JP2014189910A - 繊維集合体の製造装置 - Google Patents

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Yoshiaki Kawatsu
善章 川津
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Abstract

【課題】ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止して、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供できる、繊維集合体の製造装置の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明の繊維集合体の製造装置は、液流路およびガス流路を有するロータリージョイントを備えているため、紡糸液を液吐出部へ供給すると同時にガスをガス吐出部へ供給して、繊維集合体を調製できる。
そのため、本発明の繊維集合体の製造装置は、液吐出部とガス吐出部がエンドレス軌道に沿って周回しながら繊維集合体を調製する場合であっても、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止して、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を製造できる。

【選択図】 図1

Description

本発明は、繊維集合体の製造装置に関する。
繊維が均一に分散してなるなど目付が均一な繊維集合体は、例えば、アルカリ電池用セパレータ、リチウム電池用セパレータ、キャパシター用セパレータあるいはレドックスフロー電池用セパレータ等の電気化学素子用セパレータ、各種電気化学素子用電極基材、ガス拡散層基材などの燃料電池や空気電池の構成部材、気体や液体の濾過基材、貼付剤用基材やプラスター剤用基材などの医療用基材、芯地などの衣料用品、化粧水等を保持したスキンケアシートやタオルあるいはオムツなどの衛生用品、ワイピング材や吸液シートなどの清掃用品、バイオリアクターや細胞培養基材などのバイオサイエンス基材など、様々な産業資材用途に有用であることが知られている。
上述したような繊維集合体を製造できる製造装置として、例えば、特開2009−287138号公報(以降、特許文献1、と称する)や、特開2009−299216号公報(以降、特許文献2、と称する)に開示の繊維集合体の製造装置が知られている。
特許文献1には、紡糸液を吐出する液吐出部と、前記液吐出部よりも上流側に位置し、ガスを吐出するガス吐出部とを有し、
(1)液吐出部を端部とする液用柱状中空部を有する、
(2)ガス吐出部を端部とするガス用柱状中空部を有する、
(3)液用柱状中空部を延長した液仮想柱状部とガス用柱状中空部を延長したガス仮想柱状部とは近接している、
(4)液用柱状中空部の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部の吐出方向中心軸とが平行である、
(5)ガス用柱状中空部の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部の切断面の外周と液用柱状中空部の切断面の外周との距離が最も短い直線を、1本だけ引くことができる、条件を満足する繊維集合体の製造装置が開示されている。
そして、特許文献2には、特許文献1に係る紡糸原理を用いると共に、ガス吐出部に隣接させて液吐出部を2箇所以上備えた繊維集合体の製造装置が開示されている。
特開2009−287138号公報(特許請求の範囲、0006、0016など) 特開2009−299216号公報(特許請求の範囲、0013など)
本発明者らは、更に、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供するため、特許文献1や特許文献2に係る紡糸原理を用いた繊維集合体の製造装置において、液吐出部およびガス吐出部をエンドレス軌道に沿って周回させながら紡糸を行うことを検討した。
そして、特許文献1や特許文献2に係る紡糸原理を用いた繊維集合体の製造装置に、液吐出部およびガス吐出部をエンドレス軌道に沿って周回させることができる移動手段を設けると共に、周回する液吐出部へ供給管を通じて紡糸液を供給するロータリージョイントと、周回するガス吐出部へ供給管を通じてガスを供給する別のロータリージョイントを、移動手段における一側面側の中央部分に設置した。
しかし、上述のようにして組み立てた繊維集合体の製造装置では、液吐出部およびガス吐出部がエンドレス軌道に沿って周回するのに伴い、各ロータリージョイントに供給管が巻き付いて周回が停止してしまい、繊維集合体を製造できなくなるという問題が生じた。
そのため、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止して、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供できる、繊維集合体の製造装置が求められている。
本発明は、
「紡糸液を吐出できる液吐出部と、前記液吐出部よりも上流側に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部とを有し、
(1)液吐出部を端部とする液用柱状中空部を有する、
(2)ガス吐出部を端部とするガス用柱状中空部を有する、
(3)液用柱状中空部を延長した液仮想柱状部とガス用柱状中空部を延長したガス仮想柱状部とは隣り合う、
(4)液用柱状中空部の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部の吐出方向中心軸とが平行である、
(5)ガス用柱状中空部の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部の切断面の外周と液用柱状中空部の切断面の外周との距離が最も短い直線を、隣り合うガス用柱状中空部と液用柱状中空部の組み合わせごとに1本だけ引くことができる、
条件を満足する繊維集合体の製造装置であって、
前記液吐出部へ液供給管を通じて紡糸液を供給する液流路および前記ガス吐出部へガス供給管を通じてガスを供給するガス流路を有するロータリージョイントと、前記液吐出部および前記ガス吐出部をエンドレス軌道に沿って周回させることができる移動手段を備えている、
繊維集合体の製造装置。」
である。
本発明者らは検討を続けた結果、液流路およびガス流路を有するロータリージョイントを備える本発明の繊維集合体の製造装置は、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防いで、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供できることを見出した。
つまり、液流路およびガス流路を有するロータリージョイントは、紡糸液を液吐出部へ供給すると同時にガスをガス吐出部へ供給できる。そのため、本発明の繊維集合体の製造装置は、複数のロータリージョイントを用いることなく、紡糸液を液吐出部へ供給すると同時にガスをガス吐出部へ供給して、繊維集合体を調製できる。
そのため、本発明の繊維集合体の製造装置は、液吐出部とガス吐出部がエンドレス軌道に沿って周回しながら繊維集合体を調製する場合であっても、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止して、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を製造できる。
