JP5312407B2 - 船外機の伝動装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンのクランク軸に連結されるポンプ羽根車、このポンプ羽根車にオイル循環回路を介して連結されるタービン羽根車、並びにポンプ羽根車及びタービン羽根車の内周部間に配置されてオイル循環回路における作動オイルの流れを制御するステータ羽根車よりなるトルクコンバータと、前記ポンプ羽根車及びタービン羽根車間を連結し得るロックアップクラッチとを備えてなり、前記タービン羽根車に連結されるタービン軸をプロペラ軸に連結した船外機の伝動装置の改良に関する。
かゝる船外機の伝動装置は、下記特許文献1に開示されているように既に知られている。
特開2007−315498号公報
従来のかゝる船外機の伝動装置では、エンジンの低速運転時にロックアップクラッチをオフ状態にしてトルクコンバータを作動させ、クランク軸の回転トルクを増幅してプロペラ軸へ伝達し、トルクコンバータがカップリング状態になるころ、ロックアップクラッチをオン状態にして、クランク軸の回転トルクをプロペラ軸に機械的に伝達し、伝動効率を高めるようにしている。
しかしながら、船外機の場合、ロックアップクラッチをオン状態にした後に、エンジンの急加速運転を行うと、プロペラの過回転により、プロペラ周りにキャビテーションが発生して充分な推力が発生せず、船の加速性が低下することになる。
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、ロックアップクラッチ及びトルクコンバータをを利用してエンジンの低燃費性及び船の加速性の両方を向上させ得る船外機の伝動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、エンジンのクランク軸に連結されるポンプ羽根車、このポンプ羽根車にオイル循環回路を介して連結されるタービン羽根車ポンプ羽根車及びタービン羽根車の内周部間に配置されてオイル循環回路における作動オイルの流れを制御するステータ羽根車、並びにポンプ羽根車のシェル外周端部に液密に結合されてタービン羽根車の外側面を覆う伝動カバーよりなるトルクコンバータと、前記ポンプ羽根車及びタービン羽根車間を連結し得るロックアップクラッチとを備えてなり、前記タービン羽根車に連結されるタービン軸をプロペラ軸に連結した船外機の伝動装置において、前記ロックアップクラッチが、前記伝動カバーの外側面を水平な平坦面に形成して構成される受圧面と、この受圧面に進退可能に対置される加圧板と、これら受圧面及び加圧板間に挟まれる乾式のクラッチ板と、前記加圧板を前記受圧面側に押圧して該加圧板と受圧面との間でクラッチ板を挟圧するダイヤフラムスプリングと、前記クラッチ板の内周端部に連結されて前記タービン軸に軸方向摺動可能且つ相対回転不能に嵌合されるクラッチハブとを備え、前記ロックアップクラッチを通常、前記ダイヤフラムスプリングの押圧力でオン状態に保持されるように構成すると共に、このロックアップクラッチに、これを前記ダイヤフラムスプリングの押圧力に抗してオフ状態にするように作動し得るアクチュエータを接続し、このアクチュエータを、エンジンの運転中、急加速運転時に作動するようにしたことを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記アクチュエータに、エンジンの急加速運転状態を判断して該アクチュエータを作動する電子制御ユニットを接続したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴に加えて、船外機における前後進切換ギヤ装置の切換時に前記アクチュエータを作動して前記ロックアップクラッチを前記ダイヤフラムスプリングの押圧力に抗してオフ状態にするようにしたことを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、急加速運転状態を除くエンジンの通常運転時においては、ロックアップクラッチをダイヤフラムスプリングの押圧力でオン状態にしてエンジンのクランク軸の回転トルクをタービン軸からプロペラ軸へ機械的に伝達するので、低速から高速に亙る広い運転領域において低燃費性の向上を図ることができる。
一方、エンジンの急加速運転時には、ロックアップクラッチをダイヤフラムスプリングの押圧力に抗してオフにしてトルクコンバータを作動状態にすることで、プロペラの過回転を抑えてキャビテーションの発生を防ぐと共に、プロペラは高トルクをもって水を確実に掻き、推進力を効率良く発揮して、船の加速性を効果的に高めることができる。
