JP2010270794A - ロックアップクラッチ付き流体伝動装置 - Google Patents

ロックアップクラッチ付き流体伝動装置 Download PDF

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    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0252Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means having a damper arranged on input side of the lock-up clutch

Abstract

【課題】部品点数が少なくコンパクトなロックアップクラッチ付きの流体伝動装置を提供する。
【解決手段】クラッチピストン29の軸方向往復動を許容しつゝクラッチアウタ25及びクラッチピストン29相互を回転方向に連結する回転連結手段30を備えるロックアップクラッチL付きの流体伝動装置において,回転連結手段30を,クラッチアウタ25に屈曲形成されてクラッチピストン29側に突出して周方向に並ぶ複数の連結爪35と,クラッチピストン29に形成され,複数の連結爪35が軸方向摺動可能に係合するよう周方向に配列される複数の連結凹部36とで構成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は,入力軸に連結される伝動カバーと,この伝動カバーに結合されるポンプインペラと,このポンプインペラとの間に作動オイルの循環回路を画成するよう配置され,且つ伝動カバーに背面を覆われると共に出力軸に連結されるタービンランナと,前記伝動カバー及びタービンランナ間に配設されるロックアップクラッチとを備え,そのロックアップクラッチを,前記伝動カバーに固着されるクラッチアウタと,このクラッチアウタに囲繞されて前記タービンランナに連結されるクラッチインナと,前記クラッチアウタに軸方向往復動可能に嵌合されるクラッチピストンと,このクラッチピストンの軸方向往復動を許容しつゝ前記クラッチアウタ及びクラッチピストン相互を回転方向に連結する回転連結手段と,前記クラッチアウタ及びクラッチインナ間に設けられ,前記クラッチピストンの往動によりクラッチアウタ及びクラッチインナ間を摩擦連結し,その復動によりクラッチアウタ及びクラッチインナ間の摩擦連結を解除する摩擦連結手段とで構成した,ロックアップクラッチ付き流体伝動装置の改良に関する。
かゝるロックアップクラッチ付き流体伝動装置は,例えば下記特許文献1に開示されているように,既に知られている。
特開2008−175338号公報
従来,かゝるロックアップクラッチ付き流体伝動装置では,クラッチピストンの軸方向往復動を許容しつゝクラッチアウタ及びクラッチピストン相互を回転方向に連結する回転連結手段として,クラッチアウタ及びクラッチピストンの対向面に,互いに歯部を摺動自在に係合する内歯ギヤ部材及び外歯ギヤ部材をそれぞれ溶接していたので,これらギヤ部材によりロックアップクラッチの部品点数を多くし,コストの低減を困難にするのみならず,ロックアップクラッチの,特に軸方向でのコンパクト化を困難にしている。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,特別なギヤ部材を用いることなく回転連結手段を構成し得るようにして,部品点数が少なくコンパクトなロックアップクラッチ付き流体伝動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,入力軸に連結される伝動カバーと,この伝動カバーに結合されるポンプインペラと,このポンプインペラとの間に作動オイルの循環回路を画成するよう配置され,且つ伝動カバーに背面を覆われると共に出力軸に連結されるタービンランナと,前記伝動カバー及びタービンランナ間に配設されるロックアップクラッチとを備え,そのロックアップクラッチを,前記伝動カバーに固着されるクラッチアウタと,このクラッチアウタに囲繞されて前記タービンランナに連結されるクラッチインナと,前記