JP5610446B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

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本発明は、ガスタービン燃焼器、特に、バーナを複数個配置したマルチバーナ形式のガスタービン燃焼器の煤塵発生量を低減できる液体燃料および気体燃料の両方に対応したデュアル燃料焚きガスタービン燃焼器に関する。
近年の発電事業では電力需要の逼迫により、燃料の供給が比較的容易な液体燃料など多様な燃料を使用するニーズが増えており、液体燃料用燃焼器を適用するガスタービン発電設備が望まれている。
地球環境保護の観点からガスタービン燃焼器の排ガスに対するNOx、煤塵等の環境規制は厳しさを増している。環境規制を満たす一手段として、液体燃料を空気と予め混合してから燃焼する予蒸発予混合燃焼方式がある。その一例として、特許文献1には、中空円錐状の混合室を持つ拡散燃焼バーナを中央に配置し、その外周に燃料と燃焼用空気を混合する円筒状の混合室を備えた複数の予混合燃焼バーナを配置するガスタービン燃焼器が開示されている。
前記拡散燃焼バーナには燃焼用空気に旋回を与える空気孔が配設され、高温の燃焼ガスを外周方向に広げることで予混合燃焼バーナの着火源として作用させ、予混合燃焼バーナの燃焼安定性を向上させている。
前記予混合燃焼バーナは、略軸中心に液体燃料ノズルを配置し、液体燃料ノズルの下流側に混合室を設け、その混合室壁に複数列の円筒状の空気孔を設けた構造である。前記液体燃料ノズルから噴射される液体燃料は、混合室内で蒸発して空気と混合することで予蒸発予混合燃焼し、NOxおよび煤塵排出量の低減を実現できる。
特開2010−236739号公報
マルチバーナ形式のガスタービン燃焼器では、燃料供給量が少ないガスタービンの起動・昇速や低負荷条件では燃料を供給するバーナを限定し、定格に近い負荷条件で全てのバーナに燃料を供給する運用が行われる。特に燃料流量が少ない低負荷条件では拡散燃焼バーナにのみ燃料を供給することで、燃焼ガスの平均温度が低くても燃焼安定性を確保している。しかし、燃料流量が少ない条件や、液体燃料ノズルの微粒化特性の悪い条件では、燃焼の反応速度が低下し、燃焼に要する時間が長くなる。また、液体燃料噴霧角が狭い場合、燃焼用空気の流れに液体燃料が巻き込まれず、液体燃料の液滴の周囲に燃焼に必要な酸素が供給されず、燃焼反応の進行が遅くなる可能性がある。さらに、予混合燃焼バーナに燃料を供給しないときは、予混合燃焼バーナから噴出する燃料用空気により拡散燃焼バーナの燃焼ガスが冷却され、燃焼反応が緩慢になりやすい。これらは煤塵発生の要因となることから、特に低負荷条件での煤塵低減技術が求められている。
本発明の目的は、ガスタービン燃焼器の燃焼安定性を維持しつつ、煤塵の放出量を低減可能な信頼性の高いガスタービン燃焼器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、液体燃料を混合室に噴出する液体燃料ノズルと、前記混合室を内側に形成する円錐プレートと、前記混合室から流入する燃料を燃焼させる燃焼室と、前記円錐プレートに設けられた複数の空気孔と、前記液体燃料ノズルの周囲に燃焼用空気を噴出する空気孔と、前記円錐プレートに形成された突起部と、該突起部によって形成される断面積が極小値を持つ流路とを有し、燃焼用空気を導入するための空気孔が、前記突起部に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ガスタービン燃焼器の燃焼安定性を維持しつつ、煤塵の放出量を低減可能な信頼性の高いガスタービン燃焼器を提供できる。
