用できる。接着剤層を形成する樹脂としては、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチ
レンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂およびこれらの変性物、または、混合物からなる周知のドライラミネーション用接着剤として用いられている樹脂を挙げることができる。
本発明の請求項2の発明は、図2に示した耐候性材料(10)がフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
フッ素樹脂フィルムとしては、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、あるいはこれらフッ素系基材のアクリル変性物のフィルムから適宜選択できる。
フッ素樹脂フィルムの製造においては、例えば、上記のフッ素樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他の成膜化法を用いて膜化する方法、あるいは、2種以上のフッ素樹脂を使用して多層共押し出しで成膜化する方法、更には、2種以上のフッ素樹脂を使用し、成膜化する前に混合して膜化する方法等により、フッ素樹脂のフィルムを製造することが出来る。本発明において、フッ素樹脂フィルムの膜厚としては、12〜150μm位、より好ましくは、25〜100μm位が望ましい。
フッ素樹脂フィルムと超高分子量ポリエチレンフィルムの積層の方法は既述のため省略する。
本発明の請求項3の発明は、耐候性材料(10)の超高分子量ポリエチレンフィルム(100)に接する側にバリア層(11)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。バリア層としては、電気絶縁性、水蒸気バリア性、酸素バリア性を含む特性を有するものであればよく特に限定されないが、本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる例としては金属箔とポリエステル系樹脂に無機酸化物薄膜蒸着層さらにガスバリア性被膜を設けたものが代表的である。
本発明の請求項4、5の発明は、バリア層(11)が金属箔であること、特に金属箔がアルミニウム箔であることを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体である。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いる金属箔としてはアルミニウム箔、銅箔が主として用いられ、加工適性と熱伝導と価格の面から選ばれるが、厚さが10から30μm程度のアルミニウム箔が使いやすい。耐候性基材に金属箔を貼り合せて積層することは公知のドライラミネート法やエクストルージョンラミネーターを使用することによってできる。接着性を高める為の積層する各層の表面処理を必要に応じて施すことが出来る。
本発明の請求項6の発明は、図4にその断面を示したように、バリア層がポリエステル樹脂層にアンカーコート層と無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池裏面保護材用積層体であり、請求項7の発明は、アンカーコート層がアクリルポリオール及び/またはポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物の複合体の混合物を含むことを特徴とする、請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
ポリエステル樹脂層としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサン
ジメタノール−テレフタレート(PCT)等が代表的であるが、加工性を含めた汎用性と価格から特にポリエチレンテレフタレートが賞用される。ポリエチレンテレフタレートの厚さは保型性と絶縁性によって決まりたとえば1000V対応の太陽電池裏面保護材用積層体であれば188μmから300μmの範囲が好ましく用いられる。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体のポリエステル樹脂層にバリア性の向上のために設ける無機酸化物の蒸着薄膜(7)としては、基本的に金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であるが、価格、効果、一般性等の観点から、好ましいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物の蒸着薄膜を挙げることができる。
無機酸化物の薄膜の膜厚としては、使用する金属、または金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50〜2000Å位、好ましくは、100〜1000Å位の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。
無機酸化物の蒸着薄膜を形成する方法としては、通常の真空蒸着法により形成することが代表的であるが、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。
本発明の太陽電池裏面保護材用積層体に用いるアンカーコート層(8)のコーティング剤としてアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールおよびイソシアネート化合物の複合体を主成分とする溶液を用いることにより、シランカップリング剤を使用しなくてもフッ素系樹脂基材層と金属酸化物の蒸着薄膜層に間の強密着効果が得られる。
さらに、アクリルポリオールとポリエステルポリオール及び/又はイソシアネート化合物の複合体との混合により、アンカーコート層の造膜性、加工適性を向上させ、シランカップリング剤の使用量を減らすことが出来てアンカーコート層の材料コストを下げることが出来る。
前記アンカーコートのコーティング剤に用いるアクリルポリオールとはアクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物もしくは、アクリル酸誘導体モノマーおよびその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物のうち、末端にヒドロキシル基を持つもので、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させるものである。なかでも、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加えて共重合させたアクリルポリオールが好ましく用いられる。
