以下、本発明に係る電子会議技術の好適な各実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る討議支援システム1が接続されたネットワークを示すブロック図である。
ネットワークには、討議支援システム1と電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400等の資料を保管するサーバが接続されている。討議支援システム1は、サーバ装置100とクライアント装置200をネットワークで接続して構成されている。
サーバ装置100とクライアント装置200は、電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400から取得した資料を討議者の操作に応じてモニタやスクリーンに表示するサーバクライアント型の討議支援システム1を構成する。ネットワークは、例えば病院内に構築されたネットワークである。カンファレンス等の会議では、クライアント装置がモニタやスクリーンに表示させた資料を基に医師等による討議が行われる。
また、討議支援システム1は、会議の内容や流れに則して行われた資料の表示の操作等を履歴として蓄積しておき、この履歴を解析して会議の要点をまとめたサマリファイルを作成するサマリ作成装置となる。
資料は、電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400を送信元として討議支援システム1が受信し、クライアント装置200に表示される討議ボードに表示される。電子カルテサーバ300は、電子カルテを保管しており、この電子カルテに含まれている患者基本情報、バイタル情報、心電図情報、経過処置情報等のオブジェクトが資料として討議支援システム1に送信される。医用画像サーバ400が保管する資料は、医用画像や医用動画である。
図2は、討議支援システム1によりクライアント装置200のモニタやスクリーンに表示される討議画面を示す模式図である。
討議支援システム1は、モニタやスクリーンに討議ボードを含む討議画面を映し出す。討議画面には、討議ボードウィンドウ11の他、資料提供ウィンドウ12と使用済み資料ウィンドウ13が表示される。
討議ボードウィンドウ11は、討議ボード換言すると所謂ホワイトボードの役割を果たす。この討議ボードウィンドウ11上に討議の対象となる資料がドラッグアンドドロップで貼りつけられる。
討議ボードウィンドウ11上には、新規作成ボタン14とクリアボタン15と終了ボタン16が表示される。新規作成ボタン14が押下されると、クライアント装置200は、討議ボードウィンドウ11上に空の資料提示エリア110を生成する。クリアボタン15が押下されると、討議支援システム1は、全資料を討議ボードウィンドウ11から削除する。終了ボタンが押下されると、全資料を討議ボードウィンドウ11から削除した上で討議支援機能を終了する。
資料提供ウィンドウ12は、資料を確保しておく役割を果たす。この確保される資料は、電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400を参照した資料の取得元となる電子カルテや医用画像の検索によって探索される。そして取得元上に切取りエリアを画成する操作等がマウスによってなされると、その切取りエリア内を資料としてオブジェクトデータ化し、オブジェクトデータ化した資料を資料提供ウィンドウ12にストック表示する。このとき、討議支援システム1は、ストック表示している資料に対してそれぞれユニークな資料を特定する資料ID情報を関連づけて管理しておく。また、取得元の保管先を示すアドレス情報をこの資料ID情報に関連づけて管理しておく。
使用済み資料ウィンドウ13は、今までの討議において使用された資料一覧をリストアップ表示する役割を果たす。使用済み資料ウィンドウ13には、討議ボードウィンドウ11から資料が削除されると、討議ボードウィンドウ11上に貼りつけられた順にその資料がリスト表示される。この使用済み資料ウィンドウ13に表示された資料は、資料ID情報と取得元のアドレス情報とを関連づけてサーバ装置100で記憶される。
図3は、討議ボードウィンドウ11に生成されている資料提示エリア110の拡大図である。
資料提示エリア110には、資料が貼りつけられるとともに、コメント欄111と手書きボタン112と手書き消去ボタン113と関心フラグ付与ボタン114と役割属性コンテクストメニュー115と資料取得元参照ボタン116と削除ボタン117とが表示される。
クライアント装置200のキーボードを用いてコメント欄111にテキストを入力すると、討議支援システム1は、入力されたテキストをコメント欄111に表示する。また、手書きボタン112を押下したうえで、クライアント装置200が有するマウスを資料上でドラッグすると、討議支援システム1は、ドラッグされた軌跡、即ち図形を資料上に表示する。手書き消去ボタン113を押下すると、資料上に表示された図形を消去する。また、関心フラグ付与ボタン114を押下すると、討議支援システム1は、資料提供エリア110上の資料に対して、関心フラグを付与する。
また、資料上をマウス等でクリックすることによって、クリックされた資料上に役割属性コンテクストメニュー115が表示される。討議支援システム1は、役割属性コンテクストメニュー115内に、通常属性、課題属性、結論属性、今後の課題属性を付与する項目を表示する。役割属性コンテクストメニュー115内の何れかの項目を選択する操作がなされると、討議支援システム1は、マウス等でクリックされた資料に対して、その項目に対応する役割属性を付与する。
また、資料取得元参照ボタン116が押下されると、その資料提示エリア110に表示されている資料の取得元を別ウィンドウで表示する。例えば、資料がバイタル情報や心電図情報や経過処置情報等の電子カルテのオブジェクトデータである場合、資料取得元参照ボタン116が押下されると、このオブジェクトデータの取得元である電子カルテを別ウィンドウで表示する。
また、削除ボタン117が押下されると、クライアント装置200は、その資料提示エリア110に表示されている資料を討議ボードウィンドウ11から削除する。
このように、討議支援システム1では、ユーザにより、資料の資料提示エリア110に表示させる表示操作、資料を資料提示エリア110から削除する削除操作、討議ボードウィンドウ11上の全資料を一度に削除する削除操作、討議を終了させることで討議ボードウィンドウ11上の全資料を削除する削除操作、コメントを付与するコメント付与操作、役割属性を付与する役割属性付与操作、図形を描画する描画操作、関心フラグを資料に付与する関心フラグ付与操作、及び外部参照元を参照する操作が行われ、その操作結果を討議画面にその操作を反映する。この各種操作は、上述のように、選択された資料に関連して行われる。
図2に戻り、討議ボードウィンドウ11には、サマリ生成ボタン17が表示される。このサマリ生成ボタン17が押下されると、クライアント装置200は、サーバ装置100に対して、討議において表示操作された各資料とそれら資料に対する各種操作の履歴から討議の要点と流れを俯瞰できるサマリファイル500の作成を要求する。サマリファイル500は、討議中に表示された資料を絞り込んで纏めた文書データである。
図4は、討議支援システム1で作成されるサマリファイル500を示す模式図である。
サマリファイル500は、基本情報欄510と複数のテーマブロック欄520とに分けられてレイアウトされる。基本情報欄510は、討議全体の要点をまとめたものである。討議は、討議内容の発散と集束の繰り返しであり、いくつもの話題で構成されている。テーマブロック欄520は、討議中に発散及び集束した各テーマの要点と流れをテーマごとにまとめたものである。
基本情報欄510には、討議全体を代表する課題が表示される討議課題フィールド511と、討議全体を代表する結論が表示される討議結論フィールド512と、討議全体を代表する今後の課題が表示される今後の課題フィールド513とが用意されている。討議課題フィールド511には、最初に課題属性が付与された資料に対するコメントが掲載される。
討議結論フィールド512には、最後に結論属性が付与された資料に対するコメントが掲載される。今後の課題フィールド513には、今後の課題属性が付与された各資料に対するコメントが掲載される。
テーマブロック欄520は、討議ボードウィンドウ11から全資料の表示が削除されたことを契機として、これを話題転換とし、区切り線521で区切られている。各テーマブロック欄520には、キートピック表示欄522と、スレッド表示欄523と、テーマ別結論表示欄524とが用意されている。
キートピック表示欄522には、1以上の所定数の資料がメイン資料525として掲載される。サーバ装置100は、資料に対して行われた各種操作からその資料の点数を算出し、その点数の高い順にキートピック表示欄522に掲載される資料を選出する。
また、キートピック表示欄522には、各メイン資料525に関連づけてサブ資料526がサムネイル表示にて掲載される。サブ資料526は、メイン資料525が資料提示エリア110に貼りつけられていた時間帯と一部でも重複した時間帯に他の資料提示エリア110に貼りつけられていた資料である。
スレッド表示欄523には、一つのテーマが展開されている間に資料提示エリア110に貼りつけられた資料のサムネイル表示とその資料に対して入力されたコメントとを時系列で並べて掲載される。
テーマ別結論表示欄524には、一つのテーマが展開されている間に出された結論に相当するコメントが掲載される。即ち、テーマ別結論表示欄524には、一つのテーマが展開されている間に結論属性が付された資料に対するコメントが掲載される。
このような討議支援システム1は、例えば、サーバ装置100とクライアント装置200のそれぞれが所謂コンピュータで構成されている。サーバ装置100とクライアント装置200は、CPUと呼ばれる演算制御装置とRAMと呼ばれる主記憶装置とHDD等の外部記憶装置と通信インターフェースとをバスで電気的に接続して構成されている。外部記憶装置には、OSとサマリ作成プログラムとが記憶されている。OSやサマリ作成プログラムは、適宜ワークエリアたる主記憶装置に展開されて、演算制御装置に解読及び命令実行される。このOSやサマリ作成プログラムの実行によってサーバ装置100とクライアント装置200はクライアントサーバ型の討議支援システム1として討議支援機能とサマリ作成機能を実現する。
通信インターフェースには、ネットワークが接続されている。サーバ装置100の通信インターフェースは、演算制御装置の制御下で、電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400や各クライアント装置200と電子データの送受信をしている。すなわち、サーバ装置100は、通信インターフェースとネットワークを介して、クライアント装置200から各種操作の内容を表す操作情報を受信している。操作情報には、クライアント装置200により操作の時刻を表す時刻情報が付されている。また、サーバ装置100は、通信インターフェースとネットワークを介して電子カルテサーバ300や医用画像サーバ400と資料の送受信を行っている。
