《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置500の概略構成を示す図である。
画像形成装置500は、例えば、黒、イエロー、マゼンダ、シアンのトナー像を普通紙(用紙)上に重ね合わせて転写することにより、多色画像を印刷するタンデム方式のカラープリンタである。この画像形成装置500は、図1に示されるように、光走査装置100、4本の感光ドラム30A、30B、30C、30D、転写ベルト40、給紙トレイ60、給紙コロ54、第1レジストローラ56、第2レジストローラ52、定着ローラ50、排紙ローラ58、上記各部を統括的に制御する不図示の制御装置、及び上記構成部品を収容するほぼ直方体状のハウジング501などを備えている。
ハウジング501には、上面に印刷が終了した用紙が排出される排紙トレイ501aが形成され、その排紙トレイ501aの下方に光走査装置100が配置されている。
光走査装置100は、感光ドラム30Aに対しては、上位装置(パソコン等)から供給された画像情報に基づいて変調された黒色画像成分の光ビームを走査し、感光ドラム30Bに対してはシアン画像成分の光ビームを走査し、感光ドラム30Cに対してはマゼンダ画像成分の光ビームを走査し、感光ドラム30Dに対してはイエロー画像成分の光ビームを走査する。なお、光走査装置100の構成については後述する。
4本の感光ドラム30A、30B、30C、30Dは、その表面に、光ビームが照射されると、その部分が導電性となる性質をもつ感光層が形成された円柱状の部材であり、光走査装置100の下方にX軸方向に沿って等間隔に配置されている。
感光ドラム30Aは、ハウジング501内部の−X側端部にY軸方向を長手方向として配置され、不図示の回転機構により図1における時計回り(図1の矢印に示される方向)に回転されるようになっている。そして、その周囲には、図1における12時(上側)の位置に帯電チャージャ32Aが配置され、2時の位置にトナーカートリッジ33Aが配置され、10時の位置にクリーニングケース31Aが配置されている。
帯電チャージャ32Aは、長手方向をY軸方向として、感光ドラム30Aの表面に対し所定のクリアランスを介して配置され、感光ドラム30Aの表面を所定の電圧で帯電させる。
トナーカートリッジ33Aは、黒色画像成分のトナーが充填されたカートリッジ本体と、感光ドラム30Aとは逆極性の電圧によって帯電された現像ローラなどを備え、カートリッジ本体に充填されたトナーを現像ローラを介して感光ドラム30Aの表面に供給する。
クリーニングケース31Aは、Y軸方向を長手方向とする長方形状のクリーニングブレードを備え、該クリーニングブレードの一端が感光ドラム30Aの表面に接するように配置されている。感光ドラム30Aの表面に吸着されたトナーは、感光ドラム30Aの回転に伴いクリーニングブレードにより剥離され、クリーニングケース31Aの内部に回収される。
感光ドラム30B,30C,30Dは、感光ドラム30Aと同等の構成を有し、感光ドラム30Aの+X側に所定間隔隔てて順番に配置されている。そして、その周囲には、前述の感光ドラム30Aと同様の位置関係で、帯電チャージャ32B,32C,32D、トナーカートリッジ33B,33C,33D及びクリーニングケース31B,31C,31Dがそれぞれ配置されている。
帯電チャージャ32B〜32Dは、前述した帯電チャージャ32Aと同様に構成され、感光ドラム30B〜30Dの表面を所定の電圧で帯電させる。
トナーカートリッジ33B〜33Dは、それぞれシアン、マゼンダ、イエロー画像成分のトナーが充填されたカートリッジ本体と、感光ドラム30B〜30Dとは逆極性の電圧によって帯電された現像ローラなどを備え、カートリッジ本体に充填されたトナーを現像ローラを介して感光ドラム30B〜30Dの表面にそれぞれ供給する。
クリーニングケース31B〜31Dは、クリーニングケース31Aと同様に構成され、同様に機能する。
以下、感光ドラム30A、帯電チャージャ32A、トナーカートリッジ33A及びクリーニングケース31Aを合わせて第1ステーションと呼び、感光ドラム30B、帯電チャージャ32B、トナーカートリッジ33B及びクリーニングケース31Bを合わせて第2ステーションと呼び、感光ドラム30C、帯電チャージャ32C、トナーカートリッジ33C及びクリーニングケース31Cを合わせて第3ステーションと呼び、感光ドラム30D、帯電チャージャ32D、トナーカートリッジ33D及びクリーニングケース31Dを合わせて第4ステーションと呼ぶものとする。
