JP2004199408A - 文書処理方法、情報表示処理方法、情報表示処理システム、管理サーバ、クライアント端末、プログラム - Google Patents

文書処理方法、情報表示処理方法、情報表示処理システム、管理サーバ、クライアント端末、プログラム Download PDF

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Katsunori Yoshiji
克典 芳地
Takeshi Nagamine
猛志 永峯
Kei Tanaka
圭 田中
Noriyuki Kurabayashi
則之 倉林
Akio Yamashita
明男 山下
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Abstract

【課題】アノテーションを利用した情報表示処理システムを電子会議に利用する場合において、会議を効率的に振り返ることができるようにする。
【解決手段】文書IDとアノテーション位置やアノテーション付与時刻をアノテーションDB216に登録する。文書の開閉やページめくりの時刻をアクションログDB214に登録する。要約生成提示処理部562は、アノテーションDB216に登録されている付与時刻を参照して、アノテーションの付与頻度の高い語句を要約文生成用の重要語に選定し、この重要語を利用して要約文を自動生成する。また、活性度情報提示処理部566は、アノテーションDB216の登録内容と文書の閲覧履歴やアノテーションの履歴を保存しているアクションログDB214の登録内容を参照して、個々のクライアント端末のそれぞれについての活動活性度情報やそれらをマージした全体の活動活性度情報を文書ビューア102上に表示させる。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書を表示デバイス上に表示する機能を備えた情報表示処理システム、文書処理方法、および情報表示処理方法、並びにコンピュータを利用して情報表示処理システムあるいは文書処理方法や情報表示処理方法を実現するためのプログラムに関する。また、本発明は情報表示処理システムを構成する管理サーバやクライアント端末に関する。
【0002】
より詳細には、複数の端末装置を通信網で接続し遠隔の利用者が画面上に表示された共通の資料を参照しながら会議や打合せなどの共同作業を行なうようにした電子会議システム、あるいは電子文書に追記された付加情報に対応する文書内の語句と関わりのある関連情報を検索するシステムなどへの応用に適した文書処理や表示制御に関する。
【0003】
【従来の技術】
人が文書を読む場合、ペンやマーカなどの筆記具を利用してメモや注釈などを付与しながら読解を行なうことは自然なことである。メモや注釈が付与された位置は読み手にとって、何らかの興味がある位置であると思われる。
【0004】
同様のことは、電子文書を取り扱う場合にも起こる。たとえば、メモ、メッセージ、あるいはアノテーションなどの、電子文書の本文に付加される可視化情報(電子付箋)を、電子文書の本文に影響を与えることのないよう、その電子文書の本体の付加データとして添付する技術が広く用いられている。
【0005】
たとえば、複数の端末装置を通信ネットワークで接続することにより、複数のユーザが端末画面を介して会議に参加できるようにした電子会議システムにおいて、参加者間で文書を共有可能にする技術が種々提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−84905号公報
【0007】
ここで、注釈などの電子付箋を端末画面に表示された文書に付加することは、電子会議システムでもなされる。たとえば、端末画面に表示された文書(電子化された資料)に、ペン型の指示デバイスを用いての入力や指先で直接タッチパネルに触れて記入する手書き入力などによって、メモやアノテーションなどの電子付箋を表示画面上で書き込むことがある。
【0008】
この電子付箋の機能によれば、会議の参加者は、それぞれの端末から独自に加筆修正することができ、思考を妨げず簡単に付加情報を入力することができる。また、この手書き情報を他の参加者の端末画面上にも表示することができる。これにより、各端末装置から意見やアイデアを入力したりそのハードコピーを取ったりすることができる。また、電子付箋を付した部分を検索条件に設定して検索し、検索結果を表示させることもできる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子会議システムでは、文書に付加された情報(ノートメモやアノテーションなどの電子付箋)を検索する機能や検索結果を表示する機能を備えているものの、単なる検索結果の提示に過ぎず、効率的に情報処理を行なうことは難しかった。たとえば、会議中や会議終了後に、文書に付与しておいたアノテーションを利用して検索をかけて会議を振り返ろうとしても、アノテーション部分が単に提示されるだけであり、効率的に会議を振り返るということはできなかった。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アノテーションなどの文書に付加された電子付箋を利用して効率的に情報処理を行なうことが可能な文書処理方法や情報表示処理方法およびこの文書処理方法や情報表示処理方法を応用した情報表示処理システムを提供することを目的とする。また、本発明は、情報表示処理システムを構成する管理サーバやクライアント端末を提供することを目的とする。また、本発明は、コンピュータを利用して前記方法やシステムを実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る第1の文書処理方法は、所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおいて文書の要約文を生成する方法であって、文書に付加情報が付与された時刻を管理するとともに、付加情報が付与された時刻を参照して文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句に基づいて要約文を作成することとした。
【0012】
また、本発明に係る第2の文書処理方法は、所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおいて文書の要約文を生成する方法であって、文書に付加情報が付与された時刻を管理するとともに、付加情報が付与された時刻を参照して文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句を要約文を生成するための情報として提示することとした。
【0013】
また、本発明に係る情報表示処理方法は、所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおける情報表示処理方法であって、文書に付加情報が付与された時刻を管理するとともに、付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を表示デバイス上に提示することとした。
【0014】
本発明に係る第1の情報表示処理システムは、上記本発明に係る第1あるいは第2の文書処理方法を実施するシステムであって、所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、文書中における付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、文書ごとに付加情報が付与された時刻と付加情報付与部分とを対応付けて登録する登録部と、登録部に登録されている付加情報が付与された時刻を参照して文書の要約文に使う語句の候補を選択する要約生成提示処理部とを備えるものとした。
【0015】
ここで、第1の文書処理方法を実施するシステムとする場合には、要約生成提示処理部を、選択した語句に基づいて要約文を完成させるものとすることが望ましい。また、第2の文書処理方法を実施するシステムとする場合には、要約生成提示処理部を、選択した語句を要約文を生成するための情報として提示するものとすることが望ましい。
【0016】
本発明に係る第2の情報表示処理システムは、上記本発明に係る情報表示処理方法を実施するシステムであって、所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、文書中における付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、文書ごとに付加情報が付与された時刻と付加情報付与部分とを対応付けて登録する登録部と、登録部に登録されている付加情報が付与された時刻を参照して付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を表示デバイス上に提示する活性度情報提示処理部とを備えるものとした。
【0017】
また従属項に記載された発明は、本発明に係る文書処理方法や情報表示処理方法あるいは情報表示処理システムのさらなる有利な具体例を規定する。また、本発明に係る管理サーバやクライアント端末は、本発明に係る情報表示処理システムを構成するものである。さらに、本発明に係るプログラムは、本発明に係る文書処理方法や情報表示処理方法あるいは情報表示処理システムを、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なものである。なお、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されてもよい。
【0018】
【作用】
本発明に係る第1あるいは第2の文書処理方法やこれを実施する第1の情報表示処理システムの構成においては、文書に付加情報が付与された時刻を参照して要約文生成に使用するべき語句の候補を選択する。そして、第1の文書処理方法を実施する場合には、選択した語句に基づいて要約文を完成させる。また第2の文書処理方法を実施する場合には、選択した語句を要約文を生成するために有用な情報としてユーザに提示する。
【0019】
一方、本発明に係る情報表示処理方法やこれを実施する第2の情報表示処理システムの構成においては、文書に対する付加情報の時間的な付与の度合いを示す活性度情報を表示デバイス上に提示する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る情報表示処理システムを適用した電子会議システムの構成例を示す図である。
【0022】
なお、この例での電子会議の場面設定としては、たとえば、開発開始提案や国際技術標準化会議など、電子的なドキュメントベースの会議の場面を想定する。
【0023】
電子的なドキュメントとしては、たとえば、開発開始提案の場面では、前任機(現行機種など開発対象機種に対するそれ以前の機種)に関する仕様書、市場トラブルレポート、サポート部門の技術標準書類、など類似文書が多数ある。
【0024】
また、技術標準化会議の場面では、似たような技術標準書や同じ技術に関するメーリングリストなど関連する文書が周囲に存在している。
【0025】
電子会議システムへの参加者としては、たとえば、決定に影響を与えたり決定事項から影響を受けたりする組織の代表である参加者、議長、記録係などが想定される。
【0026】
電子会議システムでは、たとえば、代表者の誰かが提案書を纏め事前に資料を配布している。そして、会議の前に参加者ならびに議長が資料を読み、手書きのアノテーションなどの電子付箋を表示画面上に加えることができる。また、会議の進行中に組織の代表者は、バックオフィスにいる関係者とアノテーションを用いてコンテキストを共有し、また互いに連絡をとりながらリアルタイムに部門意見の調整を行なうこともできる。
