JP4794766B2 - 除湿機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内に吊り下げた衣類の乾燥を行う除湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の除湿機は特願平11−324030号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
以下、その除湿機について説明すると、除湿機の本体前面に吸い込み口、本体天面に吹き出し口を設け、本体内には除湿手段と送風手段を設けている。本体天面の吹き出し口の上方に、洗濯後脱水した衣類を吊り下げ、吹き出し口から除湿された乾燥風を衣類に当てることにより、室内で便利に衣類を乾燥できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の除湿機では、衣類乾燥の運転時間をタイマー設定で行っているが、衣類の乾燥具合は室内の温度および湿度の変化、すなわち乾燥条件の違いで変わるものであり、濡れた衣類を乾燥すると室内の乾燥条件が変化するが、その変化に対応した乾燥運転ができないといった課題があり、運転中の乾燥条件が変化しても衣類の乾燥度合を適切に認識することが要求されている。
【0005】
また、乾燥機の周辺温度、周辺湿度から乾燥運転の継続または停止を決定するようにしても、衣類の乾燥度合いまでは把握できないため、無駄な衣類乾燥運転を継続する場合や、衣類の乾燥不足でも運転を終了するといった課題があり、衣類の乾燥度合を適切に判断し、乾燥運転の継続または停止を精度良く決定できることが要求されている。
【0006】
また、吹出し口付近に設けたヒーターを通電制御して吹出し温度を変化させて運転した場合には、周辺空気に与える影響と衣類の乾燥状態が通常運転時と異なる関係となり、適正な乾燥運転ができないという課題があり、吹出し温度の変化による乾燥度の違いを考慮した衣類乾燥運転が要求されている。
【0007】
また、除湿機の乾燥運転終了時には、室内は運転前に比べ高温状態であり、衣類から放出された水分の影響で絶対湿度は高い状態となり、また乾燥した衣類も高温状態となっているため、この状態で放置された場合、徐々に温度が低下することにより相対湿度は高くなり、乾燥した衣類が再吸湿するという課題があり、この再吸湿を効果的に防ぐことが要求されている。
【0008】
また、乾燥運転終了後に所定時間定められた再吸湿防止運転を行う場合に、再吸湿防止運転の時間設定が適切でないと、衣類の過乾燥などが生じることで、結果的に無駄な運転を行うという課題があり、周辺空気の状態に応じて衣類の再吸湿防止を経済的に行うことが要求されている。
【0009】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、低湿空気を供給する衣類乾燥運転において室内の温度、湿度が変化しても衣類の乾燥度合を適切に認識し、また、衣類の乾燥状態を室内の温度、湿度から算出して判断を行い乾燥運転の終了時間を精度良く決定し、また、機器吹出し空気の温度変化による衣類の乾燥度の違いを考慮して適正に運転制御を行い、また、衣類乾燥の運転終了後は衣類の再吸湿を効果的に防ぐ運転を行い、また、周辺空気の状態に応じて衣類の再吸湿防止をより経済的に行うことを目的としている。
【0010】
本発明の除湿機は上記目的を達成するために、本体内に設けた除湿手段および送風手段と、前記除湿手段および前記送風手段の運転制御を行う制御部と、雰囲気湿度を検出する湿度センサーと、雰囲気温度を検出する温度センサーと、前記本体表面に設けた複数の運転モードから1つを選択して運転操作する操作部を有し、この操作部に設けた衣類乾燥運転を選択したとき、前記制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度および温度センサーの検出温度を受けて雰囲気空気の全熱量と絶対湿度を算出し、また算出した全熱量の等エンタルピー線上の湿度100%から乾燥させたい衣類近傍の絶対湿度を推測し、雰囲気空気の絶対湿度と推測した衣類近傍空気の絶対湿度との差を衣類の乾燥速度(乾燥難易度)として算出し、衣類乾燥運転の制御を可能としたものである。
【0011】
本発明によれば、低湿空気を供給する衣類乾燥運転において室内の温度、湿度が変化しても衣類の乾燥度合を適切に認識することのできる除湿機が得られる。
【0012】
また、他の手段は、制御部は一定時間毎に衣類の乾燥速度(乾燥難易度)の時間積分とした乾燥度Dx(=∫Ttdt)を算出し、温度および湿度条件に応じた衣類乾燥の完了とみなす基準完了乾燥度をあらかじめ記録し、前記乾燥度Dxが前記基準完了乾燥度以上となったときに衣類乾燥運転を終了するものである。
