JP5312467B2 - 受動光ネットワークにおけるデータ同期のための方法及びシステム - Google Patents

受動光ネットワークにおけるデータ同期のための方法及びシステム Download PDF

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Description

受動光ネットワークにおけるデータ同期のための方法及びシステムに関する。
本発明は、一般に、通信技術に関する。特に、本発明は、受動光ネットワーク(PON)におけるデータ同期を提供する方法及びシステムを提供する。特定の実施形態では、本発明は、最適化されたデータ開始(SOD)シーケンスを使用した上り周期の技術、及びそのハードウェア実装を提供する。単なる例として、本発明は、PONに適用されるものとして説明されるが、本発明はより広い適用範囲を有するということを理解されたい。例えば、本発明は、データ同期のために特定のシーケンスを使用する任意の通信システムに適用可能である。本出願の読みやすさと明確さとを向上させるために、頭字語が使用される。以下に頭字語を列挙する。
PON 受動光ネットワーク(Passive Optical Network)
VoIP ボイスオーバインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol)
HDTV 高精細度テレビ(High Definition Television)
OLT 光回線終端装置(Optical Line Terminal)
ONU 光ネットワークユニット(Optical Network Unit)
ODN 光分配ネットワーク(Optical Distribution Network)
TDM 時分割多重(Time Division Multiplexing)
TDMA 時分割多元接続(Time Division Multiple Access)
ID アイデンティフィケーション(Identification)
SOD データ開始(Start of Data)
BD バーストデリミタ(Burst Delimiter)
HFP 高周波パターン(High Frequency Pattern)
AGC 自動利得制御(Automatic Gain Control)
CDR クロックアンドデータリカバリ(Clock and Data Recovery)
FSC 疑似同期候補(False Synchronization Candidates)
HD ハミング距離(Hamming Distance)
HDC ハミング距離計算(Hamming Distance Calculation)
SDM 同期決定モジュール(Synchronization Decision Module)
MSB 最上位ビット(Most Significant Bit)
LSB 最下位ビット(Least Significant Bit)
PONは、最も将来性のあるアクセスネットワーク技術の1つである。このタイプのネットワークは、低い維持費、高い帯域幅、低い実装コスト、及びその他を含む、多くの利点を提供する。PONは、VoIP、データ伝送、HDTVなどの、マルチプレイの適用例のための理想的なプラットフォームである。
通常、PONは、光回線終端装置(OLT)と、いくつかの光ネットワークユニット(ONU)と、スプリッタ/カプラを有する光分配ネットワーク(ODN)とを含む、ツリートポロジに基づくポイントツーマルチポイント媒体として実装される。PONの最も魅力的な特徴の1つは、PONがODN内にいかなる能動部品も必要としないということである。
通常、PONシステムは、全ての加入ONUが光ファイバを介してOLTを共有することができるように、ポイントツーマルチポイントアクセスプロトコルを使用する。例えば、下り伝送のための時分割多重(TDM)ブロードキャストと、上り伝送のための時分割多元接続(TDMA)とは、現在のPONシステムにおいて広く使用されている。
単なる例として、図1は、PONシステムにおける下り伝送処理を示す。図1におけるように、OLTは、下り伝送において、全ての加入ONUに信号をブロードキャストし、宛先ONUは、それに属するパケットを、パケットの宛先アイデンティフィケーション(ID)に従って抽出し、全てのその他のパケットを破棄する。例えば、ONU−1は、その宛先IDを有するパケットを抽出して、それに対応するエンドユーザに送信し、ONU−2は、パケット−2をそのエンドユーザに送信し、以下同様である。
単なる例として、図2は、PONシステムにおける上り伝送処理を示す。ONUは、その信号を、PONシステムの上りチャネルにおいて、従来のポイントツーポイント連続モード伝送とは異なる、バーストモードで伝送する。ONUは、最初に、OLTとの通信リンクを設定し、その後、OLTは、TDMA方式で、異なるONUに異なるタイムスロットを割り当て、これにより、それらのONUの信号は、それらの信号がODN内のカプラに到着した場合に相互にオーバラップしない。図2に示すように、ONU−1は、その信号を、そのタイムスロット(すなわち、No.1)内で送信するのみであり、ONU−2は、その信号を、そのタイムスロット(すなわち,No.2)内で送信し、以下同様である。
