JP5310653B2 - 除湿機および除湿機の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、室内の湿度を除去するだけでなく、室内に置かれた被乾燥物を乾燥させることを目的とする除湿機および除湿機の制御方法に関するものである。
除湿機の本来の機能は「室内の湿度を下げる」ことにあるが、近年では、生活体系の変化に伴い、夜中に洗濯をする家庭が増加し、また雨天時や花粉飛散時期などに室外に洗濯物を干すことができないため、「室内に干した洗濯物を乾かす」という目的で除湿機が使用されることが多くなってきている。しかし従来の除湿機は、一般的に運転時間や室内湿度によって制御されており、室内に置かれた洗濯物を乾燥させるための制御がなされていないため、洗濯物を最適な乾燥状態にすることが出来ないという問題があった。
このような問題に対し、例えば「室内空気の温度を検出するための温度検出手段と、室内空気の湿度を検出するための湿度検出手段と被乾燥物の温度を検出する被乾燥物の温度を検出するための赤外線検出手段を備え、前記温度検出手段と前記湿度検出手段と前記赤外線検出手段の検出結果の判断処理と検出結果に応じた除湿手段と送風手段の出力制御を行うための制御手段を備え」、「赤外線検出手段を用いて、被乾燥物が配置されている空間をスキャンして、前記被乾燥物が配置されている空間の温度分布測定する」除湿機が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−240100号公報(0007欄、0010欄、図3−図5)
上記の特許文献1によれば、除湿空気の送風による乾燥進行度合いの検出精度を上げるために、温度検出時に除湿空気の送風を停止したり、除湿空気の吹出し方向と温度検知方向を異なる方向にしたりしているが、例えば温度検出の際に除湿機の運転を停止した場合は、温度検出に要する時間が余計にかかるという課題があり、除湿空気の吹出し方向と温度検知方向を異なる方向にした場合は、除湿空気が被乾燥物に当たるタイミングと温度検知のタイミングが条件によって異なることにより除湿空気による被乾燥物への温度影響にムラができるため、精度良く被乾燥物の温度を測定することが出来ないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、第一の目的は被乾燥物の乾燥度を精度良く検知することができる除湿機を得ることにあり、第二の目的は被乾燥物の乾燥度を精度良く検知すると共に被乾燥物をより早く乾燥させることができる除湿機を得ることにある。
本発明に係る除湿機の制御方法は、被乾燥物を含む領域の第1の表面温度を非接触にて検出し、第1の表面温度と第1の温度閾値を比較して被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と被乾燥物範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、被乾燥物範囲の被乾燥物の第2の表面温度を非接触にて検出し、第2の表面温度と設定された第2の温度閾値とを比較して被乾燥物のうち未乾燥状態が存在する未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と未乾燥範囲検出工程において未乾燥範囲の抽出されたことを検知すると、第2の温度閾値を再設定し、被乾燥物の中の未乾燥範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、被乾燥物範囲の被乾燥物の第3の表面温度を非接触にて検出し、第3の表面温度と再設定された前記第2の温度閾値とを比較して未乾燥範囲を再抽出するという小工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程と、を有し未乾燥範囲乾燥工程において、未乾燥範囲が抽出されなかったとき前記被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿機の運転を終了するとしたものである。
本発明に係る除湿機の制御方法は、被乾燥物を含む領域の第1の表面温度を非接触にて検出し、第1の表面温度と第1の温度閾値を比較して被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と被乾燥物範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、被乾燥物範囲の被乾燥物の第2の表面温度を非接触にて検出し、第2の表面温度と設定された第2の温度閾値とを比較して被乾燥物のうち未乾燥状態が存在する未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と未乾燥範囲検出工程において前記室内空気の湿度が予め設定された湿度閾値より高いときは、第2の温度閾値を再設定し、被乾燥物の中の未乾燥範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、被乾燥物範囲の被乾燥物の第3の表面温度を非接触にて検出し、第3の表面温度と再設定された前記第2の温度閾値とを比較して未乾燥範囲を再抽出するという小工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程と、を有し未乾燥範囲乾燥工程において、前記室内空気の湿度が前記予め設定された湿度閾値以下になると前記被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿機の運転を終了するとしたものである。
本発明に係る除湿機の制御方法によれば、被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と、被乾燥物範囲に乾燥空気を送風しながら被乾燥物範囲の中から未乾燥である未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と、未乾燥範囲に乾燥空気を送風しながら未乾燥範囲を再抽出し、これを繰り返すことによって未乾燥範囲を乾燥し、被乾燥物が乾燥したことを判断する未乾燥範囲乾燥工程とにより、被乾燥物の乾燥度を精度良く検知するだけでなく、被乾燥物を乾燥させるまでの時間を短縮することができ、これにより被乾燥物を乾燥させるのに係るエネルギーを低減することが出来る
本発明に係る除湿機の制御方法によれば、被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と、被乾燥物範囲に乾燥空気を送風しながら被乾燥物範囲の中から未乾燥である未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と、室内空気の湿度が予め設定された湿度閾値より高いときは、未乾燥範囲に乾燥空気を送風しながら未乾燥範囲を再抽出し、これを繰り返すことによって未乾燥範囲を乾燥し、被乾燥物が乾燥したことを判断する未乾燥範囲乾燥工程とにより、被乾燥物の乾燥度を精度良く検知するだけでなく、被乾燥物を乾燥させるまでの時間を短縮することができ、これにより被乾燥物を乾燥させるのに係るエネルギーを低減することが出来る
本発明の実施の形態1に係る除湿機の外観斜視図。 本発明の実施の形態1に係る除湿機の内部概略構成図。 本発明の実施の形態1に係る風向変更手段・赤外線センサの概略図。 本発明の実施の形態1に係る赤外線センサによる検出範囲の概念図。 本発明の実施の形態1に係る赤外線センサによるデータサンプリングの概念図。 本発明の実施の形態1に係る除湿機起動時の各種温度過渡特性の実測データ。 本発明の実施の形態1に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態1に係る上干し想定の被乾燥物設置図の一例。 本発明の実施の形態1に係る被乾燥物上干し想定時の赤外線センサによる検出データ概念図の一例。 本発明の実施の形態1に係る前干し想定の被乾燥物設置図の一例。 本発明の実施の形態1に係る被乾燥物前干し想定時の赤外線センサによる検出データ概念図の一例。 本発明の実施の形態2に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態3に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態4に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態5に係る赤外線センサによる検出データ概念図の一例。 本発明の実施の形態6に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態7に係る除湿機起動時の各種温度過渡特性の実測データ。 一般的な乾燥理論に基づいた周囲空気温湿度一定環境における被乾燥物の乾燥特性曲線図。 本発明の実施の形態8に係る被乾燥物の乾燥特性曲線図。 本発明の実施の形態8に係る乾燥状態の判断方法概念図。 本発明の実施の形態9に係る乾燥状態の判断方法概念図。 本発明の実施の形態10に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。 本発明の実施の形態11に係る赤外線センサによる検出データ概念図の一例。 本発明の実施の形態11に係る除湿機の制御方法のフローチャート図。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜11を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る除湿機の外観斜視図であり、図2は本発明の実施の形態1に係る除湿機の内部概略構成図であり、図3は本発明の実施の形態1に係る風向変更手段・赤外線センサの概略図である。
図1に示すように、本発明の除湿機は、除湿機筐体100と、除湿機筐体100内に室内空気Aを取り込む吸込口101と、吸込口101から取り込んだ空気から除去した水分を溜める貯水タンク102と、水分を除去された乾燥空気Bを除湿機筐体100から室内へ排出する排気口103で構成されている。排気口103には、乾燥空気Bの風向を調整できる風向変更手段1が備えられており、風向変更手段1は鉛直方向に対して風向変更するための縦方向ルーバー1aと、水平方向に対して風向変更するための横方向ルーバー1bによって構成されている。なお、貯水タンク102は、除湿機筐体100から着脱可能に構成されており、貯水タンク102を取り外して貯水タンク102内に溜められた水を廃棄することが出来る。
次に、除湿機の内部構成について説明する。
図2は除湿機筐体100の内部構造の概略を示すものである。除湿機筐体100には、吸込口101から室内空気Aを吸い込んで排気口103から乾燥空気Bを排出するという気流を発生させる送風ファン2及び送風ファン2を回転駆動させる為のファン回転モータ2aが設けられており、吸込口101から吸引された室内空気Aは、室内空気Aの温度を検出する室内空気温度センサ3、室内空気Aの湿度を検出する室内湿度温度センサ4によって温度と湿度を検出された後、除湿手段5によって空気中の水分を除去され、その後、送風ファン2を経由して排気口103から室内へ乾燥空気Bとして排出される。ここで、除湿手段5は、空気中の水分を除去して凝縮させることができれば良いものであり、例えば、最も一般的なものとして、ヒートポンプ回路を形成し蒸発器において空気中の水分を凝縮させる方式や、吸着剤によって除去した空気中の水分を熱交換器において凝縮させるデシカント方式などを用いることができる。
次に、排気口103付近の構造について説明する。
排気口103付近には、図3に示すような乾燥空気Bの風向を調整できる風向変更手段1が備えられており、風向変更手段1は室内の鉛直方向に対して風向変更するための縦方向ルーバー1aと、室内の水平方向に対して風向変更するための横方向ルーバー1b、及び縦方向ルーバー1aを回転駆動するための縦方向回転モータ1cと横方向ルーバー1bを回転駆動するための横方向回転モータ1dによって構成されている。ここで、横方向ルーバー1bは、縦方向ルーバー1aの動きに併せてその鉛直方向の向きが変わるように、縦方向ルーバー1aの一部に設置されている。横方向ルーバー1bの一部には所定領域の表面温度を非接触にて検出することが出来る表面温度検出手段となる赤外線センサ6が一体に設置されており、赤外線センサ6で検出できる所定領域の表面温度は、風向変更手段1によって変更される乾燥空気Bの方向と略同一方向となるように構成されている。したがって、赤外線センサ6は、風向変更手段1が送風可能な範囲内におけるすべての領域の表面温度を検出することができる。
ここで、赤外線センサ6には、動作原理によって色々種類があるが、実施の形態1では熱起電力効果を利用したものを用いている。したがって赤外線センサ6は、所定領域の表面から発せられる熱放射(赤外線)を受ける赤外線吸収膜6aと、赤外線吸収膜6aの温度を検出するサーミスタ6bで構成されており、熱放射を吸収することによって昇温した赤外線吸収膜6aの感熱部分温度(温接点)と、サーミスタ6bによって検出される赤外線吸収膜6a自身の温度(冷接点)との温度差を電圧等の電気信号に変換するものであり、この電気信号の大きさから所定領域の表面温度を検出するものである。
次に、本発明の除湿機の制御手段について図2を用いて説明する。
制御回路7は、赤外線センサ6、サーミスタ6b、室内空気温度センサ3、室内空気湿度センサ4の検出結果を取り込み、それぞれの検出結果から検出可能なすべての領域に含まれる被乾燥物の乾燥度を判定し、その判定結果に基づいて縦方向回転モータ1cと横方向回転モータ1dを制御して乾燥空気Bの送風方向を変更したり、ファン回転モータ2aを制御して送風量を調節したり、除湿手段5を制御して除湿能力を調節したりするものである。
次に、本発明の除湿機における動作の一例を説明する。図4は、赤外線センサ6による検出範囲を概念的に示したものである。
本発明の除湿機は、除湿機筐体100上面に設けられた図示しないスタートボタンを押されると、ファン回転モータ2aを動作させて送風ファン5を回転させる。これにより、室内空気Aは吸込口101から除湿機筐体100内に取り込まれ、室内空気温度センサ3により温度を、室内空気湿度センサ4により湿度を検出された後、除湿手段5に送られる。除湿手段5において、室内空気Aは、前述のヒートポンプ方式やデシカント方式などの除湿方法によって水分を除去されて乾燥空気Bとなり、乾燥空気Bは送風ファン2を経由して排気口103から室内に送風される。このとき、乾燥空気Bは、風向変更手段1によって室内の所望の領域の方向に送風される。なお、除湿手段5によって室内空気Aから除去された水は、凝縮水Cとして貯水タンク102に貯留される。