転写ベルト40は、無端環状の部材で、感光ドラム30A,30Dの下方にそれぞれ配置された従動ローラ40a,40cと、これらの従動ローラ40a,40cより少し低い位置に配置された駆動ローラ40bに、上端面が感光ドラム30A、30B、30C、30Dそれぞれの下端面に接するように巻回されている。そして、駆動ローラ40bが図1における反時計回りに回転することにより、反時計回り(図1の矢印に示される方向)に回転される。また、転写ベルト40の+X側端部近傍には、上述した帯電チャージャ32A、32B、32C、32Dとは逆極性の電圧が印加された転写チャージャ48が配置されている。
給紙トレイ60は、転写ベルト40の下方に配置されている。この給紙トレイ60は略直方体状のトレイであり、内部に印刷対象としての複数枚の用紙61が積み重ねられて収納されている。そして、給紙トレイ60の上面の+X側端部近傍には矩形状の給紙口が形成されている。
給紙コロ54は、給紙トレイ60から用紙61を一枚ずつ取り出し、一対の回転ローラから構成される第1レジストローラ56を介して、転写ベルト40と転写チャージャ48によって形成される隙間に導出する。
定着ローラ50は、一対の回転ローラから構成され、用紙61を過熱するとともに加圧し、第2レジストローラ52を介して、排紙ローラ58へ導出する。
排紙ローラ58は、一対の回転ローラから構成され、導出された用紙61を排紙トレイ501aに順次スタックする。
次に、光走査装置100の構成について説明する。図2は光走査装置100を示す斜視図であり、図3は光走査装置100を示す側面図である。図2及び図3を総合して見るとわかるように、光走査装置100は、ポリゴンミラー104、ポリゴンミラー104の−X方向に順次配置されたfθレンズ105、反射ミラー106B及び反射ミラー106A、fθレンズ105の下方に配置された反射ミラー108B、この反射ミラー108Bの−X方向に順次配置されたトロイダルレンズ107B、反射ミラー108A、トロイダルレンズ107A、ならびに、ポリゴンミラー104の+X方向に順次配置されたfθレンズ305、反射ミラー306C及び反射ミラー306D、fθレンズ305の下方に配置された反射ミラー308C、この反射ミラー308Cの+X方向に順次配置されたトロイダルレンズ307C、反射ミラー308D、トロイダルレンズ307Dを備える走査光学系と、感光ドラム30A,30Bを走査する光ビームをポリゴンミラー104へ入射させる入射光学系200Aと、感光ドラム30C,30Dを走査する光ビームをポリゴンミラー104へ入射させる入射光学系200Bの2つの入射光学系とを備えている。
前記入射光学系200A,200Bは、X軸に対して120度又は60度を成す方向から、ポリゴンミラー104の偏向面に光ビームを入射させる光学系であり、図2の入射光学系200Bに代表的に示されるように、光源装置70、この光源装置70から射出される光ビームの経路に沿って順に配置された、アパーチャ部材201、光束分割プリズム202、一組の液晶素子203A,203B、一組のシリンダレンズ204A,204Bを備えている。ここで、説明の便宜上、Z軸を中心にXY座標を角度30度回転することにより定まるxyz座標系を定義し、以下、適宜この座標系を用いた説明を行う。
図4は、光源装置70を示す斜視図である。図4に示されるように、光源装置70は、基板76と、第1ホルダ74と、カップリングレンズ11を保持する第2ホルダ72と、基板76と第1ホルダ74との位置関係を維持する保持部材77などを有している。
図5及び図6は、光源装置70の展開斜視図である。図5及び図6を総合して見るとわかるように、前記基板76は、長手方向をx軸方向とする基板であり、例えば、−y側の面に光源10と受光素子18とが実装され、+y側の面には前記光源10を駆動する駆動回路、及び前記受光素子18から出力される信号をモニタするモニタ回路などが形成されている。また、基板76には、光源10を囲むように、3つの丸孔76aと3つのスリット76bが形成されている。
図7(A)は、光源10を示す斜視図である。図7(A)に示されるように、光源10は、正方形板状のパッケージ10bと、前記パッケージ10bに収容される発光素子10aとを有する面発光型のレーザアレイである。
前記パッケージ10bは、例えばセラミックを素材とし、xy断面及びzy断面がU字状のケースの−y側の面に、該ケースと同等の大きさのガラス板が貼り付けられることにより形成されている。そして、その内部には不活性ガスが充填されている。
前記発光素子10aは、複数のVCSELが2次元配置された発光面を有する素子である。図7(B)に示されるように、発光素子10aの発光面(−y側の面)には、発散光を−y方向へ射出する32個のVCSELが、x軸と角度θ1をなす直線L1と平行な方向を行方向とし、z軸と平行な方向を列方向とする4行8列のマトリクス状に配置されている。本実施形態では、一例としてVCSELの副走査方向の間隔Dzは18.4μmで、主走査方向の間隔Dxは30μmとなっており、各VCSELのz軸方向(副走査方向)に関し隣り合う発光源の間隔dzは2.3μm(=Dz/8)となっている。そして、発光素子10aは、発光面がパッケージ10bの−y側の面に平行となった状態で、前記パッケージ10bの内部に収容されている。
