JP5311407B2 - 積層ラベル - Google Patents
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Description
引き剥がした第1ラベル及び第2ラベルは、その粘着剤層の表面を介して、容器などの被貼付体に貼り付けることができる。この第1ラベル及び第2ラベルに、所望の印刷などを施すことにより、両ラベルを表示用のタックラベルとして使用できる。かかる積層ラベルは、離型紙を必要としないので、製品コストやゴミの発生を抑制できる。
上記積層ラベルは、例えば、運送荷物用の注意書きラベル、空港などのセキュリティラベルなどとして利用されている。
しかしながら、上記のようにラベルを廃棄することは、無駄である上、環境的にも好ましくない。また、離型紙上にラベルを仮貼付するためには、離型紙を準備しておく必要があるが、ラベルを貼る人が、常時、離型紙を持っているとは限らない(離型紙を持っていないのが通常である)。
本発明の積層ラベルは、第1ラベル及び第2ラベルの少なくとも何れか一方の基材の面内に、折曲げ用のミシン目線が形成されている。そして、被貼付体に貼付しなかったラベルを、前記ミシン目線に沿って折り畳むことにより、基材の粘着面が基材の剥離面に対面して重なるので、別途離型紙を準備しなくても、使用しなかったラベルを、その粘着力を減殺せず且つ粘着力を隠蔽した状態で保管できる。
保管されたラベルは、粘着面が剥離面に対面して折り畳まれているので、基材の側縁から容易に開くことができる。開いたラベルは、その粘着面を介して、被貼付体に貼付することができる。
従って、本発明の積層ラベルによれば、貼付しなかったラベルを廃棄せず、時間をあけてこれを被貼付体に貼り付けることができる。
それぞれの基材11,21は、フィルムであれば特に限定されず、例えば、合成樹脂製フィルム、紙、合成紙、発泡樹脂製フィルム、金属蒸着フィルム、不織布、又は、積層体(例えば、合成樹脂製フィルムと紙の積層体など)などを例示できる。
合成樹脂製フィルムとしては、剛性に優れていることから、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系などの合成樹脂製フィルムを用いることが好ましく、特に、これらの二軸延伸フィルムを用いることがより好ましい。
また、基材11,21は、透明または非透明の何れでもよい。両基材11,21は、通常、同一のフィルムから形成されるが、異なるフィルムで形成することもできる。
基材11,21の幅は、特に限定されず、任意に設定できる。また、基材11と基材21は、製造容易であることから、略同じ幅であることが好ましいが、基材11と基材21の何れか一方が、幅広でもよい。
もっとも、基材11,21は、長尺状に形成されていてもよい。
なお、粘着剤層12の表面が第1ラベル1の粘着面12aであり、粘着剤層22の表面が第2ラベル2の粘着面22aであり、剥離剤層13の表面が第1ラベル1の剥離面13aであり、剥離剤層23の表面が第2ラベル2の剥離面23aである。
また、1つのユニットを構成する粘着面と剥離面の間には、隙間を有していてもよいし、隙間を有していなくてもよい。さらに、1つのユニットとそのユニットに隣接するユニットの間には、隙間を有していてもよいし、隙間を有していなくてもよい。
図1〜図3に示す第1ラベル1及び第2ラベル2の基材11,21に設けられたユニットは、全て略同じである(所定の形状及び大きさの粘着面及び剥離面と、粘着面と剥離面との間に確保された所定幅の隙間と、から構成される、略同じユニットが2以上(図示上では6個)並んでいる)。
なお、基材11及び基材21には、上記のように複数のユニットが並設されるが、この複数のユニット以外に、独立した剥離面が形成されていてもよい。
形成容易であることから、第1ラベル1の剥離面13aの幅と第2ラベル2の剥離面23aの幅は、略同じが好ましい。同様の理由から、第1ラベル1の粘着面12aの幅と第2ラベル2の粘着面22aの幅は、略同じが好ましい。第1ラベル1の各粘着面12aはそれぞれ略同じ幅で、且つ各剥離面13aはそれぞれ略同じ幅で、両面12a,13aが交互に繰り返し形成されていることが好ましい。また、第2ラベル2の各粘着面22aはそれぞれ略同じ幅で、且つ各剥離面23aはそれぞれ略同じ幅で、両面22a,23aが交互に繰り返し形成されていることが好ましい。
