JP4996570B2 - 刈取作業機の姿勢制御装置 - Google Patents

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本発明は、植立茎稈を立姿勢に引き起こす引起し装置を備えた刈取部が、走行装置を備えた機体本体の前部に昇降操作手段により昇降自在に備えられ、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、この前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられている刈取作業機の姿勢制御装置に関する。
従来の刈取作業機の姿勢制御装置では、圃場において刈取作業を行う際に機体が前後方向に傾斜すると、搭乗している運転者の姿勢が傾斜して不安定になる等、乗り心地が低下する不利を解消することを目的としたり、例えば、刈取作業機の一例としてのコンバインであれば、脱穀装置における脱穀処理性能の悪化を防止するために、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように姿勢変更操作手段の作動を制御するピッチング制御を実行するものであるが、この種の刈取作業機において、従来では、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角から外れた場合に極力速く設定傾斜角に戻すことが可能となるように、常に、前記ピッチング制御を実行するときにおける姿勢変更操作手段により機体本体の前後傾斜角を変更操作する速度が高速に設定されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−268747号公報
この種の刈取作業機では、姿勢変更操作手段により機体本体の前後傾斜角を変更操作する形態でピッチング制御が行われると、それに伴って刈取部が昇降することになるが、前記刈取部は昇降操作手段により機体本体に対して相対的に昇降自在に備えられており、例えば、手動操作による指令等に基づいて刈取部を昇降させることができるようになっており、ピッチング制御が行われて刈取部が機体本体と共に下方に移動することがあっても、刈取部を昇降操作手段により相対的に昇降させることで、刈取部の対地高さを極力所望の高さに維持させることができるようになっている。
しかしながら、植立茎稈が直立姿勢になっている場合であれば、上記従来構成においても良好な刈取作業を行うことができるが、刈取作業機により刈取作業を行う場合、刈取対象となる植立茎稈が直立姿勢になっている場合だけでなく、倒伏した状態になっていることがあり、このような倒伏茎稈を刈り取る場合には、刈取部の対地高さを直立姿勢の植立茎稈を刈り取るときよりも低く設定して、追い刈り形態や迎え刈り形態で刈取作業を行うことになるが、上記従来構成では、このような倒伏している植立茎稈を刈り取る場合においても、前記ピッチング制御を実行するときにおける姿勢変更操作手段により機体本体の前後傾斜角を変更操作する速度が高速に設定されることになる。つまり、従来では、このように倒伏している植立茎稈を刈り取るような作業状況であっても、機体本体の前後傾斜角を高速で変更操作する形態でピッチング制御が行われ、それに伴って刈取部が急激に昇降することになる。
そして、倒伏している植立茎稈を刈り取る作業を行っているときには、刈取部を昇降操作手段により相対的に昇降させることで刈取部の対地高さを極力所望の高さに維持させるようにすることが行われるが、刈取部と植立茎稈との間は接近していることから、ピッチング制御に伴い刈取部に急激に上昇すると、昇降操作手段による相対的な昇降操作が間に合わず、例えば迎え刈り形態で刈取作業を行っている状態においては、刈取部の上部に覆いかぶさるような状態となっている茎稈が刈取部の上昇に伴って引き抜かれる等のおそれが大となり、又、追い刈り形態で刈取作業を行っている場合にも同様に、刈取部に備えさせた引起し装置にて係止されながら引起されている茎稈が、刈取部の上昇に伴って引き抜かれる等のおそれが大となる。
又、ピッチング制御に伴う刈取部の下降操作が高速で行われると、刈取部が急激に下降することになるが、このとき刈取部の対地高さが低めに設定されていることから、刈取部と地面との間は接近しており、昇降操作手段による相対的な昇降操作が間に合わず、刈取部が地面に突っ込むおそれが大となる。
本発明の目的は、植立茎稈が直立姿勢である場合だけでなく、植立茎稈が倒伏している倒伏状態にて刈取作業を行う場合においても、刈取作業を良好に行うことが可能となる刈取作業機の姿勢制御装置を提供する点にある。
本発明に係る刈取作業機の姿勢制御装置は、植立茎稈を立姿勢に引き起こす引起し装置を備えた刈取部が、走行装置を備えた機体本体の前部に昇降操作手段により昇降自在に備えられ、
前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、この前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられているものであって、その第1特徴構成は、
植立茎稈が倒伏している倒伏状態に対応する倒伏用制御モードを指令するモード指令手段が設けられ、
前記姿勢制御手段が、前記モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されている点にある。
すなわち、植立茎稈が倒伏している倒伏状態にて刈取作業を行う場合には、前記モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されることになる。そして、前記姿勢制御手段が、前記倒伏用制御モードが指令されていると、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されているから、倒伏している茎稈を刈り取るために刈取部の対地高さを低く設定して刈取作業を行っているような場合に、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角から外れることがあっても、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するから、ピッチング制御により機体本体の姿勢修正動作が急激に行われることはない。