本発明の繊維集合体の製造装置における、模式的な平面図である。 本発明で使用できる、液流路およびガス流路を有するロータリージョイントにおける、模式的な断面図である。 本発明で使用できる、紡糸開始部の先端部を拡大した、模式的な斜視図である。 図3の平面Cにおける、模式的な断面図である。
本発明の繊維集合体の製造装置について、一実施態様を図示した図1−4を用いて説明する。なお、以下の説明では断りのない限り紡糸開始部(4)の一例として、2つの液吐出部(El1、El2)と1つのガス吐出部(Eg)を備えた紡糸開始部(4)を挙げ、前記紡糸開始部(4)を備えた繊維集合体の製造装置(100)について説明を行う。
図1には、本発明の繊維集合体の製造装置における、模式的な平面図を図示している。
繊維集合体の製造装置(100)は主として、後述する条件を満足する液吐出部(El1、El2)を有する液吐出ノズル(Nl1、Nl2)およびガス吐出部(Eg)を有するガス吐出ノズル(Ng)を備えた紡糸開始部(4)、液流路(6b、7b)およびガス流路(8b)を有するロータリージョイント(5)、送液装置(6、7)から供給された紡糸液をロータリージョイント(5)の液流路(6b、7b)へ導く液供給管(6a、7a)、送気装置(8)から供給されたガスをロータリージョイント(5)のガス流路(8b)へ導くガス供給管(8a)、ロータリージョイント(5)の液流路(6b、7b)を通過してきた紡糸液を液吐出部(El1、El2)へ導く液供給管(6c、7c)、ロータリージョイント(5)のガス流路(8b)を通過してきたガスをガス吐出部(Eg)へ導くガス供給管(8c)、紡糸開始部(4)をエンドレス軌道に沿って周回させることができる移動手段(10)、紡糸開始部(4)により紡糸された繊維を捕集して繊維集合体(11)を調製する捕集体(12)を備えている。
なお、図1の繊維集合体の製造装置(100)では、給気装置(1)と排気装置(2)を備えた紡糸容器(3)内部に紡糸空間が形成されている。そして、捕集体(12)上に調製された繊維集合体(11)は、繊維集合体(11)の搬送方向(換言すれば、生産方向)を示す矢印線Aの下流側の端部に設けられた、巻取り装置(13)により巻き取られている態様を図示している。
図2には、本発明で使用できる、液流路およびガス流路を有するロータリージョイントにおける、模式的な断面図を図示している。
ロータリージョイント(5)は、主として回転部分(22)と固定部分(21)を組み合わせて構成されており、回転部分(22)は固定部分(21)を回転軸として回転可能に設けられている。また、固定部分(21)の側面において各流路(6b−9b)が露出している部分と面する、回転部分(22)の内周面には、前記内周面に沿い略リング状をした空間(24a−24d)が設けられている。
そして、
1.ノズル(25)により液供給管(6a、7a)は固定部分(21)の液流路(6b、7b)と各々接続され、ノズル(26)により液供給管(6c、7c)は回転部分(22)の空間(24d、24c)を介して液流路(6b、7b)と各々接続されており、
2.同様に、ノズル(25)によりガス供給管(8a)は固定部分(21)のガス流路(8b)と接続され、ノズル(26)によりガス供給管(8c)は回転部分(22)の空間(24a)を介してガス流路(8b)と接続されている。
また、図1−図2に図示したロータリージョイント(5)は、ガス流路(8b)と液流路(7b)の間にブランク流路(9b)を備えている。そして、ノズル(26)によりブランク供給管(9c)は回転部分(22)の空間(24b)を介してブランク流路(9b)と接続されている。なお、ブランク流路(9b)には紡糸液およびガスは供給されておらず、ブランク供給管(9c)により紡糸開始部(4)へ紡糸液およびガスは供給されていない。
そして、各空間(24a−24d)同士の間にはリング状のシーリング材(27)が介在しており、リークの発生によって各空間(24a−24d)同士の間に通液あるいは通気が発生するのを防いでいる。
図3には、本発明で使用できる、紡糸開始部の先端部を拡大した、模式的な斜視図を図示しており、図4には、図3の平面Cにおける、模式的な断面図を図示している。
液吐出ノズル(Nl1、Nl2)は紡糸液を吐出する液吐出部(El1、El2)を有する部材であり、ガス吐出ノズル(Ng)はガスを吐出するガス吐出部(Eg)を有する部材である。そして、ガス吐出部(Eg)は前記液吐出部(El1、El2)よりも上流側(図3の紙面上における上方向側)に位置している。
そして、液吐出部(El1、El2)およびガス吐出部(Eg)は、
(1)液吐出部(El1、El2)を端部とする液用柱状中空部(Hl1、Hl2)を有する、
(2)ガス吐出部(Eg)を端部とするガス用柱状中空部(Hg)を有する、
(3)液用柱状中空部(Hl1、Hl2)を延長した液仮想柱状部(Hvl1、Hvl2)とガス用柱状中空部(Hg)を延長したガス仮想柱状部(Hvg)とは隣り合う、
(4)液用柱状中空部(Hl1、Hl2)の吐出方向中心軸(Al1、Al2)とガス用柱状中空部(Hg)の吐出方向中心軸(Ag)とが平行である、
(5)ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸(Ag)に対して垂直な平面(C)で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と液用柱状中空部(Hl1、Hl2)の切断面の外周との距離が最も短い直線(L1、L2)を、隣り合うガス用柱状中空部(Hg)と液用柱状中空部(Hl1、Hl2)の組み合わせごとに1本だけ引くことができる、
条件を満足している。
次いで、本発明の繊維集合体の製造装置(100)を用いた繊維集合体の製造方法について説明する。
送液装置(6)から送り出された紡糸液は液供給管(6a)を経て、ロータリージョイント(5)を構成している固定部分(21)の内部に存在する液流路(6b)へと導かれる。次いで、液流路(6b)を通過した紡糸液は固定部分(21)と回転する回転部材(22)の間に存在する空間(24d)および液供給管(6c)を通過して、液供給管(6c)と接続されている紡糸開始部(4)の液吐出ノズル(例えば、Nl1)における液吐出部(例えば、El1)から紡糸空間へと吐出される。また、送液装置(7)から送り出された紡糸液も同様に、液供給管(7a)−液流路(7b)−空間(24c)−液供給管(7c)の順で通過して、液供給管(7c)と接続されている紡糸開始部(4)の液吐出ノズル(例えば、Nl2)における液吐出部(例えば、El2)から紡糸空間へと吐出される。
そして、送気装置(8)から送り出されたガスも同様に、ガス供給管(8a)−ガス流路(8b)−空間(24a)−ガス供給管(8c)の順で通過して、ガス供給管(8c)と接続されている紡糸開始部(4)のガス吐出ノズル(Ng)におけるガス吐出部(Eg)から紡糸空間へと吐出される。
本発明の繊維集合体の製造装置(100)を用いて繊維集合体(11)を調製する際には、紡糸液の供給およびガスの供給が同時に行われるものであり、ガス吐出部(Eg)から吐出されたガスの作用によって、各液吐出部(El1、El2)から吐出された各紡糸液は細径化されて繊維になる。また、紡糸開始部(4)は移動手段(10)によりエンドレス軌道に沿って周回しているため、紡糸液の繊維化の開始位置が前記エンドレス軌道に沿って周回する。
