JP4260579B2 - 一方向クラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動二輪車のエンジンに組み込まれる、エンジンブレーキ用の一方向クラッチに関する。
この種の自動二輪車用エンジンにおいて、従来セルスタータからクランク軸側へ向かう動力伝達のみを許容する一方向クラッチを、クランク軸上に設けたものがあった(例えば、特許文献1あるいは特許文献2参照。)。
実開昭59−116639号公報 特開昭62−75141号公報
前記従来の一方向クラッチは、常時一方向クラッチとして作動する。したがって、このような一方向クラッチをエンジンブレーキ用として利用し、車輪側からクランク軸側へ向かう動力伝達のみを許容しようとすると、エンジンが停止している時でも、車輪が回転するとその回転はクランク軸に伝達される。そのため、エンジン停止時に車両の取り回し(押し歩き)をするには、ギヤをニュートラルポジションに切替えて、駆動力を抜く必要があった。また、ニュートラルを持たない構造の場合は、新たにギヤミッションにニュートラル構造を組み込まねばならなかった。
前記従来の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、 駆動軸に連結されるとともに内周または外周にカム面が形成された環状のカム部材と、上記カム部材のカム面を転動する複数の転動部材と、上記転動部材を上記カム部材との間に径方向に保持し、上記カム部材に対し相対回動可能で、被駆動部に連結された環状部材と、上記転動部材を上記環状部材の周方向で保持し、上記カム部材および上記環状部材に対し相対回動可能な保持部材とを備えた一方向クラッチにおいて、上記保持部材上記カム部材に対し、一方向クラッチを締結する方向である周方向一方向に付勢する弾性部材を備え、上記駆動軸の低速回転時に、上記保持部材に設けた係合部に係合して、上記保持部材上記カム部材に対する上記一方向への相対回転を阻止して一方向クラッチを空転させる押付け部を有する遠心ウエイトが設けられ該遠心ウエイトは、上記駆動軸の所定の回転数以上では、該遠心ウエイトに作用する遠心力により、その押付け部が上記保持部材係合部から離れて上記保持部材との係止を解放して一方向クラッチを締結するようにされ、遠心ウエイトは上記保持部材の軸方向側部に配されたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の一方向クラッチにおいて、一方向クラッチは、上記駆動軸に設けられるクラッチインナとクラッチアウタとからなる動力伝達クラッチであり、上記遠心ウエイトは、上記クラッチインナに枢軸により支持され、上記クラッチインナのインナボスの外周部に上記カム部材と上記保持部材が設けられたことを特徴とする。
請求項1記載に発明は前記のとおり構成され、駆動軸の低速回転時には、保持部材とカム部材との間の相対回転を、係止部の保持部材への係止により積極的に阻止し、駆動軸の所定の回転数以上では上記係止状態を解放する遠心ウエイトが設けられているので、車両の取り回し時のように低速で車輪を回転させても、その回転は駆動軸すなわちクランク軸に伝達されない。したがって、車両取り回し時にギヤ操作をする必要がない。一方、走行中にアクセルを戻せば、車輪の回転はクランク軸に伝達され、エンジンブレーキが作動する。
また、遠心ウエイトを用いるので、一方向クラッチの係止状態を解放する所定回転数を、その遠心ウエイトの重さにより任意に選定でき、汎用性が向上する。また、この遠心ウエイトは遠心力によって作動するので、摩擦損失が生じない。
そして、遠心ウエイトは保持部材の軸方向側部に配されていることにより、一方向クラッチを全体として小型化することができる。
前記のように請求項2記載の発明は、クラッチインナを遠心ウエイトの支持に利用することにより、遠心ウエイトと保持部材とを並べてクラッチ部分に配置する構造が得られ、全体が小型化される。
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図6に基づき説明する。まず図1は本発明の一方向クラッチの一実施形態が組み込まれた自動二輪車用パワーユニット10の縦断面図、図2は図1中の遠心式発進クラッチ30およびエンジンブレーキ用一方向クラッチ60の近傍を拡大して示す図である。
