JP5312012B2 - 強電ユニット冷却用送気ダクト構造 - Google Patents
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Description
この結果、送風機、送気ダクト、及び強電ユニットの三者を一体的に組み付けた状態での車両への脱着に限定されてしまう。
これにより、送気ダクトにおける強電ユニットまたは送風機との接続・解除を小スペースで簡単に実現できる。
図1は実施例1のバッテリ冷却装置の説明図、図2は送風機、送気ダクト、強電ユニットの上面図、図3は同正面図(車両後方から見た正面図)、図4は同右側面図、図5は実施例1の送風機の上面図、図6は同正面図(車両後方から見た正面図)、図7は図5のS7−S7線における断面図である。
図1に示すように、バッテリ冷却装置1は、吸気ダクト2と、吸気ダクト3と、送風機4と、送気ダクト5と、強電ユニット6と、排気ダクト7とが、この順番に連結されている。
一方、吸気ダクト2の下流側端部側は、トランクルーム9内(またはその床下)で吸気ダクト3を介して送風機4に連通接続され、さらに、送風機4は送気ダクト5を介して強電ユニット6に連通接続されている。
バッテリ6bは、ハイブリッド自動車等の電動機(主に走行用モータ)に電気を供給するものであり、公知のものと同様に、繰り返し充放電が可能なニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、またはリチウムイオン電池等の二次電池が採用されている。
また、ケース6aの側面には、送気ダクト5が連通接続される吸気口6cと、吸気口6cの下方位置で排気ダクト7が連通接続される排気口6dとが設けられている。
また、排気ダクト7の下流側は、トランクルーム9内に開放されている。なお、排気ダクト7の下流側は外部(車外)に開口しても良い。
また、バッテリ6bを冷却した後の空気は、排気ダクト7を介してトランクルーム9の内部、或いは外部(車外)に排出される。
図2〜4に示すように、送風機4は、強電ユニット6のケース6a上に設置される一方、送気ダクト5は送風機4及び強電ユニット6の側方に配置されている。
図5〜7に示すように、送風機4は、所謂遠心ファンであり、ケーシング4aと、ケーシング4a内に収容されたインペラ4bと、インペラ4bを回転駆動させるモータ4c等から構成されている。
また、ケーシング4aには、吸気ダクト3が接続される吸気口4fと、送気ダクト5が接続される排気口4gとが設けられている。
具体的には、吸気口4fは、蓋4dの中心位置に開口された円形状の貫通孔であり、その周縁には、ケーシング4a内への異物の侵入防止を目的とする環状のフード4hが設けられている。
一方、排気口4gは、ケーシング4a内に連通して側方から横断面四角形を有して筒状に延設された接続部4iの開口端部となっている。
また、接続部4iの端部には上方へ突設された爪状の係止部4jが形成されると共に、この係止部4jの基端側に隣接してウレタン等の弾性素材からなる環状の第1シール部材10が該接続部4iの外周上の全周に亘って貼着されている。
第1ブラケット部4k及び第2ブラケット部4mは、ケーシング4aの外周上において排気口4g側から離間した位置に所定間隔を置いて配置されている。
また、第1ブラケット部4k及び第2ブラケット部4mの下端部には、下方へ向けて半長孔形状に切欠開口されたスリット4oがそれぞれ形成されている。
また、第3ブラケット部4nの下端部には、車両前方へ向けて半長孔形状に切欠開口されたスリット4pが形成されている。
また、ハブ4qは頂点部分に設けられた締結部材4sによりモータ4cの図示しない中心軸に連結されている。
また、この拡径した形状は、ケーシング4a内部の空気の流動に基づいて設計されており、排気口4gから排出された気流の速度と気流量を均一化させるようになっている。
図8、9に示すように、送気ダクト5は、樹脂製で全体が略U字状に屈曲した形状に形成される他、その上流側端部5aの開口端には外側に拡開した傾斜状の案内部5bが外周上の全周に亘って形成されている。