本発明の第2の特徴によれば、電子制御ユニットがエンジンの急加速運転状態を判断してアクチュエータを作動し、ロックアップクラッチをオフ状態にするので、急加速運転時にはトルクコンバータを自動的に作動状態にすることができ、したがって操縦者は、特別な操作をすることなく、船を良好に加速させることができる。
本発明の第3の特徴によれば、前後進切換ギヤ装置の切換時には、ロックアップクラッチをオフにしてトルクコンバータを作動状態にすることで、前後進切換ギヤ装置の切換衝撃をトルクコンバータに吸収させることができ、これにより伝動系の耐久性及び船の乗り心地性の向上に寄与し得る。
本発明に係る船外機の伝動装置の縦断側面図。
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
図1において、船外機のエンジンのクランク軸1は、その軸線を鉛直方向に向けた縦置きに配置され、このクランク軸1の下端に形成される軸受ボス2に、同じく縦置きのタービン軸3の上端部が軸受ブッシュ4を介して相対回転自在に支承される。またタービン軸3の中間部は、船外機の図示しないケーシングに設けられる軸受に支承される。このタービン軸3の下端には、後端にプロペラ7を付設する水平方向のプロペラ軸5が前後進切換ギヤ装置6を介して連結される。
タービン軸3を囲むようにして、クランク軸1及びタービン軸3間を連結するトルクコンバータTが配設される。このトルクコンバータTは、ポンプ羽根車10と、このポンプ羽根車10にオイル循環回路11を介して連結されるタービン羽根車12と、それらの内周部間に配置されてオイル循環回路11における作動オイルの流れを制御するステータ羽根車13とより構成される。
ポンプ羽根車10のシェルの外周端部には、タービン羽根車12の外側面を覆う伝動カバー14とが嵌合されると共に、その嵌合部周縁が全周に亙り液密に溶接され、ポンプ羽根車10及び伝動カバー14は相互に液密に結合される。また伝動カバー14の外周面には、その半径方向に延びる駆動板15が嵌合、溶接され、この駆動板15の外周にエンジン始動用のリングギヤ16が溶接により取り付けられる。
さらに駆動板15は、クラッチカバー17を介してクランク軸1に連結される。クラッチカバー17は、クランク軸1の下端面にボルト18により固着される上部カバー17aと、駆動板15にボルト19により固着される下部カバー17bとよりなっており、この両カバー17a,17bは、相互に重ねられてボルト20により一体に連結される。
前記タービン軸3はトルクコンバータTの中心部を貫通して上下外方に突出しており、これにタービン羽根車12のハブ12aがスプライン嵌合されると共に、伝動カバー14のハブ14aがボールベアリング22を介して回転自在に支承される。そのボールベアリング22の上方において、伝動カバー14のハブ14aの内周には、タービン軸3の外周面に密接オイルシール23が装着される。
ステータ羽根車13のハブ13aと、その内周側に同心配置されるステータ短軸24aとの間には一方向クラッチ25が介装され、そのステータ短軸24aの内周にステータ長軸24bがスプライン嵌合され、このステータ長軸24bは、タービン軸3の外周面でニードルベアリング33を介して支承される。ステータ長軸24bの外端部は船外機のケーシングに回転不能に支持される。
ステータ羽根車13のハブ13aと、これに対向するポンプ羽根車10及びタービン羽根車12の各ハブ10a,12aとの間にはスラストベアリング26,26′が介裝される。
またポンプ羽根車10のハブ10aには補機駆動軸27が連設され、この補機駆動軸27によってオイルポンプ28が駆動される。このオイルポンプ28は、船外機のケーシング内のオイル溜め29に貯留するオイルを汲み上げ、エンジンの潤滑部30に連なる潤滑油路31と前記オイル循環回路11に連なる作動油路32とへ供給するようになっており、潤滑部30及びオイル循環回路11を出たオイルはオイル溜め29に還流するようになっている。したがって、オイルポンプ28及びオイル溜め29は、エンジンの潤滑とトルクコンバータTの作動に共用される。