【0013】
本発明によれば、衣類の乾燥状態を室内の温度、湿度から算出して判断し、を行い乾燥運転の終了時間を精度良く決定することのできる除湿機が得られる。
【0014】
また、吹出し口近傍にヒーターを設け、このヒーターを通電しつつ乾燥運転を行う場合に、制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度、および温度センサーの検出温度から算出される衣類の乾燥速度(乾燥難易度)に対し、吹出し空気温度の影響を補正して乾燥度を算出してなるものである。
【0015】
本発明によれば、機器吹出し空気の温度変化による衣類の乾燥度の違いを考慮して適正に運転制御できることのできる除湿機が得られる。
【0016】
また、他の手段は、乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥速度(乾燥難易度)を基準乾燥速度と比較して、それ以降の再吸湿防止運転を送風運転または除湿運転に決定してなるものである。
【0017】
本発明によれば、衣類乾燥の運転終了後は衣類の再吸湿を効果的に防ぐ運転を行うことのできる除湿機が得られる。
【0018】
また、他の手段は、乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥度を絶対乾燥度と比較して、送風運転あるいは除湿運転の再吸湿防止運転の運転時間を決定するものである。
【0019】
本発明によれば、周辺空気の状態に応じて衣類の再吸湿防止をより経済的に行うことのできる除湿機が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は本体内に設けた除湿手段および送風手段と、前記除湿手段および前記送風手段の運転制御を行う制御部と、雰囲気湿度を検出する湿度センサーと、雰囲気温度を検出する温度センサーと、運転操作する操作部を有し、この操作部に設けた衣類乾燥運転を選択したとき、前記制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度および温度センサーの検出温度を受けて雰囲気空気の全熱量と絶対湿度を算出し、また算出した全熱量の等エンタルピー線上の湿度100%から乾燥させたい衣類近傍の絶対湿度を推測し、雰囲気空気の絶対湿度と推測した衣類近傍空気の絶対湿度との差を衣類の乾燥速度(乾燥難易度)として算出し、衣類乾燥運転の制御を可能としたものであり、制御部は乾燥運転中に衣類近傍の雰囲気湿度が100%とみなして、一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度と温度センサーの検出温度から、機器から離れた場所にある衣類の乾燥状態を推定するという作用を有する。
【0021】
また、他の手段は、制御部は一定時間毎に衣類の乾燥速度(乾燥難易度)の時間積分とした乾燥度Dx(=∫Ttdt)を算出し、温度、湿度条件に応じた、衣類乾燥の完了とみなす基準完了乾燥度をあらかじめ記録し、前記乾燥度Dxが前記基準完了乾燥度以上となったときに衣類乾燥運転を終了するものであり、衣類の乾燥状態の指標である乾燥度を算出して、衣類の乾燥完了状態となる時期を推定し乾燥運転を終了できるという作用を有する。
【0022】
また、他の手段は、吹出し口近傍にヒーターを設け、このヒーターを通電しつつ乾燥運転を行う場合に、制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度、および温度センサーの検出温度から算出される衣類の乾燥速度(乾燥難易度)に対し、吹出し空気温度の影響を補正して乾燥度を算出するものであり、吹出し空気の温度条件の変更に対して、乾燥度を算出する係数を変えて適正な乾燥速度を求めることで、乾燥度および乾燥運転時間を推定できるという作用を有する。
【0023】
また、他の手段は、乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥速度(乾燥難易度)を基準乾燥速度と比較して、それ以降の再吸湿防止運転を送風運転または除湿運転に決定するものであり、乾燥運転終了後に衣類が乾燥状態を保持するのに必要な乾燥速度を算出し、あらかじめ設定した基準乾燥速度と比較して、その乾燥速度を実現できる運転方法を決定するという作用を有する。
【0024】
