JP2022151994A - 回転機械 - Google Patents

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聡 前田
Satoshi Maeda
潤一 末松
Junichi Suematsu
真成 飯野
Masanari Iino
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Abstract

Figure 2022151994000001
【課題】摩擦損失がより一層低減されることで効率の向上した回転機械を提供する。
【解決手段】回転機械は、軸線回りに回転可能に設けられ、軸線に対する径方向に延びる第一対向面を有するインペラと、径方向に延びることで第一対向面に軸線方向から対向するとともに、第一対向面との間に径方向外側から内側に向かって流体が流通する流路を形成する第二対向面を有するケーシングと、を備え、第一対向面の径方向外側の端縁から径方向内側に向かうに従って軸線方向一方側に後退する段差部が複数形成されることで、流路の軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
【選択図】図2

Description

本開示は、回転機械に関する。
例えば圧縮機やポンプ、発電機、タービン等の回転機械は、軸線回りに回転する回転体としてのロータと、このロータを外側から覆う静止体としてのケーシングと、を備えている。回転するロータと静止しているケーシングとの間では、作動流体を介して摩擦抵抗(円板摩擦損失)が生じる。特に、遠心圧縮機や遠心ポンプの場合、吐出流量に対し高い揚程を得るためには、インペラの外径が大きくなることから、ポンプに対する円板摩擦損失の割合が増大することが知られている。
このような円板摩擦損失を低減するための技術として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、インペラ背面側に径方向に間隔をあけて複数のフェンスを設けることで、背面側の空間を複数に分割している。これにより、各空間内での速度分布が制御され、円板摩擦損失が低減できるとされている。
特開平3-11198号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された装置では、分割された空間内を流通する流体が静止体であるケーシングの内面に接触している。このため、インペラ背面とケーシングとの間には摩擦損失が存在する。即ち、特許文献1に記載された装置には依然として改善の余地がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、摩擦損失がより一層低減されることで効率の向上した回転機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る回転機械は、軸線回りに回転可能に設けられ、該軸線に対する径方向に延びる第一対向面を有するインペラと、径方向に延びることで前記第一対向面に前記軸線方向から対向するとともに、該第一対向面との間に径方向外側から内側に向かって流体が流通する流路を形成する第二対向面を有するケーシングと、を備え、前記第一対向面の径方向外側の端縁から径方向内側に向かうに従って前記軸線方向一方側に後退する段差部が複数形成されることで、前記流路の前記軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
本開示に係る回転機械は、軸線を中心とする円盤状をなし、前記軸線方向他方側を向く前記第一対向面が形成されるとともに、前記軸線方向一方側を向く流路形成面が形成されたディスクと、前記流路形成面上で周方向に間隔をあけて配列された複数のブレードと、該複数のブレードを前記軸線方向一方側から覆い、前記ケーシングに前記軸線方向他方側から対向するとともに前記ケーシングとの間にカバー側流路を形成する第三対向面が形成されたシュラウドカバーと、を有するインペラと、該インペラを外側から覆うケーシングと、を備え、前記第三対向面には、径方向外側から内側に向かうに従って前記軸線方向他方側に後退する複数のカバー段差部が形成されていることで、前記カバー側流路の前記軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
本開示によれば、摩擦損失がより一層低減されることで効率の向上した回転機械を提供することができる。
本開示の第一実施形態に係る回転機械としての遠心ポンプの構成を示す断面図である。 本開示の第一実施形態に係る遠心ポンプのインペラ周辺の構成を示す拡大断面図である。 本開示の第二実施形態に係る遠心ポンプのインペラ周辺の構成を示す拡大断面図である。 本開示の第三実施形態に係る遠心ポンプのインペラ周辺の構成を示す拡大断面図である。
<第一実施形態>
