JP5718075B2 - 光偏向モジュール - Google Patents

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Description

本発明は圧電駆動方式の光偏向器を有する光偏向モジュールに関する。光偏向器は、光学装置、たとえば、投射型画像表示装置、電子写真方式の複写機やレーザプリンタ等の画像形成用走査装置、バーコードリーダ、エリアセンサ等のセンシング用光走査装置に適用される。
従来の圧電駆動方式の光偏向器においては、半導体製造プロセス技術、マイクロエレクトロメカニクスシステム(MEMS)技術を用い、空洞部を有する半導体基板の支持体に、ミラー、ミラーを揺動可能に支持する1対の弾性梁つまりトーションバー、トーションバーに作用する2対の駆動用圧電アクチュエータを形成する(参照:特許文献1)。この場合、ミラーは支持体の空洞部の中央に位置する矩形反射面を有する。各トーションバーは支持体に連結された基端及びミラーに連結された先端を有する。各駆動用圧電アクチュエータはカンチレバーとして作用し、その基端は支持体に固定され、先端はトーションバーに連結されている。従って、駆動用圧電アクチュエータに駆動電圧を印加することにより駆動用圧電アクチュエータに湾曲変形を生じさせてトーションバーを捩り変形させ、これにより、ミラーが振れる。この結果、ミラーの矩形反射面に入射する光の反射光を1次元的に走査できる。
また、上述の従来の光偏向器においては、ミラーの矩形反射面の角度を検出して振れ角、スキャン速度をフィードバック制御するために、角度検出する2対の検出用圧電アクチュエータがトーションバーのミラー側付け根に設けられている。この場合、各検出用圧電アクチュエータもカンチレバーとして作用し、しかもミラーの側辺に固定され、その基端はトーションバーに連結されているので、ミラーの角度を位相ずれなく検出する。従って、リアルタイムでミラーの揺動をフィードバック制御できる。
上述の従来の光偏向器においては、ミラーと検出用圧電アクチュエータとは結合されているので、ミラー及び検出用圧電アクチュエータは1つの慣性モーメントとして作用する。従って、ミラー及び検出用圧電アクチュエータを大気中で動作させた場合、大気の粘性抵抗等により、駆動用圧電アクチュエータからの応力がミラー及び検出用圧電アクチュエータにその質量に応じて分散する。検出用圧電アクチュエータに分散した駆動用圧電アクチュエータからの応力により検出用圧電アクチュエータが変位する。この検出用圧電アクチュエータの圧電起電力を変位量として検出する。
尚、ここでの慣性モーメントは1対のトーションバーを結ぶ軸の回りの慣性モーメントで定義する。
特開2009−169325号公報 特開2001−234331号公報 特開2002−177765号公報 特開2003−81694号公報
しかしながら、上述の従来の光偏向器においては、ミラーの回転を駆動用圧電アクチュエータのみ、常時、駆動電圧を印加し続けることによって行っているので、消費電力が大きくなるという課題があった。
上述の課題を解決するために、本発明に係る光偏向モジュールは、光偏向器及び光偏向器を制御する制御ユニットを具備し、光偏向器は、空洞部が形成された支持体と、支持体の空洞部内に位置する反射面を有するミラーと、基端が支持体に連結され先端がミラーに連結された弾性梁(トーションバー)と、トーションバーのミラーの先端の近傍に連結された第1の圧電アクチュエータとを具備し、制御ユニットは一定周期の繰返信号を第1の圧電アクチュエータに供給し、繰返信号は一定周期の1/2〜3/4期間の駆動電圧印加期間及び1/4〜1/2期間の電圧無印加期間よりなるものである。電圧無印加期間では、第1の圧電アクチュエータは慣性力で動作するので、消費電力が低減する。また、第1の圧電アクチュエータの駆動電圧印加期間は電圧無印加期間分だけ短くなり、その分、第1の圧電アクチュエータの寿命が長くなる。
また、繰返信号は正弦波信号であり、駆動電圧印加期間は正弦波信号の最小値から最大値までの変化期間あるいは最大値から最小値までの変化期間を含むものである。これにより、電圧無印加期間があるにもかかわらず、ミラーの振れは滑らかになると共に、ミラーの振れ角は十分に大きくなる。
さらに、ミラーは矩形であり、第1の圧電アクチュエータは弾性梁のミラーの付け根と支持体との間に設けられる。あるいは、ミラーは円形であり、第1の圧電アクチュエータは半環形であり、ミラーの外周部に設けられる。
さらにまた、制御ユニットは電圧無印加期間に第1の圧電アクチュエータの圧電起電力を検出する検出手段を具備し、制御ユニットは第1の圧電アクチュエータの圧電起電力に応じて駆動電圧印加期間の駆動電圧を制御する。
さらに、本発明に係る光偏向モジュールは、上述の光偏向モジュールに対して、弾性梁のミラーの基端の近傍と支持体との間に設けられた第2の圧電アクチュエータを具備し、制御ユニットは第1の圧電アクチュエータの圧電起電力に応じて駆動電圧印加期間の駆動電圧及び第2の圧電アクチュエータの駆動電圧を制御する。
本発明によれば、第1の圧電アクチュエータを慣性力でも動作させるので、第1の圧電アクチュエータの消費電力を低減でき、寿命を延ばすことができる。また、第1の圧電アクチュエータの圧電起電力の検出により第1の圧電アクチュエータの駆動を制御しているので、ミラーの振れ角を精度よく制御できる。
また、第2の圧電アクチュエータを設け、第1の圧電アクチュエータの圧電起電力により第2の圧電アクチュエータの駆動を制御しているので、さらに、大きな駆動力つまり回転トルクによりミラーの振れ角を大きくできる。
本発明に係る光偏向モジュールの第1の実施の形態を示す斜視図である。 図1の駆動用圧電アクチュエータの変形を説明するための図1のII-II線断面図である。 図1の駆動兼検出用圧電アクチュエータの変形を説明するための図1のIII-III線断面図である。 図1のミラーの変形を説明するための図1のIV-IV線断面図である。 図1の駆動用圧電アクチュエータ及び駆動兼検出用圧電アクチュエータの駆動電圧、ミラーの振れ角及び駆動兼検出用圧電アクチュエータの検出電圧を示すタイミング図である。 図1の制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。 図1の光偏向器の寿命を説明するためのタイミング図である。 図1の光偏向器の製造方法を説明するための図1のV-V線断面図である。 図1の光偏向器の製造方法を説明するための図1のV-V線断面図である。 図1の光偏向器の製造方法を説明するための図1のV-V線断面図である。 本発明に係る光偏向モジュールの第2の実施の形態を示す斜視図である。 図10の駆動兼検出用圧電アクチュエータの駆動電圧、ミラーの振れ角及び駆動兼検出用圧電アクチュエータの検出電圧を示すタイミング図である。 図10の制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。 図1の光偏向モジュールの変更例を示す斜視図である。 図10の光偏向モジュールの変更例を示す斜視図である。
