JP5314385B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という場合がある)の製造方法、該方法を用いて得られた有機エレクトロルミネッセンス素子、該有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた照明装置、面状光源、表示装置に関する。
有機EL素子は、一対の電極と、該電極間に介在する発光層とを含んで構成される。有機EL素子は、電圧を印加すると、各電極から正孔および電子がそれぞれ注入され、注入された正孔と電子とが発光層で再結合することによって発光する。このような自発光型の有機EL素子を表示装置や照明装置に用いることが検討されている。
有機EL素子は、一対の電極のうちの少なくとも一方の電極が光を透過する透明電極によって構成され、発光層から放出される光は透明電極から取出される。
金属膜などから成る不透明な電極の電気抵抗と比べると、上記透明電極は電気抵抗が高いため、その不透明な電極と比べると電圧降下も大きくなる。有機EL素子は大型になるにつれて大きな透明電極が必要となるが、透明電極の大面積化にともなって、その電圧降下も大きくなるので、電源に接続される部位から離間した位置(例えば中央部)での輝度が大幅に低下する。したがって、電源に接続される部位から離間した位置(例えば中央部)と電源に接続される部位付近とで輝度に大きな差が生じる。このように有機EL素子の大型化にともなって、電圧降下に起因する輝度ムラが顕在化するという問題がある。
上述の透明電極の電圧降下に起因する問題を解決するために、透明電極よりも電気抵抗が低い補助電極を透明電極に設けた有機EL素子を備える面状発光装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。この面状発光装置では、電源に接続される接続端子から近い部分では前記補助電極を太くし、遠い部分では前記補助電極を細くしている。接続端子から近い部分では、太い補助電極のために、電流値が高く発光強度は強いが、開口率は小さくなり、また接続端子から遠い部分では、細い補助電極のために、電流値が小さく発光強度は弱いが、開口率は大きくなる。このように補助電極を所定の太さにすることで、輝度に影響する発光強度と開口率とを同時に調整することができ、全体としての発光輝度のムラを抑制した面状発光装置を実現している。
しかしながら、特許文献1に記載されているような有機EL素子を用いた場合でも、接続端子から遠い部分では電流値が小さくなるために、発光輝度のムラを十分に抑制することができなかった。また、開口率を調整することによって発光輝度のムラを抑制するので、光の利用効率が低下するという問題があった。
表示装置において画素として用いられる有機EL素子の大きさは、表示装置の解像度に応じて決まるため、通常、マイクロメートルオーダーである(例えば特許文献2参照)。これに対して、照明装置等に用いられる有機EL素子は、表示装置用の有機EL素子のように極小型である必要はないので、通常、その大きさはセンチメートルオーダーであり、表示装置用の有機EL素子と比べると非常に大型なものである。具体的には、表示装置用の有機EL素子のサイズは例えば100μm×100μm程度であるが、照明装置等に用いられる有機EL素子のサイズは例えば1cm×1cm以上であり、表示装置用の有機EL素子と照明装置等用の有機EL素子とでは、その大きさが面積にして10000倍以上異なる。
有機EL素子の構成要素の1つである発光層は塗布法で形成することができる。例えば有機材料を含むインキを用いる凸版印刷法によって発光層を形成する方法が提案されている。表示装置用の有機EL素子では、有機発光層のサイズが極小であるために、インキの濃度や印刷速度等を適宜調整することにより、画素内においてインキを均一に塗布し、膜厚が比較的均一な発光層を形成することができる。しかしながら、前述したように例えば照明装置用の有機EL素子では、表示装置用の有機EL素子に対して面積にして10000倍以上の広範囲にインキを塗布する必要があるので、極小型の有機EL素子を作製する際に従来から用いられてきた凸版印刷法を、大型の有機EL素子の作製にそのまま適用することができない。例えば表示装置用の極小型の有機EL素子を製造する際に用いられてきた凸版印刷法をそのまま転用して、広範囲にインキを塗布すると、塗布ムラが生じ、均一な膜厚の発光層を形成することができないという問題がある。このような塗布ムラの発生は、発光層のサイズが1cm×1cmを超えると顕著になる。
発光層の膜厚にムラが生じると、発光輝度にもムラが生じることになり、場合によっては、発光不良が生じたり、有機EL素子の発光効率が低下したりすることがあり、照明装置としての性能が著しく低下することになる。
特開2004−14128号公報 特開2006−286243号公報
本発明は、上記従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、その課題は、発光面積が大きい場合でも発光輝度のムラが少なく、発光効率が高い有機EL素子を得るための製造方法、該方法により得られた有機EL素子、および該有機EL素子を用いた照明装置、面状光源、及び表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、下記構成を採用した有機エレクトロルミネッセンス素子、該有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた照明装置、面状光源、及び表示装置を提供する。
[1] 透明な第1電極と、前記第1電極に接して設けられ、該第1電極よりも電気抵抗値が低い補助電極と、前記第1電極とは極性が異なる第2電極と、前記第1電極および第2電極の間に配置された有機層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
第1電極を形成する工程と、
前記第1電極に接続される枠状の第1補助電極と、該第1補助電極の枠内に配置されるとともに該第1補助電極に電気的に接続され、該第1補助電極よりも線幅が狭い第2補助電極とを含む補助電極を形成する補助電極形成工程と、
前記有機層が形成される有機層形成領域に対応する形状の凸部を有し、該凸部の表面部に複数本の凹溝を有する凸版印刷版と、前記有機層を構成する有機材料および溶媒を含むインキとを用いる印刷法により有機層を形成する有機層形成工程と、
第2電極を形成する工程とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
[2] 補助電極形成工程では、前記第2補助電極の線幅を前記第1補助電極の線幅で除した値を1/1000〜1/10に設定することを特徴とする、上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
[3] 前記複数本の凹溝の長手方向の少なくとも一端が、前記凸部の側面において開放していることを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
[4] 前記有機層形成領域の寸法が、1cm×1cm以上であることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれか一つに記載の有機EL素子の製造方法を用いて得られた有機エレクトロルミネッセンス素子。
[6] 上記[5]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする照明装置。
[7] 上記[5]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする面状光源。
[8] 上記[5]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする表示装置。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、補助電極を設けることにより透明電極の抵抗による電圧降下を低減するとともに、膜厚が均一な発光層を形成することができるために、発光面積が大きい場合でも発光輝度のムラを十分に抑制することができ、均一発光が可能で、発光効率に優れた有機EL素子を提供することが可能となる。したがって、本発明の有機EL素子は、照明装置、バックライトとしての面状光源、フラットパネルディスプレイ等の表示装置として好ましく使用できる。
以下、本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、以下の説明において示す図面における各部材の縮尺は実際と異なる場合がある。