(遠心ポンプの構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る遠心ポンプ1(回転機械)について、図1と図2を参照して説明する。本実施形態では、回転機械としての多段の遠心ポンプ1を例に説明する。なお、回転機械として、単段の遠心ポンプや、遠心圧縮機、発電機、タービンに本実施形態の構成を適用することも可能である。
図1に示すように、遠心ポンプ1は、軸線O回りに回転する回転軸2と、この回転軸2を外側から覆うことで流体流路9を形成するケーシング10と、回転軸2に設けられた複数のインペラ20と、を備えている。
回転軸2は、軸線Oを中心とする柱状をなしている。回転軸2の軸線O方向一方側の軸端3には、ジャーナル軸受5、及びスラスト軸受6が取り付けられている。回転軸2の軸線O方向他方側の軸端4にはジャーナル軸受5のみが設けられている。ジャーナル軸受5は回転軸2の径方向の荷重を支持する。スラスト軸受6は回転軸2の軸線O方向の荷重を支持する。
ケーシング10は、軸線Oを中心とする円筒状をなしている。上記の回転軸2はこのケーシング10の内部を軸線Oに沿って貫通している。ケーシング10の軸線O方向一方側には外部から流体を導くための吸気口12が形成されている。さらに、ケーシング10の軸線O方向他方側には、ケーシング10の内部で圧縮された高圧の流体を外部に排出するための排気口17が形成されている。
ケーシング10の内側には、これら吸気口12と排気口17とを連通し、縮径と拡径を繰り返す内部空間が形成されている。この内部空間は、複数のインペラ20を収容するとともに、上記の流体流路9の一部をなしている。なお、以降の説明では、この流体流路9上における吸気口12が位置する側を上流側と呼び、排気口17が位置する側を下流側と呼ぶ。
流体流路9は、ディフューザ流路14と、リターンベンド部13と、リターン流路15と、を有している。ディフューザ流路14は、インペラ20から径方向外側に向かって延びる部分である。リターンベンド部13は、ディフューザ流路14の径方向外側の端部から180°転向して径方向内側に向かう部分である。リターンベンド部13の下流側にはリターン流路15が接続されている。リターン流路15は径方向に延びている。なお、このリターン流路15に不図示のリターンベーンが設けられていてもよい。
(インペラの構成)
図2に示すように、インペラ20は、ディスク21と、ブレード22と、シュラウドシュラウドカバー23と、を有している。ディスク21は、軸線Oを中心とする円盤状をなしている。ディスク21の軸線O方向他方側を向く面(背面)は、第一対向面21aとされている。この第一対向面21aにおける径方向外側の端縁を含む領域には、複数の段差部40が形成されている。これら段差部40は、径方向外側から内側に向かうに従って軸線O方向一方側に段階的に後退している。
それぞれの段差部40は、径方向に広がる主面41と、この主面41の径方向内側の端縁に接続されるとともに軸線O方向に広がる段差面42と、によって構成されている。つまり、これら複数の段差部40では、主面41と段差面42とが交互に形成されている。本実施形態では、複数の段差部40同士の間で主面41の径方向の寸法は互いに同一である。また、段差面42の軸線O方向における寸法も同一である。(ここで言う「同一」とは実質的な同一を指し、製造上の誤差や設計上の公差は許容される。)なお、図2の例では、4つの段差部40が形成されている例を図示しているが、段差部40の数は4つに限定されず、3つ以下や5つ以上であってもよい。なお、これら複数の段差部40は、第一対向面21aの径方向内側の端縁21tから径方向外側のディスク端面20aまでの距離を100%とした場合に、70%以上の領域にのみ形成されている。
これら段差部40を含む第一対向面21aは、ケーシング10の内面のうち径方向に延びる第二対向面30aに対して軸線O方向から対向している。この第二対向面30aは、上述したディフューザ流路14とリターン流路15とを隔てる部分(隔壁30)の軸線O方向一方側(上流側)を向く面である。これら第一対向面21aと第二対向面30aによって囲まれた空間は背面側流路F1(流路)とされている。段差部40が複数形成されていることによって、この背面側流路F1の軸線O方向における寸法は径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。また、この背面側流路F1の径方向外側の端部は、ディスク21の径方向外側の端面であるディスク端面20aと隔壁30の内周面30bとによって形成された空間(クリアランスC)が接続されている。
ディスク21の内周側の部分には、当該ディスク21を軸線O方向に貫通するとともに周方向に間隔をあけて配列された複数の貫通孔Hが形成されている。これら貫通孔Hは、インペラ20の上流側と下流側とで流体の圧力のバランスを調整するために設けられている。