図1は本発明に係る光偏向モジュールの第1の実施の形態を示す斜視図、図2は図1の駆動用圧電アクチュエータの変形を説明するための図1のII-II線断面図、図3は図1の駆動兼検出用圧電アクチュエータの変形を説明するための図1のIII-III線断面図、図4は図1のミラーの変形を説明するためのIV-IV線断面図である。図1において、光偏向モジュールは圧電駆動方式の光偏向器U1、光偏向器U1を制御する制御ユニットU2及びレーザ光源U3よりなる。
図1に示すように、光偏向器U1は、たとえば3mm×3mmのサイズを有し、空洞部1aが形成された支持体1と、空洞部1aの中央に位置する1mm×1mmの矩形反射面を有するミラー2と、ミラー2を揺動可能に支持する1対の幅約30μm、長さ約300μmの弾性梁つまりトーションバー3、4と、トーションバー3にカンチレバーとして作用する1対の駆動用圧電アクチュエータ5、6と、トーションバー4にカンチレバーとして作用する1対の駆動用圧電アクチュエータ7、8と、トーションバー3に結合されたカンチレバーとして作用する1対の駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10と、トーションバー4に結合されたカンチレバーとして作用する1対の駆動兼検出用圧電アクチュエータ11、12とを備えている。駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10;11、12はトーションバー3、4のミラー2側付け根に連結されて設けられている。駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10;11、12は湾曲する必要があるので、厚さは100μm以下にする。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10;11、12とミラー2との位相ずれは小さく、検出精度の低下はほとんどない。すなわち、ミラー2の揺動(回転振動)の振動周波数が駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10;11、12の揺動(回転振動)の振動周波数に一致するように設けられており、また、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10;11、12の最大振幅がミラー2の最大振幅と一致するように設けられている。
ミラー2は振動板2a及び反射板として作用する下部電極2b(図4に図示)よりなる。
トーションバー3は振動板3a及び下部電極3b(図2に図示)よりなり、また、トーションバー4は振動板4a及び下部電極4b(図示せず)よりなる。
駆動用圧電アクチュエータ5は圧電ユニモルフ振動板であって、振動板5a、下部電極5b、圧電体層5c及び上部電極5d(図2をも参照)よりなり、また、駆動用圧電アクチュエータ6も圧電ユニモルフ振動板であって、振動板6a、下部電極6b、圧電体層6c及び上部電極6d(図2をも参照)よりなる。この場合、上述のごとく、駆動用圧電アクチュエータ5、6は対をなし、トーションバー3に作用する。
駆動用圧電アクチュエータ7は圧電ユニモルフ振動板であって、振動板7a、下部電極7b、圧電体層7c及び上部電極7d(7b、7dのみ図示)よりなり、また、駆動用圧電アクチュエータ8も圧電ユニモルフ振動板であって、振動板8a、下部電極8b、圧電体層8c及び上部電極8d(8b、8dのみ図示)よりなる。この場合、上述のごとく、圧電アクチュエータ7、8は対をなし、トーションバー4に作用する。
駆動兼検出用圧電アクチュエータ9は圧電ユニモルフ振動板であって、振動板9a、下部電極9b、圧電体層9c及び上部電極9d(図3をも参照)よりなり、また、駆動兼検出用圧電アクチュエータ10も圧電ユニモルフ振動板であって、振動板10a、下部電極10b、圧電体層10c及び上部電極10d(図3をも参照)よりなる。この場合、駆動時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10がトーションバー3に作用し、他方、検出時には、トーションバー4が駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10に作用する。
駆動兼検出用圧電アクチュエータ11は圧電ユニモルフ振動板であって、振動板11a、下部電極11b、圧電体層11c及び上部電極11d(11b、11dのみ図示)よりなり、また、駆動兼検出用圧電アクチュエータ12も圧電ユニモルフ振動板であって、振動板12a、下部電極12b、圧電体層12c及び上部電極12d(12b、12dのみ図示)よりなる。この場合、駆動時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ11、12がトーションバー4に作用し、他方、検出時には、トーションバー4が駆動兼検出用圧電アクチュエータ11、12に作用する。
図1、図2、図3、図4においては、下部電極5b、6b;7b、8b;9b、10b;11b、12bは接続されている。
たとえば、下部電極5b、6bは接続されており、駆動用圧電アクチュエータ5の上部電極5dは接地され、駆動用圧電アクチュエータ6の上部電極6dに駆動電圧Vd1が印加される。同様に、下部電極7b、8bは接続されており、駆動用圧電アクチュエータ7の上部電極7dは接地され、駆動用圧電アクチュエータ8の上部電極8dに駆動電圧Vd1が印加される。
他方、下部電極9b、10bは接続されており、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9の上部電極9dは接地され、駆動時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ10の上部電極10dに駆動電圧Vd2が印加され、検出時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ10の上部電極10dから検出電圧Vsが取り出される。同様に、下部電極11b、12bは接続されており、駆動兼検出用圧電アクチュエータ11の上部電極11dは接地され、駆動時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ12の上部電極12dに駆動電圧Vd2が印加され、検出時には、駆動兼検出用圧電アクチュエータ12の上部電極12dから検出電圧Vsが取り出される。
また、図1、図2、図3、図4には図示しないが、支持体1と振動板2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11b、12bとの間には製造工程においてエッチングストッパとして作用する絶縁層たとえば酸化シリコン層1012(図7、図8、図9に図示)が設けられている。
さらに、図1、図2、図3、図4には図示しないが、振動板2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12aと下部電極2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12bの間は絶縁層たとえば酸化シリコン層1022(図7、図8、図9に図示)によって電気的に絶縁されている。
