JP5314255B2 - 回転流体機械のシール装置および回転流体機械 - Google Patents

回転流体機械のシール装置および回転流体機械 Download PDF

Info

Publication number
JP5314255B2
JP5314255B2 JP2007150677A JP2007150677A JP5314255B2 JP 5314255 B2 JP5314255 B2 JP 5314255B2 JP 2007150677 A JP2007150677 A JP 2007150677A JP 2007150677 A JP2007150677 A JP 2007150677A JP 5314255 B2 JP5314255 B2 JP 5314255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing device
seal portion
gap
guide
impeller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007150677A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008303766A (ja
Inventor
彰宏 中庭
穣 枡谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007150677A priority Critical patent/JP5314255B2/ja
Priority to CN2008800069739A priority patent/CN101622459B/zh
Priority to US12/528,509 priority patent/US8328510B2/en
Priority to EP08764669.1A priority patent/EP2154380B1/en
Priority to PCT/JP2008/059636 priority patent/WO2008149704A1/ja
Publication of JP2008303766A publication Critical patent/JP2008303766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5314255B2 publication Critical patent/JP5314255B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D17/00Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
    • F04D17/08Centrifugal pumps
    • F04D17/10Centrifugal pumps for compressing or evacuating
    • F04D17/12Multi-stage pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/08Sealings
    • F04D29/10Shaft sealings
    • F04D29/102Shaft sealings especially adapted for elastic fluid pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/66Combating cavitation, whirls, noise, vibration or the like; Balancing
    • F04D29/661Combating cavitation, whirls, noise, vibration or the like; Balancing especially adapted for elastic fluid pumps

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Mechanical Sealing (AREA)

Description

本発明は、多段圧縮機などの回転流体機械に適用して好適な回転流体機械のシール装置および回転流体機械に関する。
多段の遠心圧縮機などの回転流体機械においては、旋回失速の発生により回転軸の振動(軸振動)が発生することが知られており、この軸振動の発生点が圧縮機の運転限界になっていることが知られている。
上述の旋回失速を防止する方法として、ベーンレス部分の流路面積を絞る方法、つまり当該流路における回転軸線方向の高さを小さくする方法が知られている。このようにすることで、ベーンレス部分における径方向外側に向かう流速成分が速くなり、インペラ出口での流れの剥離が防止され、旋回失速の発生が抑制される。
しかしながら、ベーンレス部分の流路面積を絞ると、ベーンレス部分における損失が大きくなり、圧縮機の効率が下がるという問題があった。
一方、多段の遠心圧縮機などには、段間における流体漏れを防止する段間ラビリンスが配置されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
この段間ラビリンスを介して後段から前段に漏れる流体の流れが、上述の旋回失速を抑制する働きがあることも知られている。つまり、上述の漏れ流れにより、後段、段間ラビリンス、前段のディフューザの順に流れる循環流れが形成され、この循環流れにより、ディフューザにおける流体流れの半径方向外側に向かう流れ成分が速くなる。そのため、インペラ出口での流れの剥離が防止され、旋回失速の発生が抑制される。
特開昭58−022444号公報 特許第2756118号公報
しかしながら、上述の特許文献1および2に記載の段間ラビリンスにより旋回失速の防止する方法では、圧縮機の効率が低下するという問題があった。
つまり、旋回失速を防止するためには、ディフューザにおける流体流れの半径方向外側に向かう流れ成分を、ある程度以上の流速にする必要がある。この流速を満たすためには段間ラビリンスのクリアランスを大きくする必要がある。このように、クリアランスを大きくすると旋回失速を防止できるが、後段から前段に漏れる流体流れの流量が増えることになり、圧縮機の効率が低下するという問題があった。
さらに、段間ラビリンスのクリアランスを通過する漏れ流れには、回転軸の周方向に向かう流速成分が含まれておらず、漏れ流れがインペラの背面を流れる際に、インペラの回転により漏れ流れに周方向の流速成分が与えられていた。つまり、インペラは、漏れ流れに周方向の流速成分を与えるという余分な仕事をするため、圧縮機の効率が低下するという問題があった。
その他にも、インペラ出口からディフューザに流入する流体流れと、インペラ背面からディフューザに流入する流体流れが合流する際に、周方向の流速成分の流速が異なるため損失が発生し、圧縮機の効率が低下するという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、多段の回転流体機械において、効率低下を小さくするとともに、旋回失速を抑制することができる回転流体機械のシール装置および回転流体機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の回転流体機械のシール装置は、複数段の回転流体機械に設けられる回転流体機械のシール装置であって、複数の羽根車を有する回転軸を内部に回転可能に収納する筐体と、該筐体の内面に前記複数の羽根車の間に取り付けられ、前記回転軸に対して径方向または軸線方向の少なくとも一方に沿って延びるとともに、間を通過する流体に前記回転軸の回転方向に向かう流速成分を与える複数の案内部と、前記複数の案内部における前記筐体に取り付けられた一の端部と反対側の他の端部をつなぎ、前記複数の案内部の間の空間と、前記羽根車と前記案内部との間の空間とを仕切る仕切り部と、前記径方向に延びる環状突起であって、前記回転軸または前記筐体との間に第1隙間を形成し、後段の前記羽根車側から前記複数の案内部に向かって流れる流体を遮る第1シール部と、環状突起であって、前記回転軸または前記仕切り部との間に第2隙間を形成し、前記第1シール部側から前記羽根車と前記案内部との間の空間流れる流体を遮る第2シール部と、が設けられ、前記複数の案内部の間には、前記第1シール部を通過した流体が流入し、前段の前記羽根車側へ流出することを特徴とする。
