JP5382056B2 - 除湿機 - Google Patents

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Description

本発明は、主に一般家庭における室内の空調もしくは室内に干した洗濯物の乾燥に使用される除湿機の制御装置に関わるものである。
地域によっては冬場の気候は非常に湿度が高くなり、室外干しによる乾かしが難しく、さらに近年、生活スタイルの変化に伴い、時間を問わずに洗濯物を室内にて乾かしたいという要望が多くなり、室内の居住、非居住部分を乾燥の場所として利用する除湿機が普及している。
この種の制御装置については、既に種々考案されているが、室内空気が予め設定された、あるいは、使用者が選択した所定の相対湿度に至った場合、また、間欠運転前後の相対湿度変化量を検知し所定の変化量以下に至った場合、さらに、間欠運転中と運転後の相対湿度変化量を検知し所定の変化量以下に至った場合などを衣類等被乾燥物の乾燥状態と判断するものがあった(例えば特許文献1、2)。
また、衣類被乾燥物の乾燥状態の判断後、送風を継続しその期間中の絶対湿度変化を検知し停止期間中の湿度変化量の比から乾燥終了か乾燥運転再開かの判断を行い、これを繰り返すものがあった(例えば、特許文献3)。
特開平10−99597号公報 特開平4−240495号公報 特開2002−221388号公報
このような従来の自動衣類乾燥制御方法では、予め設定された相対湿度の所定値、あるいは絶対湿度の変位量によって衣類の乾燥状態を判断する場合、気候、天候などの環境の変化、また、衣類乾燥を行う空間の大きさ、衣類乾燥を行う部屋の形成材質等によって衣類等被乾燥物の乾燥状態の判断に大きく影響を及ぼす場合が生じ易かった。また、衣類等被乾燥物の乾燥状態を判断した後も間欠運転を繰返し乾燥終了の判定を多くすることで、天候、気候などの環境変化により正確に乾燥状態を判断することのできない問題も想定された。
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、気候、天候等の環境変化に柔軟に対応し、室内空間の大きさ、室内形成材質の違いに影響されずに衣類等被乾燥物の温度変化を検出することで衣類の乾燥状態を精度高く推定することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の除湿機は、空気中に含まれる湿気を除湿するための除湿手段を備え、室内空気を除湿手段に吸気し、除湿された空気を吹出すための送風手段を設けた除湿機において、室内温度を検出するための温度検出手段と、被乾燥物の温度を検出するための赤外線検出手段を備え、前記温度検出手段と被乾燥物の温度を検出する前記赤外線検出手段の検出結果を比較して除湿手段と送風手段の出力制御を行うための制御手段を備え、前記赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度が室内温度より高い状態が一定期間続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転を終了することにより、除湿運転の一例として、湿度が高い場合、例えば、55%RH以上では、除湿運転の強運転を行い、被乾燥物の乾燥が進み、湿度が低くなると、例えば55%RH以下では除湿運転の弱運転を行い、温度が高い場合、例えば35℃以上では、送風のみの運転とし、温度が低下し、例えば35℃以下では除湿運転を行い、赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度、被乾燥物の雰囲気温度が室内温度より高い状態が一定期間、例えば30分以上続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転、運転を終了することで、省エネルギーにして、効率良く除湿運転を行うものである。
また、被乾燥物の吸収した水分の蒸発による顕熱低下を判別するために、赤外線検出手段は送風手段による吹出し口より吹出される送風方向の温度を検知する構成としたものである。
また、赤外線検出手段による温度検出結果と、温度検出手段による室内雰囲気温度検出結果を制御手段が比較することで、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断する構成としたものである。
また、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断し、除湿空気を被乾燥物の配置位置範囲に吹出しするため制御手段は風向ルーバーを制御する構成としたものである。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために除湿空気の吹出し方向とは異なる方向の温度を検知する構成としたものである。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段の駆動を停止し、送風手段の駆動のみの送風運転を行う構成としたものである。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段および送風手段の駆動を停止する構成としたものである。
