JP5318527B2 - 不織布の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、不織布の製造装置に関する。
静電紡糸法により不織布を製造する場合、ポリマー溶液を紡糸空間へ供給する手段がノズル等からなり、ポリマー溶液の供給量が少ないため、生産性が悪い。
特許文献1に記載の製造装置では、複数の紡糸原液吐出部(例えば、ノズル)をエンドレス軌道に沿って一定速度で周回させることにより、不織布の幅方向における繊維量を均一にすることが行われているが、生産性を向上させる方法の1つとして、ノズル数を増やすことが行われている。しかしながら、単純にノズル数を増やすと、ノズル同士の間隔が短くなり、ノズル同士の電界の相互作用が大きくなり、液滴が生じるなど、不織布の地合いが悪くなる。
また、特許文献1に記載の製造装置における、生産性を向上させる別の方法として、エンドレス軌道に沿って移動するノズル群ユニットを2つ以上設置することが記載されている。しかしながら、ユニット数を増やすと、それに伴って広いスペースを必要とし、また、ユニットを作製するために多大なコストがかかる。
特許文献2に記載の製造装置では、マルチノズルを使用できることが開示されている。また、ノズル間の距離が1mm以上であるのが好ましいこと、ノズルの密集度を高め、各ノズルの電荷環境を同一に作り上げ、繊維状高分子の移動経路を最小化させるために、電荷分配板を設置することを開示している。しかし、ノズルの密集度を高めると、ノズル同士の電界の相互作用が大きくなり、液滴が生じるなど、不織布の地合いが悪くなる。また、電荷分配板は、固定されたノズルに対しては適用できるが、特許文献1に記載の装置のように、移動するノズルに対しては適用することができない。
特開2006−112023号公報 特開2002−201559号公報
従って、本発明の課題は、従来技術の前記欠点を解消し、省スペースで、液滴がなく地合いの優れる不織布を生産性良く製造できる装置を提供することにある。
前記課題は、本発明による、
紡糸原液を蓄えることのできる紡糸原液貯留部、
紡糸原液を吐出することのできる2つ以上の紡糸原液吐出部、
前記紡糸原液貯留部と前記紡糸原液吐出部とを繋ぐ供給管、
前記紡糸原液貯留部から前記紡糸原液吐出部へ紡糸原液を供給し、前記紡糸原液吐出部から紡糸原液を吐出させることのできる供給吐出手段、
前記供給吐出手段により吐出する紡糸原液に電界を作用させて延伸し繊維化することのできる電圧印加手段、
繊維化される繊維を直接集積する捕集表面を有し、前記捕集表面を一定方向に移動させながら不織布を形成することのできる捕集体、
一対の回転軸間を周回可能なエンドレス軌道に沿って運動可能で、そのエンドレス軌道に沿って前記紡糸原液吐出部を移動可能に担持し、前記エンドレス軌道の直線運動領域の運動方向が、前記捕集表面の幅方向と一致する支持体、及び
前記支持体をエンドレス軌道に沿って一定速度で周回させることのできる移動手段
を備える不織布製造装置において、
前記紡糸原液吐出部が、2つの紡糸原液吐出口を備え、
各紡糸原液吐出部における紡糸原液吐出口が、エンドレス軌道の運動方向に対して直交するように配置されている
ことを特徴とする、前記の不織布製造装置にことができる。
本発明によれば、支持体に2つ以上の紡糸原液吐出部を配置し、しかも各紡糸原液吐出部が2つ以上の紡糸原液吐出口を備えているため、省スペースで、しかも吐出量(供給量)が多くなるため、生産性良く不織布を製造できる。
また、隣接する紡糸原液吐出口間の距離を長くすることができるため、紡糸原液吐出口同士の電界の相互作用を小さくでき、液滴のない地合いの優れる不織布を製造できる。
本発明の製造装置は、特開2006−112023号公報に記載の製造装置の改良発明であり、各紡糸原液吐出部が2つ以上の紡糸原液吐出口を備え、各紡糸原液吐出部における紡糸原液吐出口が、エンドレス軌道の運動方向に対して交差するように配置されていることを除いて、特開2006−112023号公報に記載の製造装置と同様の構成とすることができる。