本発明によれば、後段側の羽根車から、第1隙間、および複数の案内部の間または第2隙間を介して、前段側の羽根車に流体が循環する経路が形成されるため、回転流体機械における旋回失速の発生を防止することができる。
さらに、後段側の羽根車から第1隙間を通って複数の案内部に向かって流れる流体の大半は、複数の案内部、筐体および仕切り部に囲まれた、上述の複数の案内部の間を流れ、残りの流体は、第2隙間を流れる。複数の案内部は、間を通過する流体に対して、回転軸の回転方向に向かう流速成分を与えるため、回転流体機械における効率の低下を防止することができる。
上記発明においては、前記複数の案内部における前記他の端部は、前記回転軸から径方向外側に延びる前記羽根車と対向し、前記仕切り部は、前記径方向に延びるとともに、前記他の端部をつなぐリング板状に形成され、前記複数の案内部の間の空間を前記径方向側に向かって、前記流体を通過させることが望ましい。
本発明によれば、上述の複数の案内部の間の空間における流体の流れる方向を、径方向に沿って側に向かう方向にすることで、シール装置における上述の軸線方向に沿う方向の長さを短くすることができる。さらには、本発明のシール装置が設けられた多段の回転流体機械における軸線方向の長さを短くすることができる。
さらに、シール装置における上述の軸線方向に沿う方向の長さを変えることなく、案内部における流体の流れに沿う方向の長さ、つまり径方向の長さを長くすることができる。そのため、流体が上述の複数の案内部の間を流れる間に、流体に径方向の流速成分をより確実に与えることができる。
上記発明においては、前記複数の案内部における前記他の端部は、前記回転軸の外周面と対向し、前記仕切り部は、前記軸線方向に延びるとともに、前記他の端部をつなぐ円筒状に形成され、前記複数の案内部の間の空間を前記軸線方向に沿って、前記流体を通過させることが望ましい。
本発明によれば、上述の複数の案内部の間の空間における流体の流れる方向を、軸線方向に沿って第1シール部から複数の案内部に向かう方向にすることで、シール装置における上述の径方向に沿う方向の長さを短くすることができる。
上記発明においては、前記第2シール部は、前記径方向に延びる環状突起であって、前記回転軸における前記第1シール部または前記第2シール部と対向する位置に、前記回転軸の外周面を拡径する段差部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、第1シール部または第2シール部と対向する位置に、回転軸の外周面を拡径する段差部を設けることにより、上述の径方向における第1隙間と第2隙間との相対位置を変えることができる。そのため、第1隙間を通過した流体が、直接、第2隙間に流入することが防止され、シール装置のシール性能の向上を図ることができる。
上記発明においては、前記案内部は、前記径方向外側向かって前記回転軸の回転方向に傾斜する板状の部材、または、前記軸線方向に沿って、前記第1シール部から前記第2シール部に向かい前記回転軸の回転方向に傾斜する板状の部材であることが望ましい。
本発明によれば、案内部の形状を板状にすることにより、例えば、翼状の場合と比較して、形状が単純なためシール装置の製造が容易となる。
上記発明においては、前記案内部は、前記径方向または前記軸線方向に沿って延びる翼状の部材であり、前記径方向外側向かって前記回転軸の回転方向に湾曲、または、前記軸線方向に沿って、前記第1シール部から前記第2シール部に向かい前記回転軸の回転方向に湾曲することが望ましい。
本発明によれば、案内部の形状を翼状にするとともに、回転軸の回転方向に向かって湾曲させることにより、案内部が板状である場合と比較して、複数の案内部を通過する流体に回転軸の回転方向に向かう流速成分を効率よく与えることができる。
本発明の回転流体機械は、上記本発明のシール装置が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明のシール装置が設けられているため、シール装置を介して後段側の羽根車から前段側の羽根車に向かって流体を流すことができ、回転流体機器における旋回失速の発生を防止することができる。
後段側の羽根車から前段側の羽根車に向かってシール装置を流れる流体に、回転軸の回転方向の流速成分を与えることができ、回転流体機械における効率低下を防止することができる。
本発明の回転流体機械のシール装置および回転流体機械によれば、後段側の羽根車から、第1隙間、および複数の案内部の間または第2隙間を介して、前段側の羽根車に流体が循環する経路が形成されるため、回転流体機械における旋回失速の発生を防止することができるという効果を奏する。
さらに、複数の案内部は、間を通過する流体に対して、回転軸の回転方向に向かう流速成分を与えるため、回転流体機械における効率の低下を防止することができるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る圧縮機について図1から図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る圧縮機の構成を説明する模式図である。
圧縮機(回転流体機械)1は、モータなどの外部の動力源から回転駆動力の供給を受けて、高圧のガスを供給するものである。本実施形態では、本発明の多段の圧縮機に適用して説明する。
圧縮機1には、図1に示すように、筐体2と、回転軸3と、複数のインペラ(羽根車)4と、シール装置5と、が設けられている。
筐体2は、内部に回転軸3および複数のインペラ4を回転可能に保持するとともに、インペラ4の間の内面にシール装置5が設けられているものである。さらに、筐体2には、前段インペラ4により高圧にされたガスを、後段のインペラ4に供給するディフューザ11と、インペラ4が回転可能に配置されるインペラ室13と、が設けられている。
ディフューザ11は、前段のインペラ4により径方向外側に向けて送出されたガスの動圧の一部を静圧に変換して圧力を高めるとともに、リターンベーン12にガスを導くものである。
リターンベーン12は、径方向内側に延びる方向を変え、後段のインペラ4の中央部まで延びる流路である。
インペラ室13は、複数のリターンベーン12の間に形成され、内部に配置されるインペラ4と略相似形に形成された空間である。インペラ室13におけるディスク22と対向する位置には、回転軸3が貫通する貫通孔が形成され、当該貫通孔には、シール装置5が配置されている。
回転軸3は、外部から供給された回転駆動力をインペラ4に伝達するものである。
回転軸3には、図1に示すように、中央部に径方向外側に延びるインペラ4が設けられている。
インペラ4は、外部から供給された回転駆動力により回転駆動され、その運動エネルギをガスに伝達し、ガスの圧力を高めるものである。
インペラ4には、複数の回転翼21と、ディスク22と、シュラウド23と、が設けられている。