前記受光素子18は、図5及び図6を総合して見るとわかるように、光源10の+x側に配置され、入射する光ビームの強度に応じた信号(光電変換信号)を出力する。
前記第1ホルダ74は、−y側が開放された箱状の部材であり、内部には導光光学系20が収容されるとともに、+y側の面には、基板76に実装された光源10及び受光素子18が嵌合する矩形状の凹部74b,74cと、凹部74bを囲むように、基板76の3つの丸孔76aにそれぞれ挿入される筒状部74aが形成されている。また、凹部74b,74cの底壁面には、第1ホルダ74の内部に連通する円形開口が形成されている。
上述した基板76と第1ホルダ74とは、図6を参酌するとわかるように、基板76に実装された光源10と受光素子18とが、第1ホルダ74に形成された凹部74b,74cに嵌合し、基板76に形成された3つの丸孔76aに、第1ホルダ74に形成された3つの筒状部74aが挿入した状態で組み合わされ、第1ホルダ74の筒状部74aに、略三角形状の付勢部材78が取り付けられることで、相対位置関係が規定されている。
前記付勢部材78は、例えば弾性を有する板状の部材を板金加工することによって形成され、基板76に形成された3つのスリット76bそれぞれに挿入可能な3つのアンカー部78bと、−y方向に弾性力を作用させる板バネ部78cとが設けられている。この付勢部材78は、アンカー部78bが基板76のスリット76bにそれぞれ挿入された状態で、螺子79が、付勢部材78の各コーナー部に形成された丸孔78aを介して、第1ホルダ74の筒状部74aに螺合されることで、第1ホルダ74に固定されている。これにより、基板76は、図8の断面図に示されるように、付勢部材78の板バネ部78cによって第1ホルダ74に近接する方向に付勢され、光源10及び受光素子18の−y側の面は、第1ホルダ74に形成された凹部74b,74cの底壁面にそれぞれ圧接される。
前記保持部材77は、図4及び図5を総合して見るとわかるように、第1ホルダ74の+x側の面に固定される板状の固定部と、固定部の+y側に形成されたU字状の把持部の2部分を有する部材である。この保持部材77は、付勢部材78によって、基板76と第1ホルダ74との相対位置関係が規定された後に、把持部が基板76を把持した状態で、固定部が第1ホルダ74に固定されることで、基板76と第1ホルダ74との相対位置関係を一定に維持する。
前記第2ホルダ72は、中央に円形開口72bが形成された板状の本体部と、本体部の−y側の面に円形開口72bを囲むように形成された環状凸部72aと、環状凸部72aの下方から−y方向に延設されたレンズ支持部72cの3部分を有している。そして、前記レンズ支持部72cの上面には、断面V字状の溝がy軸に沿って形成され、前記カップリングレンズ11は、この溝によってx軸方向及びz軸方向の位置が規定された状態で保持されている。
前記カップリングレンズ11は、屈折率が1.5程度のレンズであり、光源10から射出された光ビームをカップリングする。
上述のように構成された、第2ホルダ72は、+y側の面が第1ホルダ74の−y側端に、例えば螺子等によって固定される。
前記導光光学系20は、図8に示されるように、第1ホルダ74に収容された分岐光学素子21、集光レンズ22、及び反射ミラー23を含んで構成されている。
前記分岐光学素子21は、中央に矩形状の開口が形成された板状の部材であり、光源10側の面には光ビームを反射する反射面が形成されている。この分岐光学素子21は、y軸に対して45度傾いた状態で保持されており、+y側から入射した光ビームは、一部が開口を通過し、残りが+x方向へ反射される。
前記集光レンズ22は、正のパワーを有するレンズであり、分岐光学素子21によって、+x方向へ反射された光ビームを、反射ミラー23を介して受光素子18の受光面へ集光する。
上述のように構成された光源装置70は、一例として、図9に示されるように第2ホルダ72の環状凸部72aが、光学ハウジングなどの支持部材101に形成された開口に嵌合されることで、カップリングレンズ11の光軸回りに回動可能に支持されている。これにより、アパーチャ部材201以降の光学素子に対して、光源装置70を回動することで、感光ドラム上に集光される光ビームの副走査方向のピッチが所定のピッチとなるように調整することが可能となっている。また、上述のように取り付けられた光源装置70には、図8に示されるように、基板76の+y側の面の+x側端部近傍に設けられたコネクタ80を介して、外部電源からの電力が供給されるようになっている。