クラッチアウタに軸方向往復動可能に嵌合されるクラッチピストンと,このクラッチピストンの軸方向往復動を許容しつゝ前記クラッチアウタ及びクラッチピストン相互を回転方向に連結する回転連結手段と,前記クラッチアウタ及びクラッチインナ間に設けられ,前記クラッチピストンの往動によりクラッチアウタ及びクラッチインナ間を摩擦連結し,その復動によりクラッチアウタ及びクラッチインナ間の摩擦連結を解除する摩擦連結手段とで構成した,ロックアップクラッチ付き流体伝動装置において,前記回転連結手段を,前記クラッチアウタに屈曲形成されて前記クラッチピストン側に突出して周方向に並ぶ複数の連結爪と,前記クラッチピストンに形成され,前記複数の連結爪が軸方向摺動可能に係合するよう周方向に配列される複数の連結凹部とで構成したことを第1の特徴とする。尚,前記入力軸は,後述する本発明の実施例中のクランク軸1に対応し,前記流体伝動装置はトルクコンバータTに対応する。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記クラッチピストンの,前記摩擦連結手段に対向する前面に,前記摩擦連結手段に接するクッションばねを収容する環状のばね収容溝を設け,前記複数の連結凹部を,前記ばね収容溝の半径方向内方に配置したことを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,クラッチピストンの軸方向往復動を許容しつゝクラッチアウタ及びクラッチピストン相互を回転方向に連結する回転連結手段は,クラッチアウタに屈曲形成されてクラッチピストン側に突出して周方向に並ぶ複数の連結爪と,クラッチピストンに形成され,複数の連結爪が軸方向摺動可能に係合するよう周方向に配列される複数の連結凹部とで構成されるので,この回転連結手段を,特別な部品を追加することなく構成することができ,ロックアップクラッチの構造の簡素化と,特に軸方向のコンパクト化を図り,同時にクラッチピストンの軽量化を図ることができる。
本発明の第2の特徴によれば,クラッチピストンの前面に,摩擦連結手段に接するクッションばねを収容する環状のばね収容溝を設け,前記複数の連結凹部を,環状凹溝の半径方向内方に配設したので,連結凹部及びばね収容溝の相互干渉を回避しながら,クラッチピストンの肉厚を特別大きくすることなく,連結凹部を充分に深く形成することが可能になり,したがって連結凹部及び連結爪の係合深さを充分に得て,クラッチアウタ及びクラッチピストン間の回転方向連結強度を高めることができると共に,ロックアップクラッチの軸方向のコンパクト化を更に図ることができる。
本発明の実施例に係る流体伝動装置の上半部縦断側面図。 図1の2−2線断面図。 図1の3部拡大断面図。 図3の4−4線断面図。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
先ず,図1及び図2において,流体伝動装置としてのトルクコンバータTは,ポンプインペラ2と,それと対置されるタービンランナ3と,それらの内周部間に配置されるステータ4とを備え,これら三者2,3,4間に作動オイルによる動力伝達のための循環回路6が画成される。
ポンプインペラ2には,タービンランナ3の背面を覆う伝動カバー5が溶接等により一体的に結合され,この伝動カバー5の外周面には,始動用のリングギヤ7が溶接されており,クランク軸1にボルト9で結合される駆動板8がこのリングギヤ7にボルト9′で固着される。
トルクコンバータTの中心部にクランク軸1と同軸上に並ぶ出力軸10が配置される。この出力軸10は,タービンランナ3のハブ3hとスプライン嵌合されると共に,伝動カバー5のハブ5hの内周面に軸受ブッシュ18を介して回転自在に支承される。またタービンランナ3のハブ3hの端面と伝動カバー5との間にスラストニードルベアリング15が介装される。出力軸10は図示しない多段変速機の主軸となる。