図3は、上りデータのフレーム構成を示す簡略図である。高周波パターン(HFP)「0x 55 55...」(0xは16進数を意味し、その2進表記は01010101 01010101...である)は、自動利得制御(AGC)及びクロックアンドデータリカバリ(CDR)のためにOLTによって使用される特別なプリアンブルシーケンスである。HFPの後には、長さ66ビットのデータ開始<SOD>デリミタ(又は、バーストデリミタ(BD)と呼ばれる)が続く。SODは、データフレームの境界をデリニエートするために使用される。SODデリミタの長さは、66ビットのデータフレーム構成に適合するようにするものである。FEC保護された「...」とラベル付けされた区間は、デスクランブラ再同期及びコードワードデリニエーションのためにOLTによって使用される1つ又は複数のIDLEブロックであってもよい。データは、この(これらの)IDLEブロックの後に追加される。
SODは、データ同期において有用である。図4は、SODと疑似同期候補(FSC)との間の相関を示す簡略図である。OLTは、入力信号を検出し、信号をOLTのクロック基準と同期させた後で、受信信号を境界検出器に送る。SOD相関器が、SODデリミタと受信信号との間の相関を調べるために、境界検出器モジュール内に組み込まれている。SOD相関器は、SODデリミタと受信した66ビットデータとの間のハミング距離(HD)を計算して、バースト同期の妥当性検査を判定し、これは、データフレームの境界をデリニエートするのと同じである。疑似ロック同期が発生すると、短縮されたデータフレームがその上位レイヤに出力され、これによりシステム性能が劣化する場合がある。従って、使用されるSODデリミタは、できるだけ低い疑似ロック確率を提供するものでなければならない。SODデリミタは、SODデリミタとFSCとの間の相関を最小にするように、言い換えると、SODデリミタとFSCとの間のHDを最大にするように設計されなければならない。
ここでわかるように、光ネットワークにおけるデータ同期のための、様々な従来の技術が利用可能である。残念ながら、それらの技術は、様々な理由で、多くの場合、不十分である。
従って、データ同期のための改良されたシステム及び方法が望まれている。
本発明は、一般に、通信技術に関する。特に、本発明は、PONにおけるデータ同期を提供する方法及びシステムを提供する。特定の実施形態では、本発明は、最適化されたSODシーケンスを使用した上り同期の技術、及びそのハードウェア実装を提供する。単なる例として、本発明は、PONに適用されるものとして説明されるが、本発明はより広い適用範囲を有するということを理解されたい。例えば、本発明は、データ同期のために特定のシーケンスを使用する任意の通信システムに適用可能である。
一実施形態によれば、本発明は、光通信ネットワークにおいて上りデータ同期を提供する方法を提供する。本発明の方法は、ONUからデータを送信することを含む。データは、ヘッダシーケンスと、同期セグメントと、データセグメントとを有する第1のデータフレームを含む。同期セグメントは、第1の数の、非ゼロ値を有するビットと、第2の数の、ゼロの値を有するビットとを含む、66ビットを含む。第1の数は、第2の数とは異なる。本発明の方法は、OLTによって、少なくとも第1のデータフレームを受信することを更に含む。本発明の方法は、第1のデータフレームを処理することを更に含む。本発明の方法は、第1のデータフレームの第1のセグメントを選択することを更に含み、第1のセグメントは66ビットを含む。本発明の方法は、第1のセグメントを同期デリミタと比較することを更に含む。更に、本発明の方法は、第1のセグメントに基づいてハミング距離を判定することを含む。本発明の方法は、データフレームの境界を決定することを更に含む。
別の実施形態によれば、本発明は、複数のONUを含むPONシステムを提供する。光ネットワークは、トランスミッタを含む。各ONUは、トランスミッタを使用して、TDMA方式でデータを送信するように構成される。データは、ヘッダシーケンスと、同期セグメントと、データセグメントとを有する第1のデータフレームを含む。同期セグメントは、第1の数の、非ゼロ値を有するビットと、第2の数の、ゼロの値を有するビットとを含む、66ビットを含む。第1の数は、第2の数とは異なる。システムは、OLTを更に含む。OLTは、少なくとも第1のデータフレームを受信するように構成されたレシーバを含む。OLTは、第1のデータフレームを記憶するためのシフトレジスタを更に含む。OLTは、第1のセグメントを同期デリミタと比較するための論理回路を含む。OLTは、第1のセグメントに基づいてハミング距離を判定するためのハミング距離モジュールを更に含む。OLTは、第1のデータフレームの境界を決定する同期決定モジュール(SDM)を含む。
本発明の実施形態は、従来技術に勝る様々な利点を提供するということを理解されたい。特に、最適化された同期デリミタシーケンスと、そのハードウェアとを使用することによって、同期処理は、速度及び信頼性の両方について最適化される。加えて、本発明の実施形態は、従来のシステムに最小限の修正を加えたものを使用して、かつ/又は、従来のシステムに最小限の修正を加えたものと組み合わせて、容易に実施されることが可能である。以下に記載する、その他の利益も存在する。
実施形態に応じて、これらの利益のうちの1つ以上が達成されることが可能である。本発明の、これらの利益と、様々な追加の目的、特徴、及び利点とは、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することによって十分に理解することができる。