また、他の手段は、乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥度を絶対乾燥度と比較して、送風運転あるいは除湿運転の再吸湿防止運転の運転時間を決定するものであり、乾燥した衣類の再吸湿発生の起こりやすさを乾燥度で判断し、再吸湿防止の運転方法に応じた終了時間を決定するという作用を有する。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1〜図6に示すように、本体1前面に吸い込み口2を設け、本体1上部には吹き出し口3を設け、本体1天面には操作部4が設けられている。本体1内には除湿装置8と送風装置9を設け、除湿した水分を集める排水タンクを下部に設けている。本体1側面には温度センサー5、と機器周辺湿度を検出するための湿度センサー6が配置されている。操作部4には標準モードと温風パワフルモードを選択する衣類乾燥スイッチ11と、運転モードを表示する標準モードLED13および温風パワフルモードLED14が配置されている。
【0027】
また、操作部4の下部には制御部15が収納され、図2のブロック図に示すように、除湿装置8の運転制御を行う除湿制御手段16と、送風装置9の運転制御を行う送風装置制御手段17と、温度センサー5の検出した周辺温度を判断する温度判定手段18と、湿度センサー6の検出した周辺湿度を判断する湿度判定手段19と、マイクロコンピューター20が設けられている。マイクロコンピューター20には、衣類乾燥運転を制御する乾燥運転制御手段21が設けられ、乾燥運転制御手段21には、検出温度、検出湿度から周辺空気の絶対湿度Xrおよび全熱量Ir、衣類近傍空気の絶対湿度Xcを算出する乾燥条件算出手段22と、周辺空気の絶対湿度Xrと衣類近傍の絶対湿度Xcとの差から衣類の乾燥速度Tt(乾燥難易度)を算出する乾燥速度算出手段23が設けられている。
【0028】
上記構成において主要な動作を説明すると、図1のフローチャートに示すように、STEP11で操作部の衣類乾燥スイッチ11の入力判断を行い、衣類乾燥スイッチ11の入力があった場合はSTEP12に移行し、除湿制御手段16、送風制御手段17を最大出力とした乾燥運転制御手段23による衣類乾燥運転を行う。STEP13では一定期間ごとの測定間隔(1分)を設定する。STEP14からSTEP17では一定期間毎に温度センサー5および温度判定手段18、湿度センサー6および湿度判定手段19による周辺空気の温度Tr、湿度Hrを検出判断し、Tr、Hrの検出ごとに周辺空気の全熱量Irと絶対湿度Xrと全熱量Irから衣類近傍空気の絶対湿度Xcを乾燥条件算出手段22で算出する。
【0029】
ここで、周辺空気絶対湿度と、衣類近傍空気の絶対湿度の差が大きくなると、衣類内水分の雰囲気空気への移行速度が大きくなる現象をふまえ、空気線図上で検討をおこなう。図6において、一般的な雰囲気空気を▲1▼の空気状態とおくと、この空気で全熱量が変化しない状態は等エンタルピー状態となる。衣類乾燥中の衣類近傍空気の絶対湿度は湿度100%の状態になっていることから、先に求めた▲1▼の等エンタルピー線上の▲2▼の空気の状態と推測できる。よって、STEP16においては衣類近傍空気は乾燥過程のため湿度100%と推測できるとし、STEP15で求めた雰囲気空気の全熱量Irから衣類近傍の絶対湿度Xcが算出できる。STEP17でXcとXrから乾燥条件算出手段22は乾燥速度Ttを比例係数αを用いて(式1)より算出する。
【0030】
Tt=α×(Xc−Xr) (式1)
乾燥速度Ttを空気線図上で説明すると図6の絶対湿度差▲3▼に比例し、絶対湿度差▲3▼が大となると衣類に含まれる水分の周辺空気への移行速度が大きくなる。周辺空気絶対湿度Xrと衣類近傍空気Xcの差に比例する乾燥速度Ttを乾燥速度算出手段23で算出した結果に基づき、マイクロコンピューター20は除湿制御手段16と送風制御手段17を駆動して適正な衣類乾燥運転を行うことができる。
【0031】
以上のように洗濯後の衣類を除湿機の吹出し口上方に吊り下げ、衣類乾燥運転を選択すれば、運転中リアルタイムに衣類の乾燥速度Ttを算出することができ、この結果から乾燥能力を最大限発揮できるように、衣類乾燥に適した運転を行うことが可能となる。
【0032】
(実施例2)
本実施例以降では実施例1と同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明を省略する。図3〜図5、図7、図8および図12に示すように、乾燥運転制御手段21Aに乾燥度判定手段24と、乾燥度比較手段25が設けられている。
【0033】
上記構成において主要な動作を図8のフローチャートを用いて説明する。STEP11〜19は実施例1と同一動作を行う。STEP11、STEP12で衣類乾燥運転が開始されSTEP21で周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrを検出し、STEP22で検出結果から完了乾燥度Dxを決定する。完了乾燥度Dxはマイクロコンピューター10に記録された(表1)から求められる。