そして、繊維化された紡糸液は捕集体(12)に捕集され、捕集体(12)上に繊維集合体(11)が調製される。
本発明の繊維集合体の製造装置(100)では、液流路(7b、6b)およびガス流路(8b)を有するロータリージョイント(5)は単体で、紡糸液を各液吐出部(El1、El2)へ供給すると同時に、ガスをガス吐出部(Eg)へ供給する働きを担うことが可能である。そのため、本発明の繊維集合体の製造装置(100)は、複数のロータリージョイントを用いることなく、紡糸液を各液吐出部(El1、El2)へ供給すると同時にガスをガス吐出部(Eg)へ供給して、繊維集合体(11)を調製できる。
そのため、本発明の繊維集合体の製造装置(100)は、紡糸開始部(4)がエンドレス軌道に沿って周回しながら繊維集合体(11)を調製する場合であっても、ロータリージョイント(5)に各供給管(6c−9c)が巻き付くのを防止して、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体(11)を提供できる。
以降、本発明の詳細について説明する。
本発明で使用できる送液装置(6、7)と送気装置(8)の種類は、紡糸液やガスを供給することができるものであればよく、適宜選択して使用することができる。送液装置(6、7)として、例えば、押出し機、ギヤポンプ、モーノポンプ、チューブポンプ、ダイヤフラムポンプ、加圧タンク、マイクロフィーダーなどにより押出される機構を設けたシリンジなどを使用することができ、送気装置(8)として、例えば、圧縮機、ガスボンベ、ブロアなどを使用することができる。送液装置(6、7)が供給する紡糸液の量は、後述するように、液吐出部(El1、El2)から望む量の紡糸液を吐出できるように調整する。また、送気装置(8)が供給するガスの量は、後述するように、ガス吐出部(Eg)から望む量のガスを吐出できるように調整する。
なお、繊維集合体の製造装置(100)が複数の送液装置(6、7)および/または複数の送気装置を備えている場合、各送液装置(6、7)が供給する紡糸液の量は同一でも異なっていてもよく、同様に、各送気装置が供給するガスの量は同一でも異なっていてもよい。
紡糸液として、例えば、有機ポリマーや無機ポリマーを溶融させた溶融ポリマー、あるいは、有機ポリマーや無機ポリマーを溶媒に溶解させたポリマー溶液などを使用できる。あるいは、無機ポリマーを形成可能なモノマー化合物やオリゴマー化合物を溶媒に溶解させた溶液を使用できる。
紡糸液を構成する有機ポリマーや無機ポリマーの種類は、本発明において紡糸することができる限り、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなど)、スチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、アクリル系樹脂、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂などの公知の有機ポリマー、あるいは、金属アルコキシド(ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、スズ、亜鉛などのメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドなど)が重合した無機ポリマーなどの公知の無機系化合物が重合してなるポリマーを用いることができる。
これらのポリマーは、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、またポリマーがブロック共重合体やランダム共重合体でも構わず、またポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでも、特に限定されるものではない。
また、これら例示以外のポリマーも使用可能であり、例示以外のポリマーも含め、2種以上のポリマーを含んでなる紡糸液とすることもできる。
なお、紡糸液を構成する成分が、無機ポリマーを形成可能なモノマー化合物やオリゴマー化合物である場合、その種類は、本発明において紡糸することができる限り、特に限定されるものではないが前記化合物として、例えば、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、酢酸塩、シュウ酸塩等の金属有機化合物を、単一あるいは複数混合して用いることができる。
上述の有機ポリマーや無機ポリマーあるいは無機ポリマーを形成可能なモノマー化合物やオリゴマー化合物を溶媒に溶解させる場合、溶媒は紡糸条件によっても変化するため、特に限定されるものではないが、例えば、水、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ギ酸、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどを挙げることができる。これら例示以外の溶媒も使用可能であり、例示以外の溶媒も含め、2種以上の溶媒が混合してなる溶媒を使用することもできる。
なお、ポリマー溶液におけるポリマーの濃度は、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造できるように適宜調整するが、前記濃度(紡糸液の質量に占める溶解しているポリマーの質量の百分率)が濃すぎても薄すぎても紡糸を行うことが困難になる傾向があることから、前記濃度は0.1質量%〜90質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜50質量%であるのがより好ましく、1質量%〜30質量%であるのが最も好ましい。
また、紡糸液は必要に応じて、例えば、放射性物質吸着剤(例えば、ゼオライト、活性炭、紺青(プルシアンブルー)など)、抗菌剤、抗ウイルス剤、防カビ剤、光触媒、脱臭、色素、難燃剤、防虫剤、殺菌剤、芳香剤、導電性粒子などを混合しても良い。
紡糸液の粘度や温度、紡糸液が溶媒を含んでいる場合の溶媒の種類や紡糸液中に占める溶媒の存在割合、紡糸液の温度などは、適宜調整する。
ガスとして、例えば、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、希ガスなどを単独で、あるいは混合して使用することができる。なお、利便性の観点から、空気を利用するのが好ましい。ガスの温度および湿度を調整する方法は適宜選択するが、一般的に入手可能な温湿度調整装置を用いて調整できる。
なお、本発明で使用するガスの温度および湿度は、目的の物性を備える繊維集合体(11)を調製できるように適宜調整するが、例えば、温度は0℃〜500℃であるのが好ましく、10℃〜100℃であるのがより好ましく、15℃〜30℃であるのが最も好ましい。また、湿度は0%〜100%の範囲内で調整可能であり、3%〜70%であるのが好ましく、5%〜50%であるのがより好ましい。また、調整した気体の温度や湿度の変動幅は少ないほど、目的の物性を備える繊維集合体(11)を調製し易くなる傾向があるため、気体の温度の変動幅は±1℃/時間以下であるのが好ましく、湿度の変動幅は±5RH%/時間以下となるように調整するのが好ましい。
液供給管(6a、7a、6c、7c)は送液装置(6、7)から送り出されてきた紡糸液を、ロータリージョイント(5)を間に介して紡糸開始部(4)へ供給することができる管状の部材をいい、ガス供給管(8a、8c)は送気装置(8)から送り出されてきたガスを、ロータリージョイント(5)を間に介して紡糸開始部(4)へ供給することができる管状の部材をいう。
