JP5312986B2 - 直動軸受 - Google Patents

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本発明は、直動駆動される軸体の支持に有利に用いることができる直動軸受に関する。
直動軸受は、各種の産業機械において直動駆動される軸体を支持するために用いられている。
図15は、従来の直動軸受の構成例を示す一部切り欠き斜視図である。但し、図15には、直動軸受60を、軸体68を支持した状態で記入してある。
図15の直動軸受60は、外筒61、外筒61の内側に嵌め合わされている筒状の胴部62の外周面に各々周方向に沿って間隔をあけて形成され、内周側に球体の部分的な突き出しが可能な細長い開口を持つ複数の球体循環溝65、65、〜を備える筒状球体保持器66(但し、前記の開口は球体循環溝65が有する直線溝65aの底部に備えられている)、および各球体循環溝65に収容されている複数の球体67、67、〜などから構成されている。このような構成の直動軸受は、例えば、特許文献1に記載されている。
直動軸受60の筒状球体保持器66には、支持対象の軸体68が収容される。軸体68は、前記のように筒状球体保持器66の各球体循環溝65の開口から内周側に突き出る球体67によって支持される。この軸体68を長さ方向に移動させると、軸体68を支持する球体67が、球体循環溝65の内部を循環移動する。
また、外筒61の内周面には互いに間隔をあけて周溝61a、61aが形成されている。各々の周溝61aには、環状の止め具(止め輪、あるいはスナップリングと呼ばれている)69の外周部が収容されている。そして、各々の環状止め具69の内周部が、筒状球体保持器66の胴部62の各端面に接触配置されることにより、保持器66の外筒61の長さ方向への移動が防止されている。
特開2004−28192号公報(第19図)
図15の直動軸受60では、筒状球体保持器66の長さが同じであれば、保持器66の長さ(LR)に対する球体循環溝65の長さ(LG)の比(LG/LR)を大きくするほど、外筒61と軸体68との両者に接触して軸体68を支持する球体67の数(以下「有効ボール数」という)が増加するため、その耐荷重性が向上する。
また、耐荷重性を維持(同数の有効ボール数を確保)して、球体循環溝65の長さを変更しないのであれば、筒状球体保持器66の長さを短くするほど、すなわち保持器66の長さ(LR)に対する球体循環溝65の長さ(LG)の比(LG/LR)を大きくするほど、直動軸受60のサイズが小さくなる。
しかしながら、例えば、この直動軸受60の軸体68が高速で移動した場合には、各球体循環溝65に収容された球体67もまた高速で移動する。このため、各球体循環溝65の両端の側壁面には、高速で移動する球体67から大きな力が付与される。従って、筒状球体保持器66の各球体循環溝65の両外側には、球体67から付与される力によって側壁面に変形を生じないように、ある程度以上の長さを持つ補強部66aを設ける必要がある。
従って、従来の直動軸受60では、筒状球体保持器66の長さに対する球体循環溝65の長さの比(LG/LR)を大きくすると、前記の補強部66aの長さ(LS)が小さくなるため、保持器66の強度が低下する。このため、直動軸受60の有効ボール数を更に増加させたり、あるいは直動軸受60を更に小型化したりすることは難しい。
本発明の課題は、有効ボール数を増加させることができ、そして小型化も容易な直動軸受を提供することにある。
本発明は、外筒、この外筒の内側に嵌め合わされている筒状の胴部の外周面に各々周方向に沿って間隔をあけて形成され、内周側に球体の部分的な突き出しが可能な細長い開口を持つ複数の球体循環溝を備える筒状球体保持器、および各球体循環溝に収容されている複数の球体からなる直動軸受であって、
上記外筒の内周面に互いに間隔をあけて周溝が形成されていて、また上記筒状球体保持器の胴部の両端の各々に、外筒の内径よりも小さな外径を持つ延長部が備えられていて、この外筒の各周溝に環状の止め具がその外周部にて収容され、そして内周部が筒状球体保持器の胴部の各延長部の基部もしくは胴部の各端面に接触配置されることにより、前記保持器の外筒の長さ方向への移動が防止されていることを特徴とする直動軸受にある。
本発明の直動軸受の好ましい態様は、次の通りである。