上記パワーユニット10は、内燃機関11と負荷側の変速機構12を一体化して構成されている。
内燃機関11のクランクケースと変速機構12のギヤケースとを一体とした左右半割りの左ユニットケース13Lと右ユニットケース13Rの合体により、内部にクランク室とギヤ室が形成される。
車両の左右方向に指向して配置されるクランク軸15が、左右ユニットケース13L,13Rの各々にベアリング16L,16Rを介して支承される。内燃機関11においてシリンダブロック17のシリンダボア内を摺動自在に嵌装されたピストン18と上記クランク軸15とをコネクティングロッド19が連接している。
シリンダブロック17に接合されるシリンダヘッド20は、ピストン18の頂面との間に燃焼室21を形成し、その燃焼室21に連通する吸・排気ポートを開閉する吸・排気弁(図示せず)が設けられている。この吸・排気弁を駆動するカム軸22は、クランク軸15と平行にシリンダヘッド20に回転自在に支承される。
変速機構12では、クランク軸15と平行に配置された入力軸25と出力軸26とが左右ユニットケース13L,13Rに回転自在に架設されている。上記入力軸25には、右ユニットケース13Rから右方へ突出した端部に1次減速被動ギヤ25aが嵌着され、左方内側に駆動ギヤ25bが形成されている。また出力軸26には、左ユニットケース13Lから左方外側へ突出した端部に駆動スプロケット26aが嵌着され、右方内側には被動ギヤ26bが嵌合されて、その被動ギヤ26bと前記駆動ギヤ25bは互いに噛合している。
出力軸26の外側に突出した駆動スプロケット26aと図示しない自動二輪車の後輪に一体に設けられた被動スプロケットとの間にチェーン27が架渡され最終減速機構が構成されている。
クランク軸15の右ユニットケース13Rから右方へ突出した右側部には、右端から内側に向かって順に遠心式発進クラッチ30,トルクコンバータ40,1次減速駆動ギヤ48aが配設されており、その1次減速駆動ギヤ48aが前記変速機構12の1次減速被動ギヤ25aと噛合している。
この一次減速駆動ギヤ48aと1次減速被動ギヤ25aとの噛合による1次減速機構、遠心式発進クラッチ30およびトルクコンバータ40を右方から覆う右サイドカバー28が、右ユニットケース13Rの右端面に接合される。またこの右サイドカバー28は、クランク軸15の端部をベアリング29で軸支する。
遠心式発進クラッチ30は、クラッチインナ31とクラッチアウタ35を備えている。クラッチインナ31は、ディスク状のインナプレート31aと、その基端を保持するインナボス部31bとから成り、そのインナボス部31bがクランク軸15の右端部にスプライン結合され、クラッチ締付けナット32で固定されて、クランク軸15と一体に回転するようになっている。
またそのインナプレート31aの外周端側にクランク軸15と平行に突設された複数の支軸33に、それぞれクラッチウエイト34が傾動自在に枢支されている。
クラッチアウタ35のアウタプレート35aは、その円筒部が上記複数のクラッチウエイト34に内周面を対向させてそれらを覆っている。また、そのアウタプレート35aの基端を保持するアウタボス部35bは、クランク軸15にベアリング37を介して回動自在に枢支されるとともに、インナボス部31bに対して一方向クラッチ60を介して支持されている。
クランク軸15の回転とともに、クラッチインナ31は一体に回転するが、一方向クラッチ60によってクラッチアウタ35へ回転トルクが伝達されることはない。クランク軸15の回転速度が所定値を越えると、クラッチウエイト34の傾動が増してアウタプレート35aに作用し、遠心式発進クラッチ30が係合してクラッチアウタ35を回転させる。
なお一方向クラッチ60は、内燃機関11側(クラッチインナ31側)の駆動力よりも変速機構12側(クラッチアウタ35側)の駆動力が大きく、かつ内燃機関11側(クランク軸15)の回転速度が所定値以上である時のみ、変速機構12側(クラッチアウタ35側)からクランク軸15(クラッチインナ31側)へ回転動力を伝達することができるものであるが、その詳細な構造等については、後述する。