上記運転中において、赤外線センサ6は、風向変更手段1と一体に設置されているので、乾燥空気Bの送風方向と略同一方向にある所定領域の表面温度を検出することができ、その結果は制御回路7に入力される。加えて、室内空気温度センサ3と室内空気湿度センサ4によって検出される室内温度と室内湿度の検出結果も、制御回路7に入力される。その後、制御回路7では、赤外線センサ6によって得られる所定領域の表面温度と、室内温度と室内湿度から考慮した所定温度とを比較し、所定温度よりも低い表面温度を有する所定領域の範囲を未乾燥の被乾燥物が存在する未乾燥範囲であると判定する。その後、制御回路7は、未乾燥範囲に乾燥空気Bが送風されるように、風向変更手段1を制御する。また、例えば未乾燥範囲の乾燥度が特に低い場合は、ファン回転モータ2aの入力を大きくして送風ファン2による送風能力を高め、未乾燥範囲により多くの乾燥空気Bを送風するように制御を行う。
このように、赤外線センサ6を風向変更手段1の風向変更する部分(縦方向ルーバー1a及び横方向ルーバー1b)に設置し、赤外線センサ6による検出方向と乾燥空気Bの送風方向を常に一致させることにより、乾燥空気Bの影響によって赤外線センサ6が誤検知することを抑制することができる。これにより、被乾燥物の乾燥度を精度良く検知することができるので、被乾燥物が未乾燥の状態で終了することなどを防ぐことができると共に、誤検知による無駄な動作が無いので被乾燥物をより早く乾燥させることが出来る。また、赤外線センサ6を風向変更手段1の風向変更する部分(縦方向ルーバー1a及び横方向ルーバー1b)に設置することにより、赤外線センサ6の検出方向を変更する為の駆動手段を別途設置する必要がなくなり、赤外線センサ6用の駆動手段にかかるコストを抑制することができる。加えて、風向変更手段1の風向変更する部分(縦方向ルーバー1a及び横方向ルーバー1b)は、略鉛直方向と略水平方向の2軸方向に風向変更できるよう構成しているので、より広範囲にわたる領域を乾燥可能にすることができる共に、表面温度を測定可能な領域を広げることができる。また、より細かい風向変更を行うことができるので、被乾燥物の未乾燥範囲を精度良く検知することが出来ると共に、より詳細な乾燥空気Bの吹き分けが可能となるという効果がある。
また、実施の形態1では、風向変更手段1と赤外線センサ6を一体に構成しているので、使用者が風向変更手段1に触れたりすることで、赤外線センサ6が実際に検出している位置と、制御回路7側で想定している検出位置とがずれてしまう場合がある。そこで、例えば所定時間経過するたびに縦方向ルーバー1aおよび横方向ルーバー1bを所定の位置まで回転駆動させ、ルーバーの実際の位置と制御回路7が検知している位置を合わせるように再設定を実施するのが望ましい。これにより、使用者がルーバーに触れたりして実際の位置と制御回路7の検知位置にずれが生じても修正を行うことができるので、これによる誤検知を防止することができる。
次に、所定領域の表面温度の測定方法について、図4及び図5を用いて説明する。図4は本発明の実施の形態1に係る赤外線センサ6による検出範囲の概念図であり、図5は本発明の実施の形態1に係る赤外線センサ6によるデータサンプリングの概念図である。
図4に示したように、赤外線センサ6が検出可能なすべての領域を全走査範囲200とすると、全走査範囲200は、横方向(水平方向)、縦方向(鉛直方向)に広がる面状の範囲となる。ここで、赤外線センサ6は、全走査範囲200を横方向(水平方向)と縦方向(鉛直方向)に対して複数分割された分割エリア201毎に、表面温度を測定するよう制御されている。これにより、広範囲の領域に対して詳細な温度マップを作製することができ、分割エリア201単位でより細かい乾燥空気Bの吹き分けを行うことができる。
次に、各分割エリア201内での動作について説明する。
図5は、各分割エリア201において行うデータサンプリングの概念図である。2002は赤外線センサ6の赤外線吸収膜6aが熱放射をうける領域の範囲(つまりは赤外線発生量の検出が可能な範囲)であるサンプリング範囲、202aはそのサンプリング範囲202のサンプリング中心点であり、各サンプリング範囲202からの赤外線発生量から検出された表面温度をサンプリング中心点202aの表面温度として用いている。ここで、図を見ても明らかなように、一つの分割エリア201内で、複数の表面温度が検出される。このとき、この分割エリア201の表面温度として、複数の表面温度の最低値、あるいは明らかに他の表面温度と異なる値を示すデータを異常データとし、この異常データを除いた最低値とすることにより、一般的に低温である被乾燥物の未乾燥部分が、分割要素201の面積より小さくても抽出することができ、被乾燥物の乾燥残しを防ぐことができる。なお、上記以外の方法、例えば分割エリア201の表面温度として複数の表面温度の平均値を用いる方法を採用しても良い。
次に、赤外線センサ6のサーミスタ6bを用いた検出手段について、図5を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る除湿機起動時の各種温度過渡特性の実測データである。
実施の形態1では、乾燥空気Bの温度を測定する乾燥空気温度検出手段として、赤外線センサ6を構成しているサーミスタ6bの検出結果を用いている。サーミスタ6b、赤外線吸収膜6aの温度を測定する為のものであるが、赤外線センサ6は乾燥空気Bが通過する風路内に設置されているので、赤外線吸収膜6aの温度が乾燥空気Bの温度と略同一となるので、サーミスタ6bで乾燥空気Bの温度を検出することが出来る。これにより、別途乾燥空気Bの温度を検出するセンサを設ける必要が無くなる為、コストの上昇を抑制しつつ乾燥空気Bの温度を利用した各種制御が可能となる。
次に、乾燥空気Bの温度を利用した検出手段について説明する。図6の300は室内空気温度センサ3によって測定した室温(室内空気Aの温度は略室温となる為)、301は別途用意した熱電対により測定した被乾燥物の表面温度、302はサーミスタ6bにより測定した乾燥空気Bの温度、303は赤外線センサ6によって検出された被乾燥物の表面温度である。熱電対によって検出された被乾燥物の表面温度301と赤外線センサ6によって検出された被乾燥物の表面温度303は、本来同じ温度になるはずであるが、乾燥空気Bの温度302が上昇するにつれて差が大きくなっていることがわかる。そこで、乾燥空気Bの温度302をサーミスタ6bで検出し、その値を用いて赤外線センサ6によって検出された被乾燥物の表面温度303を補正した結果が、補正表面温度304である。この補正表面温度304は、熱電対によって検出された被乾燥物の表面温度301と、ほぼ同等の値が得られる。このように、赤外線センサ6で検出された所定領域の表面温度の値を、乾燥空気Bの温度を用いて補正することにより精度良く被乾燥物の表面温度を検出することができる。
また、室温300が過渡的に変化する状況も考慮して、室内空気温度センサ3の検出結果も用いて赤外線センサ6で検出された所定領域の表面温度の値を補正することにより、更に精度良く被乾燥物の表面温度を検出することができる。
このように被乾燥物表面温度の検出精度を高めることにより、被乾燥物の乾燥度を精度良く検知することが出来る。
次に、本発明の実施の形態1における除湿機の具体的な制御方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態1における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。
使用者によって除湿機筐体100上面に設けられた図示しないスタートボタンを押されると除湿機の電源がONになり(ステップS1)、制御回路7からの信号により送風ファン2及び除湿手段5を動作させ除湿運転を開始する(ステップS2)。
次に、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを検出し(ステップS3)、制御回路7は室内空気温度Tを用いて第1の温度閾値Ttrig1を設定する(ステップS4)。次に制御回路7からの信号により風向変更手段1を駆動させ、全走査範囲200へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201にある物体の表面温度を赤外線センサ6によって検出する(ステップS5)。次に、ステップS4で設定した第1の温度閾値Ttrig1と、ステップS5で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し、表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201を、被乾燥物の表面温度が第1の温度閾値より低い分割エリア209とし、この被乾燥物の表面温度が第1の温度閾値より低い分割エリア209を長方形で囲った範囲を、被乾燥物が存在する被乾燥物範囲203として設定する(ステップS6)。ここで、被乾燥物範囲が複数に分かれて検出された場合は、全ての被乾燥物範囲を長方形形状で囲った範囲を被乾燥物範囲203として設定する。このように被乾燥物範囲203を設定することにより、検出できなかった複数の被乾燥物の間にある被乾燥物にも、乾燥空気Bを送風することが出来る。
以上ステップS3乃至6の動作を、被乾燥物の存在する範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程10とする。
次に、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを再度検出し(ステップS7)、制御回路7は新たに検出された室内空気温度Tを用いて第2の温度閾値Ttrig2を設定する(ステップS8)。次に制御回路7からの制御信号により風向変更手段1を駆動させ、被乾燥物範囲203へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201の表面温度を赤外線センサ6によって検出する(ステップS9)。次に、ステップS8で設定した第2の温度閾値Ttrig2と、ステップS9で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し、表面温度が第2の温度閾値Ttrig2より低い分割エリア201を被乾燥物の未乾燥状態が存在する未乾燥範囲204として設定する(ステップS10)。ここで、未乾燥範囲が複数に分かれて検出された場合は、全ての未乾燥範囲を長方形形状で囲った範囲を未乾燥範囲204として設定する。このように未乾燥範囲204を設定することにより、検出できなかった複数の未乾燥範囲の間にある未乾燥範囲にも、乾燥空気Bを送風することが出来る。
以上ステップS7乃至10の動作を、被乾燥物に乾燥空気Bを送風しながら被乾燥物のうち未乾燥状態が存在する未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲送風工程11とする。
次に、被乾燥物の中に未乾燥範囲204が存在するか判断し(ステップS11)、被乾燥物の中に未乾燥範囲204が存在しない場合は(ステップS11のNo)、被乾燥物が全て乾燥したと判断し、除湿機の全ての運転を停止して電源をOFFにする(ステップS12)。
以上ステップS11乃至12の動作を、被乾燥物が乾燥したことを判断し、除湿機の運転を終了する乾燥終了判断工程12とする。
一方、ステップS11において、未乾燥範囲204が存在すると判断された場合は(ステップS11のYes)、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを再度検出し(ステップS13)、制御回路7は新たに検出された室内空気温度Tを用いて第2の温度閾値Ttrig2を再設定する(ステップS14)。次に制御回路7からの制御信号により風向変更手段1を駆動させ、未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201の表面温度を赤外線センサ6によって検出する(ステップS15)。次に、ステップS14で設定した第2の温度閾値Ttrig2と、ステップS15で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し、表面温度が第2の温度閾値Ttrig2より低い分割エリア201を未乾燥範囲204として再設定する(ステップS16)。ここでも、未乾燥範囲が複数に分かれて検出された場合は、全ての未乾燥範囲を長方形形状で囲った範囲を未乾燥範囲204として設定する。
次に、運転開始からの経過時間tと第1の更新時間tupd1を比較し(ステップS17)、運転開始からの経過時間tが第1の更新時間tupd1を経過している場合は(ステップS17のYes)、経過時間tをリセットした後(ステップS18)、ステップS3に戻ってそれ以降のステップを再度実施する。このように、第1の更新時間tupd1経過するごとに被乾燥物範囲検出工程10を実施することにより、例えば使用者が新たに被乾燥物を追加した場合に、その追加された被乾燥物もその存在する範囲を抽出して乾燥させることが出来る。具体的な設定値としては、第1の更新時間tupd1は30乃至60分程度に設定する。また、ステップS17において、運転開始からの経過時間tが第1の更新時間tupd1を経過していなかった場合は(ステップS17のNo)、ステップS11に戻ってそれ以降のステップを再度実施する。
以上ステップS11、ステップS13乃至18の動作を、被乾燥物に乾燥空気Bを送風しながら未乾燥範囲204を再抽出する工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程13とする。
上記の様な、被乾燥物範囲検出工程10、未乾燥範囲検出工程11、乾燥終了判断工程12、未乾燥範囲乾燥工程13を有する制御方法を用いることにより、被乾燥物及び被乾燥物の未乾燥の部分に対し集中的に乾燥空気Bを送風することが出来るので、被乾燥物を乾燥させるまでの時間を短縮することができる。したがって、被乾燥物を乾燥させるのに係るエネルギーを低減することが可能となる。
