JP2009183215A - 作業機 - Google Patents

作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP2009183215A
JP2009183215A JP2008027017A JP2008027017A JP2009183215A JP 2009183215 A JP2009183215 A JP 2009183215A JP 2008027017 A JP2008027017 A JP 2008027017A JP 2008027017 A JP2008027017 A JP 2008027017A JP 2009183215 A JP2009183215 A JP 2009183215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
working
control
lifting
control mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008027017A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinori Kirihata
俊紀 桐畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2008027017A priority Critical patent/JP2009183215A/ja
Publication of JP2009183215A publication Critical patent/JP2009183215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)
  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)

Abstract

【課題】 作業場所の状況に応じて効率的に機体の昇降制御を行う作業機を提供する。
【解決手段】コンバイン(作業機)は、刈取部(作業部)と、この刈取部を昇降させるための刈取部昇降シリンダと、機体の左右両側に配置されるクローラ走行部と、クローラ走行部の接地面に対して機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降シリンダと、刈取部の昇降操作及び前記機体の前後進操作が可能な操作部と、を備える。また、コンバインは、操作部の操作に応じて刈取部昇降シリンダ、クローラ走行部及び機体昇降シリンダを制御する制御部を備える。制御部の制御モードは、切換スイッチにより、第1制御モードと第2制御モードとの間で切換可能である。制御部は、刈取部の上昇操作及び機体の後進操作の両方が検出された場合は、第1制御モードでは機体上昇制御及び機体の後進制御を行い、第2制御モードでは機体を上昇させずに後進制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は作業部を有する作業機に関するものであり、詳細には、作業機の後進走行における機体の昇降制御に関するものである。
コンバイン等の作業部を有する作業機は、後進走行時に前下がり姿勢となり易く、場合によっては機体前部の作業部が地面に突入して泥を大量に被ったり、作業部が地面に衝突して破損する恐れがある。これを防止するために、後進走行時に機体を自動的に上昇させる制御を行う作業機が従来から知られている。
この種の作業機を開示したものとして特許文献1がある。この特許文献1の作業機(コンバイン)は、機体の左右両側に一対のクローラ走行装置を備えるとともに、前記機体に刈取前処理装置及び脱穀装置を備えている。また、機体フレームの右側及び左側には、前端側の横軸芯周りに上下揺動自在な後向きの支持アームが前後一対に設けられている。更に、前記クローラ走行装置の転輪群を支持したトラックフレームが前記両支持アームの遊端部にわたって枢支連結されている。また、前記コンバインは、走行用の変速装置を後進側に操作すると前記支持アームを自動的に下降操作する手段を備える。
特許第2659262号公報
作業機が自重によって沈み込んでしまう湿田等の足場の悪い場所では、機体(作業部)と地面との間が近くなるために、特許文献1に示すような後進時機体上昇制御を行うことが有効である。しかし、足場の良い状況、例えば乾田等で作業する場合、必ずしも後進時に機体を上昇させる必要はない。