本発明に関わる実施例1におけるガスタービン燃焼器の拡散燃焼バーナ構造を示す図である(実施例1)。 本発明に関わる実施例1におけるガスタービン燃焼器の構成を示す断面図及びガスタービン発電プラントの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本発明に関わる実施例2におけるガスタービン燃焼器の構成を示す断面図及びガスタービン発電プラントの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本発明に関わるガスタービン燃焼器の実施例2の拡散燃焼バーナ近傍の流れを示す図である。
以下、本発明を用いた液体燃料を燃料として使用するガスタービン燃焼器の実施例について、図面を参照して説明する。
なお、以下に示す本発明の実施例は、拡散燃焼バーナの中心に配置した液体燃料ノズル先端の燃焼室側に流路断面積をその上流より縮小するための突起部を有し、前記突起部に燃焼用空気を導入するための空気孔を備えている。そして、本発明の実施例によれば、燃焼器ガスタービン燃焼器から排出される未燃分、特に液体燃料を燃料とする場合の煤塵の排出量を低減するガスタービン燃焼器を提供できる。
本発明の実施形態の一例である液体燃料を使用できるガスタービン燃焼器について図1および図2により説明する。図2は、ガスタービン燃焼器の構成を断面図で示すと共に、ガスタービン燃焼器を備えるガスタービンシステムの構成図である。図2により本実施例のガスタービンシステムの概略構成を説明する。
本実施例に示すガスタービンシステムは、液体燃料をガスタービンの燃料とするガスタービン発電プラントの一部である。ガスタービン発電プラントは主として、空気を圧縮して高圧の燃焼用空気300を生成する圧縮機1と、この圧縮機1から導入される燃焼用空気300と燃料とを混合して燃焼ガス400を生成するガスタービン燃焼器3と、燃焼ガス400を供給するタービン2と、このタービン2の回転によって駆動され発電を行う発電機4とを備えている。
上記のガスタービン燃焼器3は、燃料として液体燃料100が供給可能であり、液体燃料100を微粒化して噴射するために噴霧空気350を供給できる構成となっている。噴霧空気350は圧縮機1から抽気して熱交換器30で冷却した後、噴霧空気圧縮機31で昇圧され液体燃料ノズル12に供給される。ガスタービン燃焼器3では液体燃料100と圧縮機1から供給される燃焼用空気300とを混合して、内筒7に形成される燃焼室6で燃焼させ高温の燃焼ガス400を生成させる。前記内筒7を内部に収容した外筒5と、この外筒5の端部を覆う閉止板9と、前記内筒7の下流側に接続して生成した高温の燃焼ガス400をタービン2に導くトランジションピース8とで密閉した圧力容器を構成している。
前記ガスタービン燃焼器3に備えられた内筒7の上流側の軸中心位置には、燃焼安定性の良い拡散燃焼バーナ10が設置され、その周囲には予混合燃焼バーナ11が複数個配置される。予混合燃焼バーナ11の外周側には、拡散燃焼バーナ10と予混合燃焼バーナ11を囲鐃するバーナカバー21が配置され、バーナカバー21の下流端には拡散燃焼バーナ10と予混合燃焼バーナ11を支持するためのプレート19がバーナカバー21と一体となって配置されている。
ガスタービン燃焼器3に備えられた予混合燃焼バーナ11には、予混合燃焼バーナ11の上流側軸中心位置に液体燃料100を供給するための液体燃料ノズル13が設置される。液体燃料ノズル13から噴射された液体燃料100は、混合室11a内で予混合燃焼バーナ11の壁面に設けられた複数の空気孔16から流入する燃焼用空気300と混合しながら燃焼室6へ噴出する。液体燃料100の蒸発・混合が混合室11aで促進されるため、未燃分が少ない燃焼が可能となる。
拡散燃焼バーナ10は、内側に混合室10aを形成する中空円錐形状の円錐プレート10bが設置された構造であり、この円錐プレート10bの壁面には燃焼用空気300を混合室10aに噴出するための複数個の空気孔15が配設されている。前記拡散燃焼バーナ10の軸中心位置には、拡散燃焼用の液体燃料100を噴射する液体燃料ノズル12が配置されており、中心から液体燃料100が噴射され、その周囲から噴霧空気350が供給されることで燃料が微粒化される。液体燃料100は燃焼用空気300と混合室10aで混合しながら燃焼室6へ流入して燃焼し、高温の燃焼ガス400となりタービン2を駆動する。