ここで、第1の温度閾値Ttrig1は、室内空気温度センサ3により検出された室内空気温度Tを用いて設定してもよく、サーミスタ6bにより検出された乾燥空気Bの温度Tを用いて設定してもよい。一般的に洗濯あるいは脱水直後の被乾燥物の表面温度は、被乾燥物が水分を含んでいるので洗濯水同等に低温であり、また被乾燥物に乾燥空気Bを送風している時でも、被乾燥物から周囲空気に気化潜熱を奪われるため室内空気温度Tあるいは乾燥空気Bの温度Tより低温となる。したがって、第1の温度閾値Ttrig1をT−αまたはT−βのように設定することにより、第1の温度閾値Ttrig1以下の範囲に被乾燥物が存在すると判定することができる。なおαおよびβは、除湿機の能力や運転負荷に応じて変更する必要があり、また洗濯あるいは脱水直後の水分を多く含んでいると想定される運転開始直後から乾燥速度が一定である恒率期間は、室内空気温度Tを基準としたT−α、乾燥がある程度進んでいると想定される第1の更新時間tupd1経過後は、乾燥空気Bの温度Tを基準としたT−βを第1の温度閾値Ttrig1として用いた方が、赤外線センサ6による検出温度との乖離が小さく、検出精度も向上するので望ましい。
また、第2の温度閾値Ttrig2は、室内空気温度T、乾燥空気Bの温度Tのどちらを基準にする場合も、第1の温度閾値Ttrig1より高く設定する。これは、第1の温度閾値Ttrig1は、室内空気温度Tや乾燥空気Bの温度Tより明らかに低温である被乾燥物(被乾燥物範囲203)を抽出するための閾値であり、第2の温度閾値Ttrig2は、被乾燥物範囲203内における未乾燥の部分(未乾燥範囲204)を抽出するための閾値であることから、第1の温度閾値Ttrig1より第2の温度閾値Ttrig2を高い温度とすることにより、被乾燥物内にある未乾燥の部分を検出することができ、且つ第2の温度閾値Ttrig2が乾燥空気の温度Tに近いほど精度良く被乾燥物内にある未乾燥の部分を検出することが出来る。
また、ステップS5における風向変更手段1のルーバー回動速度は、ステップS9やステップS15における風向変更手段1のルーバー回動速度より速くすることが望ましい。同様に、ステップS5において、全ての分割エリア201を検出せずに、1行飛ばしのように間引いて検出したり、全走査範囲200の外周から検出を開始して被乾燥物の4隅の座標を検出したり、等の方法を用いても良い。
これは、ステップS5は赤外線センサ6が検出する表面温度を用いて室内の中から被乾燥物を抽出するステップであり、室内の壁面や室内におかれた家具等の表面の温度と被乾燥物表面の温度との温度差は、ステップS9やステップS15における被乾燥物の乾燥部分と未乾燥部分の温度差よりも大きい。したがって、被乾燥物は検出しやすいため、赤外線センサ6による検出回数が減少しても誤検知すること無く被乾燥物を検出することができる。このような制御を行うことにより、非常の広範囲を検出するステップS5にかかる時間を短縮することができるので、被乾燥物を乾燥させるまでの時間を短縮することができる。また、被乾燥物を乾燥させるのに係るエネルギーを低減することが可能となる。
また、ステップS9やステップS15にて被乾燥物の表面温度の検出および乾燥空気Bの送風を実施する前に、縦方向ルーバー1aおよび横方向ルーバー1bを所定の位置まで回転駆動させ、ルーバーの実際の位置と制御回路7が検知している位置を合わせるような制御を実施するのが望ましい。これにより、使用者がルーバーに触れたりして実際の位置と制御回路7の検知位置にずれが生じても修正を行うことができるので、これによる誤検知を防止することができる。
また、ステップS1において、電源がONされたときに、被乾燥物を乾燥させるための一連の動作が開始されているが、電源とは別に被乾燥物を乾燥させるためのスイッチを設け、ステップS1としてそのスイッチをONすることによって動作を開始してもよい。
またステップS2において、風向変更手段1を駆動させても良い。
ここで、除湿機によって洗濯物を乾燥させる場合、洗濯物の干し方には様々なパターンがあり、洗濯物を鴨居やカーテンレール等の高所から吊るして除湿機の送風を下から当てる「上干し」と、洗濯物を床置きの物干しに吊るして除湿機の送風を前から当てる「前干し」に大別される。以下、この2種類の干し方パターンと赤外線センサ6の検出範囲の関係について説明する。
図8は「上干し」を想定した被乾燥物の設置図、図9は「上干し」想定時の赤外線センサ6による検出データの概念図、図10は「前干し」を想定した被乾燥物の設置図、図11は「前干し」想定時の赤外線センサ6による検出データの概念図である。
図8、10において、400が被乾燥物であり、図9、11において、203a〜dは、被乾燥物範囲203の、横ルーバー方向および縦ルーバー方向に対する、最小および最大座標(原点を除湿機正面左下と仮定)を示している。具体的には、横ルーバー方向最小座標203a、横ルーバー方向最大座標203b、縦ルーバー方向最小座標203c、横ルーバー方向最大座標203dとしている。
「上干し」の場合、図8に示すように、除湿機筐体100から見た被乾燥物400は、縦ルーバー方向に対しては広く分布するが前方には存在せず、横ルーバー方向に対しては被乾燥物400の幅の分だけであるため狭く分布することが多い。したがって、被乾燥物範囲203は、図9に示すように上方に細長く固まった分布となると想定される。よって、被乾燥物範囲203の面積は、全走査範囲200の1/3程度であり、縦ルーバー方向に対しては最小座標203cが比較的大きな値となり、横ルーバー方向に対しては最小座標203aと最大座標203bの差が小さくなると想定される。
一方、「前干し」の場合、図10に示すように、除湿機筐体100から見た被乾燥物400は、縦ルーバー方向に対しては前方にのみ存在し、横ルーバー方向に対してはほぼ最大幅程度まで広く分布することが多い。したがって、被乾燥物範囲203は、図11に示すように下方に幅広く固まった分布となると想定される。よって、被乾燥物範囲203の面積は、全走査範囲200の1/2程度であり、縦ルーバー方向に対しては最大座標203dが比較的小さな値となり、横ルーバー方向に対しては最小座標203aと最大座標203bの差がほぼ最大限まで大きくなると想定される。
したがって、上記の様な、被乾燥物範囲検出工程10、未乾燥範囲検出工程11、乾燥終了検出工程12を有する制御方法を用いることにより、前記制御方法を用いない場合と比べ、被乾燥物を乾燥するのに要する時間及びエネルギーを「上干し」の場合は1/3程度、「前干し」の場合は1/2程度にすることが出来ると想定される。
また図7で説明したように、乾燥物範囲検出工程10は除湿機が起動された時以外に、第1の更新時間tupd1が経過するごとに繰り返し実施されるので、運転中に被乾燥物400が追加された場合や、「上干し」から「前干し」に干し換えされた場合、また除湿機筐体100が移動された場合などについても、確実に被乾燥物を検出することが出来る。
また、被乾燥物範囲203は、図9や図11に示されるように、被乾燥物が複数あっても全ての被乾燥物を含む長方形形状として設定しているので、例えば干し方にムラがあり被乾燥物400が分散している場合や、靴下等の小さい被乾燥物400を検出できなかった場合についても、被乾燥物400の検出漏れを回避することができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1と同じであり、除湿機の制御方法における未乾燥範囲乾燥工程の一部が実施の形態1と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図12は、本発明の実施の形態2における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図12のステップS1乃至18は実施の形態1と同様であるため、説明を割愛する。
ステップS11において、未乾燥範囲204が存在すると判断された場合は(ステップS11のYes)、次に運転開始からの経過時間tと第2の更新時間tupd2(第1の更新時間tupd1より必ず短い時間を設定)を比較し(ステップS19)、運転開始からの経過時間Tが第2の更新時間tupd2を経過している場合は(ステップS19のYes)、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを再度検出し(ステップS13)、制御回路7は新たに検出された室内空気温度Tを用いて第2の温度閾値Ttrig2を再設定する(ステップS14)。次に制御回路7からの制御信号により風向変更手段1を駆動させ、未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201の表面温度を赤外線センサ6によって検出する(ステップS15)。次に、ステップS14で設定した第2の温度閾値Ttrig2と、ステップS15で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し、表面温度が第2の温度閾値Ttrig2より低い分割エリア201を未乾燥範囲204として再設定する(ステップS16)。ここでも、未乾燥範囲が複数に分かれて検出された場合は、全ての未乾燥範囲を長方形形状で囲った範囲を未乾燥範囲204として設定する。次に、運転開始からの経過時間tと第1の更新時間tupd1を比較し(ステップS17)、運転開始からの経過時間tが第1の更新時間tupd1を経過している場合は(ステップS17のYes)、経過時間tをリセットした後(ステップS18)、ステップS3に戻ってそれ以降のステップを再度実施する。また、ステップS17において、運転開始からの経過時間tが第1の更新時間tupd1を経過していなかった場合は(ステップS17のNo)、ステップS11に戻ってそれ以降のステップを再度実施する。
一方、ステップS19において、運転開始からの経過時間Tが第2の更新時間tupd2を経過していない場合は(ステップS19のNo)、ステップS13及びステップS14をスキップし、ステップS15以降のステップを実施する。
このように、実施の形態2では、実施の形態1と異なりステップS19によって、ステップS13〜S14を実施する回数を少なくしている。これは、ステップS13〜S14は、室内空気温度Tが大きく変動しても被乾燥物の未乾燥範囲204を精度良く検出する為に設けたものであるが、一般的に室内空気温度Tが大きく変動することは少なく、したがって、このステップの回数を減らすことにより過剰な検出や設定過程をスキップすることができ、これにより被乾燥物を乾燥させるまでの時間を短縮することができる。また、被乾燥物を乾燥させるのに係るエネルギーを低減することが可能となる。
なお、第2の更新時間tupd2を短く設定するほど、室内空気温度Tあるいは乾燥空気Bの温度Tの時間的な変化を細かく反映できるので、検出精度が向上する。
具体的な設定値としては、第2の更新時間tupd2は5乃至10分程度が望ましい。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1および実施の形態2と同じであり、除湿機の制御方法における乾燥終了判断工程の一部が実施の形態2と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1および実施の形態2と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図13は、本発明の実施の形態3における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図13のステップS1乃至18は実施の形態1、ステップS19は実施の形態2と同様であるため、説明を割愛する。
ステップS11において、被乾燥物の中に未乾燥範囲204が存在しない場合は(ステップS11のYes)、室内湿度温度センサ4によって検出される室内空気湿度Hと湿度閾値Htrigを比較し(ステップS20)、室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以上だった場合は(ステップS20のNo)、ステップS19以降のステップを実施する。また、室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以下だった場合は(ステップS20のYes)、被乾燥物が全て乾燥したと判断し、除湿機の全ての運転を停止して電源をOFFにする(ステップS12)。
このように、ステップS11において被乾燥物の乾燥が終了したと判定された場合でも、室内空気湿度Hと湿度閾値Htrigを比較するステップS20を設けることにより、赤外線センサ6によって検出可能な被乾燥物の表面だけ乾燥し、赤外線センサ6によって検出できない被乾燥物の裏側が乾燥していないときでも、被乾燥物が未乾燥であることを検出することが出来る。これは、被乾燥物の裏側が乾燥していない場合は、室内空気湿度Hが高い状態が維持されているので、この室内空気湿度Hを所定の湿度閾値Htrigと比較することで被乾燥物裏側の未乾燥を検出するものである。上記の様な制御をすることにより、赤外線センサ6によって検出できない被乾燥物の裏側が乾燥していないときでも、除湿機の運転を継続し被乾燥物の未乾燥状態の検出漏れを回避することができる。
ここで、ステップS20における湿度閾値Htrigは、事前に赤外線センサ6による乾燥判定を実施しているので、湿度閾値Htrigのみで乾燥状態を判定する従来の制御方法と比較して高い湿度に設定することが可能であり、これにより被乾燥物が過乾燥することを防ぎつつ、被乾燥物の乾燥時間を短縮することができる。
また、ステップS20において室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以上だった場合は(ステップS20のNo)、ステップS19以降のステップを実施するようにしているが、このときステップS3まで戻って被乾燥物範囲203を再設定するようにしても良い。これにより、再度全走査範囲200内にある被乾燥物を検出することができるので、仮に第1の更新時間tupd1が経過しない間に被乾燥物が追加されたて室内空気湿度Hが低下しない場合においても、被乾燥物の未乾燥状態の検出漏れを回避することができる。
また、実施の形態3では、ステップS11において被乾燥物の乾燥が終了したと判定された後にステップS20の判断を行っているが、このステップS11とステップS20の順番は、逆になっても上記と同様の効果を得ることが出来る。