図2に戻り、前記アパーチャ部材201は、一例としてx軸方向(主走査方向)を長手方向とする矩形状の開口を有し、該開口中心が、光源装置70に含まれるカップリングレンズ11(例えば図4参照)の焦点位置又はその近傍に位置するように配置されている。
前記光束分割プリズム202は、分岐光学素子21の開口21aを通過した光ビームを、上下方向(副走査方向)に所定距離隔てた2本の光ビームに分割する。
前記液晶素子203A,203Bは、光束分割プリズム202に2分割された光ビームそれぞれに対応するように上下に隣接して配置され、制御装置(不図示)からの電圧信号に応じて光ビームを副走査方向へ偏向する。
前記シリンダレンズ204A,204Bは、光束分割プリズム202に2分割された光ビームそれぞれに対応して上下に隣接して配置され、入射した光ビームそれぞれをポリゴンミラー104へ集光する。なお、このシリンダレンズ204A,204Bは少なくとも副走査方向に正の曲率を有し、後述するトロイダルレンズ107A〜107Dとによって、ポリゴンミラー104での偏向点と感光ドラム30A〜30Dの表面上とを副走査方向に共役関係とする面倒れ補正光学系をなしている。
前記ポリゴンミラー104は、側面に光ビームの偏向面が形成された1組の正4角柱状部材からなり、それぞれの部材は相互に45度位相がずれた状態で上下方向に隣接して配置されている。そして、不図示の回転機構により、図2に示される矢印の方向に一定の角速度で回転されている。これにより、入射光学系200A,又は入射光学系200Bの光束分割プリズム202で2つに分割され、ポリゴンミラー104の偏向面にそれぞれ集光された2本の光ビームは、位相の異なる偏向面でそれぞれ偏向されることで、感光ドラム上に交互に入射する。
前記fθレンズ105、305は、光ビームの入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー104により、一定の角速度で偏向される光ビームの像面をY軸に対して等速移動させる。
前記反射ミラー106A、106B、306C、306Dは、長手方向をY軸方向として配置され、fθレンズ105,305を経由した光ビームを折り返し、トロイダルレンズ107A、107B、307C、307Dそれぞれに入射させる。
トロイダルレンズ107A,107B,307C,307Dは、長手方向をY軸方向として配置され、反射ミラー106A,106B,306C,306Dによりそれぞれ折り返された光ビームを、Y軸方向を長手方向として配置された反射ミラー108A,108B,308C,308Dを介して、感光ドラム30A,30B,30C,30Dの表面にそれぞれ結像する。
トロイダルレンズ107A,107Bの+Y側(光ビームの入射側)端部近傍にはそれぞれ光検出センサ141A,141Bが配置され、トロイダルレンズ307C,307Dの−Y側(光ビームの入射側)端部近傍にはそれぞれ光検出センサ141C,141Dが配置されている。また、トロイダルレンズ107A,107Bの−Y側端部近傍にはそれぞれ光検出センサ142A,142Bが配置され、トロイダルレンズ307C,307Dの+Y側端部近傍にはそれぞれ光検出センサ142C,142Dが配置されている。上記光検出センサ141A〜141D、142A〜142Dは、例えば、光ビームが入射している間にオンとなり、それ以外にはオフとなる信号を出力する。
次に、上述のように構成された光走査装置100を備える画像形成装置500の動作について説明する。上位装置などから画像情報が供給されると、入射光学系200Aの光源装置70から射出された光ビームは、アパーチャ部材201でビーム形状が整形された後、光束分割プリズム202によって上下方向に2分割される。分割された光ビームそれぞれは、液晶素子203A,203Bを透過することで副走査方向の位置補正がなされた後、シリンダレンズ204A,204Bよりポリゴンミラー104の偏向面に集光される。そして、ポリゴンミラー104で偏向された光ビームは、fθレンズ105へ入射する。
fθレンズ105へ入射した上方の光ビームは、反射ミラー106Bで反射されトロイダルレンズ107Bへ入射する。そして、トロイダルレンズ107Bにより、反射ミラー108Bを介して感光ドラム30Bの表面に集光される。また、fθレンズ105へ入射した下方の光ビームは、反射ミラー106Aで反射されトロイダルレンズ107Aへ入射する。そして、トロイダルレンズ107Aにより、反射ミラー108Aを介して感光ドラム30Aの表面に集光される。なお、ポリゴンミラー104は上述したように上下の偏向面間に45度の位相差がある。したがって、上方の光ビームによる感光ドラム30Bの走査と、下方の光ビームによる感光ドラム30Aの走査は、光検出センサ141A,141B,142A,142Bからそれぞれ出力される信号に基づいて、−Y方向へ向かって交互に行われることとなる。