回転翼21は、回転駆動されることにより、回転翼21の間を流れるガスにエネルギを与え、より高圧とされたガスを生成するものである。
回転翼21は、ディスク22およびシュラウド23の間に、回転軸3の周方向に等間隔に、かつ軸線方向に延びて配置されている。
ディスク22は、回転軸3から径方向外側に延びる円板状の部材であり、シュラウド23と対向する面は、回転軸3に向かってシュラウド23に近づく滑らかな曲面として形成されている。一方、ディスク22の背面(図1の右側の面)は、回転軸3に対して略垂直な面として形成され、インペラ室13との間にディスク背面流れが流れる隙間が形成されている。
シュラウド23は、ディスク22に対して前段のインペラ4側に対向配置された、回転軸3の径方向に沿って延びるリング板状の部材であり、回転軸3に向かって前段のインペラ4に近づく曲面状に形成されたものである。インペラ室13におけるシュラウド23と対向する面であって、前段のインペラ4の近傍領域には、シュラウド23とインペラ室13との間を流れる漏れ流れを遮るシュラウド側シール部24が設けられている。
シュラウド側シール部24は、インペラ室13からシュラウド23に向かって延びる環状の突起であって、ラビリンスシールを形成するものである。
シール装置5は、筐体2と回転軸3との間を介して、後段のインペラ4側から前段のインペラ4側に向かって漏れるガス流れを遮るものであって、この漏れ流れに回転軸3の周方向の流速成分を加えるものである。
シール装置5には、複数の案内板(案内部)31と、仕切り板(仕切り部)32と、第1シール部34と、第2シール部33とが設けられている。
図2は、図1のシール装置の構成を説明する模式図である。図3は、図2の案内板の構成を説明するA−A断面視図である。
複数の案内板31は、シール装置5を通過する漏れ流れに含まれる周方向の流速成分を加える翼状の部材である。
案内板31は、図1から図3に示すように、インペラ室13のディスク22と対向する面であって、回転軸3の近傍に、回転軸3の軸線方向に沿って延びるとともに、周方向に等間隔に配置されている。さらに、案内板31は、径方向外側に向かって、回転軸3の回転方向に傾いて配置されている。
仕切り板32は、複数の案内板31の間の空間と、ディスク22と案内板31との間の空間とを仕切るリング板状の部材である。
仕切り板32は、径方向に延びるリング板状の部材であって、複数の案内板31におけるディスク22側の端部を繋ぐように配置されるものである。
第1シール部34は、筐体2と回転軸3との間のガス流れを遮り、圧縮機1の内部から高圧ガスが外部に漏れることを防止するものである。
第1シール部34は、筐体2における回転軸3と対向する面に、筐体2から回転軸3に向かって、つまり径方向内側に向かって延びる複数の環状突起であり、ラビリンスシールを形成するものである。第1シール部34と回転軸3との間には第1隙間36が形成されている。
第2シール部33は、ディスク22と仕切り板32との間のガス流れを遮り、回転軸3と第1シール部34との間のガス流れの大半を、複数の案内板31と、仕切り板32と、インペラ室13とに囲まれた空間に導くものである。
第2シール部33は、仕切り板32の内周端部から回転軸3に向かって、つまり径方向内側に向かって延びる環状突起であり、回転軸3との間に第2隙間35を形成するものである。
次に、上記の構成からなる圧縮機1における高圧ガスの生成について図1を参照しながら説明する。
外部から回転駆動力が供給された圧縮機1は、回転軸3を介してインペラ4が回転駆動される。インペラ4が回転駆動されると、回転翼21の間のガスは回転翼21とともに回転され、遠心力により径方向外側へ送り出される。一方、回転翼21の間には、前段のインペラ4から送出されたガスが流入する。
径方向外側へ送り出されたガスは、ディフューザ11に流入し、インペラ4により与えられた動圧の一部が静圧に変換され、より高圧のガスとなる。このようにして生成された高圧ガスは、ディフューザ11を介して後段のインペラ4に供給される。
一方、ディフューザ11内の高圧ガスの一部は、インペラ室13とシュラウド23との間に流入する。
インペラ室13とシュラウド23との間に流入した高圧ガスは、圧力差によりインペラ上流側に向かって流れる。この流れは、シュラウド側シール部24により遮られ、流れの流量が絞られる。
さらに、リターンベーン出口における高圧ガスの一部は、回転軸3と筐体2との間に流入し、シール装置5を介してインペラ室13とディスク22との間に流入する。インペラ室13とディスク22との間に流入したガス流れは、径方向外側に向かって流れ、再びディフューザ11に流入する。つまり、ディフューザ11とインペラ室13とディスク22との間とを循環する流れが形成されている。
この循環流れは、回転軸3と筐体2との間に配置されたシール装置5により遮られ、流れの流量が絞られるとともに、周方向の流速成分が与えられる。シール装置5における漏れガスの流れについては、以下に詳しく述べる。
次に、本実施形態の特徴であるシール装置5における作用について図2および図3を参照しながら説明する。
上述のように、リターンベーン12出口近傍から回転軸3と筐体2との間に流入し、ディスク22に向かうガス流れには、回転軸3における周方向の流速成分は含まれておらず、当該ガス流れは軸線方向に沿って流れる。
軸線方向に沿って流れるガスは、ラビリンスシールを構成する第1シール部34により遮られる。第1シール部34により遮られるガス流れの一部は、第1シール部34と回転軸3との間の第1隙間36を通過して、ディスク22に向かって流れる。
ディスク22に向かうガス流れの大半は、案内板31が設けられている位置で径方向外側に流れの向きを変えて、案内板31と筐体2と仕切り板32との間の空間に流入する。案内板31は、図2および図3に示すように、径方向外側に向かって、回転軸3の回転方向に傾斜するため、径方向外側に向かうガス流れには、回転軸3の回転方向に向かう周方向の流速成分が与えられる。
なお、回転軸3と仕切り板32との間には、第2シール部33が配置され、第2シール部33と回転軸3により形成された第2隙間35からなる絞りが形成されている。そのため、ディスク22と仕切り板32との間からなる流路には、ディスク22に向かうガス流れの一部のみが流入し、大半が案内板31の間に形成された流路に流入する。
さらに、案内板31におけるディスク22側の端部に仕切り板32が設けられているため、案内板31の間からディスク22と仕切り板32の間にディスク22に向かうガス流れが流入することもないし、逆に、ディスク22と仕切り板32の間から案内板31の間にディスク22に向かうガス流れが流入することもない。
一方、第2隙間35を通過したガス流れは、案内板31の間を通過したガス流れと合流する。合流後のガス流れは、ディスク22の背面とインペラ室13との間の隙間を径方向外側に向かい、ディフューザ11に流入する。
なお、本実施形態では、第2隙間35は十分に狭く、第2シール部33による流れを遮る機能が十分に作用している例に適用して説明している。
上記の構成によれば、後段側のインペラ4から、第1隙間36、および複数の案内板31の間または第2隙間35を介して、前段側のインペラ4に流体が循環する経路が形成されるため、圧縮機1における旋回失速の発生を防止することができる。
さらに、後段側のインペラ4から第1隙間36を通って複数の案内板31に向かって流れるガスの大半は、複数の案内板31、筐体2および仕切り板32に囲まれた、上述の複数の案内板31の間を流れ、残りのガスは、第2隙間35を流れる。複数の案内板31は、間を通過するガスに対して、回転軸3の回転方向に向かう流速成分を与えられ、ガスとディスク間に生じる摩擦損失が小さくなるので、圧縮機1における効率の低下を防止することができる。
