JP5324906B2 - ユニット建物 - Google Patents

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本発明は、建築物の揺れを低減させる制震装置を備えたユニット建物に関する。
建築物の地震等による揺れを抑えるために、制震装置を備えた建物が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開2006―2364号公報 特開2005―23596号公報 特許第3828695号公報
特許文献1,2の建物では、制震装置の一端を梁に立設した一方のスタッドに連結し、制震装置の他端を梁に立設した別のスタッドに連結した構成となっているが、スタッドの剛性は梁に比較して低く、スタッドの変形により、減衰手段への荷重(力)伝達の効率が低下する問題がある。
特許文献3の建物では、制震装置が梁に取り付けられており、特許文献1,2の建物に比較すれば、減衰手段への荷重(力)伝達の効率が向上する構成となっている。しかしながら、地震等で建物が揺れた際に、減衰手段の取り付けられている部位にて梁が変形し、これによって減衰手段への荷重伝達の効率が低下することが判明した。
本発明は上記事実を考慮し、建物の揺れを効率的に制震できるユニット建物の提供を目的とする。
請求項1に記載のユニット建物は、上下に積層される複数の建物ユニットと、前記建物ユニットの床梁と天井梁とを連結し、前記床梁と前記天井梁との相対変位を抑制する減衰手段と、前記減衰手段の連結された前記床梁と下側に隣接する他の建物ユニットの天井梁とを梁長手方向中間部分で連結する第1の連結手段、及び前記減衰手段の連結された前記天井梁と上側に隣接する他の建物ユニットの床梁とを梁長手方向中間部分で連結する第2の連結手段の少なくとも一方を備え、さらに、前記第1の連結手段及び前記第2の連結手段は、床梁の下フランジに一方側が固定されかつ他方側が梁側面から外側へ突出した状態で配置された鋼板と、天井梁の上フランジに一方側が固定されかつ他方側が梁側面から外側へ突出された状態で配置された別の鋼板と、これら二枚の鋼板を重ね合せた状態で双方の突出した部分を締結固定するボルト及びナットと、を含んで構成されている。
次に、請求項1に記載のユニット建物の作用を説明する。
請求項1に記載のユニット建物では、地震、強風等によりユニット建物に揺れが生じ、建物ユニットの床梁と天井梁との間に相対変位が生じると、減衰手段が該相対変位を抑制し、その結果、ユニット建物の揺れが低減される。
減衰手段が該相対変位を抑制する際、減衰手段の連結されている床梁、及び天井梁は、減衰手段からの反力を受ける。床梁、及び天井梁の剛性が低い場合、床梁、及び天井梁は減衰手段からの反力を受けて変形する場合がある。また、床梁、及び天井梁は、両端部分は柱に連結されているため、柱近傍では変形は少ないが、梁中央側では両端側よりも相対的に変形が大きくなる。
ここで、床梁、及び天井梁において、減衰手段の取り付けられている部分が変形すると、減衰手段への入力が減少して大きな減衰力が得られなくなるが、請求項1に記載のユニット建物では、互いに隣接する床梁と天井梁とが、梁長手方向中間部分で第1の連結手段または第2の連結手段で連結されて一体化し、互いを補強し合う。このため、減衰手段の連結されている梁の変形が抑えられ、減衰手段に対して効率的に荷重(力)を伝達させることができ、十分な減衰力を得ることができる。
なお、第1の連結手段、及び第2の連結手段は、当然ながら床梁、及び天井梁のうちで地震時等で変形が大きい方へ優先的に取り付けることが好ましく、第1の連結手段、及び第2の連結手段の両方を設けることが更に好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のユニット建物において、前記第1の連結手段及び前記第2の連結手段の少なくとも一方は、前記減衰手段の梁連結部分の鉛直線上に設けられている。
次に、請求項2に記載のユニット建物の作用を説明する。