その結果、前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、機体本体の姿勢修正動作として、機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するようにしたから、機体本体の姿勢修正動作に伴って刈取部が昇降するおそれがあるとき、昇降操作手段を作動させて刈取部を極力所望の刈取高さに対応する対地高さに維持させるように相対昇降させる操作を、機体本体の姿勢修正動作よりも早めに行うようにすることが可能となって、倒伏している植立茎稈を無理に引き抜いたり、刈取部が地面に突っ込む等のトラブルが発生する頻度を少なくさせることを適切に行い易いものにできる。
一方、前記モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されていない場合、つまり、直立姿勢の植立茎稈を刈り取る場合には、前記倒伏用制御モードが指令されている場合よりも高速で走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作することになる。このような直立姿勢の植立茎稈を刈り取る場合には、刈取部の対地高さは高めに設定されることが多く、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を高速で変更操作するようにしても、刈取部を昇降操作手段により相対的に昇降させることで、良好な刈取作業を維持させることを行い易いものとなる。
従って、第1特徴構成によれば、植立茎稈が直立姿勢である場合だけでなく、植立茎稈が倒伏している倒伏状態にて刈取作業を行う場合においても、刈取作業を良好に行うことが可能となる刈取作業機の姿勢制御装置を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記刈取部の作動速度を車速が大なるほど大になる形態で、且つ、車速が同じであるときの前記刈取部の作動速度を前記倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも高速にする形態で、倒伏用駆動状態と標準用駆動状態とに切り換え自在な刈取変速手段が設けられ、前記モード指令手段が、前記刈取変速手段が前記倒伏用駆動状態に切り換えられているか否かを検出するように構成され、且つ、前記倒伏用駆動状態に切り換えられていることを検出すると前記倒伏用制御モードを指令するように構成されている点にある。
すなわち、前記刈取変速手段は刈取部の作動速度を車速が大なるほど大になる形態で変速するものであり、しかも、倒伏用駆動状態と標準用駆動状態とに切り換え自在であって、車速が同じであるときの前記刈取部の作動速度を前記倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも高速にするように変速するのである。又、この刈取変速手段は、例えば、手動操作具や種々の制御情報等によって前記各駆動状態のいずれかが指令されることになる。
説明を加えると、前記倒伏状態であるときは、刈取作業に伴って植立茎稈の引き抜き等の発生のおそれを少なくするために前記標準状態の場合に比べて車速は低速にする必要があるが、刈取部の作動速度が大となるものであるから、刈取部に備えられる引起し装置が高速で作動することになり、倒伏している植立茎稈を低速走行の割には素早く立姿勢に引き起こすことができ、良好な刈取作業を行うことができる。
このように、前記刈取変速手段が前記倒伏用駆動状態に切り換えられている状態というのは、倒伏状態にて刈取作業を行っている状態に対応することになる。又、前記刈取変速手段の駆動状態を適切に切り換えるためには、前記倒伏用駆動状態に切り換えられているか否かを検出するための検出構成が必要となるが、その検出構成を利用して前記倒伏用制御モードを指令する構成とすることができる。
つまり、前記モード指令手段が、前記刈取変速手段が前記倒伏用駆動状態に切り換えられているか否かを検出し、前記倒伏用駆動状態に切り換えられていることを検出すると前記倒伏用制御モードを指令することになる。このように検出構成を兼用することで、構成の簡素化が可能となる。
従って、第2特徴構成によれば、前記倒伏用制御モードを指令することが可能でありながら、構成の簡素化を図ることが可能となる刈取作業機の姿勢制御装置を提供できるに至った。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成のいずれかに加えて、前記刈取部における分草具よりも機体後方側箇所に設けられてその位置での対地高さを検出する接地式の対地高さ検出手段と、
前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、
前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御手段とが設けられている点にある。
すなわち、前記対地高さ検出手段により刈取部の対地高さが検出され、前記刈取昇降制御手段が、前記対地高さ検出手段により検出される刈取部の対地高さが前記目標対地高さ設定手段にて設定される目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する。この昇降操作手段は機体本体に対する刈取部の高さを変更するものであるから、刈取走行を実行するに伴って機体本体の前後傾斜姿勢が変動することがあっても、刈取昇降制御手段が上述したような制御を実行することで、刈取部の対地高さを目標対地高さに極力維持させることが可能となるのである。