上記遠心式発進クラッチ30から右ユニットケース13R側に隣接して配設されるトルクコンバータ40は、前記アウタプレート35aの基端を保持するアウタボス部35bに一体的に結合されるポンプ羽根車41と、これに対向するタービン羽根車42と、これら羽根車41,42間に配置されるステータ羽根車43とから構成されるものである。
ステータ羽根車43の基端を保持するステータボス部44は円筒状のステータ軸45にスプライン嵌合し、同ステータ軸45はクランク軸15にベアリング46を介して軸支されるとともに右ユニットケース13Rに対してフリーホイールクラッチ47を介して支持され、ステータ羽根車43はステータ軸45と一体に一方向に回転可能である。
タービン羽根車42の基端を保持する円筒状のタービン軸48は、前記ステータ軸45にベアリング49を介して回転自在に支持されており、このタービン軸48の左端部に前記1次減速駆動ギヤ48aが形成されている。
ポンプ羽根車41には、タービン羽根車42の背面を覆うサイドカバー50が一体的に連結され、このサイドカバー50とタービン軸48との間にバックロード伝達用のフリーホイールクラッチ51が介装されている。
クランク軸15の回転速度が所定速度を越え遠心式発進クラッチ30が係合してクラッチアウタ35とともにポンプ羽根車41が回転すると、トルクコンバータ40内の作動オイルが、ポンプ羽根車41の外周側からタービン羽根車42およびフリーホイールクラッチ47により回転規制されたステータ羽根車43を順に流れて、ポンプ羽根車41の内周側に戻るように循環し、ポンプ羽根車41の回転トルクをタービン羽根車42に伝達する。こうして、タービン羽根車42と一体のタービン軸48すなわち1次減速駆動ギヤ48aが回転駆動される。
タービン羽根車42の回転が高速になりポンプ羽根車41の速度に近づくと、フリーホイールクラッチ47によりステータ羽根車43が空転し、羽根車41,42,43が一体となって流体継手としての効率を高くして回転する。このようにトルクコンバータ40は自動変速機能を果す。
減速時のバックロードが変速機構12側から1次減速機構を介してタービン軸48に入力されたときは、その回転トルクはフリーホイールクラッチ51の係合によりサイドカバー50を介してポンプ羽根車41に直接伝達され、ポンプ羽根車41と一体のクラッチアウタボス部35bの回転が一方向クラッチ60を介しクランク軸15に伝達されて、エンジンブレーキが働く。
次に図3ないし図6は、本実施形態の一方向クラッチ60部分を示す図であって、図3は図2のIII−III矢視横断面図、図4は図2のIV−IV矢視横断面図である。また図5および図6はリテーナ(保持部材)64と遠心ウェイト(係合部材)66のみを取出して示すもので、図5は一方向クラッチ60が作動している時の状態、図6は両方向に空転する時の状態を、それぞれ示す。
まず図2ないし図4において、符号61は、外周にカム面61aが形成された環状のインナーカム(カム部材)であって、内周が前記遠心式発進クラッチ30のクラッチインナボス部31bにスプライン結合され、クランク軸15と一体に回転できる。62は複数のローラ(転動部材)であって、上記インナーカム61のカム面61aを転動する。63は、前記遠心式発進クラッチ30のクラッチアウタボス部35bに一体に形成されたクラッチ外輪(環状部材)であって、上記ローラ62を上記インナーカム61との間に径方向で保持し、上記インナーカム61に対し相対回動可能になっている。64はリテーナ(保持部材)であって、上記ローラ62を上記クラッチ外輪63の周方向で保持し、上記インナーカム61と上記クラッチ外輪63に対し相対回動可能になっている。65はばね(弾性部材)であって、上記リテーナ64と上記インナーカム61との間を相対的に周方向に(図4ではインナーカム61に対してリテーナ64を時計方向に)付勢する。
なお、図3および図4においては、時計方向がエンジンの正転方向であり、インナーカム61に対してリテーナ64が時計方向に回転すると、ローラ62がインナーカム61とクラッチ外輪63との間に押圧され、リテーナ64に対してインナーカム61が時計方向に回転すると上記押圧が解かれる。