また、イソシアネート化合物との反応性を考慮するとヒドロキシル価が5から200(KOHmg/g)の間であることが好ましい。
また、前記アンカーコートのコーティング剤に用いるポリエステルポリオールとは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、およびこれらの反応性誘導体等の酸原料と、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブタンジオール、1,4ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等のアルコール原料から周知の製造方法で得られたポリエステル系樹脂のうち、末端に2個以上のヒドロキシル基を持つもので、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させるものである。
前記アンカーコートのコーティング剤に用いるアクリルポリオールとポリエステルポリオールを配合する場合、配合比は、要求品質に応じて適宜選ばれるが、一般的には重量比換算で99/1から10/90の範囲にあることが好ましい。より好ましくは、90/10から50/50の範囲にあることである。混合方法は、周知の方法が使用可能で特に限定しない。
また、前記アンカーコートのコーティング剤に用いるイソシアネート化合物とは、アクリルポリオールおよびポリエステルポリオールと反応して出来るウレタン結合により、フッ素系樹脂基材層と無機酸化物の蒸着薄膜との密着性を高めるために添加されるもので主に架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成するためにイソシアネート化合物としては、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、TDI、MDIの水素添加体や、キシレンジイソシアネート(XDI)や脂肪族系のヘキサレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられ、これらが単独かまたは混合物等として用いられる。
上記イソシアネート化合物の添加量は特に制限されるものではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると硬化不良になる場合があり、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生し加工上問題がある。そこでイソシアネート化合物の添加量としては、イソシアネート化合物由来のNCO基がアクリルポリオール由来のOH基とポリエステルポリオール由来のOH基とを合わせたものに対して当量比換算で50倍以下であることが好ましく、特に好ましいのはNCO基とOH基が等量で配合される場合である。混合方法は周知の方法が使用可能で特に限定しない。
前記アンカーコート層の厚さは、均一に塗膜が形成することが出来れば特に限定しないが、一般的に0.01μmから2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく密着性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場合は厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外的要因により塗幕に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。特に好ましいのは0.03μmから0.5μmの範囲内にあることである。
前記アンカーコート層の形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いフッ素系樹脂基材にコーティングし、その後コーティング膜を乾燥し溶媒等を除去し硬化させることによってアンカーコート層を得ることが出来る。
本発明の請求項8の発明は、図5にその断面を示したように、バリア層がポリエステル樹脂層に無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層とさらにその上に形成されたガスバリア性被膜層を含むことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体であり、請求項9の発明は、ガスバリア性被膜層が、水溶性高分子と一種以上の金属アルコキシド及び/またはその加水分解物からなることを特徴とする、請求項8に記載の太陽電池裏面保護材用積層体である。
ガスバリア性被膜層は、蒸着薄膜の後工程での二次的な各種損傷を防止するとともに、高いガスバリア性を付与するために、無機酸化物の蒸着薄膜層の上に設けられるものであり、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布して形成す
る。詳しくは、水溶性高分子を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接またはあらかじめ加水分解させるなどの処理を行ったものを混合した溶液を無機酸化物の蒸着薄膜上にコーティング、加熱乾燥して形成したものである。
ガスバリア性被膜層に用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
特にポリビニルアルコール(以下、PVA)を用いた場合にガスバリア性の向上効果が最も優れている。
ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存しているいわゆる部分鹸化PVAから、酢酸基が数%しか残存していない完全鹸化PVAまでを含み、特に鹸化の程度によって限定されない。
ガスバリア性被膜層に用いられる金属アルコキシドの例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムなどがあるが、反応制御がしやすく、安価なテトラエトキシシランが最も好ましい。
ガスバリア性被膜層の塗布及び乾燥方法は、通常用いられるグラビアコート法、ロールコート法、スプレー法などの従来公知の手段を用いることが出来る。乾燥後の被膜厚さは0.01μm以上あればよいが、厚さが50μmを超えると膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmの範囲が好ましい。