【0034】
【表1】
Figure 0004794766
【0035】
STEP14〜STEP17で一定期間毎に周辺空気全熱量Ir、絶対湿度Xr、衣類近傍空気絶対湿度Xc、乾燥速度Ttが得られる。STEP23では一定期間毎(本実施例では1分毎)に算出された乾燥速度Ttを乾燥条件算出手段22で加算処理を行う。図12に示すように、この加算処理した∫Ttが乾燥度判定手段24により乾燥運転開始からの衣類の乾燥度として計算される。STEP24では乾燥度比較手段25によりSTEP23で得た乾燥度(加算処理された乾燥速度)∫TtとSTEP22で設定した乾燥完了乾燥度Dxを比較し、STEP25で∫Tt<DxであればSTEP14に戻り周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrの検出から行う。∫Tt≧DxであればSTEP23に移行し衣類の乾燥完了と判断し衣類乾燥運転を終了する。
【0036】
このとき乾燥度および乾燥完了判断の処理についてはマイクロコンピューター10の演算処理に多大な負担とならないように、これらの値を求める演算処理部分をあらかじめプログラム作成時に行い、周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrを区分分けしマイクロコンピューター10のメモリに設定することで、周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrから直接的に乾燥速度算出手段23は設定表(表2)から該当する乾燥速度Ttを得ることができる。
【0037】
【表2】
Figure 0004794766
【0038】
また、乾燥速度の時間積分処理と乾燥完了乾燥度Dxとの比較についても、簡略的に乾燥完了乾燥度Dxから一定期間毎に得られる乾燥速度Ttを毎回減算処理することで、Dx≦0となった時点で乾燥運転終了と判断することも可能である。
【0039】
以上のように乾燥させたい衣類を除湿機の吹出し口上方に吊り下げて衣類乾燥運転を選択すれば、除湿能力を最大として衣類乾燥に適した除湿運転を行い、運転中に洗濯後の濡れた衣類の乾燥速度と、時間積分値からぬれた衣類の乾燥度を計算した運転時間の予測が可能となり、計算で求めた衣類乾燥完了時に精度良く機器の運転を終了することにより、最適な時間で衣類乾燥を行うことができる。
【0040】
(実施例3)
図3〜図5、図7および図9に示すように、吹出し口3の近傍に補助ヒーター10を配置し、補助ヒーター10の通電時は衣類周辺の空気温度が通常運転時に比べ高くなり、衣類の含む水分が周辺空気へ放散する速度は大きくなり乾燥速度Ttも大きな値となる。このことから吹出し温度が高い場合には、マイクロコンピューター20の乾燥条件算出手段22は比例係数β(>α)を用い吹出し温度の高い場合の乾燥速度として、(式2)により乾燥速度Ttを算出する。
【0041】
Tt=β×(Xc−Xr) (式2)
上記構成において主要な動作を図9のフローチャートを用いて説明する。なお、STEP11〜14、STEP18〜19、STEP21〜26は実施例1および実施例2と同一動作を行うため、説明は省略する。STEP15〜STEP17において周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrを検出し、周辺空気全熱量Ir、周辺空気絶対湿度Xr、衣類近傍絶対湿度Xcを算出した後、STEP31において補助ヒーター10の通電状態を判断し、通電している場合はSTEP32で比例係数βを設定し、通電していない場合はSTEP33で比例係数αを設定し、STEP18に移行し設定された比例係数を用いて乾燥条件算出手段22は乾燥速度Ttを算出する。またこの場合、比例係数βを使用してあらかじめモデル演算処理を行い、周辺空気温度Tr、湿度Hrおよび乾燥速度Ttの設定表(表3)をマイクロコンピューター10のメモリに記録することにより、乾燥速度算出手段23の演算工程において、(表3)から該当する乾燥速度を利用するようにしてもよい。
【0042】
【表3】
Figure 0004794766
【0043】
以上のように吹出し口に設けた補助ヒーターを駆動して吹出し空気温度が上昇した場合に、比例係数βを変更して乾燥速度を算出することにより、衣類の乾燥状態の適切な把握と、乾燥運転方法ごとに精度の高い運転時間予測が可能となり、衣類乾燥が完了したときに適切なタイミングで乾燥機の運転を終了することができる。
【0044】
(実施例4)
図3〜図5、図7および図10は本実施例の構成を示すものであり、実施例1〜3と同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0045】