この点、特許文献1の構成では、機体の上昇が無用な場合でも後進時に機体を自動的に上昇させる制御を行うことになる。後進時に機体が上昇した場合、後進を終えた後に機体の位置を元の位置に戻してから作業に復帰する必要があった。特に、コンバインにおいては、圃場の4隅では前後進を繰り返しながら刈取作業を行うのが通常であるので、後進の都度機体を無用に上昇させると作業の効率を著しく損なうことになる。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圃場等の作業場所の状況に応じて後進時の機体の昇降制御を柔軟に切り換えることができる作業機を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下のように構成される作業機が提供される。即ち、作業機は、作業部と、この作業部を昇降させるための作業部昇降手段と、機体の左右両側に配置されるクローラ走行装置と、前記クローラ走行装置の接地面に対して前記機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降手段と、前記作業部の昇降操作及び前記機体の前後進操作が可能な操作部と、を備える。また、前記作業機は、前記操作部の操作に応じて前記作業部昇降手段、前記クローラ走行装置及び前記機体昇降手段を制御する制御部と、前記制御部の制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切換可能な選択手段と、を備える。そして、前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、前記作業部の上昇操作及び前記機体の後進操作の両方が検出された場合は、前記機体を上昇させる制御及び前記機体の後進制御を行う。一方、前記第2制御モードにおいて、前記作業部の上昇操作及び前記機体の後進操作が検出された場合は、前記制御部は前記機体を上昇させずに後進制御を行う。
これにより、湿田等の足場の悪い場所で作業する際には第1制御モードを選択することで、後進時に作業部の上昇操作によって機体を上昇させるので、機体の下部が地面に接触することを確実に防ぐことができる。一方、乾田等の比較的足場の良い場所で作業する際には第2制御モードを選択することで、後進時に機体を無駄に昇降させないので、作業部による作業又は移動などを効率的に行うことができる。従って、湿田状態と乾田状態とで圃場の状態が変化することが多い半湿田のような場合であっても、状況に応じた適切な制御を行うことができる。
前記の作業機においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この作業機は、前記作業部の高さを検出するための作業部高さ検出手段を備える。そして、前記第1制御モードにおいて前記制御部は、前記作業部が昇降ストロークの所定位置より上昇側にあることが前記作業部高さ検出手段によって検出された後に、前記作業部の上昇操作が所定時間以上継続して検出され、かつ後進操作が検出されているときに、前記機体を上昇させる制御を行う。
これにより、オペレータが作業部を昇降ストロークの所定位置より上昇させた上で更に作業部の上昇操作を所定時間以上継続することを条件として、後進時に機体が自動的に上昇されることになる。従って、オペレータの意図しない機体の上昇を防止できる。また、後進時に作業部が地面に接触しないように十分に上昇させた後に、更に作業部の上昇操作をある程度継続することで後進時の機体上昇制御が行われるので、一連の自然な後進操作が実現される。
前記の作業機においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この作業機は、前記作業部の高さを検出するための作業部高さ検出手段を備える。前記操作部は、操作力を検出するための操作力検出手段を有する。前記第1制御モードにおいて前記制御部は、前記作業部が昇降ストロークの所定位置より上昇側にあることが前記作業部高さ検出手段によって検出され、所定以上の操作力で前記作業部の上昇操作が行われたことが前記操作力検出手段によって検出され、かつ後進操作が検出されたときに、前記機体を上昇させた状態で後進するように制御する。
これにより、オペレータが作業部を昇降ストロークの所定位置より上昇させた上で、更に前記操作部を作業部の上昇側へ所定以上の操作力で操作することを条件として、後進時に機体が自動的に上昇されることになる。従って、オペレータの意図しない機体の上昇を防止できる。また、後進時に作業部が地面に接触しないように十分に上昇させた後に、更に作業部の上昇操作を強い操作力で行うことで後進時の機体上昇制御が行われるので、一連の自然な後進操作が実現される。
前記の作業機においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記操作部は、機体の前後進操作のための主変速レバーを備える。前記選択手段は前記主変速レバーに備えられる。