また、送気ダクト5の上流側端部5aの上壁には外側へ袋状に凹設された凹部5cが形成されている。
一方、送気ダクト5の下流側端部5dには、その端面の下方一部を塞ぐように端壁5eが形成されると共に、この端壁5eの外側には、ウレタン等の弾性素材からなる板状の第2シール部材11が貼着されている。
なお、図示の都合上、第3シール部材12は装着される位置のみを二点鎖線で図示する。
さらに、側壁5gには円形状の固定孔5iが形成されている。
また、接続部6eにおける第2シール部材11と対応する位置には、吸気口6cの下方周縁から鉛直方向に延設された面で構成される第1当接部13が形成されている。
また、接続部6eにおける第3シール部材12と対応する位置には、3つの壁部6f、壁部6g、及び壁部6hで構成される略庇状の第2当接部14が形成されている。
さらに、壁部6fにおける壁部5gの固定孔5iと対応する位置には、上下方向に長い長孔形状の摺動孔6kが形成されている。
従って、図9の二点鎖線に示すように、送気ダクト5は回転軸15を中心に回動して起立可能に構成されている。
樹脂クリップ16は、ロックピン16aと、このロックピン16aが貫通配置される座部16bと、この座部16bと一体的に形成され、ロックピン16aの先端側が貫通される複数割りの傘状部16cで構成されている。
そして、図12に示すように、両壁5g,6fの両孔5i,6kにロックピン16a及び傘状部16cの先端側を挿通した後、ロックピン16aを図中矢印方向に押入することにより、傘状部16cを拡径させて両壁5g,6f同士を固定できるようになっている。
また、ロックピン16aの座部16bを引き抜くことにより簡単に両壁5g,6fの固定を解除することができる。
なお、回転軸15は樹脂クリップ16以外のものを採用しても良い。
また、第2当接部14の先端部分には外側へ拡開された傾斜状の案内部14aが形成されている。
さらに、端壁5eの上端側には外側へ傾斜した案内部5kが形成されている。
また、ブラケット17は樹脂クリップ16でケース6aの側壁に固定されているが、この限りではない。
さらに、ブラケット17を送気ダクト5と一体形成することもできる。
また、ケース6a上における第3ブラケット部4nと対応する位置には、上下方向を螺子孔の軸方向とするウエルドナットN2が固設された略コ字状の固定ブラケット6oが設けられている。
次に、送風機4、送気ダクト5、強電ユニット6の車両への搭載について説明する。
送風機4、送気ダクト5、強電ユニット6を車両に搭載するには、先ず、前述した傾倒状態で送気ダクト5を強電ユニット6に固定し、これらを共に車両に搭載する。
また、第3ブラケット部4nにおいてボルトB2をスリット4p及びゴム等の弾性素材からなる略円筒状のマウント部材M2に挿通させて、ウエルドナットN2に螺合する。
これにより、送風機4、送気ダクト5、強電ユニット6を車両に搭載できる。
実施例1では、強電ユニット6を送気ダクト5と共に搭載した後、送風機4を搭載している。
これにより、送気ダクト5を予め強電ユニット6に組み付けておくことで、狭小なトランクルーム9内でのこれら両者の組み付け作業を回避でき、作業性が良い。
これにより、比較的重量が大きい送風機4をトランクルーム9内の奥側に設置した後、手前側にスライド移動させる場合に比べて作業性が良くなる。
加えて、送風機4を設置すべき所定位置の真上から降ろして配置する場合に比べて、送風機4の位置調整が容易となる。
加えて、ボルトB1とボルトB2の締結方向が異なることでマウント部材M1,M2による多方向の振動入力に対する衝撃吸収と堅固な固定を実現できる。
送気ダクト5を送風機4及び強電ユニット6に連通接続させるには、図15、16に示すように、送気ダクト5を回動させて起立させる。
これにより、送気ダクト5の上流側端部5a及び下流側端部5dがそれぞれ対応する送風機4の排気口4g及び強電ユニット6の吸気口6cに連通接続する。
この送気ダクト5の上方への変位によって、下流側端部5dの上壁5fが第2当接部14の内面(壁部6gの内面6i)に嵌合されて、これら両者の隙間18の寸法L1が小さくなる。