図5は、討議支援システム1のサマリファイル500作成の概略動作を示すフローチャートである。
討議支援システム1は、まずこの討議中において行われた表示操作や表示削除操作やコメント付与等の各種操作の履歴を資料に関連づけて記憶していく(S01)。そして、サマリファイル500を作成する操作がなされると、討議支援システム1は、討議ボードウィンドウ11上に貼りつけられた資料の点数を各種操作の履歴から算出する(S02)。
点数を算出すると、討議支援システム1は、コメント付与の履歴を参照して基本情報欄510を作成する(S03)。基本情報欄510を作成すると、討議支援システム1は、点数の高い順に所定数の資料をレイアウトしてキートピック表示欄522を作成する(S04)。キートピック欄を作成すると、討議支援システム1は、資料が表示操作された順に時系列で資料のサムネイル画像とこの資料に関連するコメントを並べていき、スレッド表示欄523を作成する(S05)。さらに、討議支援システム1は、スレッド表示欄523を作成すると、結論属性が付された資料に関連するコメントをレイアウトしてテーマブロック欄520を作成する(S06)。
図6は、このような討議支援システム1の動作を実現する機能的構成を示すブロック図である。
討議支援システム1は、討議支援部10と、入力部50と、履歴テーブル作成部20と、履歴テーブル記憶部30と、評価値算出部40と、サマリ生成部60と、テンプレート記憶部70とを備える。サマリ生成部60は、テーマ区間検出部61と資料ソート部62とを備える。尚、この討議支援システム1は、クライアント装置200とサーバ装置100の両方の機能を持つ一体のコンピュータであってもよく、またクライアントサーバ型のシステムとして討議支援部10やサマリ作成装置の構成をサーバ装置100とクライアント装置200の両方に分配してもよい。
討議支援部10は、演算制御装置と外部記憶装置を含み構成されている。入力部50は、マウスやキーボードにより構成されている。この討議支援部10は、討議画面をモニタやスクリーンに表示し、入力部50を用いた操作を討議画面上に反映させる画面処理手段となる。討議支援部10は、討議画面を構成する討議ボードウィンドウ11、資料提供ウィンドウ12、及び使用済み資料ウィンドウ13のフォーマットデータを予め記憶しており、このフォーマットデータから討議画面を生成し、モニタに表示させる。
討議支援部10は、入力部50を用いて新規作成ボタン14を押下する操作がなされると、討議ボードウィンドウ11に空の資料提示エリア110をレイアウトして討議画面を更新する。そして、新規作成ボタン14が押下されたことを示す操作情報をその時刻とともにネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。
討議支援部10は、入力部50を用いて資料が資料提供ウィンドウ12から討議ボードウィンドウ11にドラッグアンドドロップされると、空の資料提示エリア110にドラッグアンドドロップされた資料を表示し、さらに使用済み資料ウィンドウ13にこの資料のサムネイル画像を表示することで討議画面を更新する。そして、資料ID情報と資料が資料提示エリア110にドラッグアンドドロップされたことを示す情報とアドレス情報とを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、表示操作された資料を特定する資料ID情報を操作情報に含める。また、表示操作された資料に関連づけられた取得元のアドレス情報を操作情報に含める。また、操作情報に表示操作された時刻を示す時刻情報を含める。
討議支援部10は、入力部50を用いて削除ボタン117が押下されると、押下された削除ボタン117に対応づけられている資料提示エリア110の資料を討議ボードウィンドウ11から削除する。そして、資料ID情報と削除ボタン117が押下されたことを示す情報とを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、削除操作された資料を特定する資料ID情報を操作情報に含める。また、操作情報に削除操作された時刻を示す時刻情報を含める。
討議支援部10は、入力部50を用いてクリアボタン15が押下されると、討議ボードウィンドウ11に表示されている全資料を討議ボードウィンドウ11から削除する。そして、クリアボタン15を押下されたことを示す操作情報をその時刻とともにネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。
また、討議支援部10は、入力部50を用いて終了ボタン16が押下されると、討議ボードウィンドウ11、資料提供ウィンドウ12、及び使用済み資料ウィンドウ13を討議画面から消去する。そして、終了ボタン16が押下されたことを示す操作情報をその時刻とともにネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。
討議支援部10は、入力部50を用いてコメント欄111にコメントを入力する操作がなされると、コメント入力の操作がなされたコメント欄111に、入力されたテキストを表示する。そして、資料ID情報とコメント入力の操作を示す情報とテキストとを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、コメント入力の操作がなされたコメント欄111に対応づけられている資料提示エリア110の資料を特定する資料ID情報を操作情報に含める。操作情報に含めるテキストは、入力部50を用いて入力されたテキストである。また、操作情報にコメント付与の操作がなされた時刻を示す時刻情報を含める。
討議支援部10は、入力部50を用いて討議ボードウィンドウ11上の資料が指定され、かつ課題若しくは結論又は今後の課題属性を付与する操作がなされると、指定された資料に対して、付与された役割属性を付する。そして、指定された資料の資料ID情報と役割属性の内容を示す情報とを含む操作情報を、その時刻とともにネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。役割属性の内容を示す情報は、入力部50を用いて役割属性コンテクストメニュー115から選択された課題若しくは結論又は今後の課題属性のいずれかである。
討議支援部10は、入力部50を用いて関心フラグボタン付与114を押下する操作がなされると、関心フラグ付与ボタン114に対応づけられている資料提示エリア110に表示されている資料上に関心フラグを示すマークを表示する。そして、資料ID情報と関心フラグが付されたことを示す情報とを含めた操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、関心フラグボタン付与114に対応づけられている資料提示エリア110に表示されている資料の資料ID情報を操作情報に含める。また、操作情報に関心フラグの付与の操作がなされた時刻を示す時刻情報を含める。
討議支援部10は、入力部50を用いて手書きボタン112が押下され、かつ入力部50を用いて描画操作がなされると、手書きボタン112に対応する資料提示エリア110に表示されている資料上に描画操作に応じた図形を描画させる。そして、資料ID情報と手書きボタン112を押下したことを示す情報と図形注釈情報とを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、手書きボタン112に対応する資料提示エリア110に表示されている資料の資料ID情報を操作情報に含める。また、操作情報に図形描画の操作がなされた時刻を示す時刻情報を含める。操作情報に含める図形注釈情報は、描画操作に応じた図形を表すデータである。
討議支援部10は、入力部50を用いて手書き消去ボタン113が押下されると、手書き消去ボタン113に対応する資料提示エリア110に表示されている資料上の図形を消去する。そして、資料ID情報と手書き消去ボタン113が押下されたことを示す情報とを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、手書き消去ボタン113に対応する資料提示エリア110に表示されている資料の資料ID情報を操作情報に含める。また、操作情報に図形描画の操作がなされた時刻を示す時刻情報を含める。
討議支援部10は、入力部50を用いて資料取得元参照ボタン116が押下されると、資料の取得元を電子カルテサーバ300若しくは医用画像サーバ400から読み出して別ウィンドウで表示させる。読み出される取得元は、資料取得元参照ボタン116に対応する資料提示エリア110に表示されている資料の取得元である。討議支援部10は、資料に関連づけられて管理されている取得元のアドレス情報を参照して、そのアドレス情報が示す保管先に保管されている取得元を読み出す。そして、資料ID情報と資料取得元参照ボタン116が押下されたことを示す情報とを含む操作情報をネットワークを介してサーバ装置100の履歴テーブル作成部20に送信する。討議支援部10は、資料取得元参照ボタン116に対応する資料提示エリア110に表示されている資料の資料ID情報を操作情報に含める。また、操作情報に外部参照の操作がなされた時刻を示す時刻情報を含める。
履歴テーブル作成部20は、履歴テーブルを作成する。討議支援部10から操作情報を受信して、この操作情報を基に資料に対する各種操作の履歴を表すレコードを作成する。そして、履歴テーブル作成部20は、作成したレコードを履歴テーブルに含めて記憶させる。履歴テーブル記憶部30は、履歴テーブルを記憶する。履歴テーブル作成部20は、履歴テーブルとして、操作履歴テーブル31と話題区切り履歴テーブル32を作成する。
図7は、操作履歴テーブル31を示すデータ構造図である。
履歴テーブル作成部20は、各資料に対応付けて、その資料に関連した操作内容を操作履歴テーブル31に記録する。この操作履歴テーブル31は、資料ID項目と、アドレス情報項目と、ボードイン情報項目、ボードアウト情報項目、役割属性情報項目、関心フラグ項目、コメント情報項目、図形注釈情報項目、及び外部参照回数情報項目とから構成されている。アドレス情報項目、ボードイン情報項目、ボードアウト情報項目、役割属性情報項目、関心フラグ項目、コメント情報項目、図形注釈情報項目、及び外部参照回数情報項目は、資料ID項目に関連づけられている。