なお本明細書では「透明な基板」、「透明な電極」とは、入射した光の少なくとも一部が透過する基板、電極を意味する。
本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、透明な第1電極と、前記第1電極に接して設けられ、該第1電極よりも電気抵抗値が低い補助電極と、前記第1電極とは極性が異なる第2電極と、前記第1電極および第2電極の間に配置された有機層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、第1電極を形成する工程と、前記第1電極に接続される枠状の第1補助電極と、該第1補助電極の枠内に配置されるとともに該第1補助電極に電気的に接続され、該第1補助電極よりも線幅が狭い第2補助電極とを含む補助電極を形成する補助電極形成工程と、前記有機層が形成される有機層形成領域に対応する形状の凸部を有し、該凸部の表面部に複数本の凹溝を有する凸版印刷版と、前記有機層を構成する有機材料および溶媒を含むインキとを用いる印刷法により有機層を形成する有機層形成工程と、第2電極を形成する工程とを有する。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によって得られる本発明の第1の実施形態の有機EL素子を図1に示す。なお、以下の説明において、支持基板の厚み方向の一方を上方(または上)といい、支持基板の厚み方向の他方を下方(または下)という場合がある。この上下関係の表記は、説明の便宜上設定したもので、必ずしも実際に有機EL素子が製造される工程および使用される状況に適用されるものではない。
第1の実施形態の有機EL素子においては、透明な支持基板1上に、第1補助電極2と第2補助電極3とからなる補助電極4が配置されている。これら補助電極4の上に透明の陽極(第1電極)5が配置されている。この陽極(第1電極)5の上に発光部6が配置され、その上に陰極(第2電極)7が配置されている。通常、これら支持基板1上に配置された積層体(以下、発光機能部と呼称する場合もある)を保護するために発光機能部全体を保護する保護層(上部封止膜と呼称する場合もある)8が設けられる。上記発光部6は、通常、複数の有機層を有してなり、有機層の1つとして少なくとも1層の発光層を備える。発光部6を大きく分けると、図1に示すように、発光層10と、陽極(第1電極)5と発光層10との間に必要に応じて設けられる層9と、発光層10と陰極(第2電極)7との間に必要に応じて設けられる層11とから構成される。前記発光層10は一つの層から構成される場合も、二つ以上の層から構成される場合もある。
本実施形態の特徴は二つあり、第1の特徴は、前記補助電極4を設ける点にあり、第2の特徴は、上記発光部10を構成する一つ又は複数の有機層の内の少なくとも一つの層を後に詳しく説明するように、特定の凸版印刷法により形成する点にある。
以下、まず、第1の特徴である補助電極4について説明し、次に、第2の特徴である発光層10を初めとする有機層の内の少なくとも一つの層を特定の凸版印刷法により形成する方法について説明する。
なお、第1の実施形態では、第1電極5が陽極であり、第1電極とは極性が異なる第2電極6が陰極であるが、第1電極が陰極であり、第1電極とは極性が異なる第2電極が陽極である有機EL素子についても本発明の製造方法を好適に適用することができる。
(補助電極)
第1の実施形態の有機EL素子においては、上記補助電極4は、前記陽極(第1電極)5の表面上に配置され、前記第1電極に電気的に接続された枠状の第1補助電極2と、前記第1補助電極2内に配置されるとともに、該第1補助電極2に電気的に接続され、該第1補助電極2よりも線幅が狭い第2補助電極3とを備える。
第1の実施形態においては、前記陽極(第1電極)5の表面上に第1補助電極2及び第2補助電極3を上記形態で配置することにより、有機EL素子の発光面積が大きい場合でも発光輝度のムラを十分に抑制することが可能となる。
第1補助電極2及び第2補助電極3とを有する補助電極4の配置形態としては、例えば、図2〜図5に示す配置形態を挙げることができる。
図2に示す配置形態においては、支持基板1上に形成された補助電極4は、矩形枠状の第1補助電極2aと、第1補助電極2aの枠内に電気的に一体的に形成されている第2補助電極3aとから構成されている。前記第2補助電極3aは細線電極から構成されており、その配置形状は複数の細線電極が互いに直角に交差した格子状とされている。
また、図3に示す配置形態においては、支持基板1上に形成された補助電極4は、矩形枠状の第1補助電極2bと、この第1補助電極2b内に電気的に一体的に形成されている第2補助電極3bとから構成されている。前記第2補助電極3bは前記第1補助電極2bより線幅が狭く、複数の各第2補助電極3bは互いに平行に配列されている。
また、図4に示す配置形態においては、支持基板1上に形成された補助電極4は、矩形枠状の第1補助電極2cと、この第1補助電極2c内に電気的に一体的に形成されている第2補助電極3cとから構成されている。前記第2補助電極3cは前記第1補助電極2cより線幅が狭く、複数の各第2補助電極3cはハニカム構造の各六角形の各辺を構成するように配置されている。
さらに、図5に示す配置形態においては、支持基板1上に形成された補助電極4は、矩形枠状の第1補助電極2dと、この第1補助電極2d内に電気的に一体的に形成されている第2補助電極3dとから構成されている。前記第2補助電極3dは線幅が前記第1の補助電極2dより狭い二種類の細線電極から構成されている。すなわち、前記第2補助電極3dは、互いに直角に交差した主幹路的な複数の第1の細線電極3d−1と、これら第1の細線電極3d−1に囲まれた領域の内部、もしくは前記第1補助電極2dと第1の細線電極3d−1とで囲まれた領域の内部に形成された第2の細線電極3d−2とから構成されている。
図5の配置形態では、前記第1の細線電極3d−1は格子状に配置され、その格子状の各枠内に複数の第2の細線電極3d−2が格子状に配列されている。前記第2の細線電極3d−2は、通常、好ましくは、前記第1の細線電極3d−1よりもさらに細く形成されている。
このような補助電極の配置形態を取ることにより、発光面積がさらに大きな素子においても、本発明の効果を得ることができる。
ここで、枠状の第1補助電極2の枠形状としては、第1補助電極2内に第2補助電極3が形成され得るものであれば特に限定されず、例えば、矩形状、円形状等が可能である。また第1補助電極2は、光が透過する主たる領域を囲むように設けられることが好ましい。第1補助電極2の線幅は、電気抵抗および有機EL素子の発光面積に応じて適宜選択することができ、1〜50mmの範囲であることが好ましく、3〜20mmの範囲であることがより好ましい。
第2補助電極3が設けられる前記第1補助電極2の枠内は、発光部6からの光が透過する主たる領域であるので、第2補助電極3の線幅は、光の透過を阻害しないような寸法であることが好ましい。かかる観点から、第2補助電極3を構成する細線電極の線幅(以下、「第2補助電極の線幅」という)は、光の利用効率の観点から、1〜200μmの範囲であることが好ましく、10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、この第1の実施形態においては、前記第2補助電極の線幅を前記第1補助電極の線幅で除した値が、1/1000〜1/10であることがより好ましい。線幅の比が前記範囲内であれば、光の利用効率を更に向上させるとともに、発光輝度のムラを更に抑制することができる傾向となる。
このような第1補助電極2及び第2補助電極3は、透明陽極(第1電極)5よりも電気抵抗が低いことが好ましく、その材料としては、通常は10S/cm以上の電気伝導度を有する導電材料が使用される。かかる導電材料の具体例としては、アルミニウム、銀、クロミニウム、金、銅、タンタル等の金属材料を挙げることができる。これらの中でも、電気伝導度の高さ、および材料のハンドリングの容易さの観点から、アルミニウム、クロミニウム、銅、銀がより好ましい。
第1補助電極2及び第2補助電極3からなる補助電極4が透明陽極(第1電極)5に接する面積は、第1電極5の抵抗による電圧降下を低減するという目的から、広ければ広い程良い。したがって、第1補助電極2及び第2補助電極3の材料として金属を用いた場合には、素子の発光する面積に対する補助電極4で被われる面積の割合に換算すると、補助電極4が透明陽極(第1電極)5に接する面積は、少なくとも20%であることが好ましく、より好ましくは、30%以上である。