以上は従来の一方向クラッチの構造とほぼ同様であるが、本発明実施形態の一方向クラッチ60は、更に次に述べる構成を有する。すなわち、図2、図5および図6において、符号66は一対の遠心ウェイト(係合部材)であって、上記リテーナ64の側縁に沿って配され、一端部が枢軸67によって前記遠心式発進クラッチ30のクラッチインナプレート31aに揺動自在に支承されている。そして、リテーナ64に係合部64a、遠心ウェイト66にリテーナ押付け部66aが、それぞれ形成されていて、図6に示されるように遠心ウェイト66が内方へ揺動した時には、それら係合部64aとリテーナ押付け部66aとが接触し、図5に示されるように遠心ウェイト66が外方へ揺動した時には、係合部64aとリテーナ押付け部66aが互いに離反するようになっている。またそれら一対の遠心ウェイト66,66の間には遠心ウェイトばね68,68が配設されていて、遠心ウェイト66,66が内方へ揺動する向きに付勢している。
このようなエンジンが起動しクランク軸15が回転すると、クランク軸15にスプライン結合された遠心式発進クラッチ30のクラッチインナ31も回転する。そして回転速度が所定値に達すると、クラッチウェイト34が遠心力により支軸33のまわりに揺動してクラッチアウタ35のアウタプレート35a円筒部内面に押付けられ、摩擦力によりクラッチアウタ35に回転が伝達される。この回転はトルクコンバータ40を介して入力軸25、出力軸26へと伝達され、最終的には自動二輪車の車輪を回転させる。
一方、クランク軸15の回転はクラッチインナ31のボス部31bにスプライン結合されたインナーカム61にも伝達され、インナーカム61は図3の時計方向に回転する。そうすると、インナーカム61のカム面61aは相対的に低い方へ向かって、クラッチ外輪63内面とカム面61aとが離間するから、ローラ62がクラッチ外輪63内面とカム面61aとの間に挟圧されることはない。したがってクランク軸15の回転が一方向クラッチ60を介して遠心式発進クラッチ30のクラッチアウタ35に伝達されることはない。
次に走行中にエンジン減速の操作を行なうと、車輪の回転は遠心式発進クラッチ30のクラッチアウタ35に形成されたクラッチ外輪63からリテーナ64に伝達される。そうするとリテーナ64の時計方向(図3)回動により、ローラ62がクラッチ外輪63の内面とインナーカム61のカム面61aとの間に挟圧されるから、摩擦力により回転はインナーカム61へ、更にクラッチインナボス部31bからクランク軸15へと伝達される。すなわち、エンジンブレーキが働く。この場合、クランク軸15やクラッチインナ31が所定(アイドリング程度)の回転数以上で回転している間は、図5に示されるように、遠心ウェイト66は遠心力により遠心ウェイトばね68の力に抗して外方へ揺動し、リテーナ64の係合部64aと遠心ウェイト66のリテーナ押付け部66aとが互いに離れているから、リテーナ64が図の時計方向へ回転するのを阻げるものはない。
また車両の取り回し(押し歩き)時のように、エンジンを停止して車輪を低速で回転させる時は、一方向クラッチ60の遠心ウェイト66に遠心力が働くことがないため、図6に示されるように、遠心ウェイト66は遠心ウェイトばね68の力により内方へ揺動しており、リテーナ64の係合部64aと遠心ウェイト66のリテーナ押付け部66aとが接触し、押圧状態になっている。したがって、リテーナ64が図の時計方向へ回動するのが阻止され、ローラ62はインナーカム61とクラッチ外輪63との挟圧から開放されるから、一方向クラッチ60は両方向に空転することになる。こうして、ギヤをニュートラルに切替えなくても、押し歩きすることができる。
上記のように本実施形態においては、低速で車輪を回転させても、その回転はクランク軸に伝達されないから、車両取り回し時にギヤ操作をする必要がない。一方、走行中にアクセルを戻せば、車輪の回転はクランク軸に伝達され、エンジンブレーキを作動させることができる。