また、本実施例は衣類の乾燥運転終了後の再吸湿を防ぐ運転に関するものであり、図10のフローチャートを用いて主要な動作を説明する。
【0046】
STEP101で衣類乾燥運転の終了を判断した後、STEP102で乾燥運転終了後の運転方法を決定するために、判断基準となる基準乾燥速度Txと、除湿運転の場合に出力を判断する除湿基準乾燥速度Txrを設定する。STEP13およびSTEP15〜STEP18は実施例1と同じく周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrから乾燥速度Ttを算出する。STEP103、104ではSTEP102で設定した基準乾燥速度Txとの比較を行い、Tt<Txの場合STEP105に移行し乾燥速度Ttと除湿基準乾燥速度Txrとの比較を行う。Tt≧Txの場合STEP106に移行し、マイクロコンピューター13が除湿制御手段16および送風制御手段17を介して除湿装置8および送風装置9を同時に駆動して除湿運転を行う。STEP105、107での乾燥速度Ttと除湿基準乾燥速度Txrとの比較の結果、Txr<Ttの場合、STEP108に移行しマイクロコンピューター13が除湿装置8と送風装置9を同時に駆動するが、送風装置9を低出力とした除湿運転を行う。Tx≧Ttの場合、STEP109に移行し、除湿装置8の運転と送風装置9を高出力として運転の除湿運転を行う。STEP106、108、109いずれの場合にもSTEP19に移行し測定間隔の時間確認を行う。
【0047】
なお、乾燥終了後の除湿運転あるいは送風運転は運転時間Tを設定し時間経過後すべての運転を停止することも可能である。
【0048】
以上のように、乾燥運転終了後に再吸湿防止運転を行うかどうか判断し、さらに周辺空気の温湿度状態の変化に対して、再吸湿防止の運転方法を変えることにより、経済的に衣類の再吸湿を防止することができる。
【0049】
(実施例5)
図3〜図5、図7および図11に示すように、本実施例は実施例4と同様、乾燥運転終了後に再吸湿防止運転を行うものであるが、周辺空気の温湿度状態を検出して、運転方法の選択だけでなく運転の終了時期を決定する点が実施例4と異なっている。
【0050】
図11のフローチャートを用いて主要な動作を説明する。
【0051】
衣類乾燥運転が終了した後、STEP102で基準乾燥速度Txと、除湿基準乾燥速度Txrを設定する。STEP111では乾燥後の衣類が再吸湿を起こさない温湿度環境とするための絶対乾燥度Drを設定する。STEP13およびSTEP15〜STEP18は実施例1と同じく周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrから乾燥速度Ttを算出し、Tx、Txrとの比較により運転方法を決定する。STEP23では乾燥速度Ttの加算を測定間隔毎に行いSTEP112で加算された乾燥度∫Ttと絶対乾燥度Drを比較する。STEP113でTt<Drの場合STEP19に移行し周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrの測定間隔の判断を行い、所定の測定間隔に至った場合、STEP15に戻り周辺空気温度Tr、周辺空気湿度Hrの検出からはじめる。Tt≧Drの場合STEP114に移行し、すべての運転を停止する。
【0052】
以上のように、乾燥運転終了後の再吸湿防止運転を行うときに、再吸着を起こさない絶対乾燥度Drを設定し、再吸湿防止運転中に算出された乾燥度Ttが絶対乾燥度Drと同一または越えたときに運転停止することにより、衣類乾燥後の再吸湿防止運転は無駄な運転を行うことなく、効果的かつ経済的に行うことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば本体内に設けた除湿手段および送風手段と、前記除湿手段および前記送風手段の運転制御を行う制御部と、雰囲気湿度を検出する湿度センサーと、雰囲気温度を検出する温度センサーと、運転操作する操作部を有し、この操作部に設けた衣類乾燥運転を選択したとき、前記制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度および温度センサーの検出温度を受けて雰囲気空気の全熱量と絶対湿度を算出し、また算出した全熱量の等エンタルピー線上の湿度100%から乾燥させたい衣類近傍の絶対湿度を推測し、雰囲気空気の絶対湿度と推測した衣類近傍空気の絶対湿度との差を衣類の乾燥速度(乾燥難易度)として算出し、衣類乾燥運転の制御を可能としたものであり、除湿機に設けた湿度センサーと温度センサーの検出値より、雰囲気空気の全熱量と絶対湿度を算出し、また算出した全熱量の等エンタルピー線上から室内に吊り下げた衣類近傍の絶対湿度を推測し、さらに衣類の乾燥速度を算出するようにしているので、除湿機から離れた場所にある洗濯後の濡れた衣類の乾燥速度、乾燥運転による乾燥具合を精度良く推定することができるという効果のある除湿機が提供できる。