液供給管(6a、7a、6c、7c)やガス供給管(8a、8c)の素材は、適宜選択するものであり限定されるものではないが、例えば、金属、有機ポリマー、シリコーンなどを使用することができる。特に、紡糸液やガスによって劣化し難いこと、また柔軟であるため紡糸開始部(4)の周回に追従し易いことから、液供給管(6a、7a、6c、7c)やガス供給管(8a、8c)の素材として、例えば、ポリオレフィン系樹脂、フッ素樹脂系を使用するのが好ましい。
なお、液供給管(6a、7a、6c、7c)やガス供給管(8a、8c)の内径は、求める物性の繊維集合体(11)を調製できるように適宜選択するものであり限定されるものではないが、例えば、0.5〜32mmとするのが好ましく、2〜12mmとするのがより好ましく、4〜6mmとするのが最も好ましい。
本発明で使用できるロータリージョイント(5)は、液供給管(6a、7a)を経て送られてきた紡糸液とガス供給管(8a)を経て送られてきたガスを、紡糸開始部(4)の周回に伴い移動する液供給管(6c、7c)とガス供給管(8c)へと導く役割を担っている。
図2では内部に4つの流路を備えたロータリージョイント(5)を図示しているが、ロータリージョイント(5)の備える流路の数は適宜調整するものであり、紡糸液を導くことのできる流路とガスを導くことのできる流路を備えた合計2以上の流路を備えている限り限定されるものではない。
図2に図示したロータリージョイント(5)のように、ガス流路(8b)と液流路(7b)の間にブランク流路(9b)が存在している場合には、回転部分(22)の回転に従い固定部分(21)と回転部分(22)およびシーリング材(27)との間を紡糸液、および/または、ガスが通過して、液流路(7b)内へガスが混入する、および/または、ガス流路(8b)内へ紡糸液が混入するのを防止でき好ましい。
そのため、ロータリージョイント(5)の備える流路の数は、上述の態様でブランク流路(9b)を備えることができるように、液流路(7b、6b)とガス流路(8b)を合計した数よりも多い数の流路を備えているのが好ましい。
ガス流路(8b)と液流路(7b、6b)の内径は、求める物性の繊維集合体(11)を調製できるように適宜調整するものであり限定されるものではないが、例えば、0.5〜32mmとするのが好ましく、2〜12mmとするのがより好ましく、4〜6mmとするのが最も好ましい。
シーリング材(27)は、回転部分(22)の回転に伴い、液流路同士の間やガス流路同士の間、および/または、ガス流路と液流路の間にリークが発生するのを防止する働きを担う部材である。
シーリング材(27)の形状は上述の働きを担うことができるものであれば限定されるものではなく、適宜選択して使用することができるが、例えば、丸型や楕円あるいは多角形型の断面を有するリング状の部材、X字型などアルファベット型の断面を有するリング状の部材などを使用することができる。
ロータリージョイント(5)を構成する各部材の素材は、適宜選択するものであり限定されるものではないが、例えば、金属、有機ポリマー、シリコーンなどを使用することができる。特に、紡糸液やガスによって劣化し難いことから、例えば、ステンレス系の素材を使用するのが好ましい。
上述のようなロータリージョイント(5)として、例えば、SMC(株)社のMQRシリーズ、(株)ミスミ社製のBMRTNシリーズ、(株)日本ピスコ社のRBシリーズを採用できる。
図1と図2では、紡糸開始部(4)とロータリージョイント(5)の回転部分(22)が、紡糸液およびガスが供給されていないブランク供給管(9c)により接続されている態様を図示しているが、ブランク供給管(9c)の存在しない態様の繊維集合体の製造装置(100)であってもよい。
しかし、紡糸開始部(4)と回転部分(22)を接続する供給管(6c−9c)の数が少ないほど、紡糸開始部(4)の周回に追従して回転部分(22)が回転し難くなる傾向がある。回転部分(22)が回転し難い場合には、各供給管(6c−9c)に不要なストレスが作用して紡糸液やガスの供給が阻害され、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体(11)を製造できなくなるおそれがある。
そのため、紡糸開始部(4)の周回に追従して回転部分(22)が回転し易くなるように、紡糸開始部(4)がエンドレス軌道に沿って周回するのに伴い周回する部分と回転部分(22)をブランク供給管(9c)で接続するのが好ましい。なお、ブランク供給管(9c)を接続する部分は適宜調整するものであり、例えば、移動手段(10)と回転部分(22)をブランク供給管(9c)で接続する態様、互いに隣接する紡糸開始部(4)同士を接続している供給管(図示せず)と回転部分(22)をブランク供給管(9c)で接続する態様であってもよい。
また、各供給管(6c−9c)が接続されている部分同士の間の距離が均等に近いほど、紡糸開始部(4)の周回に追従して回転部分(22)が回転し易くなる傾向があることから、各供給管(6c−9c)が接続されている部分同士の距離が均等に近づくように調整するのが好ましい。
液吐出ノズル(Nl1)へ紡糸液を供給し、ガス吐出ノズル(Ng)へガスを供給すると、紡糸液は液用柱状中空部(HI1)を通り液吐出部(El1)から液用柱状中空部(HI1)の軸方向に吐出されると同時に、ガスはガス用柱状中空部(Hg)を通りガス吐出部(Eg)からガス用柱状中空部(Hg)の軸方向に吐出される。
この吐出されたガスと紡糸液とは隣り合う状態にあり、ガスの吐出方向と紡糸液の吐出方向とは平行関係にあり、しかも平面(C)上、吐出されたガスと吐出された紡糸液とは最も近い点が1点、つまり、紡糸液は1本の直線状にガスおよび随伴気流による剪断作用を受けるため、細径化しながら液用柱状中空部(HI1)の軸方向に飛翔し、繊維化する。なお、液用柱状中空部(HI1)を延長した液仮想柱状部(HvI1)は液吐出部(EI1)から吐出された紡糸液の吐出直後の飛翔経路であり、ガス用柱状中空部(Hg)を延長したガス仮想柱状部(Hvg)はガス吐出部(Eg)から吐出されたガスの吐出直後の噴出経路である。
そして繊維化した紡糸液はガスの作用によって細径化し、繊維化されて液用柱状中空部(HI1)の軸方向側に存在する捕集体(12)に捕集される。
また、紡糸開始部(4)が別の液吐出ノズル(例えば、Nl2)を備えている場合にも、上述と同様に、別の液吐出部(例えば、El2)から吐出された紡糸液は、ガス吐出部(Eg)から吐出されたガスの作用によって細径化し、繊維化されて液用柱状中空部(HI1)の軸方向側に存在する捕集体(12)に捕集される。
そして、捕集体(12)上に繊維が捕集されることで繊維集合体(11)が調製される。
このような紡糸開始部(4)を用いることによって、紡糸液に対して均一に剪断作用を作用させることができ、ショットやビーズの発生を防いで繊維が均一に分散してなる目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を製造できる。
液吐出部(EI1、El2)の形状は特に限定するものではないが、例えば、円形状、長円形状、楕円形状、多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形)であることができる。ガス及び随伴気流の剪断作用を1本の直線状に受け、ショットやビーズを生じにくいように、円形状であるのが好ましい。