ディスク21における軸線O方向一方側を向く面はディスク主面21b(流路形成面)とされている。ディスク主面21bは、軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って径方向外側に向かうように湾曲している。ディスク主面21bには、複数のブレード22が設けられている。それぞれのブレード22は、ディスク主面21bから突出する薄板状をなしている。詳しくは図示しないが、ブレード22は、径方向内側から外側に向かうに従って周方向に湾曲している。このようなブレード22が周方向に間隔をあけて複数配列されている。
複数のブレード22は、軸線O方向一方側からシュラウドカバー23によって被われている。シュラウドカバー23は、軸線Oを中心とする漏斗状をなしている。シュラウドカバー23の内周面23bは、ディスク主面21bと同様に、軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って径方向外側に向かって湾曲している。ディスク21の外周面は第三対向面23aとされている。第三対向面23aもディスク主面21bと同様に、軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って径方向外側に向かって湾曲している。この第三対向面23aは、ケーシング10のうち、インペラ20が収容される部分の内周面である第四対向面30cに隙間をあけて対向している。この隙間は、カバー側流路F2とされている。カバー側流路F2は、径方向外側から内側に向かうに従って軸線O方向一方側に向かうように湾曲している。
(作用効果)
続いて、上述の遠心ポンプ1の動作について説明する。遠心ポンプ1を動作させるに当たってはまず電動機等の駆動源によって回転軸2を軸線O回りに回転させる。回転軸2の回転に伴って複数のインペラ20も一体に回転する。インペラ20が回転することによって吸気口12から流体流路9に流体が取り込まれる。流体流路9を上流側から下流側に向かって流通する中途で流体はインペラ20によって遠心力を与えられ、次第に高圧となる。所望の圧力となって流体は排気口17から外部に取り出される。
上記のように流体を昇圧する中途では、図2に示すように、インペラ20と隔壁30との間のクリアランスCを通じて背面側流路F1を径方向内側に向かう流体の漏れ流れが生じる。これは、ディスク21に貫通孔Hが形成されていることによって、高圧状態の下流側の流体が低圧状態の上流側に引き寄せられるためである。また、上述したカバー側流路F2でも同様に径方向内側に向かう漏れ流れが発生する。
ここで、回転する回転軸2及びインペラ20と、静止しているケーシング10との間では、流体を介して摩擦抵抗(円板摩擦損失)が生じる。低比速度の遠心ポンプ1の場合、吐出流量に対し高い揚程を得るためには、インペラ20の外径を大きくする必要があることから、上記のポンプに対する円板摩擦損失の割合が増大することが知られている。特に、上述した背面側流路F1における円板摩擦損失が過大となる虞がある。
そこで、本実施形態ではこの背面側流路F1を臨む第一対向面21aに複数の段差部40が形成されている。上記構成によれば、背面側流路F1内を径方向内側に向かって流体が流れる際に、第一対向面21aに形成された複数の段差部40を通過する。段差部40に沿って流体が流れる中途で流れの剥離が生じ、複数の渦が発生する。これら渦が形成されることによって淀みが発生し、第一対向面21aと第二対向面30aとの間の円板摩擦損失を低減することができる。したがって、遠心ポンプ1の性能を向上させることが可能となる。
さらに、段差部40が形成されていることに伴って背面側流路F1の軸線O方向における寸法が拡大している。これにより、段差部40を通過した後の流体の流速が下がる。したがって、段差部40が形成されていない場合と比べて、内周側へ向かうにしたがって流速が増加してしまうことを抑制することができる。また、ディスク端面20a側の段差部40と第二対向面30aとによって形成される流路の入口幅が相対的に狭くなることから、当該流路を通過する漏れ流量自体を低減することができる。
さらに、上記構成では、段差部40は、径方向に広がる主面41と、主面41の径方向内側の端縁に接続され、軸線O方向一方側に広がる段差面42と、を有する。
上記構成によれば、主面41に沿って流れた流体は、段差面42を通過する際に主面41から剥離する。これにより、段差面42の下流側で渦を大きく発達させることができる。その結果、上述した円板摩擦損失をさらに低減することができる。
ここで、第一対向面21aにおける径方向内側の端縁から70%以上の領域では特に円板摩擦損失が生じやすいことが知られている。上記構成によれば、このように円板摩擦損失が生じやすい領域にのみ段差部40が形成されていることから、より効果的に円板摩擦損失を低減することができる。また、段差部40を形成する領域が限定的であることから、加工や製造に要する時間やコストも削減することができる。