【0054】
また、衣類の乾燥速度を時間積分した乾燥度を算出し、乾燥運転終了とみなす基準乾燥度を求め比較することにより、それ以降の運転時間予測が可能となり、また衣類乾燥完了時に適正に機器の運転を終了することができ、機器の無駄な運転や、タイマー運転による乾燥不足などを防ぐことができる使い勝手の良い除湿機が提供できる。
【0055】
また、吹出し口近傍にヒーターを設けて乾燥運転を行う場合に、吹出し温度の影響を補正して乾燥度を算出することにより、吹出し口の温度変化があっても、乾燥運転方法ごとに精度の高い運転時間予測が可能となり、衣類乾燥完了時に的確に運転を終了することができるという効果のある除湿機が提供できる。
【0056】
また、乾燥運転終了後に温度センサーと湿度センサーの検出値から算出される乾燥速度と、基準乾燥速度とを比較することにより、再吸湿防止運転の運転方法を決定することができ、再吸湿を防止するための経済的な運転方法を選択できるという効果のある除湿機が提供できる。
【0057】
また、乾燥運転終了後に温度センサーと湿度センサーの検出値から算出される乾燥速度と、基準乾燥速度とを比較することにより、再吸湿防止運転の運転方法毎の運転終了時間を予測して、精度良く停止することにより、衣類乾燥後の再吸湿防止運転は無駄な運転を行うことなく、経済的に行うことができるという効果のある除湿機が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の除湿機の実施例1のフローチャート
【図2】同実施例1のブロック回路図
【図3】(a)同実施例1〜5の本体正面斜視図
(b)同実施例1〜5の本体背面斜視図
【図4】同実施例1〜5の本体断面図
【図5】同実施例1〜5の操作パネルの拡大図
【図6】同実施例1の雰囲気空気および衣類近傍空気特性の空気線図
【図7】同実施例2のブロック回路図
【図8】同実施例2のフローチャート
【図9】同実施例3のフローチャート
【図10】同実施例4のフローチャート
【図11】同実施例5のフローチャート
【図12】同実施例2の温度、湿度に対する乾燥度の変化を示す説明図
【符号の説明】
1 本体
3 吹出し口
4 操作部
5 温度センサー
6 湿度センサー
8 除湿装置
9 送風装置
10 補助ヒーター(ヒーター)
15 制御部

Claims (5)

  1. 本体内に設けた除湿手段および送風手段と、前記除湿手段および前記送風手段の運転制御を行う制御部と、雰囲気湿度を検出する湿度センサーと、雰囲気温度を検出する温度センサーと、運転操作する操作部を有し、この操作部に設けた衣類乾燥運転を選択したとき、前記制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度および温度センサーの検出温度を受けて雰囲気空気の全熱量と絶対湿度を算出し、また算出した全熱量の等エンタルピー線上の湿度100%から乾燥させたい衣類近傍の絶対湿度を推測し、雰囲気空気の絶対湿度と推測した衣類近傍空気の絶対湿度との差を衣類の乾燥速度(乾燥難易度)として算出し、衣類乾燥運転の制御を可能とした除湿機。
  2. 制御部は一定時間毎に衣類の乾燥速度(乾燥難易度)の時間積分とした乾燥度Dx(=∫Ttdt)を算出し、温度および湿度条件に応じた衣類乾燥の完了とみなす基準完了乾燥度をあらかじめ記録し、前記乾燥度Dxが前記基準完了乾燥度以上となったときに衣類乾燥運転を終了する請求項1記載の除湿機。
  3. 吹出し口近傍にヒーターを設け、このヒーターを通電しつつ乾燥運転を行う場合に、制御部は一定期間ごとに検出される湿度センサーの検出湿度および温度センサーの検出温度から算出される衣類の乾燥速度(乾燥難易度)に対し、吹出し空気温度の影響を補正して乾燥度を算出してなる請求項1〜2記載の除湿機。
  4. 乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥速度(乾燥難易度)を基準乾燥速度と比較して、それ以降の再吸湿防止運転を送風運転または除湿運転に決定してなる請求項1〜3記載の除湿機。
  5. 乾燥速度の運転時間積分値が基準完了乾燥度以上となった場合、制御部は衣類乾燥運転を終了した後、一定時間毎に検出される湿度センサーおよび温度センサーの検出値から算出される乾燥度を絶対乾燥度と比較して、送風運転あるいは除湿運転の再吸湿防止運転の運転時間を決定する請求項4記載の除湿機。
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