出力軸10の外周には,ステータ4のハブ4hをフリーホイール11を介して支承する円筒状のステータ軸12が配置され,これら出力軸10及びステータ軸12間には,それらの相対回転を許容する軸受ブッシュ13が介裝される。ステータ軸12の外端部はミッションケース14に回転不能に支持される。フリーホイール11は,ステータ4のハブ4h内周面に嵌合固定されるアウタレース11aと,ステータ軸12の外周面にスプライン嵌合するインナレース11bと,これらアウタ及びインナレース11a,11b間に介装される複数のスプラグ11cとからなる公知のものである。
ステータ4のハブ4hと,これに対向するポンプインペラ2及びタービンランナ3の各ハブ2h,3hとの間にはスラストニードルベアリング37,37′が介裝される。
またステータ軸12の外周には,ポンプインペラ2のハブ2hに連設した補機駆動軸20が相対回転可能に配置され,この補機駆動軸20によって,トルクコンバータTに作動オイルを供給するオイルポンプ21が駆動される。
タービンランナ3及び伝動カバー5間にクラッチ室22が画成され,このクラッチ室22には,伝動カバー5及びタービンランナ3間を直結し得るロックアップクラッチLと,このロックアップクラッチLのロックアップ時,伝達トルクを緩衝するトルクダンパDとが収容される。これらロックアップクラッチL及びトルクダンパDを以下に順次説明する。
図1〜図3に示すように,ロックアップクラッチLは,伝動カバー5の内側壁に溶接により固着されるクラッチアウタ25と,このクラッチアウタ25に囲繞されるよう配置されるクラッチインナ26と,クラッチアウタ25に形成されたシリンダ部27内にOリング28を介して軸方向往復動可能に嵌合されるクラッチピストン29と,このクラッチピストン29の軸方向往復動を許容しつゝクラッチアウタ25及びクラッチピストン29相互を回転方向に連結する回転連結手段30と,クラッチアウタ25及びクラッチインナ26間に設けられる摩擦連結手段31とよりなっており,クラッチピストン29のハブ29hは,タービンランナ3のハブ3hの外周面に軸受ブッシュ32を介して摺動自在に支承される。
クラッチインナ26は,タービンランナ3の背面と,タービンランナ3にリベット33により固着される支持板34との間において,その支持板34に形成される環状肩部34aの外周面に回転可能に支承される。このクラッチインナ26はトルクダンパDを介してタービンランナ3に連結される。
前記シリンダ部27は,伝動カバー5の内壁に溶接されるシリンダ側壁27aと,このシリンダ側壁27aの外周端からタービンランナ3側に屈曲したシリンダ周壁27bとで構成され,そのシリンダ周壁27bの内周面にクラッチピストン29がOリング28を介して摺動自在に嵌装される。
図2〜図4に示すように,シリンダ側壁27aの内周縁には,クラッチピストン29側に屈曲して周方向等間隔に配列される複数の連結爪35が形成され,これら連結爪35が軸方向摺動自在に係合する複数の連結凹部36がクラッチピストン29の外側面に周方向等間隔に形成され,これら連結爪35及び連結凹部36により前記回転連結手段30が構成される。
またクラッチアウタ25には,前記シリンダ周壁27bより大径でそれに隣接する雌スプライン38が形成され,またクラッチインナ26には雄スプライン39が形成され,その雌スプライン38に複数枚の駆動摩擦板40と,これらの外側に配置される1枚の受圧板41とが摺動自在にスプライン嵌合され,その受圧板41の外側方への移動を阻止する止環42が雌スプライン38の内周面に係止される。また雄スプライン39には,上記駆動摩擦板40及び受圧板41と交互に重ねられる複数枚の従動摩擦板43が摺動自在にスプライン嵌合され,各従動摩擦板43の両面には,隣接する駆動摩擦板40に接する摩擦ライニング43aが接着されている。上記駆動摩擦板40,受圧板41,止環42及び従動摩擦板43により前記摩擦連結手段31が構成される。伝動カバー5及びクラッチピストン29間には油圧室44が画成される。
而して,油圧室44に油圧を供給すれば,クラッチピストン29は,受圧板41に向かって軸方向に往動し,受圧板41と協働して駆動摩擦板40及び従動摩擦板43を相互に圧接させるので,これら駆動摩擦板40及び従動摩擦板43を介してクラッチアウタ25及びクラッチインナ26間を摩擦連結することができる。即ち,ロックアップクラッチLの接続状態を得ることができる。また油圧室44から油圧を解放すれば,クラッチピストン29は,クラッチ室22の油圧により上記と反対に軸方向に復動するので,駆動摩擦板40及び従動摩擦板43から圧接力が解放され,クラッチアウタ25及びクラッチインナ26間の摩擦連結を解除することができる。即ち,ロックアップクラッチLの遮断状態を得ることができる。
