JP5325819B2 - 液体燃料焚きガスタービン - Google Patents

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本発明は液体燃料焚きガスタービンに係り、特に煤塵およびNOxの低減を要求されたガスタ−ビンを高効率に運用する構造および運用方法に関するものである。
従来の液体燃料焚きガスタービン燃焼器では、液体燃料微粒化の対策として噴霧空気方式が採用されている。この噴霧空気方式では、バーナの液体燃料噴出孔周囲に空気を高速に噴出させて、空気と液体燃料のせん断力により液体燃料を微粒化し、液体燃料と燃焼用空気の混合を促進させる。これにより、燃焼器の着火性能が向上すると共に排出燃焼ガス中の煤塵が低減でき、また燃焼場においてNOx生成に寄与する局所的な高温領域を小さくできるため、NOx排出量が低減する。
さらに従来のガスタービン燃焼器ではNOx排出量を低減するために、水噴射方式を採用している。これは水を噴射することで燃焼場の局所的な高温領域を低減する。
特開2001−227745号公報 特開2003−21309号公報 特開2008−89298号公報
従来の噴霧空気および水噴射方式に係る燃焼器として、例えば特開2001−227745号公報,特開2003−21309号公報、および特開2008−89298号公報に記載のものが公知である。開示された何れの燃焼器も液体燃料である油,水および噴霧空気を燃焼場へバーナ端面もしくは端面近傍から噴出させて、油の微粒化を図ると共にNOx排出量を低減させる構造である。しかし開示されている発明は、油,水および噴霧空気を個別に供給し、バーナ出口のスロート部にて混合、微粒化を図る構造であり、予め油,水および噴霧空気を混合する構造は採用していない。
噴霧空気の噴出流速を増加させて液体燃料を微粒化するためには、ガスタービン圧縮機の吐出空気以上となる噴霧空気の供給圧力が必要となり、通常、噴霧空気を生成するためのアトマイズ圧縮機を設置する。アトマイズ圧縮機から吐出した噴霧空気の温度は、圧縮過程で高温となるため、液体燃料流路の周囲にこの高温空気を供給すると液体燃料がコーキングする可能性があり、バーナに噴霧空気を供給する前に冷却器にて噴霧空気を冷却している。このように液体燃料微粒化のためにアトマイズ圧縮機の動力と噴霧空気の冷却によって、システム全体の効率が低下する。
また、水噴射方式の場合、燃焼場の局所高温領域に対して効果的に水を供給し、燃焼温度を低下させる必要があり、水の供給量を増やしてNOxを低下させようとする場合は、失火やフリッカーなどの不安定燃焼を誘発するおそれがある。
本発明の目的は、上記のように噴霧空気方式もしくは噴霧空気と水噴射の併用方式をガスタービン発電プラントに用いた場合に、アトマイズ圧縮機の動力,噴霧空気の熱損失および水噴射量を低減させてシステム全体の効率を向上させるとともに、効果的な水供給方式を採用しNOx排出量を低減させるガスタービンやその運転方法を提供することにある。
本発明は、アトマイズ圧縮機もしくはガスタービン圧縮機から吐出した液体燃料微粒化用の噴霧空気に対して、燃焼器に供給するための噴霧空気系統に液相の水を噴射し、噴霧空気と水を混合する混合器を設けたことを最も主要な特徴とする。
また本発明は、上記の混合器に供給される噴霧空気の温度と圧力もしくは混合後の噴霧空気と水もしくは蒸気混合流体の温度と圧力、もしくはその両方の温度と圧力を監視し、混合器に供給する水の量を制御することを特徴とする。
また本発明は、噴霧空気もしくは上記混合流体が燃焼器のバーナに供給した後、バーナ内部の混合室にて、さらに液体燃料もしくは液体燃料と水が混合する構造を具備し、バーナの燃焼側端面にて、これらの混合流体が噴出可能な構造とすることを特徴とする。
本発明によれば、アトマイズ圧縮機の動力,噴霧空気の熱損失および水噴射量を低減させてシステム全体の効率を向上させるとともに、効果的な水供給方式を採用しNOx排出量を低減させるガスタービンやその運転方法を提供することにある。
本発明に関わるガスタービンシステムを示した図。(実施例1) 本発明に関わるガスタービンシステムを示した図。(実施例2) 水流量と混合流体の温度の関係を示した図。(実施例2) 水流量と噴霧空気流量の関係を示した図。(実施例2) 本発明に関わるガスタービンの運転方法を示した図。(実施例2) 本発明に関わるガスタービン燃焼器を示した図。(実施例3) 本発明に関わるガスタービン燃焼器を示した図。(実施例4)