資料ID項目には、討議ボードウィンドウ11上に表示された資料を特定する資料ID情報が記憶される。ボードイン情報項目には、関連づけた資料ID情報で特定される資料が討議ボードウィンドウ11上に表示された時刻を表すボードイン情報が記憶される。ボードアウト情報項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料が討議ボードウィンドウ11から削除された時刻を表すボードアウト情報が記憶される。尚、討議中に何度も話題にのぼることによって、同一の資料に対する討議ボードウィンドウ11上への表示操作が討議中に複数回行われる場合がある。この場合、その資料に対応するレコードのボードイン情報項目には、複数のボードイン情報が行を異ならせて記録される。同様に、複数回の表示操作に対応して、同一の資料に対する討議ボードウィンドウ11上からの削除操作が討議中に複数回行われる場合がある。この場合、その資料に対応するレコードのボードアウト情報項目には、複数のボードアウト情報が行を異ならせて記録される。同一行のボードイン情報とボードアウト情報が表示から削除までの一連の処理として対応している。
役割属性情報項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料の課題や結論や今後の課題等の属性を表す役割属性情報が記憶される。関心フラグ項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料への関心フラグの付与の有無を表す関心フラグ情報が記憶される。
コメント情報項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料に対して付されたコメントの内容を表すコメント情報が記憶される。図形注釈情報項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料上に描画された図形をシリアライズ形式で表現した図形注釈情報が記憶される。
アドレス情報項目には、関連づけた資料ID情報で特定される資料の取得元のアドレス情報が記憶される。資料ID情報とアドレス情報の関連づけは、例えばこの操作履歴テーブル31によってなされている。資料取得元参照ボタン116が押下されると、操作履歴テーブル31を参照して、押下された資料取得元参照ボタン116に対応する資料提示エリア110に表示されている資料の資料ID情報を有するレコードのアドレス情報を読み出し、このアドレス情報に示される保管先から取得元のデータを読み出す。
外部参照回数情報項目は、関連づけた資料ID情報で特定される資料を基点として取得元が参照された回数を表す外部参照回数情報が記憶される。
図8は、話題区切り履歴テーブル32を示すデータ構造図である。
履歴テーブル作成部20は、討議ボードウィンドウ11から全ての資料が削除されて全ての資料提示エリア110が空となった時刻を順番にレコードナンバーを付して話題区切り履歴テーブル32に記録する。一つのテーマが集束し、話題が転換するときには、前の話題で討議ボードウィンドウ11上に提示されていた全ての資料は一度削除される。話題区切り履歴テーブル32は、この全ての資料が削除された時刻を記憶することにより、話題が転換した時刻を記憶している。即ち、レコードナンバーが連続する2つのレコードに記録された時刻は、一つのテーマの開始と終了を表し、この2つの時刻で表される時間帯がそのテーマブロックの時間帯となる。
尚、話題区切り履歴テーブル32の1番目のレコードナンバーのレコードには、無限の過去になる時刻が予めセットされている。最初の資料の全削除では、2番目のレコードナンバーのレコードが生成されて、その全削除の時刻が記録される。
図9は、資料の表示操作の履歴を操作履歴テーブル31に登録する動作を示すフローチャートである。
履歴テーブル作成部20は、資料を討議ボードウィンドウ11にドラッグアンドドロップされる操作情報を受けると(S11)、そのドラッグアンドドロップされた資料を特定する資料ID情報を操作情報から取得する(S12)。さらに、履歴テーブル作成部20は、操作情報からアドレス情報と時刻情報を取得する(S13)。
資料ID情報と時刻情報を取得すると、履歴テーブル作成部20は、取得した資料ID情報と一致する内容を資料ID項目に有するレコードが存在するか検索する(S14)。該当するレコードが存在しなければ(S14,No)、操作履歴テーブル31に新たなレコードを作成する(S15)。レコードを新たに作成すると、履歴テーブル作成部20は、取得した資料ID情報を資料ID項目に有するレコード新たに作成したレコードの資料ID項目に資料ID情報を記録させる(S16)。さらに、新たに作成したレコードのアドレス情報項目にアドレス情報を記録させる(S17)。
該当するレコードが存在し(S14,Yes)、または取得した資料ID情報を資料ID項目に有するレコードをS15乃至S17の処理によって新たに作成すると、履歴テーブル作成部20は、レコードのボードイン情報項目にボードイン情報として時刻情報を記録させる(S18)。
尚、該当するレコードが存在している場合には、既に1以上にボードイン情報が記録されているが、履歴テーブル作成部20は、新たに取得した時刻情報を別途ボードイン情報として記録させる。即ち、ある資料が討議中に討議ボードウィンドウ11上に複数回表示されると、その資料に対応するレコードには、複数のボードイン情報が記録される。
図10は、資料の表示削除操作の履歴を操作履歴テーブル31に登録する動作を示すフローチャートである。
履歴テーブル作成部20は、資料を討議ボードウィンドウ11から削除する操作情報を受けると(S21)、その削除される資料を特定する資料ID情報を操作情報から取得する(S22)。さらに、履歴テーブル作成部20は、操作情報から時刻情報を取得する(S23)。
資料ID情報と時刻情報を取得すると、履歴テーブル作成部20は、操作履歴テーブル31から、取得した資料ID情報で表されるレコードを読み出す(S24)。レコードを読み出すと、履歴テーブル作成部20は、読み出したレコードのT2項目にボードアウト情報として、取得した時刻情報を記録する(S25)。
尚、ある資料が討議中に討議ボードウィンドウ11上に複数回表示され、複数回削除操作されると、その資料に対応するレコードには、複数のボードアウト情報が記録される。後述するように、クリアボタン15の押下による全削除操作及び終了ボタン16の押下による終了操作によっても資料は討議ボードウィンドウ11から削除され、これら削除の履歴がボードアウト情報として記録される。
図11は、クリアボタン15の押下による全資料の削除操作又は終了ボタン16による討議支援終了の操作の履歴を操作履歴テーブル31に登録する動作を示すフローチャートである。
履歴テーブル作成部20は、クリアボタン15の押下又は終了ボタン16による討議支援終了の操作情報を受けると(S26)、操作履歴テーブル31を参照してボードアウト情報項目にボードアウト情報が記録されていないレコードが存在するか検索する(S27)。
該当するレコードが存在しなければ(S27,No)、登録処理を終了する。一方、該当するレコードが存在すると(S27,Yes)、操作情報から時刻情報を読み出して(S28)、該当するレコード全てのボードアウト情報項目にボードアウト情報として時刻情報を記録する(S29)。
図12は、資料への情報付加操作の履歴を操作履歴テーブル31に登録する動作を示すフローチャートである。
履歴テーブル作成部20は、討議ボードウィンドウ11に表示されている資料に対する操作情報を討議支援部10から受けると(S31)、操作情報から操作対象となった資料の資料ID情報を読み出す(S32)。さらに、操作情報を解析して、操作の種類を取得する(S33)。
資料ID情報と操作の種類を取得すると、履歴テーブル作成部20は、取得した資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す(S34)。レコードを読み出すと、操作の種類に対応するレコード内の項目の情報を更新する(S35)。
具体的には、操作情報の解析の結果、資料Aが討議ボードウィンドウ11上にドラッグアンドドロップされたことを示していると、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31に作成する。そして、この表示操作の時刻が2007年11月11日12持11分11秒であれば、この時刻が受け取った操作情報に含まれている。履歴テーブル作成部20は、この2007年11月11日12持11分11秒を表すボードイン情報を作成したレコードのボードイン情報項目に記録する。さらに、資料Aの取得元のアドレス情報をアドレス情報項目に記録する。
操作情報の解析の結果、削除ボタン117押下よる資料Aを討議ボードウィンドウ11上から削除する表示削除操作がなされたことを示していると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、操作情報を解析して、操作の内容が表示削除操作であれば、この表示削除の操作の時刻である2007年11月11日12持15分11秒で表される時刻情報を操作情報から読み出し、資料Aの資料ID情報で表されるレコードのボードアウト情報項目にこのボードアウト情報を記録する。
再度、資料Aが討議ボードウィンドウ11上にドラッグアンドドロップされることにより、操作情報の解析の結果が、資料Aが討議ボードウィンドウ11上にドラッグアンドドロップされたことを示していると、資料Aの資料ID情報で表されるレコードは、既に作成されているため、この既に作成されているレコードのボードイン情報項目にボードイン情報を追加する。この表示操作の時刻が2007年11月11日12持19分11秒であれば、この2007年11月11日12持19分11秒を表すボードイン情報を既に作成されているレコードのボードイン情報項目に追加する。
再度、削除ボタン117押下による資料が討議ボードウィンドウ11上から削除される表示削除操作がなされることにより、操作情報の解析の結果が、資料が討議ボードウィンドウ11上から削除される表示削除操作がなされたことを示していると、その資料の資料ID情報で表される既に作成されたレコードのボードアウト情報項目にボードアウト情報を追加する。
また、操作情報の解析の結果、クリアボタン15の押下による全資料の削除操作又は終了ボタン16による討議支援終了の操作がなされたことを示していると、操作履歴テーブル31を参照して、ボードアウト情報項目にボードアウト情報が記録されていないレコードを検索する。図7に示す操作履歴テーブル31では、資料Aのレコードの2007年11月11日12持19分11秒のボードイン情報に対応するボードアウト情報がボードアウト情報項目に記録されていないので、この資料Aのレコードと資料Bのレコードが該当する。該当するレコードを見つけると、操作情報から例えば2007年11月11日12持51分11秒を示す時刻情報を読み出し、資料Aと資料Bのレコードのボードアウト情報項目にこの時刻情報をボードアウト情報として記録する。
操作情報の解析の結果、役割属性コンテクストメニュー115からの役割属性選択による資料Aに役割属性を付与する操作がなされたことを示していると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、資料Aの資料ID情報で表されるレコードの役割属性情報項目にこの課題属性を表す役割属性情報を記録する。