【0027】
ここで、電子会議システムにおける会議の流れの中で、手書きアノテーションなどの電子付箋の共有が関わる場面としては、たとえば、次のようなものが考えられる。
*配布された資料を会議前に読み、アノテーションを書き込む。
*説明内容を聞きながらアノテーションを入れる。
*質疑応答セッションで、アノテーションをもとに質問箇所を素早く探して質問する、あるいは応答する。
*過去の関連文書を検索する。
*会議中で同僚に質問する。
*議論のセッション。
*合意事項の確認のセッション。
*議事録作成。
*会議の模様をグループのメンバーに報告する。
*会議を通して専門家を発見したり、多様な視点に気付かされたりする。
【0028】
<システム構成>
次に、図1に示した電子会議システムの構成を説明する。電子会議システム1は、電子会議の参加者が使用するクライアントシステム100と、電子会議システム1にて使用される電子データ(文書データに限らず、会議に必要な他の電子的な情報の全てを含む)を処理するサーバシステム200とを備えている。クライアントシステム100およびサーバシステム200を構成する各機能要素は、有線や無線などのネットワーク(通信網)9によって接続されている。
【0029】
クライアントシステム100は、会議への参加者ごとに設けられている。図示した例では、2セット分を例示しているが、その数は2つに限らない。なお、1つのセットを複数人が共用してもかまわない。
【0030】
クライアントシステム100は、電子文書を表示するための文書ビューア102(図では102a,102b)、文書ビューア102に表示されている電子文書に付加情報の一例であるアノテーションを付与するためのアノテーションデバイス170(図では170a,170b)、および画面操作の履歴を保存したり文書ビューア102を制御したりするマネジャ部180(図では180a,180b)を有する。文書ビューア102とアノテーションデバイス170とで、付加情報付与部106(図では106a,106b)およびアノテーション検出部(アノテーション付与部分情報取得部)107(図では107a,107b)とが構成される。
【0031】
文書ビューア102は、図示しない本体(クレードル/ドッキングステーション)に装着自在となっている。文書ビューア102としては、たとえば、パソコンなどに使用されるCRTや液晶(LCD)などのディスプレイや、紙を模倣したようなデバイス(たとえばタブレットPC)などを使用するとよい。なお、文書ビューア102は、ホワイトボード程度の大きさにした大型タブレットとして構成してもよい。
【0032】
アノテーションデバイス170としては、手書き入力ができる機能を備えたものであるのがよく、たとえばペンの形状を持つデバイスなどの入力デバイスを使用するとよい。ペン形状のデバイスの場合、表示面上をデバイスで直接指示できるように、たとえば電磁誘導方式の検知機構とする場合には文書ビューア102およびアノテーションデバイス170ともに指示入力を検知する仕組みを持つものとする。また、タッチパネル方式を採用してもかまわない。また、アノテーションデバイス170は、ペン型のものに限らず、マウスやキーボードなどの入力・指示デバイスを用いるものであってもよい。
【0033】
マネジャ部180は、文書の閲覧履歴やアノテーションの履歴(ログファイル)を保存するログファイル格納部182(図では182a,182b)を有する。また、このマネジャ部180は、読み手により指定された表示手法(本例では強調表示機能)を実現する機能部が設けられる(後述する図3参照)。
【0034】
サーバシステム200は、付加情報管理部の一例であってログファイルやアノテーションを管理するアノテーション管理部210、電子文書を管理する文書管理部220、個人のプロファイルを管理するプロファイル管理部230、および文章の解析や重要語の抽出を行なうなどして会議を支援する情報検索部240を有する。
【0035】
アノテーション管理部210は、文書に付与されたアノテーションの保存と検索を行なうサーバであるアノテーションサーバ212と、各クライアント端末のログファイルの内容を保存するデータベース(Data Base )であるアクションログDB214と、付加情報格納部の一例であってアノテーションおよびそれに付随する属性情報を保存するためのデータベースであるアノテーションDB216とを有する。
【0036】
文書管理部220は、文書の保存と検索を行なうサーバである文書サーバ222と、文書およびそれに付随した属性情報を保存するためのデータベースである文書DB224とを有する。
【0037】
文書本体を管理する文書管理部220と、電子文書に付与されるアノテーションなどの付加情報を管理するアノテーション管理部210とを設けることで、配布資料に対する加筆修正がそれぞれ独自に行なわれるケースでも、会議終了時に原本と合わせたときにその内容に矛盾が生じることを回避することができる。
【0038】
たとえば、だれかが原本のある部分に補足説明を加え、一方、だれかが同じ部分を削除するような修正を加えたときでも、それらの編集部分を文書DB224に登録されている文書本体とは別に、文書本体と対応付けてアノテーションDB216に登録しておくことで、会議資料本体やこれに対する加筆修正などの内容に矛盾が生じることなく情報の管理を行なうことができる。また、アノテーションDB216を参照することで、その場で出された意見や討論の内容を後で書き出すことも容易である。
【0039】
プロファイル管理部230は、個人のプロファイルの保存と検索を行なうサーバであるプロファイルサーバ232と、個人のプロファイルを保存するデータベースであるプロファイルDB234とを有する。
【0040】
情報検索部240は、文章の解析や重要語の抽出を行なうサーバである自然言語処理サーバ242と、自然言語処理サーバ242が参照する解析辞書や類義語辞書などを保存したデータベースである自然言語処理DB244とを有する。
【0041】
自然言語処理DB244には、情報検索手法に適したデータ構造で所定のデータが格納される。たとえば、語義ベースで単語の意味ベクトルを格納する単語ベクトル辞書(辞書はデータベースの一例)、係り受け単語間の共起関係を格納する共起データベース、あるいは類義語展開や関連展開を行なうために使用される拡張辞書(類義語辞書を含む)などを格納する。
【0042】
情報検索部240は、自然言語処理DB244に、これら種々のデータベース(辞書を含む)を有することで、さまざまな検索エンジンを選択して使うことができるようになる。
【0043】
会議参加資格管理部250は、ある会議にあるユーザが参加できるかどうかを判断する会議参加資格管理サーバー252と、会議IDとこの会議に参加可能なユーザIDの組み合わせを保存したデータベースである会議参加資格管理DBとを有する。
【0044】
なお、図示したサーバシステム200の各管理部210,220,230,240は、それぞれ別体のものであってもよいし、任意の組合せにて同一筐体内に収容されたものであってもよい。たとえば、各サーバは共通のコンピュータで構成されていてもよいし、各データベースとして共通のハードディスク装置を利用するものであってもよい。なお、アノテーション管理部210、文書管理部220、および情報検索部240を纏めて、文書情報管理部ともいう。これら管理部210,220,230,240,250としては、たとえばワークステーションが使用されるとよい。
【0045】
<文書ビューアの外観>
図2は、情報表示処理装置の一実施形態である文書ビューア102の表示面側に着目した外観図である。図示するように、この文書ビューア102は、表示デバイスの一例である液晶表示パネル103と種々のハードウェアキーで構成された操作ボタン110とが筐体109に収容されて構成されており、ある程度の厚みを持った1枚の板状に形成されている。
【0046】
液晶表示パネル103は、バックライト付きパネルとして構成されており、文書を表示するための文書表示エリア104として使用される。文書表示エリア104上は、アノテーションデバイス170にて手書き入力(デジタルインク)が可能である。マネジャ部180には、このデジタルインクに対応したメモ書きユーティリティ(ハードウェアおよびアプリケーションソフト)が組み込まれる。
【0047】
デジタルインクに対応したコントローラとしては、手書きで入力したデータを“デジタルインク(手書き文字)”として認識し処理するためのものであればよく、必ずしも、手書きで入力したものをテキスト変換する機能(手書き文字認識機能)を備えたものである必要はない。この場合でも、テキストの最上位フォーマットとして取り扱うことができ、手書き文字のまま検索したり、文字を加工(カラー変更など)したりすることができる。なお、デジタルインクデータフォーマットを画像データ(たとえばビットマップデータ)として取り扱ってもよい。
【0048】
このように、文書ビューア102は、紙の文書を読む際に文書に好きな形で下線や丸を付けたりメモを書き込んだりするのと同様に、アノテーションデバイス170を用いて書込み入力が可能となっている。また、厚みを持った1枚の板状に形成されているので、たとえば、書込み時に、膝の上に置いたり傾けたりして読みやすい位置や角度に据えることも容易である。
【0049】
書込み入力された情報(文書本体の付加情報)は、文書ビューア102内の図示しない記憶部に保持され、所定のときにサーバシステム200のアノテーション管理部210に送られ、アノテーションDB216に文書本体と対応付けられて格納される。後にその文書を読み出すときには、文書本体とともに、過去に記入したアノテーションも読み出され、文書表示エリア104に表示される。
【0050】
これにより、紙のように自由に好きな形で下線や丸あるいはメモなどの書込みを入れることで、情報の記載場所に関する読み手の記憶を視覚的に助ける効果を発揮させることが可能となる。
【0051】
たとえば、電子会議システム1を利用した会議であれば、配布された資料を会議前に読みアノテーションを書き込んだり、あるいは会議の途中に説明内容を聞きながらアノテーションを入れたりするなどに利用することができる。
【0052】
操作ボタン110としては、複数のハードウェアキーが用意されている。たとえば図示するように、文書DB224に格納された文書を読み込むための文書読込みボタン114と、文書表示エリア104に描画されたアノテーションを保存するための保存ボタン116と、アノテーションDB216に保存されるアノテーションを検索し文書表示エリア104に表示させるための検索ボタン118と、表示を更新させるための更新ボタン120とを備えている。
【0053】
また、操作ボタン110としては、ページを前後に捲るための前ページ送りボタン122aおよび次ページ送りボタン122bからなるページ捲りボタン122と、重要語を表示するための強調表示ボタン124と、文書ビューア102が開いている文書にアノテーションを付けているユーザの一覧を表示するユーザ表示ボタン126とを備えている。
【0054】
なお、操作ボタン110のハードウェアキーに代えて、文書表示エリア104にキーボタンを表示するソフトウェアキーとしてもよい。
【0055】
この文書ビューア102は、内部に備えられている記憶媒体から読み出したデータ、あるいは図示しないネットワーク接続機能部を介してサーバシステム200(Webサーバでもよい)などから取得したデータに基づいて画像を液晶表示パネル103に表示するように構成されている。
