JP5320673B2 - アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置に関するものである。
例えば、レーザープリンタ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、反射ミラーと、反射ミラーを支持するための固定枠部と、反射ミラーを固定枠部に対して回動可能に連結する1対のバネ部とを備えるアクチュエータが開示されている。そして、このような各バネ部は、途中で2本に分岐した構造をなしている。具体的には、各バネ部は、連結体と、反射ミラーと連結体とを連結する第1のバネ部と、固定枠部と連結体とを連結する第2のバネ部を有している。さらに、第2のバネ部は、反射ミラーの回動中心軸に対して、互いに対向するように設けられた1対の弾性体で構成されている。
各第2のバネ部には、圧電素子が接合されており、この圧電素子は、各第2のバネ部の長手方向へ伸縮する。このような圧電素子は、平面視にて、それが接合されている第2のバネ部の全域を覆うように形成され、かつ、各圧電素子の第2のバネ部側の面の全域が、第2のバネ部と接合している。そして、アクチュエータは、この圧電素子に電圧を印加し、その圧電素子を伸縮させることで、各第2のバネ部を曲げ変形させ、それに伴い、第1のバネ部を捩れ変形させて反射ミラーを回動させ、光を反射し走査する。これにより、光走査により描画を行うことができる。
一般に、このようなアクチュエータは、反射ミラーの挙動(例えば、回動角)を検知し、その検知結果に基づいて、圧電素子に電圧を印加するように構成されている。しかし、特許文献1のアクチュエータにおいては、各第2のバネ部に接合された圧電素子は、反射ミラーを回動させるための駆動源にのみ用いられている。そのため、反射ミラーの挙動を検知するためには、圧電素子とは別に、反射ミラーの挙動を検知する挙動検知手段(例えばフォトダイオードなど)を設ける必要がある。そのため、アクチュエータの大型化、設計自由度の低下、高コスト化などを招いてしまう。
特開2004−191953号公報
本発明の目的は、小型化を図りつつ、圧電素子を用いて可動板の挙動検知と回動駆動とを効率的に行うことのできるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
前記各圧電素子の前記電圧が印加されていない状態での変形により生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とする。
これにより、小型化および省電力化を図りつつ、前記1対の圧電素子を用いて前記可動板の挙動検知と回動駆動とを効率的に行うことのできるアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段は、前記圧電素子の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部と、該起電力検出部で検出された前記起電力に基づいて前記可動板の挙動を解析する解析部と、前記圧電素子から前記起電力検出部への起電力の入力を必要時に遮断する切換部とを有していることが好ましい。
これにより、簡単な構成で前記可動板の挙動を検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記切換部は、前記1対の圧電素子のうちの一方の圧電素子の変形により生じる起電力の前記起電力検出部への入力を遮断するタイミングと、他方の圧電素子の変形により生じる起電力の前記起電力検出部への入力を開始するタイミングとが実質的に一致するように構成されていることが好ましい。
これにより、前記起電力検出部によって、前記1対の圧電素子のうちのいずれかの圧電素子の変形により生じる起電力をアクチュエータの駆動時間の全域にわたって検出することができる。そのため、極めて正確に前記可動板の挙動を検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記電圧印加手段は、所望の電圧波形を発生させる電圧波形発生部と、前記電圧波形発生部により発生した電圧波形に対応する電圧を前記各圧電素子に印加するドライバとを有していることが好ましい。
これにより、簡単な構成で所望の電圧を前記1対の圧電素子に印加することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ドライバは、前記1対の圧電素子のうちの一方の圧電素子への電圧印加の終了時と他方の圧電素子への電圧印加の開始時との間、および、前記他方の圧電素子への電圧印加の終了時と前記一方の圧電素子への電圧印加の開始時との間に、所定の時間間隔を設けて、前記1対の圧電素子に交互に電圧を印加することが好ましい。
これにより、省電力化を図りつつ、円滑に前記可動板を回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段の検知結果に基づいて前記電圧印加手段の作動を制御する制御部を有することが好ましい。
これにより、前記挙動検知手段の検知結果に基づいて前記電圧印加手段を作動させることができるため、前記可動板の挙動を所望のものとすることができる。すなわち所望の振動特性を発揮することのできるアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記圧電素子は、前記各弾性部材にその長手方向に沿って接合され、前記弾性部材の長手方向へ伸縮することにより、前記各弾性部材を前記曲げ変形させることが好ましい。
本発明のアクチュエータでは、前記圧電素子は、前記各弾性部材に接触するように設けられ、前記可動板の厚さ方向へ伸縮することにより、前記各弾性部材を前記曲げ変形させることが好ましい。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板は、その板面に、光反射性を有する光反射部を備えていることが好ましい。
これにより、アクチュエータを光スキャナ等の光学デバイスに用いることができる。
本発明のアクチュエータは、光を反射する平面部を備える光反射部と、
前記光反射部を支持する第1の軸部材および第2の軸部材と、
前記第1の軸部材に接続される第1の駆動部材と、
前記第1の駆動部材に接続される第1の弾性部材および第2の弾性部材と、
前記第2の軸部材に接続される第2の駆動部材と、
前記第2の駆動部材に接続される第3の弾性部材および第4の弾性部材と、
前記第1の弾性部材、前記第2の弾性部材、前記第3の弾性部材および前記第4の弾性部材にそれぞれ1つずつ設けられた複数の圧電素子と、
前記複数の圧電素子にそれぞれ1つずつ接続される複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子のそれぞれに1つずつ接続され、かつ対応する前記圧電素子の起電力を検出する複数の起電力検出部と、
前記複数の圧電素子のそれぞれと前記複数のスイッチ素子のそれぞれとの動作を制御する制御部と、を有し、
前記複数の圧電素子のそれぞれに対して電圧が印加されることにより、前記光反射部が前記第1の軸部材および前記第2の軸部材に対して回動することを特徴とする。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の圧電素子は、前記第1の弾性部材に設けられた第1の圧電素子と、前記第2の弾性部材に設けられた第2の圧電素子と、前記第3の弾性部材に設けられた第3の圧電素子と、前記第4の弾性部材に設けられた第4の圧電素子とを有し、
