JP5320755B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法、面状光源、照明装置ならびに表示装置 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法、面状光源、照明装置ならびに表示装置 Download PDFInfo
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Description
陰極と、
陽極および陰極の間に配置され、高分子化合物を含む発光層を3層以上有する発光部とを含み、
発光部を構成する各発光層は、互いに異なるピーク波長の光を発し、発光する光のピーク波長が長い発光層ほど、陽極側に配置されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
前記塗布液が表面上に塗布される発光層は、塗布液が塗布される前において、塗布される塗布液に対して不溶化されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
発光部において、発光する光のピーク波長が長い発光層ほど、陽極側に配置するように、各発光層を構成する材料を含む塗布液を順次塗布することによって、各発光層を順次成膜する工程を含み、
前記順次成膜する工程において、塗布液が表面上に塗布される発光層を、塗布液が塗布される前に、塗布液に対して不溶化することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法である。
a)陽極/正孔輸送層/発光部/陰極
b)陽極/発光部/電子輸送層/陰極
c)陽極/正孔輸送層/発光部/電子輸送層/陰極
d)陽極/電荷注入層/発光部/陰極
e)陽極/発光部/電荷注入層/陰極
f)陽極/電荷注入層/発光部/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光部/陰極
h)陽極/正孔輸送層/発光部/電荷注入層/陰極
i)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光部/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/発光部/電荷輸送層/陰極
k)陽極/発光部/電子輸送層/電荷注入層/陰極
l)陽極/電荷注入層/発光部/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光部/電荷輸送層/陰極
n)陽極/正孔輸送層/発光部/電子輸送層/電荷注入層/陰極
o)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光部/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、この記号「/」を挟む2つの層が隣接して積層されることを示す。以下同じ。)
基板2から光を取出すボトムエミッション型の有機EL素子では、発光部に対して、基板2側に配置される層を、全て透明な層で構成する。また基板2とは反対側の陰極6側から光を取出すいわゆるトップエミッション型の有機EL素子では、発光部に対して、陰極6側に配置される層を、全て透明な層で構成する。
正孔輸送層を構成する正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などを挙げることができる。
電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体等を挙げることができる。
電子注入層を構成する電子注入材料としては、発光部の種類に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または前記金属を1種類以上含む合金、または前記金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物、または前記物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウム等を挙げることができる。また、アルカリ土類金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウム等を挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体であってもよい。積層体の具体例としては、LiF/Caなどを挙げることができる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法等によって形成される。電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
実施例として、図1に示す有機EL素子を作製した。基板2としては、ガラス基板を用い、このガラス基板上にスパッタリング法によって成膜され、所定の形状にパターニングされたITO膜を陽極3として用いた。陽極3としては、厚みが150nmのものを用いた。陽極3が形成された基板2を、アルカリ洗剤および超純水で洗浄し、乾燥させた後に、UV−O3装置(テクノビジョン株式会社製、商品名「モデル312 UV−O3クリーニングシステム」)を用いてUV−O3処理を行った。
<有機EL素子の作製>
比較例1として、白色の波長領域で発光する一層の発光層(以下、白色発光層という場合がある)のみから成る発光部を備える有機EL素子を作製した。白色発光層以外の製造工程は、実施例の有機EL素子の製造工程と同じなので、重複する説明を省略して、白色発光層の製造工程についてのみ説明する。
<有機EL素子の作製>
比較例2として、赤色発光層、緑色発光層、および青色発光層の3層の積層順のみが、実施例の有機EL素子とは異なる有機EL素子を作製した。陽極に最も近い層に、青色発光層を配置し、真中の層に、緑色発光層を配置し、陰極に最も近い層に赤色発光層を配置した。赤色発光層、緑色発光層、および青色発光層以外の製造工程は、実施例の有機EL素子の製造工程と同じなので、赤色発光層、緑色発光層、および青色発光層の製造工程についてのみ説明する。
2 基板
3 陽極
4 正孔注入層
5 発光部
6 陰極
7 赤色発光層
8 緑色発光層
9 青色発光層
Claims (11)
- 陽極と、
陰極と、
陽極および陰極の間に配置され、高分子化合物を含む発光層を3層以上有する発光部とを含み、
発光部を構成する各発光層は、互いに異なるピーク波長の光を発し、発光する光のピーク波長が長い発光層ほど、陽極側に配置され、かつ最高占有分子軌道の絶対値に負号を付した値および最低非占有分子軌道の絶対値に負号を付した値が低い発光層ほど、陽極側に配置されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記発光部の発光層は、赤色の光を発する発光層と、緑色の光を発する発光層と、青色の光を発する発光層との3層から構成されることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 各発光層は、各発光層を構成する材料を含む塗布液を塗布することによって順次形成され、
前記塗布液が表面上に塗布される発光層は、塗布液が塗布される前において、塗布される塗布液に対して不溶化されていることを特徴とする請求項1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 不溶化される発光層を構成する材料の少なくとも一部は、エネルギーを加えることによって架橋することを特徴とする請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 不溶化される発光層を主に構成する材料は、エネルギーを加えることによって架橋することを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 不溶化される発光層を構成する材料のうちの、発光層を主に構成する材料を除く残余の材料の少なくとも一部は、エネルギーを加えることによって架橋することを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陽極と陰極との間に印加する電圧を変化させたときの、外に取出される光の色度座標における座標値xと、座標値yとの変化の幅が、それぞれ0.05以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える面状光源。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える照明装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える表示装置。
- 陽極と、陰極と、陽極および陰極の間に配置され、高分子化合物を含む発光層を3層以上有する発光部とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
発光部において、発光する光のピーク波長が長い発光層ほど、陽極側に配置するように、かつ最高占有分子軌道の絶対値に負号を付した値および最低非占有分子軌道の絶対値に負号を付した値が低い発光層ほど、陽極側に配置されるように、各発光層を構成する材料を含む塗布液を順次塗布することによって、各発光層を順次成膜する工程を含み、
前記順次成膜する工程において、塗布液が表面上に塗布される発光層を、塗布液が塗布される前に、塗布液に対して不溶化することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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