制御ユニットU2は駆動電圧Vd1、Vd2を発生し、検出電圧Vsを受信するためのものであり、駆動電圧Vd1を発生する正弦波発生器201、駆動電圧Vd1を時間Δtだけ遅延させて駆動電圧Vd1’を発生する遅延器202、駆動電圧Vd1’に基づいて駆動時に駆動電圧Vd2を駆動兼検出用圧電アクチュエータ10、12の上部電極10d、12dに供給するためのスイッチ203、検出時に駆動兼検出用圧電アクチュエータ10、12の上部電極10d、12dから検出電圧Vsを受信するためのスイッチ204、スイッチ203、204を相補的に制御するために切換信号S、/Sを発生する切換信号発生器205、及び検出電圧Vsの振幅Bを検出する検出器206よりなる。正弦波発生器201、遅延器202、切換信号発生器205及び検出器206は制御回路(たとえばマイクロコンピュータ)207に接続されている。尚、検出器206はディジタル/アナログ(D/A)変換器等によって構成されている。
他方、たとえば、レーザプリンタであれば、制御回路207は正弦波発生器201の駆動電圧Vd1の正弦波の位相に同期させてデータDに応じてレーザ信号を変調してレーザ変調信号が発生する。この結果、レーザ光源駆動回路208はレーザ変調信号を用いてレーザ光源U3を駆動することになる。レーザ光源U3のレーザ光Lは光偏向器U1のミラー2に照射され、この結果、レーザ光Lが対象物(図示せず)上で走査される。
次に、図1、図2、図3、図4の光偏向モジュールの動作を図5のタイミング図を参照して説明する。
制御回路207が振幅A、角周波数ωを正弦波発生器201に与えると、正弦波発生器201は図5の(A)に示す駆動電圧Vd1を発生して駆動用圧電アクチュエータ6、8の上部電極6d、8dに印加する。この駆動電圧Vd1は(1)式で与えられる。尚、ωはトーションバー3、4を含むミラー2の機械的共振振動数であるが非共振振動数でもよい。
Vd1 = A (1 + sinωt) (1)
この結果、図2に示すごとく、駆動用圧電アクチュエータ5(7)の圧電体層5c(7c)及び駆動用圧電アクチュエータ6(8)の圧電体層6c(8c)が互いに反対側に湾曲し、従って、駆動用圧電アクチュエータ5(7)の振動板5a(7a)及び駆動用圧電アクチュエータ6(8)の振動板6a(8a)がS字状になって回転振動する。このとき、振動板5a(7a)及び振動板6a(8a)の基端は支持体1に連結されているので、振動板5a(7a)及び振動板6a(8a)の先端は支持体1の厚み方向に上下振動する。この場合、駆動用圧電アクチュエータ5(7)の上部電極5d(7d)と下部電極5b(7b)との間の電圧と駆動用圧電アクチュエータ6(8)の上部電極6d(8d)と下部電極6b(8b)との間の電圧には180°の位相差があるので、振動板5a(7a)の先端が上もしくは下振動するとき、振動板6a(8a)の先端は下もしくは上振動する。従って、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8によって発生した回転トルクによりトーションバー3(4)が揺動つまり回転振動し、図4のミラー2が、図5の(B)の点線に示すごとく、振動する。
駆動電圧Vd1は遅延器202によって遅延時間Δtだけ遅延されて図5の(A)に示す駆動電圧Vd1’となる。この駆動電圧Vd1’は(2)式で与えられる。
Vd1’ = A (1 + sinω(t - Δt)) (2)
尚、遅延時間Δtは図1の光偏向器U1の構造に依存した値であって、特に、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8と駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12との間のトーションバー3、4の長さ等に依存する。但し、周期は一致させる。この駆動電圧Vd1’は制御回路207によって発生した図5の(A)に示す切換信号Sによって駆動電圧Vd2となり、駆動兼検出用圧電アクチュエータ10、12の上部電極10d、12dに印加される。ここでは、Vd2は正弦波の最小値から最大値まで変化する1/2周期分のみが印加され、残りの1/2周期分の期間が電圧無印加となるような波形となっている。電圧印加期間が切替信号Sの駆動期間で、電圧無印加の期間は切替信号/Sの検出期間となっている。この結果、図3に示すごとく、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の圧電体層9c(11c)及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の圧電体層10c(12c)が互いに反対側に湾曲し、従って、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の振動板9a(11a)及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の振動板10a(12a)がS字状になって回転振動する。このとき、振動板9a(11a)及び振動板10a(12a)の基端は支持体1に連結されているので、振動板9a(11a)及び振動板10a(12a)の先端は支持体1の厚み方向に上下振動する。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の上部電極9d(11d)と下部電極9b(11b)との間の電圧と駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の上部電極10d(12d)と下部電極10b(12b)との間の電圧には180°の位相差があるので、振動板9a(11a)の先端が上もしくは下振動するとき、振動板10a(12a)の先端は下もしくは上振動する。従って、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12によって発生した回転トルクによりトーションバー3(4)が揺動つまり回転振動し、図4のミラー2が振動する。
駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8は支持体1とトーションバー3、4との間に接続され、他方、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12は支持体1ではなくミラー2のミラー付け根のトーションバー3、4に連結されているので、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12による回転トルクを、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8による回転トルクを減少させることなく、発生できる。従って、これら2つの回転トルクの和がミラー2に作用するので、図4のミラー2は、図5の(B)の実線に示すごとく、さらに図5の(B)の駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8のみでの振動を示す点線の場合よりも振動する。さらに、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8による回転トルク及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12による回転トルクは各駆動電圧Vd1、Vd2によって独立に制御できる。従って、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の駆動電圧Vd2の周波数を駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8の駆動電圧Vd1によるミラー2の共振周波数に一致させることができる。これにより、上述の2つの回転トルクの緩衝を制御し、図5の(B)の実線で示すごとく、ミラー2の最大振れ角を増大させることができる。
図5の(A)に示す切換信号Sの駆動時間において、トーションバー3(4)が揺動つまり回転振動すると、切換信号/Sの検出時間においても、慣性力により、図3、図4に示すごとく、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12にはトーションバー3(4)を中心とする回転トルクが発生し、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12はトーションバー3(4)を中心軸として傾く。このとき、振動板5a(7a)及び振動板6a(8a)は交流電圧に追随して上下振動するので、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12にはシーソー的な回転トルクが発生し、従って、図5の(B)に示すごとく、ミラー2の角度は正弦波的に揺動すると共に、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の出力も、図5の(C)に示すごとく、正弦波的に変化する。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の振動板9a、10a、11a、12aはミラー2と同期してトーションバー3(4)を中心軸として揺動つまり回転振動する。この結果、図5の(C)の実線に示すごとく、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10の検出電圧VSはミラー2の角度変化と同一位相で同一の正弦波変化するが、図5の(C)の駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8のみで振動させた場合に検出される点線に示すミラー2の振動が小さい場合に比較してさらに大きく変化する。
図5の(C)の実線に示す検出電圧VSは(3)式で与えられる。
VS = B(1 + sinω(t - Δt)) (3)
この振幅Bは検出器206によって検出され、制御回路207に供給される。
制御回路207は、検出電圧VSの波形の振幅B及び駆動電圧Vd1、Vd2に対しての波形の遅延時間等に基づいて駆動電圧Vd1、Vd2の振幅A、角周波数ω及び遅延時間Δtを制御する。
図6Aは図1の制御回路207の動作を説明するためのフローチャートである。
始めに、ステップ601を参照すると、振幅Aを一定値A0に固定すると共に、遅延時間Δtを所定値Δt0に初期化する。
次に、ステップ602を参照すると、ミラー2の共振角周波数ωを設定する。ミラー2の共振角周波数ωは、
S=”0”
/S=”1”
の基でωをスキャンして検出された検出電圧VSの振幅Bが最大となるように求める。つまり、B=Bmaxのときのωを共振角周波数として固定する。
次に、ステップ603において、
B←Bmax
とする。
次に、ステップ604を参照すると、Bが一定値B0(ミラー2の振れ角±10°に相当する値)未満か否かを判別する。この結果、B<BLであれば、ステップ605に進んでBによる遅延時間Δtのフィードバック制御を行い、他方、B≧BLであれば、ステップ606に進んで遅延時間Δtを一定とするオープン制御を行う。
ステップ605では、検出された振幅Bが最適値Boptとなるように、遅延時間Δtを制御する。たとえば、B≧Boptのときに
Δt←Δt−δ
として、B<Boptのときに、
Δt←Δt+δ
とする。但し、δは正の一定値とする。この遅延時間Δtは遅延器202に設定される。この結果、振幅Bが最適値Boptに収束することになる。尚、最適値Boptは対象物の長さに対応するミラー2の振れ角である。
他方、ステップ606では、
Δt←(π/2)/ω
とし、この遅延時間Δtは遅延器202に設定される。この結果、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12による回転トルクは駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8による回転トルクを相殺するように作用する。つまり、大きな外部異常振動が光偏向器U1に印加されたときに、この異常振動を抑制してミラー2の破壊を防止する。
最後に、ステップ607を参照すると、切換信号発生器205の切換信号S、/Sを角周波数ωに同期させた上で検出電圧VSの振幅Bを検出してステップ604〜606のフローを繰返す。
第1の例として、図1の光偏向器U1の共振周波数fが5kHzを有し、最適振れ角±8°の場合を想定する。この場合、ステップ601において、A0=10Vとし、ステップ602において、Bmaxが最大振れ角±5°相当のときに、ω/2π=5kHzとなる。この結果、Boptが最適振れ角±8°相当であれば、ステップ604、605、607のフローによりBがBopt(±8°相当)に収束するようにΔtを制御すると、
Δt=(π/4)/ω
であった。つまり、A=10V、ω/2π=5kHzの駆動電圧Vd1を駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8に印加した場合のミラー2の振れ角は±5°であったが、さらにA=10V、ω/2π=5kHz、Δt=(π/4)/ωの駆動電圧Vd2を駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12に印加した場合には、ミラー2の振れ角は±8°となり、ミラー2の振れ角は1.6倍となった。このように、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12を駆動させることによりミラー2の振れ角は増大する。
第2の例として、図1の光偏向器U1の共振周波数fが製造ばらつきにより4.997kHzあるいは5.003kHzを有し、最適振れ角±5°の場合を想定する。この場合、ステップ601において、A0=10Vとし、ステップ602において、Bmaxが最大振れ角±4°相当のときに、ω/2π=4.997kHzあるいは5.003kHzとなる。この結果、Boptが最適振れ角±5°相当であれば、ステップ604、605、607のフローによりBがBopt(±5°相当)に収束するようにΔtを制御すると、