これにより、主変速レバーを操作しながら制御モードの選択を容易に行うことができる。また、主変速レバーから手を離さず選択手段を操作できるので、オペレータの視線移動を抑えることができる。従って、作業場所の状態を見定めながら適切な制御モードを状況に応じて選択することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコンバインの側面図である。図2はコンバインの平面図である。なお、以下の説明では、単に「左側」「右側」等というときは、コンバインの前方に向かって左側及び右側を意味するものとする。
図1に示すように、第1実施形態のコンバイン(作業機)10は、稲、麦等の株元を刈り取るための刈取部(作業部)12を機体前部に備えるとともに、機体を走行させるためのクローラ走行部(クローラ走行装置)11を機体下部に備えて構成されている。図2に示すように、コンバイン10の左側の上部には、刈り取った穀稈を脱穀するための脱穀機14が備えられる。また、この脱穀機14と並設するように、グレンタンク15がコンバイン10の上部右側に備えられている。
グレンタンク15の前方には、コンバイン10を操作するための運転部17が備えられる。この運転部17には操作部52及び運転座席53等が設けられており、前記操作部52によって、刈取や走行等、コンバイン10の各種の操作を行うことができる。前記運転部17の下方には、コンバイン10の駆動源としてのエンジン18が配置されている。
前記操作部52は主変速レバー54を備えており、この主変速レバー54によって前進及び後進操作を行うように構成されている。更に、操作部52は、コンバイン10を旋回させるための旋回ハンドル等、各種の操作具を備えている。
図1に示すクローラ走行部11はコンバイン10の左右両側に配置されており、このクローラ走行部11が駆動することでコンバイン10を走行させるように構成されている。そして、この左右のクローラ走行部11の駆動の向き及び速度を後述の走行ミッション装置61によって変更することで、コンバイン10の走行方向及び速度の調節が可能になっている。クローラ走行部11の詳細については後述する。
機体前部に配置された刈取部12は、前処理部25と、刈刃部13と、掻込装置47と、図略の搬送部と、を備えている。
前処理部25は、コンバイン10の機体の前方下部に配置されている。また、この前処理部25は、分草板45と、引起し装置46と、を備えている。引起し装置46は図略のタインを備えており、倒伏した作物を拾い上げたり、穂先を一定の幅に収束させたりする引起し作業を行う。分草板45は、刈取部12によって作物を刈り取るべき幅を規定するためのものであり、また、倒伏した状態の稲等を当該分草板45がすくい上げることによって、引起し装置46による前記引起し作業を容易にする。
刈刃部13は刈刃と受刃とを備えており、両者が左右に駆動されることによって作物の株元を切り取る。また、掻込装置47は刈刃部13の上方に配置されており、この掻込装置47は、刈刃部13によって切断された穀稈を掻き込み、図略の搬送部に受け渡す。この搬送部は搬送チェーン及び縦搬送チェーン等を備えており、後述の脱穀機14のフィードチェーン16に作物の株元を搬送するよう構成されている。
前記刈取部12は刈取部フレーム65に支持されており、この刈取部フレーム65は、回動可能に刈取部支持軸62に取り付けられる。そして、この刈取部フレーム65には刈取部昇降シリンダ(作業部昇降手段)63が接続されている。この刈取部昇降シリンダ63が伸縮することによって、刈取部フレーム65が刈取部支持軸62を中心として回動し、刈取部12の位置が上下に変位する。
また、刈取部12の高さを検出するための刈取部高さ検出センサ(作業部高さ検出手段)64が刈取部支持軸62に配置される。この刈取部高さ検出センサ64は、刈取部フレーム65の回動角を検出するための角度検出器、例えばポテンショメータ又はエンコーダ等で構成されている。
脱穀機14はフィードチェーン16を備え、このフィードチェーン16によって穀稈を挟持しながら搬送して脱穀するように構成されている。穀稈の脱穀後、図略の選別装置によって穀粒が藁屑より選別分離されて、精粒は一番物として前記グレンタンク15に貯溜される。藁屑は、コンバイン10後部に備えられる排藁カッタ48によって適宜の長さに切り刻まれ、機外へ排出される。
また、コンバイン10が備えるエンジン18の動力は、エンジン18の出力軸から、クローラ走行部11を駆動させる走行ミッション装置61、脱穀機14の各部、排出オーガ51及び刈取部12等にそれぞれ分岐して伝達される。
次に図3及び図4を参照してクローラ走行部11の構成について説明する。図3はクローラ走行部11を示した側面図である。図4はクローラ走行部11の昇降手段の要部を示す平面図である。
図3及び図4に示すように、クローラ走行部11はトラックフレーム82を備え、このトラックフレーム82に、前後方向に並べて配置される複数の転輪80及びフレキシブルローラ81が支持されている。