PONシステムにおける下り伝送処理を示す。 PONシステムにおける上り伝送処理を示す。 上りデータのフレーム構成を示す簡略図である。 SODデリミタと疑似同期候補との間の相関を示す簡略図である。 PONシステムにおけるONUからOLTへの上り伝送を示す簡略図である。 データフレーム内で使用されているSODデリミタを示す簡略図である。 本発明の一実施形態による、10G EPONシステムの上りデータフレーム構成を示す簡略図である。 本発明の一実施形態による、SOD相関器の同期回路を示す簡略図である。 本発明の一実施形態による、SODデリミタロジックを提供するためのハードロジックを示す簡略図である。 既存の技術と本発明の一実施形態との間での、疑似ロック確率の比較を示すグラフである。 本発明の一実施形態による、10G EPONシステムの上りデータフレーム構成を示す簡略図である。
本発明は、一般に、通信技術に関する。特に、本発明は、PONにおけるデータ同期を提供する方法及びシステムを提供する。特定の実施形態では、本発明は、最適化されたSODシーケンスを使用した上り同期の技術、及びそのハードウェア実装を提供する。単なる例として、本発明は、PONに適用されるものとして説明されるが、本発明はより広い適用範囲を有するということを理解されたい。例えば、本発明は、データ同期のために特定のシーケンスを使用する任意の通信システムに適用可能である。
上述のように、従来のデータ同期技術は、以下で詳細に説明する様々な理由で、多くの場合、不十分である。
図5は、PONシステムにおけるONUからOLTへの上り伝送を示す簡略図である。FECコードワードが構成されて、フレームフォーメータ(Frame Formator)内で上りデータフレームが形成される。
HFP及びSODデリミタシーケンスが、次に、図3に示すように、データフレームの先頭にそれぞれ追加される。現在使用されているSODは、66ビットの2進シーケンスである。例えば、2進シーケンスは{00 01010100 10101110 11111001 11011010 01111000 00111101 11000010 01000110}であり、その16進表現は{Ox 0 54 AE F9 DA 78 3D C2 46}である。最初の16進数すなわち先頭の数を除く、全ての16進数は、4つの2進ビットを表し、最初の16進数すなわち先頭の数は、2つの2進ビットを表す、ということに留意されたい。現在使用されているSODデリミタと、FSCとの最小距離は、31である。例として、図6は、データフレーム内で使用されているSODデリミタを示す簡略図である。
PONシステムでは、加入ONUとOLTとの間の距離は様々であり、従って、光信号パワー損失とチャネルペナルティとは、ONUによって異なる。例えば、信号のパワーレベルは、それらの信号がOLTに到着する際に、様々である。従って、受信パワーレベルを自動的に調節し、受信信号をOLTのクロック基準と正確に同期させることは、通常、OLTにとっての必要条件である。通常、これらの機能は、OLT内のAGC及びCDRモジュールによって実行される。
OLT側において、境界検出器は、SOD相関器を含む。特に、SOD相関器は、ONUからの上り信号のデータフレーム境界をデリニエートするために使用される。例えば、図3に示すように、SODデリミタはFECコードによって保護されず、ビット誤り確率は比較的高い。送信されたSODデリミタは、受信側において、ビット誤りによって損なわれている可能性が非常に高いことが多いので、SOD相関器はビット誤りを許容する必要がある。例えば、SOD相関器によって許容されることが可能なビット誤りの数は、所定の同期閾値によって規定される。多くの場合、SOD相関器内の同期閾値は、稼働中のビット誤りレベルに従って決定される。
好適な同期閾値を設定することによって、OLTのSOD相関器は、受信信号を迅速に効果的にデリニエートして、疑似ロック発生の平均時間を最小化することが可能である。一般に、従来のシステムでは、SOD相関器の同期閾値を12に設定する。SODデリミタと66ビットの受信データとの間の計算されたHDが12未満である場合、OLTは、受信信号との同期の成功を宣言する。他方、HDが12以上である場合は、同期の成功が宣言されるまで、受信信号が1ビットだけシフトさせられ、SOD相関器が、SODデリミタと新たな66ビットデータとの間のHDを再計算する。
上述の従来のアプローチには様々な問題がある。特に、SODデリミタはFECコードによって保護されないため、伝送チャネル上のSODデリミタのビット誤り確率は、しばしば高い。結果として、SODデリミタとFSCとの間の大きなHDを有することが、SODデリミタに要求される。例えば、従来のSODデリミタとFSCとは、31に等しい最小HDを有する。
しかし、理論的に提案される、SODデリミタとFSCとの間の最小HDは、次の式1を使用して計算することが可能である。
Figure 0005312467
SOD相関器の性能を計算することを可能にする、理論的に提案される、最大同期閾値の値は、次の式2を使用して計算することが可能である。
Figure 0005312467
本発明の目的は、理論的に提案される値に適合する、データ開始<SOD>デリミタの組を提供することであるということを理解されたい。例えば、SODデリミタとFSCとの間の最小HDは、32である。
