JP5306614B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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本発明は、光ファイバケーブルに関する。特に、優れたハンドリング性と機械特性を有するとともに、小さな径に曲げた場合の抗張力体の折れや端末における光ファイバ心線の突き出しを抑制することが可能な光ファイバケーブルに関する。
近年、光加入者線路網の構築が急速に進んでおり、様々な光ファイバケーブルが使用されている。従来から、幹線光ファイバケーブルから各家庭などの宅内に引き込むための引き込み用光ファイバケーブルとしてドロップ光ファイバケーブルが使用されている。また、各家庭などの宅内や構内での取り回しにはインドア光ファイバケーブルが使用されている。
これら光ファイバケーブルとしては、ガラス光ファイバに軟質層(一次被覆層)、該軟質層上に施された硬質層(二次被覆層)とを有する外径が約0.24mmの光ファイバ心線、あるいは識別の目的でこの硬質層上に施される着色層とを有する外径が約0.25mmの光ファイバ心線とこの光ファイバ心線を挟むように位置決めされた一対の抗張力体とをポリ塩化ビニルやポリエチレン等からなるシースで一体的に被覆したものが一般的である。
尚、光ファイバインドアケーブルとしては、光ファイバ心線と、該光ファイバ心線の中心とほぼ同一平面上にその中心が位置するように、かつ光ファイバ心線の両側に位置決めされた一対の抗張力体に、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等からなるシースを施したものが一般的である。一方、光ファイバドロップケーブルとしては、光ファイバ心線と抗張力体に加え、前記抗張力体、光ファイバ心線の各中心とその中心がほぼ同一平面上に来るように支持線を配置し、これらにシースを一体的に被覆したものが一般的である。
抗張力体は、光ファイバケーブルが引っ張られたり、温度変化などで延び縮みしたりする際に、光ファイバ心線にその張力が伝わらないようにする等の目的で光ファイバケーブルに実装されている。抗張力体としては、一般的には、断面が円形であり外径が0.4〜0.5mmの鋼線、ガラスFRP、アラミド繊維FRP等が使用されている。
ところで、ドロップ光ファイバケーブルやインドア光ファイバケーブルは、支柱中や宅内、地中などで配管内に収納されて布設されている場合があるが、布設時に配管内で小さな径に曲げられる場合がある。また、壁面に沿わせて布設する際には壁面のコーナーで小さな径に曲げられるなど小さな径に曲げられる機会が多い。そのため、小さな径に曲げた際、折れが生じない抗張力体を有する光ファイバケーブルが提案されている。
例えば、特許文献1では、材質がガラスFRP、PETであり、かつ、抗張力体の長手方向に対して垂直な断面形状が矩形である抗張力体を有した光ファイバケーブルが提案されている。
特開2005−49658号公報
光ファイバ心線に抗張力体を添えた光ファイバケーブルにおいては、その高い引張強度と小径曲げ時の折れにくさからアラミド繊維FRPの抗張力体が用いられることが多くなってきている。
アラミド繊維FRP製の抗張力体は、例えば、引張弾性率が約30,000N/mm、圧縮弾性率が約14,000N/mmというように、引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きい。
このように引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きい、ということは相対的に引っ張り難く圧縮し易いことを意味している。
引っ張り難く圧縮し易いアラミド繊維FRP製の抗張力体を有する光ファイバケーブルを曲げた場合、各抗張力体内における曲げの中心は、抗張力体の中心よりも曲げの外側に移動する、という特徴がある。
図4は、光ファイバ心線の圧縮歪の発生を説明するための図である。図4の(a)は、引張剛性と圧縮剛性とが等しい材料の場合の歪中立面を示す図であり、図4の(b)は、引張剛性が圧縮剛性よりも大きい材料の場合の歪中立面を示す図である。また、図4の(c)は、ドロップ光ファイバケーブルの支持線部を除いた本体部またはインドア光ファイバケーブルの長手方向に対して垂直な断面における歪中立面を示す図である。