また、実施の形態3の別の形態として、ステップS11を省略し、そのステップS11の代わりにステップS20の判定によって、乾燥終了判断工程13を終了させるように、制御しても良い。このような制御方法にすることにより、例えば低温の窓面や壁面を未乾燥範囲204と誤検知して、被乾燥物の存在しない範囲に送風を継続するような無駄な運転を回避することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜3と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS20以降の制御方法が実施の形態3と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜3と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図14は、本発明の実施の形態4における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図14のステップS1乃至18は実施の形態1、ステップS19は実施の形態2、ステップS20は実施の形態3と同様であるため、説明を割愛する。
ステップS20にて室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以下と判定された後(ステップS20のYes)、運転を継続させる運転継続時間tを設定し(ステップS21)、風向変更手段1を駆動させ最後に設定された未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風する(ステップS22)。ステップS22の運転は、運転継続時間tを経過するまで実施し(ステップ23)、運転継続時間tを経過した後は、除湿機の全ての運転を停止して電源をOFFにする(ステップS12)。
このように、室内空気湿度Hが湿度閾値Htrigより小さくなった後も、最後に検出された未乾燥範囲204に運転継続時間tだけ継続して乾燥空気Bを送風するので、最も乾燥しにくい範囲へ集中的に乾燥空気Bを送風することができるので、被乾燥物の乾燥ムラを確実に防ぐことができると共に、被乾燥物の部分的な過乾燥を回避することもできる。
また、ステップS22において、運転継続時間tが経過するまで未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しているが、例えば未乾燥範囲204でなく被乾燥物が存在すると想定される被乾燥物範囲203へ乾燥空気Bを送風するようにしても良い。これにより、被乾燥物全体に乾燥空気Bを送風するので、被乾燥物の乾燥仕上がり状態を均一にすることができる。
また、ステップS21における運転継続時間tの設定は、ステップS8やステップS13で検出される室内空気温度Tや、ステップS20で検出される室内空気湿度Hの過渡特性を反映して、例えば室内空気温度Tが高温の場合は運転継続時間tを短めに、室内空気湿度Hが急激に低下していた場合には運転継続時間tを長めに設定するのが望ましい。このとき、ステップS21の段階では、ステップS11およびステップS20において既に乾燥が終了していると判定されているため、湿度閾値Htrigと運転継続時間tで運転終了時間を設定する従来の制御方法と比較して短く、少なくとも運転開始からステップS20の室内空気湿度Hによる判定までに要した時間よりも短く設定できるので、被乾燥物を過乾燥することなく乾燥時間を短縮することができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜4と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS10及び/又はS16での未乾燥範囲204の設定方法が実施の形態1〜4と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜4と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図15は、本発明の実施の形態5における、赤外線センサ6による検出データの概念図である。
実施の形態5において、205a、205b、205cはそれぞれステップS10及び/又はS16において、赤外線センサ6によって検出された表面温度が第2の温度閾値Ttrig2より低い分割エリア201であり、これを未乾燥中心範囲として設定している。また、204a、204b、204cはそれぞれ対応する未乾燥中心範囲205a〜cの外周にある分割エリア201を1個分拡大した範囲であり、これを未乾燥範囲として設定している。そして、各未乾燥範囲204a〜cを長方形形状に囲んだ範囲を未乾燥範囲204として設定している。
このように、被乾燥物の乾燥が終了していない第2の温度閾値Ttrig2より表面温度が低い分割エリア201を未乾燥中心範囲205とし、未乾燥中心範囲205の外周にあるそれぞれの分割エリア201を1個分拡大した範囲を未乾燥範囲204として設定することにより、乾燥空気Bの送風によって被乾燥物が揺動して、瞬間的に未乾燥中心範囲205として判定されないということを防ぐことができる。また、未乾燥状態である未乾燥中心範囲205の周りにも乾燥空気Bがあたることにより、時間経過によって未乾燥中心範囲205の水分が周りに拡散して未乾燥範囲204が拡大することを抑制することができ、これにより被乾燥物を乾燥するのにかかる時間を短縮することが出来る。
図15では、未乾燥中心範囲205の外周にあるそれぞれの分割エリア201を1個分拡大した範囲を未乾燥範囲204として設定しているが、未乾燥中心範囲205の外周にある分割エリア201のうち、縦方向、あるいは横方向の分割エリア201のみを拡大して未乾燥範囲204を設定してもよい。なぜなら、乾燥空気Bの送風によって起きる被乾燥物の揺動は幅方向には起きにくく、揺動方向は一方向になる可能性が高い(上干しの場合は縦方向、前干しの場合は横方向)。したがって、未乾燥中心範囲205を拡大するエリアを縦横どちらか一方に限定することにより、無駄な送風範囲を削減でき、被乾燥物を乾燥するのにかかる時間を短縮することが出来る。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜5と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS11の有無、及びステップS21の運転継続時間tの設定方法が実施の形態3又は実施の形態4と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜5と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図16は、本発明の実施の形態6における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図16のステップS1乃至10、およびステップS13乃至18は実施の形態1、ステップS19は実施の形態2、ステップS20は実施の形態3、ステップ22乃至23は実施の形態4と同様であるため、説明を割愛する。
ステップS10において、未乾燥状態が存在する範囲として未乾燥範囲204が設定された後、室内空気湿度センサ4によって検出される室内空気湿度Hと湿度閾値Htrigを比較し(ステップS20)、室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以上だった場合は(ステップS20のNo)、ステップS19以降のステップを実施する。
以上ステップ20、ステップS13乃至19の動作を、被乾燥物に乾燥空気Bを送風しながら未乾燥範囲204を再抽出する工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程13とする。このような制御方法にすることにより、例えば低温の窓面や壁面を未乾燥範囲204と誤検知して、被乾燥物の存在しない範囲に送風を継続するような無駄な運転を回避することができる。加えて、室内空気湿度Hによって除湿機の運転を終了するようにしているので、赤外線センサ6で検出することができない部分(例えば被乾燥物の裏面や、並んで置かれた別の被乾燥物によって隠れてしまった面など)の乾燥状態も含めて被乾燥物の乾燥状態を検知することが出来る。これにより、確実に被乾燥物を乾燥することが出来る。
また、室内空気湿度Hが湿度閾値Htrig以下だった場合は(ステップS20のYes)、被乾燥物の中に未乾燥範囲204が存在するか判断し(ステップS21a)、被乾燥物の中に未乾燥範囲204が存在しない場合は(ステップS21aのNo)、被乾燥物の乾燥がほぼ終了していると判断し運転継続時間tcに第1の運転継続時間tc1を設定し(ステップS21b)、未乾燥範囲204が存在すると判断された場合は(ステップS21aのYes)、被乾燥物に未乾燥な部分があると判断し運転継続時間tcに第1の運転継続時間tc1よりも長い第2の運転継続時間tc2を設定する(ステップS21c)。その後、風向変更手段1を駆動させ最後に設定された未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風する(ステップS22)。ステップS22の運転は、運転継続時間tcが経過するまで実施し(ステップ26)、運転継続時間tcが経過した後は、除湿機の全ての運転を停止して電源をOFFにする(ステップS12)。
以上ステップS20乃至S23、ステップS12の動作を、被乾燥物が乾燥したことを判断し、除湿機の運転を終了する乾燥終了判断工程12とする。
このように、室内空気湿度Hと湿度閾値Htrigの比較により被乾燥物の乾燥を検知する場合は、例えば実施の形態4のように乾燥終了判断工程12において最後に検出された未乾燥範囲204に運転継続時間tcが経過するまで乾燥空気Bを送風するようにしても良い。これにより、被乾燥物が未乾燥の状態で除湿機の運転が停止することを、防止することが出来る。また、未乾燥範囲204の有無によって運転継続時間tcの長さを調節することにより、被乾燥物の過乾燥を抑制しつつ、被乾燥物を乾燥させることが出来る。ここで、第2の運転継続時間tc2については、少なくとも運転開始からステップS20の室内空気湿度Hによる判定までに要した時間と同等もしくは少し長くなるように設定するのが望ましい。これにより、被乾燥物の過乾燥を引き起こすことなく、仮に未乾燥範囲204の誤検知が発生した場合でも、従来の制御方法と同等の運転時間で停止し、無駄な運転を回避することができる。
また、運転継続時間tcの長さは、ステップS8やステップS13で検出される室内空気温度TやステップS20で検出される室内空気湿度Hの過渡特性を反映して、例えば室内空気温度Tが高温の場合は短めに、室内空気湿度Hが急激に低下していた場合には長めに設定するのが望ましい。
また、未乾燥範囲204が存在すると判断された場合は(ステップS21aのYes)、第2の運転継続時間tc2が経過するまで繰り返し実施しているが、この期間に未乾燥範囲204が無くなった場合には、運転継続時間tcを第2の運転継続時間tc2よりも短い時間に再設定される。再設定される時間は、第1の運転継続時間tc1と同等、もしくは未乾燥範囲204が無くなるまでに要した時間を考慮して第1の運転継続時間tc1よりも短く設定される。これにより、被乾燥物を過乾燥することなく、乾燥させることが出来る。
また、ステップS22において、最後に検出された未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しているが、例えば未乾燥範囲204でなく被乾燥物が存在すると想定される被乾燥物範囲203へ乾燥空気Bを送風するようにしても良い。これにより、被乾燥物全体に乾燥空気Bを送風するので、被乾燥物の乾燥仕上がり状態を均一にすることができる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜6と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS3乃至S6での被乾燥物範囲203の検出及び設定方法が実施の形態6とは相違する。実施の形態1〜6と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図17は、温水によって洗濯と濯ぎを行い、脱水した被乾燥物を、除湿機によって乾燥させたときの各種温度過渡特性の実測データである。300は室温、305aは温水洗濯・脱水後の熱容量の大きい被乾燥物の表面温度、305bは温水洗濯・脱水後の熱容量の小さい被乾燥物の表面温度である。
温水で洗濯・脱水した被乾燥物の表面温度305a、305bは、除湿機によって乾燥運転を開始した直後は室温300より高い温度となっているが、乾燥が進むにつれて気化潜熱が奪われていき、温度が徐々に低下していく。そして、ある程度の時間が経過すると室温300より低い温度で安定する。この表面温度の低下速度や安定する温度は、室温300や被乾燥物の熱容量などによって異なるが、表面温度が室温300より低くなるという傾向は同様である。また、温水で洗濯・脱水しない場合であっても、例えば、被乾燥物を一旦室外に干して乾燥させるなどして、被乾燥物の表面温度が室温300より高い状態で除湿機の運転を開始した場合においても、被乾燥物の乾燥が終了していなければ、気化潜熱が奪われていき被乾燥物の表面温度が低下するため、同様の傾向を示す。
このような初期の表面温度が高い被乾燥物を乾燥させる場合には、実施の形態1の図7で示したステップS6の判断方法では、実際には被乾燥物が存在する分割エリア201の表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より高くなり、被乾燥物範囲203として抽出できない可能性がある。
そこで、実施の形態7では、除湿機の起動時における被乾燥物範囲検出工程10を、被乾燥物の表面温度が室温より低い温度になるまで複数回繰り返して実施するようにしている。これにより、被乾燥物の初期表面温度や熱容量に依らず、被乾燥物範囲203を確実に検出することが可能となる。なお、被乾燥物範囲検出工程10を複数回繰り返して実施した際、分割エリア201の表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より1回でも低くなった分割エリア201を被乾燥物範囲203として抽出してもよいが、被乾燥物の表面温度が充分低下していると想定される、被乾燥物範囲検出工程10を繰り返す回数をあらかじめ決めておき、最後の被乾燥物範囲検出工程10において検出した結果のみを使用して被乾燥物範囲203を設定してもよい。
実施の形態8.