他方、補助電極4は発光部6からの光を透過させる透明陽極(第1電極)5に接して設けられるため、光をできるだけ遮断しないように、補助電極4の占有面積はできるだけ少ない方がよい。かかる観点からは、素子の発光する面積に対する補助電極4で被われる面積の割合は、90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。
これらを勘案すると、素子の発光する面積に対する補助電極4で被われる面積の割合は、20%以上であり且つ90%以下であることが好ましく、30%以上であり且つ80%以下であることがより好ましい。
さらに、第1補助電極2及び第2補助電極3の厚みは、面抵抗が所望の値となるように適宜選択することができ、例えば10〜500nmであり、好ましくは20〜300nmであり、より好ましくは50〜150nmである。
さらに、第1の実施形態の有機EL素子においては、前記第1補助電極2及び前記第2補助電極3が、前記透明陽極(第1電極)5の表面のうち、発光部6側の表面上に配置されていてもよいし、発光部6側とは反対側の表面に配置されていてもよい。これら2通りの配置のうち、発光部6側とは反対側の表面への配置が、前記透明陽極(第1電極)5と、前記第1補助電極2及び前記第2補助電極3との電気的な接続をより確実にするという観点から、より好ましい。
第1補助電極2及び第2補助電極3を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等により補助電極の構成材料から成る膜を形成した後に、フォトレジストを用いたエッチング法によりパターン形成する方法が挙げられる。
[有機層の形成方法]
先に述べたように、本実施形態では、前記補助電極4を形成する工程を有する特徴の他に、発光部6を構成する有機層の少なくとも一層を特定の塗布方法により形成する工程を有することにも特徴がある。本明細書において有機層とは、一対の電極間に設けられる有機物を含む層である。有機物を含んで構成される発光層10は有機層に相当し、例えば後述する電荷注入層および電荷輸送層なども、有機物を含んでいれば有機層に相当する。特定の塗布方法により有機層を形成する工程とは、有機層を発光層10に代表させて説明すると、発光層10の形成される発光層形成領域に対応する形状の凸部を有し、該凸部の表面部に複数本の凹溝を有する凸版印刷版を用いて、有機発光材料と溶媒とを含む有機発光インキを前記発光層形成領域に塗布して発光層10を形成する工程である。
上記特定の塗布方法により有機層を形成する工程(有機層形成工程)を以下に図を参照しつつ説明する。以下の説明においては、有機層を発光層10に代表させて説明する。
(有機層形成工程)
従来の有機EL素子の製造方法における発光層の形成工程では、図6に示すように、前記凸版印刷版101の凸部102の凸面102aを前記発光層10の形成領域に対応する形状および寸法に形成し、この凸面102aに有機発光インキ103を付着させ、この有機発光インキ103を前記発光層10が形成される領域に転写していた。
これに対して本実施形態では、図7に示すように、発光層10の形成される発光層形成領域に対応する形状の凸部112を有する凸版印刷版111を用いて、有機発光材料と溶媒とを含む有機発光インキを前記発光層形成領域に塗布することで発光層を形成するが、前記凸部112が、表面部に複数本の凹溝112bを有する。前記凸部112の表面部において、複数本の凹溝112bは、それぞれ短手方向に所定の間隔をあけて略平行に配置されることが好ましく、さらには前記所定の間隔が、一定の間隔であることが好ましい。ここで短手方向とは、凹溝の深さ方向、および凹溝の延びる方向(長手方向)にそれぞれ垂直な方向である。以下、隣接して配置される凹溝112bと凹溝112bとの間の部位を、凸条112aという。したがって凸条112aの幅とは、前記所定の間隔または前記一定の間隔に相当する。複数本の凹溝112bを短手方向に所定の間隔をあけて略平行に配置すると、表面部において凹溝112bと凸条112aとが交互に形成される。なお発光層形成領域に対応する形状とは、凸部112の表面の輪郭が、発光層形成領域の輪郭と略一致する形状である。このような凹溝112bが凸部112に形成された凸版印刷版111を用いて、凸部112に付着させた有機発光インキ103を発光層形成領域に転写することにより、膜厚が均一な塗布膜を形成することができ、ひいては膜厚が均一な発光層を形成することができる。
複数本の凹溝112bの長手方向の少なくとも一端は、前記凸部112の側面において開放することが好ましい。すなわち複数本の凹溝112bの長手方向の少なくとも一端が、前記凸部112の側面にまで達するように凹溝112bが形成されていることが好ましく、さらには前記凸部112の表面部において、凹溝112bが、凸部112の両側面間にわたって形成されることが好ましい。凸部112を発光層形成領域に押圧することにより有機発光インキを付着させた後、凸部112が発光層形成領域から引き離されるときには、凸部112と発光層形成領域との間に介在する有機発光インキに負圧が生じる。しかしながら凸部112が凹凸状に形成されているので、凹溝112bに空気が流れ込みやすくなり、有機発光インキの転写時に塗膜に生じる負圧を緩和することができ、その結果、転写された有機発光インキの塗膜の膜厚は均一になるものと推察される。特に凹溝112bの長手方向の少なくとも一端が開放されている場合には、凹溝112bの開放端から凹溝112bに空気がより流れ込みやすくなるため、転写された有機発光インキの塗膜の膜厚がより均一になるものと推察される。
前記凸条112aの短手方向の寸法と凹溝112bの短手方向の寸法、すなわちラインアンドスペースの寸法の好適な範囲は、特に限定されないが、インキ濃度、粘度、溶媒蒸発速度等に応じて適宜設定される。図8を参照して説明すると、前記凸条112aの高さ寸法(凹溝112bの深さ)hとしては、5μm〜50μmが好ましく、凸条112aの幅寸法(ラインの幅寸法)としては10μm〜100μmが好ましく、凹溝112bの幅寸法(スペースの幅寸法、凹溝の短手方向の幅)としては10μm〜100μmが好ましい。
前記凹溝112bの長手方向、すなわちストライプの形成方向は、特に限定されないが、凸版印刷の印刷方向に平行であることが好ましい。
なお、発光層形成領域の寸法が、1cm×1cm以上であることが好ましい。このような広い面積であっても、有機発光インキを均一な膜厚に塗布することができるので、膜厚が均一な発光層を形成することができ、輝度ムラが抑制された広い発光面積を有する有機EL素子を塗布法で簡易に製造することができる。
以下に、有機EL素子の全体に渡って構成要素について説明し、つづいて有機EL素子の製造方法について説明する。
(基板)
有機EL素子が形成される基板1は、有機EL素子を形成する工程において変化しないものであればよく、リジッド基板でも、フレキシブル基板でもよく、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、これらを積層したものなどが用いられる。さらに、プラスチック、高分子フィルムなどに低透水化処理を施したものを用いることもできる。前記基板としては、市販のものが使用可能であり、また公知の方法により製造することもできる。
図1に示す有機発光部6からの光を支持基板1側から取出すボトムエミッション型の有機EL素子では、支持基板1は、可視光領域の光の透過率が高いものが好適に用いられる。
なお、後述の第2の実施形態にて示すような発光部6からの光を陰極7側から取出すトップエミッション型の有機EL素子では、支持基板1は、透明のものでも、不透明のものでもよい。
(補助電極)
上述したように、本実施形態では、支持基板1上に補助電極が形成される。この補助電極の構成及び特徴は、先に詳述したとおりである。
(第1電極)
第1の実施形態における第1電極(図1の構成では陽極5)は、発光層10からの光を透過させる透明電極であって、主に本発明の有機EL素子の陽極となるものであるが、後述のように、透明な第1電極を陰極として用いる構成の有機EL素子も可能である。
透明な陽極である第1電極5は、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物や金属の薄膜を用いることができ、透過率が高いものが好適に利用でき、発光部6の構成材料に応じて適宜選択して用いることができる。第1電極5の材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウムスズ酸化物(略称ITO)、インジウム亜鉛酸化物(略称IZO)、金、白金、銀、銅等の薄膜が用いられる。これらの中でも、ITO、IZO、酸化スズが好ましい。