次に、本発明のガスタービン燃焼器を備えたガスタービンシステムの燃料供給系統および運転方法を説明する。
液体燃料タンク110に貯蔵された液体燃料100は加圧ポンプ101で昇圧され、液体燃料供給系統120と液体燃料供給系統121から閉止板9を介し拡散燃焼バーナ10および予混合燃焼バーナ11に供給される。燃料流量は、ガスタービンの負荷に応じて制御する構成となっており、ガスタービンを起動から昇速させて低負荷条件で運転する場合には液体燃料100を拡散燃焼バーナ10のみに供給して単独で運転させる。ガスタービンの高負荷条件では燃料流量が増加するため、拡散燃焼バーナ10に加えて、予混合燃焼バーナ11にも液体燃料100を供給する。拡散燃焼と予混合燃焼の燃料流量の比率は、低NOxと安定燃焼の両立を図るように制御する。
上記の構成を持つガスタービン燃焼器の拡散燃焼バーナの構造を図1で説明する。
拡散燃焼バーナ10の軸中心位置には液体燃料100を噴霧空気350で微粒化して燃焼室6へ噴射するための二流体噴霧方式の液体燃料ノズル12が配置されている。液体燃料ノズル12の周囲に設置した中空円錐形状の円錐プレート10bには空気孔15a、15b、15cおよび15dがそれぞれ周方向に複数個配設されている。各空気孔から供給された燃焼用空気300は液体燃料ノズル12から噴射された液体燃料100と混合して混合気50となり、燃焼室6で燃焼する。
液体燃料ノズル12の先端周囲には、空気孔15aが円周方向に傾斜して配設されている。液体燃料ノズル12の下流位置には円錐プレート10bと一体となった突起部25が設けられ、その中心に流路断面積が極小値を持つ流路26が形成されている。突起部25には流路26へ燃焼用空気300を供給するための空気孔15bが配設され、空気孔15bには周方向および軸方向に傾斜が与えられている。流路26の出口は円錐プレート10bに開口されており、流路26を抜けると断面積が急拡大する形状となっている。燃焼室6に面した円錐プレート10bには周方向および軸方向に傾斜した空気孔15c、15dが配設されている。
上記の構造を持つ拡散燃焼バーナ10近傍の流れとそれによる効果を説明する。
液体燃料ノズル12から噴出する液体燃料100及び噴霧空気350は各空気孔から供給される燃焼用空気300と共に流路26及び混合室10aを通り燃焼室6へ供給され燃焼ガス400となる。
本実施例の拡散燃焼バーナ10では、円錐プレート10bに突起部25を設け、液体燃料ノズル12と混合室10aとの間に、断面積が極小値を持つ流路26を形成している。流路26には液体燃料ノズル12の下流に生じる後流渦や突起部25入口での燃焼用空気300の収縮による剥離渦などの細かい乱れ構造を含んで流下する流れが形成される。混合室10aに噴出する液体燃料100と燃焼用空気300の混合気50は、流路26の狭い空間で限定されていた渦が大きく拡大して崩壊するにつれて、急速に混合される。
さらに、円周方向に傾斜した空気孔15aから供給された燃焼用空気300は、液体燃料ノズル12近傍で旋回流を形成する。流路26では断面積が減少し、液体燃料ノズル12から噴出した液体燃料100と空気孔15aから供給された燃焼用空気300の混合気50の角速度は上昇する。大きな角速度を持った混合気50は流路26下流で壁の拘束がなくなると急速に外周方向に広がり、円錐プレート10bに配設された空気孔15c、15dから流入する燃焼用空気300と衝突する。燃焼用空気300との衝突により、液体燃料100の液滴にせん断力が作用し微粒化が進行する。急拡大で急速混合し、燃焼用空気300によるせん断力の作用で微粒化された液体燃料100の液滴群内部に空気孔15c、15dから流入する燃焼用空気300が拡散するため、酸化反応が進行して燃え残りである煤塵の発生量を低減できる。
