JP5322702B2 - 調合香料組成物の調製方法 - Google Patents
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Description
かくして本発明は、乳化物を含有する基材に適合する調合香料組成物の調製方法であって、基本調合香料組成物を水に添加した場合と、牛乳水溶液に添加した場合のそれぞれのPTR−MSによる成分分析における、(水からのリリース量最大値)/(牛乳水溶液からのリリース量最大値)を補正係数として、基本香料組成物の組成比を補正することを特徴とする基材に適合する調合香料組成物の調製方法を提供するものである。
さらに、本発明では前記の方法により補正された組成比に従って調製された調合香料組成物が提供される。
本発明は、調合香料組成物が賦香された飲食品をヒトが実際に飲食した際に感じる飲食品からの調合香料組成物を構成するそれぞれの香料化合物の香気リリースのバランスを、調合香料組成物における構成成分のバランスを補正することで、実際に飲食したときの香気イメージとして最適化する方法である。
(IONICON Analytik GmbH, Innsbruck, Austria)例えば、主に、3つの部分、即ち、水蒸気をプラズマ放電によりH3O+イオンに変換するイオン供給源、空気中の微量の構成成分への陽子移動反応が起こるドリフト管、質量選択されたイオンの感受性の検出を提供するイオン検出器からなるものを例示することができる。PTR−MSは大気を直接導入しリアルタイムに化合物の存在量を測定することが可能で、非常にソフトなイオン化法を用いているため、化合物の分解が少なく、特徴イオンで成分を識別することができる。そのため、例えば、口腔から鼻への芳香放出および鼻後方の輸送の分析のために用いられることも多い(例えば、Aliら(2003)、In vivo analysis of aroma release while eating food: a novel set−up for monitoring on−line nosespace air.1st International Conference on Proton Transfer Reaction Mass Spectrometry and Its Applications, 第2版(A. Hansel, T. Maerk編)、161〜164頁)。
また、上記のような方法は、乳化香料用の調合香料組成物を調製する場合にも応用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
イチゴミルクに添加することを想定し、下記処方(表1)のイチゴ風味の基本調合香料組成物(参考品1)を調合した。
PTR−MS装置:IONICON Analytik GmbH製(オーストラリア)
香気化合物リリース量は通気を始めてから急増し、香料化合物により異なるが約15秒〜3分程度で最大値を記録し、その後徐々に低下していくことがわかった。これは、いずれの香料化合物についてもほぼ同様の傾向であった。
下記表4(乳系基材)および表5(水系のシロップのみの基材)に示した基材を用意し、それぞれの基材に本発明品1と参考品1を0.001%添加し、20名の良く訓練されたパネラーにより官能評価を行った。それぞれの評価は、乳系基材と水系基材について発明品1、本発明品2と参考品1のいずれがより好ましいかを判定すると共に、それらについてコメントを記した。判定結果及び、平均的な官能評価結果を表6に示す。
参考品1のイチゴ風味の基本調合香料組成物50gにMCT(中鎖脂肪酸トリグリセライド:商品名:ODO/日清オイリオ社製)150gを混合溶解し、これとは別にグリセリン625g、イオン交換水130gにデカグリセリンモノオレエート(商品名:Decaglyn1-OLV/日光ケミカルズ社製)45gを溶解し、両液をTK−ホモゲナイザー(特殊機化工業社製)により、8000rpmで撹拌混合し、更に高圧ホモジナイザーにて200Kg/cm2の圧力で乳化し10分間の乳化を行い乳化香料1000g(参考品2:参考品1(基本調合香料組成物)5%含有)を得た。
表1に示した基本調合香料組成物(参考品1)を構成する各々の単品香料化合物12成分のそれぞれについて、各50gを参考例1と同様にMCT(中鎖脂肪酸グリセリンエステル)150gに混合溶解し、これとは別にグリセリン625g、イオン交換水130gにデカグリセリンモノオレエート(商品名:Decaglyn1-OLV/日光ケミカルズ)45gを溶解し、両液をTK−ホモゲナイザー(特殊機化工業社製)により、8000rpmで撹拌混合し、更に高圧ホモジナイザーにて200Kg/cm2の圧力で10分間の乳化を行い乳化香料1000gを得た。それぞれの乳化香料を0.02%水に添加し、試料とした。30mlサンプル瓶をウォーターバスにて37℃に加温攪拌し、ヘッドスペースガスを200ml/min.で吸引し、PTR−MSによる測定を開始した後に、試料を6ml投入し、香料化合物のリリース量を測定した。
PTR−MS装置:IONICON Analytik GmbH製(オーストリア)
香気化合物リリース量は通気を始めてから急増し、香料化合物により異なるが約5秒〜3分程度で最大値を記録し、その後、徐々に低下していくことがわかった。これは、いずれの香料化合物についてもほぼ同様の傾向であった。
参考例1において、参考品1(50g)に替えて本発明品3(50g)を使用する以外は参考例1と全く同様の操作を行い、本発明品3を乳化した乳化香料(本発明品4)1000gを得た。
試料1.0gを95%エタノールに溶解し、100mlとしたものを調製し、この1mlを水1000mlに希釈し、10ppm希釈水溶液を調製した。
試料0.02gを水100mlに希釈し0.02%水溶液(調合香料組成物10ppm含有)を調製した。
Claims (6)
- 乳化物を含有する基材に適合する調合香料組成物の調製方法であって、
基本調合香料組成物を水に添加した場合と、牛乳水溶液に添加した場合のそれぞれのPTR−MSによる成分分析における、(水からのリリース量最大値)/(牛乳水溶液からのリリース量最大値)を補正係数として、基本香料組成物の組成比を補正することを特徴とする基材に適合する調合香料組成物の調製方法。 - 牛乳水溶液の濃度が10%〜90%である、請求項1に記載の方法。
- 請求項1または2に記載の方法により補正された組成比に従って調製された調合香料組成物。
- 乳化香料用調合香料組成物の調製方法であって、
基本調合香料組成物を乳化せずに水に希釈した場合と、乳化した後、水に希釈した場合のそれぞれのPTR−MSによる成分分析における、(水に溶解した場合のリリース量の最大値)/(乳化後水に添加した場合のリリース量最大値)を補正係数として、基本調合香料組成物の組成比を補正することを特徴とする乳化香料用調合香料組成物の調製方法。 - 基本調合香料組成物を構成する単独の香料化合物について乳化せずに水に希釈した場合と、乳化した後、水に希釈した場合の香料化合物のリリース量を測定し、乳化せずに水に希釈した場合のリリース量の最大値と乳化した後水に希釈した場合のリリース量の最大値の比を補正係数として組成物の組成比を補正することを特徴とする請求項4に記載の乳化香料用調合香料組成物の調製方法。
- 請求項4または5に記載の方法により補正された組成比に従って調製された乳化香料用調合香料組成物を乳化することにより得られる乳化香料。
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