梁の変形を抑えるには、減衰手段、天井梁、及び床梁を最短距離で連結することが好ましい。したがって、請求項2に記載のユニット建物では、第1の連結手段及び第2の連結手段の少なくとも一方を、減衰手段の梁連結部分の鉛直線上に設けることで、減衰手段、天井梁、及び床梁を最短距離で連結している。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のユニット建物において、前記床梁は、上フランジ、前記上フランジの下方に位置する下フランジ、及び前記上フランジと前記下フランジとを連結するウエブを備え、前記床梁の内部には、前記床梁の前記上フランジと前記床梁の前記下フランジとを連結する床梁補強部材が設けられている。
次に、請求項3に記載のユニット建物の作用を説明する。
床梁が、上フランジと、上フランジの下方に位置する下フランジと、上フランジと下フランジとを連結するウエブとからなる、例えば、断面C字状の開断面形状となっている場合、床梁の内部に上フランジと下フランジとを連結する床梁補強部材を設けることで、床梁補強部材を設けた部分が閉断面形状となって剛性が向上し、床梁の変形が抑えられるのでさらに好ましい形態となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のユニット建物において、前記天井梁は、上フランジ、前記上フランジの下方に位置する下フランジ、及び前記上フランジと前記下フランジとを連結するウエブを備え、前記天井梁の内部には、前記天井梁の前記上フランジと前記天井梁の前記下フランジとを連結する天井梁補強部材が設けられている。
次に、請求項4に記載のユニット建物の作用を説明する。
天井梁が、上フランジと、上フランジの下方に位置する下フランジと、上フランジと下フランジとを連結するウエブとからなる、例えば、断面C字状の開断面形状となっている場合、天井梁の内部に上フランジと下フランジとを連結する天井梁補強部材を設けることで、天井梁補強部材を設けた部分が閉断面形状となって剛性が向上し、天井梁の変形が抑えられるので更に好ましい形態となる。
なお、減衰手段の梁取り付け部分、天井梁補強部材、及び床梁補強部材を、第1の連結手段、第2の連結手段に対して鉛直線上に配置することが、梁の変形を抑える上で最も好ましい形態である。
以上説明したように本発明のユニット建物によれば、建物の揺れを効率的に制震できる。
以下、図1〜図9を用いて、本発明に係るユニット建物の一実施形態について説明する。
(本実施形態に係るユニット建物の全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係るユニット建物8は、3階建であり、複数個の建物ユニット60によって構成されている。
なお、説明の便宜上、建物ユニット60の各部材に名称付けをしておく。建物ユニット60は、4本の柱32と、互いに平行に配置された長短二組の天井大梁42、44と、これらの天井大梁42、44に対して上下に平行に配置された長短二組の床大梁52、54とを備えており、梁の端部を天井と床の仕口に溶接することによりラーメン構造として構成されている。但し、ユニット構成は上記に限られることなく、他の箱形の架構構造としてもよい。
本実施形態では、天井大梁42、44、及び床大梁52、54に、断面コ字形状のチャンネル鋼(溝形鋼)が用いられている。
建物ユニット60は、矩形枠状に組まれた天井フレーム62と床フレーム64とを備えており、これらの間に4本の柱32が立設される構成となっている。天井フレーム62は四隅に天井仕口部(柱)66を備えており、この天井仕口部66に長さが異なる天井大梁42、44の長手方向の端部が溶接されている。
同様に、床フレーム64は四隅に床仕口部(柱)68を備えており、この床仕口部68に長さが異なる床大梁52、54の長手方向の端部が溶接されている。
そして、上下に対向して配置された天井仕口部66と床仕口部68との間に、柱32の上下端部が溶接により剛接合されて及びボルトにより仮固定されて建物ユニット60が構成される。