【0056】
また、文書ビューア102は、本を読むようにパラパラと捲りながらページ単位で表示を切り替えていく機能(捲り表示機能)が搭載されており、この捲り表示機能を利用することで、たとえば、取り込んだ多数の情報の中から所望の情報を素早く検索できるように構成されている。
【0057】
すなわち、この文書ビューア102における情報検索時には、前ページ送りボタン122aや次ページ送りボタン122bといった2つのページ送りボタン(ページ捲りボタン122)を操作することで、ページ捲り操作を行ないながら所望のページ情報を液晶表示パネル103に表示させることができる。また、前ページ送りボタン122aや次ページ送りボタン122bの何れか一方を連続的に押し続けると高速でページ送りを行なうことができ、これにより、次々と表示される情報を確認しながら所望とする情報を探すという操作が可能となっている。
【0058】
また、捲り表示の際は、ページ送り操作に合わせて、液晶表示パネル103の液晶素子を駆動する画素振幅である画像コントラストや画像全体の明るさである表示明度(ブライトネス/背景輝度)を通常表示時と異なるものとし、表示デバイス上の表示画像の明暗状態を所定時間に亘って通常状態の明暗の調子と異なるものにすることで、全体の画像の特徴抽出が容易となるように構成されている。
【0059】
<文書ビューア/マネジャ部>
図3は、文書ビューア102とマネジャ部180の機能ブロック図である。文書ビューア102は、ページ単位で画像を表示する表示デバイスの一例である液晶表示パネル103と、文書ビューア102におけるの表示処理全体を制御するコントローラ130と、所定条件の元に新しいページ画像を生成するページ画像生成部140とを備える。コントローラ130は、液晶表示パネル103上のページ画像の切替指示を操作ボタン110を介して受け付けるページ送り指示受付部132を有する。ページ画像生成部140は、ページ送り指示受付部132がページ画像の切替指示を受け付けたことを条件として新しいページ画像を生成する。
【0060】
また、文書ビューア102は、ページ送り指示受付部132がページ画像の切替指示を受け付けたことを条件として、液晶表示パネル103上の画像を切り替えるとともに表示画像の明暗状態を所定順序に従って切り替える表示輝度制御部150を備える。
【0061】
ページ画像生成部140は、ページ送り指示受付部132がページ画像の切替指示を受け付けると、指示された方向(前方/後方の何れか)の新しいページ画像を生成し、生成し終えると、その旨を示す生成完了信号S1を表示輝度制御部150に通知する。
【0062】
表示輝度制御部150は、液晶表示パネル103上におけるページ画像の表示コントラストを制御する機能部であるコントラスト制御部150aと、液晶表示パネル103のバックライト輝度を制御することでブライトネスを制御する機能部であるブライトネス制御部150bとを有する。
【0063】
表示輝度制御部150は、液晶表示パネル103上のページ画像のコントラストをコントラスト制御部150aにより調整したり、あるいはページ画像のブライトネスをブライトネス制御部150bにより調整したりして、液晶表示パネル103上における表示輝度を制御する。なお、コントラストおよびブライトネスの両方に限らず、この両者の少なくとも一方を調整するものであればよい。
【0064】
この表示輝度制御部150は、ページ送り指示受付部132がページ画像の切替指示を受け付けると、液晶表示パネル103の画像をページ画像生成部140が生成した新しいページ画像に切り替えるとともに、表示輝度を所定時間だけ通常表示(その時点にユーザが設定しているコントラストやブライトネスの状態)と少し変える機能を備えている。これにより、本を読むようにパラパラと捲りながら表示を行なっていく場合でも、判別能を高めることができる。
【0065】
一方、マネジャ部180は、ログファイル格納部182の他に、読み手が読もうとする対象文書を文書DB224から取り込み強調表示すべき文字やセンテンスを特定する強調語/センテンス特定部184と、強調表示すべき文字やセンテンスの選択手法を強調語/センテンス特定部184に指示する強調語/センテンス選択手法指示部186と、強調表示機能の有効/無効(オン/オフ)を制御する強調指示制御部188とを備える。
【0066】
マネジャ部180は、先ず、強調語/センテンス選択手法指示部186にて読み手(本例では会議参加者)により指定された手法を実現する強調語/センテンス特定手法を選択し強調語/センテンス特定部184に指示する。読み手が読もうとする対象文書は、強調語/センテンス特定部184に入力される。強調表示機能がオンとなっている場合は、強調語/センテンス特定部184にて強調表示すべき語句(単語、センテンス、あるいは文章)をどのように表示するかが決定された後に文書ビューア102のコントローラ130を通じページ画像生成部140へ画像情報が送られる。
【0067】
なお、強調表示手法としては、濃度(コントラスト/ブライト)を変化させて表示させる、フォント(種類やサイズ)を変化させて表示させる、文字色を変化させて表示させる、文字の背景色を変化させて表示させる、下線やべた塗りを付す、などという方法がある。
【0068】
また、強調表示機能を利用することで、「流し読み機能」を持たせる場合にも効果を高めることができる。たとえば、紙の文書を流し読みするとき、読み手は、興味を引く語句や文書を特徴づけている語句を拾い読みしながら、大事な内容が掲載されていそうなページや文書の大凡の印象を得るといったことを行なっている。この文書ビューア102でも、「流し読みモード」を設けることで、文意をよく表現していると思われる重要語句を濃く表示することができる。濃く表示されているキーワードを追っていくことによって、短時間で文書の内容を理解することができる。また、読み手は、濃く表示されている語句の周辺が重要な箇所であると推測することもできる。より深く内容を理解したければ、そこを読み進めればよい。
【0069】
また、アノテーション機能を利用した文献リストの自動生成とリンクさせた文書を表示することもできる。たとえば、ある文書に読み手が書き込んだ下線や丸などの印がついた語句をキーワードにして、サーバシステム200に保持している文書に検索をかける。そしてキーワードが頻出する文書を参考文献としてリストアップする。読み手は、文書のタイトル、キーワードが頻出している個所の文章(クリップ)とページ番号を参照することができる。指定された参照文献を表示する際には、クリップ(検索条件に該当した語句を示す状態)中のキーワードに、たとえば、フォント種やサイズを変える、下線を引く、色塗りする、あるいは濃い文字で表示するなどの強調表示をする。こうすることで、参照文献の内容を素早く理解することが可能となる。
【0070】
なお、強調語/センテンス特定部184、強調語/センテンス選択手法指示部186、および強調指示制御部188の各処理は、本願出願人に係る特願2002−314876号を参照するとよい。
【0071】
<文書サーバ/文書データベース>
図4は、文書サーバ222および文書DB224の構成例を示す図である。文書サーバ222は、「登録」と「文書読込み」を外部からの指示により受け付ける。たとえば、文書ビューア102の文書読込みボタン114が操作されたことをクライアントシステム100にて検知すると、クライアントシステム100は、その旨をサーバシステム200を構成する文書管理部220の文書サーバ222に通知する。これにより、文書サーバ222は、文書DB224から指示された文書を読み込む。
【0072】
なお、「登録」は、たとえば“http://datacenter.company.co.jp/access.cgi?DocumentID=8gjk3cl3”などのように、文書DB224への文書の格納先を示すアドレスを示した登録したい文書へのURL(Uniform Resource Locators )などのパスやディレクトリへのパスで与えることとする。
【0073】
文書サーバ222は、与えられたパスが示す文書(群)に対し、順次、文書IDを付与し、文書名と文書本文を文書DB224に登録する。このとき、文書DB224内のデータ構造は、たとえば図4(B)のようになる。文書名または文書本文はURLなどの文書へのパスでもかまわない。
【0074】
文書サーバ222は、文書ビューア102から「文書読込み」の指示を受け付ける。文書サーバ222は、「文書読込み」の指示を受け付けると、文書DB224内の文書名の一覧を作成し、文書ビューア102へ返す。また、文書サーバ222は、文書ビューア102より文書名を受け取り、対応する文書本文を文書ビューア102へ送り返す。
【0075】
<アノテーションサーバ/アノテーションデータベース>
図5は、アノテーションサーバ212およびアノテーションDB216の基本的な構成例を示す図である。
【0076】
アノテーションサーバ212は、「保存」と「検索」を外部からの指示により受け付ける。たとえば、文書ビューア102の保存ボタン116が操作されたことをクライアントシステム100にて検知すると、クライアントシステム100は、その旨をサーバシステム200を構成するアノテーション管理部210のアノテーションサーバ212に通知する。これにより、アノテーションサーバ212は、保存を指示されたアノテーション情報(付加情報の特徴を表した情報の一例)をそのアノテーションが付与されていた文書に対応付けて、記憶部の一例であるアノテーションDB216に登録(格納)する。
【0077】
クライアントシステム100からアノテーションサーバ212にアノテーション情報を送る方式は、アノテーションデバイス170の1ストロークごとにアノテーションサーバ212にアノテーション情報を送ってもよい。
【0078】
たとえば、アノテーションサーバ212は、文書ビューア102から「保存」の指示を受け付ける。このとき、アノテーションID、保存したいアノテーション内容とアノテーションの矩形情報と色や形状、またアノテーションが付与された文書IDおよび「保存」指示を発した文書ビューア102の端末IDが与えられる。またこのとき、同様に、「保存」を指示した会議参加者(クライアント)のユーザ名や、その会議を示す会議ID、保存を指示したアノテーションに関する公開属性、そのアノテーションの状況(新規、既存、消去)を示すステータス、およびアノテーションが付与された時刻も与えられる。
【0079】
アノテーションサーバ212は、与えられたアノテーションID、端末ID、文書ID、矩形情報(詳細は後述する)、アノテーション内容、色、形状、ユーザID(あるいはユーザ名)、会議ID、公開属性、ステータス、時刻を、テーブルデータとしてアノテーションDB216に保存する。このときアノテーションDB216内のデータ構造は、たとえば図5(B)のようになる。アノテーションIDは、クライアントシステム100側で発行する方式や、アノテーションサーバ212側で発行する方式がある。一つのアノテーションIDが一つのアノテーションを指し示す対応となっている。また、少なくともアノテーションID、ユーザID、文書IDの3つ組みで唯一のアノテーションを指し示すようになっていなればならない。与えられたアノテーションIDもしくは前記の3つ組みが新規でない場合は、そのアノテーションIDもしくは前記の3つ組みで示される行を上書きするものとする。
【0080】