以上のように本発明の除湿機によれば、空気中に含まれる湿気を除湿するための除湿手段を備え、室内空気を除湿手段に吸気し、除湿された空気を吹出すための送風手段を設けた除湿機において、室内温度を検出するための温度検出手段と、被乾燥物の温度を検出するための赤外線検出手段を備え、前記温度検出手段と被乾燥物の温度を検出する前記赤外線検出手段の検出結果を比較して除湿手段と送風手段の出力制御を行うための制御手段を備え、前記赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度が室内温度より高い状態が一定期間続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転を終了することで、遠隔に配置された衣類等被乾燥物の放出される赤外線を検出し、その絶対量から衣類等被乾燥物の温度状態を検出し、除湿運転の一例として、湿度が高い場合、例えば、55%RH以上では、除湿運転の強運転を行い、被乾燥物の乾燥が進み、湿度が低くなると、例えば55%RH以下では除湿運転の弱運転を行い、温度が高い場合、例えば35℃以上では、送風のみの運転とし、温度が低下し、例えば35℃以下では除湿運転を行い、赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度、被乾燥物の雰囲気温度が室内温度より高い状態が一定期間、例えば30分以上続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転、運転を終了することで、省エネルギーにして、効率良く除湿運転を行うものである。
また、被乾燥物の吸収した水分の蒸発による顕熱低下を判別するために、赤外線検出手段は送風手段による吹出し口より吹出される送風方向の温度を検知することで、被乾燥物の水分蒸発による顕熱低下を精度よく検出することができる。
また、赤外線検出手段による温度検出結果と、温度検出手段による室内雰囲気温度検出結果を制御手段が比較することで、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断することで、遠隔に配置された被乾燥物の所在を自在に判別することができる。
また、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断し、除湿空気を被乾燥物の配置位置範囲に吹出しするため制御手段は風向ルーバーを制御することで、遠隔に配置された被乾燥物の所在を判別し、自在に除湿空気を被乾燥物に送風することができる。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために除湿空気の吹出し方向とは異なる方向の温度を検知することで、雰囲気温度より高温となった除湿空気の影響を受けずに、被乾燥物の温度状態を精度よく検出することができる。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段の駆動を停止し、送風手段の駆動のみの送風運転を行うことで、雰囲気温度より高温となった除湿空気の影響を受けずに、被乾燥物の温度状態を精度よく検出することができる。
また、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段および送風手段の駆動を停止することで、雰囲気温度より高温となった除湿空気の影響を受けずに、被乾燥物の温度状態を精度よく検出することができる。
本発明の実施の形態1の除湿機の断面図 同除湿機の構成を示すブロック図 同除湿機の赤外線検出手段の検出範囲図 同除湿機のステッピングモータ駆動による赤外線検出手段の検出位置図 同除湿機の温度検出のフローチャート 同除湿機の温度検出によるP1〜P9の温度分布の図 同除湿機の温度検出によるP9〜P1の温度分布の図 同除湿機の温度検出による被乾燥物の温度分布の図
請求項1記載の発明は、空気中に含まれる湿気を除湿するための除湿手段を備え、室内空気を除湿手段に吸気し、除湿された空気を吹出すための送風手段を設けた除湿機において、室内温度を検出するための温度検出手段と、被乾燥物の温度を検出するための赤外線検出手段を備え、前記温度検出手段と被乾燥物の温度を検出する前記赤外線検出手段の検出結果を比較して除湿手段と送風手段の出力制御を行うための制御手段を備え、前記赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度が室内温度より高い状態が一定期間続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転を終了することにより、遠隔に配置された被乾燥物の温度状態を検出し、除湿運転の一例として、湿度が高い場合、例えば、55%RH以上では、除湿運転の強運転を行い、被乾燥物の乾燥が進み、湿度が低くなると、例えば55%RH以下では除湿運転の弱運転を行い、温度が高い場合、例えば35℃以上では、送風のみの運転とし、温度が低下し、例えば35℃以下では除湿運転を行い、被乾燥物の乾燥が進むと、赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度、被乾燥物の雰囲気温度が室内温度より高い状態が続くが、そ状態が一定期間、例えば30分以上続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転、運転を終了することで、省エネルギーにして、効率良く除湿運転を自動で行うこととなる。
請求項記載の発明は、被乾燥物の吸収した水分の蒸発による顕熱低下を判別するために、赤外線検出手段は送風手段による吹出し口より吹出される送風方向の温度を検知する作用を有す。
請求項記載の発明は、赤外線検出手段による温度検出結果と、温度検出手段による室内雰囲気温度検出結果を制御手段が比較することで、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断する作用を有す。
請求項記載の発明は、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断し、除湿空気を被乾燥物の配置位置範囲に吹出しするため制御手段は風向ルーバーを制御する作用を有す。