(1階の制震装置設置構造)
次に、本実施形態の制震装置設置構造の要部について詳細に説明する。
先ず、1階の建物ユニット60について説明する。
図1、乃至図3に示すように、1階の建物ユニット60には、床大梁52と天井大梁42との間、及び天井大梁44と床大梁54との間に制震装置10が取り付けられている。
なお、以下に、代表して1階の床大梁52と天井大梁42との間に設置される制震装置10を説明する。本実施形態の制震装置10は、以下に説明する、フレーム12、ダンパ74、第2のダンパ取付板72から構成されている。
床大梁52の上面には、制震装置10を構成するフレーム12が設置されている。
フレーム12は、鉛直方向に延びる鋼製の第1の柱部材14、及び第1の柱部材14に対して傾斜する第2の柱部材16、及び第1の柱部材14と第2の柱部材16の中間部同士を連結する連結部材18を備え、正面視でアルファベットのA字形状とされている。なお、フレーム12の形状は他の形状であっても良い。
図4に示すように、第1の柱部材14の下端には、床大梁52に取り付けるためのフランジ板20が溶接されている。このフランジ板20には、後述するアンカーボルト34を挿通する丸孔(符号省略)が一対形成されており、この丸孔の上側にウエルドナット22が溶接されている。なお、第2の柱部材16の下端にも同様のフランジ板20が溶接されている。
図3に示すように、第2の柱部材16の上端は、第1の柱部材14の側面上側に溶接されている。また、連結部材18は、一端が第1の柱部材14の側面に、他端が第2の柱部材16の側面に溶接されている。
床大梁52には、第1の柱部材14の丸孔と対向する位置に、後述するアンカーボルト34を挿通する丸孔(符号省略)が形成されている。
図4に示すように、床大梁52の内部には、鋼板で形成された枠形のブラケット26が挿入されており、ブラケット26の上面は床大梁52の上フランジ52A、ブラケット26の下面は床大梁52の下フランジ52Bに密着している。
このブラケット26の上面、及び下面には、床大梁52の丸孔と対向する位置に、後述するアンカーボルト34を挿通する丸孔(符号省略)が形成されている。
第1の柱部材14の丸孔、床大梁52の丸孔、及びブラケット26の丸孔には、鉛直方向に基礎連結部としてのアンカーボルト34が挿通され、アンカーボルト34の上端付近は第1の柱部材14のウエルドナット22に螺合している。
また、アンカーボルト34の中間部分には、ナット30が2個螺合されており、上側のナット30とウエルドナット22とで、第1の柱部材14のフランジ板20と床大梁52の上フランジ52Aとを挟み込んでいる。一方、アンカーボルト34の中間部分に螺合された下方のナット30は、ブラケット26の下フランジ26Aに密着している。
アンカーボルト34は、下側が床大梁52の下面よりも突出しており、突出した部分が基礎36のアンカーホール38に挿入されている。アンカーホール38にはグラウド材40が充填されており、アンカーボルト34を基礎36に固定している。
図3、及び図4に示すように、第1の柱部材14の上端付近の側面には、第1のダンパ取付板70が溶接されている。
天井大梁42の下面には、第2のダンパ取付板72が取り付けられている。
天井大梁42の内部には、鋼板で形成された枠形のブラケット80が挿入されており、ブラケット80の上面は天井大梁42の上フランジ42A、ブラケット80の下面は天井大梁42の下フランジ42Bに密着している。
図3に示すように、第2のダンパ取付板72、天井大梁42の下フランジ42B、及びブラケット80は、これらを貫通するボルト82とナット84により相互に連結固定されている。また、ブラケット80の上部は、天井大梁42の上フランジ42Aに対してボルト82とナット84により固定されている。
第1のダンパ取付板70と第2のダンパ取付板72との間にはダンパ74が水平かつ天井大梁42と平行に配置されており、ダンパ74は、一端がピン48を介して第1のダンパ取付板70に連結され、他端がピン48を介して第2のダンパ取付板72に連結されている。