クラッチピストン29の前面には,それに隣接する駆動摩擦板40に向かって開口する環状のばね収容溝45が形成され,このばね収容溝45に,クラッチピストン29の前面より突出して駆動摩擦板40に接する,皿ばねよりなるクッションばね46が収容される。クラッチピストン29の背面に形成された環状配列の前記連結凹部36は,上記ばね収容溝45の半径方向内方に配置される。
再び図1において,出力軸10とステータ軸12との間には第1供給油路50が,また補機駆動軸20とステータ軸12との間には戻し油路51が,出力軸10の中心部には第2供給油路52がそれぞれ形成される。
第1供給油路50の上流側は,オイル溜め53から作動オイルOを汲み上げる前記オイルポンプ21の吐出ポートに接続され,その下流側は,ステータ軸12の通孔54,フリーホイール11のインナレース11b内周面の通溝55及び前記ニードルベアリング37′を介して循環回路6の内周側一側部に連通する。したがって,オイルポンプ21から吐出される作動オイルOは,第1供給油路50を通して循環回路6に供給されることになり,その循環回路6内の油圧を伝動状態に応じて制御するトルクコンバータ制御弁56が第1供給油路50に設けられる。
前記タービンランナ3のハブ3hには,前記通溝55を,クラッチピストン29の前面が臨むクラッチ室22に連通する複数の通孔57が設けられる。また前記クラッチインナ26には,それを半径方向に貫通する複数の通孔58が,また前記クラッチアウタ25にも,それを半径方向に貫通する複数の通孔59がそれぞれ設けられる。したがって,第1供給油路50から前記ステータ4のハブ4h内周面の通溝55を通過した作動オイルは,通孔57を経てクラッチ室22にも流入し,そしてクラッチインナ26の通孔58及びクラッチアウタ25の通孔59を通過しながら,ロックアップクラッチLの各部を潤滑,冷却した後,ポンプインペラ2及びタービンランナ3の外周部間から循環回路6へと移る。
戻し油路51の上流側は,前記ニードルベアリング37を介して循環回路6の内周側他側部に連通し,その下流側はオイル溜め53に開放される。したがって,循環回路6内を循環してポンプインペラ2及びタービンランナ3間の伝動を終えた作動オイルは,戻し油路51を経てオイル溜め53へと還流する。
第2供給油路52の上流側は,第1供給油路50と同様にオイルポンプ21の吐出ポートに接続され,その下流側は,出力軸10の横孔60,タービンランナ3の右端面の切欠き61を通して,伝動カバー5及びクラッチピストン29間の前記油圧室44に連通する。第2供給油路52には油圧室44の油圧を制御するロックアップ制御弁62が設けられる。タービンランナ3のハブ3h及び出力軸10間には,それらのスプライン嵌合部と前記横孔60との間において軸受ブッシュ63が介装される。
引き続き図1において,前記トルクダンパDは,前記クラッチインナ26にリベット64により固着されて前記クラッチアウタ25より半径方向外方に延びるばね保持板66を備える。このばね保持板66は,クラッチアウタ25の外周面を囲繞する断面コ字状で環状のばね収容部67を一体に有しており,このばね収容部67内に,コイルばねよりなる複数のダンパばね68が環状に配置され,各隣接するダンパばね68間には,ばね収容部67にリベット65により固着される断面コ字状の駆動爪70と,タービンランナ3の背面に溶接される従動爪71とが配置される。これら駆動爪70及び従動爪71は,タービンランナ3の回転方向に沿って相対回転が可能であり,それらの相対回転によりダンパばね68が圧縮され,駆動爪70及び従動爪71間の伝達トルクを緩衝するようになっている。駆動爪70及び従動爪71の相対回転時,ばね保持板66に連結したクラッチインナ26は,タービンランナ3に固着された前記支持板34の環状肩部34a周りに回転することになる。ばね保持板66には,従動爪71と干渉しない位置でダンパばね68の外側面を押えて,それのばね収容部67からの離脱を防ぐ押え板72が固着される。