また本実施形態では係合部材として遠心ウェイト66を用いるので、一方向クラッチ60の係止状態を解放する所定回転数を、その遠心ウェイト66の重さにより任意に選定でき、汎用性が向上する。またこの係合部材66は遠心力によって作動するので、摩擦損失が生じない。
なお、前記実施形態では、カム部材(インナーカム61)の外周にカム面61aを形成し、その外側の環状部材(クラッチ外輪63)との間に転動部材(ローラ62)を保持する場合について説明したが、カム部材の内周にカム面を形成し、その内側の環状部材との間に転動部材を保持するようにしてもよい。
図1は本発明の一方向クラッチの一実施形態が組み込まれた自動二輪車用パワーユニット10の縦断面図である。 図2は図1中の遠心式発進クラッチ30およびエンジンブレーキ用一方向クラッチ60の近傍を拡大して示す図である。 図3は図2のIII−III矢視横断面図である。 図4は図2のIV−IV矢視横断面図である。 図5および図6はリテーナ(保持部材)と遠心ウェイト(係合部材)を取出して示すもので、図5は一方向クラッチが作動している時の状態を示す図である。 図6は同じく両方向に空転する時の状態を示す図である。
符号の説明
10…パワーユニット、11…内燃機関、12…変速機構、13L…左ユニットケース、13R…右ユニットケース、15…クランク軸、16L,16R…ベアリング、17…シリンダブロック、18…ピストン、19…コネクティングロッド、20…シリンダヘッド、21…燃焼室、22…カム軸、25…入力軸、26…出力軸、27…チェーン、28…右サイドカバー、29…ベアリング、
30…遠心式発進クラッチ、31…クラッチインナ、31a…インナプレート、31b…インナボス部、32…クラッチ締付ボルト、33…支軸、34…クラッチウエイト、35…クラッチアウタ、35a…アウタプレート、35b…アウタボス部、37…ベアリング、
40…トルクコンバータ、41…ポンプ羽根車、42…タービン羽根車、43…ステータ羽根車、44…ステータボス部、45…ステータ軸、46…ベアリング、47…フリーホイールクラッチ、48…タービン軸、49…ベアリング、50…サイドカバー、51…フリーホイールクラッチ、 60…一方向クラッチ、61…インナーカム(カム部材)、61a…カム面、62…ローラ(転動部材)、63…クラッチ外輪(環状部材)、64…リテーナ(保持部材)、64a…係合部、65…ばね(弾性部材)、66…遠心ウェイト(係合部材)、66a…リテーナ押付け部、67…枢軸、68…遠心ウェイトばね。

Claims (2)

  1. 駆動軸に連結されるとともに内周または外周にカム面が形成された環状のカム部材と、上記カム部材のカム面を転動する複数の転動部材と、上記転動部材を上記カム部材との間に径方向に保持し、上記カム部材に対し相対回動可能で、被駆動部に連結された環状部材と、上記転動部材を上記環状部材の周方向で保持し、上記カム部材および上記環状部材に対し相対回動可能な保持部材とを備えた一方向クラッチにおいて、
    上記保持部材上記カム部材に対し、一方向クラッチを締結する方向である周方向一方向に付勢する弾性部材を備え、
    上記駆動軸の低速回転時に、上記保持部材に設けた係合部に係合して、上記保持部材上記カム部材に対する上記一方向への相対回転を阻止して一方向クラッチを空転させる押付け部を有する遠心ウエイトが設けられ該遠心ウエイトは、上記駆動軸の所定の回転数以上では、該遠心ウエイトに作用する遠心力により、その押付け部が上記保持部材係合部から離れて上記保持部材との係止を解放して一方向クラッチを締結するようにされ、遠心ウエイトは上記保持部材の軸方向側部に配されたことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 一方向クラッチは、上記駆動軸に設けられるクラッチインナとクラッチアウタとからなる動力伝達クラッチであり、上記遠心ウエイトは、上記クラッチインナに枢軸により支持され、上記クラッチインナのインナボスの外周部に上記カム部材と上記保持部材が設けられたことを特徴とする請求項1記載の一方向クラッチ。
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