以下、本発明の製造装置の一態様を示す図1及び図2に沿って、特開2006−112023号公報に記載の製造装置と共通する構成について、本発明の製造装置を説明した後、本発明の特徴である紡糸原液吐出部の構成について詳述する。
図1は、本発明の製造装置を上方から見た模式的平面図であり、図2は、前記製造装置を図1の矢印Aの方向から見た模式的断面図である。なお、図1は、上方から見た平面図であるため、紡糸原液吐出口の構造を省略している。
図1に示す製造装置は、紡糸原液を蓄えることのできる紡糸原液貯留部1;紡糸原液吐出部群としてのノズル群2〜2;紡糸原液貯留部1と紡糸原液吐出部群(ノズル群2〜2)とを繋ぎ、紡糸原液を紡糸原液吐出部群へ供給することができる供給管1a;紡糸原液貯留部1から紡糸原液吐出部群へ紡糸原液を供給し、紡糸原液吐出部群から紡糸原液を吐出させることのできる供給吐出手段3;紡糸原液に電圧を印加することのできる電圧印加手段4;繊維化される繊維を直接集積する捕集表面5aを有し、前記捕集表面5aを一定方向Dに移動させながら不織布5bを形成することができ、好ましくはアースされている捕集体5;一対の回転軸(第1スプロケット6aと第2スプロケット6bとの間)間を周回可能なエンドレス軌道に沿って前記紡糸原液吐出部群(ノズル群2〜2)を担持し、前記エンドレス軌道の直線運動領域6xの運動方向m1,m2が、前記捕集表面5aの幅方向(前記捕集表面5aの移動方向Dと直交する方向)と一致する支持体6c;支持体6cを一定速度で前記捕集表面5aの幅方向に移動させることにより、前記紡糸原液吐出部群(ノズル群2〜2)を一定速度で前記捕集表面5aの幅方向に移動させることのできる移動手段6;ノズル群2〜2のエンドレス軌道(循環移動軌跡)よりも外側に位置し、電界を作用させることのできる電界発生手段7;前記捕集表面5aの上に形成される不織布を、捕集体5の端部でロール状に巻き取ることのできる巻取り装置8;ノズル群2〜2や捕集体5等を収納した紡糸容器9;紡糸容器9へ所望気体を供給することができる気体供給装置10;及び紡糸容器9内の気体を排気することができる排気装置11;を備えている。
紡糸原液貯留部1に蓄えられている紡糸原液は、紡糸原液貯留部1に接続して設けられた供給吐出手段3により、供給管1aを通じて最初のノズル2へ供給され、その最初のノズル2を介してそれ以後のノズル2〜2へ供給されて、全ノズル群2〜2から紡糸原液が吐出される(供給吐出工程)。なお、図1の製造装置では、供給吐出手段3、紡糸原液貯留部1、ノズル2がこの順に配置されているが、本発明では、紡糸原液貯留部1、供給吐出手段3、ノズル2の順に配置することもできる。図1の製造装置においては、供給管1a内の紡糸原液に対して電圧を印加することができるように、供給管1aを電源(印加手段4)と接続させている。なお、前記の最初のノズル2は支持体6cに担持された状態で移動するため、供給管1aとノズル2とは、例えば、ロータリージョイントによって接続されている。また、図1とは異なり、供給管1aはノズル2とノズル2の2方向に分岐していても良い。
本発明の製造装置においては、図1から明らかなように、紡糸原液吐出部群であるノズル群2〜2が、捕集体5の捕集表面5a上を幅方向に向かって直線的に移動することができ、しかもそれらノズル群2〜2の移動速度を一定とすることができるため、不織布の幅方向における繊維量が均一な不織布を製造することが可能である。また、個々のノズルの孔径が揃っていなかったとしても、個々のノズルは一定速度で捕集体5の捕集表面5aを直線的に移動し、各々のノズルから吐出されて形成された繊維は不織布全体に分散するため、不織布の幅方向における繊維量のバラツキのない不織布を製造することができる。更に、図1に示すように、支持体6cは、回転軸である第1スプロケット6aと第2スプロケット6bとの間を周回可能なエンドレス軌道を有しており、相互に逆向きの移動方向(m1方向及びm2方向)の2つの直線運動領域6xを含む。