アノテーション内容は、描画されたアノテーションを再現するためのデータであり、ビットマップやベクトルデータなどのデータとなる。色や形状は、アノテーションの色や形状である。ユーザID(あるいはユーザ名)は、文書ビューア102を操作しているユーザを示す情報であり、会議IDは、そのユーザが参加している会議のIDである。
【0081】
公開属性は、たとえば、公開可能(制限なし)とする(=Pub)、あるグループ内だけに公開する(=Frd)、アノテーションを非公開(個人用)とする(=Prv)のうちの何れかをとるものとする。あるグループ内だけに公開する(Frd)場合には、公開対象のグループの情報(たとえば会議ID)もアノテーションDB216に登録する。
ステータスは、アノテーションが新規に作られたのか(= NEW)、すでに存在していたものか(= Exist)、削除されたか(=Deleted )の状態が入る。ユーザがアノテーションを消しゴムなどで消した場合、ここは「Deleted 」となる。表示の際には「Deleted 」のアノテーション含め全てのアノテーションをサーバより送付して、クライアント側でステータスをチェックし、表示/非表示を切り替えたり、サーバ側から「Exist 」のものだけを送付したりする。
【0082】
時刻(クライアント時間)は、文書ビューア102においてアノテーションが付与された時刻であり、日付と時間からなる。
【0083】
また、クライアントシステム100は、文書ビューア102の検索ボタン118が操作されたことを検知すると、その旨をサーバシステム200を構成するアノテーション管理部210のアノテーションサーバ212に通知する。これにより、アノテーションサーバ212は、検索を指示されたアノテーション情報をアノテーションDB216から読み出す。
【0084】
たとえば、アノテーションサーバ212は、文書ビューア102から「検索」の指示を受け付ける。このとき、アノテーションサーバ212は、文書IDと矩形情報とアノテーション付与範囲に関する情報をクライアントシステム100(文書ビューア102)から受け取る。アノテーションサーバ212は、これらの情報(検索条件)に基づきアノテーションDB216内を検索し、適切なアノテーション内容を文書ビューア102へ返す。この検索処理については後述する。
【0085】
<アノテーション付与に関する処理>
次に、アノテーション付与に関する処理について、具体例を用いて説明する。先ず、文書の登録、読込み、アノテーション付与、保存までを説明する。
【0086】
<文書の登録処理>
図6は、以下に述べる具体例における文書DB224の構成例を示す図である。本例におけるそれぞれの文書は、コピー機の操作に関するマニュアルである。
【0087】
先にも述べたように、文書の登録は、登録したい文書へのURLやディレクトリへのパスで与えることとする。文書サーバ222は、受け取ったパスで示される文書の文書ID、文書名、文書本文を、文書DB224への文書の登録内容として、図6のように登録する。
【0088】
<文書の読込み処理>
文書の読み込みを希望する参加者は、文書ビューア102の文書読込みボタン114を押下する。この指示を受け付けた文書ビューア102は、文書読込み要求を文書サーバ222へ発信する。
【0089】
この通知を受けた文書サーバ222は、文書DB224内の文書名の一覧を作成し、文書ビューア102へ返す。ここでは“manual1.txt, manual2.txt, manual3.txt, manual4.txt”となる。文書ビューア102は、文書名の一覧をリストボックスなどで表示しユーザA(ユーザIDはuser1)へ選択を促す。
【0090】
ユーザAは、“manual2.txt”を選択したものとする。文書ビューア102は、“manual2.txt”が選択されたことを文書サーバ222へ通知する。文書サーバ222は、“manual2.txt”に付与される文書IDと文書本文を文書DB224より検索し、文書ビューア102へ返す。文書ビューア102は、受け取った文書本文を文書表示エリア104へ表示する。なお、文書サーバ222に全文検索機能などを設けると、読込みの対象として検索結果を提示することも可能である。
【0091】
<アノテーション付与処理>
図7は、文書ビューア102の文書表示エリア104に表示された文書にアノテーションを付与した状態の表示例を示す図である。読み手(ユーザA)は、文書表示エリア104に表示された文書に対して、興味や関心に応じて下線や丸などの印(アノテーション)を付与しながら文書を読む。ここではアノテーションデバイス170としてペン型のデバイスを利用する。この場合、紙に書き込むようにアノテーションを付与することができる。
【0092】
このとき、文書表示エリア104は、図7(A)に示されるように、実際には目に見えないが文字を含む矩形に区切られているものとする。文字の無い空白名部分や図表などの部分も適当な大きさの矩形に区切る。たとえば、前後の文字のフォントサイズを参考に適当な大きさの矩形に区切るとよい。それぞれの矩形には、各矩形を特定するための情報が付与される。たとえば、先頭ページから連続した矩形番号が左上から横方向に順に付与される。
【0093】
たとえば、コピー機のマニュアルの校正を行なう会議で、ユーザAはマニュアルのあるページの説明文の「原稿の中心を…」に着目して、図7(A)に示されるアノテーションa1を付与したとする。また、綴じ代を行なう操作にも注目してアノテーションb1を付与したとする。この後、2ページ目、3ページ目と読み進み、実際に操作を行ないながら注意すべき点などを、図7(B)のように3ページに亘ってアノテーションを付与したとする。
【0094】
<保存処理>
図8は、本事例において文書ビューア102がアノテーションサーバ212へ送る情報の一例を示した図である。また、図9は、本事例におけるアノテーションDB216の構成例を示す図である。また、図10は、本事例におけるアクションログDB214の構成例を示す図である。図9に示すデータの構成例は図5に示したものと同様である。
【0095】
ユーザA(ユーザIDはuser1)は、本システムの利用の際、事前に付与されているユーザIDと会議IDを入力して会議参加資格管理サーバー252に問い合わせることで個人認証をする。照合に合致すれば、本システムが利用可能となる。この後、ユーザAは、文書ビューア102の保存ボタン116を押下することによってアノテーションの保存を指示することができる。
【0096】
文書ビューア102は、この保存指示を受け付けると、アノテーションが付与された文書に対応するアノテーションID、端末ID、文書ID、アノテーションが付与された矩形の矩形情報、アノテーション内容、色形状、線種、ユーザID、会議ID、公開属性、ステータス、および時刻をアノテーションサーバ212へ送る。アノテーションサーバ212へ送る情報は、図8のようになる。ここで文書ビューア102の端末IDは“1”であるとする。
【0097】
図8のステータスの項目に着目すると、アノテーションID2,3は既に付与されていたものを読み込んで文書ビューア102上に表示したものであることが分かる。またアノテーションID2については、このユーザによりそれを消しゴムで消した状態であることが分かる。また、アノテーションID28,29は、このユーザにより新規に付与されたアノテーションであることが分かる。
【0098】
アノテーションサーバ212は、図8に示した情報を受け取り、アノテーションDB216へ格納する。ただし、最低でも、アノテーションID、ユーザID、文書IDの3つの組みで捉えたときに、唯一である必要がある。基本的には、既に同一のアノテーションIDもしくはアノテーションIDと文書IDとユーザIDの3つ組みがある場合は、受け取った情報をそこに上書きをする。単に閲覧だけされたアノテーションについては、事実上なんの変化も生じない。
【0099】
アノテーションサーバ212は、ステータスが“deleted”のものについて、アノテーションDB216に登録されているアノテーションIDとユーザIDと文書IDとの3組みで一致するレコードのステータスを“deleted”に変える(データを更新する)。また、アノテーションサーバ212は、ステータスが“New”のものについは、クライアントシステム100から受け取ったアノテーションデータのうちのステータスを“Exist”とし、残りの項目は受け取ったままで、アノテーションDB216にデータを追加する。
【0100】
図5(B)に示した状態のデータに対して、図8示した情報に基づいてアノテーションDB216の情報を更新した状態を図9に示す。アノテーションDB216には既に、文書ID2,3,4,5に対して所定の端末で付与されたアノテーションが所定数保存されている。図8に示した情報から、追加・変更の対象となるアノテーションIDは、ステータスが“deleted”であって消去されたことを示すID2,ステータスが“New”であって追加されたことを示すID28,29である。よって、この例では、アノテーションID28,29のアノテーション情報はアノテーションIDと文書IDとユーザIDの組合せで既存の登録がないので、図9に示すように新たな行として付け加えられる。また、アノテーションID2は既存のステータス情報が変更されているので、その部分が変更される。
【0101】
また、文書ビューア102は、ユーザA(ユーザIDはuser1)による保存指示を受け付けると、ログファイル格納部182に格納しているログファイルの内容もアノテーションサーバ212に送る。アノテーションサーバ212は、文書ビューア102から受け取ったログファイルを、図10に示すように、アクションログDB214に保存する。なお、アクションログDB214には、閲覧している文書のページが変更された時間(PAGE_OPEN )と文書を開いた時間(DOC_OPEN)も記録する。また、アノテーションが保存された時間(ANT_SAVE )も記録する。
【0102】
以上で、アノテーションや文書およびページに関する操作履歴の所定のデータベースへの保存が終了する。
【0103】
図11は、上記事例におけるアノテーションDB216の他の基本的な構成例を示す図である。この構成例の場合、アノテーションは予めある纏まりによって1つのアノテーションに纏められる。たとえば、ある時間以内において書き込まれたアノテーションは1つのベクトルデータに纏められるとする。ここで「ベクトルデータ」とは、ある色や太さを持つ複数の座標点が書き込まれた時間順に纏められているデータである。
【0104】
次に、文書ビューア102の文書表示エリア104に表示された文書にアノテーションを付し、このアノテーションを利用することで、効率的なアノテーションの検索処理やアノテーション情報の提供処理を実現する手法について、具体的に説明する。以下、このような機能をなす電子会議システム1の情報提供処理機能に関わるシステムを、特に情報表示処理システムという。
【0105】
図12は、アノテーション処理に着目した情報表示処理システム7の構成例を示す図である。基本的な枠組みは、図1に示した電子会議システム1の全体構成図と同様である。なお、前述のように、同一文書に対して、複数のユーザがアノテーションを付与できるように構成されている。
【0106】
本実施形態の情報表示処理システム7は、効率的な要約生成処理を行ない文書ビューア102上に提示したり、文書を用いた会議など所定の活動の活発度を視覚化した活動活性度情報を文書ビューア102上に提示したりする仕組みを司る専用の装置であるアノテーション処理装置218を備えている。なお、アノテーション処理装置218の機能を、アノテーションサーバ212や文書サーバ222にて担当してもよい。この場合、図中点線で示すように、アノテーションサーバ212と文書サーバ222とが直接に(あるいはネットワーク9を介して)アノテーション処理に関わるアノテーション情報のやり取りをするようにする。