請求項記載の発明は、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために除湿空気の吹出し方向とは異なる方向の温度を検知する作用を有す。
請求項記載の発明は、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段の駆動を停止し、送風手段の駆動のみの送風運転を行う作用を有す。
請求項記載の発明は、乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段および送風手段の駆動を停止する作用を有す。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態について図1〜図8を参照しながら説明する。図1は本発明に係る除湿機の全体構成を示す図である。
図1において、1は除湿機本体、除湿機本体1内部には、除湿手段2、送風手段3を設け、吸込み口4から取り込まれた室内空気は除湿空気にて除湿され吹出し口5から除湿空気として排出される。排出される除湿空気は風向ルーバー6により排出方向が変更される。
また、室内温度を検出するための温度検出手段7、室内湿度を検出するための湿度検出手段8が配置される。本体上部には、温度検出面が開口部に向けられ赤外線検出手段9が回転方向、回転速度、回転角度を制御可能とするステッピングモータ10に配置、設けられる。
温度検出面を除湿機本体1の上部開口部に向けられ赤外線検出手段9を設けることで、遠隔に配置された被乾燥物の放出する赤外線の絶対量検出により、被乾燥物の温度状態の検出を可能とする。
除湿手段2としては、除湿できればよく、例えば、シリカゲルなどの除湿材を用いたデシカント除湿などがあり、送風手段3としては、送風できればよく、送風機、ファンモータなどがあり、温度検出手段7としては、温度が検出できればよく、サーミスタなどの温度センサーがあり、湿度検出手段8としては、湿度が検出できればよく、高分子湿度センサーなどがあり、赤外線検出手段9としては、被乾燥物の温度を検出できればよく、例えば赤外線センサーなどがある。
また、赤外線検出手段9は赤外線検出素子、検出手段を複数個収納した複合体を形成することで検出範囲を細分化することが可能となる。また、ステッピングモータ10に配置し、ステッピングモータ10の回転方向、回転速度、回転角度制御を行うことで、指向性をもつ赤外線検出手段の検出可能範囲を自在に制御することが可能となる。
ここでは、8個の赤外線検出手段を用いてそれぞれを赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hとする。
また、除湿機本体1内部には制御手段11が配置され、図2のブロック図に示すように、除湿手段2の運転制御を行う除湿制御手段12と、送風手段3の運転制御を行う送風制御手段13と、温度検出手段7の検出した周辺温度の検出結果を判断処理する温度判定手段14と、湿度検出手段8の検出した周辺湿度の検出結果を判断処理する湿度判定手段15が設けられる。また、ステッピングモータ10は、ステッピングモータ制御手段16により回転方向、回転速度、回転角度を制御される。同様に、風向ルーバー6は、風向ルーバー制御手段17により回転方向、回転速度、回転角度を制御される。
赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hの検出した赤外線絶対量からのそれぞれの温度判定結果を判断処理する被乾燥物温度判定手段18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hが設けられ、それぞれの被乾燥物温度判定手段の判定結果を被乾燥物配置範囲の温度分布として判定する被乾燥物温度分布判定手段19を備える。また、温度検出手段7、温度判定手段14により得られる周辺温度判定結果と被乾燥物温度分布判定手段19により得られる被乾燥物の温度分布判定結果を比較判断するための比較手段20を備える。
ここで、被乾燥物温度判定手段18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hは、個々の赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hにより検出される被乾燥物の温度を各検出位置P1〜P9における被乾燥物の温度として記録保持するものであり、被乾燥物温度分布判定手段19は、被乾燥物温度判定手段18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hに記録保持された各検出位置P1〜P9における被乾燥物の温度を、被乾燥物の配置された空間を図6および図7に示すように検出位置と各赤外線検出手段により細分化された温度分布として認識し、記録保持するものであり、比較手段20は、被乾燥物温度分布判定手段19により記録保持された被乾燥物の温度と温度検出手段7、温度判定手段14から得られる周辺温度検出結果とを比較判断し、被乾燥物の温度と周辺温度との差を記録保持するものである。 また、実施の形態例として、図3に示すように、赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hはユニット構成され赤外線検出面には被乾燥物の配置が想定される本体上部1.5m〜2.0mから放出される赤外線の検出に焦点範囲をあわせた光学フィルタ19により形成された検出面をもつケース20に収納された赤外線検出手段9を用いることとする。赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hは、それぞれに指向性をもち各検出範囲は9a’、9b’、9c’、9d’、9e’、9f’、9g’、9h’と表す。