Δt=(π/4)/ω
であった。このように、製造ばらつきにより光偏向器U1の共振周波数fがばらついても、ミラー2の振れ角は同一となる。
第3の例として、図1の光偏向器U1の共振周波数fが5kHzを有し、最大振れ角±8°の場合にあって、ステップ604、605、607のフローによってフィードバック制御中に外部振動加速度500Gが印加された場合を想定する。この場合、ステップ604において、検出電圧VSの振幅Bは十分大きくなってBLを超える。従って、ステップ606に進み、
Δt←(π/2)/ω
となる。この結果、A=10V、ω/2π=5kHzの駆動電圧Vd1の印加による駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8のミラー2の回転トルクはA=10V、ω/2π=5kHz、Δt=(π/2)/ωの駆動電圧Vd2の印加による駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12のミラー2の回転トルクによって相殺され、ミラー2の回転トルクは大幅に減少する。これにより、ミラー2の破壊を防止することができる。
尚、図6Aにおいては、遅延時間Δtをフィードバック制御及びオープン制御しているが、駆動電圧Vd1の振幅Aを可変として振幅Aをフィードバック制御及びオープン制御してもよい。この場合のステップ601では、Δtを固定する。また、ステップ605では、B≧Boptのときに、Aを小さくし、B<BoptのときにAを小さくする。さらに、ステップ606では、Aを0とし、ミラー2の異常振動を抑制してミラー2の破壊を防止する
このように、本発明の第1の実施の形態においても、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12はミラー2の近傍に設けられているので、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12はミラー2の揺動振動を位相ずれなく検出でき、従って、ミラー2の振れ角、スキャン速度をリアルタイムで制御できる。さらに、ミラー2の駆動を駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8に加えて駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12によって行っているので、所定の駆動力(回転トルク)を得るのに、ミラー2の振れ角を迅速かつ精度よく制御できると共に、しかも、慣性力に基づく駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12を駆動させているので、圧電起電力による変位量を検出でき、かつ消費電力も小さくでき、この結果、光偏向器を小型化できる。
また、上述の第1の実施の形態においては、切換信号Sの駆動期間を駆動電圧Vd1’が最小値から最大値となるまでの1/2周期としている。この場合、図6Bに示すように、A=10V、f=ω/2π=20kHzとした場合、ミラー2の初期最大振れ角5°は10000時間の駆動時間が経過しても96%程度の最大振れ角(=4.8°)を保持できた。他方、駆動電圧Vd2を全周期つまりVd2= Vd1’とした場合には、同一条件で60%程度の最大振れ角(=3°)となった。つまり、ミラー2の最大振れ角の低下は駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の劣化に基づくと考えられるので、本発明の第1の実施の形態における切換信号Sの駆動期間を1/2周期とすることにより駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8の劣化と共に、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の劣化を抑制でき、この結果、光偏向器の寿命を大きくできる。尚、駆動電圧Vd1’が最大値から最小値となるまでの1/2周期としてもよい。また、これらの最小値及び最大値を含む1/2周期より大きい期間たとえば3/4周期としてもよい。いずれの場合にも、検出期間においては、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12は慣性力で揺動するので消費電力を低減できる。
次に、図1の光偏向器U1の製造方法を図7、図8、図9を参照して説明する。尚、図7、図8、図9は図1のV-V線断面図である。
始めに、図7の(A)を参照すると、シリコンオン絶縁体(SOI)基板を準備する。SOI基板は、厚さ約100〜600μmたとえば525μmの単結晶シリコン支持層(ハンドリング層とも言う)1011、厚さ約0.5〜2μmたとえば2μmの中間酸化シリコン層(BOX層とも言う)1012及び厚さ約5〜100μmたとえば50μmの単結晶シリコン活性層1013よりなる。単結晶シリコン活性層1013の表面は光学的な研磨処理されている。
次に、図7の(B)を参照すると、SOI基板を熱酸化して表面及び裏面に厚さ約0.1〜1.0μmたとえば0.5μmの酸化シリコン層1021、1022を形成する。
次に、図7の(C)を参照すると、酸化シリコン層1022上にスパッタリング法、電子ビーム(EB)蒸着法等により厚さ約30〜100μmたとえば50nmのTi及び厚さ約100〜300μmたとえば150nmのPtを順次成膜し、これにより、下部電極層1031を形成する。次いで、下部電極層1031上に反応性アーク放電イオンプレーティング法により厚さ約1〜10μmたとえば3μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)よりなる圧電体層1032を成膜する。反応性アーク放電イオンプレーティング法については特許文献2、3、4を参照されたし。次いで、圧電体層1032上にスパッタリング法、EB蒸着法等により厚さ10〜200nmたとえば約150nmのPtあるいはAuよりなる上部電極層1033を成膜する。
次に、図8の(A)を参照すると、フォトリソグラフィ及びドライエッチング法を用いて上部電極層1033及び圧電体層1032のパターニングを行う。次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチング法を用いて下部電極層1031のパターニングを行う。このとき、フォトレジスト層でミラー2の領域の下部電極層1031を覆い、反射層として残存せしめる。尚、ミラー2の光反射率を高めたい場合には、この後に、厚さ約100〜500nmのAl、Au、Pt、Ag等をスパッタリング法、EB蒸着法等によって形成し、フォトリソグラフィ及びドライエッチング法を用いて下部電極層1031に高反射率の反射層を形成する。