(1)環状の止め具の円周方向に垂直な断面の形状が円形である。
(2)環状の止め具がその一部が不連続であるC字型の形状にある。
(3)前記の各延長部の基部の表面が曲面を形成している。
本発明はまた、上記本発明の直動軸受の筒状球体保持器に、軸体を前記保持器の各球体循環溝の開口から内周側に突き出る球体と接触した状態で収容してなる直動案内装置にもある。
本発明の直動軸受では、筒状球体保持器の胴部の各延長部の基部あるいは前記胴部の端面に、外筒の周溝に収容された各環状止め具の内周部を接触配置させることにより、前記保持器の外筒の長さ方向への移動を防止している。このため、本発明の直動軸受は、従来の直動軸受と同じ耐荷重性を発揮させる(同数の有効ボール数を確保する)のであれば、筒状球体保持器を補強している各延長部を、この保持器を支持固定している各環状止め具の内周側の位置に収容配置することができるため、より小さなサイズにて作製することができる。また、本発明の直動軸受は、従来の直動軸受の外筒と同じ長さの外筒を用いるのであれば、この外筒の内部に、より長さの長い筒状球体保持器、すなわちより長さの長い球体循環溝を持つ筒状球体保持器を収容固定して、有効ボール数を増加させることができるため、その耐荷重性を向上させることができる。
本発明の直動軸受の構成例を示す図である。但し、直動軸受10は、その筒状球体保持器16に軸体18を収容した状態で記入してある。 図1に記入した切断線II−II線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。 図1に記入した切断線III−III線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。 図2に記入した切断線IV−IV線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。 図2に示す筒状球体保持器16を図の左側から見た図である。 図5の筒状球体保持器16を図の右側から見た図である。 図6に記入した切断線VII−VII線に沿って切断した筒状球体保持器16の断面図である。 図1に示す球体17aが移動する経路を示す図である。 図8を図の右側から見た図である。但し、軸体18はその中心軸に沿って切断した状態で記入してある。 図8を図の上側から見た図である。 軸体に溝を備える従来の直動案内装置において、図8に示す球体17aと対応する球体77aが移動する経路を示す図である。 図11を図の右側から見た図である。 図11を図の上側から見た図である。 直動軸受の別の構成例(参考例)を示す断面図である。 従来の直動軸受の構成を示す一部切り欠き斜視図である。但し、直動軸受60は、その筒状球体保持器66に軸体68を収容した状態で記入してある。
本発明の直動軸受を、添付の図面を用いて説明する。
図1は、本発明の直動軸受の構成例を示す図である。図2は、図1に記入した切断線II−II線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。図3は、図1に記入した切断線III−III線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。そして図4は、図2に記入した切断線IV−IV線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。
また、図5は、図2に示す筒状球体保持器16を図の左側から見た図である。図6は、図5の筒状球体保持器16を図の右側から見た図である。そして図7は、図6に記入した切断線VII−VII線に沿って切断した筒状球体保持器16の断面図である。
図1〜図7に示す直動軸受10は、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされている筒状の胴部12の外周面に各々周方向に沿って間隔をあけて形成され、内周側に球体の部分的な突き出しが可能な細長い開口14を持つ複数の球体循環溝15、15、〜を備える筒状球体保持器16、および前記の各球体循環溝15に収容されている複数の球体17、17、〜などから構成されている。そして、この直動軸受10は、上記外筒11の内周面に互いに間隔をあけて周溝11a、11aが形成されていて、また筒状球体保持器16の胴部12の両端の各々に、外筒11の内径よりも小さな外径を持つ延長部13が備えられていて、この外筒11の各周溝11aに環状の止め具19がその外周部にて収容され、そして内周部が筒状球体保持器16の胴部12の各延長部13の基部13aに接触配置されることにより、前記保持器16の外筒11の長さ方向への移動が防止されていることに主な特徴がある。