支持体6cに担持されたノズル群2〜2がm1方向に移動している場合には、ノズルから吐出される繊維が捕集表面5a上で一方向に揃って配向する(図1に示す捕集表面5a上では、右斜め下方向へ繊維が配向する)。また、支持体6cに担持されたノズル群2〜2がm2方向に移動している場合にも、ノズルから吐出される繊維が捕集表面5a上で別の一方向に揃って配向する(図1に示す捕集表面5a上では、左斜め下方向へ繊維が配向する)。従って、捕集表面5a上で繊維が相互に交差した状態となり、様々な方向における機械的強度が均一な不織布を製造することができるという特徴もある。
具体的には、個々のノズルはチェーン状支持体6cにそれぞれ固定されており、この支持体6cは第1スプロケット6aと第2スプロケット6bとの間に橋渡されており、更に第1スプロケット6aには移動手段6として駆動モーターが取り付けられているため、駆動モーターの作用により、第1スプロケット6aが回転し、支持体6cが第1スプロケット6a及び第2スプロケット6b間を移動することによってノズル群2〜2が、エンドレス軌道に沿って周回(循環的に)移動する。また、別の移動手段として、個々のノズルがベルト状の支持体にそれぞれ固定されており、この支持体は第1プーリーと第2プーリーとの間に橋渡されており、更に第1又は第2プーリーに駆動モーター等の移動手段を取り付けたものを使用することもできる。この移動手段の場合も、駆動モーターの作用により、第1及び第2プーリーが回転し、支持体が第1及び第2プーリー間を移動することによってノズル群が長円状に周回(循環的に)移動する。
なお、図1の製造装置においては、2本以上のノズル群2〜2からなる紡糸原液吐出部群を使用しているため、紡糸原液の吐出量を増やすことができ、生産性良く不織布を製造することができる。なお、ノズル群2〜2のノズルピッチは隣接するノズルからの電界の影響を同じにすることができるように、同じであるのが好ましく、ノズルのピッチは紡糸原液を構成する樹脂、溶媒等によって変化するため、適宜実験を繰り返して、均一に吐出することができるとともに総吐出量の多いピッチを決めることができる。
ノズル群2〜2の移動速度は一定であればよく、特に限定するものではないし、捕集体の捕集表面の移動する方向も一定である限り特に限定するものではない。更に、捕集体の捕集表面の移動速度も、一定であることが好ましい。
本発明における紡糸原液のノズル群2〜2からの吐出方向は、特に限定するものではないが、図2にも示すように、重力の作用方向と同じ方向であるのが好ましい。この場合は、重力の作用方向に吐出された繊維を受容する位置に捕集体の捕集表面を配置する。
ノズル群2〜2から吐出された紡糸原液は、電源(印加手段4)からの電圧印加とアースされた捕集体5とによる電界の作用を受け、延伸されて繊維化し、捕集体5の捕集表面5aの方向へ向かって飛翔し、この飛翔した繊維は直接、捕集体5の捕集表面5a上に集積し、不織布を形成する(繊維集積工程)。
図1及び図2においては、印加手段4により供給管内の紡糸原液に電圧を印加するとともに、捕集体5をアースすることにより電界を形成しているが、これらの図示の態様とは逆に、紡糸原液をアースするとともに、捕集体5に電圧を印加して電界を形成してもよいし、紡糸原液と捕集体5の両方に電位差を設けるように電圧を印加してもよい。なお、この電界は、繊維径、ノズル群2〜2と捕集体5の捕集表面5aとの距離、紡糸原液の溶媒、紡糸原液の粘度などによって変化するため、特に限定するものではないが、0.2〜5kV/cmであるのが好ましい。電界強度が5kV/cmを超えると、空気の絶縁破壊が生じやすい傾向があり、0.2kV/cm未満であると、紡糸原液の延伸が不十分で繊維形状となりにくい傾向があるためである。