噴霧空気方式もしくは噴霧空気と水噴射の併用方式をガスタービン発電プラントに用いた場合に、アトマイズ圧縮機の動力,噴霧空気の熱損失および水噴射量を低減させてシステム全体の効率を向上させるとともに、効果的な水供給方式を採用しNOx排出量を低減するシステム,燃焼器の構造およびその制御方法を実現した。
本発明を用いた実施例として、ガスタービンのシステム構成を図1に示す。システムは液体燃料5供給系統,噴霧空気4供給系統,水タンク1,供給系統7,噴霧空気4と水の混合器2,燃焼器22,ガスタービン圧縮機23,タービン26,発電機27から構成される。ここで液体燃料5として、一般的にガスタービンでは灯油,軽油,A重油等が使用される。
ガスタービン起動時、液体燃料5とアトマイズ圧縮機15により昇圧された空気17が噴霧空気4となって燃焼器22に供給され、噴霧空気4により液体燃料5を微粒化して燃焼器22を着火する。ガスタービン起動時は、燃焼器22内部の圧力は低く、このため噴霧空気4の供給圧力も低いため、噴霧空気4の温度は液体燃料5のコーキング温度以下となっている。ガスタービン起動昇速,部分負荷運転に至る過程にて、ガスタービン圧縮機23の吐出圧力は増加し、アトマイズ圧縮機15の供給圧力および噴霧空気4の温度が上昇して、液体燃料5のコーキング温度以上となった時、噴霧空気4の供給系統に設置した混合器2に対して、水タンク1と水ポンプ3により水を供給することで、噴霧空気4の温度を低下させることができる。この際、系統内のドレン化防止のため、混合器2は、混合器2に供給する水を微粒化可能な構造、例えば水噴霧の機構を備え、混合器2の中に供給された水を全て蒸発させ水蒸気にすることが望ましい。ドレン発生を防止し、噴霧空気4の温度を効果的に低下させるために、水流量調整弁10と噴霧空気流量調整弁11により、混合器2に供給される水と噴霧空気4の流量を制御する。混合器2にて混合された噴霧空気と水蒸気の噴霧混合流体6は、燃焼器22に供給されて液体燃料5を微粒化する。これは煤塵発生量を低減させるだけでなく、液体燃料5の微粒化時に液滴の周囲に不活性ガスである水蒸気を供給できるため、局所的な火炎温度の高温化を防止し、NOx排出濃度を低減できる。また従来、熱交換器により低下させていた噴霧空気4の温度を、水の供給のみで低下できるため、冷却用の熱交換器が不要となり、水を供給した分の噴霧空気量を少なくできる。更にタービン26の作動流体として燃焼器22に供給された噴霧混合流体6に含まれる水蒸気が使用できるため、システム全体の効率を向上させることができる。
ガスタービン負荷が上昇し、液体燃料5の供給量が増加した場合、燃焼器22の燃焼温度が上昇するため燃焼は安定し、煤塵発生量が低下する。また、液体燃料5の供給圧力が増加するため、圧力噴霧により液体燃料5単体での微粒化が促進する。このため液体燃料5を微粒化するための噴霧空気圧力も低減でき、アトマイズ圧縮機15の代わりにガスタービン圧縮機23からの抽気空気16を抽気空気流量調整弁12によって制御し、噴霧空気4として使用すれば、アトマイズ圧縮機15の動力を抑えることができ、システム全体の効率が向上する。
本発明を用いた第2の実施例として、ガスタービンのシステム構成を図2に示す。本システムは図1の実施例で示したシステムに対し、噴霧空気4系統の混合器2上流部に圧力・温度・流量計測器30を、また噴霧流体系統の燃焼器22上流部に温度計測器31を設置している。圧力・温度・流量計測器30は、計測した各物性値を演算器32に出力し、演算器にて各物性値から計算された弁開度を用いて、第1の水供給系統8の水流量調整弁13を制御する。また、温度計測器31の下流にドレントラップ33を設け、噴霧混合流体6中に生成したドレンを分離する。さらに、供給系統7から分岐し燃焼器22に直接水を供給可能な第2の水供給系統9が設けられており、第2の水流量調整弁14により燃焼器22に供給する水の流量を制御する。混合器2は、噴霧空気4の供給配管に水噴霧ノズル51を設けた単純な構造として、コスト低下を図っている。