操作情報の解析の結果、関心フラグボタン付与114の押下による資料Aに関心フラグを付与する操作がなされたことを示していると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、資料Aの資料ID情報で表されるレコードの関心フラグ項目にこの関心フラグの有りを表す関心フラグ情報を記録する。
コメント欄111への記入による資料Aに対するコメント記入する操作がなされると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、操作情報からコメント欄111に記入されるテキストを読み出し、資料Aの資料ID情報で表されるレコードのコメント情報項目にこのコメント情報を記録する。
手書きボタン112の押下による資料Aに対する図形描画の操作がなされると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、操作情報を解析して、操作の内容が図形描画操作であれば、操作情報から描画された図形を表す図形注釈情報を読み出し、資料Aの資料ID情報で表されるレコードの図形注釈情報項目に記録する。
手書き消去ボタン113の押下による資料Aに対する図形消去の操作がなされると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、資料Aの資料ID情報で表されるレコードの図形注釈情報項目から図形注釈情報を削除する。
また、操作情報を解析の結果、資料Aを基点とした取得元の参照を行うための資料取得元参照ボタン116の押下操作がなされていると、操作情報から資料Aを表す資料ID情報を読み出す。さらに、資料Aの資料ID情報で表されるレコードを操作履歴テーブル31から読み出す。そして、資料Aの資料ID情報で表されるレコードの外部参照回数情報項目に記録されている回数を1カウントアップする。
図13は、資料の全削除操作及び討議終了操作の履歴を話題区切り履歴テーブル32に登録する動作を示すフローチャートである。
履歴テーブル作成部20は、討議ボードウィンドウ11に表示されている資料を全削除する操作情報又は討議支援を終了させる操作情報、即ちクリアボタン15又は終了ボタン16が押下されたことを示す操作情報を討議支援部10から受けると(S41,Yes)、操作情報から時刻情報を読み出し(S42)、話題区切り履歴テーブル32に新たなレコードを作成して(S43)、読み出した時刻情報を記録する(S44)。
また、討議ボードウィンドウ11に表示されている資料の一つを削除する操作情報を討議支援部10から受け取り(S45,Yes)、ボードアウト情報を記録すると(S46)、履歴テーブル作成部20は、操作履歴テーブル31を読み出して、ボードアウト情報項目にボードアウト情報が記録されていないレコードの存在を検索する(S47)。
ボードアウト情報が記録されていないレコードが存在していなければ(S47,Yes)、討議ボードウィンドウ11には資料が全く表示されていない、換言するとS45の削除操作によって全ての資料が削除されたことを示し、履歴テーブル作成部20は、資料の一つを削除する操作情報から時刻情報を読み出し(S42)、話題区切り履歴テーブル32に新たなレコードを作成して(S43)、読み出した時刻情報を記録する(S44)。
具体的には、操作情報の解析の結果、討議ボードウィンドウ11上から全資料を削除する全削除操作、又は討議支援を終了する終了操作がなされたことを表していると、新たなレコードを話題区切り履歴テーブル32に作成し、操作情報から時刻情報を読み出して、新たなレコードに時刻情報を記録する。また、表示削除操作により結果的に討議ボードウィンドウ11に全く資料が表示されていない状態となれば、新たなレコードを話題区切り履歴テーブル32に作成し、操作情報から時刻情報を読み出して、新たなレコードに時刻情報を記録する。
評価値算出部40は、各資料の点数を操作履歴テーブル31に記述された各履歴から算出する。この点数は、サマリファイル500にまとめる資料を絞り込むための指標であり、各操作の履歴から算出される資料の評価値である。尚、この評価値は、点数の他、点数に応じて区分けされたランクであってもよい。評価値算出部40は、図14に示すように、操作履歴テーブル31にスコア項目を作成し、算出した点数を資料に関連づけて操作履歴テーブル31に記録しておく。尚、算出した点数を資料に関連づけて操作履歴テーブル31に記録しておけばよく、操作履歴テーブル31とは別にテーブルを作成して記憶しておいてもよい。
操作履歴テーブル31には、各資料に対応させて、その資料に対して行われた各種操作の履歴が記録されている。評価値算出部40は、予め点数を導出する算出式と重み付けのための係数値を記憶している。評価値算出部40は、各種操作の有無や時間や回数を、算出式に当てはめることで各種操作に設定されている係数値で重み付けを行い、各資料の点数を算出する。
評価値算出部40は、点数の算出に際し、操作履歴テーブル31を参照して、資料毎のパラメータX1〜X5を取得し、図15に示す操作パラメータテーブル41を作成しておく。操作パラメータテーブル41は、資料ID情報に各パラメータX1〜X5を関連づけたテーブルであり、資料毎の操作の特徴を数値によって表している。評価値算出部40は、この操作パラメータテーブル41から各パラメータX1〜X5を読み出して、このパラメータX1〜X5によって資料毎の点数を算出する。
パラメータX2に代入する値は、関心フラグ操作の有無である。関心フラグが付されていれば「1」、付されていなければ「0」である。操作履歴テーブル31の関心フラグ項目に記録されている有無を示す情報に応じて、操作パラメータテーブル41のX2項目に「1」若しくは「0」の値を記録する。
パラメータX3に代入する値は、コメントを付与する操作の有無である。コメント欄111に入力されたテキストのデータがコメント情報項目に記録されていれば「1」、記録されていなければ「0」である。操作履歴テーブル31のコメント情報項目に対する記録の有無に応じて、操作パラメータテーブル41のX3項目に「1」若しくは「0」の値を記録する。
パラメータX4に代入する値は、図形描画操作の有無である。シリアライズ形式で表現した図形注釈情報が図形注釈情報項目に記録されていれば「1」、記録されていなければ「0」である。操作履歴テーブル31の図形注釈情報項目に対する記録の有無に応じて、操作パラメータテーブル41のX4項目に「1」若しくは「0」の値を記録する。
パラメータX5に代入する値は、外部参照回数である。操作履歴テーブル31の外部参照回数項目に記録された数値を、操作パラメータテーブル41のX5項目に記録する。
パラメータX1に代入する値は、資料が討議ボード上に表示されていた表示時間X1である。評価値算出部40は、予め記憶している以下の(1)式によって表示時間X1を求める。
(1)式 X1=T2−T1
T2に代入する値は、討議ボードウィンドウ11から資料が削除された時刻、即ちボードアウト情報である。T1に代入する値は、討議ボードウィンドウ11に資料が表示された時刻、即ちボードイン情報である。表示時間X1は、表示操作されてから表示削除操作されるまでの時間である。複数回の表示及び削除操作が同一資料についてなされた場合には、操作履歴テーブル31には、複数のボードイン情報とボードアウト情報が行を異ならせて記録される。この場合、表示時間X1は、同一行のボードアウト情報とボードアウト情報とを用いてその表示から削除までの一連の時間を算出し、各行について算出しものを合算して表示時間X1とする。
評価値算出部40は、操作履歴テーブル31のボードイン情報項目及びボードアウト情報項目からボードイン情報及びボードアウト情報を読み出して表示時間X1を算出し、操作パラメータテーブル41のX1項目に記録する。
パラメータX6に代入する値は、役割属性に応じた値である。役割属性付与の操作によって資料に付与された属性の種類に応じた値をパラメータX6に代入する。評価値算出部40は、課題属性に応じたパラメータX6の値、結論属性に応じたパラメータX6の値、今後の課題属性に応じたパラメータX6の値、及び通常属性に応じたパラメータ6の値を予め記憶している。評価値算出部40は、操作履歴テーブル31の役割属性情報項目に記録されている役割属性に応じたパラメータX6の値を読み出し、操作パラメータテーブル41のX6項目に記録する。
また、評価値算出部40が予め記憶している点数を導出する算出式は、例えば、以下の(2)式である。
(2)式 Score=(W1×X1)+(W2×X2)+(W3×X3)+(W3×X3)+(W4×X4)+(W5×X5)+(W6×X6)
評価値算出部40が予め記憶している係数値W1〜W5は、W1は、表示時間の点数への影響を重み付ける係数値であり、W2は、関心フラグの有無によっての点数への影響を重み付ける係数値であり、W3は、コメントの有無によっての点数への影響を重み付ける係数値であり、W4は、図形注釈情報の有無によっての点数への影響を重み付ける係数値であり、W5は、外部参照回数の点数への影響を重み付ける係数値である。
評価値算出部40は、操作履歴テーブル31に基づいて作成した操作パラメータテーブル41から各パラメータX1〜X6を読み出して、上記(1)式に当てはめて資料毎の点数を算出する。
図16は、操作履歴テーブル31から操作パラメータテーブル41を作成する動作を示すフローチャートである。
まず、評価値算出部40は、予めレコードナンバーを示す変数NをN=1に初期化しておく(S51)。そして、操作パラメータテーブル41にレコードナンバーNのレコードP(N)を追加する(S52)。説明の便宜上、レコードP(N)は、操作パラメータテーブル41のレコードナンバーNのレコードであることを示す。
操作パラメータテーブル41に新規のレコードP(N)を追加すると、評価値算出部40は、操作履歴テーブル31のレコードナンバーNのレコードH(N)の資料ID項目から資料ID情報を読み出す(S53)。説明の便宜上、レコードH(N)は、操作履歴テーブル31のレコードナンバーNのレコードであることを示す。そして、読み出した資料ID情報を、レコードP(N)の資料ID項目に記録する(S54)。これにより、以後、レコードP(N)に記録される各パラメータX1〜X6の値は、資料に関連づけられる。
次に、評価値算出部40は、レコードH(N)のボードイン情報項目とボードアウト情報項目からボードイン情報とボードアウト情報を読み出す(S55)。即ち、レコードH(N)に記録された資料ID情報で表される資料が討議ボードウィンドウ11へ表示された時刻と削除された時刻とを読み出す。そして、上記(1)式に当てはめることで、読み出したボードイン情報の値からボードアウト情報の値を減じ、表示が開始されてから削除されるまでの表示時間X1を算出する(S56)。複数行に亘ってボードイン情報とボードアウト情報が記録されている場合には、行毎に表示時間を算出し、合算したものを表示時間X1とする。
表示時間X1を算出すると、評価値算出部40は、レコードP(N)のX1項目にX1の値として、算出された表示時間X1の値を記録する(S57)。