前記接地式の対地高さ検出手段が刈取部における分草具よりも機体後方側箇所に設けられるので、倒伏している植立茎稈が分草具にて植立茎稈が分草されることにより、対地高さ検出手段と地面との間に倒伏している植立茎稈が挟まって対地高さ検出手段が誤検出を起こすおそれが少なく対地高さを極力精度よく検出することができる。
又、このように対地高さ検出手段が分草具よりも機体後方側箇所に設けられる構成であれば、前記ピッチング制御を実行することで姿勢変更操作手段にて機体本体の前後傾斜角の変更操作が行われると、接地式の対地高さ検出手段が接地するよりも前に分草具が接地して地面に突っ込むおそれがあるが、植立茎稈が倒伏している倒伏状態にて刈取作業を行う場合に、上述したようにピッチング制御において前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されているので、倒伏状態にて刈取作業を行うときに、分草具が接地して地面に突っ込むおそれを回避しながら、接地式の対地高さ検出手段にて対地高さを良好に検出できるものとなる。
従って、接地式の対地高さ検出手段にて対地高さを良好に検出して、刈取部の対地高さを目標対地高さに極力維持させることが可能な刈取作業機の姿勢制御装置を提供できるに至った。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記姿勢変更操作手段が、機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を変更操作自在に構成され、
機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段が設けられ、
前記姿勢制御手段が、機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を設定左右傾斜角にすべく前記姿勢変更操作手段を制御するローリング制御を実行するように構成され、且つ、
前記ピッチング制御及び前記ローリング制御の夫々において、前記倒伏モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されている点にある。
すなわち、前記姿勢制御手段が、前記ピッチング制御だけでなくローリング制御を実行するときにも、刈取部の傾斜下方側箇所の先端が圃場に突っ込んだりするおそれがあるが、前記倒伏モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されているので、刈取作業を良好に行うことが可能となる。
従って、第4特徴構成によれば、ローリング制御を実行するときにも、植立茎稈が倒伏している倒伏状態にて刈取作業を行う場合に、刈取作業を良好に行うことが可能となる刈取作業機の姿勢制御装置を提供できるに至った。
以下、本発明に係る刈取収穫機の姿勢制御装置について図面に基づいて説明する。
図1に刈取収穫機としてのコンバインの側面図が示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rを備えて走行可能に構成された機体本体Vの前部に、圃場に植えられた穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を後方に向けて搬送するように構成された刈取部2が昇降自在に備えられ、機体本体Vには、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク4、搭乗運転部5等を備えて構成されている。
前記刈取部2は、刈取条数分の刈取対象条の植立穀稈を振り分け分草する複数の分草具6、植立穀稈を立姿勢に引起す引起し装置7、引起された穀稈の株元側を切断するバリカン型刈取装置8、刈取られた穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方に搬送する縦搬送装置9等で構成され、機体本体Vの前部に立設された基台22に横向き支点P1を中心にして昇降揺動可能に支持されて斜め前方に向けて延びる縦向き伝動ケース23にて昇降自在に支持されており、縦向き伝動ケース23の長手方向中間部に枢支連結されている昇降操作手段としての昇降用油圧シリンダC1(以下、刈取シリンダという)により駆動昇降自在に構成されている。
図2に示すように、前記縦向き伝動ケース23の先端部に中央部が連結されて機体横幅方向の長く延びる横向き伝道ケース24、この横向き伝動ケース24の機体横方向での複数箇所から機体前方向きに複数本の丸パイプ状の分草フレーム25を延出させて、それら複数本の分草フレーム25の基端部にわたって刈取装置8を取り付け、各分草フレーム25の前端に差込み連結された支持杆26に先細り形状の分草具6が装着されている。
そして、左右外端から2本目の夫々の分草フレーム25の前端に差込み連結された支持杆26の下方、言い換えると、分草具6よりも機体後方側箇所に、夫々、対地高さ検出装置Aが配備されている。図1に示すように、対地高さ検出装置Aが配備される分草具6の支持杆26は側面視で山形に屈曲されており、その山形の支持杆26の下方に位置させて対地高さ検出装置Aが支持されている。この対地高さ検出装置Aは、地面(圃場面)に対する刈取部2の高さを接地式に検知するものであり、横向きの前部支点を中心に上下揺動可能で且つ下方付勢状態に支持された接地体27の接地追従の伴う上下揺動量を検出することにより刈取部2の高さを検出するように構成されている。
前記刈取部2の前記縦搬送装置9における搬送経路途中には、刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元に作用して刈取穀稈が存在するとオンし、刈取穀稈が存在しないとオフする穀稈存否検出手段としての株元センサS3が設けられている。