前記制御部は、
前記第1の圧電素子と前記第2の圧電素子とに対して交互に電圧を印加し、
前記第1の圧電素子に接続されたスイッチ素子と前記第2の圧電素子に接続されたスイッチ素子とのON/OFF状態を交互に切り換え、
前記第3の圧電素子と前記第4の圧電素子とに対して交互に電圧を印加し、
前記第3の圧電素子に接続されたスイッチ素子と前記第4の圧電素子に接続されたスイッチ素子とのON/OFF状態を交互に切り換え、
前記ON状態とは、前記圧電素子に生じる起電力が前記起電力検出部へ入力される状態であり、
前記OFF状態とは、前記圧電素子に生じる起電力の前記起電力検出部への入力が遮断される状態であることが好ましい。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナであって、
前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
前記各圧電素子の前記電圧が印加されていない状態での変形により生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とする。
これにより、小型化および省電力化を図りつつ、前記1対の圧電素子を用いて前記可動板の挙動検知と回動駆動とを効率的に行うことのできる光スキャナを提供することができる。
本発明の光スキャナは、光を反射する平面部を備える光反射部と、
前記光反射部を支持する第1の軸部材および第2の軸部材と、
前記第1の軸部材に接続される第1の駆動部材と、
前記第1の駆動部材に接続される第1の弾性部材および第2の弾性部材と、
前記第2の軸部材に接続される第2の駆動部材と、
前記第2の駆動部材に接続される第3の弾性部材および第4の弾性部材と、
前記第1の弾性部材、前記第2の弾性部材、前記第3の弾性部材および前記第4の弾性部材にそれぞれ1つずつ設けられた複数の圧電素子と、
前記複数の圧電素子にそれぞれ1つずつ接続される複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子のそれぞれに1つずつ接続され、かつ対応する前記圧電素子の起電力を検出する複数の起電力検出部と、
前記複数の圧電素子のそれぞれと前記複数のスイッチ素子のそれぞれとの動作を制御する制御部と、を有し、
前記複数の圧電素子のそれぞれに対して電圧が印加されることにより前記光反射部が前記第1の軸部材および前記第2の軸部材に対して回動し、前記平面部に入射した光を走査することを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査し、対象物に画像を形成するように構成されている光スキャナを備えた画像形成装置であって、
前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
前記各圧電素子の前記電圧が印加されていない状態での変形により生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とする。
これにより、小型化および省電力化を図りつつ、前記1対の圧電素子を用いて前記可動板の挙動検知と回動駆動とを効率的に行うことのできる光スキャナを備えているため、優れた描画特性を発揮することのできる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置は、光源と、
前記光源からの光を走査する光スキャナと、を備え、
前記光スキャナは、
前記光を反射する平面部を備える光反射部と、
前記光反射部を支持する第1の軸部材および第2の軸部材と、
前記第1の軸部材に接続される第1の駆動部材と、
前記第1の駆動部材に接続される第1の弾性部材および第2の弾性部材と、
前記第2の軸部材に接続される第2の駆動部材と、
前記第2の駆動部材に接続される第3の弾性部材および第4の弾性部材と、
前記第1の弾性部材、前記第2の弾性部材、前記第3の弾性部材および前記第4の弾性部材にそれぞれ1つずつ設けられた複数の圧電素子と、
前記複数の圧電素子にそれぞれ1つずつ接続される複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子のそれぞれに1つずつ接続され、かつ対応する前記圧電素子の起電力を検出する複数の起電力検出部と、
前記複数の圧電素子のそれぞれと前記複数のスイッチ素子のそれぞれとの動作を制御する制御部と、を有し、
前記複数の圧電素子のそれぞれに対して電圧が印加されることにより前記光反射部が前記第1の軸部材および前記第2の軸部材に対して回動することを特徴とする。
以下、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中A−A線断面図、図3は、図1に示すアクチュエータの駆動および挙動検知を説明するブロック図、図4は、図1に示すアクチュエータの駆動を示すタイミングチャート、図5は、図1中B−B線断面図であり、アクチュエータの回動を説明する図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2および図5中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
アクチュエータ1は、図1に示すような2自由度振動系を有する基体2と、接合層4を介して基体2を支持する支持基板3と、2自由度振動系を駆動させるための駆動源として、かつ、2自由度振動系の挙動を検知するための検知素子として機能する圧電素子51〜54とを有している。さらに、アクチュエータ1は、図3に示すように、圧電素子51〜54に電圧を印加する電圧印加手段6と、圧電素子51〜54から生じる起電力に基づいて2自由度振動系の挙動を検知する挙動検出手段7と、挙動検出手段7による検出結果に基づいて電圧印加手段6の作動を制御する制御部8とを有している。以下、これらについて、具体的に説明する。
基体2は、図1に示すように、可動板21と、可動板21を支持するための支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の連結部23、24とを備えている。
連結部23は、可動板21と間隔を隔てて設けられた駆動部材(第1の駆動部材)231と、駆動部材231と可動板21とを連結する軸部材(第1の軸部材)232と、駆動部材231と支持部22とを連結する1対の弾性部材(第1の弾性部材および第2の弾性部材)233、234とを備えている。
同様に、連結部24は、可動板21と間隔を隔てて設けられた駆動部材(第2の駆動部材)241と、駆動部材241と可動板21とを連結する軸部材(第2の軸部材)242と、駆動部材241と支持部22とを連結する1対の弾性部材(第3の弾性部材および第4の弾性部材)243、244とを備えている。
すなわち、基体2は、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とを有している。以下、これらについて順次説明する。
可動板21は、板状をなしている。そして、可動板21の上面には、光反射性を有する光反射部211が設けられている。このような可動板21の非駆動時での平面視(以下、単に「可動板21の平面視」という)にて、可動板21を介して互い対向するように駆動部材231、241が設けられている。