混合器2において噴霧空気4に水を供給する際、混合器2内部および混合器2の下流系統に蒸発しなかった水がドレンとして残る場合が考えられる。このドレンが搬送されて燃焼器22に供給されると液体燃料5の微粒化が抑制されるだけでなく、燃焼場に水の塊が供給されるために不安定燃焼を誘発する。噴霧空気4に水蒸気として供給可能な水の量は、飽和水蒸気として噴霧空気4の流量,圧力および温度で決定される。図3に混合器2に噴射する水の量と、噴霧空気4と水蒸気の噴霧混合流体温度の関係を示す。噴霧空気4に対する水の流量比率を増加させると噴霧混合流体6の温度が低下し、図中に示した飽和温度Trに達する。この温度は、噴霧空気4に対する水の流量比率,混合器2内部の圧力に依存し、水が全て水蒸気となる最低温度となり、この条件において混合器2に供給する最大水流量Wrが決定する。図2において、混合器2に供給する噴霧空気4の流量,圧力および温度を計測器で監視,水の供給限界値Wrを演算器で計算できれば、第1の水流量調整弁を制御して水のドレン化を防止することが可能となる。また、混合器2内部にて水が全て水蒸気になった場合でも、噴霧混合流体6を燃焼器22に供給する系統にて、自然放熱等により噴霧混合流体6の温度が低下し、ドレンが発生する恐れがある。特にガスタービンの昇速時や負荷変化時は、噴霧混合流体温度が不安定となることが考えられ、本実施例のようにできるだけ燃焼器22の近傍にて温度計測器により噴霧混合流体6の温度を監視することが望ましい。さらに、噴霧混合流体6中にドレンが発生した場合においても、ドレントラップ33によりドレンを分離することができ、本ドレンは水タンク1、もしくは第2の水供給系統9に供給することで再利用が可能となる。
混合器2に水を供給した場合、図3に示したように噴霧混合流体6の温度が低下すると共に水を供給した分、噴霧混合流体6の流量が増加する。従って噴霧混合流体6の質量流量を一定に保つ場合は、噴霧空気4の流量を減少させることができる。図4に混合器2に噴射する水の量と。噴霧混合流体6の質量流量を一定に保つ場合の噴霧空気流量の関係を示す。噴霧空気4への水供給により、噴霧空気量を低下させることができ、アトマイズ圧縮機15の動力を低減できる。
本実施例において、供給系統7から分岐し、燃焼器22に直接水が供給可能な第2の水供給系統9を設けている。これは、ガスタービンが高負荷となり燃焼温度が上昇した場合は、混合器2からの水蒸気だけでは充分な低NOx化が図られない可能性があり、第2の水供給系統9により燃焼場に水を直接噴射し、NOx排出量を低減する。
図2のシステムを用いたガスタービン運用の実施例として、ガスタービン回転数および負荷,液体燃料流量,噴霧空気流量,水流量の経時変化を図5に示す。ガスタービンの着火および起動昇速時においては、アトマイズ圧縮機15から供給される噴霧空気4を用いて液体燃料5を微粒化させる。ガスタービン回転数が増加するに従い液体燃料流量、および噴霧空気量が増加し、更に噴霧空気4の温度が上昇する。ガスタービンが無負荷定格速度運転に達した時、断熱圧縮により噴霧空気温度は一般的に300℃程度になる。この時、噴霧空気4による液体燃料5のコーキングを防止するため、混合器2に水を供給し、噴霧空気4の温度を低下させ、混合後は噴霧混合流体6として燃焼器22に供給する。尚、図5に示すように水を供給した分、噴霧空気4の流量を低下することができる。ガスタービンが負荷上昇を開始し、燃焼が安定して煤塵排出量が低減後、噴霧空気4の供給元をアトマイズ圧縮機15からガスタービン圧縮機23に切替えて、ガスタービン圧縮機吐出空気24の抽気空気16を噴霧空気4として使用する。更にガスタービン負荷が上昇し、NOx排出量が増加する場合、第2の水供給系統9から燃焼器22に水を直接供給し、燃焼場に噴霧、高負荷時のNOx排出濃度を低減する。本ガスタービン運転方法を採用することで、ガスタービンの起動から定格負荷まで、高効率、かつNOx排出量を低減した運用が実現できる。
図2のシステムを用いた最適な燃焼器形態の実施例を図6に示す。尚、図6は燃焼器22の横断面図を示している。燃焼器22では、ガスタービン圧縮機吐出空気24と液体燃料5によって燃焼ガス25を生成する。生成された燃焼ガス25はタービン26を回転させて発電機27で発電させる。
図6に示すように燃焼器22は外筒43とエンドフランジ46で囲まれ、内筒壁44で囲まれた燃焼室45,液体燃料5を燃焼室45に供給し燃焼させるバーナ49より構成される。
液体燃料5,噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6,第2の水供給系統9から供給された水は、燃焼器22中心軸上に設置されたバーナ49に各々供給される。バーナ49は、内部に混合室40を具備しており、混合室40へ液体燃料5を噴霧する燃料噴霧ノズル52が設置されている。また、燃料噴霧ノズル52の周囲には噴霧空気スワラ50が設けられ、噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6が旋回流を伴い混合室40へ供給し、液体燃料5の微粒化を促進する。噴霧空気スワラ50の上流において噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6の供給部に第2の水供給系統9から供給された水を噴霧する水噴霧ノズル51が設置されており、噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6へ水を混合する。