前記クラッチカバー17内には、ポンプ羽根車10及びタービン羽根車12間を直結し得るロックアップクラッチLが配設される。このロックアップクラッチLは、伝動カバー14の外側面を水平な平坦面に形成してなる受圧面35と、この受圧面35に進退可能に対置される加圧板36と、これら受圧面35及び加圧板36間に挟圧されるように配置される乾式のクラッチ板37とを備える。このクラッチ板37は、受圧面35及び加圧板36に圧接可能な摩擦ライニング37aを両面に備えている。またクラッチ板37の内周端部には、トルクダンパスプリング38を介してクラッチハブ39が連結されており、このクラッチハブ39は、クランク軸1及び伝動カバー14間に露出したタービン軸3にスプライン嵌合される。
加圧板36は、前記下部カバー17bに板ばね製の複数のドライブストラップ40を介して連結され、受圧面35に対して進退移動が許容されつゝ、下部カバー17b、即ちクラッチカバー17と一体となって回転し得るようになっており、この加圧板36を受圧面35側に押圧して、これと受圧面35との間でクラッチ板37を挟圧するダイヤフラムスプリング41が下部カバー17bに次のように取り付けられる。
即ち、下部カバー17bの内周端には、上下一対の支点リング43,43を支持する環状のリング支持部42が形成されており、上記支点リング43,43によりダイヤフラムスプリング41の半径方向内方に延びる多数の脚片41aの根元が挟持される一方、ダイヤフラムスプリング41の外周端部は、加圧板36の背面に隆起した環状の当接部36aに当接し、その当接状態を保持するリテーナ44が加圧板36に固着される。またダイヤフラムスプリング41の多数の脚片41aの先端部上面には、上部カバー17aの中間部の円筒部45に軸方向(上下方向)摺動自在に支持される押圧部材46が当接する。而して、押圧部材46は、上昇位置を占めるときは(図示の状態)、ダイヤフラムスプリング41に加圧板36に対する弾発力を発揮させてロックアップクラッチLをオン状態にし、また下降位置を占めるときは、ダイヤフラムスプリング41の脚片41aを支点リング43,43周り下方へ揺動させて、ダイヤフラムスプリング41とリテーナ44と協働により加圧板36を上方へ後退させ、ロックアップクラッチLをオフ状態にするようになっている。
この押圧部材46は、ダイヤフラムスプリング41の脚片41aの先端部上面に当接する筒状部46aと、この筒状部46aの上端から半径方向外方に延びるフランジ部46bとよりなっており、このフランジ部46bの外周側半部は、前記円筒部45に設けられた複数の軸方向スリット48を貫通する複数の支持片47で構成され、これら支持片47はスリット48に沿って軸方向に摺動可能である。これら支持片47の前記円筒部45外方への突出端部上面には、円筒部45の外周に配設される環状のベアリングホルダ49が当接し、このベアリングホルダ49に保持されるレリーズベアリング50の上端に、クランク軸1の下端部を跨ぐように配設されるフォーク状のレリーズレバー51が当接する。
レリーズレバー51は、長手方向中間部に半円筒状の支点凹部51aが形成されており、これに係合してレリーズレバー51を揺動自在に支持する支点軸52が船外機のケーシングCに固設される。またレリーズレバー51の先端部には受圧凹部51bが形成されており、それを電動式又は電磁式のアクチュエータ53の出力杆53aの先端が係合し、このアクチュエータ53には、その作動を制御する電子制御ユニット54が接続される。この電子制御ユニット54は、船の加速度を検出する加速度センサ55の検出信号からエンジンの急加速運転状態と判断したときにアクチュエータ53を作動して、ロックアップクラッチLをオフ状態にするようになっている。
また電子制御ユニット54は、前後進切換ギヤ装置6のシフトセンサ56が前後進切換ギヤ装置6の中立位置を検出したとき、アクチュエータ53を作動してロックアップクラッチLをオフ状態にし、前後進切換ギヤ装置6の前進位置及び後進位置を検出したときは、所定時経過後、アクチュエータ53を不作動にしてロックアップクラッチLを通常のオン状態に戻すようになっている。したがって、ロックアップクラッチLは、前後進切換ギヤ装置6の切換時、所定時間オフ状態となる。
次に、この実施形態の作用について説明する。
急加速運転状態を除くエンジンの通常運転時においては、電子制御ユニット54がアクチュエータ53を非作動状態にしておくので、レリーズレバー51は不作動状態にあり、それに対応して押圧部材46は上昇位置を占める。したがって、ロックアップクラッチLでは、ダイヤフラムスプリング41の弾発力をもって加圧板36が受圧面35との間にクラッチ板37を挟圧してその間を摩擦連結するので、ロックアップクラッチLはクラッチオン状態を呈し、伝動カバー14及びタービン軸3間を直結状態にする。換言すれば、伝動カバー14に一体に連結したポンプ羽根車10と、タービン軸3にスプライン結合したタービン羽根車12との間が直結される。