このようにして、パターニングされた下部電極層1031は下部電極2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12bを形成し、パターニングされた圧電体層1032は圧電体層3c、4c、5c、6c、7c、8c、9c、10c、11c、12cを形成し、パターニングされた上部電極層1033は上部電極3d、4d、5d、6d、7d、8d、9d、10d、11d、12dを形成することになる。
次に、図8の(B)を参照すると、酸化シリコン層1021を除去し、支持体1に対応する領域に高周波結合プラズマ反応性イオンエッチング(ICP-RIE)法用のハードマスク層104を形成する。つまり、フォトリソグラフィ法により表面に厚膜レジスト層を形成し、この厚膜レジスト層をエッチングマスクとしてバッファードフッ酸(BHF)を用いたウェットエッチング法により酸化シリコン層1021を除去する。次いで、単結晶シリコン支持層1011上にAlをスパッタリング法、EB蒸着法等により形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング法によりパターニングしてハードマスク層104を形成する。
次に、図8の(C)を参照すると、フォトリソグラフィ法により、パターニングされた下部電極2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、圧電体層3c、4c、5c、6c、7c、8c、9c、10c、11c、12c、上部電極3d、4d、5d、6d、7d、8d、9d、10d、11d、12dを覆うレジストパターンを形成した後に、ICP-RIE装置において酸化シリコン層1022及び単結晶シリコン活性層1013をエッチング除去する。
このようにして、パターニングされた単結晶シリコン活性層1013は振動板2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12aを形成することになる。
また、同時に、図8の(C)に示すように、ICP-RIE装置において、ハードマスク層104をエッチングマスクとして単結晶シリコン支持層1011を除去して支持体1の空洞部1aを形成する。尚、ハードマスク層104は支持体1に付着したままでも何ら問題はない。
さらに、ICP-RIE法は、単結晶シリコンを異方性エッチングするのに適したエッチング法であり、従って、単結晶シリコン支持層1011及び単結晶シリコン活性層1013を垂直にエッチングできる。
最後に、図9を参照すると、バッファードフッ酸(BHF)を用いて中間酸化シリコン層1012をエッチング除去する。これにより、ミラー2の回転、トーションバー3、4の捩り変形、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8の湾曲、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の湾曲が可能となる。そして、ダイシング工程によってウエハから各デバイスを個別(チップ)化し、トランジスタアウトライン(TO)型パッケージにダイボンド及びワイヤボンドにより実装される。
尚、図1〜図3において駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12とミラー2がその端部において下部の支持体1で繋がっているが、これに限らず、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の端部が空洞部1aを囲う支持体1に接続されていてもよい。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12とミラー2はトーションバーとその直下の支持体1でのみ繋がる。図1〜図3のように駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12とミラー2がその端部において下部の支持体1で繋がっている場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12はミラー2の動きに追従するため検出精度は高いが、駆動させる力は多少弱くなる。駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の端部が空洞部1aを囲う支持体1に接続されている場合はミラー2の動きに追従しないため多少検出精度は落ちるが、駆動させる力は大きくなる。
図10は本発明に係る光偏向器の第2の実施の形態を示す斜視図である。この場合、図2は図10に適用されないが、図3、図4は図10に適用される。
図10においては、図1の駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8を備えていない。従って、図1の制御ユニットU2は制御ユニットU2’に置換され、制御ユニットU2’においては、図1の遅延器202は備えていない。この結果、正弦波発生器201の駆動電圧Vd1がスイッチ203を介して駆動電圧Vd2となる。
次に、図10の光偏向モジュールの動作を図11のタイミング図を参照して説明する。
制御回路207が振幅A、角周波数ωを正弦波発生器201に与えると、正弦波発生器201は図11の(A)に示す駆動電圧Vd1を発生する。尚、この駆動電圧Vd1は上述の(1)式で与えられる。この駆動電圧Vd1は制御回路207によって発生した図11の(A)に示す切換信号Sによって駆動電圧Vd2となり、駆動兼検出用圧電アクチュエータ10、12の上部電極10d、12dに印加される。この結果、図3に示すごとく、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の圧電体層9c(11c)及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の圧電体層10c(12c)が互いに反対側に湾曲し、従って、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の振動板9a(11a)及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の振動板10a(12a)がS字状になって回転振動する。このとき、振動板9a(11a)及び振動板10a(12a)の基端は支持体1に連結されているので、振動板9a(11a)及び振動板10a(12a)の先端は支持体1の厚み方向に上下振動する。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9(11)の上部電極9d(11d)と下部電極9b(11b)との間の電圧と駆動兼検出用圧電アクチュエータ10(12)の上部電極10d(12d)と下部電極10b(12b)との間の電圧には180°の位相差があるので、振動板9a(11a)の先端が上もしくは下振動するとき、振動板10a(12a)の先端は下もしくは上振動する。従って、トーションバー3(4)がさらに揺動つまり回転振動し、図4のミラー2が、図5の(B)の実線に示すごとく、振動する。
