JP5313516B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は作業機に関するものであり、詳細には、作業機の後進走行における機体の上昇制御に関するものである。
コンバイン等の作業機は後進走行時に前下がり姿勢となり易く、場合によっては機体前部又は機体前部に配置される作業部が地面に突入して泥を大量に被ったり、作業部が地面に衝突して破損する恐れがある。これを防止するために、後進走行時に機体を自動的に上昇させる制御を行う作業機が従来から知られている。
この種の作業機を開示したものとして特許文献1がある。この特許文献1の作業機(コンバイン)は、機体の左右両側に一対のクローラ走行装置を備えるとともに、前記機体に刈取前処理装置及び脱穀装置を備えている。また、機体フレームの右側及び左側には、前端側の横軸芯周りに上下揺動自在な後向きの支持アームが前後一対に設けられている。更に、前記クローラ走行装置の転輪群を支持したトラックフレームが前記両支持アームの遊端部にわたって枢支連結されている。また、前記コンバインは、走行用の変速装置を後進側に操作すると前記支持アームを自動的に下降操作する手段を備える。
特許第2659262号公報
特許文献1の構成は、後進時に機体上昇制御を行うことで刈取部や機体が圃場に接触することを防止できるものの、例えば一側のクローラ走行装置が圃場の凹部に入り込んだ場合、機体の重心が高い状態で左右何れかに傾いてしまう。従って、特許文献1のコンバインは、走行の安定性、脱穀装置の選別性能及び乗り心地を向上させる観点から改善の余地が残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、後進時に機体の高さを十分に確保して機体等の地面への接触を避けると同時に、機体の姿勢を左右水平に保つことが可能な作業機を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の作業機が提供される。即ち、この作業機は、機体の左右両側に配置されるクローラ走行装置と、前記クローラ走行装置の接地面に対して前記機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降手段と、を備える。また、作業機は、前記機体の左右傾斜角を検出する傾斜角センサと、前記機体の前後進操作が可能な操作部と、前記傾斜角センサの検出値に応じて前記機体昇降手段を制御することによって前記機体を水平制御することが可能な制御部と、を備える。前記制御部は、前記操作部の後進操作が検出されているときに、機体の後進制御とともに、前記左右の機体昇降手段の一側を伸長させ、同時に他側を縮退させることによって前記機体を水平に制御する通常の水平制御と、一側の前記機体昇降手段を、前記機体が所定位置より上昇側になるように維持し、他側の前記機体昇降手段の高さを変化させることによって前記機体を水平に制御する上昇側水平制御と、を切り換えて前記水平制御を行う。
これにより、機体の最低地上高を高く保った状態で水平制御を行いながら後進することができる。従って、後進の際に機体の下部が地面に接触することを確実に防止できる。また、水平制御によって機体の安定走行を実現できるので、作業効率を向上させるとともに、乗り心地の向上に寄与できる。
前記の作業機においては、前記制御部は、前記操作部の後進操作が検出されているときは、後進速度が所定速度以上であるときにのみ前記上昇側水平制御を行うことが好ましい。
これにより、例えば低速での前後進を繰り返すような場合には後進時の上昇側水平制御が行われないので、無用な機体の昇降が防止され、作業を効率的に行うことができる。
前記の作業機においては、前記制御部は、前記操作部の後進操作が検出されているときは、機体が後進を開始してからの移動距離が所定の距離以上であるときにのみ前記上昇側水平制御を行うことが好ましい。
これにより、例えば短距離の前後進を繰り返すような場合には後進時の上昇側水平制御が行われないので、無用な機体の昇降が防止され、作業を効率的に行うことができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコンバインの側面図である。図2はコンバインの平面図である。なお、以下の説明では、単に「左側」「右側」等というときは、コンバインの前方に向かって左側及び右側を意味するものとする。