このような状態では、エンジンのクランク軸1の回転トルクは、クラッチカバー17から伝動カバー14を介してクラッチ板37へ、またクラッチカバー17からドライブストラップ40及び加圧板36を介してクラッチ板37へ伝達し、このクラッチ板37からタービン軸3へと伝達し、さらに前後進切換ギヤ装置6を介してプロペラ軸5へと伝達し、プロペラ7を回転駆動する。こうしてクランク軸1の回転トルクは、トルクコンバータTを迂回してタービン軸3に機械的に伝達されるので、トルクコンバータTの伝動効率に影響されることなく、クランク軸1の回転トルクを高伝動効率をもってタービン軸3に伝達することができるので、低速から高速に亙る広い運転領域において、低燃費性の向上を図ることができる。
しかもトルコンバータT外に突出したタービン軸3の上端部は、クランク軸1の下端に形成される軸受ボス2に軸受ブッシュ4を介して相対回転自在に支承されるので、タービン軸3の支持をクランク軸1により安定させることができる。
一方、エンジンの急加速運転時には、電子制御ユニット54が前述のようにしてその状態を判断してアクチュエータ53を作動するので、アクチュエータ53は、レリーズレバー51及びレリーズベアリング50を介して押圧部材46を下降させ、ダイヤフラムスプリング41を、加圧板36の後退方向へ変形させることで、ロックアップクラッチLをオフ状態にする。
その結果、トルコンバータTは作動状態となるので、クランク軸1の回転トルクは、クラッチカバー17から駆動板15及び伝動カバー14を介してポンプ羽根車10に伝達し、これを回転させることで、オイル循環回路11において矢印の方向に作動オイルの流れが生じ、ポンプ羽根車10のトルクはステータ羽根車13により増幅されながらタービン羽根車12へ、そしてプロペラ軸5へと伝達される。これによりプロペラ7は、過度な回転上昇を抑えられることでキャビテーションの発生を防ぐと共に、高トルクをもって水を確実に掻き、推進力を効率良く発揮して、船の加速性を効果的に高めることができる。その際、特に上記のように、電子制御ユニット54がエンジンの急加速運転状態を判断してアクチュエータ53を作動し、ロックアップクラッチLをオフ状態にするので、急加速運転時にはトルクコンバータTを自動的に作動状態にすることができ、したがって操縦者は、特別な操作をすることなく、船を良好に加速させることができる。
また前後進切換ギヤ装置6の切換時にも、所定時間、アクチュエータ53を作動してロックアップクラッチをオフ状態にし、トルクコンバータTを作動状態にするので、トルクコンバータTの振動減衰機能の働きにより、前後進切換ギヤ装置6の切換衝撃を吸収することができ、これにより伝動系の耐久性の向上を図ると共に、船の乗り心地を良好にすることができる。
ところで、ロックアップクラッチLでは、長期間の使用のうちにクラッチ板37のライニング37aが受圧面35や加圧板36との摩擦により多少とも摩耗するが、そのロックアップクラッチLは乾式に構成されて、伝動カバー14の外周部とクランク軸1の下端部との間を一体に連結するクラッチカバー17内に収容されるので、ロックアップクラッチで摩耗粉が発生しても、その摩耗粉は、トルクコンバータ内に侵入することはない。したがって、上記摩耗粉がトルクコンバータの循環回路やエンジンの潤滑油路に侵入するのを未然に防ぐことができる。しかもロックアップクラッチLは、クランク軸1及びトルクコンバータT間のスペースを利用して配置することができ、船外機の大型化を回避できる。
またロックアップクラッチLを、伝動カバー14の上面を水平な平坦面に形成してなる受圧面35と、前記クラッチカバー17に軸方向移動可能に支持されて前記受圧面35に対向配置される加圧板36と、前記クランク軸1及び伝動カバー14間のタービン軸3にスプライン結合されるクラッチハブ39を有して受圧面35及び加圧板36間に配置されるクラッチ板37と、クラッチカバー17に支持されて加圧板36を前記受圧面35に向かって付勢してクラッチ板37を加圧板36及び受圧面35に圧接させ得るダイヤフラムスプリング41とで構成されるので、トルクコンバータTに干渉されることなく、クラッチ板37、加圧板36及びダイヤフラムスプリング41の大径化が可能となる。特に、伝動カバー14の外周部より半径方向外方に延びる駆動板15を連設し、この駆動板15にクラッチカバー17を連結することにより、クラッチカバーの一層の大径化が可能となり、ロックアップクラッチLのトルク容量を充分に増加させることができる。しかも伝動カバーの外側面を受圧面とすることで、ロックアップクラッチの構造の簡素化を図ることができる。