そして、液吐出部(EI1、El2)の大きさも特に限定するものではないが、0.01mm〜0.28mmであるのが好ましく、0.02mm〜0.07mmであるのがより好ましい。0.01mmよりも小さいと、粘度の高い紡糸液を吐出するのが困難になる傾向があり、0.28mmを超えると、吐出された紡糸液全体に剪断作用を働かせることが困難となる傾向があり、ショットやビーズを生じ易くなるおそれがある。
また、図3においては、円柱状の液吐出ノズル(Nl1、Nl2)を図示しているが、先端が傾斜を持って切断された鋭角ノズルを使用することもできる。この鋭角ノズルの場合、紡糸液の粘度が高い場合に有効である。このような鋭角ノズルを使用する場合、尖った側をガス吐出ノズル(Ng)側とすると、ガス及び随伴気流の剪断作用を受けやすく、安定して繊維化でき好ましい。
ガス吐出部(Eg)の形状は特に限定するものではないが、例えば、円形状、長円形状、円形状、多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形)、スリット状の開口であることができる。
そして、ガス吐出部(Eg)の大きさも特に限定するものではなく、適宜調整する。なお、ガス吐出部(Eg)の大きさは液吐出部(EI1、El2)の大きさと同じか、より大きいのが好ましい。ガス及び随伴気流の剪断作用が働きやすいためである。
ガス吐出部(Eg)が液吐出部(EI1、El2)よりも紡糸液の吐出方向に対する上流側(換言すれば、紡糸液の供給側)に配置されているため、紡糸時に液吐出部(EI1、El2)周辺へ紡糸液が巻き上がるのを防止できる。
そのため、液吐出部(EI1、El2)とその周辺を汚すことなく、長時間の紡糸が可能である。なお、紡糸液の吐出方向におけるガス吐出部(Eg)と液吐出部(EI1、El2)との距離は特に限定するものではないが、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。10mmを超えると紡糸液に対するガス及び随伴気流の剪断力が不十分となり、繊維化しにくくなる傾向があるためである。前記距離の下限値は特に限定するものではなく、0mmよりも長ければよい。
隣り合うガス用柱状中空部(Hg)と液用柱状中空部(HI1、Hl2)との最短距離(同様に、隣り合う液仮想柱状部(HvI1、Hvl2)とガス仮想柱状部(Hvg)との距離)は2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。2mmを超えるとガス及び随伴気流の剪断力が作用しにくく、繊維化しにくくなる傾向があるためである。また、前記最短距離の下限値は適宜調整されるものであり限定されるものではなく、0mmよりも長ければよい。
更に、液用柱状中空部(HI1、Hl2)の液吐出方向中心軸(AI1、Al2)とガス用柱状中空部(Hg)のガス吐出方向中心軸(Ag)とが平行で、吐出された紡糸液に対して1本の直線状にガス及び随伴気流を作用させることができるため、安定して繊維を紡糸することができる。これら中心軸が交差又はねじれの位置にあると、ガス及び随伴気流による剪断力が作用しないか、作用したとしても不均一であることから、安定して繊維を紡糸することができない。
この「平行」であるとは、液用柱状中空部(HI1、Hl2)の液吐出方向中心軸(AI1、Al2)とガス用柱状中空部(Hg)のガス吐出方向中心軸(Ag)とが同一平面上に位置することができ、しかも平行であることを意味する。また、「吐出方向中心軸」とは吐出部の中心と仮想柱状部の横断面における中心とを結んでできる直線である。
紡糸開始部(4)では、ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸に対して垂直な平面(平面C)で切断した時に、図4で図示しているように、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と隣り合う液用柱状中空部(HI1、Hl2)の切断面の外周との距離が最も短い直線(L1、L2)を、隣り合うガス用柱状中空部(Hg)と液用柱状中空部(HI1、Hl2)の組み合わせごとに1本だけ引くことができる。
このようなガス用柱状中空部(Hg)から吐出されたガス及び随伴気流は、液用柱状中空部(HI1、Hl2)から吐出された紡糸液に対して、1本の直線状に作用し、剪断作用を発揮することができるため、ショットやビーズを生じることなく、安定して紡糸することができる。
液吐出部(EI1、El2)から吐出される紡糸液の吐出質量は、他の紡糸条件によって適宜調整するのが好ましいが、吐出質量が少なすぎても多すぎても繊維が均一に分散してなる目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を調製し難い傾向があることから、1箇所の液吐出部(例えば、El1)あたり0.021g/hour〜50g/hourであるのが好ましく、0.1g/hour〜25g/hourであるのが好ましく、0.5g/hour〜3g/hourであるのが最も好ましい。
また、ガス吐出部(Eg)から吐出されるガスの吐出体積は、他の紡糸条件によって適宜調整するのが好ましいが、吐出体積が少な過ぎても多すぎても繊維が均一に分散してなる目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を調製し難い傾向があることから、1箇所のガス吐出部(Eg)あたり0.5L/min.〜100L/min.であるのが好ましく、1.5L/min.〜20L/min.であるのが最も好ましい。
更に、紡糸開始部(4)では、紡糸時に紡糸液に電界を作用させてもよい。紡糸液に電界を作用させる方法として、紡糸液と捕集体(12)との間に電位差を形成する方法を採用できる。
紡糸液と捕集体(12)との間に電位差を形成するために、例えば、直流高電圧発生装置やヴァン・デ・グラフ起電機などの電源を捕集体(12)又は紡糸液に接触させ、捕集体(12)又は紡糸液の一方に電圧を印加すると共に電源を接触させなかった方をアースする方法、あるいは、紡糸液と捕集体(12)の双方に前記電源を接触させ、紡糸液と捕集体(12)の間に電圧差が生じるように電圧を印加する方法を挙げることができる。なお、印加極性は正であっても負であっても良い。
あるいは、紡糸液と捕集体(12)との間に電位差を形成する代わりに、紡糸開始部(4)側から見た際の捕集体(12)の裏側に対向電極(図示せず)を配置すると共に、紡糸液と対向電極との間に電位差を形成することもできる。
紡糸液と捕集体(12)又は対向電極との間に形成される電位差は、紡糸液の種類、上述した紡糸条件などにより適宜調整するのが好ましく、特に限定するものではないが、0.05kV/cm〜20kV/cmであるのが好ましい。電位差が20kV/cmを超えると紡糸が不安定となり、ショットや液滴などが発生し易くなり、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体(11)を調製し難くなる傾向がある。
なお、図3および図4では2つの液吐出部(El1、El2)と1つのガス吐出部(Eg)を備えてなる紡糸開始部(4)を図示しているが、1つの液吐出部(例えば、El1)と1つのガス吐出部(Eg)を備えてなる紡糸開始部(4)や、2以上の液吐出部(El1、El2)および2以上のガス吐出部を備えてなる紡糸開始部(4)であってもよい。複数の液吐出部(El1、El2)を備えてなる紡糸開始部(4)である場合、各液吐出部(El1、El2)から吐出される紡糸液の種類、吐出量あるいは温度などは同一であっても異なっていてもよい。また、各液吐出部(El1、El2)の形状や大きさあるいは位置は同一であっても、互いに異なっていても良い。そして、複数のガス吐出部を備えてなる紡糸開始部(4)である場合、各ガス吐出部から吐出されるガスの種類、吐出量あるいは温度などは同一であっても異なっていてもよい。。また、各ガス吐出部の形状や大きさあるいは位置は同一であっても、互いに異なっていても良い。