又、このコンバインでは、左右の走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段100が設けられている。以下、その構成について説明する。
図3に示すように、左側のクローラ走行装置1Lは、機体本体Vの機体フレーム11が備えている支持フレーム12の前端側に前ベルクランク17aを介して前端側が連結され、前記支持フレーム12の後端側に後ベルクランク17bと補助リンク17b1とを介して後端側が連結している機体本体の前後方向に長いトラックフレーム16と、前記支持フレーム12の前端部によって回動自在に支持されている駆動自在なクローラ駆動スプロケット13と、前記支持フレーム12の前後方向での中間部に遊転自在に支持されている上部転輪14aと、前記トラックフレーム16の長手方向での複数箇所に遊転自在に支持されている接地転輪14と、前記トラックフレーム16の後端部に遊転自在に支持されているクローラ緊張輪15と、前記複数個の輪体15,13,14a,14の全てにわたって巻回しているゴム製の無端クローラベルトBとによって構成されている。
前ベルクランク17aのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の前シリンダC2を取付け、後リンク17bのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の後シリンダC3が取付けられている。
すなわち、前シリンダC2が前ベルクランク17aを軸芯P2まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の前端側を機体フレーム11に対して昇降操作し、後シリンダC3が後ベルクランク17bを軸芯P3まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の後端側を機体フレーム12に対して昇降操作自在に構成されている。
右側のクローラ走行装置1Rは、左側のクローラ走行装置1Lと同一の構成を備えており、左側のクローラ走行装置1Lにおいても、右側のクローラ走行装置1Rにおいても、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5とを駆動操作することにより、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5の駆動力によってトラックフレーム12が機体フレーム11に対して昇降する構成となっている。
これにより、図3に示すように、左右の前シリンダC2,C4を最も伸張させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を最も短縮させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に最も近づいてほぼ平行状態になる。このときの機体本体Vの姿勢が下限基準姿勢である。
図4に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の後シリンダC3,C5をそのままの状態に維持しながら左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の前端側が後端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。すなわち、機体本体Vを前部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(前上昇操作)することになる。
図5に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4をそのままの状態に維持しながら左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の後端側が前端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。機体本体Vを後部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。
図6に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に対してほぼ平行に下降した状態になる。機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
左側のクローラ走行装置1Lにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、右側のクローラ走行装置1Rにおけるトラックフレーム16のそれより小になる側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して右上げ方向に姿勢変更(左傾斜操作)することになる。
右側のクローラ走行装置1Rにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、左側のクローラ走行装置1Lにおけるトラックフレーム16のそれより小に側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左上げ方向に姿勢変更(右傾斜操作)することになる。
従って、左側の前シリンダC2(以下、単に左前シリンダC2と呼称する。)と、左側の後シリンダC3(以下、単に左後シリンダC3と呼称する。)と、右側の前シリンダC4(以下、単に右前シリンダC4と呼称する。)と、右側の後シリンダC5(以下、単に右後シリンダC5と呼称する。)とにより、走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作する姿勢変更操作手段100が構成されている。