本発明の実施の形態8に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜7と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS15乃至S16での未乾燥範囲204の検出及び設定方法が実施の形態6と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜7と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図18は、一般的な乾燥理論に基づいた、周囲空気温湿度一定環境における被乾燥物の乾燥特性曲線図である。図18において、306は周囲空気温湿度一定環境下の被乾燥物の表面温度、307は被乾燥物の周囲空気温度、500は被乾燥物の含水率である。また、501は限界含水率、502は平衡含水率といい、503は予熱期間、504は恒率期間、505は減率期間、506は乾燥終了期間を示している。ここで、被乾燥物の含水率500は、(W−W0)/W0という式から算出される(水分を含んだ被乾燥物の重量をW、被乾燥物の乾量をW0)。
被乾燥物を一定の温度、湿度、空気流速に保たれた環境に設置した場合、まず、乾燥が進行する前の状態である予熱期間503に入る。予熱期間503では、被乾燥物の含水率500が低下し始め、被乾燥物の表面温度306が徐々に上昇する。その後、被乾燥物の表面が濡れ面状態を維持しながら乾燥していく恒率期間504に入る。恒率期間504では、被乾燥物の表面温度306が一定のまま被乾燥物の含水率500が直線的に一定の割合で低下する。その後、被乾燥物の表面に乾き面が発生しはじめる減率期間505に入る。減率期間505では、被乾燥物の表面温度306が周囲空気温度307に向かって上昇する。その後、被乾燥物が乾燥した状態である乾燥終了期間506に入る。乾燥終了期間506では、被乾燥物の含水率500、表面温度306共に一定の値となる。ここで、恒率期間504から減率期間505に移行するときの含水率を限界含水率501、乾燥がそれ以上進行しない含水率、つまりは乾燥終了期間506での含水率を平衡含水率502と呼んでいる。
そこで実施の形態8では、ステップS15において、未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201の表面温度を赤外線センサ6によって検出するとともに、表面温度の時間的変化を算出し、分割エリア201の表面温度が室温300より高く、且つ表面温度の時間的変化がなくなったことを検出したとき、ステップS16において、分割エリア201の乾燥が終了したと判断し、それ以外の分割エリア201を未乾燥範囲204として再設定する。このように、被乾燥物の含水率500が平衡含水率502に到達し、且つ被乾燥物の表面温度306が周囲空気温度307と同等なったことを検出することによって、被乾燥物が乾燥したと判断することにより、確実に被乾燥物を乾燥することが出来る。
次に、実際に除湿器を用いて被乾燥物を乾燥させたときの被乾燥物の乾燥特性曲線図について説明する。図19は、実施の形態8における、被乾燥物を乾燥させたときの被乾燥物の乾燥特性曲線図である。
図19において、308は被乾燥物の表面温度、309は被乾燥物の裏面温度、ΔTr1、ΔTr2は被乾燥物の表面温度と室温との温度差、ta1、tb1は被乾燥物の表面温度が室温に到達する経過時間、ta2、tb2は被乾燥物の表面が乾燥終了する経過時間、ta3、tb3は被乾燥物の裏面温度が室温に到達する経過時間、ta4、tb4は被乾燥物の裏面が乾燥終了する経過時間である。なお、308a〜309aは乾燥速度の速い被乾燥物、308b〜309bは乾燥速度の遅い被乾燥物に対するものである。ここで、被乾燥物の乾燥速度は、被乾燥物の材料に起因するものだけでなく、除湿器との距離や乾燥空気Bの当たり具合、周囲環境の状況などによって決まるものである。
図18で説明したように、被乾燥物の表面温度306は減率期間505に達すると徐々に上昇し、乾燥終了期間506で周囲空気温度307とほぼ同等となる。しかし、実際の除湿器では、被乾燥物に室温300よりも高い温度の乾燥空気Bを当てて乾燥させているので、被乾燥物への乾燥空気Bの当たり具合や被乾燥物の設置位置などによって被乾燥物の周囲空気温度307が異なり、また被乾燥物の材質などによって乾燥のしやすさが異なるため、図19に示されているように、被乾燥物の表面温度308は、乾燥速度の速い被乾燥物の表面温度308aと、乾燥速度の遅い被乾燥物の表面温度308bのように、乾燥過程における温度上昇特性、及び乾燥終了時の到達温度が異なることがある。
また、一般的に室温300は、除湿機の運転により上昇するものであり、したがって周囲空気温度307同等となる乾燥終了期間506に到達した被乾燥物の表面温度も、室温300に追従して上昇する。
そこで、室内空気温度センサ3により検出された室温300と、被乾燥物の表面温度308との温度差ΔTr1、ΔTr2が、時間的に変化しなくなったときにその被乾燥物が乾燥したと判断するようにしても良い。
このように、被乾燥物の表面温度308と室温300との温度差の時間的変化から被乾燥物の乾燥を判断することによって、乾燥終了期間506におけると到達温度が異なる被乾燥物を同時に干すような場合でも、より高精度に被乾燥物の乾燥を検知することができる。同様に、サーミスタ6bによって検出される乾燥空気Bの温度も室温300に追従して変化することから、被乾燥物の表面温度308と乾燥空気Bの温度との温度差の時間的変化から被乾燥物の乾燥を判断することにより、より高精度に被乾燥物の乾燥を検知することができる。
次に、実施の形態8の具体的な判定方法について説明する。
図20は、本発明の実施の形態8における、乾燥状態の判断方法を示す概念図である。図20の左図は、ステップS15において、未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しながら赤外線センサ6によって検出された、各分割エリア201の表面温度を示したものであり、右図は、各分割エリア201の表面温度の時間的変化をデータ処理した概念図を示したものであり、+記号が前回よりも高い表面温度が検出されたエリア、0記号が前回とほぼ同様の表面温度が検出されたエリアを示している。ここで、前回とほぼ同様の表面温度とは、例えば表面温度の変化量が所定の範囲内に収まったときに付すようにしている(例えば表面温度の変化量が±1度以内など)。なお、1段目がステップS15における1回目の測定結果、2段目がステップS15における2回目の測定結果、三段目がステップS15における3回目の測定結果、一番下段がステップS15における4回目の測定結果を示したものである。
ここで、1回目に記載されている未乾燥範囲204は、ステップS15より前のステップS10にて検出・設定された未乾燥範囲204であり、2回目以降に記載されている未乾燥範囲204は、ステップS16にて検出・設定された未乾燥範囲204である。また、206はステップS15で検出された被乾燥物の表面温度が室温より低い分割エリアである未乾燥エリアであり、その範囲は未乾燥範囲乾燥工程13を繰り返すごとに被乾燥物の乾燥が進むので、その範囲が狭まっていく。207は被乾燥物の表面温度が室温より高い分割エリアであるが、まだ温度変化がある未乾燥状態の範囲であり、この範囲を準乾燥範囲とする。
まず、1回目のステップS15において、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、制御回路7では、直前の被乾燥物の表面温度の検出結果と今回の検出結果を比較し、前回よりも高い表面温度が検出されたエリアには+記号、前回とほぼ同様の表面温度が検出されたエリアには0記号を示す。
ここで、データ処理マップ208が+記号で且つ未乾燥エリア206以外の範囲が、準乾燥範囲207となる。
2回目のステップS15においても1回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、制御回路7では、直前の被乾燥物の表面温度の検出結果と今回の検出結果を比較し、前回よりも高い表面温度が検出されたエリアには+記号、前回とほぼ同様の表面温度が検出されたエリアには0記号を示す。
ここで、制御回路7では、データ処理マップ208のうち、0記号の値を持ち且つ未乾燥エリア206以外の範囲を乾燥していると判断する。このようにすることにより、確実に被乾燥物の乾燥を検知することが出来る。そして、その後のステップS16において未乾燥範囲204は2回目の右図のように再設定される。なお、未乾燥範囲204が複数点在する場合は、実施の形態1と同様にそれらすべてを含むような長方形の範囲を未乾燥範囲204として設定している。
なお、実施の形態8では0記号の値を持つだけで乾燥していると判断しているが、0記号の値を持つことに加え、室温300以上の範囲(つまり未乾燥エリア206以外の範囲)であるという条件を加えても良い。これにより、例えば乾燥空気Bが当たってもなかなか温度上昇しない非常に濡れ量の多い被乾燥物が含まれていても、これを乾燥していると誤検知すること無く、被乾燥物を乾燥させることが出来る。
3回目のステップS15においても1回目、2回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、制御回路7では、直前の被乾燥物の表面温度の検出結果と今回の検出結果を比較し、前回よりも高い表面温度が検出されたエリアには+記号、前回とほぼ同様の表面温度が検出されたエリアには0記号を示す。
ここで、制御回路7では、データ処理マップ208のうち、0記号の値を持ち且つ未乾燥エリア206以外の範囲を乾燥していると判断し、その後のステップS16において未乾燥範囲204は3回目の右図のように再設定される。なお、未乾燥範囲204が複数点在する場合は、実施の形態1と同様にそれらすべてを含むような長方形の範囲を未乾燥範囲204として設定している。
4回目のステップS15においても1〜3回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、制御回路7では、直前の被乾燥物の表面温度の検出結果と今回の検出結果を比較し、前回よりも高い表面温度が検出されたエリアには+記号、前回とほぼ同様の表面温度が検出されたエリアには0記号を示す。
ここで、制御回路7では、データ処理マップ208のうち、0記号の値を持ち且つ未乾燥エリア206以外の範囲を乾燥していると判断し、その後のステップS16において未乾燥範囲204は4回目の右図のように再設定される。なお、未乾燥範囲204が複数点在する場合は、実施の形態1と同様にそれらすべてを含むような長方形の範囲を未乾燥範囲204として設定している。
このように、被乾燥物の表面温度が室温より高く且つ温度変化が無い分割エリアを、乾燥したエリアとして判断することにより、確実に被乾燥物の乾燥を検知することが出来る。
また、実施の形態8では、上記制御方法をステップS15乃至S16での未乾燥範囲204の検出及び設定方法に用いたものであるが、例えばこの制御方法をステップS9乃至S10での未乾燥範囲204の検出及び設定方法や、ステップS5乃至S6での被乾燥物範囲203の検出及び設定方法に用いても良い。
実施の形態9.