特定の実施形態では、本発明は、1つ以上のSODデリミタの使用に基づくSOD相関回路を提供する。特に、その実施形態は、様々な同期閾値のための高速同期アルゴリズムを提供する。
適用例に応じて、様々なSODデリミタが使用されてもよい。例として、次の表1は、5つの例示的なSODデリミタを示す。
Figure 0005312467
表1に示すSODデリミタは、理論的に提案される、SODデリミタとFSCとの間の最小HDに適合する。特に、これらのSODデリミタは、16個の「0」と17個の「1」とを、33個の偶数位置上及び33個の奇数位置上で有するか、又はその逆である。結果として、SODが有する「0」の数は、「1」の数と等しくない(例えば、32個の「0」と34個の「1」、又は34個の「0」と32個の「1」)。例として、これらの全てのSODデリミタは、それらの2進表記では、全てが、説明した要件に適合する。例えば、以下のSODデリミタは16進数で示されており、それらの2進表記は、34個の「0」と32個の「1」とを有する。
0x 1 16 A2 DC 69 FO CD EE 40
01 00010110 10100010 11011100 01101001 11110000 11001101 11101110 01000000
0x 1 5A E3 94 B6 66 C7 E0 03
01 01011010 11100011 10010100 10110110 01100110 11000111 11100000 00000011
0x 1 7F A0 96 0E 14 A7 33 66
01 01111111 10100000 10010110 00001110 00010100 10100111 00110011 01100110
0x 1 70 3A 08 6D ED 4E 99 66
01 01110000 00111010 00001000 01101101 11101101 01001110 10011001 01100110
次のデリミタは、32個の「0」と34個の「1」とを有する。
0x 0 41 BD B2 B3 D5 A7 C8 F0
00 01000001 10111101 10110010 10110011 11010101 10100111 11001000 11110000
表1に示すSODデリミタは、理論的に提案される、SODデリミタとFSCとの間の最小HDに適合する。例えば、それらのSODデリミタ、及び本発明によって企図されるその他のSODデリミタは、従来のSODデリミタに取って代わるために使用されてもよく、それにより、複雑さを追加することも、既存のデータフレーム構成を修正することもなしに、最小HDは31から32に増加させられることが可能である。言い換えると、本発明は、いかなる追加コストもなしに、疑似ロック確率を減少させることが可能である。
一実施形態では、SODデリミタは、理論的に提案される、SODデリミタとFSCとの間の最小HDの値に適合する。SODデリミタは、16個の「0」と17個の「1」とを、33個の偶数位置上及び33個の奇数位置上で有するか、又はその逆でなければならない。従って、「0」の数は、「1」の数と同じであってはならない(例えば、32個の「0」と34個の「1」、又は34個の「0」と32個の「1」)。
実施形態を実施するための、16進シーケンスの2進表記は、長さ66ビットのシーケンスである。例えば、{0x 1 16 A2 DC 69 FO CD EE 40}の2進表記は、{01 00010110 10100010 11011100 01101001 11110000 11001101 11101110 01000000}である。最初の16進数すなわち先頭の数を除く、全ての16進数は、4つの2進ビットを表し、最初の16進数すなわち先頭の数は、2つの2進ビットを表す、ということに留意されたい。
図7は、本発明の一実施形態による、10G EPONシステムの上りデータフレーム構成を示す簡略図である。この図は、単なる例であり、特許請求の範囲を不当に制限すべきではない。当業者は、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。図7に示すように、表1内に示されたSODデリミタが、データフレーム内で使用される。
本発明の実施形態は、広い適用範囲を有し、SODデリミタを、受信信号との同期のために、又はデータフレームの境界をデリニエートするために使用する、任意のシステムにおいて使用されることが可能である、ということを理解されたい。特定の実施形態では、本発明は、IEEE 802.3規格に基づく10G EPONシステムにおいて使用される。
ONUトランスミッタ側で、SODデリミタ及びHFPが、FECコード化されたデータフレームの先頭に追加される。例えば、HFPは、送信される上り信号のプリアンブルとして使用される。
OLTレシーバ側で、SOD相関器が、受信信号とSODデリミタとの間のHDを計算して、HDがシステムの同期閾値未満であるかどうかを調べる。従来のシステムとは異なり、同期閾値は、システムの要件に応じて調節可能である。例えば、Tが0に設定されている場合、疑似ロック確率は最小化されることが可能である。