左右のクローラ走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回転支軸部に対応する箇所に、その回転支軸部の回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(油圧シリンダC2〜C5の伸縮作動したストローク量)を検出する操作量検出手段としてのポテンショメータ形のストロークセンサ18,19,20,21が設けられている。
機体本体Vには、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ30、及び、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式の前後傾斜角センサ31が備えられている(図7参照)。
図8に動力伝達系を示しており、機体本体Vの原動部に搭載されたエンジンEから出力された動力は、脱穀クラッチ32を介して脱穀装置3に伝達されるとともに、走行クラッチ33及び走行用変速装置34を介して左右のクローラ走行装置1L,1Rのミッション部35に伝達される。一方、エンジンEからの動力が刈取用変速装置36を介して刈取部2に伝達される構成となっている。
走行用変速装置34は、静油圧式無段変速装置(HST)にて構成され、搭乗運転部5に設けた変速レバー37によって走行速度を無段階に変速操作可能に構成されている。又、前記刈取用変速装置36も同様に、静油圧式無段変速装置(HST)にて構成され、刈取部2の作動速度を無段階に変速操作可能に構成されるが、この刈取用変速装置36は変速用電動モータ38(以下、変速用モータという)により変速操作される構成となっており、後述するように、変速レバー37の操作位置に対応する速度になるように制御される構成となっている。そして、その変速用モータ38の制御のための情報を得るために、変速レバー37の操作位置を検出するポテンショメータ式の変速レバーセンサS1と、刈取用変速装置36の変速後の出力回転速度をフィードバック情報として検出する変速出力センサS2とが設けられている。
そして、図7に示すように、後述するローリング制御の入切を指令する左右自動スイッチ40、後述するピッチング制御の入切を指令する前後自動スイッチ41、刈取昇降制御を実行する自動入り状態と制御を実行しない自動切り状態とに切り換え自在な刈取自動昇降入切スイッチ50、刈取作業モードを標準モードと倒伏モードとに切り換える刈取作業モード切換スイッチ42、刈取部2の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段としてのポテンショメータ式の目標対地高さ設定器44、搭乗運転部5備えられた刈取昇降レバー28を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、刈取昇降レバー28を中立位置から下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2、手動操作にて機体本体の姿勢を変更するための姿勢変更スイッチユニットSU等が備えられている。前記姿勢変更スイッチユニットSUは、詳述はしないが、左傾斜操作、右傾斜操作、前傾斜操作、後傾斜操作、機体上昇操作、機体下降操作等を指令する複数のスイッチが備えられている。
又、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、前記各ストロークセンサ18〜21、一対の対地高さ検出装置A、左右傾斜角センサ30、前後傾斜角センサ31、変速レバーセンサS1、変速出力センサS2の各検出情報が入力されている。又、上記した各スイッチ類の各操作情報も制御装置Hに入力されている。一方、制御装置Hからは、前記リフトシリンダC1、前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を制御するための5個の電磁制御弁45〜49、及び、変速用モータ38に対する駆動信号が夫々出力されている。
又、刈取部2の走行機体Vに対する枢支部に刈取部2の機体に対する高さを検出する対機体高さ検出手段としてのポテンショメータ形式の対機体高さセンサS4が設けられ、この対機体高さセンサS4の検出情報も制御装置Hに入力される構成となっている。
そして、制御装置Hを利用して、前後傾斜角センサ31の検出情報に基づいて、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように姿勢変更操作手段100の作動を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段200が構成されている。この姿勢制御手段200は、左右傾斜角センサ30の検出情報に基づいて、車体Vの水平基準面に対する左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように姿勢変更操作手段100の作動を制御するローリング制御も実行するように構成されている。
又、制御装置Hを利用して、刈取作業中において刈高さ検出装置Aにて検出される対地高さが目標対地高さ設定器44にて設定された目標対地高さに維持されるように刈取シリンダC1を作動させる刈取昇降制御を実行する刈取昇降制御手段300が構成され、詳述はしないが、この刈取昇降制御手段300は、図示しないモード切換スイッチの切り換え指令に基づいて、刈取昇降制御を実行するときの制御モードとして、上昇並びに下降を自動で実行する自動昇降モードと、地面への突っ込みを回避するために刈取部2の上昇操作は自動で行うが下降操作は手動指令にて行う自動上昇モードとに切り換え自在に設けられている。
又、刈取昇降制御手段300は、手動昇降指令手段としての上昇スイッチSW1及び下降スイッチSW2の指令に基づいて昇降シリンダC1の作動を制御する手動刈取昇降操作処理を実行するよう構成されている。