図1に示すように、本実施形態のコンバイン(作業機)10は、稲、麦等の株元を刈り取るための刈取部(作業部)12を機体前部に備えるとともに、機体を走行させるためのクローラ走行部(クローラ走行装置)11を機体下部に備えて構成されている。図2に示すように、コンバイン10の左側の上部には、刈り取った穀稈を脱穀するための脱穀機14が備えられる。また、この脱穀機14と並設するように、グレンタンク15がコンバイン10の上部右側に備えられている。
グレンタンク15の前方には、コンバイン10を操作するための運転部17が備えられる。この運転部17には操作部52及び運転座席53等が設けられており、前記操作部52によって、刈取や走行等、コンバイン10の各種の操作を行うことができる。前記運転部17の下方には、コンバイン10の駆動源としてのエンジン18が配置されている。
前記操作部52は主変速レバー54を備えており、この主変速レバー54によって前進及び後進操作を行うように構成されている。更に、操作部52は、コンバイン10を旋回させるための旋回ハンドル等、各種の操作具を備えている。
図1に示すクローラ走行部11はコンバイン10の左右両側に配置されており、このクローラ走行部11が駆動することでコンバイン10を走行させるように構成されている。そして、この左右のクローラ走行部11の駆動の向き及び速度を後述の走行ミッション装置61によって変更することで、コンバイン10の走行方向及び速度の調節が可能になっている。クローラ走行部11の詳細については後述する。
機体前部に配置された刈取部12は、前処理部25と、刈刃部13と、掻込装置47と、図略の搬送部と、を備えている。
前処理部25は、コンバイン10の機体の前方下部に配置されている。また、この前処理部25は、分草板45と、引起し装置46と、を備えている。引起し装置46は図略のタインを備えており、倒伏した作物を拾い上げたり、穂先を一定の幅に収束させたりする引起し作業を行う。分草板45は、刈取部12によって作物を刈り取るべき幅を規定するためのものであり、また、倒伏した状態の稲等を当該分草板45がすくい上げることによって、引起し装置46による前記引起し作業を容易にする。
刈刃部13は刈刃と受刃とを備えており、両者が左右に駆動されることによって作物の株元を切り取る。また、掻込装置47は刈刃部13の上方に配置されており、この掻込装置47は、刈刃部13によって切断された穀稈を掻き込み、図略の搬送部に受け渡す。この搬送部は搬送チェーン及び縦搬送チェーン等を備えており、後述の脱穀機14のフィードチェーン16に作物の株元を搬送するよう構成されている。
前記刈取部12は刈取部フレーム65に支持されており、この刈取部フレーム65は、回動可能に刈取部支持軸62に取り付けられる。そして、この刈取部フレーム65には刈取部昇降シリンダ63が接続されている。この刈取部昇降シリンダ63が伸縮することによって、刈取部フレーム65が刈取部支持軸62を中心として回動し、刈取部12の位置が上下に変位する。
また、刈取部12の高さを検出するための刈取部高さ検出センサ64が刈取部支持軸62に配置される。この刈取部高さ検出センサ64は、刈取部フレーム65の回動角を検出するための角度検出器、例えばポテンショメータ又はエンコーダ等で構成されている。
脱穀機14はフィードチェーン16を備え、このフィードチェーン16によって穀稈を挟持しながら搬送して脱穀するように構成されている。穀稈の脱穀後、図略の選別装置によって穀粒が藁屑より選別分離されて、精粒は一番物として前記グレンタンク15に貯溜される。藁屑は、コンバイン10後部に備えられる排藁カッタ48によって適宜の長さに切り刻まれ、機外へ排出される。
また、コンバイン10が備えるエンジン18の動力は、エンジン18の出力軸から、クローラ走行部11を駆動させる走行ミッション装置61、脱穀機14の各部、排出オーガ51及び刈取部12等にそれぞれ分岐して伝達される。
次に図3及び図4を参照してクローラ走行部11の構成について説明する。図3はクローラ走行部11を示した側面図である。図4は機体の昇降のための構成の要部を示す平面図である。
図3及び図4に示すように、クローラ走行部11はトラックフレーム82を備え、このトラックフレーム82に、前後方向に並べて配置される複数の転輪80及びフレキシブルローラ81が支持されている。
このトラックフレーム82の前方には駆動スプロケット83が配置されている。また、前記走行ミッション装置61から出力軸60が左右両側に突出しており、それぞれの出力軸60の先端が、対応する前記クローラ走行部11の駆動スプロケット83に固定されている。また、トラックフレーム82の後方には支持部材68が配置されており、この支持部材68の端部にテンションスプロケット84が回転可能に支持されている。