本発明の実施の形態9に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜8と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS15乃至S16での未乾燥範囲204の検出及び設定方法が実施の形態8と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜8と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図21は、本発明の実施の形態9における、乾燥状態の判断方法を示す概念図である。
図21の左図は、ステップS15において、未乾燥範囲204へ乾燥空気Bを送風しながら赤外線センサ6によって検出された、各分割エリア201の表面温度を示したものであり、右図は、各分割エリア201の表面温度の時間的変化をデータ処理した概念図を示したものである。なお、1段目がステップS15における1回目の測定結果、2段目がステップS15における2回目の測定結果、三段目がステップS15における3回目の測定結果、一番下段がステップS15における4回目の測定結果を示したものである。
ここで、1回目及び2回目に記載されている未乾燥範囲204は、ステップS15より前のステップS10にて検出・設定された未乾燥範囲204であり、3回目以降に記載されている未乾燥範囲204は、ステップS16にて検出・設定された未乾燥範囲204である。また、206はステップS15で検出された被乾燥物の表面温度が室温より低い分割エリアである未乾燥エリアであり、その範囲は未乾燥範囲乾燥工程13を繰り返すごとに被乾燥物の乾燥が進むので、その範囲が狭まっていく。207aは被乾燥物の表面温度が室温より高い分割エリアであるが、まだ乾燥していると判断されていない範囲であり、この範囲を準乾燥範囲とする。
なお、実施の形態9では、3回連続で準乾燥範囲207と判定されると、その範囲が乾燥したと判断する制御を行っている。
まず、1回目のステップS15において、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、未乾燥エリア206に対応するデータ処理マップ208のエリアの値を0に設定する。また、未乾燥エリア206以外のデータ処理マップ208のエリアの値を1加算する。
ここで、データ処理マップ208の値1を有する範囲は、被乾燥物の表面温度が室温300より高くなったが、まだ乾燥したと判断されていない範囲である準乾燥範囲207aとなる。
2回目のステップS15においても1回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、未乾燥エリア206に対応するデータ処理マップ208のエリアの値を0に設定する。また、未乾燥エリア206以外のデータ処理マップ208のエリアの値を1加算する。
ここで、データ処理マップ208の値1及び2を有する範囲は、被乾燥物の表面温度が室温300より高くなったが、まだ乾燥したと判断されていない範囲である準乾燥範囲207aとなる。
3回目のステップS15においても1回目、2回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、未乾燥エリア206に対応するデータ処理マップ208のエリアの値を0に設定する。また、未乾燥エリア206以外のデータ処理マップ208のエリアの値を1加算する。
ここで、制御回路7では、データ処理マップ208のうち、3以上の値を持っている範囲を乾燥していると判断する。そして、その後のステップS16において未乾燥範囲204は3回目の右図のように再設定される。なお、未乾燥範囲204が複数点在する場合は、実施の形態1と同様にそれらすべてを含むような長方形の範囲を未乾燥範囲204として設定している。
4回目のステップS15においても1〜3回目と同様に、未乾燥範囲204に対して乾燥空気Bの送風と、赤外線センサ6による被乾燥物の表面温度の検出を行う。このとき、未乾燥エリア206に対応するデータ処理マップ208のエリアの値を0に設定する。また、未乾燥エリア206以外のデータ処理マップ208のエリアの値を1加算する。
ここで、制御回路7では、データ処理マップ208のうち、3以上の値を持っている範囲を乾燥していると判断する。そして、その後のステップS16において未乾燥範囲204は4回目の右図のようにさらに狭い範囲に再設定される。
このように、データ処理マップ208を備え、その値が所定の回数N(実施の形態9では3)以上となったエリアを乾燥したと判断することで、実施の形態8のように被乾燥物の表面温度の差分データを算出しなくても、容易に被乾燥物の乾燥を検知することが出来る。
なお、この所定の値Nの数は、それぞれの分割エリア201において、表面温度が室温に到達したときの除湿機運転開始からの経過時間に応じて設定するのが望ましい。なぜなら、図19にも示すように、乾燥速度が速い被乾燥物は、乾燥速度が遅い被乾燥物に比べ、裏面まで乾燥するのにかかる時間が短いことがわかる(つまり、(ta4−ta2)<(tb4−tb2)ということ)。
ここで、表面温度が室温に到達するのが速いエリアは、乾燥速度の速い被乾燥物であると推測できるので、所定の値Nが小さな値でも被乾燥物の十分に乾燥することが出来る。また、表面温度が室温に到達するのが遅いエリアは、乾燥速度の遅い被乾燥物であると推測できるので、所定の値Nを大きな値にすることにより確実に乾燥することが出来るようになる。
このように、表面温度が室温に到達したときの除湿機運転開始からの経過時間に応じて時間的変化を検出する時間の長さを変えることにより、より効率良くそして確実に被乾燥物を乾燥させることが出来る。これにより、被乾燥物を乾燥させるためにかかる時間を短くすることができると共に、エネルギーの消費を減らすことができる。
また、この所定の値Nの数は、未乾燥範囲204の面積に応じて設定しても良い。具体的には、未乾燥範囲204が全走査範囲200と同等に大きいようなときに準乾燥範囲206となるエリアは、乾燥速度の速い被乾燥物のエリアであると推測できるので、所定の値Nが小さな値でも十分に被乾燥物を乾燥することが出来る。また、未乾燥範囲204が小さいようなときに準乾燥範囲206となるエリアは、乾燥速度の遅い被乾燥物のエリアであると推測できるので、所定の値Nを大きな値にすることにより被乾燥物を確実に乾燥することが出来るようになる。
このように、未乾燥範囲204に応じて設定することにより、被乾燥物の乾燥速度に合わせて時間的変化を検出する時間の長さを変えられるので、より効率よくそして確実に被乾燥物を乾燥させることが出来る。これにより、被乾燥物を乾燥させるためにかかる時間を短くすることができると共に、エネルギーの消費を減らすことができる。
また、実施の形態9では、上記制御方法をステップS15乃至S16での未乾燥範囲204の検出及び設定方法に用いたものであるが、例えばこの制御方法をステップS9乃至S10での未乾燥範囲204の検出及び設定方法や、ステップS5乃至S6での被乾燥物範囲203の検出及び設定方法に用いても良い。
実施の形態10.
本発明の実施の形態10に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜9と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS4における第1の温度閾値Ttrig1の設定方法、及び/又はステップS8及び/又はS14における第2の温度閾値Ttrig2の設定方法が実施の形態1〜9と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜9と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図22は、本発明の実施の形態10における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図22のステップS3a乃至S4、及び/又はステップS7a乃至S8、及び/又はステップS13a乃至S14以外は実施の形態1と同様であるため、説明を割愛する。
除湿運転を開始(ステップS2)した後、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを、室内湿度温度センサ4により室内空気湿度Hを検出し(ステップS3a)、制御回路7は室内空気温度Tを用いて、第1の温度閾値Ttrig1=T−αwetとして設定する(ステップS4)。このとき室内空気温度Tとの温度差αwetとして、例えば表1に示したように、室内空気温度Tをn個の温度帯、室内空気湿度Hをm個の湿度帯に分割し、それぞれの温湿度帯に対して温度差αwet(1,1)〜αwet(n,m)を設定しておき、ステップS3aにおいて検出された室内空気温度Tおよび室内空気湿度Hに対応した温度差αwetの値を用いて第1の温度閾値Ttrig1を設定する。
Figure 0005310653
ステップS8及びS14における第2の温度閾値Ttrig2の設定ついても同様であり、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)を設定しておき、ステップS7a及びS13aにおいて室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを、室内湿度温度センサ4により室内空気湿度Hを再度検出し、検出された温湿度に対応した温度差αdryの値を用いて第2の温度閾値Ttrig2=T−αdryとして設定する。なお、実施の形態1でも示したように、第1の温度閾値Ttrig1が室内空気温度Tより明らかに低温である被乾燥物(被乾燥物範囲203)を抽出するための閾値であるのに対し、第2の温度閾値Ttrig2は被乾燥物範囲203内における未乾燥の部分(未乾燥範囲204)を抽出するための閾値である。よって、第2の温度閾値Ttrig2は第1の温度閾値Ttrig1より高温に設定する必要があることから、被乾燥物の乾燥による温度上昇分を考慮してαdryはαwetより小さく設定する。
水分を含んでいる被乾燥物を室内に静置した場合、被乾燥物の表面温度は洗濯あるいは脱水直後の低温状態から変化し、理論的には室内の湿球温度付近で安定する。室内空気温度T(乾球温度)と湿球温度の温度差αwetは、同じ温度Tであれば湿度Hが高いほど小さく、同じ湿度Hであれば温度Tが低いほど小さくなる。したがって表1において、温度差αwet(1,1)〜αwet(n,m)の値を、室内の温湿度環境が低温高湿なほど温度差αwetの値を小さく(αwet(1,m)が最小値)、室内の温湿度環境が高温低湿なほど温度差αwetの値を大きくし(αwet(n,1)が最大値)、第1の温度閾値Ttrig1が湿球温度より若干高くなるように設定する。このように設定することにより、洗濯あるいは脱水直後ではない場合においても、室内の温湿度環境に関わらず被乾燥物を精度良く抽出することができる。また第2の温度閾値Ttrig2についても同様であり、第2の温度閾値Ttrig2が第1の温度閾値Ttrig1より被乾燥物の乾燥による温度上昇分程度高くなるように、温湿度帯ごとに温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)を設定することにより、室内の温湿度環境に関わらず、被乾燥物内にある未乾燥の部分を精度良く検出することができる。
また実施の形態1で述べたように、サーミスタ6bにより検出された乾燥空気Bの温度Tとの温度差βを用いて第1の温度閾値Ttrig1及び/又は第2の温度閾値Ttrig2を設定する場合についても、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差βwet(1,1)〜βwet(n,m)及び/又は温度差βdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応したβwet及び/又はβdryの値を用いて第1の温度閾値Ttrig1=T−βwet、第2の温度閾値Ttrig2=T−βdryとして設定すればよい。このとき、室内空気温度Tに対する乾燥空気Bの温度Tの温度上昇分を考慮して、βwet(1,1)〜βwet(n,m)及び/又はβdry(1,1)〜βdry(n,m)を、αwet(1,1)〜αwet(n,m)及び/又はαdry(1,1)〜αdry(n,m)よりも大きく設定すれば同様の効果が得られる。
また実施の形態8では、被乾燥物の表面温度308が、室内空気温度センサ3により検出された室温300(=室内空気温度T)より高く、且つ温度変化がない、すなわち室温300と被乾燥物の表面温度308との温度差(図19中のΔTr1、ΔTr2)が、時間的に変化しなくなった分割エリア201を、乾燥したエリアとして判断しているが、基準温度として室温300ではなく第2の温度閾値Ttrig2を用い、被乾燥物の表面温度308が第2の温度閾値Ttrig2より高く、且つ第2の温度閾値Ttrig2と被乾燥物の表面温度308との温度差が、時間的に変化しなくなった被乾燥物を乾燥したと判断するようにしても良い。このとき、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)あるいはβdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応したαdryあるいはβdryの値を用いて第2の温度閾値をTtrig2=T−αdryあるいはTtrig2=T−βdryとして設定することにより、室内の温湿度環境や被乾燥物の距離によって被乾燥物の表面温度308が室温300に到達しないような場合においても、高精度に被乾燥物の乾燥を検知することができる。
また実施の形態9では、データ処理マップ208を備え、その値が所定の回数N以上となったエリアを乾燥したと判断し、この所定の値Nの数は、それぞれの分割エリア201において、被乾燥物の表面温度308が室温300に到達したときの除湿機運転開始からの経過時間に応じて設定しているが、基準温度として室温300ではなく第2の温度閾値Ttrig2を用い、被乾燥物の表面温度308が第2の温度閾値Ttrig2に到達するまでの経過時間に応じて所定の値Nの数を設定しても良い。このとき、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)あるいはβdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応したαdryあるいはβdryの値を用いて第2の温度閾値をTtrig2=T−αdryあるいはTtrig2=T−βdryとして設定することにより、室内の温湿度環境や被乾燥物の距離によって被乾燥物の表面温度308が室温300に到達しないような場合においても、より効率良くそして確実に被乾燥物を乾燥させることが出来る。これにより、被乾燥物を乾燥させるためにかかる時間を短くすることができると共に、エネルギーの消費を減らすことができる。
実施の形態11.