前記制御装置Hは、変速レバーセンサS1にて検出される車速が大なるほど大になる形態で刈取部2の作動速度を高速にするように刈取用変速装置36の動作状態を制御するようになっており、又、刈取作業モード切換スイッチ42の切り換え指令に基づいて、車速が同じであるときの刈取部2の作動速度を倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも高速にする形態で、倒伏用駆動状態と標準用駆動状態とに切り換えて刈取用変速装置36の動作状態を制御するように構成されている。従って、制御装置Hを利用して刈取用変速装置36の動作状態を制御する刈取変速制御手段400が構成されている。
説明を加えると、走行用変速装置34と変速レバー37とが機械的に連係されており、図9には、変速レバー37の操作位置の変化に対する車速(走行速度)の変化特性を示している。この図から判るように、変速レバー37が中立位置Nから前進方向及び後進方向に走行用不感帯K1を超えて操作すると、中立位置Nからの操作量が大なるほど車速(走行速度)が大となるように走行用変速装置34が変速操作されるように、走行用変速装置34と変速レバー37とが機械的に連係されている。
図10には、制御装置Hが、変速レバーセンサS1にて検出される車速が大なるほど大になる形態で刈取部2の作動速度を高速にするように刈取用変速装置36の動作状態を制御するときの変速レバー37の操作位置の変化に対する刈取用変速装置36における目標とする作動速度の変化特性を示しており、この変化特性は図示しない記憶手段に記憶されている。説明を加えると、変速レバー37が走行用不感帯K1よりも狭く設定されている作業用不感帯K2を越えて作業出力開始位置になると作動状態となるように出力を開始し、その作業出力開始位置から高速側に主変速レバー24が操作されるほど高速状態になるように、刈取用変速装置36における目標とする作動速度が予め設定されて記憶されるのであるが、前記標準用駆動状態に対応する特性M2と前記倒伏用駆動状態に対応する特性M1とが各別に設定されており、車速(走行速度)が同じであるときの刈取部2の作動速度を倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも高速にする形態となっている。
そして、刈取変速制御手段400は、変速レバーセンサS1にて検出される変速レバー37の操作位置に応じて、変速出力センサS2にて検出される出力回転速度が目標となる作動速度になるように変速用モータ38を制御する構成となっている。又、変速レバー37の操作位置に応じて目標とする作動速度を求めるにあたり、刈取作業モード切換スイッチ42が標準モードであれば前記標準用駆動状態に対応する特性M2を用い、刈取作業モード切換スイッチ42が倒伏モードであれば前記倒伏用駆動状態に対応する特性M1を用いて、変速用モータを制御するように構成されている。ちなみに、走行速度が極低速の状態(例えば0.2m/s以下)では、刈取部2の作動速度を一定速度に維持するようになっている。
このように、倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも刈取部2の作動速度が高速になるから、引起し装置7が高速で作動することにより、倒伏状態であっても遅れの少ない状態で迅速に立姿勢になるように引き起こすことができ、良好な刈取作業を行うことができる。
従って、刈取用変速装置36、変速用モータ38、刈取作業モード切換スイッチ42、刈取変速制御手段400により前記刈取変速手段Fが構成され、刈取作業モード切換スイッチ42により植立茎稈が倒伏している倒伏状態に対応する倒伏用制御モード(倒伏モード)を指令するモード指令手段Gが構成されている。
そして、制御装置Hにて構成される姿勢制御手段200は、前記モード指令手段Gとしての刈取作業モード切換スイッチ42にて倒伏モードが指令されている場合には、標準モードが指令されている場合すなわち倒伏モードが指令されていない場合に比べて、前記ピッチング制御における制御感度を鈍感にするように構成されている。
具体的には、株元センサS3がオンしている刈取作業状態であれば、倒伏モードが指令されている場合には、標準モードが指令されている場合に比べて、走行装置1L、1Rの接地部に対する機体本体Vの前後傾斜角を低速で変更操作することにより、ピッチング制御における制御感度を鈍感にするように構成されている。又、株元センサS3がオフしている非刈取作業状態であれば、標準モードが指令されている場合と同じ速度で、走行装置1L、1Rの接地部に対する機体本体Vの前後傾斜角を変更操作するようになっている。
又、ピッチング制御だけでなくローリング制御を実行するときにも、株元センサS3がオンしている刈取作業状態であれば、倒伏モードが指令されている場合には、標準モードが指令されている場合に比べて、走行装置1L、1Rの接地部に対する機体本体Vの前後傾斜角を低速で変更操作することにより制御感度を鈍感にするように構成されている。
次に、制御装置Hの制御動作について図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
株元センサがオフしている状態(非刈取作業状態)であれば、前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5による姿勢修正用の作動速度を予め設定されている標準速度に設定する(ステップ1,3)。そして、株元センサS3がオンしている状態(刈取作業状態)であれば、刈取作業モード切換スイッチ42にて倒伏モードではなく標準モードが指令されていると各油圧シリンダC2〜C5による姿勢修正用の作動速度を予め設定されている標準速度に設定し(ステップ2,3)、刈取作業モード切換スイッチ42にて倒伏モードが指令されていると、各油圧シリンダC2〜C5による姿勢修正用の作動速度を標準速度よりも低速である倒伏用速度に設定する(ステップ2,4)。具体的には、作動速度に対応するように油圧シリンダに供給する単位時間当たりの作動油流量を設定することになる。