上述の複数の案内板31の間の空間におけるガスの流れる方向を、径方向に沿って側に向かう方向にすることで、シール装置5における上述の軸線方向に沿う方向の長さを短くすることができる。さらには、本実施形態のシール装置5が設けられた多段の圧縮機1における軸線方向の長さを短くすることができる。
さらに、シール装置5における上述の軸線方向に沿う方向の長さを変えることなく、案内板31におけるガスの流れに沿う方向の長さ、つまり径方向の長さを長くすることができる。そのため、ガスが上述の複数の案内板31の間を流れる間に、ガスに径方向の流速成分をより確実に与えることができる。
案内板31の形状を翼状にするとともに、回転軸3の回転方向に向かって湾曲させることにより、案内板31が板状である場合と比較して、複数の案内板31を通過するガスに回転軸3の回転方向に向かう流速成分を効率よく与えることができる。
本実施形態のシール装置5が設けられているため、シール装置5を介して後段側のインペラ4から前段側のインペラ4に向かってガスを流すことができ、圧縮機1における旋回失速の発生を防止することができる。
後段側のインペラ4から前段側のインペラ4に向かってシール装置5を流れるガスに、回転軸3の回転方向の流速成分を与えることができ、圧縮機1における効率低下を防止することができる。
図4は、図2のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述の実施形態のように、第1シール部34および第2シール部33は径方向内側に向かって延びる環状突起であって、回転軸3との間にそれぞれ第1隙間36および第2隙間35を形成してもよいし、図4に示すように、第1シール部34および第2シール部を径方向外側に向かって延びる環状突起とし、第1シール部34と筐体2との間に第1隙間36を形成し、第2シール部33および第1シール部34を径方向外側に向かって延びる環状突起とし、第2シール部33と仕切り板32との間に第2隙間35を形成してもよく、特に限定するものではない。
〔第1の実施形態の第1変形例〕
次に、本発明の第1の実施形態の第1変形例について図5および図6を参照して説明する。
本変形例の圧縮機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、シール装置の構成が異なっている。よって、本変形例においては、図5および図6を用いてシール装置の構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図5は、本変形例に係る圧縮機におけるシール装置の構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
圧縮機(回転流体機械)101のシール装置105には、図5に示すように、複数の案内板31と、仕切り板32と、第1シール部34と、第2シール部33と、段差部103とが設けられている。
段差部103は、回転軸3の外周面に配置される円筒状の部材であって、インペラ4のディスク22に隣接して配置されるものである。
段差部103における、回転軸3の軸線方向の長さは、少なくともディスク22から仕切り板32まで隙間より長く、段差部103の厚さ、つまり段差部103の内周面から外周面までの厚さは、第1隙間36よりも厚く形成されている。
そのため、段差部103は、第2シール部33との間に第2隙間35を形成している。本変形例で形成される第2隙間35は、第1の実施形態の第2隙間35と比較して、間隔が同等またはそれより広く形成されている。さらに、第2隙間35の回転軸3からの距離つまり径方向の位置は、第1隙間36よりも離れている、つまり外径側に位置している。
次に、本変形例の特徴であるシール装置105における作用について図5を参照しながら説明する。なお、本変形例の圧縮機101における高圧ガスの生成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
後段側のインペラ4から第1隙間36を通って、ディスク22に向かうガス流れについては、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
第1隙間36を通ったガス流れは回転軸3の軸線方向に沿って流れ、その大半は径方向外側に向かって流れの向きを変えて案内板31の間に流入する。
回転軸3の軸線方向に沿って流れ続けた残りのガス流れは、段差部103に衝突して第2隙間35への流入を遮られる。
以後の案内板31の間におけるガス流れ等については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、第2シール部33と対向する位置に、回転軸3の外周面を拡径する段差部103を設けることにより、上述の径方向における第1隙間36と第2隙間35との相対位置を変えることができる。そのため、第1隙間36を通過したガスが、直接、第2隙間35に流入することが防止され、シール装置105のシール性能の向上を図ることができる。
図6は、図5のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述の実施形態のように、第1シール部34および第2シール部33は径方向内側に向かって延びる環状突起であって、回転軸3との間に第1隙間36を形成し、段差部103との間に第2隙間35を形成してもよいし、図6に示すように、第1シール部34および第2シール部33を径方向外側に向かって延びる環状突起とし、第1シール部34と筐体2との間に第1隙間36を形成し、第2シール部33と仕切り板32との間に第2隙間35を形成してもよく、特に限定するものではない。
〔第1の実施形態の第2変形例〕
次に、本発明の第1の実施形態の第2変形例について図7を参照して説明する。
本変形例の圧縮機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、シール装置の構成が異なっている。よって、本変形例においては、図7を用いてシール装置の構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図7は、本変形例に係る圧縮機におけるシール装置の構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
圧縮機(回転流体機械)201のシール装置205には、図7に示すように、複数の案内板31と、仕切り板32と、第1シール部34と、第2シール部33と、段差部(段差部)203とが設けられている。
段差部203は、回転軸3の外周面に配置される円筒状の部材であって、第1シール部34と対向する位置に配置されるものである。
段差部203における、段差部203の厚さ、つまり段差部203の内周面から外周面までの厚さは、第2隙間35よりも厚く形成されている。さらに、第1隙間36の回転軸3からの距離つまり径方向の位置は、第2隙間35よりも離れている、つまり外径側に位置している。
次に、本変形例の特徴であるシール装置205における作用について図7を参照しながら説明する。なお、本変形例の圧縮機201における高圧ガスの生成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
後段側のインペラ4から第1隙間36を通って、ディスク22に向かうガス流れについては、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
第1隙間36を通ったガス流れは回転軸3の軸線方向に沿って流れ、その大半は径方向外側に向かって流れの向きを変えて案内板31の間に流入する。
回転軸3の軸線方向に沿って流れ続けた残りのガス流れは、仕切り板32または第2シール部33に衝突して第2隙間35への流入を遮られる。