本発明の実施の形態11に係る除湿機は、除湿機の構成については上記の実施の形態1〜10と同じであり、除湿機の制御方法におけるステップS4における第1の温度閾値Ttrig1の設定方法、及び/又はステップS8及び/又はS14における第2の温度閾値Ttrig2の設定方法が実施の形態1〜10と相違する。以下、相違点を中心に説明する。また、実施の形態1〜10と同じ部分にはこれと同じ符号を付して、一部の説明を省略する。
図23は、本発明の実施の形態11における、赤外線センサ6による検出データの概念図であり、(A)は図8で示したような「上干し」想定時、(B)は図10で示したような「前干し」想定時の概念図である。
実施の形態11において、209は、表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より低く、被乾燥物が存在すると想定される分割エリアであり、これらの分割エリアを全て含む長方形範囲が被乾燥物範囲203として設定される。210は、全走査範囲200の中で、被乾燥物が存在する可能性が低いと想定されるコーナー範囲であり、図23では、一般的な「上干し」及び「前干し」のどちらの想定においても、被乾燥物範囲203に含まれる可能性の低い、四隅の分割エリアをコーナー範囲210として設定している。ここでは、四隅の各9個の分割エリアをコーナー範囲210として設定している。なお、コーナー範囲210は図23に示すように長方形に設定しても良いし、隅を含むいくつかの範囲を組み合わせた範囲でも良い。一方の211は、被乾燥物が存在する可能性が高いと想定されるセンター範囲で、図23では、横ルーバー方向及び縦ルーバー方向のどちらの方向においてもコーナー範囲210と重ならない、中心部分の長方形範囲をセンター範囲211として設定している。
図24は、本発明の実施の形態11における除湿機の制御方法を示すフローチャートである。図24のステップS4a乃至S6、及び/又はステップS8乃至S9以外は実施の形態1と同様であるため、説明を割愛する。
室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを検出(ステップS3)した後、制御回路7は室内空気温度Tを用いて第1の温度閾値Ttrig1を設定する(ステップS4a)。このとき第1の温度閾値Ttrig1として、例えば表2に示したように、室内空気温度Tをn個の温度帯に分割し、各温度帯においてもLv_1〜Lv_kのk段階の感度レベルに分割しTtrig1(1,1)〜Ttrig1(n,k)を設定しておく。各温度帯において、最低レベルLv_1におけるTtrig1が最も低温、最高レベルLv_kにおけるTtrig1が最も高温となるような温度とし、ステップS4aでは、ステップS3において検出された室内空気温度Tに対応した温度帯における最高レベルの第1の温度閾値Ttrig1を設定する。ここでは例として、検出された室内空気温度TがTa(n)〜Ta(n+1)の温度帯に含まれるとし、第1の温度閾値はTtrig1(n,k)に設定されたものとする。
Figure 0005310653
次に制御回路7からの信号により風向変更手段1を駆動させ、全走査範囲200へ乾燥空気Bを送風しながら各分割エリア201にある物体の表面温度を赤外線センサ6によって検出する(ステップS5)。次に、ステップS4aで設定した最高レベルの第1の温度閾値Ttrig1(n,k)と、ステップS5で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し(ステップS5a)、図23で示した4個のコーナー範囲210において、表面温度が第1の温度閾値Ttrig1(初回は最高レベルのTtrig1(n,k))より低い分割エリア201が存在するコーナー範囲210の数を判断する(ステップS5b)。第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在する低温のコーナー範囲210の数が所定個数以下(本実施の形態では1個以下)の場合(ステップS5bのYes)、現在の第1の温度閾値Ttrig1が最高レベルTtrig1(n,k)で設定されているかを判断し(ステップS4b)、最高レベルTtrig1(n,k)で設定されていれば(ステップS4bのYes)、第1の温度閾値Ttrig1の値を最高レベルTtrig1(n,k)で確定させる(ステップS4c)。
なお、ステップS5bの判断基準となるコーナー範囲210の数を、所定個数=1個として設定しているが、この数は1個に限られたものでは無く、例えば0個や2個、3個であっても良い。ただし、この数は、少ないほど精度良く被乾燥物の存在範囲を検知することが出来る。
第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在する低温のコーナー範囲210の数が上記所定個数より大きい(本実施の形態では2個以上)場合(ステップS5bのNo)、現在の第1の温度閾値Ttrig1が最低レベルTtrig1(n,1)で設定されているかを判断し(ステップS4d)、最低レベルTtrig1(n,1)で設定されていれば(ステップS4dのYes)、第1の温度閾値Ttrig1の値を最低レベルTtrig1(n,1)で確定させ(ステップS4c)、最低レベルTtrig1(n,1)で設定されていなければ(ステップS4dのNo)、第1の温度閾値Ttrig1のレベルを1つ下げて再設定し(ステップS4e)、ステップS5aに戻って再設定された第1の温度閾値Ttrig1にてそれ以降のステップを再度実施する。すなわち、第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在する低温のコーナー範囲210の数が2個以上であり続ける限り(コーナー範囲に低温エリアが多い場合)、第1の温度閾値Ttrig1は最低レベルTtrig1(n,1)に到達するまで感度レベルを下げて再設定されることになる。
第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在する低温のコーナー範囲210の数が1個以下で、現在の第1の温度閾値Ttrig1が最高レベルTtrig1(n,k)で設定されてない場合(ステップS4bのNo)、図23で示したセンター範囲211において、表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在するか判断し(ステップS5c)、1個でも存在すれば(ステップS5cのYes)、そのときの第1の温度閾値Ttrig1の値でレベルを確定させ(ステップS4c)、存在しなければ(ステップS5cのNo)、第1の温度閾値Ttrig1のレベルを1つ上げて再設定し(ステップS4f)、再設定された第1の温度閾値Ttrig1の値でレベルを確定させる(ステップS4c)。すなわち、第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア201が存在する低温のコーナー範囲210の数が1個以下の場合(コーナー範囲に低温エリアがほとんどない場合)は、センター範囲211にも低温エリアがない場合に、第1の温度閾値Ttrig1の感度レベルは1回だけ上げて再設定されることになる。
なお、本実施の形態のステップS5cの判断において、センター範囲211に存在する低温エリアの数の閾値を1個として設定しているが、この数は1個に限定されるものでは無く、所定の数が設定されていれば良い。
次に、最終的にステップS4cで確定された感度レベルの第1の温度閾値Ttrig1と、ステップS5で得られた各分割エリア201の表面温度とを比較し、表面温度が第1の温度閾値Ttrig1より低い分割エリア209を全て含む長方形範囲を、被乾燥物が存在する被乾燥物範囲203として設定する(ステップS6)。
次に、室内空気温度センサ3により室内空気温度Tを再度検出し(ステップS7)、制御回路7は新たに検出された室内空気温度Tを用いて第2の温度閾値Ttrig2を設定する(ステップS8)。このとき第2の温度閾値Ttrig2についても、表2に示した第1の温度閾値Ttrig1と同様に、n個に分割された室内空気温度Tの各温度帯に対し、Lv_1〜Lv_kのk段階の感度レベルに分割してTtrig2(1,1)〜Ttrig2(n,k)を設定しておく。なお、実施の形態1でも示したように、第1の温度閾値Ttrig1が室内空気温度Tより明らかに低温である被乾燥物(被乾燥物範囲203)を抽出するための閾値であるのに対し、第2の温度閾値Ttrig2は被乾燥物範囲203内における未乾燥の部分(未乾燥範囲204)を抽出するための閾値であることから、被乾燥物の乾燥による温度上昇分を考慮して、第2の温度閾値Ttrig2(1,1)〜Ttrig2(n,k)は第1の温度閾値Ttrig1(1,1)〜Ttrig1(n,k)より高温に設定する。ステップS8では、ステップS7にて再検出された室内空気温度Tに対応した温度帯において、ステップS4cで確定した第1の温度閾値Ttrig1と同じ感度レベルの第2の温度閾値Ttrig2を設定する。なお図24には図示していないが、ステップS14で設定される第2の温度閾値Ttrig2についても、ステップS13にて再検出された室内空気温度Tに対応した温度帯において、ステップS4cで確定した第1の温度閾値Ttrig1と同じ感度レベルの第2の温度閾値Ttrig2を設定する。
このように、被乾燥物の存在する可能性の低いコーナー範囲210と、被乾燥物の存在する可能性の高いセンター範囲211における、赤外線センサ6による表面温度の検出結果をもとに、被乾燥物の存在する被乾燥物範囲203を抽出するための第1の温度閾値Ttrig1及び/又は被乾燥物の未乾燥範囲204を抽出するための第2の温度閾値Ttrig2の感度レベルを自動的に変更するので、赤外線センサ6の感度個体差や検出対象物までの距離の相違などの環境の変化により、検出温度に誤差が発生した場合においても、その環境に応じて全走査範囲200の中で相対的に被乾燥物を抽出できるので、より精度良く被乾燥物の存在や未乾燥部分を検出することができる。
ここで、第1の温度閾値Ttrig1及び/又は第2の温度閾値Ttrig2として、表2に示したように、n個に分割された室内空気温度Tの各温度帯に対し、Lv_1〜Lv_kのk段階の感度レベルに分割して、Ttrig1(1,1)〜Ttrig1(n,k)及び/又はTtrig2(1,1)〜Ttrig2(n,k)を設定しているが、実施の形態10と同様に、室内空気湿度Hも考慮した温度差αwet、αdryを用いて、第1の温度閾値Ttrig1=T−αwet及び/又は第2の温度閾値Ttrig2=T−αdryと設定してもよい。すなわち、Lv_1〜Lv_kのk段階の各感度レベルに対して、表1に示したようなn個の温度帯、m個の湿度帯に分割して温度差αwet(1,1)〜αwet(n,m)、αdry(1,1)〜αdry(n,m)を設定しておき(αwet、αdryの設定値はそれぞれn×m×k個)、検出された室内空気温度Tおよび室内空気湿度Hに対応し、且つ図24に従って感度レベルLv_1〜Lv_kを調整した温度差αwet、αdryの値を用いて第1の温度閾値Ttrig1及び/又は第2の温度閾値Ttrig2を設定する。このとき同じ温湿度帯であれば、感度レベルが小さいほど温度差αwet、αdryの値を大きく設定し、したがって温度差αwet、αdryの値は、最低レベルLv_1において最も高温低湿条件に相当するαwet(n,1)、αdry(n,1)が最大値、最高レベルLv_kにおいて最も低温高湿条件に相当するαwet(1,m)、αdry(1,m)が最小値となる。これにより、洗濯あるいは脱水直後ではない場合を含め、室内の温湿度環境に関わらず被乾燥物を精度良く抽出することができ、また、赤外線センサ6の感度個体差や検出対象物までの距離の相違などの環境の変化による検出誤差に加え、室内空気温度Tを検出する室内空気温度センサ3、室内空気湿度Hを検出する室内湿度温度センサ4に誤差が発生した場合においても、その環境に応じて全走査範囲200の中で相対的に被乾燥物を抽出できるので、より精度良く被乾燥物の存在や未乾燥部分を検出することができる。
また実施の形態1で述べたように、サーミスタ6bにより検出された乾燥空気Bの温度Tとの温度差βを用いて第1の温度閾値Ttrig1及び/又は第2の温度閾値Ttrig2を設定する場合についても、Lv_1〜Lv_kのk段階の各感度レベルについて、表1と同様に各温湿度帯に対する温度差βwet(1,1)〜βwet(n,m)及び/又は温度差βdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応し、且つ図24に従って感度レベルLv_1〜Lv_kを調整した温度差βwet及び/又はβdryの値を用いて第1の温度閾値Ttrig1=T−βwet、第2の温度閾値Ttrig2=T−βdryとして設定すればよい。このとき、室内空気温度Tに対する乾燥空気Bの温度Tの温度上昇分を考慮して、βwet(1,1)〜βwet(n,m)及び/又はβdry(1,1)〜βdry(n,m)を、αwet(1,1)〜αwet(n,m)及び/又はαdry(1,1)〜αdry(n,m)よりも大きく設定すれば同様の効果が得られる。
また実施の形態8では、被乾燥物の表面温度308が、室内空気温度センサ3により検出された室温300(=室内空気温度T)より高く、且つ温度変化がない、すなわち室温300と被乾燥物の表面温度308との温度差(図19中のΔTr1、ΔTr2)が、時間的に変化しなくなった分割エリア201を、乾燥したエリアとして判断しているが、基準温度として室温300ではなく第2の温度閾値Ttrig2を用い、被乾燥物の表面温度308が第2の温度閾値Ttrig2より高く、且つ第2の温度閾値Ttrig2と被乾燥物の表面温度308との温度差が、時間的に変化しなくなった被乾燥物を乾燥したと判断するようにしても良い。このとき、Lv_1〜Lv_kのk段階の各感度レベルについて、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)あるいはβdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応し、且つ図24に従って感度レベルLv_1〜Lv_kを調整したαdryあるいはβdryの値を用いて第2の温度閾値をTtrig2=T−αdryあるいはTtrig2=T−βdryとして設定することにより、室内の温湿度環境や被乾燥物の距離によって被乾燥物の表面温度308が室温300に到達しないような場合に、赤外線センサ6や室内空気温度センサ3、室内湿度温度センサ4に検出誤差が発生しても、感度レベルを変化させて被乾燥物の乾燥を検知することができる。