1対の駆動部材231、241は、可動板の平面視にて、可動板21を中心に左右対称となるように設けられている。また、1対の駆動部材231、241は、互いに同一寸法かつ同一形状をなしており、それぞれ、板状をなしている。ただし、駆動部材231、241の形状などについては、これに限定されず、例えば、棒状をなしていてもよい。また、1対の駆動部材231、241が、互いに同一形状をなしていなくてもよい。
このような駆動部材231は、軸部材232を介して可動板21に連結され、1対の弾性部材233、244を介して支持部22に連結されている。同様に、駆動部材241は、軸部材242を介して可動板21に連結され、1対の弾性部材243、244を介して支持部22に連結されている。
軸部材232、242のそれぞれは、長手形状をなし、弾性変形可能である。そして、軸部材232は、可動板21を駆動部材231に対して回動可能とするように、可動板21と駆動部材231とを連結している。同様に、軸部材242は、可動板21を駆動部材241に対して回動可能とするように、可動板21と駆動部材241とを連結している。このような1対の軸部材232、242は、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下、「回動中心軸X」という)を中心として、可動板21が駆動部材231、241に対して回動する。
弾性部材233、234、243、244のそれぞれは、長手形状をなし、弾性変形可能である。このような弾性部材233、234、243、244は、それぞれ回動中心軸Xと平行な方向へ延在するように設けられている。また、弾性部材233、234、243、244は、互いに同一寸法かつ同一形状をなしている。
この中でも、1対の弾性部材233、234は、可動板21の平面視にて、回動中心軸Xを介して互いに対向するように、かつ、回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。同様に、1対の弾性部材243、244は、可動板21の平面視にて、回動中心軸Xを介して互いに対向するように、かつ、回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。
そして、このような弾性部材233の上面には、圧電素子(第1の圧電素子)51が接合されている。同様に、弾性部材234の上面には圧電素子(第2の圧電素子)52が、弾性部材243の上面には圧電素子(第3の圧電素子)53が、弾性部材244の上面には圧電素子(第4の圧電素子)54が、それぞれ接合されている。圧電素子51〜54については、後に詳述する。
支持部22は、枠状をなし、可動板21の平面視にて、可動板21、軸部材232、242、駆動部材231、241、弾性部材233、234、243、244の外周を囲むように設けられている。ただし、支持部22の形状としては、可動板21を支持することができれば、これに限定されない。
以上のような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とが一体的に形成されている。シリコンを主材料とすることで、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理(加工)が可能であり、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。
なお、基体2は、SOI基板等の積層構造を有する基板から、可動板21と、軸部材232、242、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とを形成したものであってもよい。その際、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とが一体的となるように、これらを積層構造基板の1つの層で構成するのが好ましい。
以上のような基体2は、接合層4を介して支持基板3と接合している。
このような支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。そして、支持基板3は、枠状をなし、可動板21の平面視にて、支持部22とほぼ同一形状をなしている。なお、支持基板3の形状については、特に限定されず、例えば、図1でいう左右に分割した形状であってもよいし、枠状をなしておらず、支持基板3の上面に凹部が形成されているようなものであってもよい(すなわち、支持基板3は、その下面で開口していなくてもよい)。また、支持部22の形状などによっては、支持基板3を省略してもよい。
支持基板3と基体2との間に形成された接合層4は、例えば、ガラス、シリコン、またはSiOを主材料として構成されている。ただし、このような接合層4は、省略してもよい。すなわち、基体2と支持基板3とが直接接合されているものであってよい。
次に、アクチュエータ1の駆動手段および挙動検知手段について説明する。
アクチュエータ1は、図3に示すように、圧電素子51〜54に電圧を印加する電圧印加手段6と、圧電素子51〜54の変形により生じる起電力に基づいて可動板21の挙動を検知する挙動検知手段7と、挙動検知手段7の検知結果に基づいて電圧印加手段6の作動を制御する制御部8とを有している。なお、図3中(a)〜(f)のそれぞれは、図4中(a)〜(f)の波形(信号)に対応するものである。
まず、圧電素子51〜54について説明するが、圧電素子51〜54は、互いに同様の構成を有しているため、圧電素子51について代表して説明し、圧電素子52〜54については、その説明を省略する。
圧電素子51は、弾性部材233の上面の全域を覆うように、かつ、弾性部材233と支持部22との境界部を跨ぐように、弾性部材233に接合されている。そして、圧電素子51は、通電により弾性部材233の長手方向へ伸縮する。
このような圧電素子51は、図2に示すように、圧電材料を主材料として構成された圧電体層511と、この圧電体層511を挟持する1対の電極512、513とを有している。
圧電体層511を構成するための圧電材料としては、例えば、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、その他、各種のものが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウムおよびチタン酸ジルコン酸鉛のうちの少なくとも1種を主とするものが好ましい。このような材料で圧電体層511を構成することにより、より高い周波数でアクチュエータ1を駆動することができる。
電極512は、圧電体層511の下面の全域を覆うように、かつ、その一部が支持部22上で露出するように形成されている。
一方、電極513は、圧電体層511の上面の全域を覆うように形成されている。そして、電極513は、例えばワイヤーボンディングで形成された配線を介して、支持部22に設けられた端子(図示せず)に接続されている。
このような電極512、513、前記端子を構成するための材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されない。
このような圧電素子51は、外力によりその伸縮方向(すなわち、分極方向)へ伸張されることで正電圧と負電圧のうちの一方の電圧(起電力)を発生し、伸縮方向へ収縮されることで正電圧と負電圧のうちの他方の電圧を発生する性質を有している。