以後の案内板31の間におけるガス流れ等については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、第1シール部34と対向する位置に、回転軸3の外周面を拡径する段差部203を設けることにより、上述の径方向における第1隙間36と第2隙間35との相対位置を変えることができる。そのため、第1隙間36を通過したガスが、直接、第2隙間に流入することが防止され、シール装置205のシール性能の向上を図ることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図8から図10を参照して説明する。
本実施形態の圧縮機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、シール装置の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図8から図10を用いてシール装置の構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
圧縮機(回転流体機械)301のシール装置305には、図8に示すように、複数の案内板(案内部)331と、仕切り板(仕切り部)332と、第2シール部333と、第1シール部34と、段差部(段差部)303とが設けられている。
図9は、図8の案内板の構成を説明するB−B断面視図である。図10は、図8の案内板の構成を説明するC−C断面視図である。
複数の案内板331は、シール装置305を通過する漏れ流れに周方向の流速成分を与える板状の部材である。
案内板331は、図8から図10に示すように、筐体2の回転軸3と対向する面に、回転軸3の軸線方向および径方向に沿って延びるとともに、周方向に等間隔に配置されている。
仕切り板332は、複数の案内板331の間の空間と、回転軸3と案内板31との間の空間とを仕切る円筒状の部材である。
仕切り板32は、回転軸3の軸線方向に延びる円筒状の部材であって、複数の案内板331における回転軸3側の端部を繋ぐように配置されるものである。
第2シール部333は、回転軸3と仕切り板332との間に流入するガス流れを遮り、段差部303と筐体2との間のガス流れの大半を、複数の案内板331と、仕切り板332と、筐体2とに囲まれた空間に導くものである。
第2シール部333は、仕切り板332の外周面における中央部から回転軸3に向かって、つまり径方向内側に向かって延びる環状突起であり、回転軸3との間に第2隙間35を形成するものである。
段差部303は、回転軸3の外周面に配置される円筒状の部材であって、第1シール部34と対向する位置に配置されるものである。
段差部303における、段差部303の厚さ、つまり段差部303の内周面から外周面までの厚さは、第2隙間35よりも厚く、より好ましくは、径方向における案内板331の中間位置付近までの厚さに形成されている。さらに、第1隙間36の回転軸3からの距離つまり径方向の位置は、第2隙間35よりも離れている、つまり外径側に位置している。
次に、本変形例の特徴であるシール装置305における作用について図8から図10を参照しながら説明する。なお、本変形例の圧縮機301における高圧ガスの生成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
後段側のインペラ4から第1隙間36を通って、ディスク22に向かうガス流れについては、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
第1隙間36を通ったガス流れは、図8および図9に示すように、段差部303の外周面に沿って流れ、その大半は案内板331と筐体2と仕切り板332との間の空間に直接流入する。
案内板331は、図10に示すように、ディスク22に向かって(図10の左方向に向かって)、回転軸3の回転方向に傾斜して延びている。そのため、案内板331の間から流出するガス流れには、回転軸3の回転方向の流速成分が与えられる。
なお、回転軸3と仕切り板332との間には、図9に示すように、第2シール部333が配置され、第2シール部333と回転軸3により形成された第2隙間35からなる絞りが形成されている。さらに、回転軸3および段差部303の間の流路と、回転軸3および仕切り板332の間に流路との間は、クランク状に折れ曲がっている。
そのため、第2隙間35を通過するガス流れに対する流路抵抗は、案内板331の間を流れるガス流れに対する流路抵抗と比較して、抵抗が高くなるためガス流れの大半は、案内板331の間に形成された流路に流入する。
さらに、案内板331における回転軸3側の端部に仕切り板332が設けられているため、案内板331の間から回転軸3と仕切り板332の間にガス流れが流入することもないし、逆に、回転軸3と仕切り板332の間から案内板331の間にガス流れが流入することもない。
案内板331の間から流出したガス流れは、回転軸3の外周面と筐体2との間を、ディスク22に向かって流れ、ディスク22とインペラ室13との間の隙間に流入する。
以後のガス流れ等については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、上述の複数の案内板331の間の空間におけるガスの流れる方向を、軸線方向に沿って第1シール部34から複数の案内板331に向かう方向にすることで、シール装置305における上述の径方向に沿う方向の長さを短くすることができる。
第2シール部333と対向する位置に、回転軸3の外周面を拡径する段差部303を設けることにより、上述の径方向における第1隙間36と第2隙間35との相対位置を変えることができる。そのため、第1隙間36を通過したガスが、直接、第2隙間35に流入することが防止され、シール装置305のシール性能の向上を図ることができる。
案内板331の形状を板状にすることにより、例えば、翼状の案内板の場合と比較して、形状が単純なためシール装置305の製造が容易となる。
〔第2の実施形態の第1変形例〕
次に、本発明の第2の実施形態の第1変形例について図11から図13を参照して説明する。
本変形例の圧縮機の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、シール装置の構成が異なっている。よって、本変形例においては、図11から図13を用いてシール装置の構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図11は、本変形例に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。図12は、図11のシール装置の構成を説明するD−D断面視図である。
なお、第2の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
圧縮機(回転流体機械)401のシール装置405には、図11に示すように、複数の案内板(案内部)431と、仕切り板332と、第1シール部34と、第2シール部333と、段差部303とが設けられている。
複数の案内板431は、シール装置405を通過する漏れ流れに含まれる周方向の流速成分を与える翼状の部材である。
案内板431は、図11および図12に示すように、筐体2の回転軸3と対向する面に、回転軸3の径方向に沿って延びるとともに、周方向に等間隔に配置されている。さらに、案内板431は、軸線方向のディスク22側に向かって、回転軸3の回転方向に湾曲して配置されている。