さらに、第1電極5の構成材料として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体等の有機物の透明導電膜を用いてもよい。
また、発光層10への電荷注入を容易にするという観点から、第1電極5の発光層10側の表面上に、フタロシアニン誘導体、ポリチオフェン誘導体等の導電性高分子、Mo酸化物、アモルファスカーボン、フッ化カーボン、ポリアミン化合物等の1〜200nmの層、或いは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚10nm以下の層を設けてもよい。
第1電極5の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して適宜選択することができ、例えば5nm〜10μmであり、好ましくは10nm〜1μmであり、より好ましくは20nm〜500nmである。
(発光部:一つ以上の有機層を有する)
発光部6は、発光層10を少なくとも1層備える。発光層10には、低分子及び/又は高分子の有機発光材料が用いられる。本実施形態の有機EL素子では、発光部6を構成する一つ又は複数の有機層の少なくとも一つの層を上述した特定の凸版印刷法により形成する。発光部6が発光層10のみからなる場合も可能であり、その場合は、本実施形態では、発光層10を特定の凸版印刷法により形成する。発光層10を特定の凸版印刷法により形成することに加えて、他の有機層も特定の凸版印刷法により形成することは、より好ましい。
(発光層)
発光層10は、通常、主として蛍光または燐光を発光する有機物(低分子化合物および高分子化合物)を有する。なお、さらにドーパント材料を含んでいてもよい。本実施形態において用いることができる発光層を形成する材料としては、例えば以下のものが挙げられる。
(色素系材料)
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーなどが挙げられる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体等の三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体など、中心金属に、Al、Zn、BeなどまたはTb、Eu、Dyなどの希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する金属錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素体や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどが挙げられる。
上記発光性材料のうち、青色に発光する材料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体やポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、緑色に発光する材料としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、赤色に発光する材料としては、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることが出来る。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
(ドーパント材料)
発光層10中に発光効率の向上や発光波長を変化させるなどの目的で、ドーパントを添加することができる。このようなドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。なお、発光層10の厚さは、通常約20〜2000Åである。
有機EL素子において、上述のように、第1電極(陽極)5および第2電極(陰極)7の間には、複数の発光層が設けられてもよい。つまり、発光部6は、発光層10以外の有機層を有してもよい。発光層10以外に発光部6に設けられる層は、陽極5と発光層10との間に設けられる層9と、陰極7と発光層10との間に設けられる層11とである。これらは、必要に応じて設けられる。
(陽極と発光層との間に設けられる層)
必要に応じて陽極5と発光層10との間に設けられる層9としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層等が挙げられる。
上記正孔注入層は、陽極(第1電極)5からの正孔注入効率を改善する機能を有する層であり、上記正孔輸送層とは、正孔注入層または陽極により近い層(正孔輸送層)からの正孔注入を改善する機能を有する層である。また、正孔注入層または正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層を電子ブロック層と称することがある。電子の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、電子電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
(正孔注入層)
正孔注入層は、陽極5と正孔輸送層との間、または陽極5と発光層10との間に設けることができる。正孔注入層を構成する材料としては、公知の材料を適宜用いることができ、特に制限はない。例えば、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有するオキサジアゾール誘導体、酸化バナジウム、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体等が挙げられる。
正孔注入層の成膜方法としては、例えば、正孔注入層となる材料(正孔注入材料)を含む溶液からの成膜を挙げることができる。溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔注入材料を溶解させるものであれば、特に制限はなく、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水を挙げることができる。
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法などの塗布法を挙げることができるが、上述の特定の凸版印刷法を用いることが、好ましい。
また、正孔注入層の厚みとしては、5〜300nm程度であることが好ましい。この厚みが5nm未満では、製造が困難になる傾向があり、他方、300nmを超えると、駆動電圧、および正孔注入層に印加される電圧が大きくなる傾向となる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層を構成する材料としては、特に制限はないが、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)4,4’−ジアミノビフェニル(TPD)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)等の芳香族アミン誘導体、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリアリールアミンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体などが例示される。
これらの中でも、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリアリールアミンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
正孔輸送層の成膜方法としては、特に制限はないが、低分子の正孔輸送材料では、高分子バインダーと正孔輸送材料とを含む混合液からの成膜を挙げることができ、高分子の正孔輸送材料では、正孔輸送材料を含む溶液からの成膜を挙げることができる。
溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば、特に制限はなく、正孔注入層の項で例示した溶媒をその一例として挙げることができる。
溶液からの成膜方法としては、前述した正孔注入層の成膜法と同様の塗布法を挙げることができるが、上述の特定の凸版印刷法を用いることが、好ましい。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収の弱いものが好適に用いられ、例えばポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサンなどを挙げることができる。