各液吐出部(El1、El2)から吐出される紡糸液の種類、吐出量あるいは温度などが異なる条件で繊維集合体(11)を調製した場合には、異なる成分の繊維が混合してなる繊維集合体(11)、および/または、互いに平均繊維径の異なる細繊維と太繊維が混合してなる繊維集合体(11)を調製することができる。
移動手段(10)は紡糸開始部(4)をエンドレス軌道に沿って周回させることができるのであれば、その種類は適宜選択することができ限定されるものではないが、例えば、駆動モーターにより回転する、第1プーリーと第2プーリーとの間に橋渡された円状あるいは長円状をなしたチェーン状支持体やベルト状支持体などを用いることができる。
なお、移動手段(10)に設けられている紡糸開始部(4)の数は適宜調整するものであるが、紡糸開始部(4)の数が多いほど繊維が均一に分散してなる目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を調製し易くなる傾向があることから、その数は10個以上であるのが好ましく、30個以上であるのがより好ましく、100個以上であるのが最も好ましい。
そして、ロータリージョイント(5)から紡糸液やガスを各紡糸開始部(4)へ供給する態様は定義調整でき、例えば、ロータリージョイント(5)と各紡糸開始部(4)が各々供給管により接続している態様、ロータリージョイント(5)と特定の紡糸開始部(4)が供給管により接続しており、前記供給管が接続している紡糸開始部(4)と他の紡糸開始部(4)が別途設けられた別の供給管により接続している態様とすることができる。このような接続がなされていることで、紡糸液およびガスを各紡糸開始部(4)へと供給できる。
移動手段(10)によりエンドレス軌道に沿って周回する紡糸開始部分(4)の移動速度は、繊維が均一に分散してなる目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を調製できるように適宜調製するものであり、また、紡糸開始部分(4)の移動範囲は求める繊維集合体(11)の大きさによって適宜調製する。
捕集体(12)は繊維を捕集して、繊維集合体(11)を調製できる部材を指す。
図1では捕集体(12)として調製した繊維集合体(11)を矢印線Aの方向に搬送できるベルトコンベアを図示しているが、その素材や構造は特に限定されるものではなく、金属製や炭素などの導電性材料または有機高分子などの非導電性材料からなる、通気性を有するネットや多孔板や布帛(例えば、不織布、織物、編物など)、或いは、通気性を有していないフィルムや平板などを使用することができる。
なお、捕集体(12)と紡糸開始部(4)の間に、基材(例えば、フィルム、布帛、ネット、多孔板など)を介在させて前記基材上に紡糸を行うことで、前記基材と繊維集合体(11)の積層構造体を調製してもよい。
紡糸開始部(4)側から見た際の捕集体(12)の裏面側、及び/又は、捕集体(12)の側面周辺部分にサクション装置(図示せず)を設けると、繊維化した紡糸液が捕集体(12)上に捕集されるのを補助することができ好ましい。そのため、捕集体(12)にサクション装置(図示せず)を設ける場合には、通気性を有する捕集体(12)を採用するのが好ましい。
液吐出部(El1、El2)と捕集体(12)の距離は、求める物性を有する繊維集合体(11)を調製することができるように適宜調整するものであり、紡糸条件によって変化するものであることから限定されるものではないが、1cm〜100cmであるのが好ましく、5cm〜50cmであるのがより好ましく、10cm〜30cmであるのが最も好ましい。
また、液吐出部(El1、El2)における吐出方向中心軸(Al1、Al2)は、捕集体(12)の主面に対して垂直となるように設けられていても、鈍角を成すように設けられていてもよく、目付が均一な、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を製造できるように適宜調整する。
給気装置(1)を用いて紡糸容器(3)に囲われた紡糸空間へ供給する気体の種類は、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造できるように適宜選択するが、例えば、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、希ガスなどを単独で、あるいは混合して調製することができる。なお、利便性の観点から、空気を利用するのが好ましい。
気体の温度および湿度を調整する方法は適宜選択するが、一般的に入手可能な温湿度調整装置を用いることができる。なお、本発明で使用する気体の温度および湿度は、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造できるように適宜調整するが、例えば、温度は0℃〜200℃であるのが好ましく、10℃〜100℃であるのがより好ましく、15℃〜30℃であるのが最も好ましい。また、湿度は0%〜100%の範囲内で調整可能であり、5%〜70%であるのが好ましく、5%〜50%であるのがより好ましい。また、調整した気体の温度や湿度の変動幅は少ないほど、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造し易くなる傾向があるため、気体の温度の変動幅は±1℃/時間以下であるのが好ましく、湿度の変動幅は±5RH%/時間以下となるように調整するのが好ましい。
給気装置(1)の種類は適宜選択するが、例えば、流量計を備えた気体ポンプや、圧縮ガスを放出できるボンベなどを使用することができる。また、給気装置(1)には調湿機を設けても良い。なお、給気装置(1)から紡糸空間へ供給する気体の体積は、例えば、紡糸空間の広さなどによって変化するため、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造できるように適宜選択する。
そして、上述のようにして紡糸容器(3)へ供給した気体は、排気装置(2)を経て紡糸容器(3)の外部へと排出される。なお、図2では排気装置(2)が紡糸容器(3)における紙面上の右側に存在する態様を図示しているが、紡糸開始部(4)側から見た際の捕集体(12)における裏面側に排気装置(2)を設けても良い。このとき、排気装置(2)による気体の吸引力を調整し、前記排気装置(2)を紡糸空間内の気体を紡糸空間外へ排出させるほかに、繊維を捕集体(12)上に捕集するのを補助するサクション装置として兼用してもよい。
紡糸容器(3)に設けることのできる給気装置(1)および排気装置(2)の位置や数は、目的の物性を備える繊維集合体(11)を製造できるように適宜調整する。更には、例えば、金属又は樹脂製のパンチングプレート、布、不織布などの多孔性材料(図示せず)を間に介して、気体を給排気してもよい。多孔性材料の存在によって紡糸空間において、給排気が局所的に生じるのを防止できる傾向があるため好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、調製した繊維集合体における各物性は、以下に記載する各種方法に供することで求めた。