ダンパ74は、第1のダンパ取付板70と第2のダンパ取付板72との相対変位時に減衰力を発生するものであれば、オイルダンパ、粘弾性ダンパ等の周知のダンパを用いることができる。
図3、及び図5に示すように、第1の柱部材14の上端には、スライド板76が垂直に取り付けられている。
一方、天井大梁42の下面には、第1の柱部材14の上方に、ガイド部材78が取り付けられている。
ガイド部材78は、スライド板76を挟み込む格好のコ字形状を呈しており、スライド板76は、ガイド部材内に梁長手方向に沿ってスライド自在に挿入されており、フレーム12が面外方向へ倒れることを防止している。なお、面外方向の「面」とは、天井大梁42と床大梁52とを結ぶ仮想の面を意味する。
(2階の制震装置設置構造)
次に、2階の建物ユニット60について説明する。
図2、及び図6に示すように、本実施形態のユニット建物8では、2階の建物ユニット60にも1階の建物ユニット60と同様に、床大梁52と天井大梁42との間、及び天井大梁44と床大梁54との間に制震装置10が取り付けられている。
2階の床大梁52の内部には、第1の柱部材14の下側、及び第2の柱部材16の下側に各々ブラケット85が固定され、さらに、この床大梁52の下側に隣接している1階の天井大梁42の内部にも、2階の床大梁52に配置されたブラケット85の鉛直下側に、各々ブラケット85が固定されている。なお、ブラケット85は、ボルト87、ナット89、及び皿ボルト96にて梁内部に固定されている。
図6〜9に示すように、2階の床大梁52の下フランジ52Bの下面には、床大梁52に設けたブラケット85の下側に、矩形の鋼板86(ここでは本発明の第1の連結手段)が取り付けられている。
鋼板86には、一方の側に丸孔88が2個、他方の側に皿モミ部を下側に形成した皿モミ付き丸孔90が2個形成されている。
床大梁52の下フランジ52Bには、皿モミ付き丸孔90と同軸的に丸孔(図示せず)が形成され、床大梁52の内部に配置されたブラケット85には、同じく皿モミ付き丸孔90と同軸的にネジ孔92が形成されている。
鋼板86の皿モミ付き丸孔90、下フランジ52Bの丸孔を下側から上側に向けて挿通させた皿ボルト96(図8,9では、図示省略)を、ブラケット85のネジ孔92にねじ込むことで、鋼板86が下フランジ52B、及びブラケット85に固定されている。
また、1階の建物ユニット60の天井大梁42の上面には、天井大梁42に設けたブラケット85の上側に、床大梁52と同様の鋼板86が上下逆に取り付けられている。
天井大梁42の上フランジ42Aには、皿モミ付き丸孔90と同軸的に丸孔98が形成され、天井大梁42の内部に配置されたブラケット85には、同じく皿モミ付き丸孔90と同軸的にネジ孔(図示せず)が形成されている。
鋼板86の皿モミ付き丸孔90、上フランジ42Aの丸孔98を上側から下側に向けて挿通させた皿ボルト96(図8,9では、図示省略)を、ブラケット85のネジ孔にねじ込むことで、鋼板86が上フランジ42A、及びブラケット85に固定されている。
図9に示すように、床大梁52に取り付けた鋼板86、及び天井大梁42に取り付けた鋼板86は、何れも略半分が梁側面から外側へ突出しており、一方の鋼板86の丸孔88と他方の鋼板86の丸孔88とを同軸的に挿通させたボルト100にナット102を螺合することで、2枚の鋼板86が互いに連結され、床大梁52と天井大梁42とが2枚の鋼板86を介して互いに連結されて相互に力の伝達が可能な構成となっている。
なお、本実施形態では、鋼板86が、予め工場等で床大梁52、及び天井大梁42に緊結されており、建築現場にて建物ユニット60を積層した際に互いに密着した2枚の鋼板86同士をボルト100、及びナット102で固定している。
また、床大梁54と天井大梁44においても、床大梁52と天井大梁42と同様に連結されている。
(作用)
次に、制震装置10の作用を説明する。