次に,この実施例の作用について説明する。
エンジンのクランク軸1の出力トルクが駆動板8,伝動カバー5,ポンプインペラ2へと伝達して,それを回転駆動し,更にオイルポンプ21をも駆動する。オイルポンプ21の作動により,それから吐出された作動オイルは,第1供給油路50を経てトルクコンバータ制御弁56により伝動状態に応じた油圧に制御されながら循環回路6に流入する。
エンジンのアイドリングないし極低速運転域では,ロックアップ制御弁62は,図示しない電子制御ユニットにより,ロックアップクラッチLの油圧室44をオイル溜め53に解放するように制御される。したがって前述のように,ロックアップクラッチLは遮断状態に置かれるので,循環回路6に流入した作動オイルOは,ポンプインペラ2の回転に伴ない循環回路6を循環しながら,ポンプインペラ2の動力をタービンランナ3へと伝達した後,戻し油路51を経てオイル溜め53に還流する。
この間,第1供給油路50を通過した作動オイルは,クラッチ室22にも流入して,ロックアップクラッチL及びトルクダンパDの各部を潤滑,冷却した後,ポンプインペラ2及びタービンランナ3間の隙間から循環回路6に移り,最終的には上記と同様に戻し油路51を経てオイル溜め53に還流することになる。
このとき,ポンプインペラ2及びタービンランナ3間でトルクの増幅作用が生じていれば,それに伴う反力がステータ4に負担され,ステータ4は,フリーホイール11のロック作用により固定される。
トルク増幅作用を終えると,ステータ4は,これが受けるトルク方向の反転により,フリーホイール11を空転させながらポンプインペラ2及びタービンランナ3と共に同一方向へ回転するようになる。
トルクコンバータTがこのようなカップリング状態となったところで,電子制御ユニットによりロックアップ制御弁62が切換えられ,オイルポンプ21が吐出する作動オイルが,第2供給油路52を通してロックアップクラッチLの油圧室44にも供給され,その油圧によりクラッチピストン29が往動し,クッションばね46を介して駆動及び従動摩擦板40,43を受圧板41に対して押圧することで,前述のようにロックアップクラッチLは接続状態となり,その接続状態は,クッションばね46の緩衝作用により緩徐に行われる。
またロックアップクラッチLの接続時,伝動カバー5からロックアップクラッチLに伝達されるトルクは,ロックアップクラッチLの出力部材としてのクラッチインナ26からばね保持板66に伝達し,そして駆動爪70,ダンパばね68,従動爪71,タービンランナ3へと順次伝達する。その間に,衝撃的なトルクが発生すると,ダンパばね68の圧縮変形によりそのトルクを緩衝することで,タービンランナ3へのスムーズな動力伝達を可能にする。
ところで,クラッチアウタ25と,それに形成されたシリンダ部27にOリング28を介して軸方向往復動可能に嵌合されるクラッチピストン29とは,クラッチピストン29の軸方向往復動を許容する回転連結手段30を介して連結されるので,ロックアップクラッチLの遮断,接続状態に拘らず常に一体となって回転し,Oリング28の無用な摩擦を回避してシリンダ部27内の液密を確保し,クラッチピストン29の確実な油圧作動を保証することができ,またその油圧作動時には,クラッチピストン29及びそれに隣接する駆動摩擦板40間の滑りを阻止しながらクラッチピストン29の推力を全駆動及び従動摩擦板40,43に作用させることができ,これによりOリング28及び駆動摩擦板40の耐久性向上を図ることができる。
しかも,上記回転連結手段30は,シリンダ部27のシリンダ側壁27a内周縁に形成され,クラッチピストン29側に屈曲して周方向等間隔に配列される複数の連結爪35と,クラッチピストン29の外側面に形成され,連結爪35が軸方向摺動自在に係合する複数の連結凹部36とで構成されるので,この回転連結手段30を,特別な部品を追加することなく構成することができ,ロックアップクラッチLの構造の簡素化と,特に軸方向のコンパクト化を図り,同時にクラッチピストン29の軽量化を図ることができる。