次に、評価値算出部40は、レコードH(N)の関心フラグ項目から関心フラグ付与の有無を表す情報を読み出す(S58)。そして、関心フラグ付与の有無を表す情報が、有りを示していれば「1」を、無しを示していれば「0」を、レコードP(N)のX2項目にX2の値として記録する(S59)。
関心フラグ付与の操作の有無に基づく操作の特徴を示すパラメータが取得されると、評価値算出部40は、レコードH(N)のコメント情報項目を読み出す(S60)。そして、コメント情報項目に、値が存在すれば「1」を、値が存在しなければ「0」を、レコードP(N)のX3項目にX3の値として記録する(S61)。
コメント付与の操作の有無に基づく操作の特徴を示すパラメータが取得されると、評価値算出部40は、レコードH(N)の図形注釈情報項目を読み出す(S62)。そして、図形注釈情報項目に、値が存在すれば「1」を、値が存在しなければ「0」を、レコードP(N)のX4項目にX4の値として記録する(S63)。
描画の操作の有無に基づく操作の特徴を示すパラメータが取得されると、評価値算出部40は、レコードH(N)の外部参照回数項目を読み出す(S64)。そして、読み出した外部参照回数を、レコードP(N)のX5項目にX5の値として記録する(S65)。
資料の取得元の参照操作に基づく操作の特徴を示すパラメータが取得されると、評価値算出部40は、レコードH(N)の役割属性情報項目を読み出す(S66)。そして、評価値算出部40は、予め記憶している役割属性に応じた値を読み出しておき、S66で読み出した役割属性に応じた値を、レコードP(N)のX6項目にX6の値として記録する(S67)。
そして、評価値算出部40は、レコードナンバーNをN+1にカウントアップし(S68)、N>maxでなければ(S69,No)、カウントアップにより新たに得られたレコードナンバーNのレコードH(N)の資料についてS52〜S68を行い、操作の特徴を示すパラメータを取得していく。一方、N>maxであれば(S69,Yes)、各資料の操作の特徴を示すパラメータの取得処理を終了する。尚、maxは、操作履歴テーブル31に記録されているレコードの総数である。
図17は、資料毎に点数を算出する動作を示すフローチャートである。
まず、評価値算出部40は、レコードナンバーNを0に初期化し、点数(Score)を0に初期化し、変数mを1に初期化する(S71)。
変数mは、Xmの値(m=1,2,3,4,5,6)とWmの値(m=1,2,3,4,5,6)を順番に読み出すためである。換言すると、表示時間X1とこれに対する係数値W1、X2項目の値即ち関心フラグの有無とこれに対する係数値W2、X3項目の値即ちコメントの有無とこれに対する係数値W3、X4項目の値図形注釈情報の有無とこれに対する係数値W4、X5項目の値即ち外部参照回数とこれに対する係数値W5、X6項目の値即ち付与された役割属性に応じた値とこれに対する係数値W6を順番に読み出すための宣言である。
初期化が終了すると、まずN=N+1とし(S72)、N=maxでなければ(S73,No)、点数算出の処理を開始する。N=N+1とすることによって、次のレコードナンバーの資料の点数の算出が開始される。最初は、レコードナンバー1の資料の点数が算出される。maxは、操作履歴テーブル31に記録されているレコードの総数である。従って、N=maxであれば(S73,Yes)、全ての資料についての点数算出が終了しているため、点数算出処理を終了する。
レコードナンバーNの資料の点数算出では、まず評価値算出部40は、予め記憶されている係数値Wmを読み出し(S74)、操作パラメータテーブル41のレコードP(N)からXm項目の値を読み出し(S75)、Xm項目の値に係数値Wmを乗じて(S76)、点数(Score)に加算する(S77)。
加算が終了すると、評価値算出部40は、m=m+1とし(S78)、m>6でなければ(S79,No)、S74以降の処理に戻る。即ち、次のパラメータXmと係数値Wmとを乗じて点数(score)に加算していく。一方、m>6であれば(S79,Yes)、レコードH(N)の資料についての点数算出は終了したため、次のレコードH(N)の資料についての点数算出を行うため、S72以降の処理に戻る。
このように本実施形態では、操作履歴テーブル31から導かれたX1〜X6の値の重み付け加算によって点数を算出している。例えば、m=2であれば、関心フラグの有無を表す「1」か「0」を操作パラメータテーブル41のX2項目から読み出し、この関心フラグの有無に重み付ける係数値W2を読み出して、これらを掛け合わせた上で点数に加算する。先に表示時間X1を重み付けして得た値が点数に加算されているので、表示時間X1を重み付けして得た値と、関心フラグの有無を重み付けして得た値とが加算される。m=3,4,5,6となるにつれ、各種操作の内容を示す値が重み付けされた上で加算されて、その資料の点数が算出される。
サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31の操作内容と話題区切り履歴テーブル32と各資料に付けられた点数とにより資料やコメントをレイアウトしたサマリファイル500を作成する。テンプレート記憶部70は、サマリファイル500のテンプレート71を記憶している。
図18は、サマリファイル500のテンプレート71を示すデータ構成図である。
サマリファイル500は、例えばXML形式で作成される。テンプレート71には、〈primary〉エレメントと〈subtopic〉エレメントが記述されている。〈primary〉エレメントとその終了エレメントとで囲まれたエリアは、基本情報欄510である。〈subtopic〉エレメントとその終了エレメントとで囲まれたエリアは、テーマブロック欄520である。
〈primary〉エレメントとその終了エレメントとで囲まれたエリアには、〈subject/〉エレメントと〈conclusion/〉エレメントと〈todo/〉エレメントが記述されている。
〈subject/〉エレメントのエリアは、基本情報欄510の中でも討議課題フィールド511となる。サマリ生成部60は、〈subject/〉エレメントを見つけると、操作履歴テーブル31に記録されている全レコード群から、最初に課題属性がレコードのコメントを読み出し、このエリアに書き込む。これにより、討議全体を代表する課題となるコメントがサマリファイル500にレイアウトされる。
〈conclusion/〉エレメントのエリアは、基本情報欄510の中でも討議結論フィールド512となる。サマリ生成部60は、〈conclusion/〉エレメントを見つけると、操作履歴テーブル31に記録されている全レコード群から、最後に結論属性がレコードのコメントを読み出し、このエリアに書き込む。これにより、討議全体を代表する結論となるコメントがサマリファイル500にレイアウトされる。
〈todo/〉エレメントのエリアは、基本情報欄510の中でも今後の課題フィールド513となる。サマリ生成部60は、〈todo/〉エレメントを見つけると、操作履歴テーブル31に記録されている全レコード群から、今後の課題属性が記録されている全レコードのコメントを読み出し、このエリアに書き込む。これにより、討議全体を代表する今後の課題となるコメントがサマリファイル500にレイアウトされる。
〈subtopic〉エレメントとその終了エレメントとで囲まれたエリアには、〈keytopic/〉エレメントと〈thread/〉エレメントと〈conclusion/〉エレメントが記述されている。
〈keytopic/〉エレメントのエリアは、テーマブロック欄520の中でもキートピック表示欄522となる。サマリ生成部60は、〈kyetopic/〉エレメントを見つけると、資料ソート部62によって点数が高い順に資料をソートし、点数が高い順に予め定められた数の資料を読み出して、メイン資料525としてレイアウトする。また、このメイン資料525と重複した時間帯に貼りつけられていた資料をサブ資料526としてサムネイル画像形式でレイアウトする。予め定められた数は、例えばmaxoccure値で表され、このmaxoccure値がテンプレート71内に予め記述されている。〈thread/〉エレメントのエリアは、テーマブロック欄520の中でもキートピック表示欄522となり、算出された点数が高い順に所定数の資料がレイアウトされる。
〈thread/〉エレメントのエリアは、テーマブロック欄520の中でもスレッド表示欄523となる。サマリ生成部60は、〈thread/〉エレメントを見つけると、このエレメントで示されるエリア内に、操作履歴テーブル31のT1項目に記録されたボードイン情報の時刻順に、そのレコードの資料とコメントをレイアウトする。〈conclusion/〉エレメントのエリアは、テーマブロック欄520の中でもテーマ別結論表示欄524となる。サマリ生成部60は、〈conclusion/〉エレメントを見つけると、このエレメントで示されるエリア内に、テーマブロック中のレコード群のうち、R項目に結論属性が記録され、かつその中で最終のボードイン情報が記録されたレコードのコメントがレイアウトされる。
サマリ生成部60は、討議中に討議ボードウィンドウ11に表示された資料を、テーマ区間検出部61によってテーマブロックで区分けし、このテーマブロックごとに〈subtopic〉エレメントに対するレイアウトを行う。テーマ区間検出部61は、テーマブロックでの区切りの際には、話題区切り履歴テーブル32の連続する2つのレコードに記録された1対の時刻を読み出していく。そして、操作履歴テーブル31を参照して、その一対の時刻で表される時間帯内にボードイン情報が含まれるレコードの資料群を、同じテーマブロック中の資料として区分けする。
サマリ生成部60は、この同じテーマブロック中の資料として区分けされた各資料群について、それぞれ〈subtopic〉エレメントに従ったレイアウトを行う。即ち、資料ソート部62によって同じテーマブロック中の資料として区分けされた資料群内で点数を基準にソートし、さらに時系列で並べ、結論属性を探索する。そして、一つのテーマブロックについてのレイアウトが終了すると、サマリファイル500内に区切り線521をレイアウトし、区切り線521以降に次のテーマブロックについてのレイアウトを行う。
図19は、サマリファイル500の作成動作の概略を示すフローチャートである。
まず、サマリ生成部60は、テンプレート記憶部70に記憶されているサマリファイル500のテンプレート71を読み出す(S81)。テンプレート71を読み出すと、サマリ生成部60は、〈template〉エレメントのエリア内の子エレメントを前から順番に読み出していく(S82)。そして、読み出した子エレメントの属性を判断する(S83)。
子エレメントが〈primary〉エレメントであれば、基本情報欄510のレイアウト処理を行う(S84)。一方、子エレメントが〈subtopic〉エレメントであれば(S83)、テーマブロック欄520のレイアウト処理を行う(S85)。
基本情報欄510又はテーマブロック欄520のレイアウト処理が終了し、読み出した子エレメントが〈template〉エレメントのエリア内の最後であれば(S86,Yes)、サマリファイル500作成処理を終了し、最後でなければ(S86,No)、読み出した次の子エレメントについてのS93の属性判断を行い、属性に応じたS84若しくはS85を実行する。