突起部25が形成されていることによるもう一つの効果として、液体燃料ノズル12と燃焼室6に形成される火炎との輻射伝熱量の減少による液体燃料ノズル12の温度上昇防止がある。熱分解による液体燃料ノズル12内でのコークス生成を予防できるため、燃料供給系統の閉塞のリスクを低減した信頼性の高い燃焼器が提供できる。
突起部25が形成されていることによるさらにもう一つの効果として、流路断面積が極小となる流路26内の流速を上昇させて周囲より圧力が低い領域を作るエジェクタ効果を生じさせ、空気孔15aおよび15bから流入する燃焼用空気300を増加させることがある。流路26に液体燃料ノズル12から液体燃料100および噴霧空気350が高速で噴出することで、液体燃料100の周囲に供給される燃焼用空気300を増加させることができる。液体燃料100の蒸発・混合が促進されるとともに、燃空比が低下して火炎温度の上昇箇所を少なくできるため、NOx排出量を低減できる。
次に、空気孔15bが突起部25に設けられていることによる効果を説明する。空気孔15bを突起部25に設けることにより、燃焼用空気300が突起部25の表面を覆うように流入するため、流路26への液体燃料100の付着およびコークスの析出を防止できる。なお、空気孔15bを軸方向、円周方向に傾けることで、流路26への液体燃料100の付着およびコークスの析出防止効果は更に向上する。また、液体燃料100や噴霧空気350の流量増加に伴いエジェクタ効果も増大するため、空気孔15bから流入する燃焼用空気300の流量も増加する。これにより、突起部25の表面を覆う燃焼用空気300も増加するため、壁面に燃料が付着することによるコークスの生成を防止する効果も大きくなり、流路26の断面積減少や閉塞による燃焼安定性の低下に起因したガスタービン燃焼器の信頼性低下を防止できる。
なお、本実施例では、液体燃料100の噴射で液体燃料ノズル12の下流に形成されるコーン形状の噴霧軌跡が流路26の内面に衝突せず、かつ流路26から最も離れた位置に液体燃料ノズル12の先端が配置されている。高速で噴射される液体燃料100の運動量を燃焼用空気300に伝達することで、流路26を通過する燃焼用空気300の流速を上げてエジェクタ効果を得る。運動量の伝達が充分でない場合はエジェクタ効果が低下するため、液体燃料ノズル12を流路26から離して設置することで運動量伝達の時間を長くし、流路26での燃焼用空気300の平均流速を上げ、エジェクタ効果を増加する。これにより液体燃料100の蒸発・混合時間も長くなり、促進されるため、局所的な火炎温度の上昇箇所を少なくできNOx排出量を低減できる。
以上のように、本実施例の構成では、液体燃料の微粒化および液体燃料と燃焼用空気との混合が促進されるため煤塵のような大気汚染物質の発生量を低減できる。また、突起部25の表面へのコークス生成を防止できるため、信頼性の高いガスタービン燃焼器を提供できる。さらに、液体燃料ノズルの先端やその上流でコークスが生成して燃料が供給不能となる可能性を低減し、信頼性が高い燃焼器を提供できる。
液体燃料の流量が増加するほど液体燃料の周囲に流入する燃焼用空気の流量が増加傾向になるため燃焼温度が低下傾向となり、燃料の予蒸発を促進することで局所の燃焼温度を低下しNOx排出量の増加を抑制できる。
なお、本実施例では噴霧空気を用いる二流体噴霧方式の液体燃料ノズルを用いて説明したが、渦巻噴射弁方式のような一流体ノズルを用いても効果が期待できる。
本発明の実施形態の一例である液体燃料と気体燃料の両方を燃料として使用できるデュアル燃料対応のガスタービン燃焼器について、図3を用いて説明する。本実施例のガスタービン発電プラントは図2に示した構成に加えて、ガスタービン燃焼器3に気体燃料200を供給可能にした構成であり、相違箇所について説明する。