このトラックフレーム82の前方には駆動スプロケット83が配置されている。また、前記走行ミッション装置61から出力軸60が左右両側に突出しており、それぞれの出力軸60の先端が、対応する前記クローラ走行部11の駆動スプロケット83に固定されている。また、トラックフレーム82の後方には支持部材68が配置されており、この支持部材68の端部にテンションスプロケット84が回転可能に支持されている。
そして、上記の転輪80、フレキシブルローラ81、駆動スプロケット83、及びテンションスプロケット84にクローラ79が巻き掛けられており、駆動スプロケット83が出力軸60からの駆動力を受けることによってクローラ79が回転する。
コンバイン10は、機体昇降シリンダ(機体昇降手段)93、前スイングアーム85及び後スイングアーム89を左右それぞれのクローラ走行部11に備えている。図3及び図4に示すように、トラックフレーム82の内側において前スイングアーム85は前方寄りの位置に配置され、後スイングアーム89は後方寄りの位置に配置される。そして、前スイングアーム85と後スイングアーム89とは、前後方向に配置される連結ロッド94を介して連結されている。
図3及び図4に示すように、前スイングアーム85は、機体に枢支される枢支軸75と、この枢支軸75から上方へ延びる上アーム86と、前記枢支軸75から後方へ延びる下アーム87と、を備える。図3に示すように、前スイングアーム85は側面視において略L字状(ベルクランク状)となるように構成されている。前記上アーム86の先端部は連結ロッド94を介して機体昇降シリンダ93に連結され、前記下アーム87の先端部は、トラックフレーム82内側の前スイングアーム回動軸95に回転可能に連結されている。
後スイングアーム89は前スイングアーム85と同様に、側面視で略L字状(ベルクランク状)に構成されている。この後スイングアーム89は、機体に枢支される枢支軸76と、この枢支軸76から上方へ延びる上アーム90と、前記枢支軸76から後方へ延びる下アーム91と、を備える。前記上アーム90の先端部は機体昇降シリンダ93にシリンダ連結部72を介して連結されている。一方、下アーム91の先端部は、トラックフレーム82内側の後スイングアーム回動軸96に回転可能に連結されている。
この構成で、機体昇降シリンダ93が伸長動作すると、前スイングアーム85の上アーム86及び後スイングアーム89の上アーム90に対し、後方への力が作用する。従って、前スイングアーム85は前スイングアーム回動軸95を中心に引き起こされるように回動し、後スイングアーム89も後スイングアーム回動軸96を中心に引き起こされるように回動する。この結果、コンバイン10の機体は、トラックフレーム82に対して(言い換えれば、クローラ走行部11の接地面に対して)相対的に上昇する。
この昇降機構によって、例えばコンバインが自重によって沈下し易い足場の悪い場所では機体を上昇させることで、機体の下部が地面に突っ込んだり擦れたりすることを防止できる。また、左右の機体昇降シリンダ93を個別に伸縮駆動することで、機体の左右傾斜姿勢を制御することもできる。この機体の高さ及び姿勢は、オペレータが操作部52を操作することで調節できるように構成されている。
また、前記テンションスプロケット84を支持する支持部材68は、前記トラックフレーム82に対し適宜のリンク機構を介して連結されており、機体の昇降と連動してテンションスプロケット84の位置が変位するよう構成されている。具体的には、機体を上昇させたときはテンションスプロケット84が下降し、この結果、クローラ79の後部が地面に接触するように変形する。この構成により、湿田での作業のために機体を上昇させるのに応じてクローラ79の接地長を増大させることができ、低接地圧を実現して湿田での走行性能を向上させることができる。
また、左右のクローラ走行部11のそれぞれには、図3に示すように、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの位置を検出するためのストロークセンサ97が備えられている。本実施形態において、前記ストロークセンサ97は、機体下部であって前記機体昇降シリンダ93の近傍位置に配置されたポテンショメータにより構成されている。ポテンショメータの検出軸にはセンシングアーム98が固定され、このセンシングアーム98の先端が、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの先端と後スイングアーム89との連結部に接続される。この構成で、センシングアーム98の角度をポテンショメータで検出することにより、機体昇降シリンダ93のシリンダロッドの位置(ひいては、機体の位置)を取得することができる。