図20は、テンプレート71を用いて、討議全体の内容を表すコメントをサマリファイル500の基本情報欄510にまとめる動作を示すフローチャートである。
まず、サマリ生成部60は、子エレメントが〈primary〉エレメントであれば、〈primary〉エレメントのエリア内の子エレメントを前から順番に読み出していく(S91)。そして、読み出した子エレメントの属性を判断する(S92)。
子エレメントが〈subject〉エレメントであれば、サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31のR項目に記録されている属性情報とT1項目のボードイン情報を参照して(S93)、R項目に課題属性情報が記録され、かつ最初の時刻を表すボードイン情報が記録されているレコードのX3項目に記録されているコメント情報を読み出す(S94)。
そして、サマリ生成部60は、読み出したコメント情報を〈subject〉エレメント以下に書き込む(S95)。
子エレメントが〈conclusion〉エレメントであれば、サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31のR項目に記録されている属性情報とT1項目のボードイン情報を参照して(S96)、R項目に結論属性情報が記録され、かつ最後の時刻を表すボードイン情報が記録されているレコードのX3項目に記録されているコメント情報を読み出す(S97)。
そして、サマリ生成部60は、読み出したコメント情報を〈conclusion〉エレメント以下に書き込む(S98)。
子エレメントが〈todo〉エレメントであれば、サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31のR項目に記録されている属性情報を参照して(S99)、R項目に今後の課題属性情報が記録されているレコードのX3項目に記録されているコメント情報を読み出す(S100)。
そして、サマリ生成部60は、読み出したコメント情報を〈conclusion〉エレメント以下に書き込む(S101)。
基本情報欄510のレイアウト処理が終了し、読み出した子エレメントが〈primary〉エレメントのエリア内の最後であれば(S102,Yes)、基本情報欄510についてのサマリファイル500作成処理を終了し、最後でなければ(S102,No)、読み出した次の子エレメントについてのS92の属性判断を行い、属性に応じてS93〜101を実行する。
S85のテーマブロック欄520のレイアウト処理では、まず、サマリ生成部60のテーマ区間検出部61による資料をテーマブロック毎に区別する処理がなされる。このテーマブロック毎に区別する処理によって、図21に示すようなテーマブロック表63が作成される。そして、サマリ生成部60は、区別されたテーマブロック毎にテーマブロック欄520のレイアウトの本処理を行う。
テーマブロック表63は、同一テーマブロックに属する資料の資料ID情報を関連づけたテーブルである。テーマ区間検出部61は、討議ボードウィンドウ11上に表示されている資料がなくなった連続する2つの時刻間、即ち一つでも資料が表示されていた連続する区間において表示されていた資料を同一テーマブロックのグループとして区分けし、テーマブロック表63に記録する。また、テーマ区間検出部61は、テーマブロック表63に記録されたグループ毎にテーマブロック番号snを付し記録しておく。複数のテーマブロックにおいて表示された資料については、資料ID情報に続く下桁に、第sn番目のテーマブロックで表示されたことを示す(sn)を付して記録する。
図22は、サマリ生成部60のテーマ区間検出部61による資料をテーマブロック毎に区別する動作を示すフローチャートである。まず、テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号snを1に初期化する(S111)。
そして、テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号snの値と一致するレコードナンバーのレコードを話題区切り履歴テーブル32から読み出す(S112)。レコードを読み出すと、テーマ区間検出部61は、そのレコードから全削除された時刻を読み出し、開始時刻とする(S113)。尚、最初のレコードには、無限に過去の時刻が記録されている。
テーマブロック番号snについての開始時刻を読み出すと、テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号sn+1の値と一致するレコードナンバーのレコードを話題区切り履歴テーブル32から読み出す(S114)。レコードを読み出すと、テーマ区間検出部61は、そのレコードから全削除された時刻を読み出し、終了時刻とする(S115)。ここで、全てのレコードから時刻を読み出し終わり、次のレコードがない場合には、無限に未来の時刻を終了時刻としてセットする。
次に、テーマ区間検出部61は、操作履歴テーブル31の各レコードのボードイン情報項目に記録されているボードイン情報を参照して(S116)、S113で取得した開始時刻とS105で取得した終了時刻の区間に収まるボードイン情報を有するレコード群を、テーマブロック番号snで代表されるテーマブロックの資料のレコード群として取り出す(S117)。
そして、テーマ区間検出部61は、取り出したレコード群に記録されている資料ID情報を、テーマブロック表63のレコードナンバーsnのレコードに記録する(S118)。尚、レコードに資料ID情報を記録する際、S113で取得した開始時刻とS105で取得した終了時刻の区間に収まるボードイン情報が1行目以外であれば、資料ID情報の下桁にテーマブロック番号snを付した上で、テーマブロック表63のレコードナンバーsnのレコードに記録する。
テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号snで代表されるテーマブロックの資料のレコード群を取り出すと、話題区切り履歴テーブル32のレコード数をカウントする(S119)。そして、テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号snがレコード数よりも1少ない値であれば(S120,Yes)、話題区切りの処理を終了する。
一方、テーマ区間検出部61は、テーマブロック番号snとレコード数よりも1少ない値とが一致していなければ(S120,No)、テーマブロック番号snをsn=sn+1とし(S121)、S112〜S120を繰り返すことで次に発生したテーマブロックで討議ボードウィンドウ11上に貼りつけられたレコード群を取り出す。
テーマブロック表63が作成されると、サマリ生成部60は、テーマブロック欄520のレイアウトの本処理を開始する。
図23は、テンプレート71を用いて、資料やコメントをサマリファイル500のテーマブロック欄520にまとめる概略動作を示すフローチャートである。まず、サマリ生成部60は、テーマブロック番号snを1に初期化しておく(S131)。
サマリ生成部60は、テーマブロック表63のテーマブロック番号snで表されるレコードから資料ID情報群を読み出す(S132)。そして、読み出した資料ID情報を資料ID項目に有するレコード群を操作履歴テーブル31から読み出す(S133)。
さらに、サマリ生成部60は、〈subtopic〉エレメントのエリア内の子エレメントを前から順番に読み出していく(S134)。そして、読み出した子エレメントの属性を判断する(S135)。
子エレメントが〈keytopics〉エレメントであれば(S135)、キートピック表示欄522のレイアウト処理を行う(S136)。子エレメントが〈thread〉エレメントであれば(S135)、スレッド表示欄523のレイアウト処理を行う(S137)。また、子エレメントが〈conclusion〉エレメントであれば(S135)、テーマ別結論表示欄524のレイアウト処理を行う(S138)。
子エレメントのレイアウト処理が終了し、読み出した子エレメントが〈subtopic〉エレメントのエリア内の最後でなければ(S139,No)、読み出した次の子エレメントについてのS135の属性判断を行い、子エレメントの内容に応じてS136若しくはS137又はS138を実行する。
一方、子エレメントのレイアウト処理が終了し、読み出した子エレメントが〈subtopic〉エレメントのエリア内の最後であれば(S139,Yes)、区切り線521を生成する(S140)。そして、サマリ生成部60は、テーマブロック番号snをsn=sn+1とし(S141)、テーマブロック番号sn>maxでなければ(S142,No)、次のテーマブロック番号snに代表されるテーマブロックについてS133乃至S138の何れかのレイアウト処理を行う。尚、maxは、テーマブロック表63に記録されているレコードの総数である。
図24は、テンプレート71を用いて、資料を絞り込みつつ、サマリファイル500のキートピック欄522にまとめるS136の動作を示すフローチャートである。まず資料ソート部62は、順位カウンタjnを1に初期化する(S151)。資料ソート部62は、S133で読み出したテーマブロック番号snで代表されるレコード群をスコア項目に記録された点数で昇順にソートする(S152)。
資料ソート部62により、テーマブロック番号snで代表されるレコード群が点数で昇順にソートされると、サマリ生成部60は、点数の高さが順位カウンタjnの値と一致する順位となっているレコードから、資料ID項目に記録されている資料ID情報を読み出す(S153)。そして、サマリ生成部60は、読み出した資料ID情報に関連づけて記憶されている資料を読み出し(S154)、読み出した資料をメイン資料525としてサマリファイル500のキートピック表示欄に書き込む(S155)。
さらに、サマリ生成部60は、点数の高さが順位カウンタjnの値と一致する順位となっているレコードのボードイン情報項目とボードアウト情報項目からボードイン情報とボードアウト情報を読み出す(S156)。そして、サマリ生成部60は、読み出したボードイン情報が示す時刻とボードアウト情報が示す時刻の区間とオーバーラップする時刻に表示されていた資料、即ちこの区間内の何れかの時刻を表すボードイン情報又はボードアウト情報が記録されているレコードを、読み出したレコード群から検索する(S157)。
該当するレコードを見つけると、サマリ生成部60は、該当のレコードから資料ID情報を読み出し(S158)、読み出した資料ID情報に関連づけられて記憶されている資料を読み出す(S159)。そして、読み出した資料をメイン資料525の直下にサブ資料526としてサムネイル画像形式で書き込む(S160)。