このように剥離面が粘着面よりも幅広に形成されている場合、第1ラベル1と第2ラベル2を重ね合わせたときに、一方のラベルの粘着面の側縁部が他方のラベルの粘着面の側縁部に不用意に接着しない、或いは、一方のラベルの粘着剤が、他方のラベルの粘着剤層と剥離剤層の隙間を通じて該他方のラベルの基材に接着しないという効果を有する。
本実施形態のように、隣接する粘着剤層12と剥離剤層13の間に隙間が設けられている場合、ミシン目線19は、この隙間に対応する位置に形成されていることが好ましい。
本実施形態のように、隣接する粘着剤層22と剥離剤層23の間に隙間が設けられている場合、ミシン目線29は、この隙間に対応する位置に形成されていることが好ましい。
なお、ミシン目線19,29は、粘着面12a,22aの面内には形成されない。粘着面の面内を縦断するようにミシン目線が形成されていると、このミシン目線で折り畳んだときに、ミシン目線を挟んで折れ曲がる粘着面同士が強く接着するからである。
好ましくは、上述のように、基材11の一方向中央部にミシン目線19が形成されていることにより、ミシン目線19に沿って第1ラベル1を折り畳んだときに、基材11の両側縁が揃うため、基材11の側縁から粘着面12aが覗き出ることを防止できる。
好ましくは、上述のように、基材21の一方向中央部にミシン目線29が形成されていることにより、ミシン目線29に沿って第2ラベル2を折り畳んだときに、基材21の両側縁が揃うため、基材21の側縁から粘着面22aが覗き出ることを防止できる。
この場合、ミシン目線19とミシン目線29は、第1ラベル1の粘着面12aの側縁部と、その粘着面12aに隣接する剥離面13aに対面する第2ラベルの粘着面22aの側縁部と、の間に位置して形成されている。
このようなミシン目線19,29は、第1ラベル1と第2ラベル2を重ね合わせた後、この重ね合わせラベルの一方の面からミシン目形成刃を押し入れることにより、一時に形成できる。
もっとも、第1ラベル1のミシン目線19と第2ラベル2のミシン目線29とは、両ラベル1,2を重ね合わせた状態において、上下に一致せず、それぞれ異なる位置に形成されていてもよい。
上記ミシン目線19,29において、その非貫通部の長さ(ミシン目線の延びる方向における非貫通部の長さ)は、0.5mm〜2mmが好ましく、0.5mm〜1mmがより好ましい。非貫通部が長過ぎると、引き剥がした後の第1ラベル1及び第2ラベル2を、ミシン目線19、29に沿って折り畳み難くなる。一方、非貫通部が短か過ぎると、隣接する貫通孔部の間隔が短くなって、重ね合わされた第1ラベル1と第2ラベル2を引き剥がしたときに、これらのラベル1,2がミシン目線19,29に沿って切断されるおそれがある。
まず、第1ラベル1と第2ラベル2を引き剥がすことにより、2枚のタックラベルが得られる。引き剥がした第1ラベル1及び第2ラベル2の内面側には、それぞれ複数の帯状の粘着面12a,22aが露出しているので、かかる粘着面12a,22aを介して、第1ラベル1及び第2ラベル2を、それぞれ被貼付体に貼付することができる。
なお、上記の説明では、第2ラベル2を貼付しなかった場合を例示しているが、第1ラベル1を貼付しなかった場合であっても同様である。
上記実施形態において、ミシン目線19,29は、基材11,21の一方向中央部に形成されているが、ミシン目線19、29の形成位置は、基材11,21の中央部に限られず、適宜変更できる。例えば、ミシン目線19,29は、基材11,21のいずれか一方の側縁に寄った位置にそれぞれ形成されていてもよい。
例えば、基材の内面全体に粘着剤層をベタ状に塗工し、この粘着剤層上に、所定間隔をあけて剥離剤層を並設することにより、基材上に粘着面と剥離面を交互に設けることもできる。なお、このように粘着剤層上に剥離剤層を設ける場合、剥離剤が粘着剤層上に良好に塗工できないことがあるので、剥離剤の塗工予定部分(剥離面の形成予定部分)の粘着剤層上にアンカーコート層を設けておくことが好ましい。