そして、上記の転輪80、フレキシブルローラ81、駆動スプロケット83、及びテンションスプロケット84にクローラ79が巻き掛けられており、駆動スプロケット83が前記走行ミッション装置61からの駆動力を受けることによってクローラ79が回転する。また、図4に示すように、走行ミッション装置61の内部には走行速度を検出するための回転センサ30が配置されている。
コンバイン10は、機体昇降シリンダ(機体昇降手段)93、前スイングアーム85及び後スイングアーム89を左右それぞれのクローラ走行部11に備えている。図3及び図4に示すように、トラックフレーム82の内側において前スイングアーム85は前方寄りの位置に配置され、後スイングアーム89は後方寄りの位置に配置される。そして、前スイングアーム85と後スイングアーム89とは、前後方向に配置される連結ロッド94を介して連結されている。
図3及び図4に示すように、前スイングアーム85は、機体に枢支される枢支軸75と、この枢支軸75から上方へ延びる上アーム86と、前記枢支軸75から後方へ延びる下アーム87と、を備える。図3に示すように、前スイングアーム85は側面視において略L字状(ベルクランク状)となるように構成されている。前記上アーム86の先端部は連結ロッド94を介して機体昇降シリンダ93に連結され、前記下アーム87の先端部は、トラックフレーム82内側の前スイングアーム回動軸95に回転可能に連結されている。
後スイングアーム89は前スイングアーム85と同様に、側面視で略L字状(ベルクランク状)に構成されている。この後スイングアーム89は、機体に枢支される枢支軸76と、この枢支軸76から上方へ延びる上アーム90と、前記枢支軸76から後方へ延びる下アーム91と、を備える。前記上アーム90の先端部は機体昇降シリンダ93にシリンダ連結部72を介して連結されている。一方、下アーム91の先端部は、トラックフレーム82内側の後スイングアーム回動軸96に回転可能に連結されている。
この構成で、機体昇降シリンダ93が伸長動作すると、前スイングアーム85の上アーム86及び後スイングアーム89の上アーム90に対し、後方への力が作用する。従って、前スイングアーム85は前スイングアーム回動軸95を中心に引き起こされるように回動し、後スイングアーム89も後スイングアーム回動軸96を中心に引き起こされるように回動する。この結果、前記枢支軸75,76の高さ(機体が支持される高さ)が上昇するので、コンバイン10の機体はトラックフレーム82に対して(言い換えれば、クローラ走行部11の接地面に対して)相対的に上昇する。
この昇降機構によって、例えばコンバインが自重によって沈下し易い足場の悪い場所では機体を上昇させることで、機体の下部が地面に突っ込んだり擦れたりすることを防止できる。また、左右の機体昇降シリンダ93を個別に伸縮駆動することで、機体の左右傾斜姿勢を制御することもできる。この機体の高さ及び姿勢は、オペレータが操作部52を操作することで調節できるように構成されている。
また、前記テンションスプロケット84を支持する支持部材68は、前記トラックフレーム82に対し適宜のリンク機構を介して連結されており、機体の昇降と連動してテンションスプロケット84の位置が変位するよう構成されている。具体的には、機体を上昇させたときはテンションスプロケット84が下降し、この結果、クローラ79の後部が地面に接触するように変形する。この構成により、湿田での作業のために機体を上昇させるのに応じてクローラ79の接地長を増大させることができ、低接地圧を実現して湿田での走行性能を向上させることができる。
また、左右のクローラ走行部11のそれぞれには、図3に示すように、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの位置を検出するためのストロークセンサ97が備えられている。本実施形態において、前記ストロークセンサ97は、機体下部であって前記機体昇降シリンダ93の近傍位置に配置されたポテンショメータにより構成されている。ポテンショメータの検出軸にはセンシングアーム98が固定され、このセンシングアーム98の先端が、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの先端と後スイングアーム89との連結部に接続される。この構成で、センシングアーム98の角度をポテンショメータで検出することにより、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの位置(ひいては、機体の支持高さ)を取得することができる。