次に、サマリ生成部60は、順位カウンタjnをjn=jn+1とし(S161)、jn>maxoccur値でなければ(S162,No)、S153〜S160を繰り返す。jn>maxoccur値であれば(S162,Yes)、キートピック表示欄522のレイアウト処理を終了する。
図25は、資料とコメントをサマリファイル500のスレッド表示欄523にまとめるS137の動作を示すフローチャートである。
まず、サマリ生成部60は、順序カウンタjnをjn=1に初期化しておく(S171)。資料ソート部62は、S133で読み出したテーマブロック番号snで代表されるレコード群を、ボードイン情報を基準に昇順にソートする(S172)。尚、ボードイン情報が複数行に記録されている場合は、テーマブロック番号snの値と一致する行のボードイン情報を参照する。
ソートが終了すると、サマリ生成部60は、順序カウンタjnの値と一致する並び順序のレコードからボードイン情報とコメント情報と資料ID情報を読み出す(S173)。資料ID情報を読み出すと、この資料ID情報に関連づけられて記憶されている資料を読み出す(S174)。
ボードイン情報とコメント情報と資料を読み出すと、サマリ生成部60は、このボードイン情報とコメント情報と資料のサムネイル画像をスレッド表示欄523のjn行目に書き込む(S175)。
そして、サマリ生成部60は、jn=jn+1とし(S176)、jn>maxでなければ(S177,No)、S173〜S175を繰り返し、テーマブロック番号snで代表される資料とそのコメントをサマリファイル500に時系列で並べる。
図26は、テンプレート71を用いて、テーマブロックごとの結論となるコメントをサマリファイル500のテーマ別結論表示欄524にまとめるS138動作を示すフローチャートである。
サマリ生成部60は、S133で読み出したテーマブロック番号snで代表される資料のレコード群の役割属性情報項目に結論属性情報が記録されているレコードを検索する(S181)。該当するレコードが見つかると、サマリ生成部60は、該当するレコードの全てについてコメント情報項目からコメント情報を読み出す(S182)。
そして、サマリ生成部60は、読み出したコメント情報をテーマ別結論表示欄524に書き込む(S183)。
以上のように、本実施形態の討議支援システム1では、サマリ作成装置として、会議によって討議された内容や流れを纏めた要点をサマリファイルとして自動生成することができる。このサマリファイルは、文書データであるために、コンピュータのモニタに表示させたり、紙媒体に出力させることができる。従って、議事録作成担当者は、会議の記録を繰り返し検証する必要が無くなり、その負担が軽減される。
(第2の実施形態)
キートピック欄522にメイン資料525としてレイアウトする資料を絞り込む評価値算出の変形例について第2の実施形態に係る討議支援システム1に基づき説明する。図27は、第2の実施形態に係る討議支援システム1の動作を実現する構成を示すブロック図である。
第2の実施形態に係る討議支援システム1は、評価値算出部40において操作特徴量算出部42と資料特徴量算出部43とを備える。この討議支援システム1では、資料の評価において、第1の実施形態で主眼とした操作の特徴の他に、資料の特徴を加味する。
具体的には、操作特徴量算出部42は、第1の実施形態で示した操作パラメータテーブル41を作成する。
資料特徴量算出部43は、予め設定されているキーワードの抽出、自然言語処理による予め設定されている意味の抽出、又は画像認識処理による予め設定されているパターンの抽出により、資料の分析を行うことで、資料の特徴、具体的には資料の種類やキーワード内包数から図28に示すコンテンツパラメータテーブル44を作成しておく。コンテンツパラメータテーブル44は、資料ID情報に資料の特徴を表すパラメータX7とX8を関連づけたテーブルである。
X7項目には、パラメータX7となる資料の種類に応じた値が記録される。資料特徴量算出部43は、資料の種類に応じたパラメータX7の値を予め記憶しており、資料の種類に応じてこの値を読み出してX7項目に記録する。
第2の実施形態においては、図29に示すように、操作履歴テーブル31には、さらに資料の種類を記録する種類項目が記録されている。履歴テーブル作成部20は、資料に付帯する種類を示す付帯情報を読み取り、この種類項目に記録する。履歴テーブル作成部20は、資料の種類を示す付帯情報を、資料の表示操作がなされたことを示す操作情報が入力されたことを契機として読み出す。操作情報に含まれている資料ID情報を読み出して、この資料ID情報に関連づけられて記憶されている資料を検索することで、表示操作された資料を特定する。そして、該当する資料から、資料の種類を表す付帯情報を読み出して、種類項目に記録する。電子カルテから切り取られたオブジェクトデータには、バイタル情報、心電図情報、又は経過処置情報等の資料の種類を表す付帯情報が付帯し、医用画像データであると、X線CT装置を示す情報、又はMRI装置を示す情報等のモダリティ種類名が資料の種類を表す付帯情報として付帯している。
資料特徴量算出部43は、この資料に付帯する付帯情報に合わせて、バイタル情報、心電図情報、又は経過処置情報等、X線CT装置、又はMRI装置等に対応するパラメータX7の値を記憶している。例えば、経過処置情報等のテキストに対しては、パラメータX7の値として、「10」が予め記憶され、X線CT装置を表す情報に対しては、パラメータX7の値として、「30」が予め記憶され、MRI装置を表す情報に対しては、パラメータX7の値として、「30」が予め記憶され、CRを表す情報に対しては、パラメータX7の値として、「20」が予め記憶され、検体を表す情報に対しては、パラメータX7の値として、「10」が予め記憶されている。
資料特徴量算出部43は、操作履歴テーブル31の種類項目から資料の種類を示す情報を読み取り、この資料の種類を示す情報に応じたパラメータX7の値をコンテンツパラメータテーブル44のX7項目に記録する。
X8項目には、パラメータX8となる資料に記述されている特定キーワードの数が記録される。資料特徴量算出部43は、操作履歴テーブル31のレコードに記録されている資料ID情報を基に、関連づけられて記憶されている資料を読み出し、この資料の中から特定キーワードの数をカウントする。特定キーワードは、例えば、「手術」、「CR」、「CT」、「血液」等である。そして、カウント値をパラメータX8の値としてコンテンツパラメータテーブル44のX8項目に記録する。
そして、評価値算出部40では、以下の(3)式によって各資料の点数(Score)を算出する。
(3) Score=[(W1×X1)+(W2×X2)+(W3×X3)+(W3×X3)+(W4×X4)+(W5×X5)+(W6×X6)]
+[(W7×X7)+(W8×X8)]
パラメータX7に代入される値は、コンテンツパラメータテーブル44のX7項目から読み出した値であり、即ち資料の種類に応じた値である。パラメータX8に代入される値は、コンテンツパラメータテーブル44のX8項目から読み出した値であり、即ち資料に記録されている特定キーワードの数である。評価値算出部40は、係数値W7とW8も予め記憶している。係数値W7とW8もそれぞれパラメータX7とX8の点数に対する影響を重み付ける係数値である。
図30は、操作履歴テーブル31と資料からコンテンツパラメータテーブル44を作成する動作を示すフローチャートである。
まず、資料特徴量算出部43は、予めレコードナンバーを示す変数NをN=1に初期化しておく(S181)。そして、コンテンツパラメータテーブル44にレコードナンバーNのレコードP(N)を追加する(S182)。説明の便宜上、レコードP(N)は、コンテンツパラメータテーブル44のレコードナンバーNのレコードであることを示す。
コンテンツパラメータテーブル44に新規のレコードP(N)を追加すると、資料特徴量算出部43は、操作履歴テーブル31のレコードナンバーNのレコードH(N)の資料ID項目から資料ID情報を読み出す(S183)。説明の便宜上、レコードH(N)は、操作履歴テーブル31のレコードナンバーNのレコードであることを示す。そして、読み出した資料ID情報を、レコードP(N)の資料ID項目に記録する(S184)。これにより、以後、レコードP(N)に記録される各パラメータX1〜X6の値は、資料に関連づけられる。
次に、資料特徴量算出部43は、レコードH(N)の種類項目から資料の種類を示す情報を読み出す(S185)。そして、資料特徴量算出部43は、予め記憶している資料の種類に応じた値を読み出しておき、S66で読み出した資料の種類に応じた値を、レコードP(N)のX7項目にX7の値として記録する(S186)。
資料の種類に応じたパラメータX7を取得すると、資料特徴量算出部43は、読み出した資料ID情報に関連づけられて記憶されている資料を読み出す(S187)。さらに、予め記憶している特定キーワードを読み出し(S188)、資料の中身を解析して、特定キーワードの記述数をカウントする(S189)。そして資料特徴量算出部43は、カウントにより得たカウント数を、レコードP(N)のX8項目にX8の値として記録する(S190)。
資料の種類に応じたパラメータX8を取得すると、資料特徴量算出部43は、レコードナンバーNをN+1にカウントアップし(S191)、N>maxでなければ(S192,No)、カウントアップにより新たに得られたレコードナンバーNのレコードH(N)の資料についてS182〜S189を行い、資料の特徴を示すパラメータを取得していく。一方、N>maxであれば(S192,Yes)、各資料の操作の特徴を示すパラメータの取得処理を終了する。尚、maxは、操作履歴テーブル31に記録されているレコードの総数である。
図31は、第2の実施形態に係る討議支援システム1において、資料毎に点数を算出する動作を示すフローチャートである。
まず、評価値算出部40は、レコードナンバーNを0に初期化し、点数(Score)を0に初期化し、変数mを1に初期化する(S201)。変数mは、Xmの値(m=1,2,3,4,5,6,7,8)とWmの値(m=1,2,3,4,5,6,7,8)を順番に読み出すための変数の宣言である。
初期化が終了すると、まずN=N+1とし(S202)、N=maxでなければ(S203,No)、点数算出の処理を開始する。N=N+1とすることによって、次のレコードナンバーの資料の点数の算出が開始される。最初は、レコードナンバー1の資料の点数が算出される。maxは、操作履歴テーブル31に記録されているレコードの総数である。従って、N=maxであれば(S203,Yes)、全ての資料についての点数算出が終了しているため、点数算出処理を終了する。
レコードナンバーNの資料の点数算出では、まず評価値算出部40は、予め記憶されている係数値Wmを読み出す(S204)。さらに、評価値算出部40は、変数mが1〜6であれば(S205,Yes)、操作パラメータテーブル41のレコードP(N)からXm項目の値を読み出す(S206)。変数mが1〜6でなければ(S205,No)、換言すると変数mが7か8であれば、コンテンツパラメータテーブル44のレコードP(N)からXm項目の値を読み出す(S207)。