地震、強風等により建物ユニット60に揺れが生じ、天井大梁42と床大梁52との間に梁長手方向の相対変位を生じると、天井大梁42と床大梁52との間に配置された制震装置10が該相対変位を抑制し、建物ユニット60の揺れを低減する。なお、天井大梁44と床大梁54との間に相対変位が生じた場合には、天井大梁44と床大梁54との間に配置された制震装置10が該相対変位を抑制し、建物ユニット60の揺れを低減する。
ところで、床大梁52が変形して床大梁52に連結された制震装置10のフレーム12が振れると、ダンパ74への荷重(力)伝達が減少し、ダンパ74の減衰力を十分に得ることが出来なくなる。
本実施形態の建物ユニット60では、1階部分の制震装置10のフレーム12が、上述したようにアンカーボルト34を介して基礎36に対して連結され、さらに、ブラケット26で補強された床大梁52に対して連結されるので、基礎36からダンパ74までの間の力の伝達ロスが抑えられ、ダンパ74への荷重(力)伝達の効率化が図られ、十分な減衰力を得ることができる。
また、2階部分の制震装置10は、2階の床大梁52との取り付け部分において、床大梁52がブラケット85で補強されると共に、鋼板86を介してブラケット85で補強された1階の天井大梁42に連結されているため、制震装置10の取り付けられた2階の床大梁52の変形が抑えられ、2階の床大梁52からダンパ74までの間の力の伝達ロスが抑えられ、ダンパ74への荷重(力)伝達の効率化が図られ、十分な減衰力を得ることができる。
なお、床大梁52、天井大梁42、及びこの両者に連結される制震装置10においても同上の作用効果が得られるのは勿論である。
このように、本実施形態のユニット建物8では、1階、及び2階に設けた制震装置10の各々が、その能力を十分に発揮できるので、ユニット建物8の揺れを効率的、かつ確実に制震することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、フレーム12の取り付けられた2階の床大梁52の梁長手方向中間部を、鋼板86を介して1階の天井大梁42の長手方向中間部に連結し、第2のダンパ取付板72の取り付けられた2階の天井大梁42は、ブラケット80で補強したのみであったが、第2のダンパ取付板72の取り付けられた2階の天井大梁42を、鋼板86(ここでは本発明の第2の連結手段に相当)を介して3階の床大梁52に連結し、さらに、3階の床大梁52をブラケット85で補強する構成としても良い。これにより、2階の天井大梁42の変形を抑えることができ、ダンパ74への荷重(力)伝達の効率化を更に向上させることが可能となる。
上記実施形態では、2枚の鋼板86を、梁側面から突出した部分でボルト固定したが、図10に示すように、鋼板86を梁側面から突出しないように幅狭に形成し、フレーム12のフランジ板20、床大梁52、床大梁52のブラケット85、鋼板86、天井大梁42、及び天井大梁42のブラケット85を貫通する長いボルト104とナット106で固定しても良い。
また、上記実施形態では、床大梁52と天井大梁42とを、制震装置10の取り付け部分で鋼板86を介して連結したが、図11に示すように、さらに、床大梁52の側面と天井大梁42の側面とを、鋼板108とボルト110で連結しても良い。これにより、床大梁52と天井大梁42との一体化が進み、複合梁としての効果がより大きくなり、高い補強効果を得ることができ、さらに梁の変形を抑えることが可能となる。
上記実施形態の制震装置10では、上下方向の寸法が長いフレーム12が床大梁52に固定され、フレーム12よりも上下方向の寸法の短い第2のダンパ取付板72が天井大梁42に固定されていたが、制震装置10を上下逆にしてフレーム12を天井大梁42に固定し、第2のダンパ取付板72を床大梁52に固定しても良い。この場合、上下方向の寸法が長いフレーム12が取り付けられた天井大梁42と、その上側に配置された床大梁52とを優先的に連結する。