捕集体5は、その捕集表面5aに、紡糸原液吐出部群としてのノズル群から吐出された後に繊維化した繊維(一般に連続繊維)を直接集積させて不織布を形成することができるものであればよく、特に限定されるものではない。例えば、金属製や炭素などの導電性材料又は有機高分子などの非導電性材料からなる、不織布、織物、編物、ネット、ドラム、或いはベルトを、捕集体5として使用することができる。
本発明においては、電界発生手段を必ずしも設ける必要はないが、図1及び図2の製造装置においては、ノズル群2〜2のエンドレス軌道(循環移動軌跡)よりも外側の部位に、そのエンドレス軌道を取り囲むように、電界発生手段7である長方形状(図1参照)のワイヤーを備えていることができ、このワイヤーは電圧印加手段4である電源に接続されている。そのため、ワイヤーによって、ノズル群2〜2から吐出され、繊維化した繊維に対して電界を作用させることにより、ノズル群2〜2から吐出された繊維の捕集体への集積位置を制御することができるため、不織布の幅方向における繊維量が均一な不織布を安定して製造することができる。なお、図1においては、ワイヤーは紡糸原液に対して印加する電源と同じ電源に接続されているが、別の電源に接続されていてもよい。また、図1に示すように、本発明の製造装置を上方から見た場合には、ノズル群2〜2の周囲を取り囲むようにワイヤーを設ける。また、図2に示すように、本発明の製造装置を横から見た場合には、ノズル群2〜2の吐出部の直下に電界を発生させることのできる位置にワイヤーを設ける。図1及び図2に示す本発明製造装置におけるワイヤーとノズル群2〜2との水平方向配置や高さ方向における距離は、ノズル群2〜2と捕集体5との間の電界強度、ワイヤーの形、紡糸条件(例えば、紡糸原液の種類、吐出量、印加電圧など)等によって変化するため、パイロット実験によって適宜設定することができる。
図1に示す本発明製造装置においては、捕集体5の端部に巻取り装置8を備えているため、不織布を巻き取ることができる。そのため、連続して不織布を製造することができる。
本発明の製造装置では、紡糸原液吐出部として、2つ以上の紡糸原液吐出口を有する紡糸原液吐出部を使用する。このような紡糸原液吐出部としては、例えば、図3に示すような、1本の紡糸原液導入流路21と2本の紡糸原液吐出流路22とからなり、前記紡糸原液吐出流路22が鋭角をなす紡糸原液吐出部2、図4に示すような、1本の紡糸原液導入流路21と2本の紡糸原液吐出流路22とからなり、前記紡糸原液吐出流路22が、水平方向の上流流路22aと垂直方向の下流流路22bとからなる紡糸原液吐出部2などを挙げることができる。
紡糸原液吐出口の数は、特に限定されるものではないが、2〜5個であることが好ましい。6個以上であると、間隔を充分に取ることができず、相互に電界の影響が大きくなり、液摘が生じるなど、紡糸性に劣る。特には、2個であることが好ましい。
本発明の製造装置では、各紡糸原液吐出部における紡糸原液吐出口が、エンドレス軌道の運動方向に対して交差するように配置する。
例えば、2つの紡糸原液吐出口を有する紡糸原液吐出部(例えば、図3又は図4)の場合、図5に示すように、紡糸原液吐出口23a,23bを結ぶ仮想直線29が、エンドレス軌道(循環移動軌跡)60の運動方向に対して直交するように配置することもできるし、図6(a)に示すように、紡糸原液吐出口23a,23bを結ぶ仮想直線29が、エンドレス軌道60の運動方向に対して角度θで斜めに交差するように配置することもできる。
3つの紡糸原液吐出口を有する紡糸原液吐出部の場合、例えば、3つの紡糸原液吐出口23a,23c,23bを結ぶ一本の仮想直線29が、エンドレス軌道60の運動方向に対して直交するように配置することもできる[図6(b−1)]し、あるいは、斜めに交差するように配置することもできる[図6(b−2)]。更には、紡糸原液吐出口23a,23cを結ぶ仮想直線29aが、エンドレス軌道60の運動方向に対して角度θで斜めに交差し、且つ、紡糸原液吐出口23c,23bを結ぶ仮想直線29bが、エンドレス軌道60の運動方向に対して角度θで斜めに交差するように配置することもできる[図6(b−3)]し、あるいは、紡糸原液吐出口23a,23b,23cを三角形の各頂点に位置するように配置することもできる[図6(b−4)]。