外筒11の内周面には、図4に示すように複数の凹部11bが形成されている。一方、筒状球体保持器16の外周面には、図5に示すように複数の凸部16bが形成されている。この外筒11の凹部11bと筒状球体保持器16の凸部16bとが係合することにより、筒状球体保持器16の周方向への回転が防止されている。
外筒11は、通常、鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。また、外筒の軽量化のために樹脂材料を用いたり、外筒の耐熱性や耐腐蝕性を向上させるためにセラミック材料を用いることもできる。
外筒11の内側には、筒状球体保持器16の胴部12が嵌め合わされている。この胴部12の外周面には、各々周方向に沿って間隔をあけて複数の球体循環溝15、15、〜が形成されている。
図6に示すように、各球体循環溝15は、内周側に球体の部分的な突き出しが可能な細長い開口14を持つ直線溝15aと、直線溝15aの両端の各々に連結溝15c、15cを介して接続している直線溝15bとから構成されている。
球体循環溝15の数は2乃至10個の範囲内にあることが好ましい。球体循環溝の数が1個であると、筒状球体保持器16に収容される軸体18を支持することができず、その一方で、球体循環溝の数が10個を超えると、保持器16の構成が複雑となり、また球体循環溝が密集して形成されるため保持器16の強度が低下する。軸体18を、各球体循環溝15の開口部14から突き出る球体17によって安定に支持するため、球体循環溝の数は3乃至10個の範囲内にあることが更に好ましい。
筒状球体保持器16は、例えば、金属材料や樹脂材料から形成される。樹脂材料の例としては、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン:登録商標)ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、およびフッ素樹脂が挙げられる。筒状球体保持器16は、例えば、前記の樹脂材料を各種の成形法(例、射出成形法、圧縮成形法、あるいは注型法など)で成形して作製することができる。
この筒状球体保持器16の各球体循環溝15には、複数の球体17、17、〜が収容される。球体17は、例えば、鋼に代表される金属材料、あるいはセラミック材料から形成される。
筒状球体保持器16には、支持対象の軸体18が、前記保持器16の各球体循環溝15の開口14から内周側に突き出る球体17と接触した状態で収容されている。そして、この軸体18をその長さ方向に移動すると、各球体循環溝15の直線溝15aに収容されている複数の球体17は、外筒11と軸体18とに挟まれた状態で転動し、そして球体循環溝15の内部を循環移動する。これにより、軸体18は、各球体循環溝15の開口14から内周側に突き出る球体17に支持された状態で、その長さ方向に円滑に移動する。なお、この軸体18の外周面に形成された平面帯域18aの機能等については、後に詳しく説明する。
図1〜図7に示すように、本発明の直動軸受10においては、外筒11の内周面に互いに間隔をあけて周溝11a、11aが形成されている。また、筒状球体保持器16の胴部12の両端の各々には、外筒11の内径よりも小さな外径を持つ延長部13、13が備えられている。図3に示すように、この外筒11の各周溝11aに環状の止め具19がその外周部にて収容され、そして内周部が筒状球体保持器16の胴部12の各延長部13の基部13aに接触配置されることにより、保持器16の外筒11の長さ方向への移動が防止されている。
このように、筒状球体保持器16の外筒11の長さ方向への移動を、保持器16の各延長部13の基部13aに接触配置された環状止め具19により防止すると、以下に説明するように、軸体18を支持する有効ボール数を増加させて、直動軸受10の耐荷重性を向上させたり、あるいは直動軸受10を小型化することが可能になる。
前記のように、図15に示す従来の直動軸受60では、筒状球体保持器66の各球体循環溝65の両端の側壁面が、球体67から付与される力によって変形しないように、保持器66の球体循環溝65の両外側に補強部66a、66aを設ける必要がある。
これに対して、本発明の直動軸受10では、図3に示すように筒状球体保持器16の各延長部13が前記の補強部として機能する。従って、本発明の直動軸受10では、筒状球体保持器16の延長部13、13の間に、従来の直動軸受の場合と比較してより長さの長い球体循環溝15を形成することができる。なお、前記の球体循環溝を、更に各延長部13の外周面にまで延長して形成することもできる。
従って、本発明の直動軸受10は、従来の直動軸受と同じ耐荷重性を発揮させる(同数の有効ボール数を確保する)のであれば、筒状球体保持器16を補強している各延長部13を、保持器16を支持固定している各環状止め具19の内周側の位置に収容配置することができるため、より小さなサイズにて作製することができる。
また、本発明の直動軸受10は、従来の直動軸受の外筒と同じ長さの外筒を用いるのであれば、この外筒の内部に、より長さの長い筒状球体保持器、すなわちより長さの長い球体循環溝を持つ筒状球体保持器を収容固定して、有効ボール数を増加させることができるため、その耐荷重性を向上させることができる。
環状止め具19は、例えば、樹脂材料あるいは金属材料などの弾性を示す材料から形成することが好ましい。
環状止め具19は、外筒11の周溝11aへの収容配置を容易とするため、図1に示すように、その一部が不連続であるC字型の形状に設定されていることが好ましい。このような環状止め具19は、その外周縁部の側から力を付与してその外径が小さくなるように弾性変形させた状態にて、外筒11の端部の開口から外筒11の内部に挿入される。この環状止め具19は、外筒11の周溝11aに到達すると元の形状に復帰して、この周溝11aに収容配置される。なお、環状止め具は、連続した環状の形状に設定されていてもよい。このような形状の環状止め具は、これを外筒の端部の開口から外筒の内部に圧入することにより、この外筒の周溝に収容配置することができる。
また、図3に示すように、筒状球体保持器16の各延長部13の基部13aの表面が曲面を形成していると、環状止め具19を、前記基部13aの曲面に沿って移動させながら、外筒11の周溝11aに容易に収容することができる。また、筒状球体保持器16の球体循環溝15の両外側の壁体部分の厚み(図3にて左右方向の厚み)が大きくなるため、この保持器16の強度を大きくすることができる。
更にまた、図3に示すように、環状止め具19の円周方向に垂直な断面の形状は円形であることが好ましい。このような環状止め具19は、例えば、断面が円形の金属線を曲げ加工することによって容易に作製することができる。
そして、前記の図1〜図7を用いて説明した本発明の直動軸受10は、その有効ボール数(各球体循環溝15の開口14から突き出て軸体18を支持する球体の数)を、例えば、三個に設定した場合には、外筒11の長さを6.5mmに、そして外径を7mmに設定することができる。このように、本発明により、極めて小型の直動軸受を提供することが可能になる。
図14は、直動軸受の別の構成例(参考例)を示す断面図である。図14の直動軸受20の構成は、筒状球体保持器36の外筒11の長さ方向への移動が、延長部33が設けられている胴部32の各端面32aに接触配置された環状止め具19により防止されていること以外は図1〜図7に示す直動軸受10と同様である。
このように、本発明の直動軸受では、筒状球体保持器の外筒の長さ方向への移動を、この保持器の胴部と延長部とによって形成される段差の表面(前記延長部の基部あるいは胴部の端面)に環状止め具を接触配置させることにより防止している。
次に、本発明の直動案内装置について説明する。
本発明の直動案内装置は、上記本発明の直動軸受の筒状球体保持器に、軸体を前記保持器の各球体循環溝の開口から内周側に突き出る球体と接触した状態で収容することにより構成される。すなわち、図1〜図7を用いて説明した直動軸受10と、この直動軸受10に支持された軸体18とが、本発明の直動案内装置を構成する。
本発明の直動案内装置の軸体としては、図1〜図4に示すように、外周面の上記筒状球体保持器16の各球体循環溝15の開口14と対応する位置に、軸体の長さ方向に伸びる平面帯域18aが形成された円柱状の軸体18を用いることが好ましい。
このように、軸体18に平面帯域18aが設けられていると、この平面帯域18aと球体循環溝15の開口14から突き出る球体17との係合により、軸体18の周方向への回転を抑制することが可能になる。
図4に示すように、球体循環溝15の直線溝15aの幅方向の中央の位置(図に記入した矢印Pが示す位置)において、軸体18の平面帯域18aと外筒11の内周面との距離は、球体17の直径に等しい。仮に直線溝15aに球体17が収容されていない状態で、軸体18を周方向に回転させた場合には、軸体18の平面帯域18aは、図4に示した配置に対して相対的に傾斜移動しながら軸体18の周方向に移動する。すなわち、前記の矢印Pで示す位置における平面帯域18aと外筒11の内周面との距離が、球体17の直径よりも短くなる。従って、直線溝15aに球体17が収容されている場合には、前記の平面帯域18aの移動が球体17によって妨げられる。このため、軸体18の周方向への回転が抑制される。
また、前記の軸体18を備える本発明の直動軸受は、上記のように軸体18の周方向への回転を抑制する効果に加えて、更に以下に説明する優れた効果を発揮する。
図8は、図1に示す本発明の直動案内装置(直動軸受10と軸体18とから構成される装置)において、図に示す球体17aが球体循環溝15の内部を移動する経路を示す図である。但し、図8には、球体17aの移動経路の理解を容易とするため、軸体18及び球体17aのみを記入した。また、図9は、図8を図の右側から見た図であり、そして図10は、図8を図の上側から見た図である。なお、これらの図に記入した矢印21は、移動する球体17aの中心の軌跡を示している。
一方、図11は、溝を持つ軸体を備える従来の直動案内装置(図15に示す直動軸受60と軸体68とから構成される装置と同様の構成を持つもの)において、図8に示す球体17aと対応する球体77aが移動する経路を示す図である。また、図12は、図11を図の右側から見た図であり、そして図13は、図11を図の上側から見た図である。なお、これらの図に記入した矢印71は、移動する球体77aの中心の軌跡を示している。
先ず、このような直動案内装置の球体が筒状球体保持器の球体循環溝の内部を移動する経路について説明する。例えば、本発明の直動案内装置において、軸体を支持する球体、すなわち図6の筒状球体保持器16の直線溝15aに収容されている球体は、前記の軸体の移動により直線溝15aの一方の端部まで移動(転動)すると、この端部に接続する連結溝15cにおいて旋回移動して、直線溝15bへと移動する。このような球体の旋回移動は、溝を持つ軸体を備える従来の直動案内装置においても同様に行なわれる。
しかしながら、図11〜図13に示すように、溝78aを持つ軸体78を備える従来の直動案内装置では、球体77aを旋回移動させるためには、先ず、球体77aを軸体78の溝78aの外部に移動させたのち、すなわち球体77aを図に記入した矢印B0が示す位置から矢印B1が示す位置まで移動(図11に示すように溝78aの深さと対応する距離ΔHにて上方に移動)させたのち、この球体77aを図13に示すように旋回移動させる必要がある。すなわち、図11〜図13に示すように、球体77aは、矢印B0、B1、B2、そしてB3が示す位置を順に通過して旋回移動する。
ところが、この矢印B0が示す位置から矢印B1が示す位置まで移動する球体、すなわち図12及び図13に示した距離ΔLの範囲内を移動する球体は、図12に示すように軸体78の溝78aの外部に向かって(軸体78から離脱する方向に)移動するため、軸体78の支持には利用されていない。すなわち、前記の距離ΔLの範囲内にある球体の軌道は、軸体を球体で支持するために設けらたものではなく、旋回移動の前に球体を軸体78の溝78aから取り出すために設けられたものである。
その一方で、図8〜図10に示すように、平面帯域18aを持つ軸体18を備える本発明の直動案内装置では、球体17aを、旋回移動の前に溝の外部に移動させる必要はなく、直ちに旋回移動させることができる。すなわち、球体17aは、図に記入した矢印A1、A2、そしてA3が示す位置を順に通過して旋回移動する。
このように、球体の旋回移動に必要とされる球体循環溝の長さは、従来の直動案内装置では、図12及び図13に示す距離Lと距離ΔLとを合計した長さであるのに対し、本発明の直動案内装置では、図9及び図10に示す距離Lの長さでよい。すなわち、本発明の直動案内装置では、球体の旋回移動に必要とされる球体循環溝の長さを、距離ΔLの長さにて短縮することができる。なお、図6に示すように、球体17は、筒状球体保持器16の球体循環溝15の各々の連結溝15cにて旋回移動するため、本発明の直動案内装置では、球体循環溝15の長さ(LG)を、従来の直動案内装置の場合と比較して、前記距離ΔLの二倍の長さにて短縮することができる。
従って、図1〜図4に示す本発明の直動案内装置は、従来の直動案内装置と同等の耐荷重性を発揮させる(同数の有効ボール数を確保する)のであれば、球体循環溝15の長さを、図12及び図13に示す距離ΔLの二倍の長さにて短縮することができるため、その小型化(前記の球体循環溝15を備える筒状球体保持器16を収容する外筒11の長さを短くすること)が容易である。
また、この直動案内装置は、球体循環溝15の長さを、従来の直動案内装置の球体循環溝の長さと同じ長さに設定するのであれば、軸体18を支持する有効ボール数を増加させることができるため、その耐荷重性を向上させることができる。
このように、図1〜図4に示す本発明の直動案内装置は、軸体の周方向への回転移動が抑制されていて、また有効ボール数を増加させることができ、そして小型化も容易である。
なお、本発明の直動案内装置の軸体としては、円柱状の軸体、あるいは図15に示す直動案内装置の場合と同様に、溝を持つ軸体を用いることもできる。
例えば、図1に示す直動軸受10の筒状球体保持器に円柱状の軸体を収容して構成される本発明の直動案内装置は、軸体に溝を形成する機械加工が不要である利点があり、軸体に接続される機械部品の回転移動が許容されるか、あるいは前記回転移動を積極的に利用する用途に好ましく用いることができる。例えば、このような直動案内装置は、検査対象の物品を載置するテーブル板を、観察者が手動で自由に回転できる状態で、かつ昇降可能に支持する際に用いることができる。また、例えば、このような直動案内装置を一組用意して、両者の直動案内装置の軸体を移動対象の機械部品に接続すれば、この接続により各直動案内装置の軸体の周方向への回転移動は抑制されるため、前記回転移動が特に問題になることはない。
10、20 直動軸受
11 外筒
11a 周溝
11b 凹部
12 胴部
13 延長部
13a 延長部13の基部
14 開口
15 球体循環溝
15a、15b 直線溝
15c 連結溝
16 筒状球体保持器
16b 凸部
17、17a 球体
18 軸体
18a 平面帯域
19 環状の止め具
21 移動する球体17aの中心の軌跡を示す矢印
32 胴部
32a 胴部32の端面
33 延長部
36 筒状球体保持器
60 直動軸受
61 外筒
61a 周溝
62 胴部
65 球体循環溝
65a 直線溝
66 筒状球体保持器
66a 補強部
67 球体
68 軸体
68a 溝
69 環状の止め具
71 移動する球体77aの中心の軌跡を示す矢印
77a 球体
78 軸体
78a 溝

Claims (3)

  1. 外筒、該外筒の内側に嵌め合わされている筒状胴部の外周面に各々周方向に沿って間隔をあけて形成され、内周側に球体の部分的な突き出しが可能な細長い開口を持つ複数の球体循環溝を備える筒状球体保持器、各球体循環溝に収容されている複数の球体、そして上記外筒の両端部の近傍の内周面に形成された周溝に外周部が収容されている環状止め具を含む直動軸受であって、
    筒状球体保持器の胴部の両端の各々に、先端部が環状止め具の内径よりも小さな外径を持ち、かつ基部の表面が曲面を形成していて、該先端部が環状止め具を超えて延びている延長部が備えられていて、一方、環状止め具は円周方向に垂直な断面の形状が円形である環状止め具であって、環状止め具の内周部に筒状球体保持器の胴部の延長部の基部が接触配置され、該保持器の外筒の長さ方向への移動が防止されていることを特徴とする直動軸受。
  2. 環状止め具が、一部が不連続であるC字型の形状にある請求項1に記載の直動軸受。
  3. 請求項1もしくは2に記載の直動軸受の筒状球体保持器に、軸体を該保持器の各球体循環溝の開口から内周側に突き出る球体と接触した状態で収容してなる直動案内装置。
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