以上のような圧電素子51は、例えば、CVD、スパッタリング、水熱合成、ゾルゲル、微粒子吹き付けなどの薄膜形成法を用いて、弾性部材233上に直接形成してもよく、また、弾性部材233(基体2)とは別体として製造された圧電素子(例えば、バルクの圧電素子)を樹脂材料(接着剤)などを介して弾性部材233上に接合してもよい。
ただし、圧電素子51の構成としては、弾性部材233の長手方向に伸縮することができれば、これに限定されない。また、前記端子は、支持部22に形成されていなくてもよいし、省略してもよい。
このような圧電素子51〜54のそれぞれは、電圧印加手段6および挙動検知手段7のそれぞれに接続されている。
電圧印加手段6は、圧電素子51に電圧を印加することで弾性部材233を可動板21の厚さ方向へ曲げ変形させ、圧電素子52に電圧を印加することで弾性部材234を可動板21の厚さ方向へ曲げ変形させ、圧電素子53に電圧を印加することで弾性部材243を可動板21の厚さ方向へ曲げ変形させ、圧電素子54に電圧を印加することで弾性部材244を可動板21の厚さ方向へ曲げ変形させるように構成されている。
図3に示すように、電圧印加手段6は、制御部8により作動を制御され、圧電素子51〜54に印加する電圧の波形を発生させる電圧波形発生部61と、電圧波形発生部61から出力された電圧波形の信号をアナログ信号に変換するD/A変換部62〜65と、D/A変換部62で変換されたアナログ信号に対応する電圧を圧電素子51に印加するドライバ66と、D/A変換部63で変換されたアナログ信号に対応する電圧を圧電素子52に印加するドライバ67と、D/A変換部64で変換されたアナログ信号に対応する電圧を圧電素子53に印加するドライバ68と、D/A変換部65で変換されたアナログ信号に対応する電圧を圧電素子54に印加するドライバ69とを有している。
ここで、アクチュエータ1では、ドライバ66が圧電素子51に印加する電圧とドライバ68が圧電素子53に印加する電圧とが同様であり、ドライバ67が圧電素子52に印加する電圧とドライバ69が圧電素子54に印加する電圧とが同様であるため、ドライバ66、67について代表して説明し、ドライバ68、69についてはその説明を省略する。
ドライバ66、67のそれぞれは、例えば、制御部8から発信されるクロックパルスに基づいて駆動する。
ドライバ66は、例えば、図4(a)に示すような電圧を圧電素子51に印加する。すなわち、ドライバ66は、圧電素子51に間欠的にかつ周期的に電圧を印加する。また、ドライバ66による圧電素子51への電圧印加時間は、可動板21の回動周期(すなわち、ドライバ66の電圧印加周期)のほぼ1/4である。
ドライバ67は、例えば、図4(d)に示すような電圧を圧電素子52に印加する。すなわち、ドライバ67は、圧電素子52に間欠的にかつ周期的に電圧を印加する。また、ドライバ67による圧電素子52への電圧印加時間は、可動板21の回動周期(すなわち、ドライバ67の電圧印加周期)のほぼ1/4である。
このように、電圧印加手段6は、ドライバ66、67により圧電素子51、52に交互に電圧を印加するように構成されている。また、ドライバ66による圧電素子51への電圧印加の終了時とドライバ67による圧電素子52への電圧印加の開始時との間には、所定の時間間隔が設けられている。この時間間隔は、可動板21の回動周期のほぼ1/4である。また、ドライバ67による圧電素子52への電圧印加の終了時とドライバ66による圧電素子51への電圧印加の開始時との間には、所定の時間間隔が設けられている。この時間間隔も、可動板21の回動周期のほぼ1/4である。
ドライバ66、68により、図4(a)に示す電圧を圧電素子51、53に印加するとともに、ドライバ67、69により、図4(d)に示す電圧を圧電素子52、54に印加する。これにより、アクチュエータ1は、以下のように駆動する。なお、アクチュエータ1の駆動時での、連結部23の挙動(変形)と連結部24の挙動とは、可動板21の平面視にて、可動板の中心と交わり、回動中心軸Xに直交する線分に対してほぼ対称であるため、説明の便宜上、連結部23について代表して説明し、連結部24については、その説明を省略する。また、説明の便宜上、ドライバ66による圧電素子51への電圧印加の開始時を「T」とし、ドライバ66による圧電素子51への電圧印加の終了時を「T」とし、ドライバ67による圧電素子52への電圧印加の開始時を「T」とし、ドライバ67による圧電素子52への電圧印加の終了時を「T」とする。
1.T−T
−T間では、圧電素子51には、電圧が印加されており、圧電素子52には、電圧が印加されていない。したがって、圧電素子51が弾性部材233の長手方向へ伸張し、それに伴い、弾性部材233の長手方向での駆動部材231側の端部が下側へ変位する。すなわち、弾性部材233が下側へ向けて曲げ変形する。
一方、弾性部材234は、弾性部材233の前記曲げ変形の反動により、その長手方向での駆動部材231側の端部が上側へ向けて変位する。すなわち、弾性部材234が上側へ向けて曲げ変形する。このとき、圧電素子52は、弾性部材234の曲げ変形と共に、その長手方向に収縮するように変形する。
これにより、図5(a)に示すように、駆動部材231が回動中心軸Xまわりに、かつ、図5にて反時計回りに傾斜する。駆動部材231が傾斜することで、軸部材232が捩れ変形し可動板21が回動中心軸Xまわりに、かつ、図5にて反時計回りに傾斜する。
2.T−T
−T間では、圧電素子51、52のそれぞれには、電圧が印加されていない。そのため、弾性部材233、234のそれぞれは、自らが有する弾性力により、曲げ変形が起こっていない状態(すなわち、外力が付与されていない状態:中立状態)へ戻るように変位する(いわゆる、スプリングバック)。これにより、駆動部材231は、図5(b)に示すように、アクチュエータ1の非駆動時での駆動部材231の位置と一致するように変位する。
3.T−T
−T間では、圧電素子51には、電圧が印加されておらず、圧電素子52には、電圧が印加されている。これにより、圧電素子52が弾性部材234の長手方向へ伸張し、それに伴い、弾性部材234の長手方向での駆動部材231側の端部が下側へ向けて変位する。すなわち、弾性部材234が下側へ向けて曲げ変形する。
一方、弾性部材233は、弾性部材234の前記曲げ変形の反動により、その長手方向での駆動部材231側の端部が上側へ向けて変位する。このとき、圧電素子51は、弾性部材233の曲げ変形と共に、その長手方向に収縮するように変形する。
これにより、図5(c)に示すように、駆動部材231が回動中心軸Xまわりに、かつ、図5にて時計回りに傾斜する。駆動部材231が傾斜することで、軸部材232が捩れ変形し可動板21が回動中心軸Xまわりに、かつ、図5にて時計回りに傾斜する。
4.T−T
−T間では、圧電素子51および圧電素子52のそれぞれには、電圧が印加されていない。そのため、弾性部材233、234のそれぞれは、自らが有する弾性力により、曲げ変形が起こっていない状態(中立状態)へ戻るように変位する。これにより、駆動部材231は、図5(b)に示すように、アクチュエータ1の非駆動時での駆動部材231の位置と一致するように変位する。
電圧印加手段6は、ドライバ66、67による以上のような電圧印加を繰り返すことで、可動板21を回動中心軸Xまわりに回動させることができる。ここで、アクチュエータ1は、弾性部材233、234と駆動部材231とで構成された第1の振動系と、軸部材232と可動板21とで構成された第2の振動系とを有しているといえる。すなわち、アクチュエータ1は、2自由度振動系を有しているといえる。これにより、可動板21の回動角を大きくすることができる。