正孔輸送層の厚みは、特に制限されないが、目的とする設計に応じて適宜変更することができ、1〜1000nm程度であることが好ましい。この厚みが前記下限値未満となると、製造が困難になる、または正孔輸送の効果が十分に得られないなどの傾向があり、他方、前記上限値を超えると、駆動電圧および正孔輸送層に印加される電圧が大きくなる傾向がある。したがって正孔輸送層の厚みは、上述のように、好ましくは、1〜1000nmであるが、より好ましくは、2nm〜500nmであり、さらに好ましくは、5nm〜200nmである。
(陰極と発光層との間に設けられる層)
必要に応じて陰極7と発光層10との間に設けられる層11としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層等が挙げられる。陰極と発光層との間に電子注入層と電子輸送層との両方の層が設けられる場合、陰極に接する層を電子注入層といい、この電子注入層を除く層を電子輸送層という。
電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する層である。電子輸送層は、陰極、電子注入層または陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。正孔ブロック層は、正孔の輸送を堰き止める機能を有する層である。なお電子注入層、及び/又は電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が正孔ブロック層を兼ねることがある。
(電子輸送層)
電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、公知のものを使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
これらのうち、電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子の電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液若しくは溶融状態からの成膜を挙げることができ、高分子の電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜を挙げることができる。なお溶液または溶融状態からの成膜する場合には、高分子バインダーを併用してもよい。溶液から電子輸送層を成膜する方法としては、前述の溶液から正孔注入層を成膜する方法と同様の成膜法を挙げることができ、上述の特定の凸版印刷法を用いることが好ましい。
電子輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
(電子注入層)
電子注入層を構成する材料としては、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物、および炭酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、例えばLiF/Caなどを挙げることができる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法などにより形成される。電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
(第2電極(陰極))
第2電極(陰極)7の材料としては、仕事関数が小さく、発光層10への電子注入が容易な材料および/または電気伝導度が高い材料および/または可視光反射率の高い材料が好ましい。かかる陰極材料としては、具体的には、金属、金属酸化物、合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物、酸化亜鉛(ZnO)等の無機半導体などを挙げることができる。
上記金属としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属、遷移金属やIII−b属金属等を用いることができる。これら金属の具体的例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等を挙げることができる。
また、合金としては、上記金属の少なくとも一種を含む合金を挙げることができ、具体的には、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等を挙げることができる。
陰極7は、必要に応じて透明電極とされるが、それらの材料としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、IZOなどの導電性酸化物、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの導電性有機物を挙げることができる。
なお、陰極7を2層以上の積層構造としてもよい。また、電子注入層が陰極として用いられる場合もある。
陰極7の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば、10nm〜10μmであり、好ましくは、20nm〜1μmであり、さらに好ましくは、50nm〜500nmである。
本実施形態の有機EL素子における、陽極5から陰極7までの層構成の組み合わせ例を以下に示す。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
e)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
f)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
e)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
g)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
k)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
l)陽極/発光層/電子注入層/陰極
m)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
n)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
また、本実施形態の有機EL素子は、2層以上の発光層を有していてもよく、2層の発光層を有する有機EL素子としては、以下のo)に示す層構成を挙げることができる。
o)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/電荷発生層/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
また、3層以上の発光層を有する有機EL素子としては、具体的には、(電荷発生層/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層)を一つの繰り返し単位として、以下のp)に示す前記繰り返し単位を2つ以上含む層構成を挙げることができる。
p) 陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/(該繰り返し単位)/(該繰り返し単位)/・・・/陰極
上記層構成o)およびp)において、陽極、電極、陰極、発光層以外の各層は必要に応じて削除することができる。
ここで、電荷発生層とは、電界を印加することにより、正孔と電子を発生する層である。電荷発生層としては、例えば酸化バナジウム、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、酸化モリブデンなどから成る薄膜を挙げることができる。
有機EL素子においては、本実施の形態のように基板側に陽極が配置されるのが通常であるが、基板側に陰極を配置するようにしてもよい。
本実施形態の有機EL素子は、さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入性の改善のために、電極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよい。また界面での密着性向上や混合の防止などのために、前述した各層間に薄いバッファー層を挿入してもよい。
(上部封止膜(保護層))
上述のように陰極7が形成された後、基本構造として陽極5−発光層10−陰極7を有してなる発光機能部を保護するために、該発光機能部を封止する上部封止膜(保護層)8が形成される。この上部封止膜8は、通常、少なくとも一つの無機層と少なくとも一つの有機層を有する。積層数は、必要に応じて決定され、基本的には、無機層と有機層は交互に積層される。