図8Aは、本発明の一実施形態による、SOD相関器の同期回路を示す簡略図である。この図は、単なる例であり、特許請求の範囲を不当に制限すべきではない。当業者は、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。図8Aに示すように、シフトレジスタが、受信ONUパケットを処理して、処理されたパケットをハミング距離計算(HDC)モジュールに提供するために使用される。ハミング距離計算モジュールは、ハミング距離計算に基づいて、デリニエーションを判定する。
図8Bは、本発明の一実施形態による、SODデリミタロジックを提供するためのハードロジックを示す簡略図である。この図は、単なる例であり、特許請求の範囲を不当に制限すべきではない。当業者は、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。図示されているように、この特定の状況についてのSODデリミタは、「0x 1 16 A2 DC 69 FO CD EE 40」である。
OLTがONUからの上り信号を検出する限り、OLTは、そのクロック基準を上り信号と同期させる。OLTは、次に、受信データを、SOD相関器のシフトレジスタ内に送る。シフトレジスタが66ビットの受信データで満たされたら、シフトレジスタは、それらの66ビットを、SODデリミタに基づく電気回路を通過させる。電気回路は、SODデリミタの全てのビットが、シフトレジスタからHDCモジュールまでを形成する直接電子ロジックに応答するように規定される。SODデリミタの対応するビットのビットが「0」である場合、最初に受信されたデータビットが変更されずにHDCモジュールに送られる。他方、SODの対応するビットが「1」である場合、受信データビットの2進補数値がHDCモジュールに渡される(すなわち、「0」が「1」に変更され、又は「1」が「0」に変更される)。HDCモジュールは、対応するHDを計算し、出力を同期決定モジュール(SDM)に渡す。最後に、SDMは、それが有効な同期であるかどうかを判定する。同期の成功が宣言された場合、OLTはデータフレームの開始を認識し、データの受信を開始する。
一実施形態では、本発明は、SDMからの2進フォーマットのHDに関する高速同期アルゴリズムを提供する。このアルゴリズムは、66ビットのSODデリミタを使用して実施される。SODデリミタと、全ての可能な66ビットの2進シーケンスとの間の最小HDは0である。SODデリミタと、全ての可能な66ビットの2進シーケンスとの間の最大HDは66である。26<66<27なので、もたらされたHDを2進フォーマットで表すためには、少なくとも7つの2進ビットが必要とされる。
表2によれば、SDMは、最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)までの連続した「0」ビットの数を計数して、同期閾値TがT=8=23又はT=16=24に設定された場合に、有効な同期であるかどうかを判定することが可能である。例えば、T=8の場合、SDMは、最初の4つの連続したビットが0であるかどうかを調べる必要があるのみである。
Figure 0005312467
2進表記のHDを表すために必要とされるビット数がnであり、同期閾値がT=2mに設定されると仮定する(ここで、0≦m≦n)。その場合、SDMは、最初のn−m個の連続したビットが0であるかどうかを調べることによって、有効な同期であるかどうかを判定することができる。それらが全て0である場合、SDMは、同期の成功を宣言することができる。それ以外の場合、シフトレジスタが1ビットシフトさせて、SODデリミタを使用して調べられる「新たな」66ビットのデータが得られる。
本発明の様々な実施形態は、従来技術に勝る多くの利点を提供するということを理解されたい。特に、本発明によるSODデリミタを使用して実施されたデータフレームは、疑似ロック確率を減少させることが可能である。同時に、この実施は、複雑さのオーバヘッドを全く導入しない。
図9は、既存の技術と本発明の一実施形態との間での、疑似ロック確率の比較を示すグラフである。一例として、HFPの長さは4000ビットである。図9のグラフから、本発明の実施形態では、疑似ロック確率ははるかに低いということがわかる。点線は、閾値T=12を表し、破線は、閾値T=15を表す。
従来のシステムと比較した場合、本発明の実施形態は、より良好な性能に加えて、柔軟性の向上も提供する。例えば、同期閾値Tは、システム要件に応じて調節可能である。様々な閾値のための高速同期アルゴリズムが採用されることが可能である。
特に、本発明の実施形態は、5つのデータ開始<SOD>デリミタを提供する。SODデリミタのそれぞれは、イーサネット(登録商標)PONの上り伝送のために理想的に好適である。
実施形態において、HFPは、「0」で終わる「10101010 10101010 ...」のような2進表記を有してもよい。このHFPは、AGC及びCDR機能をやはり提供することが可能である。この実施形態において、SODの16進数は{0x C D5 8A 60 A4 El 43 BC 9D}であり、その2進シーケンスは{11 10101011 01010001 00000110 00100101 10000111 11000010 00111101 10111001}である。現在使用されているSODデリミタとFSCとの最小距離は、31である。
「0」で終わる2進シーケンス「10101010 10101010 ...」が、システム内でHFPとして使用される場合、SODデリミタとFSCとの間のHDに適合するSODデリミタは、表1で提供されたSODデリミタの補数形式である。対応するSODデリミタを、表3に示す。