本発明の積層ラベル10は、両ラベル1,2を重ね合わせたときに、第1ラベル1の剥離面13aが第2ラベル2の粘着面22aに対面し且つ第1ラベル1の粘着面12aが第2ラベル2の剥離面23aに対面することを条件として、粘着面12a,22a及び剥離面13a,23aの形状は適宜設計できる。例えば、図7に示すように、第1ラベル1の粘着面12aと剥離面13aが、平面視略矩形状に形成され、これらがラベルの一方向及び他方向に所定間隔を開けてそれぞれ交互に並設されているようなパターンでもよい(つまり、略矩形状の粘着面12aと剥離面13aとが一方向に交互に並んだ列が、他方向にも交互となるように、他方向に複数並設されている)。図7において、粘着面が設けられた部分を薄墨塗りで表し、剥離面が設けられた部分を網掛けで表す。この図示例の第1ラベル1において、ミシン目線19は、上記実施形態と同様に、隣接する粘着面12aと剥離面13aの境界部に沿って直線状に形成されていることが好ましい。
なお、第1ラベル1の粘着面12a及び剥離面13aがそれぞれ略矩形状に形成される場合、特に図示しないが、第2ラベルの剥離面及び粘着面も同様にそれぞれ略矩形状に形成される。
この延出片111,211の内面には、粘着剤層や剥離剤層が設けられていない。従って、延出片111と延出片211は、重ねられているが、互いに接着されていない。この積層ラベル10は、通常、非接着の延出片111,211を摘んで、第1ラベル1と第2ラベル2を引き剥がす。その後、第1ラベル1又は第2ラベル2を、ミシン目線に沿って折り畳めば、上記実施形態と同様に、各粘着面が剥離面に重なり合い、粘着力を減殺せずに不使用のラベルを保管できる。
また、延出片111,211は、図8に示すように、第1ラベル及び第2ラベル2の一方の側縁から延設されている場合に限られず、第1ラベル1及び/又は第2ラベル2の両方の側縁から延出片がそれぞれ延設されていてもよい。
さらに、第1ラベル1の延出片111の幅と第2ラベル2の延出片211の幅は、略同じでもよいし、何れか一方が短くてもよい。
なお、延出片111,211の内面に、剥離剤層が設けられていてもよい。
例えば、図9に示すように、第1ラベル1において、1つのユニット内における粘着面12aと剥離面13aの間の隙間A1が、隣接するユニット間の隙間B1よりも小さくてもよい。同様に、第2ラベル2において、1つのユニット内における粘着面22aと剥離面23aの間の隙間A2が、隣接するユニット間の隙間B2よりも小さくてもよい。また、これとは反対に、前記隙間A1,A2が、前記隙間B1,B2よりも大きくてもよい(図示せず)。
図9(a)に示す積層ラベル10は、ユニット内の隙間A1,A2とユニット間の隙間B1,B2の長さが異なっており、前記ユニット内の隙間A1,A2に対応する位置にミシン目線19,29がそれぞれ設けられている。
この場合、ユニットの数は、奇数個であることが好ましく、前記ミシン目線19,29は、基材11,21の中央に位置するユニット内の隙間A1,A2の中央部に対応していることが好ましい。
図9(b)に示す積層ラベル10は、ユニット内の隙間A1,A2とユニット間の隙間B1,B2の長さが異なっており、前記ユニット間の隙間B1,B2に対応する位置にミシン目線19,29がそれぞれ設けられている。
この場合、ユニットの数は、偶数個であることが好ましく、前記ミシン目線19,29は、基材11,21の中央に位置するユニット間の隙間B1,B2の中央部に対応していることが好ましい。
Claims (2)
- 基材内面に粘着面と剥離面が交互に設けられた第1ラベルと、基材内面に粘着面と剥離面が交互に設けられた第2ラベルと、を有し、前記第1ラベルの粘着面が前記第2ラベルの剥離面に対面し、且つ前記第2ラベルの粘着面が前記第1ラベルの剥離面に対面するように、前記第1ラベルと第2ラベルが重ね合わされている積層ラベルにおいて、
前記第1ラベル及び第2ラベルの少なくとも何れか一方の基材に、折曲げ用のミシン目線が形成されており、
前記第1ラベルと第2ラベルを引き剥がした後、基材内面側が重なるように前記ミシン目線に沿って折り畳むことにより、前記基材の内面に設けられた粘着面が剥離面に対面することを特徴とする積層ラベル。 - 前記折曲げ用のミシン目線が、前記第1ラベルと第2ラベルの双方の基材にそれぞれ形成されており、各折曲げ用のミシン目線が、前記第1ラベルの粘着面の側縁部とその粘着面に隣接する剥離面に対面する第2ラベルの粘着面の側縁部との間に位置している請求項1に記載の積層ラベル。
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