次に、本変形例の特徴であるシール装置405における作用について図11および図12を参照しながら説明する。なお、本変形例の圧縮機401における高圧ガスの生成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
後段側のインペラ4から第1隙間36を通って、ディスク22に向かうガス流れについては、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
第1隙間36を通ったガス流れは、図8および図9に示すように、段差部303の外周面に沿って流れ、その大半は案内板331と筐体2と仕切り板332との間の空間に直接流入する。
案内板431は、図11および図12に示すように、ガス流れの流入側では回転軸3の軸線方向に沿って延びるため、回転軸3の軸線方向に沿って流れるガス流れと案内板331との間に剥離が発生しにくい。
一方、案内板431の流出側では、ディスク22に向かって(図12の左方向に向かって)、回転軸3の回転方向に湾曲して延びている。そのため、案内板431の間から流出するガス流れには、回転軸3の回転方向の流速成分が与えられる。
以後のガス流れについては、第2の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
上記の構成によれば、案内板431の形状を翼状にするとともに、回転軸3の回転方向に向かって湾曲させることにより、ガス流れに周方向の流速成分を与える際に発生する損失を、板状の案内部と比較して、小さくすることができる。
図13は、図11のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述の実施形態のように、第1シール部34および第2シール部333は径方向内側に向かって延びる環状突起であって、段差部303との間に第1隙間36を形成し、回転軸3との間に第2隙間35を形成してもよいし、図13に示すように、第1シール部34および第2シール部333を径方向外側に向かって延びる環状突起とし、第1シール部34と筐体2との間に第1隙間36を形成し、第2シール部333と仕切り板32との間に第2隙間35を形成してもよく、特に限定するものではない。
〔第2の実施形態の第2変形例〕
次に、本発明の第2の実施形態の第2変形例について図14および図15を参照して説明する。
本変形例の圧縮機の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、シール装置の構成が異なっている。よって、本変形例においては、図14および図15を用いてシール装置の構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図14は、本変形例に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。
なお、第2の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
圧縮機(回転流体機械)501のシール装置505には、図14に示すように、複数の案内板431と、仕切り板332と、第1シール部34と、第2シール部533と、段差部303とが設けられている。
第2シール部533は、回転軸3と仕切り板32との間に流入するガス流れを遮り、段差部303と筐体2との間のガス流れの大半を、複数の案内板431と、仕切り板332と、筐体2とに囲まれた空間に導くものである。
第2シール部533は、図14に示すように、回転軸3の軸線に沿って、段差部303の段差面に向かって延びる環状突起であり、段差部303との間に第2隙間35を形成するものである。
次に、本変形例の特徴であるシール装置505における作用について図14を参照しながら説明する。なお、本変形例の圧縮機501における高圧ガスの生成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
後段側のインペラ4から第1隙間36を通って、ディスク22に向かうガス流れについては、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
第1隙間36を通ったガス流れは、図8および図9に示すように、段差部303の外周面に沿って流れ、その大半は案内板331と筐体2と仕切り板332との間の空間に直接流入する。
案内板331は、図10に示すように、ディスク22に向かって(図10の左方向に向かって)、回転軸3の回転方向に傾斜して延びている。そのため、案内板331の間から流出するガス流れには、回転軸3の回転方向の流速成分が与えられる。
なお、段差部303と仕切り板332との間には、図14に示すように、第2シール部533が配置され、第2シール部533と段差部303により形成された第2隙間35からなる絞りが形成されている。さらに、回転軸3および段差部303の間の流路と、回転軸3および仕切り板332の間に流路との間は、クランク状に折れ曲がっている。
そのため、第2隙間35を通過するガス流れに対する流路抵抗は、案内板331の間を流れるガス流れに対する流路抵抗と比較して、抵抗が高くなるためガスの大半は、案内板331の間に形成された流路に流入する。
以後のガス等については、第2の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、第2シール部533を、回転軸3の軸線に沿って、段差部303の段差面に向かって延びる環状突起とすることにより、第1隙間36を通過したガスが、直接、第2隙間35に流入することが防止され、シール装置505のシール性能の向上を図ることができる。
図15は、図14のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述の実施形態のように、第2シール部533が軸線方向に沿って段差部303の段差面に向かって延びる環状突起としてもよいし、図14に示すように、第2シール部533を軸線方向に沿って仕切り板332に向かって延びる環状突起とし、第2シール部533と仕切り板32との間に第2隙間35を形成してもよく、特に限定するものではない。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態では、本発明を遠心式の圧縮機に適用して説明したが、遠心式の圧縮機に限られることなく、斜流式の圧縮機に適用してもよく、特に限定するものではない。
本発明の第1の実施形態に係る圧縮機の構成を説明する模式図である。 図1のシール装置の構成を説明する模式図である。 図2の案内板の構成を説明するA−A断面視図である。 図2のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る圧縮機におけるシール装置の構成を説明する模式図である。 図5のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態の第2変形例に係る圧縮機におけるシール装置の構成を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。 図8の案内板の構成を説明するB−B断面視図である。 図8の案内板の構成を説明するC−C断面視図である。 本発明の第2の実施形態の第1変形例に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。 図11のシール装置の構成を説明するD−D断面視図である。 図11のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態の第2変形例に係る圧縮機のシール装置の構成を説明する模式図である。 図14のシール装置の別の実施形態を説明する模式図である。
符号の説明
圧縮機(回転流体機械)1,101,201,301,401,501