また、前述したように、T−T間、T−T間、T−T間、T−T間のそれぞれの時間は、可動板21の駆動周期のほぼ1/4である。これにより、弾性部材233、234の弾性力によるスプリングバックを効果的に用いて、可動板21を極めて円滑に回動させることができる。また、圧電素子51、52への電圧印加時間を短くすることができるため、アクチュエータ1の省電力化を図ることができる。ただし、ドライバ66、67による圧電素子51、52への電圧印加(例えば、波形、印加時間、周波数)については、圧電素子51、52に交互に電圧を印加することができれば、特に限定されない。
次に、挙動検知手段7について詳述する。
図3に示すように、挙動検知手段7は、圧電素子51の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部711と、圧電素子51と起電力検出部711との間に設けられた切換部73と、起電力検出部711で検出された起電力をデジタル信号に変換するA/D変換部721と、圧電素子52の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部712と、圧電素子52と起電力検出部712との間に設けられた切換部74と、起電力検出部712で検出された起電力をデジタル信号に変換するA/D変換部722と、圧電素子53の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部713と、圧電素子53と起電力検出部713との間に設けられた切換部75と、起電力検出部713で検出された起電力をデジタル信号に変換するA/D変換部723と、圧電素子54の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部714と、圧電素子54と起電力検出部714との間に設けられた切換部76と、起電力検出部714で検出された起電力をデジタル信号に変換するA/D変換部724と、A/D変換部721〜724のそれぞれから入力されたデジタル信号に基づいて可動板21の挙動を解析する解析部77とを有している。
以下、これらについて順次説明する。ただし、圧電素子51の変形により生じる起電力を解析部77に入力するライン(すなわち、切換部73と起電力検出部711とA/D変換部721)と、圧電素子53の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインとが同様の構成であり、また、圧電素子52の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインと、圧電素子54の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインとが同様の構成であるため、圧電素子51の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインと圧電素子52の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインについて代表して説明し、圧電素子53の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインと圧電素子54の変形により生じる起電力を解析部77に入力するラインについては、その説明を省略する。
切換部73は、圧電素子51と起電力検出部711との間に設けられたスイッチ素子731と、スイッチ素子731を駆動するドライバ732とを有している。
スイッチ素子731は、圧電素子51の変形により生じる起電力が起電力検出部711へ入力されるON状態と、この入力が遮断(阻止)されるOFF状態とを切換可能となっている。
ドライバ732は、電圧印加手段6のドライバ66によって、圧電素子51に電圧が印加されている時には、スイッチ素子731をOFF状態とするように作動する。これにより、圧電素子51に電圧が印加されることにより発生するノイズを起電力検出部711で検知してしまうことを防止することができる。そのため、起電力検出部711にて、圧電素子51の変形により生じる起電力をより正確に検出することができる。
このようなドライバ732は、ドライバ66の駆動と同期して(すなわち、制御部8から発信されるクロックパルスに基づいて)スイッチ素子731のON状態とOFF状態とを切り換えるように作動する。
具体的には、ドライバ732は、図4(b)に示すように、T−T間でスイッチ素子731をOFF状態からON状態に切り換え(以下、この切換時を「T」とする)、T−T間でスイッチ素子731をON状態からOFF状態に切り換える(以下、この切換時を「T」とする)。
ドライバ732がこのようなタイミングでスイッチ素子731のON/OFF状態を切り換えることで、起電力検出部711によって、圧電素子51が変形していない状態(すなわち、実質的に起電力が発生していない状態)と、圧電素子51の変形量が最大となる状態(すなわち、起電力が最大となる状態)とを含めて、圧電素子51の変形により生じる起電力を検出することができる。これにより、起電力検出部711は、圧電素子51の変形により生じる起電力の立ち上がりから、その起電力が最大値となるまでを検出することができる。そのため、挙動検知手段7は、可動板21の挙動をより正確に検知することができる。
同様に、切換部74は、圧電素子52と起電力検出部712との間に設けられたスイッチ素子741と、スイッチ素子741を駆動させるドライバ742とを有している。
スイッチ素子741は、圧電素子52の変形により生じる起電力が起電力検出部712へ入力されるON状態と、この入力が遮断(阻止)されるOFF状態とを切換可能となっている。
ドライバ742は、電圧印加手段6のドライバ67によって、圧電素子52に電圧が印加されている時には、スイッチ素子741をOFF状態とするように作動する。このようなドライバ742は、ドライバ67の駆動と同期して(すなわち、制御部8から発信されるクロックパルスに基づいて)スイッチ素子741のON状態とOFF状態とを切り換えるように作動する。
具体的には、ドライバ742は、ドライバ732の駆動周期に対して180度ずれて駆動する。すなわち、ドライバ742は、図4(e)に示すように、Tでスイッチ素子741をOFF状態からON状態に切り換え、Tでスイッチ素子741をON状態からOFF状態に切り換える。
ドライバ742がこのようなタイミングでスイッチ素子741のON/OFF状態を切り換えることで、起電力検出部712によって、圧電素子52が変形していない状態と、圧電素子51の変形量が最大となる状態とを含めて、圧電素子52の変形により生じる起電力を検出することができる。これにより、起電力検出部712は、圧電素子52の変形により生じる起電力の立ち上がりから、その起電力が最大値となるまでを検出することができる。そのため、挙動検知手段7は、可動板21の挙動をより正確に検知することができる。
前述したように、スイッチ素子731は、TにてON状態からOFF状態に切り換わり、スイッチ素子741は、TにてOFF状態からON状態に切り換わる。また、スイッチ素子731は、TにてOFF状態からON状態に切り換わり、スイッチ素子741は、TにてON状態からOFF状態に切り換わる。