以上、本開示の第一実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記第一実施形態では、ディスク21に貫通孔Hが形成されていることに基づいて背面側流路F1内で径方向内側に向かう流体の流れが形成されている場合について説明した。しかしながら、貫通孔Hが形成されておらず、背面側流路F1内を流体が径方向外側に向かって流通する構成であっても、上述の段差部40による円板摩擦損失の低減を図ることが可能である。
<第二実施形態>
次に、本開示の第二実施形態について、図3を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態では段差部40の構成が第一実施形態とは異なっている。
具体的には、本実施形態に係る段差部40は、径方向外側から内側に向かって順番に配列された第一段差部40A,第二段差部40B,第三段差部40Cと、を有している。径方向内側の第三段差部40Cになるほど、主面41の径方向における寸法が小さくなっている。つまり、第三段差部40Cの径方向における寸法Cは、第二段差部40Bの径方向における寸法Bよりも小さい。また、第二段差部40Bの径方向における寸法Bは、第一段差部40Aの径方向における寸法Aよりも小さい。
ここで、径方向内側の段差部40に近づくほど流体の流速が下がることから、渦の発達度も小さくなる傾向にある。上記構成によれば、径方向内側の段差部40ほど主面41の径方向における寸法が小さいことから、流体の流速に応じて適切な大きさの渦を発達させることができる。これにより、円板摩擦損失をさらに効果的に低減することが可能となる。
以上、本開示の第二実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記第二実施形態では、3つの段差部40が形成されている例について説明した。しかしながら、段差部40の数は3つに限定されず、2つや4つ以上であってもよい。
<第三実施形態>
続いて、本開示の第三実施形態について、図4を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態ではインペラ20のシュラウドカバー23の形状が上記の各実施形態とは異なっている。
具体的には、本実施形態ではシュラウドカバー23の第三対向面23aに上述の段差部40と同様のカバー段差部50が複数形成されている。カバー段差部50が形成されている領域は、径方向外側から内側に向かうに従って軸線O方向他方側に向かって後退している。また、カバー段差部50は、シュラウドカバー23の径方向外側の端縁を含む領域にのみ形成されている。これらカバー段差部50が形成されていることに伴って、カバー側流路F2の軸線O方向における寸法は径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
上記構成によれば、カバー側流路F2内を径方向内側に向かって流体が流れる際に、第三対向面23aに形成されたカバー段差部50を通過する。このカバー段差部50に沿って流体が流れる中途で流れの剥離が生じ、複数の渦が発生する。これら渦が形成されることによって、第三対向面23aとケーシング10との間の円板摩擦損失を低減することができる。さらに、カバー段差部50が形成されていることに伴ってカバー側流路F2の軸線O方向における寸法が拡大している。これにより、段差部40を通過した後の流体の流速が下がる。したがって、段差部40が形成されていない場合と比べて、内周側へ向かうにしたがって流速が増加してしまうことを抑制することができる。また、ディスク端面20a側の段差部40と第二対向面30aとによって形成される流路の入口幅が相対的に狭くなることから、当該流路を通過する漏れ流量自体を低減することができる。
以上、本開示の第三実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記第三実施形態では、第一対向面21aに段差部40が形成され、第三対向面23aにカバー段差部50が形成されている例について説明した。しかしながら、段差部40を形成せず、カバー段差部50のみを形成することも可能である。このような構成によっても上述したものと同様の作用効果を得ることができる。
<付記>
各実施形態に記載の回転機械(遠心ポンプ1)は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る回転機械は、軸線O回りに回転可能に設けられ、該軸線Oに対する径方向に延びる第一対向面21aを有するインペラ20と、径方向に延びることで前記第一対向面21aに前記軸線O方向から対向するとともに、該第一対向面21aとの間に径方向外側から内側に向かって流体が流通する流路(背面側流路F1)を形成する第二対向面30aを有するケーシング10と、を備え、前記第一対向面21aの径方向外側の端縁から径方向内側に向かうに従って前記軸線O方向一方側に後退する段差部40が複数形成されることで、前記流路の前記軸線O方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