なお、基板1および上部封止膜8により発光機能部が被包されていても、プラスチック基板はガラス基板に比べて、ガスおよび液体の透過性が高く、また発光層10などの発光物質は酸化されやすく、水と接触することにより劣化しやすいため、前記基板1としてプラスチック基板が用いられる場合は、プラスチック基板上にガスおよび液体に対するバリア性の高い下部封止膜を積層し、その後、この下部封止膜の上に上記発光機能部を積層する。この下部封止膜は、通常、上記上部封止膜8と同様の構成、同様の材料にて形成される。
[有機EL素子の製造方法]
以下、第1実施形態の有機EL素子の製造方法について説明する。
(第1電極(陽極)形成工程)
前述のいずれかの基板材料からなる基板1を準備する。ガスおよび液体の透過性が高いプラスチック基板を用いる場合は、必要に応じて、基板上に下部封止膜を形成しておく。
次に、準備した基板1上に補助電極4を形成する。この補助電極4については、先に詳しく説明したので、ここでは、説明を省略する。
上記補助電極4を形成した基板1上に前述のいずれかの陽極材料を用いて、第1の電極(陽極)5を形成する。第1の電極(陽極)5は、第1の実施形態では、透明電極とするので、前述のように、ITO、IZO、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、亜鉛アルミニウム複合酸化物等の透明電極材料を使用する。第1電極5を形成させる方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、第1電極5を電気的に分離させた複数のセルに仕切る方法としては、例えば、第1電極5を形成した後に、フォトレジストを用いたエッチング法によりパターン形成する方法が挙げられる。
(発光層形成領域の形成工程)
陽極5を形成した後、その上に絶縁膜を形成し、さらにパターニングすることで、基板1の厚み方向の一方から見て、発光層10の形成される発光層形成領域を囲う隔壁を形成する場合がある。発光層形成領域は、発光領域に相当する。有機EL素子を照明装置の光源に用いる場合、前記発光層形成領域(発光領域)は、その寸法が通常、0.5cm×0.5cm以上となる面積に形成される。
上記隔壁の役割は、複数の有機EL素子を基板上に形成する場合、各有機EL素子間の電気絶縁性を確保するとともに、発光領域を規定することにある。そのために、通常、その厚さ寸法としては0.1〜5μmに設定される。
前記隔壁の作製方法は、通常、感光性材料(フォトレジスト組成物)を用いてフォトリソグラフィーにより形成する。上記感光性材料(フォトレジスト組成物)の塗布は、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター、スリットコーター等を用いたコーティング法により行うことができる。
上記隔壁を形成する絶縁性感光性材料は、ポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらであってもよい。この絶縁性を示す感光性材料としては、具体的には、ポリイミド系、アクリル樹脂系、ノボラック樹脂系の各感光性化合物を用いることができる。なお、この感光性材料には、有機EL素子の表示品位を上げる目的で、光遮光性を示す材料を含有させてもよい。
この隔壁の表面に撥インキ性を付与するために、隔壁形成用の感光性材料に撥インキ性物質を加えても良い。あるいは、絶縁膜を形成した後、その表面に撥インキ性物質を被覆させることにより、隔壁表面に撥インキ性を付与しても良い。この撥インキ性は、発光層などの有機層を形成する際に用いるインキに対して撥液性であることが好ましい。
(陽極と発光層との間に設けられる層の形成工程)
絶縁性隔壁形成後、必要に応じて、前述の正孔輸送層などの層9を形成する。
層9の成膜方法としては、特に制限はないが、低分子材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法、高分子材料では、溶液からの成膜による方法が例示されるが、好ましくは上述の特定の凸版印刷法を用いる。
(発光層形成工程)
従来の有機EL素子の製造方法における発光層の形成工程では、先に、図6〜図8を用いて説明した特定の形状の凸部112を有する凸版印刷版111を用いて、有機発光材料と溶媒とを含む有機発光インキを前記発光層形成領域に塗布することで発光層を形成する。この発光層形成工程については、先に詳述したので、ここでの説明は、省略する。
(陰極と発光層との間に設けられる層の形成工程)
上記発光層10の形成後、必要に応じて、電子輸送層や電子注入層などの層11を形成する。陰極と発光層との間に設けられる層の形成工程については先に説明したので、ここでの説明は省略する。
また、電子注入層の場合、蒸着法、スパッタリング法、印刷法等を用いて形成されるが、好ましくは上述の特定の凸版印刷法を用いる。
(第2電極(陰極)形成工程)
第2電極(陰極)7は、先述のいずれかの材料を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、および金属薄膜を圧着するラミネート法などにより形成する。
陰極7を形成した後、基本構造として陽極5−発光層10−陰極7を有してなる発光機能部を保護するために、該発光機能部を封止する上部封止膜を形成する。この上部封止膜は、必要に応じて、少なくとも一つの無機層と少なくとも一つの有機層とから構成する。これらの積層数は、必要に応じて決定される。また無機層と有機層とは、基本的には交互に積層される。
次に、本発明に係る有機EL素子の製造方法の第2の実施形態を、図9を参照して説明する。
第2の実施形態にしたがって得られる有機EL素子と、先の第1の実施形態にしたがって得られる有機EL素子との違いは、第1の実施形態による有機EL素子が発光部6からの光を透明な陽極(第1電極)5を透過させて透明な支持基板1から外部へ出射するボトムエミッション型の素子であったのに対し、第2の実施形態による有機EL素子では発光部26からの光を透明な陰極(第1電極)27を透過させて透明な保護層28から外部へ出射するトップエミッション型の素子である点にある。
第2の実施形態では、発光部26からの光を透過させる透明な第1電極が透明陰極27であり、第1電極27の保護層28側の表面に補助電極24が形成されている。補助電極24は、第1の実施形態における補助電極4と形状、寸法、構成材料は、同一でよく、透明陰極(第1電極)27に接して設けられている点が異なるだけである。
透明な陰極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物や金属の薄膜であって、透過率の高いものの単層膜又は積層膜が好適に利用でき、用いる有機層により適宜、選択して用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)から成る薄膜や、金、白金、銀、銅、アルミニウム、またはこれらの金属を少なくとも1種類以上含む合金等、さらに導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜等が用いられる。これらの中でも、光透過率の高さ、パターニングの容易さから、ITO、IZO、酸化スズからなる薄膜が好適に用いられる。
また、第2の実施形態においても、発光部26を構成する有機層、特に発光層10を特定の凸版印刷法を用いて形成する。この特定の凸版印刷法は、発光層10の場合で説明すると、発光層10の形成される発光層形成領域に対応する形状の凸部を有し、該凸部の表面部に複数本の凹溝を有する凸版印刷版を用いて、有機発光材料と溶媒とを含む有機発光インキを前記発光層形成領域に塗布して発光層10を形成する。かかる構成は、第1の実施形態における場合と同一でよい。
本発明にかかる有機EL素子を、第2の実施形態にしたがって製造しても、第1の実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。
すなわち、本発明の有機EL素子は、第1の実施形態にしたがって製造しても、第2の実施形態にしたがって製造しても、補助電極を設けることにより透明電極の抵抗による電圧降下を低減するとともに、有機層の膜厚が均一に形成されるので、発光面積が大きい場合でも発光輝度のムラが十分に抑制され、発光が均一であり、高い発光効率を有する。
上記第1の実施形態の有機EL素子は、発光部からの光を透明陽極(第1電極)を透過させて透明な支持基板から外部に出射するボトムエミッション型の素子構造を有している。この第1の実施形態の有機EL素子の素子構造を第1の構造と仮称すると、同じボトムエミッション型の素子構造であって、透明基板側に透明陰極(第1電極)を設け、封止基板側に陽極を設けた構造(第2の構造)の有機EL素子も作製可能である。このような第2の構造の有機EL素子に対しても、本発明は適用可能である。