本発明のガスタービン燃焼器を備えたガスタービンシステムの燃料供給系統は、実施例1に示した液体燃料100を供給するための液体燃料供給系統120、121に加えて、気体燃料200を気体燃料タンク210から供給するための気体燃料供給系統220、221を備えている。それぞれの系統は閉止板9に接続され、拡散燃焼バーナ10および予混合燃焼バーナ11に気体燃料200が供給される。
拡散燃焼バーナ10および予混合燃焼バーナ11には、気体燃料200を混合室10a、11aへ供給するための気体燃料ノズル14、気体燃料噴孔17が設けられている。気体燃料ノズル14は拡散燃焼バーナ10の円錐プレート10bに設けた空気孔15の上流側に近接した位置に配置されている。気体燃料200は空気孔15内および混合室10aで燃焼用空気300と混合しながら燃焼室6へ供給される。他方の気体燃料噴孔17は、予混合燃焼バーナ11の軸中心に設けた液体燃料ノズル13の下流側の混合室11aに設けられた複数の空気孔16の壁面に設けられている。気体燃料噴孔17から供給された気体燃料200は空気孔16および混合室11a内で燃焼用空気300と混合しながら燃焼室6へ供給される。液体燃料100を供給する場合と同様に、気体燃料200と燃焼用空気300の混合気は燃焼室6で燃焼し、高温の燃焼ガス400となり、タービン2を駆動する。
上記の構成を持つガスタービン燃焼器の拡散燃焼バーナ近傍の構造を図4で説明する。
実施例1に示したガスタービン燃焼器の拡散燃焼バーナと同様に、拡散燃焼バーナ10の軸中心位置には液体燃料100を燃焼室6へ噴射するための二流体噴霧方式の液体燃料ノズル12を配置しており、その周囲の円錐プレート10bには、空気孔15a、15b、15cおよび15dがそれぞれ周方向に複数個配設される。
空気孔15aは液体燃料ノズル12の先端周囲に設けられ、燃焼用空気300が液体燃料ノズル12の外周からノズル先端方向へ供給される。液体燃料ノズル12先端の下流位置には円錐状プレート10bと一体となった突起部25が設けられ、その間に形成された流路26へ燃焼用空気300を供給するための空気孔15bが突起部25に配設される。空気孔15bの入口は、円錐プレート10bに設けられた空気孔15cの壁面に配置されており、空気孔15bは空気孔15cと連通するように形成されている。そのため、空気孔15cに流入した燃焼用空気300の一部が、流路26へ供給される。また、空気孔15c、15dの上流側に近接した位置には、空気孔15c、15dに気体燃料200を供給する気体燃料ノズル14が配置されており、燃料ヘッダ18に供給された気体燃料200を空気孔15c、15dを介して混合室10aに供給できるように構成している。
突起部25の燃焼室6側は曲面形状となっており、燃焼用空気300がコアンダ効果で曲面に沿って外周方向へ広がりながら流出する。流路26から流出する燃焼用空気300は、空気孔15cおよび空気孔15dから流出する気体燃料200と燃焼用空気300との混合気51と衝突して混合室10aで混合し、燃焼室6で高温の燃焼ガス400となる。
気体燃料200を使用する場合、気体燃料200が空気孔15c内に供給されるため、エジェクタ効果で空気孔15cへ流入する燃焼用空気が増加する。しかし、気体燃料200の流速が速いと、空気孔15cの燃焼室6側壁面に衝突してそのまま空気孔15c内の壁面に沿って混合室10aへ流出するため、燃焼用空気300との接触面積が狭く、混合しにくい。空気孔15c内に空気孔15bの入口を設けたことで、燃焼用空気300が空気孔15b側にも流れ、気体燃料200も空気孔15b側に引き寄せられ、空気孔15cの燃焼室6側壁面に衝突しにくくなる。気体燃料200が空気孔15cの中心付近を流れることで燃焼用空気300との接触面積が増加し、混合が促進されるため局所の燃焼温度の上昇を防止できNOx排出量の低減が可能となる。
このような構成を持つガスタービン燃焼器で液体燃料100を使用する場合、流路26では液体燃料100の進行方向に対して垂直方向から燃焼用空気300を供給するため、液滴にせん断力が働きやすく、液体燃料100の微粒化を促進できる。同様に、突起部25の下流で進行方向とのなす角度が垂直に近い混合気50と燃焼用空気300が衝突するため、液体燃料100の微粒化を促進できる。これらの効果で燃焼速度の上昇で煤塵の発生量を低減できる。