また、図1に示すように、機体の傾斜角を検出するための傾斜角センサ70がコンバイン10の機体下部に備えられている。この傾斜角センサ70で検出した値に基づいて上述の機体昇降シリンダ93が制御され、凹凸が多い地面においてもコンバイン10の機体姿勢が水平に保たれるように構成されている。
次に図5を参照して、コンバインの刈取高さ、機体の走行、機体の高さ及び姿勢等を制御する制御部について説明する。図5はコンバインの制御のための電気的構成の要部を示したブロック図である。
コンバイン10は図5に示すように、各部の制御を行うためのマイクロコンピュータ式の制御部99を備える。この制御部99には前記刈取部高さ検出センサ64が電気的に接続されており、前記制御部99は、刈取部高さ検出センサ64の検出値に基づいて刈取部12の高さを取得することができる。
また、図5に示すように、制御部99には主変速レバー54が電気的に接続されている。この主変速レバー54は、前進操作及び後進操作がされると、その操作位置に関する信号を制御部99へ送信可能に構成されている。また、主変速レバー54のグリップ部には、刈取部12を昇降させるための刈取部昇降スイッチ69が備えられている。この刈取部昇降スイッチ69をオペレータが操作すると、適宜の信号が前記制御部99へ送信されるようになっている。
刈取部昇降スイッチ69は刈取部12の高さを変位させるためのものであり、オペレータが刈取部昇降スイッチ69を操作すると制御部99が刈取部昇降シリンダ63を伸縮駆動し、これによって刈取部12の上昇、下降を行うことができる。
制御部99は、機体左右のクローラ走行部11の駆動の向き及び速度を変更するための走行ミッション装置61に対し、適宜の信号を送って制御することができる。制御部99は、前記主変速レバー54の操作(及び、図略の旋回ハンドル等の操作)に応じて走行ミッション装置61を制御し、機体の前後進及び旋回を行わせる。
また、前述したように、前記走行ミッション装置61内には回転センサ30が配置されている。この回転センサ30は制御部99に接続されており、制御部99は回転センサ30からの信号に基づいてコンバインの走行速度を取得することができる。
更に、制御部99には、機体昇降シリンダ93の伸縮を調節する電磁弁66が接続される。電磁弁66は、機体の左右に配置されるクローラ走行部11それぞれに設けられており、機体昇降シリンダ93への圧油の供給を左右独立に切り換えるように構成されている。
また、制御部99には傾斜角センサ70が電気的に接続されており、制御部99は、この傾斜角センサ70の検出値に基づいて、コンバインの姿勢が水平に保たれているかを判定する。そして制御部99は、機体が左右何れかに傾斜している場合には、機体が水平になるように機体昇降シリンダ93を制御する。
本実施形態において、前記制御部99は、2つの制御モードを切り換えて機体の水平制御を行うことができるように構成されている。第1制御モードは、左右の機体昇降シリンダ93の一方を伸長させ、同時に他方を縮退させることで機体の水平姿勢を実現するモードである。換言すれば、この制御は、機体の左右の支持高さのうち一方を上昇させ、同時に他方を下降させることにより機体を水平にする制御である。
一方、第2制御モードは、左右の機体昇降シリンダ93の一方を限界まで伸長させた状態を保持しつつ、他方を伸長又は縮退させることで機体の水平姿勢を実現するモードである。なお、以降の説明では、この第2制御モードによる制御を、機体の一側の支持高さを最上端位置に維持しつつ他側の支持高さの昇降によって機体を水平姿勢にする制御という意味で、上端水平制御と称する。また、この上端水平制御は、機体の一側の支持高さを上昇側に維持しつつ他側の支持高さの昇降によって水平制御を行うという意味で、上昇側水平制御と称することもできる。
次に、図6を参照して、コンバインの機体の高さ及び姿勢の制御について詳細に説明する。図6は、コンバイン機体の高さ及び姿勢の制御を示すフローチャートである。
図6に示すフローが実行されると、オペレータが主変速レバー54を前進位置に入れているか、即ち前進操作が行われているか否かが調べられる(S101)。そして、前進操作が行われている場合は、通常の機体水平制御(前記第1制御モードによる制御)を行う(S102)。即ち、傾斜角センサ70の検出値に応じて左右の機体昇降シリンダ93を適宜伸縮させることで、現在の機体の高さをほぼ保持しつつ、機体の水平姿勢を実現する。