係数値WmとXm項目の値を読み出すと、評価値算出部40は、Xm項目の値に係数値Wmを乗じて(S208)、点数(Score)に加算する(S209)。
加算が終了すると、評価値算出部40は、m=m+1とし(S210)、m>8でなければ(S211,No)、S204以降の処理に戻る。即ち、次のパラメータXmと係数値Wmとを乗じて点数(score)に加算していく。一方、m>8であれば(S211,Yes)、レコードH(N)の資料についての点数算出は終了したため、次のレコードH(N)の資料についての点数算出を行うため、S202以降の処理に戻る。
以後、この資料毎に算出された点数に基づいて第1の実施形態と同様にテーマブロック毎に点数の高い順に所定数の資料を絞り込んで、キートピック表示欄522にメイン資料525としてまとめられる。
このように、本実施形態では、評価値として資料の種類や内容も加味しているため、資料が固有に有する価値をも含めてサマリファイル500を作成することができる。
(第3の実施形態)
討議ボードウィンドウ11には、ウィンドウの広さから資料を表示させる資料提示エリア110の上限数を定めておく場合がある。新規作成ボタン14を押下することで空の資料提示エリア110を新たに生成したり、ドラッグアンドドロップによって別の資料を討議ボードウィンドウ11に表示させたりする場合、討議ボードウィンドウ11上に既に上限数の資料が表示されていると、討議支援部10は、最古に表示操作された資料を討議ボードウィンドウ11から削除する。即ち、新規作成ボタン14の押下や、他の資料のドラッグアンドドロップ操作を、資料の削除操作とみなすことができる。
第3の実施形態に係る討議支援システム1は、この新規作成ボタン14の押下や、他の資料のドラッグアンドドロップ操作を、資料の削除操作とみなして、削除された資料に関連づけて削除操作の履歴を記録しておく変形例である。
図32は、新規作成ボタン14が押下されることで他の資料が削除される場合の討議支援システム1の動作を示すフローチャートである。
クライアント装置200が操作されることで、その操作内容が新規作成ボタン14の押下であると(S220)、討議支援部10は、討議ボードウィンドウ11上の資料提示エリア110の数は、上限か否かを判断する(S221)。資料提示エリア110の数が上限でなければ(S221,No)、新しい資料提示エリア110を生成して(S222)、処理を終了する。
一方、資料提示エリア110の数が上限であった場合(S221,Yes)、最も古い時刻に表示された資料を資料提示エリア110から削除することで空の資料提示エリア110を生成する(S223)。例えば、資料提示エリア110を生成する各箇所に順番を定めておくことで、一番順番の若い箇所に対応する資料提示エリア110に表示されている資料を削除する。
討議支援部10は、資料の削除を行うと、削除した資料の資料ID情報と資料の削除操作を示す情報と時刻情報とを含めた操作情報を生成する(S224)。この操作情報は、履歴テーブル作成部20に送信される。
履歴テーブル作成部20は、操作情報を受信するとこの操作情報を解析する(S225)。この操作情報が資料の削除操作を示す情報であると、操作情報から資料ID情報と時刻情報を読み出す(S226)。そして、履歴テーブル作成部20は、読み出した資料ID情報を資料ID項目に有するレコードを検索し(S227)、該当するレコードのボードアウト情報項目に時刻情報をボードアウト情報として記録する(S228)。
図33は、資料の表示操作がなされることで他の資料が削除される場合の討議支援システム1の動作を示すフローチャートである。
クライアント装置200が操作されることで、その操作内容が資料の表示操作であると(S230)、討議支援部10は、討議ボードウィンドウ11上の資料提示エリア110の数は、上限か否かを判断する(S231)。資料提示エリア110数が上限でなければ(S221,No)、新しい資料提示エリア110を生成して資料を表示する(S232)、処理を終了する。
一方、資料提示エリア110の数が上限であった場合(S231,Yes)、最も古い時刻に表示された資料を資料提示エリア110から削除することで空の資料提示エリア110を生成する(S233)。例えば、資料提示エリア110を生成する各箇所に順番を定めておくことで、一番順番の若い箇所に対応する資料提示エリア110に表示されている資料を削除する。
討議支援部10は、資料の表示及び資料の削除を行うと、削除した資料の資料ID情報と資料の削除操作を示す情報と時刻情報とを含めた第1の操作情報を生成する(S234)。この操作情報は、履歴テーブル作成部20に送信される。さらに、表示した資料の表示操作を表す第2の操作情報を生成する(S235)。討議支援部10は、資料の表示飲みの場合は、S235の第2の操作情報の生成のみを行う。
履歴テーブル作成部20は、第2の操作情報を受信するとこの操作情報を解析する(S236)。この操作情報が資料の削除操作を示す情報であると、操作情報から資料ID情報と時刻情報を読み出す(S237)。そして、履歴テーブル作成部20は、読み出した資料ID情報を資料ID項目に有するレコードを検索し(S238)、該当するレコードのボードアウト情報項目に時刻情報をボードアウト情報として記録する(S239)。
尚、このS236〜S239の処理と並行又は前後して、第1の操作情報に対して図9に示すS11〜S18の処理がなされる。
このように、第3の実施形態に係る討議支援システム1では、討議ボードウィンドウ11に資料提示エリア110の上限数を定めておく場合、新規作成ボタン14の押下や、他の資料のドラッグアンドドロップ操作を、資料の削除操作とみなして、資料が削除されたことを示す操作の履歴を残すことができ、操作の特徴からスコアを算出する際に、より会議の実態を反映して算出することができる。
(第4の実施形態)
次に、第1乃至第3の実施形態に係る討議支援システム1では、テーマブロックで資料をグループ化するために、話題区切り履歴テーブル32を操作に連動して作成していた。第4の実施形態では、この話題区切り履歴テーブル32を作成することなく、テーマブロックで資料をグループ化する討議支援システム1を説明する。
第4の実施形態に係る討議支援システム1では、履歴テーブル作成部20は、話題区切り履歴テーブル32を作成しない。サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31からテーマブロック表63を作成する。サマリ生成部60では、このテーマブロック表63を作成する際に、中間生成物として図34に示す資料時刻表64を作成する。
図34は、資料時刻表64を示すデータ構造図である。資料時刻表64は、資料ID項目と時刻項目と種類項目とを関連づけたレコードで構成される構造体である。資料ID項目には、討議ボードウィンドウ11に表示された資料の資料ID情報が記録される。時刻項目には、ボードイン情報又はボードアウト情報を表す時刻が記録される。このボードイン情報やボードアウト情報は、操作履歴テーブル31から取り出されたものである。操作履歴テーブル31に記録されているボードイン情報及びボードアウト情報が全て取り出されて一つ一つがレコードとして記録される。種類項目には、時刻項目に記録されている時刻がボードイン情報を表すのかボードアウト情報を表すのかを示す情報が記録されている。具体的には、種類項目には、表示又は削除を示す情報が記録されている。
この資料時刻表によっては、どの資料がいつ表示されたのか又は削除されたのかが理解できる。サマリ生成部60は、操作履歴テーブル31から資料時刻表64を作成し、この資料時刻表64を参照しつつ、テーマブロック表63を作成する。
図35は、この第4の実施形態に係るテーマブロック表63の作成動作を示すフローチャートである。
まず、資料ソート部62は、同時閲覧資料数という変数hをh=0に初期化し、レコードナンバーNをN=1に初期化しておく(S241)。
資料ソート部62は、操作履歴テーブル31から全てのボードイン情報を資料ID情報と関連づけたまま取りだす(S242)。そして、資料ソート部62は、ボードイン情報が示す時刻と、関連づけて取り出された資料ID情報と、表示を示す情報とを関連づけたレコードを資料時刻表64に追加する(S243)。次に、資料ソート部62は、操作履歴テーブル31から全てのボードアウト情報を資料ID情報と関連づけたまま取りだす(S244)。そして、資料ソート部62は、ボードイン情報が示す時刻と、関連づけて取り出された資料ID情報と、削除を示す情報とを関連づけたレコードを資料時刻表64に追加する(S245)。
さらに、資料ソート部62は、この資料時刻表64を時刻を基準に昇順にソートする(S246)。すなわち、この資料時刻表64には、資料が表示された時刻又は削除された時刻がその資料を表す資料ID情報とともに時系列順に並ぶ。
資料時刻表64が完成すると、テーマ区間検出部61は、資料時刻表64のレコードナンバーNのレコードの種類項目には、表示を示す情報が記録されている否かを判断する(S247)。
表示を示す情報が記録されていれば(S247,Yes)、テーマ区間検出部61は、閲覧同時資料数hは、h=0であるか判断する(S248)。h=0であれば(S248,Yes)、資料が討議ボードウィンドウ11上に一つも表示されていない段階から一つの資料が表示された状態を示し、テーマブロックの始まりとみなすことができる。従って、h=0であれば(S248,Yes)、テーマブロック表63にレコードを追加し(S249)、追加したレコードに、資料時刻表64のレコードナンバーNのレコードに記録されている資料ID情報を記録する(S250)。
一方、h=0でなければ(S248,No)、テーマブロック中の新たな資料が表示されたものとみなすことができるから、テーマブロック表63の最新に追加されているレコードに、資料時刻表64のレコードナンバーNのレコードに記録されている資料ID情報を記録する(S251)。
そして、資料ID情報をテーマブロック表63に追加すると(S250又はS251)、閲覧同時資料数hを1カウントアップする(S252)。そして、レコードナンバーNをN=N+1として(S254)、N>maxでなければ(S255,No)、S247の処理に戻る。
また、表示を示す情報が記録されていなければ(S247,No)、即ち削除を示す情報が記録されていれば、テーマ区間検出部61は、閲覧同時資料数hを1カウントダウンする(S253)。そして、レコードナンバーNをN=N+1として(S254)、N>maxでなければ(S255,No)、S247の処理に戻る。
このS242〜S246により操作履歴テーブル31から資料時刻表64が作成され、S247〜S255の処理を繰り返すことで資料時刻表64からテーマブロック表63が作成される。
このように、第4の実施形態に係る討議支援システム1では、話題区切り履歴テーブル32を作成せずに、操作履歴テーブル31を用いて資料をテーマブロックに分けている。従って、討議支援中に話題区切り履歴テーブル32の作成処理を行う必要がなく、討議支援中の負荷は軽減される。