また実施の形態9では、データ処理マップ208を備え、その値が所定の回数N以上となったエリアを乾燥したと判断し、この所定の値Nの数は、それぞれの分割エリア201において、被乾燥物の表面温度308が室温300に到達したときの除湿機運転開始からの経過時間に応じて設定しているが、基準温度として室温300ではなく第2の温度閾値Ttrig2を用い、被乾燥物の表面温度308が第2の温度閾値Ttrig2に到達するまでの経過時間に応じて所定の値Nの数を設定しても良い。このとき、Lv_1〜Lv_kのk段階の各感度レベルについて、表1と同様に各温湿度帯に対して温度差αdry(1,1)〜αdry(n,m)あるいはβdry(1,1)〜βdry(n,m)を設定しておき、検出された室内空気温度T及び室内空気湿度Hに対応し、且つ図24に従って感度レベルLv_1〜Lv_kを調整したαdryあるいはβdryの値を用いて第2の温度閾値をTtrig2=T−αdryあるいはTtrig2=T−βdryとして設定することにより、室内の温湿度環境や被乾燥物の距離によって被乾燥物の表面温度308が室温300に到達しないような場合に、赤外線センサ6や室内空気温度センサ3、室内湿度温度センサ4に検出誤差が発生しても、感度レベルを変化させて確実に被乾燥物を乾燥させることが出来る。これにより、被乾燥物を乾燥させるためにかかる時間を短くすることができると共に、エネルギーの消費を減らすことができる。
1 風向変更手段、1a 縦方向ルーバー、1b 横方向ルーバー、1c 縦方向回転モータ、1d 横方向回転モータ、2 送風ファン、2a ファン回転モータ、3 室内空気温度センサ、4 室内湿度温度センサ、5 除湿手段、6 赤外線センサ、6a 赤外線吸収膜、6b サーミスタ、7 制御回路、10 被乾燥物範囲検出工程、11 未乾燥範囲送風工程、12 乾燥状態判断工程、13 未乾燥範囲乾燥工程、100 除湿機筐体、101 吸込口、102 貯水タンク、103 排気口、200 全走査範囲、201 分割エリア、202 サンプリング範囲、202a サンプリング中心点、203 被乾燥物範囲、203a 横ルーバー方向最小座標、203b 横ルーバー方向最大座標、203c 縦ルーバー方向最小座標、203d 横ルーバー方向最大座標、204 未乾燥範囲、205 未乾燥中心範囲、206 被乾燥物の表面温度が室温より低い分割エリア、207 準乾燥範囲、208 データ処理マップ、209 被乾燥物の表面温度が第1の温度閾値より低い分割エリア、210 コーナー範囲、211 センター範囲、300 室温、301 熱電対により測定した被乾燥物の表面温度、302 乾燥空気の温度、303 赤外線センサによって検出された被乾燥物の表面温度、304 補正表面温度、305a 温水洗濯・脱水後の被乾燥物(熱容量大)の表面温度、305b 温水洗濯・脱水後の被乾燥物(熱容量小)の表面温度、306 周囲空気温湿度一定環境下の被乾燥物の表面温度、307 被乾燥物の周囲空気温度、308a 被乾燥物(乾燥速度速い)の表面温度、308b 被乾燥物(乾燥速度遅い)の表面温度、309a 被乾燥物(乾燥速度速い)の裏面温度、309b 被乾燥物(乾燥速度遅い)の裏面温度、400 被乾燥物、500 被乾燥物の含水率、501 限界含水率、502 平衡含水率、503 予熱期間、504 恒率期間、505 減率期間、506 乾燥終了期間、A 室内空気、B 乾燥空気、C 凝縮水

Claims (32)

  1. 被乾燥物を含む領域の第1の表面温度を非接触にて検出し、該第1の表面温度と第1の温度閾値とを比較して前記被乾燥物を含む領域から前記被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と
    前記被乾燥物範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、前記被乾燥物範囲の被乾燥物の第2の表面温度を非接触にて検出し、該第2の表面温度と設定された第2の温度閾値とを比較して前記被乾燥物のうち未乾燥状態が存在する未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と
    前記未乾燥範囲検出工程において前記未乾燥範囲の抽出されたことを検知すると、前記第2の温度閾値を再設定し、前記被乾燥物の中の前記未乾燥範囲に向けて前記乾燥空気を送風すると共に、前記被乾燥物範囲の被乾燥物の第3の表面温度を非接触にて検出し、該第3の表面温度と前記再設定された前記第2の温度閾値とを比較して前記未乾燥範囲を再抽出するという小工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程と、を有する除湿機の制御方法であって
    前記未乾燥範囲乾燥工程において、前記未乾燥範囲が抽出されなかったとき前記被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿機の運転を終了す
    ことを特徴とする除湿機の制御方法
  2. 前記未乾燥範囲乾燥工程によって前記被乾燥物が乾燥したと判断された後、室内空気の湿度と予め設定された湿度閾値を比較し、前記室内空気の湿度が前記湿度閾値以下になるまで除湿機の運転を継続す
    ことを特徴とする請求項1に記載の除湿機の制御方法
  3. 前記室内空気の湿度が前記湿度閾値以下になった後も、運転継続時間の間、除湿機の運転を継続する
    ことを特徴とする請求項に記載の除湿機の制御方法
  4. 前記運転継続時間の間は、除湿機の運転開始から前記未乾燥範囲乾燥工程によって前記被乾燥物が乾燥終了と判断されるまでに要した時間より短くす
    ことを特徴とする請求項3に記載の除湿機の制御方法
  5. 前記運転継続時間の間は、前記未乾燥範囲乾燥工程において順次繰り返して行われた小工程のうちの最後の小工程で抽出された前記未乾燥範囲に向けて前記乾燥空気を放出するように前記乾燥空気の風向を調節する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の除湿機の制御方法
  6. 前記運転継続時間の間は、前記被乾燥物範囲に向けて前記乾燥空気を放出するように前記乾燥空気の風向を調節すること
    を特徴とする請求項3または請求項4に記載の除湿機の制御方法
  7. 被乾燥物を含む領域の第1の表面温度を非接触にて検出し、該第1の表面温度と第1の温度閾値とを比較して前記被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出する被乾燥物範囲検出工程と
    前記被乾燥物範囲に向けて乾燥空気を送風すると共に、前記被乾燥物範囲の被乾燥物の第2の表面温度を非接触にて検出し、該第2の表面温度と設定された第2の温度閾値とを比較して前記被乾燥物のうち未乾燥状態が存在する未乾燥範囲を抽出する未乾燥範囲検出工程と
    前記未乾燥範囲検出工程において、前記室内空気の湿度が予め設定された湿度閾値より高いときは、前記第2の温度閾値を再設定し、前記被乾燥物の中の前記未乾燥範囲に向けて前記乾燥空気を送風すると共に、前記被乾燥物範囲の被乾燥物の第3の表面温度を非接触にて検出し、該第3の表面温度と前記再設定した前記第2の温度閾値とを比較して前記未乾燥範囲を再抽出する、という小工程を順次繰り返し行う未乾燥範囲乾燥工程と、を有する除湿機の制御方法であって、
    前記未乾燥範囲乾燥工程において、前記室内空気の湿度が前記予め設定された湿度閾値以下になると、除湿機の運転を終了する
    ことを特徴とする除湿機の制御方法
  8. 前記室内空気の湿度が前記湿度閾値以下になった後も、運転継続時間の間、除湿機の運転を継続するこ
    を特徴とする請求項7に記載の除湿機の制御方法。
  9. 記運転継続時間の間は、前記被乾燥物範囲に向けて前記乾燥空気を放出するように前記乾燥空気の風向を調節すること
    を特徴とする請求項8に記載の除湿機の制御方法。
  10. 前記運転継続時間の間は、前記未乾燥範囲に向けて前記乾燥空気を放出するように前記乾燥空気の風向を調節すること
    を特徴とする請求項に記載の除湿機の制御方法。
  11. 前記運転継続時間の間に、前記未乾燥範囲が抽出されなくなった場合には、除湿機の運転を停止すること
    を特徴とする請求項9たは請求項10に記載の除湿機の制御方法。
  12. 前記運転継続時間の間に、前記未乾燥範囲が抽出されなくなった場合には、前記運転継続時間より短い時間で除湿機の運転を停止すること
    を特徴とする請求項9または請求項10に記載の除湿機の制御方法。
  13. 前記未乾燥範囲検出工程及び/又は前記未乾燥範囲乾燥工程における前記乾燥空気の風向を変更するための動作速度は、前記被乾燥物範囲検出工程における前記乾燥空気の風向を変更するための動作速度よりも遅くするこ
    を特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の除湿機の制御方法。
  14. 前記被乾燥物範囲検出工程において被乾燥物範囲が複数抽出した場合、すべての被乾燥物範囲を含めた範囲を前記被乾燥物範囲とすること
    を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の除湿機の制御方法。
  15. 前記未乾燥範囲検出工程及び/又は前記未乾燥範囲乾燥工程において、未乾燥範囲が複数抽出した場合、すべての未乾燥範囲を含めた範囲を前記未乾燥範囲とすること
    を特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  16. 前記第1の温度閾値は、前記室内空気の温度を基準として設定されること
    を特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  17. 前記第2の温度閾値は、前記乾燥空気の温度を基準として設定されること
    を特徴とする請求項1乃至16いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  18. 前記第1の温度閾値及び/又は前記第2の温度閾値は、前記室内空気の温度及び前記室内空気の湿度を基準として設定されること
    を特徴とする請求項1乃至17いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  19. 前記第1の温度閾値及び/又は前記第2の温度閾値は複数レベルの設定値を有し、前記被乾燥物範囲検出工程において、前記表面温度のデータを統計処理することにより、前記レベルが自動的に選択されること
    を特徴とする請求項1乃至18いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  20. 前記第2の温度閾値は前記第1の温度閾値よりも高くしたこと
    を特徴とする請求項乃至19いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  21. 前記未乾燥範囲検出工程及び/又は前記未乾燥範囲乾燥工程において、未乾燥範囲に隣接する領域を含めた範囲を前記未乾燥範囲として設定すること
    を特徴とする請求項乃至20に記載の除湿機の制御方法。
  22. 前記被乾燥物範囲検出工程は、除湿機の運転起動時および第1の更新時間ごとに実施されること
    を特徴とする請求項乃至21いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  23. 前記未乾燥範囲乾燥工程における前記第2の温度閾値は、第2の更新時間ごとに更新されること
    を特徴とする請求項乃至22いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  24. 除湿機の運転起動時に実施される前記被乾燥物範囲検出工程は、被乾燥物を含む領域の前記第1の表面温度を非接触にて複数回の繰り返しで検出し、前記第1の表面温度と前記第1の温度閾値とを比較して前記被乾燥物の存在する被乾燥物範囲を抽出すること
    を特徴とする請求項乃至23いずれかに記載の除湿機の制御方法。

  25. 前記未乾燥範囲検出工程及び/又は前記未乾燥範囲乾燥工程を実施する際に、前記乾燥空気の風向を再設定すること
    を特徴とする請求項乃至24いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  26. 前記未乾燥範囲乾燥工程において、前記第3の表面温度の値と前記表面温度の時間的変化によって、前記未乾燥範囲の乾燥状態を判断すること
    を特徴とする請求項乃至25いずれかに記載の除湿機の制御方法。
  27. 前記未乾燥範囲乾燥工程において、前記第3の表面温度が前記第2の温度閾値より高く、且つ前記表面温度の時間的変化が無いときに、前記未乾燥範囲が乾燥したと判断すること
    を特徴とする請求項26に記載の除湿機の制御方法。
  28. 前記未乾燥範囲乾燥工程において前記第3の表面温度と前記第2の温度閾値との温度差の時間的変化が無いときに、前記未乾燥範囲が乾燥したと判断すること
    を特徴とする請求項26に記載の除湿機の制御方法。
  29. 前記時間的変化は、複数回の前記第3の表面温度の検出結果から算出すること
    を特徴とする請求項27または請求項28に記載の除湿機の制御方法。
  30. 前記時間的変化を得るために用いる前記第3の表面温度の検出結果の数は、除湿機の運転開始から、前記未乾燥範囲の前記第3の表面温度が前記第2の温度閾値に到達するまでの時間に応じて設定されること
    を特徴とする請求項29に記載の除湿機の制御方法。
  31. 前記時間的変化を得るために用いる前記複数回の前記第3の表面温度の検出結果の数は、前記被乾燥物を含む領域の表面温度を非接触にて検出可能な全領域と前記未乾燥範囲との面積比率に応じて設定されること
    を特徴とする請求項29または請求項30に記載の除湿機の制御方法。
  32. 請求項1乃至31のいずれか1項に記載した除湿機の制御方法を備えること
    を特徴とする除湿機。
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