S101の判断で前進操作が行われていないと判定された場合は、後進操作が行われているか否かが調べられ(S103)、後進操作が行われていない場合はS101に戻る。なお、図6のフローでは図示していないが、主変速レバー54の操作に応じて走行ミッション装置61の変速制御が並行して行われ、機体の前後進が実現されている。
S103の判断で後進操作が行われていると判定された場合、制御部99は回転センサ30の検出値を取得し、コンバインの後進速度が所定以上であるか否かを調べる(S104)。このS104の判断で後進速度が所定の速度未満と判定された場合は、S102に移行して通常の水平制御を行う。
S104の判断で後進速度が所定以上であると判定された場合は、傾斜角センサ70の検出値及び左右のストロークセンサ97の検出値に基づいて、地面が右下がりの状態となっているか否かを調べる(S105)。
S105の判断で地面が右下がりと判定された場合、右側の機体昇降シリンダ93をストローク限界まで伸長させる(S106)。そして、右側の機体昇降シリンダ93の位置を基準として、左側の機体昇降シリンダ93を伸縮駆動することで水平制御を行う(S107)。
S105の判断で地面が右下がりでないと判定された場合、左側の機体昇降シリンダ93をストローク限界まで伸長させる(S108)。そして、左側の機体昇降シリンダ93の位置を基準として、右側の機体昇降シリンダ93を伸縮駆動することで水平制御を行う(S109)。以上のS105〜S109の処理によって、前記第2制御モードによる制御(上端水平制御)が実現される。
以上の一連のフローにより、後進操作が行われ、かつその後進速度が所定以上であることが検出されると、地面が低い側に位置する機体昇降シリンダ93が限界まで伸長して機体を最上端位置まで持ち上げ、この状態を保持しながら、反対側の機体昇降シリンダ93の伸縮駆動によって機体の水平制御が行われる。このように、機体の一側の支持高さを最上端位置まで上昇させて機体下部と地面との距離を大きく確保した状態で、他側の支持高さの変更によって水平制御を行うことで、後進時の機体下部と地面との接触を避けると同時に、走行安定性、脱穀機14の選別性能、及び乗り心地等の向上を実現することができる。
以上に示すように、本実施形態のコンバイン10は、機体の左右両側に配置されるクローラ走行部11と、クローラ走行部11の接地面に対して前記機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降シリンダ93と、を備える。また、コンバイン10は、前記機体の左右傾斜角を検出する傾斜角センサ70と、前記機体の前後進操作が可能な操作部52と、傾斜角センサ70の検出値に応じて機体昇降シリンダ93を制御することによって前記機体を水平制御することが可能な制御部99と、を備える。そして、制御部99は、操作部52の後進操作が検出されているときに(S103)、機体の後進制御とともに、一側の機体昇降シリンダ93を前記機体の支持高さが最上端(所定位置より上昇側)になる位置で維持し、他側の機体の支持高さを前記機体昇降シリンダ93によって昇降(変化)させることによって前記機体を水平に制御する上端水平制御(上昇側水平制御)を行っている(S106〜S109)。
この構成により、機体の最低地上高を高く保った状態で水平制御を行いながら後進することができる。従って、後進の際に機体の下部が圃場に接触することを確実に防止できる。また、水平制御によって機体の安定走行を実現できるので、選別性能を向上させるとともに、乗り心地の向上に寄与できる。特に本実施形態では、機体姿勢が前下がりになりやすい後進時において、最低地上高さを高い位置で保つことができるとともに、機体の上昇とともに機体の重心が後方側に移動するのでより安定して後進走行できる。
また、前記制御部99は、操作部52の後進操作が検出されているときは、後進速度が所定速度以上であるときにのみ前記上端水平制御を行うように制御する。
この構成により、例えば低速での前後進を繰り返すような場合には後進時の上端水平制御が行われないので、無用な機体の昇降が防止され、作業を効率的に行うことができる。
なお、前記制御部99は、操作部52の後進操作が検出されているときは、機体が後進を開始してからの移動距離が所定の距離以上であるときにのみ前記上端水平制御を行うように構成することもできる。