また、上記第2の実施形態の有機EL素子は、発光部からの光を透明陰極(第1電極)を透過させて透明な封止基板から外部に出射するトップエミッション型の素子構造を有している。この第2の実施形態の有機EL素子の素子構造を第3の構造と仮称すると、同じトップエミッション型の素子構造であって、透明な封止基板側に透明陽極(第1電極)を設け、支持基板側に陰極を設けた構造(第4の構造)の有機EL素子も作製可能である。このような第4の構造の有機EL素子に対しても、本発明は適用可能である。
また、発光部からの光を、透明陽極(第1電極)を透過させて透明な支持基板から外部に出射すると同時に、透明陰極(第1電極)を透過させて透明な封止基板から外部に出射する両面発光型の素子構造も作製可能であり、このような両面発光型の有機EL素子に対しても、本発明は適用可能である。
上述の実施形態に係る有機EL素子の製造方法によって得られた有機EL素子は、曲面状や平面状の照明装置、例えばスキャナの光源として用いられる面状光源、表示装置に好適に用いることができる。
有機EL素子を備える表示装置としては、ドットマトリックス表示装置、および液晶表示装置などを挙げることができる。なお有機EL素子は、ドットマトリックス表示装置、および液晶表示装置において、バックライトとして用いられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示す実施例1では、透明な第1電極に補助電極を形成した場合の効果を確認するために、発光層の形成は従来のスピンコートを用いて行い、透明陽極の基板側の表面に補助電極を配置した有機EL素子を製造した。
なお、合成例1、2において用いた下記構造式(A)〜(C)で表される化合物A〜Cは、国際公開2000/046321号パンフレットに記載された方法に従って合成した。
Figure 0005314385
Figure 0005314385
Figure 0005314385
(合成例1)
下記一般式(1)で表される高分子化合物1を以下の方法により合成した。
Figure 0005314385
先ず、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ社製、商品名:Aliquat336)0.91gと、上記化合物A5.23gと、上記化合物C4.55gとを反応容器(200mLセパラブルフラスコ)に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。その後、トルエン70mLを加え、酢酸パラジウム2.0mg、トリス(o−トリル)ホスフィン15.1mgを加えた後に、還流させて混合溶液を得た。
得られた混合溶液に、炭酸ナトリウム水溶液19mLを滴下後、還流下で終夜攪拌した後、フェニルホウ酸0.12gを加えて7時間攪拌した。その後、300mlのトルエンを加え、反応液を分液し、有機相を酢酸水溶液及び水で洗浄した後、ナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメート水溶液を加えて4時間攪拌した。
次いで、攪拌後の混合溶液を分液した後、シリカゲル−アルミナカラムに通し、トルエンで洗浄した後に、メタノールに滴下してポリマーを沈殿させ、その後、得られたポリマーを濾過、減圧乾燥した後にトルエンに溶解させた。得られたトルエン溶液を再度メタノールに滴下して沈殿物を生じさせ、この沈殿物を濾過、減圧乾燥して高分子化合物1を6.33g得た。得られた高分子化合物1のポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは3.2×10であり、ポリスチレン換算の数平均分子量Mnは8.8×10であった。
(合成例2)
下記一般式(2)で表される高分子化合物2を以下の方法により合成した。
Figure 0005314385
先ず、化合物B22.5gと2,2’−ビピリジル17.6gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。その後、あらかじめアルゴンガスでバブリングして脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)1500gを加え、混合溶液を得た。得られた混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)31gを加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。
次に、得られた反応溶液を冷却した後、この溶液に、25質量%アンモニア水200mL/メタノール900mL/イオン交換水900mL混合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。その後、生成した沈殿物を濾過して回収し、この沈殿物を減圧乾燥した後、トルエンに溶解させた。そして、得られたトルエン溶液を濾過して不溶物を除去した後、このトルエン溶液を、アルミナを充填したカラムに通過させることにより精製した。
次に、精製後のトルエン溶液を、1規定塩酸水溶液で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。そして、このトルエン溶液を、約3質量%アンモニア水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。その後、このトルエン溶液をイオン交換水で洗浄し、静置、分液した後、洗浄後のトルエン溶液を回収した。
次いで、洗浄後のトルエン溶液をメタノール中にそそぎ込み、沈殿物を生じさせ、沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物2を得た。得られた高分子化合物2のポリスチレン換算の重量平均分子量は8.2×10であり、ポリスチレン換算の数平均分子量は1.0×10であった。
支持基板としてガラス基板(100mm×100mm)を用いた。支持基板の温度を120℃にして、Crターゲット及びスパッタリングガスとしてArを用いたDCスパッタリング法により、膜厚1000nmのCrを前記支持基板に堆積させた。このときの製膜圧力は0.5Pa、スパッタリングパワーは2.0kWであった。Cr膜の上にフォトレジストを塗布し、さらに110℃で90秒間ベークした。次に、線幅20mmのラインから構成される正方形の枠状の開口部と前記開口部の枠内に、縦×横のピッチがそれぞれ300μm×100μm、縦×横の線幅がそれぞれ70μm×30μmからなる格子型の開口部とを有するフォトマスクを通して、200mJのエネルギーで露光し、0.5質量%の水酸化カリウム水溶液によって現像後、130℃で110秒間ポストベークした。次いで、Cr用エッチング液に、40℃、120秒間浸漬し、Crのパターニングを行い、次に2質量%水酸化カリウム水溶液に浸漬することで、レジスト残渣を剥離し、Crからなる補助電極(第1補助電極及び第2補助電極)を形成した。
次に、補助電極が形成された基板上に第1電極を形成した。具体的には、基板温度を120℃にし、第1電極材料としてITO焼成ターゲット、スパッタリングガスとしてArを用いて、DCスパッタリング法により、膜厚3000nmのITOを堆積させた。このときの製膜圧力は0.25Pa、スパッタリングパワーは0.25kWであった。その後、200℃のオーブンで40分間アニール処理を行った。その後、第1電極が形成された基板を60℃の弱アルカリ性洗剤、冷水、50℃の温水をもちいて超音波洗浄し、50℃の温水から引き上げて乾燥した後、20分間UV/O洗浄を行った。
次に、0.45μm径のフィルター及び0.2μm径のフィルターをそれぞれ用いて、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(スタルクヴィテック社製、商品名:BaytronP CH8000)の懸濁液を2段階濾過し、2段階目に濾過した溶液を用いて、前記洗浄後の基板にスピンコート法により80nmの厚みで薄膜を形成し、大気雰囲気下においてホットプレート上で、200℃で15分間熱処理し、正孔注入層を形成した。
次いで、合成例1、2で得られた高分子化合物1及び高分子化合物2を重量比で1:1の比で計り取り、トルエンに溶解させ、1質量%の高分子溶液を作製した。上記正孔注入層が形成された基板上に、作製した高分子溶液をスピンコート法により80nmの膜厚で製膜した後、窒素雰囲気下のホットプレート上で130℃、60分間熱処理し、発光層を形成した。