また、実施の形態例として、図4に示すように、赤外線検出手段9が固定配置されたステッピングモータ10の回転可動範囲を120°に構成される。ステッピングモータ制御手段16はステッピングモータ回転軸を中心として15°ごとに規定された角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9で停止し赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hにより温度検出を実行する。
上記構成において、各検出位置における温度検出に関する主要な動作を説明すると図5のフローチャートに示すように、温度検出開始後STEP1において、ステッピングモータ制御手段16は、1〜9までの数値が入力される変数aを用いて指定検出位置Paにおいて、変数aを(a=1)に指定する。STEP2にて、ステッピングモータ制御手段16はステッピングモータ10の回転駆動制御し、STEP3では、すでに指定されている検出位置Paに到達したかの判断を行う。指定検出位置に到達していない場合、STEP2に戻り、指定検出位置に到達したと判断した場合、STEP4に移行し、ステッピングモータ10を停止し、赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hはそれぞれ温度検出を実行し、温度検出結果は被乾燥物温度判定手段18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hはそれぞれの赤外線検出手段ごとに保持される。STEP5では、変数aが(a=9)であるかの判定を行う。ここではa=1であるため、STEP6に移行し、変数aは(a+1)が入力される。ここではa=1であるため変数aはa=2となる。次にSTEP2に戻りSTEP2〜STEP6までのフローを実行する。STEP2〜STEP6までのフローを実行し、変数aがa=9に指定され、検出位置P9にて温度検出フローを実行、保持の後、STEP5での判断において変数aはa=9が入力されているため、STEP7に移行する。この時点で、ステッピングモータ10は検出位置P1〜P9それぞれにおいて温度検出を実行することができる。従って、STEP7では、被乾燥物温度分布判定手段19は、被乾燥物温度判定手段18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hに保持された、検出位置P1〜P9それぞれにおける赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hの温度検出結果を被乾燥物の温度分布(P1〜P9)として認識判断する。図6において、各赤外線検出手段による各検出位置の温度検出結果をTa1′〜Th8′として温度分布(P1〜P9)を示す。
次にSTEP8に移行し、変数aは(a=9)が指定される。以後STEP9〜STEP13においての動作は、STEP2〜STEP6の動作と同様であるが、STEP13では、変数aは(a+1)が入力され、STEP12で、変数aが(a=1)であるかの判定を行う。STEP9〜STEP13を実行し、変数aが(a=1)において温度検出を実行したのちSTEP12の判断の結果STEP14に移行する。この時点で、ステッピングモータ10は温度分布(P1〜P9)を検出した回転方向とは逆回転で検出位置P9〜P1それぞれにおいて温度検出を実行することができる。従って、STEP7では、被乾燥物温度分布判定手段19は、被乾燥物温度判定手段18h、18g、18f、18e、18d、18c、18b、18aに保持された、検出位置P1〜P9それぞれにおける赤外線検出手段9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9hの温度検出結果を被乾燥物の温度分布(P9〜P1)として認識判断する。図7において、各赤外線検出手段による各検出位置の温度検出結果を Ta1″〜Th8″として温度分布(P9〜P1)
を示す。
次にSTEP15で、温度分布(P1〜P9)と温度分布(P9〜P1)のそれぞれ同じ検出位置と赤外線検出手段の温度分布を平均化する。STEP16において、平均化された温度分布を被乾燥物温度分布として認識する。図8において、温度分布(P1〜P9)と温度分布(P9〜P1)の平均化された被乾燥物温度分布を示す。
以上のように、赤外線検出手段9の複数個搭載、検出位置制御を行うことで、被乾燥物を細分化した温度分布を認識することができる。
除湿運転の一例としては、湿度が高い場合、例えば、55%RH以上では、除湿運転の強運転を行い、被乾燥物の乾燥が進み、湿度が低くなると、例えば55%RH以下では除湿運転の弱運転を行い、温度が高い場合、例えば35℃以上では、送風のみの運転とし、温度が低下し、例えば35℃以下では除湿運転を行い、赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度、被乾燥物の雰囲気温度が室内温度より高い状態が一定期間、例えば30分以上続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転、運転を終了することで、省エネルギーにして、効率良く除湿運転を行うものである。
ここで、指定されるステッピングモータ10の可動範囲120°は風向ルーバー6の可動範囲に一致し、また、風向ルーバー制御手段17はステッピングモータ制御手段16の制御と同様に角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9に風向ルーバー6の駆動、停止制御をすることで、風向ルーバー6により制御される除湿空気吹出し方向は赤外線検出手段9の検出面方向と一致させることで、除湿空気の送風による被乾燥物の乾燥状態の変化、経緯を認識することができる。