説明を加えると、4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を制御するための4個の電磁制御弁46〜49の夫々が、電磁ソレノイドを連続オン状態と連続オフ状態とに切り換えることで作動油を最大流量で通流する開状態と作動油の通流を停止する閉状態とに切り換え自在であり、且つ、電磁ソレノイドをオン状態とオフ状態とを短時間毎に繰り返すようにデューティ制御を行うことが可能であり、しかも、オン状態にする時間とオフ状態とする時間との比率(デューティ比)を変更調整することで、油圧シリンダに対する単位時間当たりの作動油流量を変更調整することができるように構成され、さらに、前記標準速度に対応するデューティ比と、前記倒伏用速度に対応するデューティ比とが予め設定されて記憶されている。
そして、前記姿勢修正用の作動速度を標準速度に設定するときは、電磁制御弁46〜49を操作するためのデューティ比として前記標準速度に対応するデューティ比を設定し、前記姿勢修正用の作動速度を前記倒伏用速度に設定するときは、電磁制御弁46〜49を操作するためのデューティ比として前記倒伏用速度に対応するデューティ比を設定するのである。
ちなみに、前記標準速度としては、搭乗運転部5に搭乗する運転者の乗り心地が悪化しない程度に極力迅速に姿勢修正を行なえる程度の速度が設定され、前記倒伏用速度としては、例えば、姿勢修正動作を行っている場合であっても、刈取昇降制御による自動昇降操作や運転者が手動で刈高さを変更調節することにより分草具が地面へ突っ込むことを回避できる程度に低速となる速度が設定される。
そして、手動姿勢変更指令(左右傾斜、前後傾斜、上下昇降)が指令された否かを判断し、手動姿勢変更指令が指令された場合には手動姿勢変更操作処理を実行する(ステップ5,6)。この手動姿勢変更操作処理は、前記姿勢変更スイッチユニットSUによる指令操作、つまり、左傾斜操作、右傾斜操作、前傾斜操作、後傾斜操作、機体上昇操作、機体下降操作のうちのいずれか指令されると、その指令された動作を指令操作が行われている間だけ実行する。
上記手動姿勢変更指令が指令されていない場合は、左右自動スイッチ40と前後自動スイッチ41の状態を調べ、左右自動スイッチ40だけがオンしている場合は、ローリング制御だけを実行する。両スイッチ40,41がオンしている場合は、ローリング制御とピッチング制御とを実行する。このとき、ローリング制御を優先して先に実行する(ステップ7,8,9,10)。
前記ピッチング制御では、前後傾斜角センサ31にて機体本体Vの前後傾斜角が設定傾斜角に対応して設けられる制御不感帯を超えて大きく前傾斜側に変化していると、機体本体Vの前後傾斜角が制御不感帯に入るように、機体本体Vを前部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(前上昇操作)させるように対応する油圧シリンダを操作し、制御不感帯を超えて大きく後傾斜側に変化していると、機体本体Vの前後傾斜角が制御不感帯に入るように、機体本体Vを後部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)させるように対応する油圧シリンダを操作することになる。
そして、この姿勢変更操作においては、上述したように電磁制御弁46〜49を操作するときのデューティ比を変更設定することで、率各油圧シリンダC2〜C5のうちの操作対象となる油圧シリンダに対する単位時間当たりの作動油流量を調整して、姿勢修正用の作動速度を標準速度よりも低速である倒伏用速度にて姿勢変更させることになる。
又、前記ローリング制御では、左右傾斜角センサ30にて機体本体Vの左右傾斜角が設定傾斜角に対応して設けられる制御不感帯を超えて大きく右傾斜側に変化していると、機体本体Vの左右傾斜角が制御不感帯に入るように、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して右上げ方向に姿勢変更(左傾斜操作)させるように対応する油圧シリンダを操作し、制御不感帯を超えて大きく後傾斜側に変化していると、機体本体Vの前後傾斜角が制御不感帯に入るように、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左上げ方向に姿勢変更(右傾斜操作)させるように対応する油圧シリンダを操作することになる。
このローリング制御においても、ピッチング制御と同様に、各油圧シリンダC2〜C5のうちの操作対象となる油圧シリンダに対する単位時間当たりの作動油流量を調整して、姿勢修正用の作動速度を標準速度よりも低速である倒伏用速度にて姿勢変更させることになる。
次に、前記刈取昇降レバー28の操作により上昇スイッチSW1又は下降スイッチSW2がオンして手動刈取昇降指令が指令されると、その指令に対応するように昇降シリンダC1の作動を制御する手動刈取昇降操作処理を実行する(ステップ11,12)。手動刈取昇降指令が指令されていない状態で刈取昇降制御の入り条件が満たされると、前記刈取昇降制御を実行する(ステップ13,14)。前記刈取昇降制御の入り条件というのは、刈取自動昇降入切スイッチ50が自動入り状態に切り換えられており、且つ、対機体高さセンサS4の検出情報に基づいて刈取部2の対機体高さが昇降操作可能範囲の中間部に設定された設定レベルを下回っていることである。