この結果、第3シール部材12における上壁5fに対応する部分を上下方向に圧縮でき、これら両者間を良好にシールできる。
また、案内部14aによって第3シール部材12の圧縮をスムーズに行うことができる。
勿論、下流側端部5dの側壁5g,5hも第2当接部14の内面(壁部6f,6hの内面6i)に嵌合されるため、これら両者間を第3シール部材12の対応する部分によってシールできる。
なお、第1当接部13及び第2当接部14における第2シール部材11及び第3シール部材12との当接部位を図10の破線ハッチングで示す。
さらに、下流側端部5dの凸部5jが座部6mに着座することにより、送気ダクト5を安定した状態で固定できる。
この際、送気ダクト5の案内部5bによって接続部4iの挿入性を良好にできる。
なお、送風機4、送気ダクト5、強電ユニット6の取り外しは搭載の場合と逆の手順・作動になるため、その説明は省略する。
従って、実施例1の吸気ダクト5は、上流側端部5aの嵌合を解除する方向に回動自在に固定されている。
実施例1では、送気ダクト5を回動させるという簡便な作業でもって、送気ダクト5を送風機4と強電ユニット6に連通接続できる。
従って、実施例1のように、送風機4及び強電ユニット6の側面で送気ダクト5の上流側端部5a及び下流側端部5dを接続する必要があり、狭小で視認性が悪いような接続レイアウトであっても、工具を用いることなく、送気ダクト5を容易に接続できる。
送気ダクト5の接続スペースは、回動軌跡を確保するだけで済むため、送気ダクトを側方からスライド移動させて接続する場合に比べて、周辺部材の設置レイアウトの設計自由度を拡大できる。
送気ダクト5の接続・解除は車両への搭載の場合と逆の手順・作動により容易に行える。
また、送気ダクト5は傾斜状態にして、外部から回転軸15のロックピン16aを引いて抜くことでケース6aから単独で分解できるため、送気ダクト5に不具合が生じた場合には、強電ユニット6を共に車両から取り外す必要がなく、作業負担を減らすことができる。
これにより、送風機4、送気ダクト5、強電ユニット6のメンテナンス性を向上できる。
(1)送風機4と強電ユニット6に接続され、該送風機4から強電ユニット6へ導風する送気ダクト5であって、送気ダクト5の上流側端部5aは、送風機4の接続部4iに対して嵌合されて接続され、送気ダクト5の下流側端部5dは、強電ユニット6の接続部4iに対して衝き当てられて接続され、送気ダクト5の下流側は、強電ユニット6に対して、上流側端部5aの嵌合を解除する方向に回動自在に固定されることとした。
これにより、送気ダクト5における強電ユニット6または送風機4との接続・解除を小スペースで簡単に実現できる。
これにより、送気ダクト5を無理に変形させることなく、スムーズに回動できる。
これにより、送風機4、送気ダクト5、及び強電ユニット6のメンテナンス性を向上できる。
これにより、送気ダクト5の下流側端部5dを良好にシールできる。
これにより、送気ダクト5の下流側端部5dにおけるシール性を向上できる。
これにより、送気ダクト5の接続・解除が悪くなり易い接続レイアウトであっても、小スペース化を図りつつ送気ダクト5の良好な接続・解除を実現できる。
例えば、送風機、送気ダクト、及び強電ユニットの材質や詳細な部位の形状や寸法は適宜設計変更できる。
また、送気ダクト5の上流側端部5aと下流側端部5dの接続構造を逆にしても良い。
また、送風機4が接続される強電ユニット6のケース6aは車両床下の一部や、トランクルーム9とバッテリ6bを仕切る仕切壁の一部で構成される場合もあり得る。
また、強電ユニット6はバッテリ6bに限らず、インバータ回路等に適用しても良い。
また、実施例1では、送気ダクト5を略U字状に屈曲した形状に形成したが、略L字状に屈曲させて、下流側端部5dを強電ユニット6のケース6a上に接続しても良い。
また、送気ダクト5の横断面は四角形状に限らず、例えば、図17に示すように、円形状しても良い。
この際、送気ダクト5側の第2シール部材11及び第3シール部材12の形状や、接続部6e側の第1当接部13及び第2当接部14の形状等も適宜設計変更する。