Figure 0005312467
表3に示すSODデリミタは、理論的に提案される、SODデリミタとFSCとの間の
最小HDに適合する。特に、これらのSODデリミタは、16個の「1」と17個の「0」とを、33個の偶数位置上及び33個の奇数位置上で有するか、又はその逆である。結果として、SODが有する「0」の数は、「1」の数と等しくない(例えば、32個の「0」と34個の「1」、又は34個の「0」と32個の「1」)。例として、これらの全てのSODデリミタは、それらの2進表記では、全てが、説明した要件に適合する。例えば、以下のSODデリミタは16進数で示されており、それらの2進表記は、34個の「0」と32個の「1」とを有する。
0x 4 97 BA C4 69 F0 4C 88 FD
10 11101001 01011101 00100011 10010110 00001111 00110010 00010001 10111111
0x 4 A5 38 D6 92 99 1C F8 3F
10 10100101 00011100 01101011 01001001 10011001 00111000 00011111 11111100
0x 4 01 FA 96 8F D7 1A 33 99
10 10000000 01011111 01101001 11110001 11101011 01011000 11001100 10011001
0x 4 F1 A3 EF 49 48 8D 66 99
10 10001111 11000101 11110111 10010010 00010010 10110001 01100110 10011001
次のデリミタは、32個の「1」と34個の「0」とを有する。
0x C 7D 42 B2 32 54 1A EC F0
11 10111110 01000010 01001101 01001100 00101010 01011000 00110111 00001111
2進ビット及びフィールド(フィールドにつき8ビット)位置のLSBは、左側にある。16進数は、通常の16進表記で示され、2つの16進数が、1つの対応するフィールドを表す。例えば、(表3に示されている)フィールド「0x BA」は、66ビットのSODデリミタ1の11番目〜18番目のビットを表す、01011101として送信される。各フィールドのLSBは、フィールドの最小番号位置に配置され、フィールドの最初に送信されるビットである。最初の16進数すなわち先頭の数を除き、16進数は、4つの2進ビットを表し、最初の16進数すなわち先頭の数は、対応する4つの2進ビット表現の2つのMSBを表す、ということに留意されたい。例えば、「0x 4」の2進表現は「0010」であり、最初の16進数「0x 4」は10を表す。
図10は、本発明の一実施形態による、10G EPONシステムの上りデータフレーム構成を示す簡略図である。この図は、単なる例であり、特許請求の範囲を不当に制限すべきではない。当業者は、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。図7に示すように、表3内に示されたSODデリミタが、データフレーム内で使用される。
実施形態において、HFPは、n個の連続した特定の66ビットブロックのシーケンスであってもよく、ここで、66ビットブロックは「10 1111 1101 0000 0010 0001 1000 1010 0111 1010 0011 1001 0010 1101 1101 1001 1010」としての2進表記を有し、その16進表現は{0x 4 BF 40 18 E5 C5 49 BB 59}である。このHFPは、高速PONシステム(例えば、10G−EPONシステム)に好適であり、AGC及びCDR機能のために良いだけでなく、OLTのレシーバ側でピーク検出器又はイコライザを適用するためにも好適である。この実施形態において、SODの16進数は{0x 8 6B F8 D8 12 D8 58 E4 AB}であり、その2進シーケンスは{01 1101 0110 0001 1111 0001 1011 0100 1000 0001 1011 0001 1010 0010 0111 1101 0101}である。現在使用されているSODデリミタとFSCとの最小ハミング距離は、30である。
上記のHFPがシステム内で使用される場合の、SODデリミタとFSCとの間の大きなHDを有するSODデリミタを、表4に示す。
Figure 0005312467
これらのSODデリミタは、14個の「1」と19個の「0」とを、33個の偶数位置上及び33個の奇数位置上で有するか、又はその逆である。結果として、SODが有する「0」の数は、「1」の数と等しい(例えば、33個の「0」と33個の「1」)。例として、これらの全てのSODデリミタは、それらの2進表記では、全てが、説明した要件に適合する。例えば、以下のSODデリミタは16進数で示されており、それらの2進表記は、33個の「0」と33個の「1」とを有する。
0x 8 6B F8 D8 12 D8 58 E4 AB
01 11010110 00011111 00011011 01001000 00011011 00011010 00100111 11010101