【0107】
ここで、会議の途中や会議が終わった後など、今までの議論を振り返りたいということがしばしば生じる。この場合、会議活動の山場の状況を確認することができれば、少なくとも、その会議に参加した人間ならば、話の流れを効率的に思い出すことができると考えられる。逆に、会議活動の山場の状況をユーザに提示することができれば、ユーザは、会議を効率的に振り返ることができることになる。
【0108】
以下に述べる本実施形態の電子会議システム1は、アノテーションの属性を利用して、会議の途中や会議が終わった後などに、ユーザが会議を効率的に振り返ることを支援する機能(以下振返支援機能という)を備えている。具体的には、この振返支援機能を実現する中央処理部として、アノテーション処理装置218が機能する。以下、振返支援機能について詳しく説明する。
【0109】
なお、振返支援機能を実現するためのアノテーションDBの構成は、上述の図11に示したベクトル表現のデータベースとそのデータ構造が同じであるものとする。すなわち、ある時間以内において書き込まれたアノテーションは1つのベクトルデータに纏められる。ベクトルデータは、ある色や太さを持つ複数の座標点が書き込まれた時間順に纏められている。
【0110】
図13は、図12に示した情報表示処理システム7について、アノテーションを用いた振返支援機能に着目したブロック図である。ここで、図13(A)は、全体構成の概要を示し、図13(B)は、振返支援機能に特化した機能要素の詳細を示す。
【0111】
図13(A)に示すように、この機能をなす情報共有処理システム7は、読み手から検索処理や情報表示指示を受け付けるための要求受付部560と、検索要求された該当文書やその他の関連した情報がアノテーション管理部210のアノテーションDB216や文書管理部220の文書DB224あるいはアノテーション処理装置218に登録済みか否かを検索し、該当品がある場合にはその検索結果やアノテーションと関わりのある情報をクライアントシステム100側へ送るアノテーション処理装置218と、アノテーション処理装置218から送られた検索結果やその他の情報を表示する表示処理部101とからなる。
【0112】
表示処理部101は、文書ビューア102とマネジャ部180とにおける表示処理に関わる部分で構成される。クライアントシステム100側へ送られるアノテーションと関わりのある情報としては、たとえばアノテーション処理装置218で生成される要約文(機械要約文)や文書を用いた活動(たとえば会議活動)の活発度合いを示す活性度情報などがある。
【0113】
アノテーション処理装置218の一構成例は図13(B)に示される。このブロック図により、アノテーションを利用することで振返支援機能を果たすための、検索処理や情報提供処理を効率的に行なうことを可能にする機構が具体的に示されることとなる。
【0114】
図示するように、アノテーション処理装置218は、検索条件を決定する検索条件決定部544と検索条件決定部544により決定された検索条件に合致するアノテーション情報を検索する検索部546と、検索部546により検索された検索条件に合致するアノテーション情報をユーザに提示するアノテーション提示制御部550とを備える。
【0115】
検索条件決定部544による検索条件の決定は、文書ビューア102上に条件設定のための入力画面を提示し、ユーザからの指示入力を受け付けることで実現する。この構成では、サーバシステム200側のデータベースのデータ構造に合わせた検索画面を提示できるという利点がある。
【0116】
なお、この検索条件決定部544は、クライアントシステム100側に設けられてもよい。この場合、要求受付部560と一体的に構成されてもよい。この構成では、基本的にはクライアントシステム100側単独で検索画面を提示することになるので、データベースが管理するデータ構造の変更の影響を受けないような画面作りが望まれる。勿論、サーバシステム200側のデータ構造とリンクさせた画面作りをしてもよい。
【0117】
また、アノテーション処理装置218は、文書に付与されたアノテーションを利用することで効率的な要約生成処理を行ない文書ビューア102上に提示する要約生成提示処理部562と、文書に付与されたアノテーションを利用することで文書を用いた会議活動の活発度を視覚化した活動活性度情報を文書ビューア102上に提示する活性度情報提示処理部566とを備える。
【0118】
クライアントシステム100側に設けられている要求受付部560は、要約生成処理要求や活動活性度情報の提示要求をユーザから受け付ける機能を備えており、各要求を受け付けると、要約生成提示処理部562や活性度情報提示処理部566に、対応する処理の実行を指示する。要求受付部560が要約生成処理要求や活動活性度情報の提示要求をユーザから受け付ける仕組みは、アノテーション検索をトリガとして行なうものとする。
【0119】
すなわち、文書ビューア102の検索ボタン118が押下されたときに文書表示エリア104に検索要求の入力画面(以下検索条件設定ウィンドウという)を提示し、この検索条件設定ウィンドウ380上にて、要約生成処理要求や活動活性度情報の提示要求を受け付けることとする。これは、本実施形態の要約生成処理や活動活性度情報の提示処理は、アノテーション検索を利用することで実現するという事情に基づく。勿論、たとえば、文書ビューア102に専用のボタンを設けたり、専用のメニュー表示をして受け付ける構成としても構わない。
【0120】
図14は、活動活性度情報を視覚化した表示例を示す図である。活性度情報提示処理部566は、前述のような条件の元に、アノテーションDB216の登録内容と文書の閲覧履歴やアノテーションの履歴(ログファイル)を保存しているアクションログDB214の登録内容とを参照して、文書のページ捲り時間とアノテーション付与時間を個々の端末(つまり各ユーザ)について収集する。そして、各クライアント端末(つまり各ユーザ)について収集した情報に基づき、活動活性度情報を文書ビューア102上に提示するための画面データを生成する。
【0121】
たとえば、活性度情報提示処理部566は、図14(A)の上部に示す表示態様のように、文書ビューア102を備えている個々のクライアント端末のそれぞれについての活動活性度情報を提示するための画面データを生成する。図中、縦線はアノテーションのあったことを示し、矩形内の番号は文書IDを示す。また、活性度情報提示処理部566は、図14(A)の下部に示す表示態様のように、各端末の活動活性度情報をマージ(合成)した全体の活動活性度情報を文書ビューア102に提示するための画面データを生成してもよい。また、個々のクライアント端末のそれぞれについての活動活性度情報と、それらをマージした全体の活動活性度情報を提示するようにしてもよい。
【0122】
なお、このような表示形態に限らず、たとえば、図14(B),(C)のようにページごとに活性度を表示する手法を利用することもできる。図14(B)は、ページごとの活性度を表示する手法の第1例である。文書IDの小さい方から順番に、さらに文書の中はページ番号(No.)の小さいものから順番に並べられている。ページの中は文書内における位置、矩形番号によって並べられているが、矩形番号の表示はしない。1ストロークで複数の矩形領域にアノテーションがつけられた場合は、ストロークの先頭の矩形や、重心となる矩形をそのときのアノテーションの位置としたり、該当する全ての矩形番号相当位置に縦線を表示すればよい。全体は各端末の総和を示す。複数の端末で同じ矩形番号相当位置にアノテーションが存在する場合は、縦線の長さがその台数分掛け合わされた長さで表示されるようにする。
【0123】
一方、図14(C)は、ページごとの活性度を表示する手法の第2例である。この第2例は、文書内のページを全て同時に縮小表示するものである。1つの端末または端末集合全体のアノテーション数によりページ表示の際、元の文書の色に混色する(着色透明シートを被せる感覚で)形で活性度を可視化する。アノテーションが多いページほど透明から色が濃くなるように表示すればよい。
【0124】
図14(A)〜(C)に示した何れの表示態様も、文書本体とは別の表示エリアにビューエリアを設けて、活性度の情報を表示するようにするのが好ましい。
【0125】
図15は、検索条件設定ウィンドウ380の一例を示す図である。たとえば、クライアントシステム100は、文書ビューア102の検索ボタン118が読み手により押下されると検索条件指定モードに移行し、検索条件設定ウィンドウ380を文書表示エリア104に表示する。
【0126】
検索条件設定ウィンドウ380は、検索条件を設定するための入力欄として、ユーザIDの入力欄382、会議IDの入力欄383、文書IDの入力欄384、アノテーション形状の入力欄385、およびアノテーション色の入力欄386が設けられている。また、これら入力欄の左下には検索ボタン387が設けられ、右下にはクリアボタン388が設けられている。各入力欄382〜386は、直接に文字を入力することができるようになっている。
【0127】
また、ユーザIDの入力欄382はプルダウンメニューとなっており、下向きの三角ボタン382aをクリックすることで予め登録されているユーザのリストが表示され、その中から複数選択できるようになっている。同様に、アノテーション形状の入力欄385は、プルダウンメニューとなっており、下向きの三角ボタン385aをクリックすることで予め登録されている形状のリストが表示され、その中から何れか1つを選択することもできるようになっている。
【0128】
表示切替ボタン389は検索結果の表示方法の切り替えを行なう。通常の文書表示を行なうドキュメントビューまたはアノテーション部分だけを抜き出した表示を行なうアノテーションビューを選択できる。
【0129】
検索ボタン387がクリックされると、この検索条件設定ウィンドウ380が閉じられるとともに、この検索条件設定ウィンドウ380にて設定された検索条件の元で検索が開始され、検索結果が文書表示エリア104に表示される。また、クリアボタン388がクリックされると、この検索条件設定ウィンドウ380にて設定中の検索条件がクリアされるとともに、検索条件設定ウィンドウ380が閉じられる。
【0130】
また、検索条件設定ウィンドウ380は、画面の最下部左側に要約生成処理要求を受け付けるための要約生成ボタン392が設けられ、画面の最下部右側に活動活性度情報の提示要求を受け付けるための活性度ボタン394が設けられている。
【0131】
要約生成ボタン392がクリックされると、この検索条件設定ウィンドウ380が閉じられるとともに、この検索条件設定ウィンドウ380にて設定された設定条件(検索条件と同じ)の元でアノテーションを検索して、アノテーションを利用することで要約文を自動的に生成し、文書ビューア102上に提示する。なお、ある文書を開いている状態で検索条件設定ウィンドウ380が開かれ、設定条件に何も入力されずに要約生成ボタン392がクリックされると、現在開いている文書に付与されている全てのアノテーションを利用して要約文を自動的に生成し、文書ビューア102上に提示する。
【0132】