この場合、例えば短距離の前後進を繰り返すような場合には後進時の上端水平制御が行われないので、無用な機体の昇降が防止され、作業を効率的に行うことができる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
上記実施形態ではコンバイン10の走行速度が所定以上になることを条件として上端水平制御を行う構成であるが(S104〜S107)、この構成を変更することもできる。例えば、後進操作が検出された時点で前記上端水平制御を行う構成とすることもできる。この制御を示したものが図7のフローである。
図7に示す変形例は、図6のS104に相当する判断が省略されている点で、上記実施形態と異なる。即ち、図7の変形例においては、前進操作が行われた場合は通常の水平制御を行うが(S201、S202)、後進操作が行われると(S203)、その後進速度の如何にかかわらず上述の上端水平制御を行うように構成されている(S205〜S208)。この変形例は制御を簡素化できる点で有利であり、前後進の細かい切換が頻繁に行われない用途に好適である。
また、上記実施形態の構成に代えて、コンバイン10が所定距離以上後進した際に、上端水平制御を行う構成とすることもできる。
また、上記実施形態の構成に加えて、後進時にS105〜S109(S204〜S208)の制御を行うか否かを選択できる選択手段を備える構成とすることもできる。例えば、後進時に機体の上端水平制御を行うモードと、後進時においても前記上端水平制御を行わずに通常の水平制御を行うモードと、を前記制御部99が有するように構成し、例えば操作部52に備えられた選択スイッチをオペレータが操作することでこれらのモードを選択できるように構成することができる。
また、上記実施形態の上端水平制御は、機体の左右方向の一側が最上端の位置で維持されるように一側の機体昇降シリンダ93を制御する構成であるが、この構成に限定されない。例えば、機体が最上端近傍の所定位置より高い位置になるように一側の機体昇降シリンダ93を制御し、他側の機体昇降シリンダ93を変化させることによって上昇側で水平制御を行う構成に変更することもできる。
また、上記実施形態ではコンバイン10に本発明を適用しているが、本発明を適用できる作業機はコンバイン10に限定されない。例えば大根や人参等を収穫する自走式の根菜収穫機等の作業機であれば本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係るコンバインの側面図。 コンバインの平面図。 機体の昇降手段の要部を示したクローラ走行部の側面図。 クローラ走行部の平面図。 コンバインの制御のための構成の一部を示したブロック図。 コンバインの機体の高さ制御及び姿勢制御を示したフローチャート。 変形例に係るコンバインの機体の高さ制御及び姿勢制御を示したフローチャート。
符号の説明
10 コンバイン(作業機)
11 クローラ走行部(クローラ走行装置)
30 回転センサ
52 操作部
54 主変速レバー
70 傾斜角センサ
93 機体昇降シリンダ(機体昇降手段)
97 ストロークセンサ
99 制御部

Claims (1)

  1. 機体の左右両側に配置されるクローラ走行装置と、
    前記クローラ走行装置の接地面に対して前記機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降手段と、
    前記機体の左右傾斜角を検出する傾斜角センサと、
    前記機体の前後進操作が可能な操作部と、
    前記傾斜角センサの検出値に応じて前記機体昇降手段を制御することによって前記機体を水平制御することが可能な制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記操作部の後進操作が検出されているときに、機体の後進制御とともに、
    前記左右の機体昇降手段の一側を伸長させ、同時に他側を縮退させることによって前記機体を水平に制御する通常の水平制御と、
    一側の前記機体昇降手段を、前記機体が所定位置より上昇側になるように維持し、他側の前記機体昇降手段の高さを変化させることによって前記機体を水平に制御する上昇側水平制御と、
    を切り換えて前記水平制御を行い、
    前記制御部は、前記操作部の後進操作が検出されているときは、後進速度が所定速度以上であるときにのみ前記上昇側水平制御を行うことを特徴とする作業機。
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