このように混合室40に供給される直前に噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6へ第2の水供給系統9から供給された水を混合することにより、水が蒸発しなかった場合においても、水噴霧ノズル51により水は霧状で混合室40に供給される。また、混合室40を設けることにより、噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6中に液体燃料5および水を霧状で分散させることができる。液体燃料5と水の液滴が分散した混合流体は、混合室40下流の燃焼室45へ供給され燃焼する。このように燃焼場において液体燃料5の液滴近傍で水液滴の急激な蒸発によるミクロ爆発が、更に液体燃料5を微粒化し、煤塵およびNOx排出濃度を低減する。
バーナ49の混合室40周囲にはガスタービン圧縮機吐出空気24に旋回を伴って燃焼室45に供給させる空気スワラ54を設けており、空気スワラ54に供給するガスタービン圧縮機吐出空気24に水噴霧が可能な水噴霧ノズル51を設置している。燃焼器22に供給する水を、混合室40とガスタービン圧縮機吐出空気24に分割することで、燃焼場の極度な温度低下を防止し、燃焼安定性を損なうことなくガスタービンの運用が可能となる。
図2のシステムを用いた最適な燃焼器形態について第2の実施例を図7に示す。本実施例は、図6の実施例に対して、混合室40へ第2の水供給系統9から供給された水を噴霧する水噴霧ノズル51が設置されている。また混合室40下流に混合流体噴霧ノズル53を設けている。
このように混合室40へ直接水を噴霧可能な構造とすることによって、噴霧空気4もしくは噴霧混合流体6中に液体燃料5および水を霧状で分散させることができ、噴霧空気,水蒸気,液体燃料5と水の液滴が均一に混合可能となる。液体燃料5と水の液滴が分散した混合流体は、混合室40下流に設けた混合流体噴霧ノズル53によって燃焼室45へ再度噴霧されて燃焼場に供給される。このように液体燃料5と水は2段で噴霧されるため、燃焼室45において微粒化が促進し、燃焼場においては液体燃料5の液滴近傍で水液滴の急激な蒸発によるミクロ爆発が、更に液体燃料5を微粒化し、燃焼安定性を損なうことなく煤塵およびNOx排出濃度を低減する。
以上説明した各実施例のガスタービンは、空気を圧縮するガスタービン圧縮機23と、ガスタービン圧縮機23で圧縮された空気と液体燃料5とを混合燃焼させて燃焼ガス25を生成する燃焼器22と、燃焼器22で生成された燃焼ガス25で駆動するタービン26とを備え、液体燃料5を微粒化する噴霧空気4を供給する手段を有するガスタービンにおいて、噴霧空気4に水を供給する混合器2を備え、混合器2からの流体である噴霧混合流体6を燃焼器22に供給するよう構成されている。
このような燃焼器では、圧縮機から吐出した高温の噴霧空気を、噴霧空気に直接水を供給し混合することで温度を低下することができ、熱交換を用いた冷却器等が不要となる。それとともに、混合後の水蒸気と空気を液体燃料微粒化用の作動流体として使用できるため、噴霧空気を生成する量を低減できる。また、供給した水は噴霧空気とともにガスタービン燃焼器に供給されてタービンを駆動する作動流体として使用できるため、圧縮機動力を含めたシステム全体の効率が向上する。さらに噴霧空気に含まれる水蒸気は、バーナ近傍における高温燃焼領域の温度を下げて効果的にNOx排出濃度を低減することができる。
さらに上述の実施例では、混合器2に供給する噴霧空気の流量,温度,圧力のうちの少なくとも一つを計測する計測手段である、圧力・温度・流量計測器30を備えており、ここからの情報に基づいて混合器2に供給する水の流量を制御する手段を備えている。混合器2に供給される噴霧空気と混合後の流体の温度や圧力を監視することで、噴霧空気中で蒸発可能な水の量を制御することができ、液体燃料微粒化用の混合流体をバーナに供給する系統にて、水蒸気のドレン化を防止でき、不安定燃焼を抑制することができる。
各実施例の燃焼器では、噴霧空気と水蒸気の混合流体を燃焼器のバーナに供給後、混合流体中に液体燃料もしくは液体燃料と水を噴霧、混合後にバーナ端面からこれらの混合流体を燃焼場に噴霧することで、液体燃料を2段で微粒化できる。さらに実施例2のように、混合器2に水を供給する第1の水供給系統8と、この系統は別に燃焼器22に水を供給する第二の水供給系統9とを設ければ、更に水の噴霧により、液体燃料と水を液滴状態で混合することができる。そうすと、液体燃料液滴の近傍で水の急激な蒸発による爆発が更に液体燃料を微粒化し、NOx排出量および煤塵排出量を効果的に低減できる。