以下に本発明の具体的な実施例を挙げて説明する。
<実施例1>
耐候性基材(9)として、厚さ25μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(デュポン社製:商品名テドラー)を用いた。この片面に、バリア層(11)として厚さ250μmの延伸ポリエステルフィルム(東レ製:商品名ルミラーS10)をドライラミネート機によりラミネートし、さらに延伸ポリエステルフィルムの上から厚さ30μmの超高分子量ポリエチレンフィルム(10)(作新工業製:商品名Saxinニューライトフィルム イノベート:平均分子量550万)をドライラミネート機によりラミネートして太陽電池裏面保護材用積層体を作成した。
<実施例2>
耐候性基材(9)として、厚さ188μmの延伸ポリエステルフィルム(東レ製:商品名 X10S)を用いた。この片面に、厚さ30μmの超高分子量ポリエチレンフィルム(10)(作新工業製:商品名Saxinニューライトフィルム イノベート:平均分子量550万)をドライラミネート機によりラミネートして太陽電池裏面保護材用積層体を作成した。
<比較例1>
超高分子量ポリエチレンフィルムを厚さ25μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(デュポン社製:商品名テドラー)に代えたほかは実施例1と同様にして太陽電池裏面保護材用積層体を作成した。
<比較例2>
超高分子量ポリエチレンフィルムを厚さ25μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(デ
ュポン社製:商品名テドラー)に代えたほかは実施例2と同様にして太陽電池裏面保護材用積層体を作成した。
<比較例3>
超高分子量ポリエチレンフィルムを構成から削除したほかは実施例1と同様にして太陽電池裏面保護材用積層体を作成した。
次に、以上5種類の太陽電池裏面保護材用積層体を用いて試験用モジュールを作成し経時促進後のラミネート強度を測定した。
試験用モジュールは、太陽電池モジュールの構造を簡略化した、強化ガラス/充填材/太陽電池裏面保護材用積層体の構成とし、充填材にはEVA(三井ファブロ製:ファストキュアタイプEVA RC02B)を用い、150℃で真空引き3分、圧着10分、圧力1気圧の条件でラミネートして作成した。
その後、接着性、充填材との経時での接着性、経時での外観特性についての評価を実施した。
<充填材との初期接着性>
試験用モジュールの太陽電池裏面保護材用積層体と充填材(EVA)の間に幅15mmの切り込みを入れて引張試験機にて90度剥離での定速引張試験を行い接着強度を測定した。
<充填材との経時での接着性>
試験用モジュールを85℃85%RHで2000時間保存前後に上記の方法で接着強度を測定する。と同時に外観特性の変化を目視で確認した。結果を表1に示す。
Figure 0005326499
少なくとも1層以上の耐候性材料の、充填材と接触する面に平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレンフィルム層を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体とすることにより、充填材との密着性、耐候性、耐熱性、バリア性、加工性に優れた低コストの太陽電池裏面保護材用積層体を提供することが出来た。
また、さらにバリア層として金属箔、ポリエステル樹脂層、無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を設けることにより、よりよいバリア性を得ることが出来、環境にも良好な太陽電池裏面保護材用積層体を提供することが可能になった。
太陽電池モジュールの一例の断面説明図。 本発明の太陽電池裏面保護材用積層体の一例の構成断面説明図。 本発明の太陽電池裏面保護材用積層体の一例の構成断面説明図。 本発明の太陽電池裏面保護材用積層体のバリア層の一例の構成断面説明図。 本発明の太陽電池裏面保護材用積層体のバリア層の一例の構成断面説明図。
符号の説明
1…前面ガラス
2…充填材
3…太陽電池素子
4…裏面保護材
5…リード線
6…ガスバリア性被膜層
7…無機酸化物の蒸着薄膜層
8…アンカーコート層
9…耐候性基材
10…耐候性材料
11…バリア層
12…ポリエステル系樹脂層
100…超高分子量ポリエチレンフィルム

Claims (9)

  1. 少なくとも1以上の層からなる耐候性材料の充填材と接触する最内面に、平均分子量100万以上700万以下であり、厚み10μmから100μmの範囲である超高分子量ポリエチレンフィルム層を設けたことを特徴とする太陽電池裏面保護材用積層体。
  2. 耐候性材料がフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  3. 耐候性材料の超高分子量ポリエチレンフィルムに接する側にバリア層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  4. バリア層が金属箔であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  5. 金属箔がアルミニウム箔であることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  6. バリア層がポリエステル樹脂層にアンカーコート層と無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  7. アンカーコート層がアクリルポリオール及び/またはポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物の複合体の混合物を含むことを特徴とする、請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  8. バリア層がポリエステル樹脂層に無機酸化物の蒸着薄膜層が積層された層とさらにその上に形成されたガスバリア性被膜層を含むことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
  9. ガスバリア性被膜層が、水溶性高分子と一種以上の金属アルコキシド及び/またはその加水分解物からなることを特徴とする、請求項8に記載の太陽電池裏面保護材用積層体。
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