4つの紡糸原液吐出口を有する紡糸原液吐出部の場合、例えば、4つの紡糸原液吐出口23a,23b,23c,23dを、エンドレス軌道60上の仮想点60aから放射状に配置することができ[図6(c−1)]、この場合、紡糸原液吐出口23a,23cを結ぶ仮想直線29aと、紡糸原液吐出口23b,23dを結ぶ仮想直線29bは、それぞれ、エンドレス軌道60の運動方向と交差する。あるいは、4つの紡糸原液吐出口23a,23b,23c,23dを、Y字形の各頂点(23a,23b,23c)及び分岐点(23d)の位置に配置し、このY字型と逆Y字型とが交互になるように配置することができる[図6(c−2)]。
5つの紡糸原液吐出口を有する紡糸原液吐出部の場合、例えば、図6(c−1)に示す態様における仮想点60aの位置に、紡糸原液吐出口23eを配置することができる[図6(d)]。
本明細書において、「各紡糸原液吐出部における紡糸原液吐出口が、エンドレス軌道の運動方向に対して交差する」とは、紡糸原液吐出口が2つの場合には、それらの吐出口を結ぶ仮想直線(又はその延長線)がエンドレス軌道の運動方向と交差することを意味し、紡糸原液吐出口が3つ以上の場合には、少なくとも2つの紡糸原液吐出口に関して、それらの吐出口を結ぶ仮想直線(又はその延長線)がエンドレス軌道の運動方向と交差することを意味するものとする。
エンドレス軌道の運動方向と交差する方向において、隣接する最も近い紡糸原液吐出口の間隔は1cm以上であり、好ましくは5〜10cmである。この間隔が狭いと電界の影響を受け、間隔が広いと広いスペースを必要とする。エンドレス軌道の運動方向に関する紡糸原液吐出口の間隔は3cm以上であり、好ましくは4〜8cmである。この間隔が狭いと電界の影響を受け、広いとノズル本数が減少するため、生産性に劣る。図6の傾きθ、θ、及びθ(これらの傾きは、それぞれ、0°〜90°の範囲で規定するものとする)は、10°〜90°であり、好ましくは30°〜90°、より好ましくは45°〜90°である。θ、θ、及びθがこの範囲から外れると、吐出口の間隔が狭くなり、電界の影響を受けやすくなる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1》
本実施例では、紡糸原液吐出部として、2つの吐出口を有する図4に示す形状の紡糸原液吐出部を使用し、図5に示すように配置した。エンドレス軌道の1周の長さは2.25mであり、紡糸原液吐出部の本数は36本(吐出口の数として72個)であり、吐出口の間隔は、エンドレス軌道の運動方向と直交する方向に関して63mm、エンドレス軌道の運動方向に関して63mmとした。
比較例として、図7に示すように、エンドレス軌道(1周=2.25m)の運動方向に沿って、通常ノズル(すなわち、1つの吐出口を有する紡糸原液吐出部)を等間隔(ノズル間隔=31.5mm)で72本配置したもの(比較例1)、図8に示すように、エンドレス軌道(1周2.25m)の運動方向に沿って、通常ノズルを等間隔(ノズル間隔=63mm)で36本配置したものを1ユニットとし、それを2ユニット配置したもの(比較例2)についても、それぞれ、評価した。
ポリマー溶液として、重量平均分子量40万のポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度16mass%となるように溶解させたポリマー溶液(粘度:2000mP・s)を用意した。