また、図1に示すように、機体の傾斜角を検出するための水平センサ70がコンバイン10の機体下部に備えられている。この水平センサ70で検出した値に基づいて上述の機体昇降シリンダ93が制御され、凹凸が多い地面においてもコンバイン10の機体姿勢が水平に保たれるように構成されている。
次に図5を参照して、コンバインの刈取高さ、機体の走行、機体の高さ及び姿勢等を制御する制御部について説明する。図5はコンバインの制御のための電気的構成の要部を示したブロック図である。
コンバイン10は図5に示すように、各部の制御を行うためのマイクロコンピュータ式の制御部99を備える。この制御部99には前記刈取部高さ検出センサ64が電気的に接続されており、前記制御部99は、刈取部高さ検出センサ64の検出値に基づいて刈取部12の高さを取得することができる。
また、制御部99には水平センサ70が電気的に接続されている。制御部99は、この水平センサ70の検出値に基づいて、機体の左右傾斜状態を取得することができる。
また、図5に示すように、制御部99には主変速レバー54が電気的に接続されている。この主変速レバー54は、前進操作及び後進操作がされると、その操作位置に関する信号を制御部99へ送信可能に構成されている。また、主変速レバー54のグリップ部には、機体の後進時の制御モードを切り換えるための切換スイッチ67と、刈取部12を昇降させるための刈取部昇降スイッチ69と、が備えられている。この切換スイッチ67及び刈取部昇降スイッチ69をオペレータが操作すると、適宜の信号が前記制御部99へ送信されるようになっている。
切換スイッチ67は、コンバイン10の後進時における制御モードの切換を行うためのものである。具体的には、前記切換スイッチ67により、制御部99が後進時に機体を自動的に上昇させる制御を行う第1制御モードと、後進時に機体を上昇させずにそのまま後進する第2制御モードと、を切り換えることができる。
なお、以降の説明では、前記第1制御モードを、後進時に機体を自動的に上昇させるモードという意味で、「機体バックアップモード」と称することがある。前記切換スイッチ67は、機体バックアップモードのオンオフを切り換えるスイッチということができる。
コンバインのオペレータは、圃場の状況を予め考慮して、制御モードを前記切換スイッチ67により選択する。具体的には、湿田のように自重によってコンバイン10の機体が沈み込むような状況での作業の場合は前記第1制御モード(機体バックアップモード)を選択し、乾田状態での作業の場合は第2制御モード(機体バックアップ解除モード)を選択する。
刈取部昇降スイッチ69は刈取部12の高さを変位させるためのものであり、オペレータが刈取部昇降スイッチ69を操作すると制御部99が刈取部昇降シリンダ63を伸縮駆動し、これによって刈取部12の上昇、下降を行うことができる。
制御部99は、機体左右のクローラ走行部11の駆動の向き及び速度を変更するための走行ミッション装置61に対し、適宜の信号を送って制御することができる。制御部99は、前記主変速レバー54の操作(及び、図略の旋回ハンドル等の操作)に応じて走行ミッション装置61を制御し、機体の前後進及び旋回を行わせる。
また、制御部99には、機体昇降シリンダ93の伸縮を調節する電磁弁66が接続される。電磁弁66は、機体の左右に配置されるクローラ走行部11それぞれに設けられており、機体昇降シリンダ93への圧油の供給を左右独立に切り換えるように構成されている。制御部99は、前記水平センサ70の検出値に基づいて機体の傾斜姿勢を検知し、機体が水平になるように左右の電磁弁66を制御する。これによって、凹凸の多い圃場等でも安定して刈取作業等を行うことができる。
次に図6を参照してコンバインの後進走行における制御について説明する。図6は、コンバインの後進の制御を示すフローチャートである。
図6に示すフローが実行されると、最初に、オペレータが主変速レバー54を後進位置に入れているか、即ち後進操作が行われているかが調べられる(S101)。後進操作が行われていない場合は、S101に戻り、後進操作が行われるまで待機する。
S101の判断で後進操作がされていると判定されると、制御部99は制御モードが第1制御モードであるか第2制御モードであるかを調べる(S102)。第1制御モードでなかった場合(即ち第2制御モードの場合)は、S106の処理に移行して後進動作を行った後、S101に戻る。
S102の判断で第1制御モードが選択されていると判定された場合、制御部99は刈取部12が最上端位置にあるかどうかを刈取部高さ検出センサ64の検出値から調べる(S103)。刈取部12が最上端以外の位置にあった場合は、S106の処理に移行して後進動作を行い、S101に戻る。
S103の判断で刈取部12の位置が最上端位置にあると判定された場合は、更に、刈取部12が最上端に位置した状態で刈取部昇降スイッチ69の上昇操作が所定時間以上継続して行われたかどうかを調べる(S104)。上昇操作がされていない場合や、上昇操作がされていてもその操作時間が所定時間未満だった場合は、S106の処理に移行して後進動作を行い、S101に戻る。