図11の(A)に示す切換信号Sの駆動時間において、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12によってトーションバー3(4)が揺動つまり回転振動すると、切換信号/Sの検出時間においても、慣性力により、図3、図4に示すごとく、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12にはトーションバー3(4)を中心とする回転トルクが発生し、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12はトーションバー3(4)を中心軸として傾く。このとき、振動板5a(7a)及び振動板6a(8a)は交流電圧に追随して上下振動するので、ミラー2及び駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12にはシーソー的な回転トルクが発生し、従って、図11の(B)に示すごとく、ミラー2の角度は正弦波的に揺動すると共に、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の出力も、図11の(C)に示すごとく、正弦波的に変化する。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の振動板9a、10a、11a、12aはミラー2と同期してトーションバー3(4)を中心軸として揺動つまり回転振動する。この結果、図11の(C)に示すごとく、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10の検出電圧VSはミラー2の角度変化と同一位相で同一の正弦波変化する。
図11の(C)に示す検出電圧VSは(4)式で与えられる。
VS = B(1 + sinωt) (4)
この振幅Bは検出器206によって検出され、制御回路207に供給される。
制御回路207は、検出電圧VSの振幅Bに基づいて駆動電圧Vd1、Vd2の振幅A、角周波数ω及び遅延時間Δtを制御する。
図12は図10の制御回路207の動作を説明するためのフローチャートである。
始めに、ステップ1201を参照すると、振幅Aを所定値A0に初期化する。
次に、ステップ1202を参照すると、ミラー2の共振角周波数ωを設定する。ミラー2の共振角周波数ωは、
S=”0”
/S=”1”
の基でωをスキャンして検出された検出電圧VSの振幅Bが最大となるように求める。つまり、B=Bmaxのときのωを共振角周波数として固定する。
次に、ステップ1203において、
B←Bmax
とする。
次に、ステップ1204を参照すると、Bが一定値B0(ミラー2の振れ角±10°に相当する値)未満か否かを判別する。この結果、B<BLであれば、ステップ1205に進んでBによる振幅Aのフィードバック制御を行い、他方、B≧BLであれば、ステップ1206に進んで振幅Aを一定とするオープン制御を行う。
ステップ1205では、検出された振幅Bが最適値Boptとなるように、振幅Aを制御する。たとえば、B≧Boptのときに
A←A−ε
として、B<Boptのときに、
A←A+ε
とする。但し、εは正の一定値とする。この振幅Aは正弦波発生器201に設定される。この結果、振幅Bが最適値Boptに収束することになる。
他方、ステップ1206では、
A←0
とし、この振幅Aは正弦波発生器201に設定される。この結果、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12による回転トルクは0となるように作用する。つまり、大きな外部異常振動が光偏向器U1に印加されたときに、この異常振動を抑制してミラー2の破壊を防止する。
最後に、ステップ1207を参照すると、切換信号発生器205の切換信号S、/Sを角周波数ωに同期させた上で検出電圧VSの振幅Bを検出してステップ1204〜1206のフローを繰返す。
このように、本発明の第2の実施の形態においては、第1の実施の形態の駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8が存在しないので、駆動力は小さくなるが、その分、光偏向器を小型化できる。また、検出期間においては、駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12は慣性力で揺動するので消費電力を低減できる。
上述の第2の実施の形態においても、切換信号Sの駆動期間を駆動電圧Vd1が最小値から最大値となるまでの1/2周期としているが、駆動電圧Vd1が最大値から最小値となるまでの1/2周期としてもよい。また、これらの最小値及び最大値を含む1/2周期より大きい期間たとえば3/4周期としてもよい。さらに、第2の実施の形態の光偏向器U1は第1の実施の形態の光偏向器U1の製造方法と同一の方法で製造できる。
図13は図1の光偏向モジュールの変更例を示す斜視図である。
図13においては、図1の矩形のミラー2の代りに、円形のミラー2’を設けてある。このため、図1の駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の代りに、半環状の駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14を円形のミラー2’の周辺に設けてある。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14の下部電極13b、14bは接続され、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13の上部電極13dは接地され、駆動兼検出用圧電アクチュエータ14の上部電極14dには、駆動電圧Vd2が印加される。この結果、図13の光偏向モジュールも図1の光偏向モジュールと同一の動作を行う。尚、図13の光偏向器U1は図1の光偏向器U1の製造方法と同一の方法で製造できる。
図13においては、ミラー2’は駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14から分離されかつ円形となった分、慣性モーメントは比較的小さくなる。他方、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14はミラー2’から分離されているがミラー2’の外周側に分離して位置した分、慣性モーメントは比較的大きくなる。この結果、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8によるトーションバー3、4の応力はミラー2’よりも駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14に多く分散する。従って、ミラー2’の中心部の変形が抑制されると共に、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14が積極的に変形する。
図14は図10の光偏向モジュールの変更例を示す斜視図である。