前記刈取昇降制御について簡単に説明すると、目標対地高さがレベル3以下に設定されているときは、2つの対地高さ検出装置Aの検出値が、夫々、目標対地高さ設定器44にて設定された目標対地高さよりも低い場合に刈取部2を上昇させる処理を実行する。一方、目標対地高さがレベル3よりも高い側に設定されているときは、2つの対地高さ検出装置Aのうちのいずれかのものの検出値が目標対地高さ設定器44にて設定された目標対地高さよりも低い場合に刈取部2を上昇させる。又、設定距離走行する毎に下降するか否かの判別を行い、2つの対地高さ検出装置Aの検出値が夫々目標対地高さ設定器44にて設定された目標対地高さよりも高ければ、刈取部2を下降させる処理を実行する。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記実施形態では、前記モード指令手段として、前記刈取変速手段における前記刈取モード切換スイッチの操作状態により植立茎稈が倒伏している倒伏状態に対応する倒伏用制御モードが指令されたか否かを検出するようにしたが、このような構成に限らず、刈取変速制御手段400の制御内容に基づいて倒伏状態に対応する倒伏用制御モードが指令されたか否かを判別するようにしてもよい。又、刈取変速手段の切り換え状態に基づいて検出するものに代えて、前記姿勢制御手段の制御モードを指令するための専用のモード指令手段を備える構成としてもよい。
上記実施形態では、オンオフ切り換え型の電磁制御弁を操作するときのオン時間とオフ時間とのデューティ比を変更させて機体本体の前後傾斜角を変更操作するときの操作速度を変更するようにしたが、電磁比例流量制御弁を用いて流量を変更調整するものでもよい。
上記実施形態では、姿勢変更操作手段を、機体本体Vの前後左右の4箇所に位置した4個の駆動手段C2〜C5にて構成したが、左右の走行装置を一体的に前後方向に傾斜させる1個の駆動手段(ピッチング用油圧シリンダ)にて構成してもよい。又、上記4個の駆動手段C2〜C5を構成する場合も、油圧シリンダ以外に、電動モータとネジ送り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。
上記実施形態では、前記姿勢制御手段が、前記ピッチング制御及び前記ローリング制御の夫々において、前記倒伏モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成したが、ローリング制御においては、常に同じ速度さ変更操作するようにしてもよい。
上記実施形態では、前記対地高さ検出手段として左右一対の対地高さ検出装置が設けられる構成としたが、この構成に限らず、3個以上の対地高さ検出装置を設ける構成や1つの対地高さ検出装置を設ける構成としてもよい。
コンバインの側面図 分草具支持部の平面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 制御構成を示すブロック図 コンバインの動力伝達図 走行速度の変化状態を示す図 刈取部の作動速度の変化状態を示す図 制御動作のフローチャート
符号の説明
1L,1R 走行装置
2 刈取部
6 分草具
30 左右傾斜角検出手段
31 前後傾斜角検出手段
44 目標対地高さ設定手段
100 姿勢変更操作手段
200 姿勢制御手段
300 刈取昇降制御手段
A 対地高さ検出手段
C1 昇降操作手段
F 刈取変速手段
G モード指令手段
V 機体本体

Claims (4)

  1. 植立茎稈を立姿勢に引き起こす引起し装置を備えた刈取部が、走行装置を備えた機体本体の前部に昇降操作手段により昇降自在に備えられ、
    前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、この前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられている刈取作業機の姿勢制御装置であって、
    植立茎稈が倒伏している倒伏状態に対応する倒伏用制御モードを指令するモード指令手段が設けられ、
    前記姿勢制御手段が、
    前記モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されている刈取作業機の姿勢制御装置。
  2. 前記刈取部の作動速度を車速が大なるほど大になる形態で、且つ、車速が同じであるときの前記刈取部の作動速度を前記倒伏状態に対応する倒伏用駆動状態の方が植立茎稈が直立している標準状態に対応する標準用駆動状態のときよりも高速にする形態で、倒伏用駆動状態と標準用駆動状態とに切り換え自在な刈取変速手段が設けられ、
    前記モード指令手段が、前記刈取変速手段が前記倒伏用駆動状態に切り換えられているか否かを検出するように構成され、且つ、前記倒伏用駆動状態に切り換えられていることを検出すると前記倒伏用制御モードを指令するように構成されている請求項1記載の刈取作業機の姿勢制御装置。
  3. 前記刈取部における分草具よりも機体後方側箇所に設けられてその位置での対地高さを検出する接地式の対地高さ検出手段と、
    前記刈取部の目標対地高さを設定する目標対地高さ設定手段と、
    前記対地高さ検出手段及び前記目標対地高さ設定手段の情報に基づいて前記刈取部の対地高さが目標対地高さになるように前記昇降操作手段を制御する刈取昇降制御手段とが設けられている請求項1又は2記載の刈取作業機の姿勢制御装置。
  4. 前記姿勢変更操作手段が、機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を変更操作自在に構成され、
    機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段が設けられ、
    前記姿勢制御手段が、機体本体の水平基準面に対する左右傾斜角を設定左右傾斜角にすべく前記姿勢変更操作手段を制御するローリング制御を実行するように構成され、且つ、
    前記ピッチング制御及び前記ローリング制御の夫々において、前記倒伏モード指令手段にて前記倒伏用制御モードが指令されている場合には、前記倒伏用制御モードが指令されていない場合に比べて、前記走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を低速で変更操作するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の刈取作業機の姿勢制御装置。
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