すなわち、スイッチ素子731がOFF状態になる時とスイッチ素子741がON状態となる時とが実質的に一致し、かつ、スイッチ部741がOFF状態になる時とスイッチ素子731がON状態となる時とが実質的に一致する。これにより、起電力検出部711、712によって、圧電素子51、52のうちのいずれかの圧電素子の変形により生じる起電力をアクチュエータ1の駆動時間の全域にわたって検出することができる。
スイッチ素子731がON状態のときには、圧電素子51の変形により生じる起電力が起電力検出部711に入力される。このとき、起電力検出部711には、図3(c)に示すようなアナログ信号が入力される。
起電力検出部711は、図示しない増幅回路を備えており、この増幅回路にて図3(c)に示すアナログ信号を増幅する。増幅されたアナログ信号は、A/D変換部721に入力され、デジタル信号に変換される。このようなA/D変換の方法としては、特に限定されず、積分型、逐次比較型、前並列型、ΔΣ型などの方法を好適に用いることができる。
そして、A/D変換部721にて変換されたデジタル信号が解析部77に入力される。このようなデジタル信号は、例えば、4ビット、8ビット、16ビットなどの信号で、アナログ信号に対応した多階調の信号である。
一方、スイッチ素子741がON状態のときには、圧電素子52の変形により生じる起電力が起電力検出部712に入力される。このとき、起電力検出部712には、図3(f)に示すようなアナログ信号が入力される。
起電力検出部712は、図示しない増幅回路を備えており、この増幅回路にて図3(f)に示すアナログ信号を増幅する。増幅されたアナログ信号は、A/D変換部722に入力され、デジタル信号に変換される。そして、このデジタル信号が解析部77に入力される。
解析部77は、入力されたデジタル信号を解析し、可動板21の挙動を検知する。このような解析部77は、例えば、制御部8が発信するクロックパルスに基づいて、入力されたデジタル信号がA/D変換部721から出力された信号(すなわち、圧電素子51の変形により生じた起電力)であるのか、A/D変換部722から出力された信号(すなわち、圧電素子52の変形により生じた起電力)であるのかを特定する。
可動板21の挙動の解析方法としては、起電力検出部711、712で検出された起電力の値を演算処理することで、圧電素子51、52の変形量(可動板21の厚さ方向での、圧電素子51、52の駆動部材231側の端の変位量)を算出し、その算出結果から可動板21の挙動を検知してもよい。例えば、8ビットのデジタル出力を使う場合であれば、256レベルの基準電圧を用いて、起電力検出部711、712で検出された起電力がどのレベルより高く、どのレベルより低いかを判定し、その判定結果から可動板21の挙動を解析することができる。
以上のようにして検知された可動板21の挙動は、制御部8に入力される。
制御部8は、挙動検知手段7により検知された可動板21の挙動に基づいて、電圧印加手段6の電圧波形発生部61の作動を制御するように構成されている。すなわち、制御部8は、フィードバック制御を行うように構成されている。
制御部8は、挙動検知手段7により検知された可動板21の挙動と、所望の可動板21の挙動とを比較し、その誤差に基づいて電圧波形発生部61の作動を制御し、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧を調整する。
例えば、可動板21の駆動周波数が所望の駆動周波数よりも低い場合には、制御部8は、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧の周波数を高くしていくように電圧波形発生部61の作動を制御する。そして、制御部8は、挙動検知手段7で検知された可動板21の駆動周波数と所望の駆動周波数とが一致したところで、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧の周波数を一定に保つように電圧波形発生部61の作動を制御する。
また、例えば、可動板21の回動角が所望の回動角よりも小さい場合には、制御部8は、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧の電圧値を高くしていくように電圧波形発生部61の作動を制御する。そして、制御部8は、挙動検知手段7で検知した可動板21の回動角と所望の回動角とが一致したところで、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧の電圧値を一定に保つように電圧波形発生部61の作動を制御する。
また、例えば、可動板21の回動が回動中心軸Xの対して対称でない場合には、制御部8は、圧電素子51、53に印加する電圧の電圧値および圧電素子52、54に印加する電圧の電圧値のうちの一方の電圧値を大きくまたは小さくするように電圧波形発生部61の作動を制御する。そして、制御部8は、挙動検知手段7で検知した可動板21の回動が回動中心軸Xに対して対称となったところで、前記一方の電圧値を一定に保つように電圧波形発生部61の作動を制御する。
また、例えば、制御部8は、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧の波形を変形するように電圧波形発生部61の作動を制御したり、可動板21の駆動周期に対する圧電素子51〜54のそれぞれの電圧印加時間を変更するように電圧印加発生部61の作動を制御したりすることもできる。
以上のように、制御部8が電圧波形発生部61の作動を制御することで、アクチュエータ1は、所望の回動特性を発揮することができる。
電圧波形発生部61は、制御部8からの前述したような命令(信号)を受けて、圧電素子51〜54のそれぞれに印加する電圧を発生させる。圧電素子51に印加する電圧の信号は、D/A変換部62でアナログ信号に変換された後、ドライバ66から圧電素子51に印加される。同様に、圧電素子52に印加する電圧の信号は、D/A変換部63でアナログ信号に変換された後、ドライバ67から圧電素子52に印加され、圧電素子53に印加する電圧の信号は、D/A変換部64でアナログ信号に変換された後、ドライバ68から圧電素子53に印加され、圧電素子54に印加する電圧の信号は、D/A変換部65でアナログ信号に変換された後、ドライバ69から圧電素子54に印加される。
アクチュエータ1は、以上のような圧電素子51〜54と、電圧印加手段6と、挙動検知手段7と、制御部8とを備えることにより、圧電素子51〜54を用いて、可動板21の回動駆動および可動板21の挙動検知のそれぞれを極めて効率的に行うことができる。また、1対の圧電素子51、52により、可動板21の回動駆動と可動板21の挙動検知とを行うことができるため、アクチュエータ1の小型化および省電力化を図ることができる。また、製造工程の簡易化、設計自由度の向上、低コスト化を図ることができる。
以上、本発明のアクチュエータの第1実施形態について説明した。本実施形態では、切換部73がスイッチ素子731とドライバ732とを備えるものについて説明したが、圧電素子51の変形により発生する起電力の起電力検出部711への入力を必要時に遮断することができれば、特に限定されない。