2進ビット及びフィールド(フィールドにつき8ビット)位置のLSBは、左側にある。16進数は、通常の16進表記で示され、2つの16進数が、1つの対応するフィールドを表す。例えば、(表3に示されている)フィールド「0x BA」は、66ビットのSODデリミタ1の11番目〜18番目のビットを表す、01011101として送信される。各フィールドのLSBは、フィールドの最小番号位置に配置され、フィールドの最初に送信されるビットである。最初の16進数すなわち先頭の数を除き、16進数は、4つの2進ビットを表し、最初の16進数すなわち先頭の数は、対応する4つの2進ビット表現の2つのMSBを表す、ということに留意されたい。例えば、「0x 4」の2進表現は「0010」であり、最初の16進数「0x 4」は10を表す。
本発明の特定の実施形態について説明してきたが、説明した実施形態と同等のその他の実施形態が存在するということが、当業者によって理解されるであろう。従って、本発明は、特定の例示した実施形態によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるということを理解されたい。
実施形態において、HFPは、n個の連続した特定の66ビットブロックのシーケンスであってもよく、ここで、66ビットブロックは「10 0111 1101 0110 0000 1010 1001 1111 0101 1000 0010 1010 0111 1101 0110 0000 1010」としての2進表記を有し、その16進表現は{0x 4 BE 06 95 AF 41 E5 6B 50}である。このHFPは、高速PONシステム(例えば、10G−EPONシステム)に好適であり、AGC及びCDR機能のために良いだけでなく、OLTのレシーバ側でピーク検出器又はイコライザを適用するためにも好適である。この実施形態において、SODの16進数は{0x 4 BE E4 B1 DA AA 13 18 B1}であり、その2進シーケンスは{10 0111 1101 0010 0111 1000 1101 0101 1011 0101 0101 1100 1000 0001 1000 1000 1101}である。現在使用されているSODデリミタとFSCとの最小距離は、31である。
上記のHFPがシステム内で使用される場合の、SODデリミタとFSCとの間の大きなHDを有するSODデリミタを、表5に示す。
Figure 0005312467
これらのSODデリミタは、14個の「1」と19個の「0」とを、33個の偶数位置上及び33個の奇数位置上で有するか、又はその逆である。奇数ビット及び偶数ビット上の「0」及び「1」の数は交差組み合わせを構成し、奇数ビット上に、14個の「0」と19個の「1」とが存在する場合、偶数ビット上には、19個の「0」と14個の「1」とが存在する。結果として、SODが有する「0」の数は、「1」の数と等しい(例えば、33個の「0」と33個の「1」)。例として、これらの全てのSODデリミタは、それらの2進表記では、全てが、説明した要件に適合する。例えば、以下のSODデリミタは16進数で示されており、それらの2進表記は、33個の「0」と33個の「1」とを有する。
0x 4 BE E4 B1 DA AA 13 18 B1
10 01111101 00100111 10001101 01011011 01010101 11001000 00011000 10001101
0x 4 BE A4 03 50 32 BF 3A E3
10 01111101 00100101 11000000 00001010 01001100 11111101 01011100 11000111
0x C AE 85 47 BE 2B 06 24 A7
11 01110101 10100001 11100010 01111101 11010100 01100000 00100100 11100101
0x 4 FE 82 16 48 79 BA 98 B3
10 01111111 01000001 01101000 00010010 10011110 01011101 00011001 11001101
2進ビット及びフィールド(フィールドにつき8ビット)位置のLSBは、左側にある。16進数は、通常の16進表記で示され、2つの16進数が、1つの対応するフィールドを表す。例えば、(表3に示されている)フィールド「0x BA」は、66ビットのSODデリミタ1の11番目〜18番目のビットを表す、01011101として送信される。各フィールドのLSBは、フィールドの最小番号位置に配置され、フィールドの最初に送信されるビットである。最初の16進数すなわち先頭の数を除き、16進数は、4つの2進ビットを表し、最初の16進数すなわち先頭の数は、対応する4つの2進ビット表現の2つのMSBを表す、ということに留意されたい。例えば、「0x 4」の2進表現は「0010」であり、最初の16進数「0x 4」は10を表す。
本発明の特定の実施形態について説明してきたが、説明した実施形態と同等のその他の実施形態が存在するということが、当業者によって理解されるであろう。従って、本発明は、特定の例示した実施形態によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるということを理解されたい。

Claims (7)

  1. 光通信ネットワークにおいて上りデータ同期を提供する方法であって、
    光ネットワークユニットから、ヘッダシーケンスと、6ビットからなる同期セグメントと、データセグメントと、からなる第1のデータフレームからなるデータを送信することを含み、