また、活性度ボタン394がクリックされると、この検索条件設定ウィンドウ380が閉じられるとともに、この検索条件設定ウィンドウ380にて設定された設定条件(検索条件と同じ)の元でアノテーションを検索して、そのアノテーションの時間頻度状況を可視化した画面データを活動活性度情報として生成し、文書ビューア102上に提示する。なお、ある文書を開いている状態で検索条件設定ウィンドウ380が開かれ、設定条件に何も入力されずに活性度ボタン394がクリックされると、現在開いている文書に付与されている全てのアノテーションの時間頻度状況を可視化した画面データを活動活性度情報として生成し、文書ビューア102上に提示する。
【0133】
なお、要約生成ボタン392および活性度ボタン394の何れか一方がクリックされることで、要約文の自動生成処理と活動活性度情報の自動生成処理とをともに行なうように構成してもよい。この場合、文書ビューア102に最初に提示する情報を、各ボタンのクリック指示に従い、また、各表示には他方へ表示を切り替えるためのメニューを設けておくとよい。
【0134】
ビューア使用者(ユーザ)は、アノテーション検索機能を使用したい場合、この検索条件設定ウィンドウ380にて、検索対象のアノテーションを指定し、検索ボタン387をクリックすることで、検索開始を指示する。なお、この検索条件設定ウィンドウ380にて指定しなかった項目は、全ての可能性あるものが検索の対象となる。
【0135】
一方、アノテーションを利用した要約文の自動生成機能を使用したい場合、この検索条件設定ウィンドウ380にて、要約生成ボタン392をクリックすることで、要約生成を指示する。このとき、予め文書を開いた状態で検索条件設定ウィンドウ380を開き、そのまま要約生成ボタン392をクリックすることで、その文書に付与されている全てのアノテーションを利用した要約生成を指示することができる。また、入力欄382〜386に対応する希望条件を入力することで、自動要約動生成に利用するアノテーション種を絞り込む(制限する)こともできる。
【0136】
また、アノテーションを利用した活動活性度情報の提示機能を使用したい場合、この検索条件設定ウィンドウ380にて、活性度ボタン394をクリックすることで、活動活性度情報の表示を指示する。活動活性度情報は、その文書に付与されたアノテーションの時間分布により表される。このとき、予め文書を開いた状態で検索条件設定ウィンドウ380を開き、そのまま活性度ボタン394をクリックすることで、その文書に付与されている全てのアノテーションの時間分布により活動活性度情報が表される。
【0137】
また、入力欄382〜386に対応する希望条件を入力することで、活動活性度情報の表示に利用するアノテーション種を絞り込む(制限する)こともできる。たとえば、グループやユーザを指定すれば、そのグループやユーザの会議への実質的な参加度合い(傍観者でなく、積極的に参加している度合い)を把握することもできる。アノテーションを付与しているということは、意見などを盛んに述べているとの考えに基づくものである。
【0138】
次に、上記構成の情報表示処理システム7における要約生成提示処理部562や活性度情報提示処理部566の機能を利用した、会議の振返支援機能について説明する。たとえば、ビューア使用者(ユーザ;本例では会議への参加者)は、会議進行中に、文書ビューア102の文書表示エリア104に表示された文書をページ捲りをしながら読みつつ、アノテーションデバイス170を用いて、興味を引く語句や文書を特徴づけている語句に下線や丸などの印(アノテーション)を書き込む。あるいは、メモ書きを付してもよい。メモ書きは、フリーハンドによるものに限らず、規定枠にテキスト入力をするテキストアノテーションであっても構わない。
【0139】
これらの文書に付与されたアノテーションなどの文書本体に対する電子付箋(付加情報)に関する情報は、保存ボタンが押されることで、ネットワーク9を介してサーバシステム200に送信される(図8参照)。文書本体は、文書管理部220にて管理されている(図6参照)。
【0140】
文書本体に対応するアノテーションなどの電子付箋は、アノテーション管理部210のアノテーションDB216に、その文書本体に対応付けられて管理(保存)される(図9や図11参照)。また、アノテーション管理部210のアクションログDB214に、文書ビューア102から受け取ったログファイルを保存する(図10参照)。
【0141】
ここで、図1に示した電子会議システム1の構成で、ユーザは、電子会議の最中に、電子文書を文書ビューア102の表示面に表示し、その表示面上でアノテーションなどの電子付箋を付与することができる。様々な文書や、膨大な量の文書を使う会議において、または長期間継続して文書を使った活動において、アノテーションなどを付与できる文書表示装置を使って、知的活動を行なった場合を考える。
【0142】
文書のアノテーションなどの電子付箋が付与される場所は、重要な部分であると考えてよい。また、電子付箋が時間的に多く付けられている場合、その文書単位(文書や文書中のページ)中における議論が活発であったことを示していると考えてよい。さらに、電子付箋を付けた部分が重要であることに加えて、最も電子付箋の時間的頻度が高かった文書単位は、その文書を用いた活動の山場であったことを示していると考えることもできる。つまり、アノテーションなどの電子付箋が時間的に密集して付与されている部分は重要度を上げて考えるのが望ましい。
【0143】
したがって、“1文書中のアノテーション数/時間”から求められる頻度情報を元に、たとえば、単語が文書に含まれている回数を考慮したTF(Term Frequency)法や、文書集合内の他の文書への単語の分布を考慮したIDF(InvertedDocument Frequency )法、あるいはTF法とIDF法とを組み合わせたTF/IDF法などで求められる単語の重要度にバイアスをかける、といった重付け処理を行なうことができる。
【0144】
そこで、たとえばユーザにより要約生成ボタン392がクリックされていたときには、要約生成提示処理部562は、ある決められた語数の中で、アノテーション密集部分を優先し、その際にアノテーション頻度を加味して要約に使う語句(文)の候補を選定する。語句(文)が決まったら、たとえば係り受け解析による語句(文)の省略処理を行ない、語句(文)と語句(文)の関係を修正して要約文を完成させる。これにより、アノテーションの時間頻度を利用した要約文の自動生成処理が完了する。要約生成提示処理部562は、アノテーションを利用して完成させた要約文を文書ビューア102に送り、文書表示エリア104に表示させる。
【0145】
また、たとえばユーザにより活性度ボタン394がクリックされていたときには、活性度情報提示処理部566は、そのときの時間に対するアノテーションDB216の登録内容と文書の閲覧履歴やアノテーションの履歴(ログファイル)を保存しているログファイル格納部182の登録内容(何れも該当文書や該当アノテーションについてのもの)を参照して、個々のクライアント端末のそれぞれについての活動活性度情報やそれらをマージした全体の活動活性度情報を示す画面データを生成して文書ビューア102に送り図14のように表示させる。
【0146】
なお、要約生成提示処理部562は、要約文を自動生成することなく、アノテーションを利用して抽出した重要文を紙媒体などに出力させても構わない。この場合、ユーザ自身が、出力された重要文を利用して、要約文を作成する。この場合であっても、出力された重要文は、アノテーション頻度を加味して抽出されたものであるので、これを加味せずに抽出された重要文を利用して自身で要約を生成するよりも、より好ましい要約文を作成することができる。
【0147】
以上のように、電子付箋の一例であるアノテーションを利用した要約文自動生成機能(対応する重要文を提示する機能も含む)を備えた情報表示処理システムの構成によれば、アノテーション頻度を加味して要約文を自動的に生成したり、もしくは要約文を生成するのに都合のよい重要文を自動的に出力したりすることができる。文書中におけるアノテーションなどの電子付箋の頻度の高い部分は会議活動の山場で使用されていた部分であったと考えてよい。よって、電子付箋の頻度の高い部分の用語の重要度を高めて生成された要約文を読みながら、その会議を振り返ることで、会議に参加した人間ならば、話の流れを効率的に思い出すことができると考えられる。
【0148】
すなわち、ビューア使用者である会議参加者は、会議中に文書ページの重要箇所にアノテーションなどの電子付箋を付しておくことで、この電付箋が付与されている部分に着目した要約文を得ることができる。会議の途中や会議が終わった後などに、今までの議論を振り返りたい場合に、生成された要約文を読みながら、場合によっては、文書本文の電子付箋の頻度の高い部分やその近傍を確認しながら、効率的に会議を振り返ることができる。
【0149】
また、アノテーションなどの電子付箋を利用した活動活性度情報提示機能を備えた情報表示処理システムの構成によれば、電子付箋の時間頻度の状況を可視化情報としてユーザに提示することができる。提示された電子付箋の時間頻度の状況は、その文書を用いた会議活動の活発度合い(活動活性度)を表している。そして、最も電子付箋の時間頻度が高かった部分(文書単位)は、その文書を用いた活動の山場であったことを示していると考えてよい。
【0150】
これにより、ビューア使用者である会議参加者は、会議の途中や会議が終わった後などに、今までの議論を振り返りたい場合に、文書ビューア102上に提示された活動活性度を示す電子付箋の時間頻度の状況に基づき、時間的頻度が高かった部分(文書単位)を中心に文書を読み直すことで、効率的に会議を振り返ることができる。
【0151】
なお、上述したアノテーションなどの電子付箋を利用した要約文自動生成機能や活動活性度情報提示機能を実現する一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ(組込みマイコンなど)、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0152】
この記録媒体は、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc )を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供されてもよいし、プログラムが記録されているROMやハードディスクなどで構成されてもよい。あるいは、ソフトウェアを構成するプログラムが、通信網を介して提供されてもよい。
【0153】
図16は、上述した情報表示処理システム7を、コンピュータにより構成する場合のシステム構成の概略を示した図である。このようなコンピュータシステムの基本構成は、ハードウェア層910、OS(Operating Systems )層920、文書情報管理層930、ユーザインタフェース層940という4つの層から成り立っている。各層は独立性が保たれており、層ごとに機能を拡張したり別のものに交換したりすることが容易になっている。
【0154】
ハードウェア層910は、図1で示したシステム構成に相当するもので、たとえば、文書ビューア102に対応するタブレット911、アノテーションデバイス170に対応するペン入力装置912、操作ボタン110に対応するボタン913、およびネットワーク9に対応する通信ネットワーク914からなる。なお、たとえば音声入出力インタフェース915など、その他の仕組みを設けてもよい。
【0155】
文書情報管理層930は、文書管理部220に対応し文書本体の管理を担当する文書層932、アノテーション管理部210に対応しアノテーションなどの文書本体に付加される付加情報の管理を担当するワークスペース934、および情報検索部240に対応しアノテーションなどを利用して情報検索を行なう情報検索層936からなる。