S104の判断で上昇操作が所定時間以上行われていると判定された場合は、制御部99はコンバイン10の機体を上昇させるとともに(S105)、コンバイン10を後進させる(S106)。その後、S101に戻る。
以上の一連のフローにより、後進操作が行われた場合には、第1制御モードが選択されており、かつ、刈取部12を最上端に位置させた状態で刈取部昇降スイッチ69の上昇操作が所定時間以上継続して行われた場合にのみ、S105の機体上昇制御が行われる。一方、後進操作が行われても上記の条件を1つでも満たさない場合には、機体上昇制御は行われない。以上のフローにより、オペレータは前記切換スイッチ67によってモードを選択することで、後進時に機体を自動的に上昇させるか否かを切り換えることができる。
以上に示すように、第1実施形態のコンバイン10は、刈取部12と、この刈取部12を昇降させるための刈取部昇降シリンダ63と、機体の左右両側に配置されるクローラ走行部11と、クローラ走行部11の接地面に対して機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降シリンダ93と、刈取部12の昇降操作及び前記機体の前後進操作が可能な操作部52と、を備える。また、コンバイン10は、制御部99と、制御部99の制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切換可能な切換スイッチ67と、を備える。制御部99は、操作部52の操作に応じて刈取部昇降シリンダ63、クローラ走行部11及び機体昇降シリンダ93を制御する。そして、制御部99は図6に示すように、第1制御モードでは、刈取部12の上昇操作及び機体の後進操作の両方が検出された場合は、機体を上昇させる制御及び機体の後進制御を行う。一方、第2制御モードでは、刈取部12の上昇操作及び機体の後進操作が検出された場合は、制御部99は機体を上昇させずに後進制御を行う。
この構成により、湿田状態の場所で作業する際は第1制御モードを選択することで、後進時に刈取部12の上昇操作によって機体を上昇させるので、機体の下部が地面に接触することを確実に防ぐことができる。一方、乾田状態の場所で作業する際は第2制御モードを選択することで、後進時に機体を無駄に昇降させないので、刈取作業又は移動などを効率的に行うことができる。従って、湿田状態と乾田状態とで圃場の状態が変化することが多い半湿田のような場合であっても、状況に応じた適切な制御を行うことができる。特に、圃場の4隅では、前進後進を繰り返す切り返し作業が頻繁に行われるため、後進時の不要な上昇を防ぐことで刈取作業を効率的に行うことができる。
また、第1実施形態のコンバイン10は、刈取部12の高さを検出するための刈取部高さ検出センサ64を備える。そして、第1制御モードにおいて制御部99は、図6に示すように、刈取部12が昇降ストロークの上端(所定位置より上昇側)にあることが刈取部高さ検出センサ64によって検出された後に、刈取部高さ検出センサ64の上昇操作が所定時間以上継続して検出され、かつ後進操作が検出されているときに、機体を上昇させる制御を行う。
この構成により、オペレータが刈取部12を昇降ストロークの上端まで上昇させ、更に刈取部12の上昇操作を所定時間以上継続することを条件として、後進時に機体が自動的に上昇されることになる。従って、オペレータの意図しない機体の上昇を防止できる。また、後進時に刈取部12が圃場に接触しないように十分に上昇させた後に、更に刈取部12の上昇操作をある程度継続することで後進時の機体を上昇させる制御が行われるので、一連の自然な後進操作が実現される。
また、第1実施形態のコンバイン10において、前記操作部52は、機体の前後進操作のための主変速レバー54を備える。また、前記切換スイッチ67は主変速レバー54に備えられる。
この構成により、主変速レバー54を操作しながら制御モードの選択を容易に行うことができる。また、主変速レバー54から手を離さず切換スイッチ67を操作でき、オペレータの視線移動を抑えることができる。従って、圃場の状態を見定めながら適切な制御モードを状況に応じて選択することができる。