また、上記実施形態の制震装置10では、フレーム12が上下方向に長く、第2のダンパ取付板72がフレーム12よりも短い構成であるが、フレーム12と第2のダンパ取付板72の上下方向の長さを同じにしても良い(この場合、第2のダンパ取付板72は、板状ではなく、フレーム12と同様のトラス状の構成とすることが好ましい。)。この場合、制震装置10の上側、及び下側において、各々天井大梁42と床大梁52とを連結することが好ましい。
なお、本実施形態の建物ユニット60は3階建であったが、4階建以上であっても良く、3階以上に制震装置10を設置し、3階以上の床大梁52と天井大梁42を上記の様に鋼板86等で連結しても良い。
ユニット建物の斜視図である。 ユニット建物の正面図である。 1階に設置された制震装置の正面図である。 制震装置の基礎への取付部分を示す正面図である。 制震装置の上端付近を示す側面図である。 2階に設置された制震装置の正面図である。 1階の天井梁と2階の床梁との連結構造を示す分解斜視図である。 1階の天井梁と2階の床梁との連結構造を示す正面図である。 1階の天井梁と2階の床梁との連結構造を示す斜視図である。 参考例に係るユニット建物の、1階の天井梁と2階の床梁との連結構造を示す断面図である。 他の実施形態に係るユニット建物の、1階の天井梁と2階の床梁との連結構造を示す正面図である。
符号の説明
8 ユニット建物
10 制震装置
26 ブラケット(床梁補強部材)
42 天井大梁
42A 上フランジ
42B 下フランジ
44 天井大梁
52 床大梁
52A 上フランジ
52B 下フランジ
54 床大梁
60 建物ユニット
80 ブラケット(天井梁補強部材)
85 ブラケット(天井梁補強部材)
86 鋼板(第1の連結手段、第2の連結手段、力伝達部材)
96 皿ボルト(第1の連結手段、第2の連結手段、力伝達部材)
100 ボルト(第1の連結手段、第2の連結手段、力伝達部材)
102 ナット(第1の連結手段、第2の連結手段、力伝達部材

Claims (4)

  1. 上下に積層される複数の建物ユニットと、
    前記建物ユニットの床梁と天井梁とを連結し、前記床梁と前記天井梁との相対変位を抑制する減衰手段と、
    前記減衰手段の連結された前記床梁と下側に隣接する他の建物ユニットの天井梁とを梁長手方向中間部分で連結する第1の連結手段、及び前記減衰手段の連結された前記天井梁と上側に隣接する他の建物ユニットの床梁とを梁長手方向中間部分で連結する第2の連結手段の少なくとも一方を備え
    さらに、前記第1の連結手段及び前記第2の連結手段は、床梁の下フランジに一方側が固定されかつ他方側が梁側面から外側へ突出した状態で配置された鋼板と、天井梁の上フランジに一方側が固定されかつ他方側が梁側面から外側へ突出された状態で配置された別の鋼板と、これら二枚の鋼板を重ね合せた状態で双方の突出した部分を締結固定するボルト及びナットと、を含んで構成されている、ユニット建物。
  2. 前記第1の連結手段及び前記第2の連結手段の少なくとも一方は、前記減衰手段の梁連結部分の鉛直線上に設けられている、請求項1に記載のユニット建物。
  3. 前記床梁は、上フランジ、前記上フランジの下方に位置する下フランジ、及び前記上フランジと前記下フランジとを連結するウエブを備え、
    前記床梁の内部には、前記床梁の前記上フランジと前記床梁の前記下フランジとを連結する床梁補強部材が設けられている、請求項1又は請求項2に記載のユニット建物。
  4. 前記天井梁は、上フランジ、前記上フランジの下方に位置する下フランジ、及び前記上フランジと前記下フランジとを連結するウエブを備え、
    前記天井梁の内部には、前記天井梁の前記上フランジと前記天井梁の前記下フランジとを連結する天井梁補強部材が設けられている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のユニット建物。
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