【0156】
ユーザインタフェース層940は、文書ビューア102やアノテーションデバイス170に対応しユーザからの入力を管理するユーザ入力管理層942、文書表示エリア104における情報表示に関わる画面層944、およびマネジャ部180に対応し文書表示エリア104の表示動作を管理する画面マネジャ946からなる。
【0157】
このようなシステム構成においては、たとえば前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムに供給し、そのシステムのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、上記実施形態で述べた効果が達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステムOSなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合であってもよい。
【0158】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述の実施形態の機能が実現される場合であってもよい。
【0159】
なお、上記実施形態で述べた処理を実現するプログラムコードを記述したファイルとしプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、システムのハードウェア構成に応じて、個別のプログラムモジュールとして提供されてもよい。
【0160】
たとえば、図1に示したシステム構成では、クライアントシステム100とサーバシステム200とがネットワーク9で接続された形態であるので、表示に関する処理プログラム(たとえばページ捲り時や検索結果を反映した強調表示機能用の処理プログラム)は、クライアントシステム100側の装置に向けて、クライアントシステム用モジュールとして提供されるのがよい。一方、アノテーションの管理や検索に関する処理プログラムは、サーバシステム200側の装置に向けて、サーバシステム用モジュールとして提供されるのがよい。また、サーバシステム用モジュールは、さらに、サーバシステム200を構成する各管理部の構成に応じて、一括ファイルもしくはサブモジュールファイルとして提供されてもよい。
【0161】
また、図1に示したシステム構成では、クライアントシステム100とサーバシステム200とがネットワーク9にて接続されているが、これらは近接した場所に配置されてもよい。この場合、クライアントシステム100のマネジャ部180をサーバシステム200(その全体あるいはその一部)と一体化させてもよい。
【0162】
また、上述の説明では、文書ビューア102がマネジャ部180を収容した本体(クレードル/ドッキングステーション)と別体であるものとして説明したが、上記実施形態で説明したマネジャ部180内の機能部分を文書ビューア102と一体化させてもかまわない。
【0163】
また、上述の実施形態では、管理装置の一例であるサーバシステム200側にて文書のページ捲り時間とアノテーション付与時間を収集し、アノテーションを利用して要約文を自動生成したりあるいは活動活性度を示す可視化情報を生成したりする処理を行なっていたが、必ずしもこのようなシステム構成に限定されるものではない。たとえば、サーバシステム200にて収集した文書のページ捲り時間とアノテーション付与時間などの情報をそのままクライアント端末の一例であるクライアントシステム100に渡し、クライアントシステム100側にて、アノテーションを利用して要約文を自動生成したりあるいは活動活性度を示す可視化情報を生成したりする処理を行なうシステム構成としてもよい。以下、このような形態のシステム構成について説明する。
【0164】
図17は、クライアントシステム100側にて要約文を自動生成したりあるいは活動活性度情報を生成したりするシステム構成とする場合の、アノテーションを用いた振返支援機能に着目したブロック図である。ここで、図17(A)は、全体構成の概要を示し、図17(B)は、振返支援機能に特化した機能要素の詳細を示す。
【0165】
図17(A)に示すように、この形態の情報表示処理システム7は、図13(A)に示したアノテーション処理装置218を備えていない。その代わりに、図13(A)に示した検索条件決定部544の機能を要求受付部560と一体的に構成している。要求受付部560にて指示された検索条件はサーバシステム200側に渡される。これを受けて、たとえば、アノテーション管理部210や文書管理部220が検索条件に合致する文書やアノテーションを抽出し、検索結果としてクライアントシステム100のマネジャ部180に返す。また、要求受付部560は、検索条件設定ウィンドウ380における要約生成ボタン392を介してユーザからの要約作成指示を受け付けると、アノテーションを利用した要約文の自動生成処理をマネジャ部180に指示する。また、要求受付部560は、検索条件設定ウィンドウ380における活性度ボタン394を介してユーザからの活性度表示指示を受け付けると、アノテーションを利用した活動活性度情報の生成処理をマネジャ部180に指示する。
【0166】
図17(B)に示すように、クライアントシステム100のマネジャ部180には、アノテーション提示制御部550が設けられている。クライアントシステム100側に設けられたアノテーション提示制御部550は、検索条件に合致する全ての文書と、文書に付与されているアノテーションに関する情報とを検索結果として受け取る。なお、アノテーションに関する情報としては、アノテーションの実体の他に、アクションログDB214あるいはアノテーションDB216からのアノテーションが付与された時刻に関する情報も含む。
【0167】
また、マネジャ部180は、文書に付与されたアノテーションを利用することで効率的な要約生成処理を行ない文書ビューア102上に提示する要約生成提示処理部562と、文書に付与されたアノテーションを利用することで文書を用いた会議活動の活発度を視覚化した活動活性度情報を文書ビューア102上に提示する活性度情報提示処理部566とを備える。これらの機能は、図13に示した要約生成提示処理部562や活性度情報提示処理部566と同様のものであるので、詳細な説明を割愛する。
【0168】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0169】
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0170】
たとえば、システムを構築する上で、各機能要素をどの部分で分けてクライアントシステム100とサーバシステム200とに振り分けるかは、上述した実施形態のものに限定されない。システムを構成する上で、都合のよい部分にて分ければよいのはいうまでもない。また、逆に、クライアントシステム100とサーバシステム200とを一体化させたシステム構成としてもよい。たとえば、電子会議システムに利用する場合、会議進行を管理する者(たとえば議長)が使用する端末として、この一体化させたものを使用し、他の会議参加者が使用する端末として、上述通りの構成のクライアントシステム100を使用するシステム構成とすればよい。
【0171】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、文書に付与されたアノテーションなどの電子付箋を利用して、会議を振り返るのに都合のよい情報を提示するようにしたので、ユーザは、会議の途中や終了後に、効率的にその会議を振り返ることができる。
【0172】
たとえば、アノテーションなどの電子付箋の付与頻度の高い部分に着目して要約文を生成して提示したり、もしくは要約文を生成するのに都合のよい語句を重要文として自動的に出力したりすれば、その会議に参加した者は、自動生成された要約文もしく自動出力された重要文を用いて自身が生成した要約文を読みながら、効率的に会議を振り返ることができる。
【0173】
また、アノテーションなどの電子付箋の付与頻度の状況を可視化情報として提示すれば、その会議に参加した者は、活動活性度を示す電子付箋の付与頻度の状況に基づき、付与頻度が高かった部分を中心に文書を読み直すことで、効率的に会議を振り返ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示制御方法および情報表示処理システムを適用した電子会議システムの構成例を示す図である。
【図2】情報表示処理装置の一実施形態である文書ビューアの表示面側に着目した外観図である。
【図3】文書ビューアとマネジャ部の機能ブロック図である。
【図4】文書サーバおよび文書DBの構成例を示す図である。
【図5】アノテーションサーバおよびアノテーションDBの構成例を示す図である。
【図6】文書DBの具体的な構成例を示す図である。
【図7】文書にアノテーションを付与した状態の表示例を示す図である。
【図8】文書ビューアがアノテーションサーバへ送る情報の一例を示した図である。
【図9】アノテーションDBの構成例を示す図である。
【図10】アクションログDBの構成例を示す図である。
【図11】アノテーションDBの他の構成例を示す図である。
【図12】アノテーション処理に着目した電子会議システムの構成例を示す図である。
【図13】アノテーションを用いた振返支援機能に着目したブロック図である。
【図14】活動活性度情報を視覚化した表示例を示す図である。
【図15】検索条件設定ウィンドウの一例を示す図である。
【図16】情報表示処理システムを、コンピュータにより構成する場合のシステム構成の概略を示した図である。
【図17】アノテーションを用いた振返支援機能に着目した他の形態のブロック図である。
【符号の説明】
1…電子会議システム、7…情報表示処理システム、9…ネットワーク、100…クライアントシステム、101…表示処理部、102…文書ビューア、103…液晶表示パネル、104…文書表示エリア、109…筐体、110…操作ボタン、114…文書読込みボタン、116…保存ボタン、118…検索ボタン、120…更新ボタン、122…ページ捲りボタン、122a…前ページ送りボタン、122b…次ページ送りボタン、124…強調表示ボタン、126…ユーザ表示ボタン、130…コントローラ、132…ページ送り指示受付部、140…ページ画像生成部、150…表示輝度制御部、150a…コントラスト制御部、150b…ブライトネス制御部、170…アノテーションデバイス、180…マネジャ部、182…ログファイル格納部、184…強調語/センテンス特定部、186…強調語/センテンス選択手法指示部、188…強調指示制御部、200…サーバシステム、210…アノテーション管理部、212…アノテーションサーバ、214…アクションログDB、216…アノテーションDB、220…文書管理部、222…文書サーバ、224…文書DB、230…プロファイル管理部、232…プロファイルサーバ、234…プロファイルDB、240…情報検索部、242…自然言語処理サーバ、244…自然言語処理DB、544…検索条件決定部、546…検索部、550…アノテーション提示制御部、560…要求受付部、562…要約生成提示処理部、566…活性度情報提示処理部

Claims (22)

  1. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおける前記文書の要約文を生成する文書処理方法であって、
    前記文書に前記付加情報が付与された時刻を管理するとともに、