また、本実施形態では、切換部73が圧電素子51と起電力検出部711との間に設けられているものについて説明したが、これに限定されず、例えば、起電力検出部711とA/D変換部721との間に設けられていてもよく、A/D変換部721と解析部77との間に設けられていてもよい。このように切換部73が設けられていても、上述した効果と同様の効果を発揮することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図6は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す上面図、図7は、図6中のA−A線断面図、図8は、図6に示すアクチュエータが備える圧電素子の拡大図である。なお、説明の便宜上、図7中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態のアクチュエータ1Aについて、前述した第1実施形態のアクチュエータ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかるアクチュエータ1Aは、圧電素子55〜58の構成および配置、支持基板3の構成が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図7に示すように、支持基板3Aは、板状の基台31Aと、基台31Aの上面に接合され、可動板21の平面視での支持部22の形状と一致するように形成された壁部32Aとを有している。
そして、このような基台31Aの上面であって、弾性部材233に対向する部位には、圧電素子55が接合されている。同様に、基台31Aの上面であって、弾性部材234に対向する部位には圧電素子56が、弾性部材243に対向する部位には圧電素子57が、弾性部材244に対向する部位には圧電素子58が、それぞれ接合されている。
以下、圧電素子55〜58について説明するが、圧電素子55〜58は、互いに同様の構成および配置であるため、圧電素子55について代表して説明し、圧電素子56〜58については、その説明を省略する。
圧電素子55は、可動板21の厚さ方向(すなわち、図7中の上下方向)での下端面が支持基板3Aの基台31Aと接合し、上端面が弾性部材233の下面と接触するように設けられている。そして、圧電素子55は、可動板21の厚さ方向へ伸縮する。
このような圧電素子55は、図8に示すように、圧電性を有する複数の圧電体層551と、各圧電体層551に電圧を印加するための複数の電極層552とが可動板21の厚さ方向に交互に積層されている。すなわち、圧電素子55は、可動板21の厚さ方向に伸縮する積層型の圧電素子である。このような圧電素子55は、駆動電圧を低減しつつ、変位量を大きくすることができる。
複数の圧電体層551は、隣接する圧電体層551の分極方向が互いに反対方向となるように形成されている。すなわち、複数の圧電体層551のうちの基台31A側から奇数番目の圧電体層551の分極方向は、偶数番目の圧電体層551の分極方向と反対方向となっている。これにより、より確実に、駆動電圧を低減しつつ、圧電素子55の変位量を大きくすることができる。なお、本明細書において、「分極方向」とは、圧電体層に電界も応力も加えない状態において、圧電体層の一方の面付近に正電荷、他方の面付近に負電荷が過剰に存在しているとき(自発分極または残留分極のとき)、圧電体層の負電荷が過剰に存在している面から、正電荷が過剰に存在している面へ向かう方向を言う。
そして、各電極層552は、隣接する圧電体層551同士の間に介挿されている。また、隣接する2つの電極層552が重なり領域(活性領域)をもつように複数の電極層552が形成されている。複数の電極層552のうち、支持基板3側から奇数番目の電極層552は、圧電素子55の側面に設けられた共通電極553と接続されており、支持基板3側から偶数番目の電極層552は、圧電素子55の共通電極553が設けられた面と対向する面に設けられた共通電極554と接続されている。
そして、共通電極553と共通電極554との間に電圧を印加することにより、前記重なり領域にて各圧電体層551に電圧を印加することができる。その結果、各圧電体層551が可動板21の厚さ方向へ伸縮する。
だたし、圧電素子55の構造は、可動板21の厚さ方向へ伸縮することができれば、特に限定されない。また、共通電極553、554は、圧電素子55の側面に設けられていなくてもよく、例えば基台31Aに形成されていてもよい。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明のアクチュエータの好適な実施例について説明した。以上のようなアクチュエータ1、1Aは、例えば、加速度センサ、角速度センサなどのMEMS応用センサや、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどの光学デバイスに用いることができる。
本発明の光スキャナは、本発明のアクチュエータと同様の構成である。なお、本発明の光スキャナの実施形態としては、前述した実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。このような光スキャナは、例えば、プロジェクタ、レーザープリンタ、イメージング用ディスプレイ、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に好適に適用することができる。その結果、優れた描画特性を有する画像形成装置を提供することができる。
具体的に、図9に示すようなプロジェクタ9について説明する。なお、説明の便宜上、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。
プロジェクタ9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、ダイクロイックミラー92と、1対の本発明の光スキャナ93、94(例えば、アクチュエータ1と同様の構成の光スキャナ)とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
ダイクロイックミラー92は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ9は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて照出された光をダイクロイックミラー92で合成し、この合成された光が、光スキャナ93、94によって走査されてスクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
具体的には、まず、ダイクロイックミラー92で合成された光は、光スキャナ93によって横方向に走査される(主走査)。そして、この横方向に走査された光は、光スキャナ94によってさらに縦方向に走査される(副走査)。これにより、2次元カラー画像をスクリーンS上に形成することができる。このような光スキャナ93、94として本発明の光スキャナを用いることで、極めて優れた描画特性を発揮することができる。
以上、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、アクチュエータは、可動板21を中心にほぼ左右対称な形状をなしている構造を説明したが、非対称であってもよい。