ここで、歪中立面は、材料を曲げたとき、引張剛性と圧縮剛性とがつりあう、曲げ半径方向に垂直な面である。即ち、歪中立面よりも曲げ内面側に圧縮剛性が働き、歪中立面よりも曲げ外面側に引張剛性が働く。
金属等の引張剛性と圧縮剛性とが等しい材料においては、図4(a)に示すように、材料を曲げないときの材料中心面が、材料を曲げたときの歪中立面と一致する。一方、引張剛性が圧縮剛性よりも大きい繊維等の材料においては、図4(b)に示すように、材料を曲げないときの材料中心面よりも曲げ外面側に歪中立面が位置する。即ち、材料中心面には圧縮歪がかかる。
これを図4の(c)に示すアラミド繊維等のFRPロッドからなる抗張力体を使用した光ファイバケーブルに当てはめると、光ファイバケーブルの長手方向に対して垂直な断面において、光ファイバケーブルを曲げた場合、曲げ半径方向をx方向としたとき、光ファイバケーブルの歪中立面は、抗張力体の材料中心面よりも曲げ外面側に位置し、光ファイバケーブル断面の中心に位置する光ファイバ心線には圧縮歪がかかることになる。
このような理由により、光ファイバケーブルを曲げた状態で、即ち、光ファイバ心線に圧縮歪がかかった状態で長時間保持すると、光ファイバ心線に加えられている圧縮歪を緩和しようとシースから光ファイバ心線が突き出してしまう問題が生じる。この場合、突き出した光ファイバ心線は逃げ場を失ってコネクタ内、あるいはこの光ファイバ接続部を収納する収納箱内で局所的に曲げ半径の小さな曲げを起こして、曲げ損失を増加させたり、最悪の場合、破断する可能性も否定できない。
一方、鋼線の抗張力体を使用した場合、上述したような圧縮歪の発生、即ち、光ファイバ心線の突き出しの発生は無いが、曲げ剛性が強いためハンドリング性がよくないという問題点があった。また、光ファイバケーブルは屋外から宅内に直接引き込まれてため、落雷が起きたときに光ファイバケーブルの中に金属部材が使用されていると落雷によるサージ電流が宅内まで伝わり、光機器に損傷を与える恐れがあった。
また、特許文献1のように、矩形のガラスFRP等の抗張力体を使用した場合、衝撃や側圧等の外力による光ファイバケーブルに対する機械特性が劣化するという問題点があった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、優れたハンドリング性と機械特性を有するとともに、小さな径に曲げた場合の抗張力体の折れや端末における光ファイバ心線の突き出しを抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明の第1の態様にかかる光ファイバケーブルは、光ファイバ心線と抗張力体とを一体とした光ファイバケーブルであって、
前記光ファイバ心線は、ガラス光ファイバと、前記ガラス光ファイバの上に施された一次被覆層と、前記一次被覆層の上に施された二次被覆層と、を有し、
前記抗張力体は、
前記光ファイバ心線の長手方向に対して垂直な前記抗張力体の断面形状が、当該抗張力体の曲げ半径方向が短辺となる矩形または概ね矩形であり、かつ、前記抗張力体の材質がアラミド繊維FRPであり、
更に、前記抗張力体の断面形状の前記短辺の長さが、前記光ファイバ心線の前記二次被覆層外側までの外径以上であり、かつ、前記光ファイバ心線の前記二次被覆層外側までの外径が約0.24mmであり、前記抗張力体の断面形状の前記短辺の長さが0.245〜0.35mmであることを特徴とする。



これにより、光ファイバケーブルを曲げたときの光ファイバ心線にかかる圧縮歪を抑制することで、光ファイバ心線の突き出しを抑制することができるとともに、抗張力特性を満足させることができる。
また、抗張力体の座屈を抑制できるとともに、曲げ半径方向に対する衝撃や側圧等の外力による光ファイバケーブルに対する機械特性の基準条件を満たすことができる。
本発明によれば、曲げ半径方向に対する衝撃や側圧等の外力による光ファイバケーブルに対する機械特性の基準条件を満たすとともに、光ファイバケーブルを曲げたときの光ファイバ心線にかかる圧縮歪を抑制することで、光ファイバ心線の突き出しを抑制することができる。
また、抗張力特性を満足させつつ、抗張力体の座屈を抑制できる。
この発明の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと同等なもので置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