    前記同期セグメントは、
    2進表記のシーケンス1:
    10 0111 1101 0010 0111 1000 1101 0101 1011 0101 0101 1100 1000 0001 1000 1000 1101
    2進表記のシーケンス2:
    10 0111 1101 0010 0101 1100 0000 0000 1010 0100 1100 1111 1101 0101 1100 1100 0111
    2進表記のシーケンス3:
    11 0111 0101 1010 0001 1110 0010 0111 1101 1101 0100 0110 0000 0010 0100 1110 0101
    2進表記のシーケンス4:
    10 0111 1111 0100 0001 0110 1000 0001 0010 1001 1110 0101 1101 0001 1001 1100 1101、
    というシーケンス1〜4のうちのいずれか一つからなる、
    方法。
  2. 更に、
    光回線終端装置によって、少なくとも前記第1のデータフレームを受信し、
    前記第1のデータフレームを処理し、
    前記第1のデータフレームの66ビットからなる第1のセグメントを選択し、
    前記第1のセグメントを同期デリミタと比較し、
    前記第1のセグメントに基づいてハミング距離を判定し、
    前記第1のデータフレームの境界を決定する、請求項1記載の方法。
  3. 更に、
    前記第1のデータフレームをシフトさせ、
    第2のセグメントを選択し、
    前記第2のセグメントを前記同期デリミタと比較する、請求項1に記載の方法。
  4. 更に、前記境界に基づいて、前記第1のデータフレームをデコードする、請求項1に記載の方法。
  5. 光通信ネットワークにおいて上りデータ同期を提供する方法であって、
    光ネットワークユニットから、ヘッダシーケンスと、66ビットからなる同期セグメントと、データセグメントと、からなる第1のデータフレームからなるデータを送信することを含み、
    前記同期セグメントは、
    16進表記のシーケンス8 6B F8 D8 12 D8 58 E4 AB、
    2進表記のシーケンス
    01 1101 0110 0001 1111 0001 1011 0100 1000 0001 1011 0001 1010 0010 0111 1101 0101、というシーケンスからなる、法。
  6. 光ネットワークユニットであって、
    前記光ネットワークユニットは、ヘッダシーケンスと、6ビットの同期セグメントと、データセグメントとをからなる第1のデータフレームをトランスミッタを使用して送信するように構成され、
    前記同期セグメントは、
    16進表記のシーケンス:8 6B F8 D8 12 D8 58 E4 AB、
    2進表記のシーケンス:
    01 1101 0110 0001 1111 0001 1011 0100 1000 0001 1011 0001 1010 0010 0111 1101 0101、
    というシーケンスからなる、光ネットワークユニット
  7. 受動光ネットワークシステムであって、
    トランスミッタを使用して、ヘッダシーケンスと、ゼロ以外のビットを所持する第1の数及びゼロのビットを所持する第2の数からなる66ビットからなる同期セグメントと、データセグメントとからなる第1のデータフレームを送信するように構成された光ネットワークユニットであって、
    前記同期セグメントは、
    2進表記のシーケンス1:
    10 0111 1101 0010 0111 1000 1101 0101 1011 0101 0101 1100 1000 0001 1000 1000 1101
    2進表記のシーケンス2:
    10 0111 1101 0010 0101 1100 0000 0000 1010 0100 1100 1111 1101 0101 1100 1100 0111
    2進表記のシーケンス3:
    11 0111 0101 1010 0001 1110 0010 0111 1101 1101 0100 0110 0000 0010 0100 1110 0101
    2進表記のシーケンス4:
    10 0111 1111 0100 0001 0110 1000 0001 0010 1001 1110 0101 1101 0001 1001 1100 1101、
    というシーケンス1〜4のうちのいずれか一つからなる、光ネットワークユニットと、
    少なくとも前記第1のデータフレームの境界を決定するように構成されたレシーバ、前記第1のデータフレームを記憶するように構成されたシフトレジスタ、第1のセグメントを同期デリミタと比較するように構成された論理回路、前記第1のセグメントに基づいてハミング距離を判定するように構成されたハミング距離モジュール、及び前記第1のデータフレームの境界を決定するように構成されたデリニエーション決定モジュールからなる光回線終端装置と、
    を含む受動光ネットワークシステム。
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