(平均繊維径の算出方法)
繊維集合体の電子顕微鏡写真(倍率:5000倍、撮影範囲:32μm×26μm)を撮影し、撮影された写真から繊維径が50nm以上500nm以下の範囲にある繊維をランダムに100本選出した。そして、選出された繊維における繊維直径の算術平均値を求めて細繊維の平均繊維径とした。
同様に、繊維集合体の顕微鏡写真(倍率:1000倍、撮影範囲:156μm127μm)を撮影し、撮影された写真から繊維径が500nmよりも大きく10μm以下の範囲にある繊維をランダムに50本選出した。そして、選出された繊維における繊維直径の算術平均値を求めて太繊維の平均繊維径とした。

(厚さの算出方法)
繊維集合体に500gの荷重をかけ、厚さ測定器(デジマチック標準外側マイクロメータ(MCC−MJ/PJ)1/1000mm、(株)ミツトヨ)により計測した、測定値の5点の厚さの算術平均値を厚さとした。

(目付の算出方法)
繊維集合体から切片(搬送方向の長さ:20cm、搬送方向と直交する方向の長さ:1cm)を30枚採取した。そして、採取した切片における最も広い面の面積1mあたりに換算した、各切片の質量を測定した。そして、測定された各切片の質量の平均値を算出して、繊維集合体の目付とした。
また、算出された繊維集合体の目付と、切片ごとに算出した面積1mあたりに換算した質量との最大差を±標記で記載した。
(実施例1)
(紡糸液Aの調製)
ポリアクリロニトリル(アルドリッチ製)を、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度10質量%となるように溶解させた紡糸液Aを用意した。
(紡糸液Bの調製)
ポリアクリロニトリル(アルドリッチ製)を、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度17質量%となるように溶解させた紡糸液Bを用意した。
(紡糸開始部の準備)
図1−図4に図示した態様のような繊維集合体の製造装置を用意した。なお、各部材の詳細は以下のとおりである。

(紡糸開始部)
1.金属製ノズルA(第1液吐出ノズル(Nl1))
・吐出液:紡糸液A
・第1液吐出部(El1)の形状:0.2mm径(断面積:0.04mm)の円形
・液用柱状中空部(Hl1):0.2mm径の円柱状
・ノズル外径:0.4mm
・液吐出部(El1)からの、紡糸液Aの吐出量:0.5g/hour

2.金属製ノズルB(第2液吐出ノズル(Nl2))
・吐出液:紡糸液B
・第2液吐出部(El2)の形状:0.3mm径(断面積:0.09mm)の円形
・液用柱状中空部(Hl2):0.3mm径の円柱状
・ノズル外径:0.6mm
・液吐出部(El2)からの、紡糸液Bの吐出量:1.5g/hour

3.金属製ノズルC(ガス吐出ノズル(Ng))
・吐出気体:空気(温度:25℃、湿度:10R.H.%)
・ガス吐出部(Eg)の形状:0.3mm径(断面積:0.09mm)の円形
・ガス用柱状中空部(Hg):0.3mm径の円柱状
・ノズル外径:0.6mm
・ガス吐出部(Eg)からの、空気の吐出量:1.5L/min.

4.各ノズルの配置
・ガス吐出部(Eg)が第1液吐出部(El1)と第2液吐出部(El2)のいずれよりも2mm上流側に存在すると共に、各ノズルの外壁面が当接するように配置
・第1液仮想柱状部(Hvl1)とガス仮想柱状部(Hvg)の距離:0.25mm
・第1液吐出方向中心軸(Al1)とガス吐出方向中心軸(Ag):平行
・ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸(Ag)に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と第1液用柱状中空部(Hl1)の切断面の外周との距離が最も短い直線(L1)の本数:1本