一方、入射光学系200Bの光源装置70から射出された光ビームは、アパーチャ部材201でビーム形状が整形された後、光束分割プリズム202によって上下方向に2分割される。分割された光ビームそれぞれは、液晶素子203A,203Bを透過することで副走査方向の位置補正がなされた後、シリンダレンズ204A,204Bよりポリゴンミラー104の偏向面に集光される。そして、ポリゴンミラー104で偏向された光ビームは、fθレンズ305へ入射する。
fθレンズ305へ入射した上方の光ビームは、反射ミラー306Cで反射されトロイダルレンズ307Cへ入射する。そして、トロイダルレンズ307Cにより、反射ミラー308Cを介して感光ドラム30Cの表面に集光される。また、fθレンズ305へ入射した下方の光ビームは、反射ミラー306Dで反射されトロイダルレンズ307Dへ入射する。そして、トロイダルレンズ307Dにより、反射ミラー308Dを介して感光ドラム30Dの表面に集光される。なお、ポリゴンミラー104は上述したように上下の偏向面間に45度の位相差がある。したがって、上方の光ビームによる感光ドラム30Cの走査と、下方の光ビームによる感光ドラム30Dの走査は、光検出センサ141C,141D,142C,142Dからそれぞれ出力される信号に基づいて、+Y方向へ向かって交互に行われることとなる。
また、光源装置70では、図8に示されるように、光源10から射出され、分岐光学素子21の反射面で反射された光ビームは、集光レンズ22によって受光素子18へ入射される。光源装置70では、光ビームが受光素子18へ入射したときに出力される信号が常時モニタされ、光源10から射出される光ビームの光量制御が行なわれる。
具体的には、光ビームがポリゴンミラー104の偏向面で偏向された後、感光ドラムの書き込み領域へ至るまでの間に、光ビームは、受光素子18によって受光される。光源装置70では、この光ビームを受光することで受光素子18から出力される光電変換信号に基づいて光源10から射出される光ビームの強度を検出し、光源10から射出される光ビームの強度が、予め設定された強度となるように、各VCSELへ供給する注入電力の値のセット(決定)を行う。これにより、分岐光学素子21の開口21aを通過した光ビームは、予め設定された強度に調整された状態で感光ドラム30A〜30Dの書き込み領域に入射する。なお、上述の注入電力の値は、書き込み領域の走査が終了すると一旦リセットされ、次回の書き込み領域の走査前に再度セットされる。すなわち、書き込み領域の走査ごとに、各VCSELの出力調整が行われる。
一方、感光ドラム30A、30B、30C、30Dそれぞれの表面の感光層は、帯電チャージャ32A、32B、32C、32Dにより所定の電圧で帯電されることにより、電荷が一定の電荷密度で分布している。そして、上述したように、感光ドラム30A、30B、30C、30Dがそれぞれ走査されると、光ビームが集光したところの感光層が導電性を有するようになり、その部分では電位がほぼ零となる。したがって、図1の矢印の方向にそれぞれ回転している感光ドラム30A、30B、30C、30Dが、画像情報に基づいて変調された光ビームによって走査されるとことにより、それぞれの感光ドラム30A、30B、30C、30Dの表面には、電荷の分布により規定される静電潜像が形成される。
感光ドラム30A、30B、30C、30Dそれぞれの表面に静電潜像が形成されると、図1に示されるトナーカートリッジ33A、33B、33C、33Dの現像ローラにより、感光ドラム30A、30B、30C、30Dそれぞれの表面にトナーが供給される。このときトナーカートリッジ33A、33B、33C、33Dそれぞれの現像ローラは感光ドラム30A、30B、30C、30Dと逆極性の電圧により帯電されているため、現像ローラに付着したトナーは感光ドラム30A、30B、30C、30Dと同極性に帯電されている。したがって、感光ドラム30A、30B、30C、30Dの表面のうち電荷が分布している部分にはトナーが付着せず、走査された部分にのみトナーが付着することにより、感光ドラム30A、30B、30C、30Dの表面に静電潜像が可視化されたトナー像が形成される。
上述のように画像情報に基づいて第1ステーション、第2ステーション、第3ステーション、及び第4ステーションで形成されたそれぞれのトナー像は、転写ベルト40の表面に重ねあわされた状態で転写され、給紙トレイ60から取り出された用紙61の表面に、転写チャージャ48によって転写され、定着ローラ50により定着される。そして、このように画像が形成された用紙61は、排紙ローラ58により排紙され、順次排紙トレイ501aにスタックされる。