また、前述した実施形態では、1対の連結部が可動板をその両側から支持(両持ち支持)するものについて説明したが、これに限定されず、1つの連結部で可動板をその片側で支持(片持ち支持)するように構成されているものであってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示すアクチュエータが備える電圧印加手段および挙動検知手段を説明するブロック図である。 図1に示すアクチュエータの駆動を示すタイミングチャートである。 図1中のB−B線断面図であり、アクチュエータの駆動を説明するための図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す上面図である。 図7中のA−A線断面図である。 図7に示すアクチュエータが備える圧電素子の部分断面拡大図である。 本発明のアクチュエータを用いた画像形成装置の概略図である。
符号の説明
1、1A‥‥‥アクチュエータ 2‥‥‥基体 21‥‥‥可動板 211‥‥‥光反射部 22‥‥‥支持部 23、24‥‥‥連結部 231、241‥‥‥駆動部材 232、242‥‥‥軸部材 233、234、243、244‥‥‥弾性部材 3、3A‥‥‥支持基板 31A‥‥‥基台 32A‥‥‥壁部 4‥‥‥接合層 51〜58‥‥‥圧電素子 511、551‥‥‥圧電体層 512、513‥‥‥電極 552‥‥‥電極層 553、554‥‥‥共通電極 6‥‥‥電圧印加手段 61‥‥‥電圧波形発生部 62〜65‥‥‥D/A変換部 66〜69‥‥‥ドライバ 7‥‥‥挙動検知手段 711〜714‥‥‥起電力検出部 721〜724‥‥‥A/D変換部 73〜76‥‥‥切換部 731、741‥‥‥スイッチ素子 732、742‥‥‥ドライバ 77‥‥‥解析部 8‥‥‥制御部 9‥‥‥プロジェクタ 91‥‥‥光源装置 911‥‥‥赤色光源装置 912‥‥‥青色光源装置 913‥‥‥緑色光源装置 92‥‥‥ダイクロイックミラー 93、94‥‥‥光スキャナ S‥‥‥スクリーン X‥‥‥回動中心軸

Claims (11)

  1. 可動板と、
    前記可動板を支持するための支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
    前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
    前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
    前記1対の圧電素子のうちの1つの圧電素子への電圧印加が切られた状態において、電圧が切られる前に当該圧電素子に印加されていた電圧によって変形した状態から当該変形が戻るように当該圧電素子が変形することにより生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記挙動検知手段は、前記圧電素子の変形により生じる起電力を検出する起電力検出部と、該起電力検出部で検出された前記起電力に基づいて前記可動板の挙動を解析する解析部と、前記圧電素子から前記起電力検出部への起電力の入力を必要時に遮断する切換部とを有している請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記切換部は、前記1対の圧電素子のうちの一方の圧電素子の変形により生じる起電力の前記起電力検出部への入力を遮断するタイミングと、他方の圧電素子の変形により生じる起電力の前記起電力検出部への入力を開始するタイミングとが実質的に一致するように構成されている請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記電圧印加手段は、所望の電圧波形を発生させる電圧波形発生部と、前記電圧波形発生部により発生した電圧波形に対応する電圧を前記各圧電素子に印加するドライバとを有している請求項1ないし3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記ドライバは、前記1対の圧電素子のうちの一方の圧電素子への電圧印加の終了時と他方の圧電素子への電圧印加の開始時との間、および、前記他方の圧電素子への電圧印加の終了時と前記一方の圧電素子への電圧印加の開始時との間に、所定の時間間隔を設けて、前記1対の圧電素子に交互に電圧を印加する請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記挙動検知手段の検知結果に基づいて前記電圧印加手段の作動を制御する制御部を有する請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記圧電素子は、前記各弾性部材にその長手方向に沿って接合され、前記弾性部材の長手方向へ伸縮することにより、前記各弾性部材を前記曲げ変形させる請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記圧電素子は、前記各弾性部材に接触するように設けられ、前記可動板の厚さ方向へ伸縮することにより、前記各弾性部材を前記曲げ変形させる請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 前記可動板は、その板面に、光反射性を有する光反射部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載のアクチュエータ。
  10. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板を支持するための支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナであって、
    前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
    前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
    前記1対の圧電素子のうちの1つの圧電素子への電圧印加が切られた状態において、電圧が切られる前に当該圧電素子に印加されていた電圧によって変形した状態から当該変形が戻るように当該圧電素子が変形することにより生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とする光スキャナ。
  11. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板を支持するための支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた長手形状をなす1対の弾性部材を備え、前記1対の弾性部材を互いに反対方向へ曲げ変形させて前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査し、対象物に画像を形成するように構成されている光スキャナを備えた画像形成装置であって、
    前記1対の弾性部材のそれぞれに対応するように設けられた1対の圧電素子と、
    前記1対の圧電素子に電圧を交互にかつ周期的に印加する電圧印加手段と、
    前記1対の圧電素子のうちの1つの圧電素子への電圧印加が切られた状態において、電圧が切られる前に当該圧電素子に印加されていた電圧によって変形した状態から当該変形が戻るように当該圧電素子が変形することにより生じる起電力に基づいて前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段とを有していることを特徴とする画像形成装置。
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