また伝動カバー14の外周から半径方向外方に延びる駆動板15の外周にエンジン始動用のリングギヤ16を嵌合して、溶接により固着したので、大径のリングギヤ16の内径の大径化を可能にし、リングギヤ16の軽量化を図ることができる。而して、始動モータにより減速ギヤ(何れも図示せず。)を介してリングギヤ16を駆動するときは、リングギヤ16から駆動板15及びクラッチカバー17を介してクランク軸1に駆動トルクが伝達して、それをクランキングし、エンジンを始動することができる。
さらにタービン軸3の上端部は、クランク軸1の下端部の軸受ボス2に相対回転自在に支承させるので、クランク軸1によりタービン軸3の支持を安定させることができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。エンジンの急加速運転状態の判定は、エンジンの回転数から演算して得た加速度に基づいて行うこともできる。またエンジンの急加速運転時や前後進切換装置6の切換時には、手動でロックアップクラッチをオフ状態にし得るよう、アクチュエータ53を手動式に構成することもできる。
L・・・・・ロックアップクラッチ
T・・・・・トルクコンバータ
3・・・・・タービン軸
5・・・・・プロペラ軸
10・・・・ポンプ羽根車
11・・・・オイル循環回路
12・・・・タービン羽根車
13・・・・ステータ羽根車
35・・・・受圧面
36・・・・加圧板
37・・・・クラッチ板
39・・・・クラッチハブ
41・・・・ダイヤフラムスプリング
53・・・・アクチュエータ
54・・・・電子制御ユニット

Claims (3)

  1. エンジンのクランク軸(1)に連結されるポンプ羽根車(10)、このポンプ羽根車(10)にオイル循環回路(11)を介して連結されるタービン羽根車(12)ポンプ羽根車(10)及びタービン羽根車(12)の内周部間に配置されてオイル循環回路(11)における作動オイルの流れを制御するステータ羽根車(13)、並びにポンプ羽根車(10)のシェル外周端部に液密に結合されてタービン羽根車(12)の外側面を覆う伝動カバー(14)よりなるトルクコンバータ(T)と、前記ポンプ羽根車(10)及びタービン羽根車(12)間を連結し得るロックアップクラッチ(L)とを備えてなり、前記タービン羽根車(12)に連結されるタービン軸(3)をプロペラ軸(5)に連結した船外機の伝動装置において、
    前記ロックアップクラッチ(L)が、前記伝動カバー(14)の外側面を水平な平坦面に形成して構成される受圧面(35)と、この受圧面(35)に進退可能に対置される加圧板(36)と、これら受圧面(35)及び加圧板(36)間に挟まれる乾式のクラッチ板(37)と、前記加圧板(36)を前記受圧面(35)側に押圧して該加圧板(36)と受圧面(35)との間でクラッチ板(37)を挟圧するダイヤフラムスプリング(41)と、前記クラッチ板(37)の内周端部に連結されて前記タービン軸(3)に軸方向摺動可能且つ相対回転不能に嵌合されるクラッチハブ(39)とを備え、
    前記ロックアップクラッチ(L)を通常、前記ダイヤフラムスプリング(41)の押圧力でオン状態に保持されるように構成すると共に、このロックアップクラッチ(L)に、これを前記ダイヤフラムスプリング(41)の押圧力に抗してオフ状態にするように作動し得るアクチュエータ(53)を接続し、
    このアクチュエータ(53)を、エンジンの運転中、急加速運転時に作動するようにしたことを特徴とする船外機の伝動装置。
  2. 請求項1記載の船外機の伝動装置において、
    前記アクチュエータ(53)に、エンジンの急加速運転状態を判断して該アクチュエータ(53)を作動する電子制御ユニット(54)を接続したことを特徴とする船外機の伝動装置。
  3. 請求項1記載の船外機の伝動装置において、
    船外機における前後進切換ギヤ装置(6)の切換時に前記アクチュエータ(53)を作動して前記ロックアップクラッチ(L)を前記ダイヤフラムスプリング(41)の押圧力に抗してオフ状態にするようにしたことを特徴とする船外機の伝動装置。
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