また、突起部25の出口部が曲面となることで、火炎からの熱輻射に起因した円錐プレート10bへの応力集中を防止でき、ガスタービン燃焼器の信頼性を確保できる。なお、本効果は、実施例1の突起部25の燃焼室側に曲面部を形成した場合にも得ることができる。
本実施例の構成では、ガスタービン燃焼器の拡散燃焼バーナに液体燃料が供給される場合、液体燃料の微粒化および液体燃料と燃焼用空気との混合が促進されるため煤塵のような大気汚染物質の発生量を低減できる。また、液体燃料ノズルの先端やその上流でコークスが生成して燃料が供給不能となることを防止でき、信頼性を確保できる。さらに、気体燃料を用いる場合でも気体燃料と燃焼用空気の混合を促進することでNOx排出量の低減ができるガスタービン燃焼器を提供できる。
なお、ここでは煤塵が発生しやすい液体燃料を拡散燃焼バーナに供給する場合について説明したが、気化しやすい液体燃料については燃料の蒸発により突起における流速がさらに上昇し、突起に供給される燃焼用空気の流量が増加するため、局所の燃焼温度を低下してNOx排出量を低減にも有効である。
1 圧縮機
2 タービン
3 ガスタービン燃焼器
4 発電機
5 外筒
6 燃焼室
7 内筒
8 トランジションピース
9 閉止板
10 拡散燃焼バーナ
10a、11a 混合室
10b 円錐プレート
11 予混合燃焼バーナ
12、13 液体燃料ノズル
14 気体燃料ノズル
15、15a、15b、15c、16 空気孔
17 気体燃料噴孔
18 燃料ヘッダ
19 プレート
21 バーナカバー
25 突起部
26 流路
27 ディフューザ
30 熱交換器
31 噴霧空気圧縮機
50、51 混合気
100、150 液体燃料
101、151 加圧ポンプ
110 液体燃料タンク
120、121 液体燃料供給系統
210 気体燃料タンク
220、221 気体燃料供給系統
300 燃焼用空気
350 噴霧空気
400 燃焼ガス

Claims (4)

  1. 液体燃料を混合室に噴出する液体燃料ノズルと、
    前記混合室を内側に形成する円錐プレートと、
    前記混合室から流入する燃料を燃焼させる燃焼室と、
    前記円錐プレートに設けられた複数の空気孔とを有するガスタービン燃焼器であって、
    前記液体燃料ノズルの周囲に燃焼用空気を噴出する空気孔と、
    前記円錐プレートに形成された突起部とを有し、
    該突起部によって、前記液体燃料ノズルと前記混合室との間に、断面積が極小値を持つ流路が形成されており、
    燃焼用空気を導入するための空気孔が、前記突起部に設けられていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 請求項に記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記円錐プレートに設けられた空気孔に気体燃料を供給する気体燃料ノズルを備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 請求項に記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記突起部に設けられた空気孔が、
    前記円錐プレートに設けられた空気孔と連通するように形成されることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項1〜の何れかに記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記突起部が燃焼室側に曲面部を持つことを特徴とするガスタービン燃焼器。
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