筐体2
回転軸3
インペラ(羽根車)4
シール装置5,105,205,305,405,505
案内板(案内部)31,331,431
仕切り板(仕切り部)32,332
第1シール部34
第2シール部33,333,533
第1隙間36
第2隙間35
段差部103,203,303

Claims (7)

  1. 複数段の回転流体機械に設けられる回転流体機械のシール装置であって、
    複数の羽根車を有する回転軸を内部に回転可能に収納する筐体と、
    該筐体の内面に前記複数の羽根車の間に取り付けられ、前記回転軸に対して径方向または軸線方向の少なくとも一方に沿って延びるとともに、間を通過する流体に前記回転軸の回転方向に向かう流速成分を与える複数の案内部と、
    前記複数の案内部における前記筐体に取り付けられた一の端部と反対側の他の端部をつなぎ、前記複数の案内部の間の空間と、前記羽根車と前記案内部との間の空間とを仕切る仕切り部と、
    前記径方向に延びる環状突起であって、前記回転軸または前記筐体との間に第1隙間を形成し、後段の前記羽根車側から前記複数の案内部に向かって流れる流体を遮る第1シール部と、
    環状突起であって、前記回転軸または前記仕切り部との間に第2隙間を形成し、前記第1シール部側から前記羽根車と前記案内部との間の空間流れる流体を遮る第2シール部と、が設けられ
    前記複数の案内部の間には、前記第1シール部を通過した流体が流入し、前段の前記羽根車側へ流出することを特徴とする回転流体機械のシール装置。
  2. 前記複数の案内部における前記他の端部は、前記回転軸から径方向外側に延びる前記羽根車と対向し、
    前記仕切り部は、前記径方向に延びるとともに、前記他の端部をつなぐリング板状に形成され、
    前記複数の案内部の間の空間を前記径方向側に向かって、前記流体を通過させることを特徴とする請求項1記載の回転流体機械のシール装置。
  3. 前記複数の案内部における前記他の端部は、前記回転軸の外周面と対向し、
    前記仕切り部は、前記軸線方向に延びるとともに、前記他の端部をつなぐ円筒状に形成され、
    前記複数の案内部の間の空間を前記軸線方向に沿って、前記流体を通過させることを特徴とする請求項1記載の回転流体機械のシール装置。
  4. 前記第2シール部は、前記径方向に延びる環状突起であって、
    前記回転軸における前記第1シール部または前記第2シール部と対向する位置に、前記回転軸の外周面を拡径する段差部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の回転流体機械のシール装置。
  5. 前記案内部は、前記径方向外側向かって前記回転軸の回転方向に傾斜する板状の部材、または、前記軸線方向に沿って、前記第1シール部から前記第2シール部に向かい前記回転軸の回転方向に傾斜する板状の部材であることを特徴とする請求項1記載の回転流体機械のシール装置。
  6. 前記案内部は、前記径方向または前記軸線方向に沿って延びる翼状の部材であり、
    前記径方向外側向かって前記回転軸の回転方向に湾曲、または、前記軸線方向に沿って、前記第1シール部から前記第2シール部に向かい前記回転軸の回転方向に湾曲することを特徴とする請求項1記載の回転流体機械のシール装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のシール装置が設けられていることを特徴とする回転流体機械。
JP2007150677A 2007-06-06 2007-06-06 回転流体機械のシール装置および回転流体機械 Expired - Fee Related JP5314255B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150677A JP5314255B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
CN2008800069739A CN101622459B (zh) 2007-06-06 2008-05-26 旋转流体机械的密封装置及旋转流体机械
US12/528,509 US8328510B2 (en) 2007-06-06 2008-05-26 Sealing device for rotary fluid machine, and rotary fluid machine
EP08764669.1A EP2154380B1 (en) 2007-06-06 2008-05-26 Seal device for rotary fluid machine and rotary fluid machine
PCT/JP2008/059636 WO2008149704A1 (ja) 2007-06-06 2008-05-26 回転流体機械のシール装置および回転流体機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150677A JP5314255B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 回転流体機械のシール装置および回転流体機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008303766A JP2008303766A (ja) 2008-12-18
JP5314255B2 true JP5314255B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=40093526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007150677A Expired - Fee Related JP5314255B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 回転流体機械のシール装置および回転流体機械

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8328510B2 (ja)
EP (1) EP2154380B1 (ja)
JP (1) JP5314255B2 (ja)
CN (1) CN101622459B (ja)
WO (1) WO2008149704A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5314256B2 (ja) * 2007-06-06 2013-10-16 三菱重工業株式会社 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
JP5314255B2 (ja) * 2007-06-06 2013-10-16 三菱重工業株式会社 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
JP2012057726A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シール構造及び遠心圧縮機
FR3000145B1 (fr) * 2012-12-21 2015-01-16 Turbomeca Assemblage d'etancheite pour turbomachine
US20170002825A1 (en) * 2015-03-27 2017-01-05 Dresser-Rand Company Balance piston with a sealing member
JP7005393B2 (ja) * 2018-03-09 2022-01-21 三菱重工業株式会社 ディフューザベーン及び遠心圧縮機