    前記付加情報が付与された時刻を参照して、前記文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句に基づいて前記要約文を生成する
    ことを特徴とする文書処理方法。
  2. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおける前記文書の要約文を生成するために有用な情報を提示する文書処理方法であって、
    前記文書に前記付加情報が付与された時刻を管理するとともに、
    前記付加情報が付与された時刻を参照して、前記文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句を前記要約文を生成するための情報として提示する
    ことを特徴とする文書処理方法。
  3. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおける情報表示処理方法であって、
    前記文書に前記付加情報が付与された時刻を管理するとともに、
    前記付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を前記表示デバイス上に提示する
    ことを特徴とする情報表示処理方法。
  4. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して前記文書の要約文を生成する情報表示処理システムであって、
    所定の表示デバイス上に表示された文書に、当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、
    前記文書中における前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、
    前記文書ごとに、前記付加情報が付与された時刻と前記付加情報付与部分とを対応付けて登録する登録部と、
    前記登録部に登録されている前記付加情報が付与された時刻を参照して前記文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句に基づいて前記要約文を作成する要約生成提示処理部と
    を備えたことを特徴とする情報表示処理システム。
  5. 前記要約生成提示処理部は、時間的に密集して前記付加情報が付与されているほど重要度が高まるように前記語句の候補を選択する
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報表示処理システム。
  6. 前記要約生成提示処理部は、完成させた前記要約文を前記表示デバイス上に表示させる
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の情報表示処理システム。
  7. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して前記文書の要約文を生成するために有用な情報を提示する情報表示処理システムであって、
    所定の表示デバイス上に表示された文書に、当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、
    前記文書中における前記付加情報付与部により前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、
    前記文書ごとに、前記付加情報が付与された時刻と前記付加情報付与部分とを対応付けて登録する登録部と、
    前記登録部に登録されている前記付加情報が付与された時刻を参照して前記文書の要約文に使う語句の候補を選択し、この選択した語句を前記要約文を生成するための情報として提示する要約生成提示処理部と
    を備えたことを特徴とする情報表示処理システム。
  8. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して前記文書の要約文を生成する情報表示処理システムであって、
    所定の表示デバイス上に表示された文書に、当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、
    前記文書中における前記付加情報付与部により前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、
    前記文書ごとに、前記付加情報が付与された時刻と前記付加情報付与部分とを対応付けて登録する登録部と、
    前記登録部に登録されている前記付加情報が付与された時刻を参照して、前記付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を前記表示デバイス上に提示する活性度情報提示処理部と
    を備えたことを特徴とする情報表示処理システム。
  9. 前記活性度情報提示処理部は、前記表示デバイスを備えているクライアント端末のそれぞれについての活性度情報を提示する
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報表示処理システム。
  10. 前記活性度情報提示処理部は、前記表示デバイスを備えているクライアント端末のそれぞれについての活性度情報を合成した全体についての活性度情報を提示する
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の情報表示処理システム。
  11. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して情報表示を行なう情報表示処理システムに使用される管理サーバであって、
    前記文書ごとに、前記付加情報が付与された時刻と前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録する登録部と、
    前記登録部に登録されている前記付加情報が付与された時刻を参照して前記文書の要約文に使う語句の候補を選択する要約生成提示処理部と
    を備えたことを特徴とする管理サーバ。
  12. 前記要約生成提示処理部は、前記選択した語句に基づいて前記要約文を完成させることを特徴とする請求項11に記載の管理サーバ。
  13. 前記要約生成提示処理部は、前記選択した語句を前記要約文を生成するために有用な情報としてユーザに提示することを特徴とする請求項11に記載の管理サーバ。
  14. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して情報表示を行なう情報表示処理システムに使用される管理サーバであって、
    前記文書ごとに、前記付加情報が付与された時刻と前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録する登録部と、
    前記登録部に登録されている前記付加情報が付与された時刻を参照して、前記付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を前記表示デバイス上に提示する活性度情報提示処理部と
    を備えたことを特徴とする管理サーバ。
  15. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して情報表示を行なう情報表示処理システムに使用されるクライアント端末であって、
    所定の表示デバイス上に表示された文書に、当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、
    前記文書中における前記付加情報付与部により前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、
    前記付加情報が付与された時刻と前記文書中における前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録しているデータベースを参照して、前記文書の要約文に使う語句の候補を選択する要約生成提示処理部と
    を備えたことを特徴とするクライアント端末。
  16. 前記要約生成提示処理部は、前記選択した語句に基づいて前記要約文を完成させることを特徴とする請求項15に記載のクライアント端末。
  17. 前記要約生成提示処理部は、前記選択した語句を前記要約文を生成するために有用な情報としてユーザに提示することを特徴とする請求項15に記載のクライアント端末。
  18. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を利用して情報表示を行なう情報表示処理システムに使用されるクライアント端末であって、
    所定の表示デバイス上に表示された文書に、当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する付加情報付与部と、
    前記文書中における前記付加情報付与部により前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報を取得する付加情報付与部分検知部と、
    前記付加情報が付与された時刻と前記文書中における前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録しているデータベースを参照して、前記付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を前記表示デバイス上に提示する活性度情報提示処理部と
    を備えたことを特徴とするクライアント端末。
  19. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおいて、コンピュータを利用して前記文書の要約文を生成するためのプログラムであって、
    前記付加情報が付与された時刻と前記文書中における前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録しているデータベースを参照して、前記文書の要約文に使う語句の候補を選択する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  20. 前記文書の要約文に使う語句の候補を選択する手順の後に、この選択した語句に基づいて前記要約文を完成させる手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
  21. 前記文書の要約文に使う語句の候補を選択する手順の後に、この選択した語句を前記要約文を生成するために有用な情報としてユーザに提示する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
  22. 所定の表示デバイス上に表示された文書に当該文書とは別に管理可能な付加情報を付与する機能を備えた情報表示処理システムにおいて、コンピュータを利用して所定の情報をユーザに提示するためのプログラムであって、
    前記付加情報が付与された時刻と前記文書中における前記付加情報が付与された付加情報付与部分の情報とを対応付けて登録しているデータベースを参照して、前記付加情報の付与の時間的な度合いを示す活性度情報を前記表示デバイス上に提示する手順
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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