本実施例における静電紡糸法による不織布の製造は、エンドレス軌道速度を10m/分とし、吐出口1つ当たり3g/時間の吐出量で前記ポリマー溶液を吐出した。ペルト状捕集体5は、表面速度9.5cm/分の一定速度で移動させた。高電圧電源4からポリマー溶液に175μAの電流を印加して、吐出したポリマー溶液に電界を作用させて繊維化し、前記ベルト状捕集体上に集積することにより、目付5g/m、平均繊維径0.4μmの連続繊維からなる繊維ウエブを製造した。送風機10から温度26℃、相対湿度23%の調湿エアを供給し、排気口から出てくる気体を排気ファン11で排気した。繊維ウエブに対して、温度450℃に設定した遠赤外線セラミックヒーター熱処理を実施(繊維ウエブ自体の温度は200℃以上)し不織布とした後、巻取ロールで巻き取った。
なお、比較例1(図7)は、調湿エアの相対湿度を20%としたこと以外は、実施例1と同様の製造条件で実施した。これは、実施例1と同一条件では、不織布が毛羽立つためである。
また、比較例2(図8)は、調湿エアの相対湿度を25%としたこと以外は、実施例1と同様の製造条件で実施した。
不織布の生産性については、実施例1と各比較例との間で差はなかったが、スペースについては、比較例2が広いスペースを必要とした。また、得られた不織布の品質に関して、比較例1では、得られた不織布には液滴が多く、地合いが悪いものであった。
本発明は、静電紡糸法による不織布の製造の用途に適用することができる。
本発明の製造装置の一態様を上方から見た模式的平面図である。 図1に示す製造装置を、図1の矢印Aの方向から見た模式的断面図である。 本発明の製造装置で用いることのできる紡糸原液吐出部の一態様の模式的側面図である。 本発明の製造装置で用いることのできる紡糸原液吐出部の別の一態様の模式的側面図である。 本発明の製造装置における紡糸原液吐出口の配置を模式的に示す説明図である。 本発明の製造装置における紡糸原液吐出口の配置を模式的に示す説明図である。 比較例1として使用した紡糸原液吐出部の配置を模式的に示す説明図である。 比較例2として使用した紡糸原液吐出部の配置を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1・・・紡糸原液貯留部;1a・・・供給管;2〜2・・・ノズル群;
3・・・供給吐出手段;4・・・印加手段;5・・・捕集体;6・・・移動手段;
6a・・・第1スプロケット;6b・・・第2スプロケット;6c・・・支持体;
7・・・電界発生装置;8・・・巻取り装置;9・・・紡糸容器;
10・・・気体供給装置;11・・・排気装置;
2・・・紡糸原液吐出部;21・・・紡糸原液導入流路;22・・・紡糸原液吐出流路;
23・・・紡糸原液吐出口;29・・・仮想直線;60・・・エンドレス軌道。

Claims (1)

  1. 紡糸原液を蓄えることのできる紡糸原液貯留部、
    紡糸原液を吐出することのできる2つ以上の紡糸原液吐出部、
    前記紡糸原液貯留部と前記紡糸原液吐出部とを繋ぐ供給管、
    前記紡糸原液貯留部から前記紡糸原液吐出部へ紡糸原液を供給し、前記紡糸原液吐出部から紡糸原液を吐出させることのできる供給吐出手段、
    前記供給吐出手段により吐出する紡糸原液に電界を作用させて延伸し繊維化することのできる電圧印加手段、
    繊維化される繊維を直接集積する捕集表面を有し、前記捕集表面を一定方向に移動させながら不織布を形成することのできる捕集体、
    一対の回転軸間を周回可能なエンドレス軌道に沿って運動可能で、そのエンドレス軌道に沿って前記紡糸原液吐出部を移動可能に担持し、前記エンドレス軌道の直線運動領域の運動方向が、前記捕集表面の幅方向と一致する支持体、及び
    前記支持体をエンドレス軌道に沿って一定速度で周回させることのできる移動手段
    を備える不織布製造装置において、
    前記紡糸原液吐出部が、2つの紡糸原液吐出口を備え、
    各紡糸原液吐出部における紡糸原液吐出口が、エンドレス軌道の運動方向に対して直交するように配置されている
    ことを特徴とする、前記の不織布製造装置。
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