その後、前記発光層が形成された基板を真空蒸着機に導入し、陰極としてLiF、Ca、Alを順次それぞれ、2nm、5nm、200nmの厚みで蒸着し、第2電極を形成した。なお、この蒸着工程においては、真空度が1×10−4Pa以下に到達した後に金属の蒸着を開始した。
最後に、不活性ガス中で、第2電極が形成された基板における第2電極の表面をガラス板で覆い、さらに4辺を光硬化樹脂で覆った後に、光硬化樹脂を硬化させることで保護層を形成して、有機EL素子を得た。
(比較例1)
上記実施例1において、補助電極を形成する際のフォトマスクとして、線幅20mmのラインから構成される正方形の枠状の開口部のみを有するフォトマスクを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較用の有機EL素子を作製した。
(比較例2)
上記実施例1において、補助電極を形成する際のフォトマスクとして、正方形の枠状の開口部が形成されておらず、縦×横のピッチがそれぞれ300μm×100μm、縦×横の線幅がそれぞれ70μm×30μmからなる格子型の開口部のみを有するフォトマスクを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較用の有機EL素子を作製した。
(補助電極形成効果の評価)
実施例1及び比較例1〜2で得られた有機EL素子の発光特性を評価した。具体的には、素子全体に8Vの電圧を印加した際の発光輝度を測定し、さらに発光面の様子を目視にて観察した。得られた結果を下記(表1)に示す。
Figure 0005314385
(表1)に示した結果から明らかなように、本発明方法によって得た有機EL素子においては、発光面積が大きい場合でも発光輝度のムラが十分に抑制され、均一発光が可能であることが確認された。
以下の実施例2,3では、本発明の有機EL素子の製造方法における特徴構成の一つである発光層の形成方法による効果を確認するために、本発明で用いる特定形状の凸版印刷板、即ち印刷方向に対応する方向に延伸する凹溝が複数形成されている凸部を有する凸版印刷版を用いてガラス基板上に有機発光インキを塗布し、製膜特性を確認した。
(実施例2)
印刷方向に対応する方向に延伸する凹溝が複数形成されている凸部を有する凸版印刷版を用いて、ガラス基板上に有機発光インキを塗布した。ガラス基板には、200mm(縦)×200mm(横)×0.7mm(厚み)の透明ガラス板を用いた。
またインキとして、アニソールとシクロへキシルベンゼンとを重量比1:1で混合した混合溶媒に、高分子発光材料(サメイション製、商品名「GP1300」)を溶解して有機発光インキを調整した。有機発光インキにおける高分子発光材料の濃度を1重量%とした。
印刷に用いた印刷機は、日本写真印刷(株)製の「オングストローマーSDR−0023(商品名)、版ドラム直径:80mm」であった。印刷速度は50mm/秒とした。
版と基板とが接触する状態を印刷押し込み量0μmとして、その位置から版を50μm押し付けた状態(印刷押し込み量=50μm)で印刷した。
印刷版としてポリエステル系樹脂製のフレキソ印刷版(凸版印刷版)を用いた。このフレキソ印刷版の表面部には、等間隔で配置された複数本の凹溝が形成されている。凸条の短手方向の幅(ライン)は、40μmであり、凹溝の短手方向の幅(スペース)は、40μmであった(ライン/スペース=40μm/40μm)。凸条の高さは15μmであった。
(実施例3)
フレキソ印刷版のみを異ならせて、実施例1と同様にガラス基板上に有機発光インキを塗布した。
用いたフレキソ印刷版の表面部には、等間隔で配置された複数本の凹溝が形成されている。凸条の短手方向の幅(ライン)は、30μmであり、凹溝の短手方向の幅(スペース)は、50μmであった(ライン/スペース=30μm/50μm)。凸条の高さは15μmであった。
(比較例4)
フレキソ印刷版のみを異ならせて、実施例2と同様にガラス基板上に有機発光インキを塗布した。フレキソ印刷版は、表面が平坦な版(ベタ版)を用いた。
(比較例5〜9)
フレキソ印刷版のみを異ならせて、実施例2と同様にガラス基板上に有機発光インキを塗布した。比較例5〜9では、網版を用いた。比較例5、6、7、8、9では、それぞれ100/インチ、200/インチ、400/インチ、600/インチ、900/インチの網版を用いた。網点の高さは15μmであった。
(評価)
紫外線を印刷物に当て、塗布膜からの蛍光(PL)の強度分布を光学顕微鏡で観察し、印刷膜厚分布(印刷ムラ)を評価した。この評価結果を(表2)に示す。
Figure 0005314385
なお、(表2)において、記号「○」は、印刷ムラがなかったことを表し、記号「×」は、印刷ムラがあったことを表す。
以上の結果から、凸版印刷版の凸部表面に複数本の凹溝を形成することにより、均一な膜厚で有機発光インキを塗布できることが確認された。
本発明の第1の実施形態の有機EL素子の断面図である。 有機EL素子における第1補助電極及び第2補助電極の位置関係の一例を概略的に示す平面図である。 有機EL素子における第1補助電極及び第2補助電極の位置関係の一例を概略的に示す平面図である。 有機EL素子における第1補助電極及び第2補助電極の位置関係の一例を概略的に示す平面図である。 有機EL素子における第1補助電極及び第2補助電極の位置関係の他の一例を概略的に示す平面図である。 従来の有機EL素子の製造において発光層を形成するために用いられている凸版印刷版の凸部の表面構造を示す該凸部の断面構成図である。 本発明の有機EL素子の製造において発光層を形成するために用いられている凸版印刷版の凸部の表面構造を示す該凸部の断面構成図である。 図7に示した凸版印刷版の凸部表面の拡大断面構成図である。 本発明の第2の実施形態の有機EL素子の断面図である。
符号の説明
1 透明支持基板
2,2a,2b,2c,2d 第1補助電極
3,3a,3b,3c,3d 第2補助電極
4 補助電極
5 透明陽極(第1電極)
6 発光部
7 陰極(第2電極)
8 保護膜(上部封止膜)
9 陽極と発光層との間に設けられる層
10 発光層
11 陰極と発光層との間に設けられる層
21 支持基板
22 第1補助電極
23 第2補助電極
24 補助電極
25 陽極(第2電極)
26 発光部
27 透明陰極(第1電極)
28 保護膜(上部封止膜)
29 陽極と発光層との間に設けられる層
30 発光層
31 陰極と発光層との間に設けられる層
103 有機発光インキ
111 凸版印刷版
112 凸部
112a 凸条
112b 凸溝

Claims (6)

  1. 透明な第1電極と、前記第1電極に接して設けられ、該第1電極よりも電気抵抗値が低い補助電極と、前記第1電極とは極性が異なる第2電極と、前記第1電極および第2電極の間に配置された有機層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極に接続される枠状の第1補助電極と、該第1補助電極の枠内に配置されるとともに該第1補助電極に電気的に接続され、該第1補助電極よりも線幅が狭い第2補助電極とを含む補助電極を形成する補助電極形成工程と、
    前記有機層が形成される有機層形成領域に対応する形状の凸部を有し、該凸部の表面部に複数本の凹溝と凸条とを有する凸版印刷版と、前記有機層を構成する有機材料および溶媒を含むインキとを用いる印刷法により有機層を形成する有機層形成工程と、
    第2電極を形成する工程とを有し、
    前記有機層形成領域の寸法が、1cm×1cm以上であり、
    前記凹溝の短手方向の幅が40μm〜50μmであり、前記凸条の短手方向の幅が30μm〜40μmである有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 補助電極形成工程では、前記第2補助電極の線幅を前記第1補助電極の線幅で除した値を1/1000〜1/10に設定することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記複数本の凹溝の長手方向の少なくとも一端が、前記凸部の側面において開放していることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を用いて得られた有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする照明装置。
  6. 請求項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする面状光源。
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