図14においては、図13の場合と同様に、図10の矩形のミラー2の代りに、円形のミラー2’を設けてある。このため、図10の駆動兼検出用圧電アクチュエータ9、10、11、12の代りに、半環状の駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14を円形のミラー2’の周辺に設けてある。この場合、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14の下部電極13b、14bは接続され、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13の上部電極13dは接地され、駆動兼検出用圧電アクチュエータ14の上部電極14dには、駆動電圧Vd2が印加される。この結果、図13の光偏向モジュールも図10の光偏向モジュールと同一の動作を行う。尚、図14の光偏向器U1は図10の光偏向器U1の製造方法と同一の方法で製造できる。
図14においても、図13の場合と同様に、ミラー2’は駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14から分離されかつ円形となった分、慣性モーメントは比較的小さくなる。他方、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14はミラー2’から分離されているがミラー2’の外周側に分離して位置した分、慣性モーメントは比較的大きくなる。この結果、駆動用圧電アクチュエータ5、6、7、8によるトーションバー3、4の応力はミラー2’よりも駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14に多く分散する。従って、ミラー2’の中心部の変形が抑制されると共に、駆動兼検出用圧電アクチュエータ13、14が積極的に変形する。
上述の実施の形態においては、圧電アクチュエータが対で設けられているが、各対は少なくとも一方の圧電アクチュエータでもよい。
また、上述の制御ユニットU2における正弦波発生器201、遅延器202、スイッチ203、204、切換信号発生器205、及び検出器206のハードウェアは、制御回路207内に記憶されたソフトウェアで構成することもできる。
また、上述の駆動電圧Vd1、Vd1’、Vd2、及び検出電圧Vsの最小ピーク値が0となるようにしてあるが、各対の圧電アクチュエータに180°ずれの逆位相の駆動電圧を印加し、かつ各対の圧電アクチュエータから180°ずれの逆位相の検出電圧を取り出してもよい。尚、この場合には、各対の圧電アクチュエータの下部電極層は分離する。
さらにまた、上述の駆動電圧Vd1、Vd1’、Vd2、及び検出電圧Vsは正弦波状であるが、他の周期形状たとえば直線状でもよい。
さらにまた、上述の実施の形態は一次元光偏向モジュールであるが、本発明は二次元光偏向モジュールにも適用し得る。
さらにまた、上述の実施の形態においては、駆動兼検出用圧電アクチュエータの検出電圧Vsを検出して駆動電圧をフィードバック制御するようにしてあるが、フィードバック制御が不要な場合には、検出期間を無信号期間とする。
U1:光偏向器
U2:制御ユニット
U3:レーザ光源
1:支持体
1a:空洞部
2、2’:ミラー
3、4:弾性梁(トーションバー)
5、6、7、8:駆動用圧電アクチュエータ(第2の圧電アクチュエータ)
9、10、11、12、13、14:駆動兼検出用圧電アクチュエータ(第1の圧電アクチュエータ)
2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a:振動板
2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b、14b:下部電極
3c、4c、5c、6c、7c、8c、9c、10c、11c、12c、13c、14c:圧電体層
3d、4d、5d、6d、7d、8d、9d、10d、11d、12d、13d、14d:上部電極
201:正弦波発生器
202:遅延器
203、204:スイッチ
205:切換信号発生器
206:検出器
207:制御回路
208:レーザ光源駆動回路
1011:単結晶シリコン層
1012:中間酸化シリコン層
1013:単結晶シリコン活性層
1021、1022:酸化シリコン層
1031:下部電極層
1032:圧電体層
1033:上部電極層
104:ハードマスク層
Vd1、Vd1’、Vd2:駆動電圧
VS:検出電圧


Claims (5)

  1. 光偏向器及び該光偏向器を制御する制御ユニットを具備する光偏向モジュールであって、
    前記光偏向器は、
    空洞部が形成された支持体と、
    前記支持体の空洞部内に位置する反射面を有するミラーと、
    基端が前記支持体に連結され先端が前記ミラーに連結された弾性梁と、
    前記弾性梁の前記先端の近傍に連結された第1の圧電アクチュエータと
    を具備し、
    前記制御ユニットは一定周期の繰返信号を前記第1の圧電アクチュエータに供給し、該繰返信号は前記一定周期の1/2〜3/4期間の駆動電圧印加期間及び1/4〜1/2期間の電圧無印加期間よりなり、
    前記ミラーは円形であり、
    前記第1の圧電アクチュエータは半環形であり、前記ミラーの外周部に設けられた光偏向モジュール。
  2. 光偏向器及び該光偏向器を制御する制御ユニットを具備する光偏向モジュールであって、
    前記光偏向器は、
    空洞部が形成された支持体と、
    前記支持体の空洞部内に位置する反射面を有するミラーと、
    基端が前記支持体に連結され先端が前記ミラーに連結された弾性梁と、
    前記弾性梁の前記先端の近傍に連結された第1の圧電アクチュエータと
    を具備し、
    前記制御ユニットは一定周期の繰返信号を前記第1の圧電アクチュエータに供給し、該繰返信号は前記一定周期の1/2〜3/4期間の駆動電圧印加期間及び1/4〜1/2期間の電圧無印加期間よりなり、
    さらに、前記弾性梁の前記基端の近傍と前記支持体との間に設けられた第2の圧電アクチュエータを具備し、
    前記制御ユニットは前記電圧無印加期間に前記第1の圧電アクチュエータの圧電起電力を検出する検出手段を具備し、
    前記制御ユニットは前記第1の圧電アクチュエータの圧電起電力に応じて前記駆動電圧印加期間の駆動電圧及び前記第2の圧電アクチュエータの駆動電圧を制御する光偏向モジュール。
  3. 前記繰返信号は正弦波信号であり、
    前記駆動電圧印加期間は該正弦波信号の最小値から最大値までの変化期間あるいは該最大値から該最小値までの変化期間を含む請求項1または2に記載の光偏向モジュール。
  4. 前記ミラーは矩形であり、
    前記第1の圧電アクチュエータは前記弾性梁の前記ミラーの付け根と前記支持体との間に設けられた請求項に記載の光偏向器モジュール。
  5. 前記制御ユニットは前記電圧無印加期間に前記第1の圧電アクチュエータの圧電起電力を検出する検出手段を具備し、
    前記制御ユニットは前記第1の圧電アクチュエータの圧電起電力に応じて前記駆動電圧印加期間の駆動電圧を制御する請求項1または2に記載の光偏向モジュール。
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