JP2020122454A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 三菱重工業株式会社 遠心回転機械
CN114576177B (zh) * 2022-03-17 2022-12-09 西安交通大学 一种径流式叶轮轮背间隙摩擦损失高精度预测方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3804424A (en) * 1972-04-24 1974-04-16 Crane Packing Co Gap seal with thermal and pressure distortion compensation
US4248566A (en) * 1978-10-06 1981-02-03 General Motors Corporation Dual function compressor bleed
IN155182B (ja) * 1980-01-21 1985-01-12 Carrier Corp
JPS5822444A (ja) 1981-08-03 1983-02-09 Ricoh Co Ltd 文書作成装置
JPS59226299A (ja) * 1983-06-06 1984-12-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 回転流体機械
JPH0322559Y2 (ja) * 1985-06-20 1991-05-16
JPH0640951Y2 (ja) * 1986-04-01 1994-10-26 三菱重工業株式会社 遠心圧縮機
JP2756118B2 (ja) 1987-12-26 1998-05-25 株式会社日立製作所 一軸多段遠心圧縮機
JPH0646035B2 (ja) * 1988-09-14 1994-06-15 株式会社日立製作所 多段遠心圧縮機
US5161943A (en) * 1991-03-11 1992-11-10 Dresser-Rand Company, A General Partnership Swirl control labyrinth seal
US5277541A (en) * 1991-12-23 1994-01-11 Allied-Signal Inc. Vaned shroud for centrifugal compressor
US5236301A (en) * 1991-12-23 1993-08-17 Allied-Signal Inc. Centrifugal compressor
JPH05296190A (ja) * 1992-04-15 1993-11-09 Hitachi Ltd ターボ機械
JPH06129400A (ja) * 1992-10-14 1994-05-10 Hitachi Ltd ラビリンスホワール防止装置
JP3567064B2 (ja) * 1997-06-23 2004-09-15 株式会社 日立インダストリイズ ラビリンスシール装置及びそれを備えた流体機械
JP2002022033A (ja) * 2000-07-05 2002-01-23 Hitachi Ltd ラビリンスシール及び流体機械
US6338614B1 (en) * 2000-10-06 2002-01-15 Honeywell International Inc. Turbocharger annular seal gland
FR2827919B1 (fr) * 2001-07-26 2004-03-05 Thermodyn Garniture d'etancheite pour compresseur et compresseur centrifuge pourvu d'une telle garniture
US6935838B1 (en) * 2003-03-19 2005-08-30 Hi-Bar Blowers, Inc. High pressure multi-stage centrifugal blower
CN1952405A (zh) * 2005-10-19 2007-04-25 中意机电(湖北)鼓风机制造有限公司 粮食输送离心鼓风机
JP5314255B2 (ja) * 2007-06-06 2013-10-16 三菱重工業株式会社 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
JP5314256B2 (ja) * 2007-06-06 2013-10-16 三菱重工業株式会社 回転流体機械のシール装置および回転流体機械

Also Published As

Publication number Publication date
EP2154380A1 (en) 2010-02-17
US8328510B2 (en) 2012-12-11
CN101622459A (zh) 2010-01-06
US20100028148A1 (en) 2010-02-04
WO2008149704A1 (ja) 2008-12-11
JP2008303766A (ja) 2008-12-18
EP2154380A4 (en) 2014-01-01
EP2154380B1 (en) 2016-11-02
CN101622459B (zh) 2011-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5314255B2 (ja) 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
JP5314256B2 (ja) 回転流体機械のシール装置および回転流体機械
US10260366B2 (en) Sealing device and turbo machine
WO2012001995A1 (ja) シール装置及びこれを備えた流体機械
WO2012001997A1 (ja) シール装置及びこれを備えた流体機械
JP6071644B2 (ja) 多段遠心式流体機械
JP5316486B2 (ja) バレル形遠心圧縮機
WO2018155546A1 (ja) 遠心圧縮機
WO2018155458A1 (ja) 遠心回転機械
JP2017180237A (ja) 遠心圧縮機
JP2014084803A (ja) 遠心式流体機械
WO2018074591A1 (ja) インペラ及び回転機械
JP2007315333A (ja) 遠心流体機械
US1065732A (en) Centrifugal pump.
JP2016040461A (ja) 遠心回転機械
JP4146371B2 (ja) 遠心圧縮機
JP2015137607A (ja) 動翼、及び軸流回転機械
JP2019002361A (ja) ターボ機械
JP2006200489A (ja) 遠心形流体機械およびその吸込ケーシング
JP2015190391A (ja) 遠心圧縮機
JP2005240680A (ja) 遠心圧縮機
JP2014098313A (ja) 遠心式流体機械
JP2022151994A (ja) 回転機械
JP2019056344A (ja) 遠心ポンプ
JP2017082658A (ja) 遠心ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130705

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5314255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees