しかしながら、前記作業用接地棒起立装置の場合、上述したように、アース棒を安定した状態で、負荷側接触端子へ移動させることはできるものの、アース棒が負荷側接触端子から電源側接触端子の側へ倒れてしまうことが懸念される。
また、前記活線作業用防護柵においては、アース棒の電源側接触端子への接触を防止できるものの、アース棒を安定した状態で支持して、負荷側接触端子へ移動させるという技術思想はない。
そこで、本発明は、前記問題を鑑み、アース棒を安定した状態で支持して、負荷側接触端子へ移動させて接続できるとともに、負荷側から電源側への移動を規制できるアース棒支持ガイドおよび電気設備を提供することを目的とする。
本発明に係るアース棒支持ガイドは、負荷側接触端子17と電源側接触端子16が近接する領域において、略直立した状態で負荷側接触端子17に接続されるアース棒60を支持するアース棒支持ガイドであって、負荷側接触端子17の下方に配置される、アース棒60の移動ガイド部35,350,351と、該移動ガイド部35,350,351の負荷側の端部に接続される第1支持部36,360,361と、移動ガイド部35,350,351の電源側の端部に接続される第2支持部37,370,371と、アース棒60を挿脱できるように、第1支持部36,360,361および第2支持部37,370,371の各接続端部36a,360a,361a、37a,370a,371aの間に形成される開口部38,380,381とを備え、移動ガイド部35,350,351と第1支持部36,360,361の接続端部36a,360a,361aを結ぶ第1長さmが、アース棒60の外径よりもやや大きく、移動ガイド部35,350,351と第2支持部37,370,371の曲げ端部37a,370a,371aを結ぶ第2長さnが、前記第1長さmよりも大きいことを特徴とする。
この場合、移動ガイド部35,350,351と負荷側の第1支持部36,360,361の接続端部36a,360a,361aとを結ぶ第1長さmが、アース棒60の直径よりもやや大きく形成されることで、第1支持部36,360,361と第2支持部37,370,371の間の開口部38,380,381を通して負荷側接触端子17へ接続する移動ルートが確保できるとともに、負荷側におけるアース棒60を確実に支持できる。さらに、第1支持部36,360,361との当接部位を支点にして、支持された状態のアース棒60の先端部を、負荷側接触端子17に向けて移動させることができる。すなわち、アース棒を負荷側接触端子17に方向付けて接続することができる。
また、移動ガイド部35,350,351と負荷側の第2支持部37,370,371の接続端部37a,370a,371aとを結ぶ第2長さnが、第1長さmよりも大きく形成されることで、第1支持部36,360,361から第2支持部37,370,371へ移動するアース棒60を広範囲に受け止めることができる。具体的に説明すると、第1支持部36,360,361から離間したアース棒60は、移動ガイド部35,350,351に沿って第2支持部37,370,371へ移動する場合もあれば、第1支持部36,360,361の接続端部36a,360a,361aから外側に向かって移動する場合もある。アース棒60が第1支持部36,360,361の接続端部36a,360a,361aから離間して移動ガイド部35,350,351に沿って第2支持部37,370,371へ移動する場合は問題ないが、アース棒60が第1支持部36,360,361の接続端部36a,360a,361aから離間して外側に向かって移動する。すなわち、アース棒60が作業者側へ移動する場合は、安全性を確保する必要がある。よって、第1長さmよりも第2長さnを大きくし、アース棒60の作業者側への移動を規制することで、作業者に対する安全性を確保している。
また、第1支持部36,360,361と第2支持部37,370,371との間の開口部38,380,381を通して、幅広の第2支持部37,370,371から移動ガイド部35,350,351を経て幅狭の第1支持部36,360,361への移動が行える。すなわち、非接続状態のアース棒60の移動を広範囲に規制できるとともに、負荷側接触端子17へ接続しやすいアース棒60の移動ルートを新たに確保できる。また、前記開口部38,380,381から電源側接触端子16への移動、および、第1支持部36,360,361から電源側接触端子16への移動が、第2支持部37,370,371によって規制されるようになり、アース棒60の電源側接触端子16への接触を防止することができる。
また、本発明によれば、第1支持部36および第2支持部37の各接続端部36a,37aに、外側に向かうにしたがって大きく開口するように、第1延出部45および第2延出部46を外方に延出して形成するような構成を採用することもできる。
この場合、第1支持部36および第2支持部37の各接続端部36a,37aに形成される第1延出部45および第2延出部46が、外側に向かうにしたがって大きく開口しているので、第1支持部36と第2支持部37との間の開口部38よりも、第1延出部45と第2延出部46との間の開口部が大きく開口するようになり、アース棒60の第1支持部36および第2支持部37への移動をより一層ガイドしやすくなる。
また、本発明によれば、アース棒60に対する保護部材40を、第1支持部36,360,361に被覆するような構成を選択することもできる。
アース棒60を第1支持部36,360,361に当接させた状態で負荷側に移動させる場合、アース棒60の外周面が第1支持部36,360,361の内面に摺動することになるため、アース棒60の外周面が傷つけられることになる。第1支持部36,360,361を保護部材40によって被覆すれば、第1支持部36,360,361との摩擦によるアース棒60の損傷を防止することができる。
本発明に係る電気設備によれば、設置面Gに設置された架台2と、該架台2に絶縁支持部材10を介して配置された負荷側接触端子17および電源側接触端子16と、該負荷側接触端子17と電源側接触端子16を開閉する開閉機構部20とを備えた電気設備において、前記負荷側接触端子17の下方に位置する架台2の部位に、いずれかの前記アース棒支持ガイド30,30A,300,301が取り付けられることを特徴とする。
この場合、電気設備において、負荷側接触端子17の下方に位置する架台2の部位に、上述したいずれかのアース棒支持ガイド30,30A,300,301を取り付けるようにすれば、電気設備の負荷側接触端子17を接地する際の作業が安全且つ円滑に行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、電源側接触端子に近接する負荷側接触端子の下方に移動ガイド部を配置し、該移動ガイド部の負荷側の端部に、第1支持部を接続するとともに、移動ガイド部の電源側の端部に、第2支持部を接続し、さらに、移動ガイド部と第1支持部の接続端部を結ぶ第1長さを、アース棒の外径よりもやや大きくし、移動ガイド部と第2支持部の接続端部を結ぶ第2長さを、第1長さよりも大きくしたので、アース棒を安定した状態で支持しつつ、負荷側接触端子へ移動させて接続できるとともに、負荷側から電源側へのアース棒の移動を広範囲に規制できる。すなわち、負荷側接触端子を接地する際の作業が安全且つ円滑に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るアース棒支持ガイドおよび電気設備について図1〜図4を参照しながら説明する。なお、図1を正面から見て、下側を電気設備(断路器)の前側、上側を断路器の後側とする。
まず、アース棒支持ガイドを説明する前に、電気設備について、断路器を例にとって説明する。該断路器1は、図1および図2に示すように、設置面Gに設置された架台2と、該架台2に配置された絶縁支持部材10と、該絶縁支持部材10を介して配設された開閉部15と、該開閉部15を開閉する開閉機構部20とを備えている。
架台2は、設置面Gに所定の間隔をおいて立設された一対の脚部4,4を有する直立支持部3と、該直立支持部3に架設された水平支持部5とを有している。そして、直立支持部3の脚部4,4は、その外形が四角柱状を呈しており、例えば、約2.5mの高さを有している。水平支持部5は、各脚部4,4に前後方向に架設された一対の第1支持部材6,6と、該各第1支持部材6,6に左右方向に架設された複数(三相分)の第2支持部材7,…とを有している。
絶縁支持部材10は、各第2支持部材7,…の両端部に立設された一対の固定碍子11,11と、各第2支持部材7,…の中央部に立設された回動碍子12とを有している。
開閉部15は、一方の固定碍子11の上部に固設された電源側接触端子16と、他方の固定碍子11の上部に固設された負荷側接触端子17と、中央部の回動碍子12の上部に固設され、一端部の一側部が電源側接触端子16に接離し、他端部の他側部が負荷側接触端子17に接離するブレード18とを有している。そして、電源側接触端子16および負荷側接触端子17にそれぞれ架線Cが接続されている。
開閉機構部20は、各回動碍子12の基端部に固着され、径外方向に突設された一対の連結部21a,21aを有する伝動部材21と、各伝動部材21の連結部21a,21aに連結された一対の連結棒22,22と、一方(前側)の脚部4の下部に取り付けられた操作箱23と、該操作箱23から導出されるとともに、前側の伝動部材21に連結された操作軸24とを有している。
そして、操作軸24を手動または自動で回動操作すると、各伝動部材21および各連結棒22,22を介して各回動碍子12が同時に回動するようになる。この回動によって各ブレード18が回動して、各電源側接触端子16および各負荷側接触端子17が同時に接離(開閉)される。
つぎに、アース棒60の構成については、図5の場合と同様であり、長尺の棒状体からなり、先端部にフック61が固設され、該フック61にアース線62が接続されている。そして、フック61は、断路器1が遮断された状態において、負荷側接触端子17に接続され、アース線62は、例えば、前側の脚部4(断路器1の脚部に取り付けられたアース端子や、地中に打ち込まれたアースバー(図示せず)の場合もある)に接続されて、断路器1の負荷側が地中に接地される。
つぎに本実施形態に係るアース棒支持ガイド(以下、単に支持ガイドという)の構成について、図1〜図3(a),(b)を参照して説明する。該支持ガイド30は、断路器1の前側の第2支持部材7の一端部(右側の端部)の前側面に取り付けられた取付板31に、複数の皿ねじ32,32によってねじ止めされている。
取付板31は、平面視矩形状を呈しており、長手方向の長さは、後述する支持ガイド30の第2支持部37から第1支持部36の手前までの長さを有しており、短手方向の長さが、移動ガイド部35の幅寸法よりもやや大きい長さを有している。
支持ガイド30は、正面視矩形状の平板の両端部を内側に折り曲げて略C字形状に形成されている。そして、断路器1の負荷側接触端子17の下方に配置される移動ガイド部35と、該移動ガイド部35の負荷側接触端子17の側に位置する一端部に接続される、具体的には曲げて形成される第1支持部36と、移動ガイド部35の電源側接触端子16の側に位置する他端部に接続される、具体的には曲げて形成される第2支持部37と、アース棒60を挿脱できるように、第1支持部36および第2支持部37の各接続端部としての各曲げ端部36a,37aの間に形成される開口部38とを備えている。
移動ガイド部35は、第1支持部36、第2支持部37間のアース棒60の移動をガイドするとともに、取付板31への取付部でもある。そして、一端部が断路器1の負荷側接触端子17に位置するとともに、他端部が電源側接触端子16に位置し、直立した状態から15度〜30度程度傾斜した状態のアース棒60を支持できる長さを有している。
第1支持部36は、その曲げ端部36aが、図3(a)に示すように、アース棒60の外面を損傷しないように、その周縁部にアール加工が施されている。また、図3(b)に示すように、移動ガイド部35と第1支持部36の曲げ端部36aを結ぶ第1長さmが、アース棒60の外径よりもやや大きく、アース棒60の半外周面に沿うように、移動ガイド部35の一端部が内側に曲げられて半円形状に形成されている。そして、アース棒60に対する保護部材として、第1支持部36の外周面にビニール製(合成樹脂製)のチューブ40が被覆されている。このチューブ(保護部材)40によって、第1支持部36との摺動によるアース棒60の損傷を防止している。そして、曲げ端部36aは、アース棒60の半外周面を抱持できる長さを有しており、アース棒60を確実に支持できるとともに、アース棒60が外側に容易に逸脱しない構成になっている。
第2支持部37は、その曲げ端部37aが、図3(a)に示すように、アース棒60の外面を損傷しないように、その周縁部にアール加工が施されている。そして、図3(b)に示すように、移動ガイド部35と第2支持部37の曲げ端部37aを結ぶ第2長さnが、第1長さmよりも大きく、移動ガイド部35の他端部が内側に曲げられて半円形状に形成されている。そして、第2長さnは、アース棒60が作業者側に倒れてこない長さ、例えば、図3(b)の場合では、アース棒60の外径の2倍程度の長さになっている。つまり、第2長さnは、移動ガイド部35に沿って移動するアース棒60を支持できるとともに、第1支持部36から離間して外側に移動するアース棒60が作業者側に倒れてこない位置で支持できる長さになっている。すなわち、曲げ端部37aは、アース棒60の半外周面を抱持でき、かつ、第1支持部36から外側に移動するアース棒60を受け止めて支持できる空間を有している。
間口部38は、略直立した状態(斜めの状態も含む)のアース棒60を挿脱できるだけの間隔を有している。そして、開口部38を通って内部に位置したアース棒60は、移動ガイド部35、第1支持部36、第2支持部37で囲繞された空間内を移動できるようになっている。
そして、第1支持部36は、開口部38を通って内部に位置したアース棒60を支持したり、アース棒60の負荷側接触端子17に接続する際の移動を支持したり、負荷側接触端子17に接続された状態のアース棒60を支持したりする。一方、第2支持部37は、第1支持部36から移動ガイド部35に沿って第2支持部37へ移動する、換言すれば、電源側接触端子16に接触しない位置でアース棒60を支持したり、第1支持部36から外側に移動するアース棒60を支持したりする。
つぎに本実施形態に係る支持ガイド30の使用態様について図1〜図3(a),(b)を参照して説明する。ここで、前提として、支持ガイド30は、取付板31を介して断路器1の前側の第2支持部材7に固定されており、支持ガイド30の第1支持部36が断路器1の負荷側に位置するとともに、第2支持部37が断路器1の電源側に位置しているものとする。
まず、アース棒60を断路器1の負荷側接触端子17に接続する場合、作業者Xは、アース棒60を略直立した状態(傾斜した状態を含む)で支持して、図3(b)に示すように、アース棒60を支持ガイド30の第1支持部36と第2支持部37との間に形成された開口部38に位置させる。この際、アース棒60を、図3(b)の矢印Aに示す方向に沿って第1支持部36に移動させて当接させる。あるいは、矢印Bに示すように、一旦、アース棒60を第2支持部37に移動させた後、矢印Cに示すように、第2支持部37から移動ガイド部35を経て第1支持部36に移動させて当接させることが選択される。
例えば、図3(b)の矢印Aに示す方向を選択した場合、図2の実線および図3(b)の一点鎖線に示す状態のアース棒60、すなわち、第1支持部36に当接支持された状態のアース棒60を、該アース棒60のフック61を断路器1の負荷側接触端子17へ向かって移動させる。すなわち、アース棒60の半外周面を第1支持部36の内周面に摺動させながら負荷側接触端子17へ方向付けて移動させる。そして、アース棒60のフック61を負荷側接触端子17と同一高さ、あるいは負荷側接触端子17よりもやや上方に位置させて、アース棒60のフック61を負荷側接触端子17に引っ掛けて、アース棒60と負荷側接触端子17とを接続する(図2の一点鎖線参照)。つまり、アース棒60の荷重を支持ガイド30の第1支持部36に預けた状態のまま、アース棒60を上方に移動させているので、作業者Xの労力は従来に比して大幅に低減されるようになる。したがって、作業者Xが一人であっても、アース棒60のフック61(先端部)を、上方に配置された断路器1の負荷側接触端子17へ容易に接続することができる。そして、負荷側接触端子17に接続されたアース棒60は、直立した状態で支持ガイド30の第1支持部36に支持される。
つぎに、断路器1の負荷側接触端子17からアース棒60を取り外す場合、アース棒60のフック61を負荷側接触端子17から取り外し、第1支持部36に位置したアース棒60を移動ガイド部35に沿って開口部38の位置まで移動させ、開口部38を経て外部へ移動させる。この際、仮に図3(b)の矢印Bに示すように、開口部60の手前に位置するアース棒60が電源側(図3(b)の二点鎖線に示す位置)に移動したとしても、支持ガイド30の第2支持部37によってその移動が規制されるので、アース棒60の先端部が電源側接触端子16へ接触するのを確実に防止できるようになる。また、仮に図3(b)の矢印Dに示すように、支持ガイド30の第1支持部36から第2支持部37へ移動したとしても、上記と同様に、アース棒60の電源側接触端子16への接触を防止することができる。この状態を、断路器1において、具体的に図示すると、図2の二点鎖線に示すようになる。なお、図2においては、作業者Xがアース棒60に対して手放し状態であるが、仮に手放し状態であっても、支持ガイド30の第2支持部37で支持されていれば、アース棒60の電源側接触端子16への接触を十分に回避できることは言うまでもない。
このように、本実施形態に係るアース棒支持ガイド30によれば、両端部を互いに内側に折り曲げて形成した第1支持部36および第2支持部37を有しているので、アース棒60の荷重は、支持ガイド30の第1支持部36または第2支持部37によって支持されるので、作業者Xが直立した状態のアース棒60の全荷重を支持することはなく、その分、作業者Xの労力が大幅に低減できる。また、支持ガイド30の第1支持部36によって支持されるアース棒60は、安定した状態で負荷側接触端子17へ移動させることができる。また、第1支持部36から離間したアース棒60が、負荷側から電源側へ移動しても、アース棒60は、第2支持部37によって受け止めて支持されるので、作業者Xに対する安全性を確保できる。
なお、本発明に係るアース棒支持ガイド30は、前記実施の形態に限定することなく種々変更することができる。
例えば、前記実施形態の場合、移動ガイド部35の両端部を内側に折り曲げて円弧状の第1支持部36および第2支持部37を形成するようにしたが、図4(a)に示す支持ガイド30Aによれば、第1支持部36および第2支持部37の各曲げ端部36a,37aに、外側に向かうにしたがって大きく開口するように、延出された第1延出部45および第2延出部46を形成するようにしてもよい。そして、アース棒60を第1支持部36と第2支持部37との間に形成される第1開口部38よりも、第1延出部45と第2延出部46との間に形成される第2開口部47が大きく開口している、すなわち、第2開口部47から第1開口部38へのアース棒60の移動が容易であるとともに、第1支持部36および第2支持部37にガイドしやすくなる。なお、保護部材40は、第1支持部36から第1延出部45にかけて被覆されている。
この場合、第2開口部47におけるアース棒60の移動開始の位置が3つ想定される。例えば、アース棒60が第2開口部47の中央部に位置した場合、図4(a)の矢印A0に示すように、第2開口部47の中央部から第1開口部38に移動し、矢印Bに示すように、第1支持部36へ移動する。あるいは、矢印Cおよび矢印Dに示すように、第1開口部38から一旦、第2支持部37へ移動した後、移動ガイド部35を経て第1支持部36へ移動する。また、アース棒60が第1延出部45に位置した場合、矢印A1に示すように、第1延出部45から第1開口部38に移動し、矢印Bに示すように、第1支持部36へ移動する。あるいは、矢印Cに示すように、第1開口部38から一旦、第2支持部37へ移動した後、移動ガイド部35を経て第1支持部36へ移動する。また、アース棒60が第2延出部46に位置した場合、矢印A2に示すように、第2延出部46から第1開口部38に移動し、矢印Bに示すように、第1支持部36へ移動する。あるいは、矢印Cに示すように、第1開口部38から一旦、第2支持部37へ移動した後、移動ガイド部35を経て第1支持部36へ移動する。そして、矢印Eに示すように、アース棒60が負荷側から電源側へ移動した場合、第2支持部37によって支持される。
このように、図4(a)に示す支持ガイド30Aによれば、第1開口部38よりも大きい第2開口部47が形成されるので、アース棒60を通しやすくなる。また、第1延出部45と第2延出部46とによって、アース棒60の第1開口部38への移動がガイドしやすくなる。
また、図4(b)に示す支持ガイド300のように、移動ガイド部350と、第1支持部360と、直角に折り曲げて形成された第1折曲部3700、および該第1折曲部3700の先端部に、直角に折り曲げて形成された第2折曲部3701を有する第2支持部370とで構成するようにしてもよい。そして、開口部380は、第1支持部360の曲げ端部360aと第2折曲部3701の曲げ端部370aとの間に形成されている。第1折曲部3700において、第1支持部360の曲げ端部360aの位置から第2折曲部3701の曲げ端部370aの長さlは、約20cm程度に設定されている。なお、第1折曲部3700によって、作業者X側へ倒れない程度に十分に支持できると判断される場合は、第2折曲部3701は必須ではない。
そして、アース棒60を負荷側接触端子17に接続する場合、開口部380にアース棒60を位置させ、図4(b)の矢印A0に示すように、第2折曲部3701から第1折曲部3700、移動ガイド部350を経て第1支持部360へ移動させる。あるいは、図4(b)の矢印A1に示すように、開口部380から、移動ガイド部350と第2支持部370とで形成される角部に移動させた後、図4(b)の矢印Bに示すように、移動ガイド部350を経て第1支持部360へ移動させる。また、負荷側接触端子17から取り外したアース棒60が負荷側から電源側に移動する場合、図4(b)の矢印C0に示すように、第1支持部360から移動ガイド部350を経て第2支持部370へ移動する。あるいは、図4(b)の矢印C1に示すように、第1支持部360から第2折曲部3701に移動する。
このように、図4(b)に示す支持ガイド300によれば、第2支持部370が幅広であることからアース棒60の電源側への移動を広範囲に阻止できる。具体的には、電源側接触端子16への接触および作業者X側への倒れを防止できる。また、開口部380が図3の場合に比して大きいため、その分、アース棒60を通しやすくなる。
また、図4(c)に示す支持ガイド301のように、第1支持部361を図3の場合よりもやや大きくし、第2支持部371を、直角に折り曲げられる第1折曲部3710と、該第1折曲部3710の先端部から第1支持部361に向かって傾斜して延出される第2折曲部3711とで構成するようにしてもよい。
そして、アース棒60を負荷側接触端子17に接続する場合、図4(c)の矢印Aに示すように、開口部381から第1支持部361へ移動させる。あるいは、図4(c)の矢印Bに示すように、第2折曲部3711から第1折曲部3710、移動ガイド部351を経て第1支持部361へ移動させる。また、負荷側接触端子17から取り外したアース棒60が負荷側から電源側に移動する場合、図4(c)の矢印Cに示すように、第1支持部361から移動ガイド部351を経て第2支持部371へ移動する。あるいは、図4(c)の矢印Dに示すように、第1支持部361から第2折曲部3711、第1折曲部3710を経て、第1折曲部3710と移動ガイド部351とで形成される角部へ移動する。
このように、図4(c)に示す支持ガイド301によれば、第1支持部361が幅広に形成された分、第2折曲部3711を、第1折曲部3710の先端部から第1支持部361に向かって傾斜して延出するようにしたので、アース棒60の負荷側接触端子17への移動のガイドと、アース棒60の負荷側接触端子17から電源側接触端子16への移動阻止を実現できる。
また、前記実施形態の場合、アース棒支持ガイド30,30A,300,301を、取付板31を介して断路器1の第2支持部材7に固定するようにしたが、該第2支持部材7に一体的に設けるようにしてもよい。例えば、第2支持部材7の前側面(移動ガイド部35に相当)に、大きさの異なる半円形状の切り起しを2箇所形成(図示せず)し、各切り起しを第1支持部36および第2支持部37とすることによって、アース棒支持ガイド30,30A,300,301を構成するようにしてもよい。
また、前記実施形態の場合、移動ガイド部35の両側部を互いに内側に折り曲げて、第1支持部36および第2支持部37を形成するようにしたが、移動ガイド部35の両側部に、折り曲げ加工された第1支持部36および第2支持部37を接続(連結)するようにしてもよい。