以上説明したように、本実施形態にかかる光源装置70では、付勢部材78によって、基板76が第1ホルダ74に対して付勢されることで、光源10の表面、具体的には図7(A)に示されるパッケージ10bの−y側の面が、図8に示されるように、第1ホルダ74に形成された凹部74bの底壁面に圧接される。これにより、光源10は第1ホルダ74に対して精度よく位置決めされる。また、付勢部材78によって、基板76と第1ホルダ74との相対位置関係が規定された後に、保持部材77が、把持部が基板76を把持した状態で第1ホルダ74に固定される。これにより、基板76と第1ホルダ74との相対位置関係を一定に維持することができ、結果的に第2ホルダ72に支持されるカップリングレンズ11と、光源10との位置関係を一定に維持することが可能となる。
また、図8に示されるように、保持部材77は、基板76に実装されたコネクタ80の近傍を把持している。したがって、コネクタ80への配線を着脱する際の、基板76と第1ホルダ74との間に生じる相対位置関係の変動を抑制することが可能となる。また、例えばメンテナンスを行う際の光源装置70のハンドリング中に、不注意で光源装置70の基板76を、他部品に接触させてしまった場合に、基板76と第1ホルダ74との間に生じる相対位置関係の変動を抑制することが可能となる。
また、付勢部材78は、第1ホルダ74に固定されたときに、基板76に設けられたスリット76bにそれぞれ挿入されるアンカー部78bを有している。したがって、付勢部材78と基板76との相対位置の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施形態にかかる光走査装置100は、光源装置70を備え、光源装置70では、光源10とカップリングレンズ11との位置関係が保持部材77により、安定的に維持される。したがって、感光ドラム30A〜30Dの表面上で光ビームの結像特性が経時的に変化することがなく、安定的に精度よく感光ドラム30A〜30Dの表面を走査することが可能となる。
また、光源装置70はカップリングレンズ11の光軸回りに回動可能に配置されている。したがって、アパーチャ部材201以降の光学素子に対して、光源装置70を回動することで、感光ドラム上に集光される光ビームの副走査方向のピッチが所定のピッチとなるように調整することが可能となる。
また、本実施形態にかかる画像形成装置500では、光走査装置100によって形成された潜像に基づいて、最終的な画像が形成される。したがって、用紙61上に安定して精度よく画像を形成することが可能となる。
また、本実施形態にかかる画像形成装置500では、分岐光学素子21は、光源10の各VCSELから射出された光ビームの主光線を含む光ビームを通過させ、それ以外の光ビームを反射することで、光源10からの光ビームの分岐を行う。これにより、開口21aを通過した強度が高い光ビームで、感光ドラム30A〜30Dを走査するとともに、走査に寄与しない光ビームに基づいて、光源10からの光ビームの強度をモニタすることができる。このため、光ビームの利用効率を向上することが可能となる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を図10〜図14に基づいて説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一の構成部分については、その説明を簡略し、または省略するものとする。
図10は、第2の実施形態にかかる光源装置70を示す図である。この光源装置70は、基板76と第1ホルダ74とが、一組の保持部材81,82によって係合されている点で、第1の実施形態にかかる光源装置70と相違している。
図11(A)は、保持部材81の斜視図であり、図11(B)は、保持部材81の側面の一部を示す図である。保持部材81は、例えば金属板をプレス加工及び板金加工することにより形成され、図11(A)に示されるように、長手方向をz軸方向とする長方形板状の固定部81a、上端部から中央部にかけてV字状の切り欠き(係合部)81dが形成された板状の係止部81c、及び、固定部81aと係止部81cとを、双方(81a,81c)が相互に平行となった状態で連結する連結部81bの3部分を有する部材である。そして、固定部81aには、長手方向をz軸方向とする長孔81eがz軸方向に隣接して形成されている。また、図11(B)に拡大して示されるように、係止部81cに形成された係合部81dは、下方(−Z方向)に向かうにつれてY軸方向の寸法が小さくなるように整形され、−Z側端(底部)の寸法は基板76の厚さと同等か、それよりも小さくなっている。