次に第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において前記第1実施形態と同一及び類似する構成には、図面に同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図7を参照して制御部99の電気的構成について説明する。第2実施形態において、主変速レバー54は操作力検出センサ71(操作力検出手段)を備える。この操作力検出センサ71は刈取部昇降スイッチ69に配置されており、オペレータが刈取部昇降スイッチ69を操作したときの操作力を検出することができる。なお、この主変速レバー54と制御部99の構成以外は上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態におけるコンバイン10の後進の制御について図8を参照して説明する。図8は、第2実施形態の後進時の制御を示すフローチャートである。図8のフローのうち、S201〜S203、S205、S206については、前記第1実施形態(図6)の対応部分と同様であるので、説明を省略する。この第2実施形態においては、第1制御モードにおいて後進操作が検出され、かつ刈取部12が最上端に位置していることが検出されると、所定以上の操作力で刈取部昇降スイッチ69が上昇側に操作されたか否かが調べられる(S204)。そして、所定以上の強い操作力で刈取部昇降スイッチ69が上昇側に操作されたと判定された場合は、機体を上昇させるとともに後進させる(S205、S206)。刈取部昇降スイッチ69が上昇側に操作されていない場合や、上昇側に操作されていてもその操作力が所定未満だった場合は、機体を上昇させずに後進させる(S206)。
以上に示すように、第2実施形態のコンバイン10において、操作部52は、刈取部12の上昇操作の操作力を検出するための操作力検出センサ71を備える。そして、第1制御モードにおいて制御部99は、図8に示すように、刈取部12が昇降ストロークの上端(所定位置より上昇側)にあることが刈取部高さ検出センサ64によって検出され、所定以上の操作力で刈取部12の上昇操作が行われたことが操作力検出センサ71によって検出され、かつ後進操作が検出されたときに、機体を上昇させた状態で後進するように制御する。
この構成により、オペレータが刈取部12を昇降ストロークの上端まで上昇させた上で、更に操作部52を刈取部12の上昇側へ所定以上の操作力で操作することを条件として、後進時に機体が自動的に上昇されることになる。従って、オペレータの意図しない機体の上昇を防止できる。また、後進時に刈取部12が圃場に接触しないように十分に上昇させた後に、更に刈取部12の上昇操作を強い操作力で行うことで後進時の機体上昇制御が行われるので、一連の自然な後進操作が実現される。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
上記実施形態の制御フローにおいて、機体上昇の条件を満たすか否かの判断の順番は適宜変更することができる。例えば図6において、S102の判断をS104の後に行ったり、S103とS104の間に行ったりするように変更することができる。
また、上記実施形態の構成に加えて、後進する際に、刈取部12の高さ及び刈取部昇降スイッチ69の操作と無関係に自動的に機体を上昇させる第3制御モードを前記切換スイッチ67によって選択できるように構成することもできる。
また、上記実施形態では切換スイッチ67が主変速レバー54に配置されているが、この構成に限定されない。例えば運転部17の前面部分に配置する等、切換スイッチ67の位置は事情に応じて適宜変更することができる。
また、上記実施形態ではコンバイン10に本発明を適用しているが、本発明を適用できる作業機はコンバイン10に限定されない。例えば大根や人参等を収穫する自走式の根菜収穫機等、作業部を有する作業機であれば本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態に係るコンバインの側面図。 コンバインの平面図。 機体の昇降手段の要部を示したクローラ走行部の側面図。 クローラ走行部の平面図。 コンバインの制御のための構成の一部を示したブロック図。 コンバインの後進の制御を示したフローチャート。 第2実施形態のコンバインの制御のための構成の一部を示したブロック図。 コンバインの後進の制御を示したフローチャート。
符号の説明
10 コンバイン(作業機)
11 クローラ走行部(クローラ走行装置)
12 刈取部(作業部)
52 操作部
54 主変速レバー
63 刈取部昇降シリンダ(作業部昇降手段)
64 刈取部高さ検出センサ(作業部高さ検出手段)
67 切換スイッチ(選択手段)
69 刈取部昇降スイッチ
93 機体昇降シリンダ(機体昇降手段)
99 制御部

Claims (4)

  1. 作業部と、
    この作業部を昇降させるための作業部昇降手段と、
    機体の左右両側に配置されるクローラ走行装置と、
    前記クローラ走行装置の接地面に対して前記機体を昇降させるために当該機体の左右に配置される機体昇降手段と、
    前記作業部の昇降操作及び前記機体の前後進操作が可能な操作部と、
    を備える作業機において、
    前記操作部の操作に応じて前記作業部昇降手段、前記クローラ走行装置及び前記機体昇降手段を制御する制御部と、