上記構成によれば、流路内を径方向内側に向かって流体が流れる際に、第一対向面21aに形成された段差部40を通過する。この段差部40に沿って流体が流れる中途で流れの剥離が生じ、複数の渦が発生する。これら渦が形成されることによって、第一対向面21aと第二対向面30aとの間の円板摩擦損失を低減することができる。さらに、段差部40が形成されていることに伴って流路の軸線O方向における寸法が拡大している。これにより、当該流路を流れる流体の流速が径方向内側に向かうほど小さくなる。その結果、流路を通じて流体の漏れ流れ自体を低減することもできる。
(2)第2の態様に係る回転機械では、前記段差部40は、径方向に広がる主面41と、該主面41の径方向内側の端縁に接続され、前記軸線O方向一方側に広がる段差面42と、を有する。
上記構成によれば、主面41に沿って流れた流体は、段差面42を通過する際に主面から剥離する。これにより、段差面42の下流側で渦を大きく発達させることができる。
(3)第3の態様に係る回転機械では、前記複数の段差部40の間で、径方向内側の前記段差部40になるほど、前記主面41の径方向における寸法が次第に小さくなる。
ここで、径方向内側の段差部40に近づくほど流体の流速が下がることから、渦の発達度も小さくなる傾向にある。上記構成によれば、径方向内側の段差部40ほど主面41の径方向における寸法が小さいことから、流体の流速に応じて適切に渦を発達させることができる。
(4)第4の態様に係る回転機械では、前記段差面42の前記軸線O方向における寸法が互いに同一である。
上記構成によれば、段差面42の軸線O方向における寸法が互いに同一であることから、複数の段差部40同士の間で渦の発達度を均一化することができる。
(5)第5の態様に係る回転機械では、前記複数の段差部40は、前記第一対向面21aの径方向内側の端縁21tから径方向外側のディスク端面20aまでの距離を100%とした場合に、前記第一対向面21aにおける径方向内側の端縁から70%以上の領域にのみ形成されている。
第一対向面21aにおける径方向内側の端縁から70%以上の領域では特に円板摩擦損失が生じやすいことが知られている。上記構成によれば、このように円板摩擦損失が生じやすい領域にのみ段差部40が形成されていることから、より効果的に円板摩擦を低減することができる。また、段差部40を形成する領域が限定的であることから、加工や製造に要する時間やコストも削減することができる。
(6)第6の態様に係る回転機械では、前記インペラ20は、前記軸線Oを中心とする円盤状をなし、前記軸線O方向他方側を向く前記第一対向面21aが形成されるとともに、前記軸線O方向一方側を向く流路形成面(ディスク主面21b)が形成されたディスク21と、前記流路形成面上で周方向に間隔をあけて配列された複数のブレード22と、該複数のブレード22を前記軸線O方向一方側から覆い、前記ケーシング10に前記軸線O方向他方側から対向するとともに前記ケーシング10との間にカバー側流路F2を形成する第三対向面23aが形成されたシュラウドカバー23と、を有し、前記第三対向面23aには、径方向外側から内側に向かうに従って前記軸線O方向他方側に後退する複数のカバー段差部50が形成されていることで、前記カバー側流路F2の前記軸線O方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
上記構成によれば、カバー側流路F2内を径方向内側に向かって流体が流れる際に、第三対向面23aに形成されたカバー段差部50を通過する。このカバー段差部50に沿って流体が流れる中途で流れの剥離が生じ、複数の渦が発生する。これら渦が形成されることによって、第三対向面23aとケーシング10との間の円板摩擦損失を低減することができる。さらに、カバー段差部50が形成されていることに伴ってカバー側流路F2の軸線O方向における寸法が拡大している。これにより、当該カバー側流路F2を流れる流体の流速が径方向内側に向かうほど小さくなる。その結果、カバー側流路F2を通じた流体の漏れ流れ自体を低減することもできる。
(7)第7の態様に係る回転機械は、軸線Oを中心とする円盤状をなし、前記軸線O方向一方側を向く流路形成面が形成されたディスク21と、前記流路形成面上で周方向に間隔をあけて配列された複数のブレード22と、該複数のブレード22を前記軸線O方向一方側から覆うシュラウドカバー23と、を有するインペラ20と、該インペラ20を外側から覆うケーシング10と、を備え、前記ケーシング10には前記軸線O方向他方側から対向するとともに前記ケーシング10との間にカバー側流路F2を形成する第三対向面23aが形成され、前記第三対向面23aには、径方向外側から内側に向かうに従って前記軸線O方向他方側に後退する複数のカバー段差部50が形成されていることで、前記カバー側流路F2の前記軸線O方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している。