図12(A)は、保持部材82の斜視図であり、図12(B)は、保持部材82の側面の一部を示す図である。保持部材82は、保持部材81と同様に、例えば金属板をプレス加工又は板金加工することにより形成され、図12(A)に示されるように、長手方向をy軸方向とする長方形板状の固定部82a、上端部から中央部にかけてV字状の切り欠き(係合部)82dが形成された板状の係止部82c、及び、固定部82aと係止部82cとを、双方(82a,82c)が相互に平行となった状態で連結する連結部82bの3部分を有する部材である。そして、固定部82aには、長手方向をz軸方向とする長孔82eがy軸方向に隣接して形成されている。また、図12(B)に拡大して示されるように、係止部82cに形成された係合部82dは、下方(−Z方向)に向かうにつれてY軸方向の寸法が小さくなるように整形され、−Z側端(底部)の寸法は基板76の厚さと同等か、それよりも小さくなっている。
図10及び図13を参酌するとわかるように、上述のように構成された保持部材81は、ボルト85が、固定部81aに形成された長孔81eをそれぞれ介して、第1ホルダ74の+x側の側面に螺合されることで、係止部81cが第1ホルダ74の+y側から突出した状態で取り付けられている。また、保持部材82も同様に、ボルト85(不図示)が、固定部82aに形成された長孔82eをそれぞれ介して、第1ホルダ74の−x側の側面に螺合されることで、係止部82cが第1ホルダ74の+y側から突出した状態で取り付けられている。また、上述の保持部材81,82それぞれは、ボルト85が長孔81e,82eの内部を摺動する範囲で上下方向に移動可能となっている。
図13に示されるように、基板76には、−X側端部上方と+X側端部下方それぞれに、z軸方向を長手方向とする係止孔76cが形成されている。そして、第1ホルダ74と基板76との固定は、まず、第1ホルダ74の凹部74b,74cそれぞれに光源10及び受光素子18が嵌合され(図6参照)、図13及び図14を参酌するとわかるように、基板76の係止孔76cそれぞれに、保持部材81,82の係止部81c,82cが挿入された状態で、第1ホルダ74と基板76とを組み合わせる。
次に、保持部材81,82を基板76及び第1ホルダ74に対して上方に移動することで、図11(B)及び図12(B)に示されるように、保持部材81,82の係合部81d,82dそれぞれを、その底部が基板76に当接された状態で係止孔76cに係合させる。そして、この状態で第1ホルダ74に螺合されたボルト85を締結して、第1ホルダ74に保持部材81,82をそれぞれ強固に固定する。これにより、基板76は、第1ホルダ74に対してy軸方向の位置が規定された状態で固定される。
また、光源装置70では、例えば図13及び図14に示されるように、基板76の−y側の面にコネクタ80が実装されている。このコネクタ80は、下方から外部配線80a(図14参照)を装着することが可能なコネクタであり、係止孔76cを通りz軸に平行な直線上に配置されている。
以上説明したように、本実施形態にかかる光源装置70では、保持部材81,82の係合部81d,82dそれぞれが基板76に係合した状態で、固定部81a,82aそれぞれが第1ホルダ74に固定されることで、第1ホルダ74と基板76との位置関係が固定されている。これにより、第1ホルダ74と基板76との相対位置関係が一定に維持されるため、結果的に第2ホルダ72に支持されるカップリングレンズ11と、光源10との位置関係を一定に維持することができる。
また、基板76に実装されるコネクタ80は、基板76の−y側の面の係止孔76cを通りz軸に平行な直線上に配置されている。これにより、図14を参酌するとわかるように、コネクタ80に対する外部配線80aの着脱(差し込み及び引き抜き)が行われたとしても、その際の外力による基板76と第1ホルダ74との位置ずれは効果的に抑制される。なお、コネクタ80への外部配線80aの着脱は、一般に外部配線80aを引き抜くときの方が不用意に行われやすい。このため、本実施形態の保持部材81,82それぞれは、基板76に対して保持部材81,82の係合部81d,82dが、下方から係合される構造となっている。
また、本実施形態では、係合部81d,82dは、下方(−Z方向)に向かうにつれてY軸方向の寸法が小さくなるように整形され、−Z側端(底部)の寸法は基板76の厚さと同等か、それよりも小さくなっている。これにより、基板76のY軸方向の位置決め精度を特に向上させることが可能となっている。なお、組み立て容易性等を考慮しなければ、係合部81dは、すべての箇所でY軸方向の寸法が基板76の厚さと同等となるように整形されていてもよい。
また、基板76に実装されたコネクタに対して、外部配線をy軸方向に着脱する場合には、当該コネクタは、保持部材の近傍に配置することが望ましい。また、コネクタに対する外部配線の着脱方向が上述したz軸方向及びy軸方向以外の場合には、適宜保持部材の配置位置及び配置方向等を最適にすることで、第1ホルダ74と基板76との相対位置関係を一定に維持することができる。
また、z軸方向の外力にのみ起因する第1ホルダ74と基板76との位置ずれを回避するためであれば、係合部81dのy軸方向の寸法を、基板76の厚さと同等またはそれ以下にする必要はない。
また、本実施形態では、保持部材81,82がプレス加工又は板金加工により形成されている。これにより、各部の形状を高精度に整形することができ、係合部81d,82dの形状を、確実に基板76に係合するように整形することが可能となる。
また、本実施形態では、保持部材81,82に形成された係合部81d,82dが、基板76に形成された係止孔76cに係合する場合について説明したが、これに限らず、保持部材81,82は、基板76の外縁部に係合する構造であってもよい。また、基板76の外縁部に切り欠き部を形成し、この切り欠き部に係合する構造であってもよい。
また、本実施形態では、2つの保持部材81,82を用いて、第1ホルダ74と基板76との相対位置関係を固定することとしたが、これに限らず、保持部材は3つ以上用いてもよく、例えば保持部材82のみを用いて、第1ホルダ74と基板76との相対位置関係を固定することとしてもよい。この場合にも、コネクタ80に対して外部配線80aの着脱が行われる際の外力により、基板76に生じるy軸回りのモーメントの発生を低減することができる。
また、上記各実施形態では、第1の実施形態で説明したように、第1ホルダ74に対して、保持部材の位置が固定されているか、又は第2の実施形態で説明したように、保持部材がz軸方向に移動可能であることとしたが、保持部材を第1ホルダ74に対してy軸方向に移動可能に設けてもよい。
この場合には、例えば図15に示されるように、基板76の−x側及び+x側の外縁部に1組の保持部材77がそれぞれ係合した状態で、第1ホルダ74と基板76とを組み合わせる。次に、図16に示されるように、保持部材77それぞれを第1ホルダ74に対して−y方向へ相対移動することで、基板76を撓ませて光源10に−y方向の弾性力を作用させることができる。これにより、光源10の−y側の面を第1ホルダ74に形成された凹部74bの底壁面に確実に圧接させることが可能となる。
また、上記各実施形態では、複数の感光体30A〜30Bを備えた多色画像を形成する画像形成装置500について説明したが、これに限らず、本発明は、例えば1つの感光体を複数の光ビームで走査することにより、単色の画像を形成する画像形成装置などにも適用することができる。
また、上記各実施形態では、本発明の光走査装置100がプリンタに用いられる場合について説明したが、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又は、これらが集約された複合機にも好適である。
10…光源、10a…発光素子、10b…パッケージ、11…カップリングレンズ、18…受光素子、20…導光光学系、21…分岐光学素子、22…集光レンズ、23…反射ミラー、30A〜30B…感光ドラム、31A〜31D…クリーニングケース、32A〜32D…帯電チャージャ、33A〜33D…トナーカートリッジ、40…転写ベルト、40a,40c…従動ローラ、40b…駆動ローラ、48…転写チャージャ、50…定着ローラ、52…第2レジストローラ、54…給紙コロ、56…第1レジストローラ、58…排紙ローラ、60…給紙トレイ、61…用紙、70…光源装置、72…第2ホルダ、72a…環状凸部、72b…円形開口、72c…レンズ支持部、74…第1ホルダ、74a…筒状部、74b,74c…凹部、76…基板、76a…丸孔、76b…スリット、76c…係止孔、77…保持部材、78…付勢部材、78a…丸孔、78b…アンカー部、78c…板バネ部、80…コネクタ、80a…外部配線、81…保持部材、81a…固定部、81b…連結部、81c…係止部、81d…係合部、81e…長孔、82…保持部材、82a…固定部、82b…連結部、82c…係止部、82d…係合部、82e…長孔、100…光走査装置、104…ポリゴンミラー、105,305…fθレンズ、106A,106B,108A,108B,306C,306D,308C,308D…反射ミラー、107A,107B,307C,307D…トロイダルレンズ、141A,141B,141C,141D、142A,142B,142C,142D…光検出センサ、201…アパーチャ部材、202…光束分割プリズム、203A,203B…液晶素子、204A,204B…シリンダレンズ、500…画像形成装置、501…ハウジング、501a…排紙トレイ。