    前記制御部の制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切換可能な選択手段と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第1制御モードにおいて、前記作業部の上昇操作及び前記機体の後進操作の両方が検出された場合は、前記機体を上昇させる制御及び前記機体の後進制御を行い、
    前記第2制御モードにおいて、前記作業部の上昇操作及び前記機体の後進操作が検出された場合は、前記機体を上昇させずに後進制御を行うことを特徴とする作業機。
  2. 請求項1に記載の作業機であって、
    前記作業部の高さを検出するための作業部高さ検出手段を備え、
    前記第1制御モードにおいて前記制御部は、前記作業部が昇降ストロークの所定位置より上昇側にあることが前記作業部高さ検出手段によって検出された後に、前記作業部の上昇操作が所定時間以上継続して検出され、かつ後進操作が検出されているときに、前記機体を上昇させる制御を行うことを特徴とする作業機。
  3. 請求項1に記載の作業機であって、
    前記作業部の高さを検出するための作業部高さ検出手段を備え、
    前記操作部は、操作力を検出するための操作力検出手段を有し、
    前記第1制御モードにおいて前記制御部は、前記作業部が昇降ストロークの所定位置より上昇側にあることが前記作業部高さ検出手段によって検出され、所定以上の操作力で前記作業部の上昇操作が行われたことが前記操作力検出手段によって検出され、かつ後進操作が検出されたときに、前記機体を上昇させた状態で後進するように制御することを特徴とする作業機。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の作業機であって、
    前記操作部は、機体の前後進操作のための主変速レバーを備え、
    前記選択手段は前記主変速レバーに備えられることを特徴とする作業機。
JP2008027017A 2008-02-06 2008-02-06 作業機 Pending JP2009183215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027017A JP2009183215A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027017A JP2009183215A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 作業機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009183215A true JP2009183215A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41067187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008027017A Pending JP2009183215A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009183215A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5531709B2 (ja) コンバインの刈り高さ検出装置
JP6793534B2 (ja) 汎用コンバイン
JP5693839B2 (ja) 走行車両
JP2009183217A (ja) 作業機
JP2018011565A (ja) 汎用コンバイン
JP2011172507A (ja) 作業機
JP5313516B2 (ja) 作業機
JP5449986B2 (ja) 作業機
JP4996570B2 (ja) 刈取作業機の姿勢制御装置
JP2009183215A (ja) 作業機
JP2011120485A (ja) 作業機
JP2010200686A (ja) コンバイン
JP5706089B2 (ja) コンバイン
JP5463122B2 (ja) 作業機
JPH11137062A (ja) 汎用コンバインの制御装置
JP4758969B2 (ja) 作業車の姿勢制御装置
JP5973280B2 (ja) 汎用コンバイン
JP4507800B2 (ja) コンバイン
JP7386410B2 (ja) コンバイン
JP4362503B2 (ja) 作業車の姿勢制御装置
JP2009017817A (ja) 収穫作業車
JP2020156327A (ja) 収穫機
JP3610699B2 (ja) コンバインの方向制御装置
JP5941790B2 (ja) 汎用コンバイン
JP2004097076A (ja) 刈取り収穫機