上記構成によれば、カバー側流路F2内を径方向内側に向かって流体が流れる際に、第三対向面23aに形成されたカバー段差部50を通過する。このカバー段差部50に沿って流体が流れる中途で流れの剥離が生じ、複数の渦が発生する。これら渦が形成されることによって、第三対向面23aとケーシング10との間の円板摩擦損失を低減することができる。さらに、カバー段差部50が形成されていることに伴ってカバー側流路F2の軸線O方向における寸法が拡大している。これにより、当該カバー側流路F2を流れる流体の流速が径方向内側に向かうほど小さくなる。その結果、カバー側流路F2を通じた流体の漏れ流れ自体を低減することもできる。
1 遠心ポンプ
2 回転軸
3,4 軸端
5 ジャーナル軸受
6 スラスト軸受
9 流体流路
10 ケーシング
12 吸気口
13 リターンベンド部
14 ディフューザ流路
15 リターン流路
17 排気口
20 インペラ
20a ディスク端面
21 ディスク
21a 第一対向面
21b ディスク主面
21t 端縁
22 ブレード
23 シュラウドカバー
23a 第三対向面
23b 内周面
30 隔壁
30a 第二対向面
30b 内周面
30c 第四対向面
40 段差部
40A 第一段差部
40B 第二段差部
40C 第三段差部
41 主面
42 段差面
50 カバー段差部

Claims (7)

  1. 軸線回りに回転可能に設けられ、該軸線に対する径方向に延びる第一対向面を有するインペラと、
    径方向に延びることで前記第一対向面に前記軸線方向から対向するとともに、該第一対向面との間に径方向外側から内側に向かって流体が流通する流路を形成する第二対向面を有するケーシングと、
    を備え、
    前記第一対向面の径方向外側の端縁から径方向内側に向かうに従って前記軸線方向一方側に後退する段差部が複数形成されることで、前記流路の前記軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している回転機械。
  2. 前記段差部は、
    径方向に広がる主面と、
    該主面の径方向内側の端縁に接続され、前記軸線方向一方側に広がる段差面と、
    を有する請求項1に記載の回転機械。
  3. 前記複数の段差部の間で、径方向内側の前記段差部になるほど、前記主面の径方向における寸法が次第に小さくなる請求項2に記載の回転機械。
  4. 前記段差面の前記軸線方向における寸法が互いに同一である請求項2又は3に記載の回転機械。
  5. 前記複数の段差部は、前記第一対向面の径方向内側の端縁から径方向外側のディスク端面までの距離を100%とした場合に、前記第一対向面における径方向内側の端縁から70%以上の領域にのみ形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の回転機械。
  6. 前記インペラは、
    前記軸線を中心とする円盤状をなし、前記軸線方向他方側を向く前記第一対向面が形成されるとともに、前記軸線方向一方側を向く流路形成面が形成されたディスクと、
    前記流路形成面上で周方向に間隔をあけて配列された複数のブレードと、
    該複数のブレードを前記軸線方向一方側から覆い、前記ケーシングに前記軸線方向他方側から対向するとともに前記ケーシングとの間にカバー側流路を形成する第三対向面が形成されたシュラウドカバーと、
    を有し、
    前記第三対向面には、径方向外側から内側に向かうに従って前記軸線方向他方側に後退する複数のカバー段差部が形成されていることで、前記カバー側流路の前記軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している請求項1から5のいずれか一項に記載の回転機械。
  7. 軸線を中心とする円盤状をなし、前記軸線方向一方側を向く流路形成面が形成されたディスクと、
    前記流路形成面上で周方向に間隔をあけて配列された複数のブレードと、
    該複数のブレードを前記軸線方向一方側から覆うシュラウドカバーと、
    を有するインペラと、
    該インペラを外側から覆うケーシングと、
    を備え、
    前記ケーシングには前記軸線方向他方側から対向するとともに前記ケーシングとの間にカバー側流路を形成する第三対向面が形成され、
    前記第三対向面には、径方向外側から内側に向かうに従って前記軸線方向他方側に後退する複数のカバー段差部が形成されていることで、前記カバー側流路の前記軸線方向における寸法が径方向内側に向かうに従って段階的に拡大している回転機械。
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