またクラッチピストン29において,その背面に形成される環状配列の前記連結凹部36は,その前面に形成されてクッションばね46を収容する環状のばね収容溝45の半径方向内方に配置されるので,連結凹部36及びばね収容溝45の相互干渉を回避しながら,クラッチピストン29の肉厚を特別大きくすることなく,連結凹部36を充分に深く形成することが可能になり,したがって連結凹部36及び連結爪35の係合深さを充分に得て,クラッチアウタ25及びクラッチピストン29間の回転方向連結強度を高めることができると共に,ロックアップクラッチLの軸方向の更なるコンパクト化を図ることができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,本発明は,ステータを持たない流体継手にも適用することができる。またトルクダンパDを省略して,クラッチインナ26をタービンランナ3に直接的に連結することもできる。
L・・・・・・ロックアップクラッチ
T・・・・・・流体伝動装置(トルクコンバータ)
1・・・・・・入力軸(クランク軸)
2・・・・・・ポンプインペラ
3・・・・・・タービンランナ
5・・・・・・伝動カバー
6・・・・・・循環回路
10・・・・・出力軸
25・・・・・クラッチアウタ
26・・・・・クラッチインナ
29・・・・・クラッチピストン
30・・・・・回転連結手段
31・・・・・摩擦連結手段
35・・・・・連結爪
36・・・・・連結凹部
45・・・・・ばね収容溝
46・・・・・クッションばね

Claims (2)

  1. 入力軸(1)に連結される伝動カバー(5)と,この伝動カバー(5)に結合されるポンプインペラ(2)と,このポンプインペラ(2)との間に作動オイルの循環回路(6)を画成するよう配置され,且つ伝動カバー(5)に背面を覆われると共に出力軸(10)に連結されるタービンランナ(3)と,前記伝動カバー(5)及びタービンランナ(3)間に配設されるロックアップクラッチ(L)とを備え,そのロックアップクラッチ(L)を,前記伝動カバー(5)に固着されるクラッチアウタ(25)と,このクラッチアウタ(25)に囲繞されて前記タービンランナ(3)に連結されるクラッチインナ(26)と,前記クラッチアウタ(25)に軸方向往復動可能に嵌合されるクラッチピストン(29)と,このクラッチピストン(29)の軸方向往復動を許容しつゝ前記クラッチアウタ(25)及びクラッチピストン(29)相互を回転方向に連結する回転連結手段(30)と,前記クラッチアウタ(25)及びクラッチインナ(26)間に設けられ,前記クラッチピストン(29)の往動によりクラッチアウタ(25)及びクラッチインナ(26)間を摩擦連結し,その復動によりクラッチアウタ(25)及びクラッチインナ(26)間の摩擦連結を解除する摩擦連結手段(31)とで構成した,ロックアップクラッチ付き流体伝動装置において,
    前記回転連結手段(30)を,前記クラッチアウタ(25)に屈曲形成されて前記クラッチピストン(29)側に突出して周方向に並ぶ複数の連結爪(35)と,前記クラッチピストン(29)に形成され,前記複数の連結爪(35)が軸方向摺動可能に係合するよう周方向に配列される複数の連結凹部(36)とで構成したことを特徴とする,ロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  2. 請求項1記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置において,
    前記クラッチピストン(29)の,前記摩擦連結手段(31)に対向する前面に,前記摩擦連結手段(31)に接するクッションばね(46)を収容する環状のばね収容溝(45)を設け,前記複数の連結凹部(36)を,前記ばね収容溝(45)の半径方向内方に配置したことを特徴とする,ロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
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