また、温度検出フローの実行は、除湿手段2、送風手段3の動作前に実行することで、被乾燥物の初期自然乾燥状態におかれた温度分布を認識することができる。
また、前述の温度検出、被乾燥物温度分布認識フロー実行時、フロー進行時の指定された検出位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9に風向ルーバー制御手段17は風向ルーバー6による除湿空気吹出し方向を一致させることで、赤外線検出手段9は、被乾燥物は除湿空気の送風による水分蒸発による顕熱低下を検出することができる。
また、比較手段20は被乾燥物温度分布判定手段19により得られる被乾燥物の各検出範囲における各温度検出結果と温度検出手段7、温度判定手段14から得られる周辺温度検出結果を比較判断し、周辺温度に対し被乾燥物の各検出範囲温度検出結果が低い温度となっている部分を抽出保持する。その抽出保持した結果から得られる範囲を被乾燥物の所在範囲と制御手段11が認識判断することで、使用者が遠隔に配置する被乾燥物の所在を認識することができる。
また、風向ルーバー制御手段17は風向ルーバー6を駆動制御し被乾燥物の所在範囲に除湿空気の送風方向を制御することで、使用者は除湿空気送風方向を設定せずに除湿機本体が自在に被乾燥物に対して除湿空気の送風を実行できる。
また、風向ルーバー制御手段17は風向ルーバー6を駆動制御し、赤外線検出手段9の検出方向とは異なる方向に除湿空気の送風方向を指定することで、赤外線検出手段9は、除湿手段により周辺温度に対し温度の上昇した除湿空気の影響を受けずに被乾燥物の温度状態の検出ができる。
また、赤外線検出手段9による温度検出時、除湿制御手段12は除湿手段2を停止し、送風手段3による送風のみとすることで、除湿空気の送風により被乾燥物の水分放出進行で乾燥が進むことで、水分放出量は低下し、被乾燥物の顕熱低下の度合いも低くなり、除湿手段による周辺温度より高い除湿空気の送風で被乾燥物の顕熱上昇の影響を低下することができ、乾燥の進行した被乾燥物の少量の水分放出による顕熱低下を精度よく検出することができる。
また、赤外線検出手段9による温度検出時、除湿制御手段12は除湿手段2を、送風制御手段13は送風手段3を停止することで、被乾燥物の自然放置状態における温度状態を検出できることができる。
本発明にかかる除湿機における被乾燥物の温度検出は、被乾燥物として想定される選択後の衣類が放射する赤外線を検出することで、遠隔に配置された被乾燥物の温度状態を被接触で検出することで、より精度高く被乾燥物の乾燥進行度合いを検証することが可能となり、被乾燥物の乾燥にかかる除湿機の運転制御に有用である。
1 除湿機本体
2 除湿手段
3 送風手段
4 吸込み口
5 吹出し口
6 風向ルーバー
7 温度検出手段
8 湿度検出手段
9 赤外線検出手段
10 ステッピングモータ
11 制御手段

Claims (7)

  1. 空気中に含まれる湿気を除湿するための除湿手段を備え、室内空気を除湿手段に吸気し、除湿された空気を吹出すための送風手段を設けた除湿機において、室内温度を検出するための温度検出手段と、被乾燥物の温度を検出するための赤外線検出手段を備え、前記温度検出手段と被乾燥物の温度を検出する前記赤外線検出手段の検出結果を比較して除湿手段と送風手段の出力制御を行うための制御手段を備え、前記赤外線検出手段により検出された被乾燥物の温度が室内温度より高い状態が一定期間続けば、被乾燥物が乾燥したと判断し、除湿運転を終了することを特徴とする除湿機。
  2. 被乾燥物の吸収した水分の蒸発による顕熱低下を判別するために、赤外線検出手段は送風手段による吹出し口より吹出される送風方向の温度を検知することを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  3. 赤外線検出手段による温度検出結果と、温度検出手段による室内雰囲気温度検出結果を制御手段が比較することで、被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断することを特徴とする請求項1または2に記載の除湿機。
  4. 被乾燥物の吸収した水分蒸発による顕熱低下を認識判断し、被乾燥物の顕熱低下による室内温度より低い温度分布の所在を被乾燥物の配置範囲と判断し、除湿空気を被乾燥物の配置位置範囲に吹出しするため制御手段は風向ルーバーを制御することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の除湿機。
  5. 乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために除湿空気の吹出し方向とは異なる方向の温度を検知することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の除湿機。
  6. 乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段の駆動を停止し、送風手段の駆動のみの送風運転を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の除湿機。
  7. 乾燥運転の進行時、赤外線検出手段による被乾燥物の温度検出する場合、除湿空気の温度影響を避けるために制御手段は除湿手段および送風手段の駆動を停止することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の除湿機。
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