・第2液仮想柱状部(Hvl2)とガス仮想柱状部(Hvg)の距離:0.3mm
・第2液吐出方向中心軸(Al2)とガス吐出方向中心軸(Ag):平行
・ガス用柱状中空部(Hg)の中心軸(Ag)に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部(Hg)の切断面の外周と第2液用柱状中空部(Hl2)の切断面の外周との距離が最も短い直線(L2)の本数:1本
(紡糸容器)
・容積1mのアクリル容器
・給気装置:精密空気発生装置((株)アピステ製、1400−HDR)
・給気条件:空気(温度:25℃、湿度:30R.H.%)を流量1.8L/min.供給
・排気装置:サクションボックス(吸引装置)に繋がったファン
・排気条件:2L/min.以上
(移動手段)
第1スプロケットと第2スプロケットとの間にチェーン状支持体を橋渡し、長円状(長径:400mm、短径:150mm)に配置した。更に、第1スプロケットに駆動モーターを取り付けて移動手段を調製した。そして、移動手段における支持体に17個の紡糸開始部を互いに等間隔をなすように、それぞれ固定した。
また、上述のようにして調製した紡糸開始部を設けた移動手段を、紡糸容器の中央部に配置した。
(ロータリージョイント)
図2に図示した態様のような、4つの流路を有するロータリージョイント((株)ミスミ社製、型番:BMRTN4)を移動手段の回転中心に設置した。
そして、図2に図示した態様のように、紡糸液Aの送液装置(古江サイエンス(株)社製 マイクロフィーダー JP−Vで押し出すシリンジ)と液流路(6b)とを、ノズル(25)により液供給管(6a、ポリエチレン製チューブ、内径:4mm)で接続すると共に、ノズル(26)により回転部分(22)の空間(24d)を介して液流路(6b)と液供給管(6c、ポリエチレン製チューブ、内径:4mm)を接続した。そして、液供給管(6c)と第1液吐出部(El1)を備える金属製ノズルAとを接続した。
同様に、紡糸液Bの送液装置(古江サイエンス(株)社製 マイクロフィーダー JP−Vで押し出すシリンジ)と液流路(7b)とを、ノズル(25)により液供給管(7a、ポリエチレン製チューブ、内径:4mm)で接続すると共に、ノズル(26)により回転部分(22)の空間(24c)を介して液流路(7b)と液供給管(7c、ポリエチレン製チューブ、内径:4mm)を接続した。そして、液供給管(7c)と第2液吐出部(El2)を備える金属製ノズルBとを接続した。
更に、空気の送気装置(エアコンプレッサー)とガス流路(8b)とを、ノズル(25)によりガス供給管(8a、ウレタン製チューブ、内径:4mm)で接続すると共に、ノズル(26)により回転部分(22)の空間(24a)を介してガス流路(8b)とガス供給管(8c、ウレタン製チューブ、内径:4mm)を接続した。そして、ガス供給管(8c)とガス吐出部(Eg)を備える金属製ノズルCとを接続した。
最後に、ノズル(26)により回転部分(22)の空間(24b)を介してブランク流路(9b)とブランク供給管(9c、ポリエチレン製チューブ、内径:4mm)を接続した。そして、ブランク供給管(9c)における接続されていないもう一方の端部と、互いに隣接する各金属製ノズルA同士を接続している後述する別途用意した供給管(図示せず)を接続した。このとき、ブランク供給管(9c)により紡糸開始部および前記後述する別途用意した供給管へ、紡糸液およびガスは供給されていないものであった。
なお、チェーン状支持体上において、各供給管(6c−9c)が接続された部分同士の間の距離が均等に近づくように接続した。
(供給管の接続態様)
紡糸液Aの液供給管(6c)が接続された紡糸開始部の金属製ノズルAと、隣接する金属製ノズルAとを、別途用意した前記液供給管と同様の液供給管で接続し紡糸液Aが供給されるように接続した。そして、互いに隣接する各金属製ノズルA同士を同様にして別途用意した液供給管で接続し、各金属製ノズルA全てに紡糸液Aが供給されるようにした。
紡糸液Bの液供給管(7c)およびガスのガス供給管(8c)についても、同様にして、各金属製ノズルB全てに紡糸液Bが供給されるようにすると共に、各金属製ノズルC全てに空気が供給されるようにした。
(捕集体)
・メッシュコンベア(SUS製)の捕集面を各紡糸液の吐出方向中心軸(Al1、Al2、Ag)に対して直角に配置
・メッシュコンベアの移動速度(矢印線Aへの搬送速度):30cm/min.
・捕集体と第1液吐出部(El1)との距離:15cm
・捕集体と第2液吐出部(El2)との距離:15cm
・サクションボックスのサクション口径:50mm×450mm
・サクションボックスの吸引条件:2m/min.

また、メッシュコンベアの移動方向端部に紙管を巻取り装置(13)として配置した。この紙管はメッシュコンベアの移動に従動して回転し、メッシュコンベア上に調製された繊維集合体を巻き取ることができるものであった。
(繊維集合体の製造)
第1スプロケットと第2スプロケットとの間に橋渡しされたチェーン状支持体を、一定速度(速度:50mm/s)でエンドレス軌道に沿って一方向に周回させることで、各紡糸開始部をエンドレス軌道に沿って周回させた。そして、エンドレス軌道に沿って周回する各紡糸開始部から紡糸された繊維をメッシュコンベア上に集積させることで、繊維径の細い繊維と繊維径の太い繊維が均一に混合してなる繊維集合体(目付:2g/m、目付の最大差:±0.1g/m、厚さ:10μm、細繊維の平均繊維径:150nm、太繊維の平均繊維径:1μm)を製造した。
なお、繊維集合体の製造中にロータリージョイントに供給管は巻き付くことなく、繊維集合体を調製することができた。
以上の結果から、本願発明の繊維集合体の製造装置によって、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止して、繊維集合体を調製できることが判明した。そして、このようにして調製された繊維集合体は、繊維が均一に分散してなる目付が均一な繊維集合体であったことから、本発明の繊維集合体の製造装置によって、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供できることが判明した。
本発明の繊維集合体の製造装置は、ロータリージョイントに供給管が巻き付くのを防止でき、様々な産業資材用途に有用な繊維集合体を提供できる。
100・・・繊維集合体の製造装置
1・・・給気装置
2・・・排気装置
3・・・紡糸容器
4・・・紡糸開始部
5・・・ロータリージョイント
6、7・・・送液装置
6a、6c、7a、7c・・・液供給管
8・・・送気装置
8a、8c・・・ガス供給管
9c・・・ブランク供給管
10・・・移動手段
11・・・繊維集合体
12・・・捕集体
13・・・巻取り装置
21・・・固定部分
22・・・回転部分
8b・・・ガス流路
9b・・ブランク流路
6b、7b・・・液流路
24a、24b、24c、24d・・・空間
25、26・・・ノズル
27・・・シーリング材
Nl1、Nl2・・・液吐出ノズル
Ng・・・ガス吐出ノズル
El1、El2・・・液吐出部
Eg・・・ガス吐出部
Hl1、Hl2・・・液用柱状中空部
Hg・・・ガス用柱状中空部
Hvl1、Hvl2・・・液仮想柱状部
Hvg・・・ガス仮想柱状部
Al1、Al2、Ag・・・吐出方向中心軸
C・・・ガス用柱状中空部の中心軸に対して垂直な平面
L1、L2・・・直線

Claims (1)

  1. 紡糸液を吐出できる液吐出部と、前記液吐出部よりも上流側に位置し、ガスを吐出できるガス吐出部とを有し、
    (1)液吐出部を端部とする液用柱状中空部を有する、
    (2)ガス吐出部を端部とするガス用柱状中空部を有する、
    (3)液用柱状中空部を延長した液仮想柱状部とガス用柱状中空部を延長したガス仮想柱状部とは隣り合う、
    (4)液用柱状中空部の吐出方向中心軸とガス用柱状中空部の吐出方向中心軸とが平行である、
    (5)ガス用柱状中空部の中心軸に対して垂直な平面で切断した時に、ガス用柱状中空部の切断面の外周と液用柱状中空部の切断面の外周との距離が最も短い直線を、隣り合うガス用柱状中空部と液用柱状中空部の組み合わせごとに1本だけ引くことができる、
    条件を満足する繊維集合体の製造装置であって、
    前記液吐出部へ液供給管を通じて紡糸液を供給する液流路および前記ガス吐出部へガス供給管を通じてガスを供給するガス流路を有するロータリージョイントと、前記液吐出部および前記ガス吐出部をエンドレス軌道に沿って周回させることができる移動手段を備えている、
    繊維集合体の製造装置。
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