なお、図示の都合上、第3シール部材12は装着される位置のみを二点鎖線で図示し、第1当接部13における第1シール部材11が当接する部位のみを図中破線ハッチングで示す。
M1、M2 マウント部材
N1、N2 ウエルドナット
R リアパーセル
1 バッテリ冷却装置
2 吸気ダクト
3 吸気ダクト
4 送風機
4a ケーシング
4b インペラ
4c モータ
4d 蓋
4e 本体
4f 吸気口
4g 排気口
4h フード
4i 接続部
4j 係止部
4k 第1ブラケット部
4m 第2ブラケット部
4n 第3ブラケット部
4o、4p スリット
4q ハブ
4r 底板
4s 締結部材
5 送気ダクト
5a 上流側端部
5b 案内部
5c 凹部
5d 下流側端部
5e 端壁
5f 上壁
5g、5h 側壁
5i 固定孔
5j 凸部
5k 案内部
6 強電ユニット
6a ケース
6b バッテリ
6c 吸気口
6d 排気口
6e 接続部
6f、6g、6h 壁部
6i 内面
6k 摺動孔
6m 座部
6n、6o 固定ブラケット
7 排気ダクト
8 車室内
9 トランクルーム
10 第1シール部材
11 第2シール部材
12 第3シール部材
13 第1当接部
14 第2当接部
14a 案内部
15 回転軸
16 樹脂クリップ
16a ロックピン
16b 座部
16c 傘状部
17 ブラケット
18 隙間
Claims (6)
- 送風機と強電ユニットに接続され、該送風機から強電ユニットへ導風する送気ダクトであって、
前記送気ダクトの一方側端部は、前記送風機または強電ユニットのいずれか一方の接続部に対して嵌合されて接続され、
前記送気ダクトの他方側端部は、前記送風機または強電ユニットのいずれか他方の接続部に対して前記他方側端部の軸方向に衝き当てられて接続され、
前記送気ダクトは、前記送風機または強電ユニットのいずれか他方に対して、前記他方側端部の軸方向と直交する方向であって、前記一方側端部の嵌合を解除する方向に回動自在に固定されることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。 - 請求項1記載の強電ユニット冷却用送気ダクト構造において、
前記送気ダクトは、前記送風機または強電ユニットのいずれか他方に対して、前記他方側端部の軸方向と直交する方向に相対移動可能な回転軸を介して前記一方側端部の嵌合を解除する方向に回動自在に固定されることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。 - 請求項2記載の強電ユニット冷却用送気ダクト構造において、
前記回転軸は外部から着脱可能に設けられることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。 - 請求項1〜3のうちのいずれかに記載の強電ユニット冷却用送気ダクト構造において、
前記送気ダクトの他方側端部に対応する接続部には、該他方側端部が軸方向に衝き当てられる第1当接部と、該他方側端部が径方向に嵌合される第2当接部が設けられることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。 - 請求項4記載の強電ユニット冷却用送気ダクト構造において、
前記他方側端部における前記第1当接部及び第2当接部との間にはそれぞれシール部材が介装されることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。 - 請求項1〜5のうちのいずれかに記載の強電ユニット冷却用送気ダクト構造において、
前記強電ユニットの上方に前記送風機が配置され、
前記送風機及び強電ユニットの側面に前記接続部がそれぞれ配置され、
前記送気ダクトが略U字状に屈曲した形状に形成されると共に、該送気ダクトの前記一方側端部及び他方側端部がそれぞれ対応する前記接続部に接続されることを特徴とする強電ユニット冷却用送気ダクト構造。
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