各実施例の構造および制御方法を採用すれば、アトマイズ圧縮機の動力,噴霧空気の熱損失および水噴射量を低減させてシステム全体の効率を向上させるとともに、NOxおよび煤塵排出量を低減したガスタービン発電プラントを運用することができる。
1 水タンク
2 混合器
3 水ポンプ
4 噴霧空気
5 液体燃料
6 噴霧混合流体
7 供給系統
8 第1の水供給系統
9 第2の水供給系統
10 水流量調整弁
11 噴霧空気流量調整弁
12 抽気空気流量調整弁
13 第1の水流量調整弁
14 第2の水流量調整弁
15 アトマイズ圧縮機
16 抽気空気
17 空気
22 燃焼器
23 ガスタービン圧縮機
24 ガスタービン圧縮機吐出空気
25 燃焼ガス
26 タービン
27 発電機
28 排ガス
30 圧力・温度・流量計測器
31 温度計測器
32 演算器
40 混合室
43 外筒
44 内筒壁
45 燃焼室
46 エンドフランジ
47 空気噴孔
49 バーナ
50 噴霧空気スワラ
51 水噴霧ノズル
52 燃料噴霧ノズル
53 混合流体噴霧ノズル
54 空気スワラ

Claims (9)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された空気と液体燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼器で生成された燃焼ガスで駆動するタービンとを備え、
    前記液体燃料を微粒化する噴霧空気を供給する手段を有するガスタービンにおいて、
    前記噴霧空気に液相の水を供給する混合器を備え、前記混合器からの流体を前記燃焼器に供給するよう構成されたことを特徴とするガスタービン。
  2. 請求項1のガスタービンにおいて、
    前記混合器に供給する噴霧空気の流量,温度,圧力のうちの少なくとも一つを計測する計測手段を備え、前記計測手段の情報に基づいて、前記混合器に供給する水の流量を制御する手段を備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。
  3. 請求項1または2のガスタービンにおいて、
    前記噴霧空気は前記圧縮機が生成した圧縮空気の一部であることを特徴とするガスタービン。
  4. 請求項1から請求項3の何れかのガスタービンおいて、
    前記混合器に水を供給する第一の水供給系統と、前記燃焼器に水を供給する第二の水供給系統を備えたことを特徴とするガスタービン。
  5. 請求項4のガスタービンにおいて、
    前記燃焼器が、
    前記混合器からの流体に、前記第二の水供給系統の水を噴霧する水噴霧ノズルと、
    前記水噴霧ノズルで水を噴霧された前記流体と前記液体燃料とを混合する混合室とを有することを特徴とするガスタービン。
  6. 請求項4のガスタービンにおいて、
    前記第二の水供給系統の水を、前記混合室に噴霧する水噴霧ノズルを備えたことを特徴とするガスタービン。
  7. 請求項4から請求項6の何れかのガスタービンにおいて、
    前記燃焼器が、
    前記混合器からの流体と前記液体燃料とを混合する混合室と
    前記圧縮機で生成された圧縮空気を供給する圧縮空気供給系統と、
    前記圧縮空気供給系統に、前記第二の水供給系統からの水を供給する系統とを有することを特徴とするガスタービン。
  8. 請求項5から請求項7の何れかのガスタービンにおいて、
    前記燃焼器は前記混合室の下流に燃焼室を備え、
    前記混合室の流体を前記燃焼室に噴霧する液体燃料噴霧ノズルを有することを特徴とするガスタービン。
  9. 空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された空気と液体燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼器で生成された燃焼ガスで駆動するタービンとを備え、
    前記燃料を微粒化する噴霧空気を供給する手段を有するガスタービンの運転方法において、
    液相の水を供給して温度を低下させた後に、前記噴霧空気を前記燃焼器に供給することを特徴とするガスタービンの運転方法。
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