図1は、本発明を適用可能な光ファイバケーブルの長手方向に垂直な断面概略図を示した一例である。
図1に示すように、光ファイバケーブル1としてドロップ光ファイバケーブルを例に挙げて説明する。光ファイバケーブル1は、内部に光ファイバ心線5と2本の抗張力体3a、3bとを実装した本体部7と、被覆材2により本体部7と連結され、支持線8を実装した支持線部6とから構成されている。
本体部7は、被覆材2により、本体部7の長手方向に垂直な断面形状は、光ファイバケーブル1の曲げ半径方向であるx方向が短径、y方向が長径となる概ね楕円の形状に形成されている。ここで、被覆材2として、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等が用いられている。また、本体部7の断面の中心または概ね中心位置(以下、ケーブル中心と呼ぶ)が光ファイバ心線5の中心となるように光ファイバ心線5が配置さている。
また、ケーブル中心を通り、y方向に平行な線(以下、ケーブル中心線と呼ぶ)上に、光ファイバ心線5を間に置く形で2本の抗張力体3a、3bが配置されている。2本の抗張力体3a、3bの長手方向に垂直な断面形状はともに、x方向が短辺、y方向が長辺となる概ね矩形の形状である。ここで、短辺の長さをA、長辺の長さをBとする。また、Aは、光ファイバ心線5の外径以上である。また、2本の抗張力体3a、3bの材料はアラミド繊維FRPである。
また、本体部7は、長手方向に沿ってノッチ4が形成され、布設時などに特殊な工具を使用することなく、本体部7をノッチ4から作業者の手で容易に切り裂くことができ、本体部7の内部の光ファイバ心線5を容易に取り出すことが可能な構成となっている。
上述したような光ファイバケーブル1において、抗張力体3a、3bの形状は、ケーブルの曲げ半径方向を短辺とした矩形とした方が、同じ断面積の円に比べて、光ファイバケーブル1を曲げたときの光ファイバ心線に加えられる歪が小さくなる。これは、曲げ半径方向の外径または辺の大きさが大きくなるほど、抗張力体に作用する引張歪と圧縮歪の差が大きくなり、歪中立面のシフト量が小さくなるためである。
従って、抗張力体3a、3bの形状をケーブルの曲げ半径方向を短辺とした矩形とした上述したような光ファイバケーブル1を利用し、抗張力体3a、3bの断面積を稼ぐことにより抗張力特性を満足させるとともに、光ファイバケーブル1を曲げたときの光ファイバ心線5にかかる圧縮歪を抑制し、光ファイバ心線5の突き出しを抑制することができる。
また、上述したような光ファイバケーブル1において、抗張力体3a、3bとしてアラミド繊維FRPを使用することにより、曲げ内面側の繊維は座屈するだけで折れることがないので、小さな曲げ半径の曲げに対しても、光ファイバケーブル1の折れを防止することができる。
また、上述したような光ファイバケーブル1において、x方向に対する衝撃や側圧等の外力による光ファイバケーブル1に対する機械特性も、抗張力体3a、3bのx方向の長さが光ファイバ心線5の外径以上であることから、光ファイバ心線5に対する外力の影響を抑制し、基準条件を満足することができる。
特に、光ファイバケーブル1のサイズにおいて、本体部7の短径は1.0〜3.5mm、長径は2.0〜6.0mm程度、支持線部6の外径は2.0〜5.0mmであり、光ファイバ心線5の外径が0.25mmであるとき、抗張力体3a、3bの短辺の長さAは、0.25〜0.35mmとすることにより、上述したような優れたハンドリング性と機械特性を有するとともに、小さな径に曲げた場合の抗張力体の折れや端末における光ファイバ心線の突き出しを抑制することができる。
上述した光ファイバケーブル1は、光ファイバ心線5が1本のドロップ光ファイバケーブルであったが、図2に示すような、光ファイバ心線5が複数本のドロップ光ファイバケーブル(多芯ケーブル)11であっても良い。図2の符号は図1と同様である。
また、上述した光ファイバケーブル1は、ドロップ光ファイバケーブルであったが、図3に示すようなインドア光ファイバケーブル12であっても良い。図3のインドア光ファイバケーブル12は、ドロップ光ファイバケーブル1または多芯ケーブル11の本体部7と同様である。
次に、本発明の好適ないくつかの実施例を説明する。
本実施例1では、図1の光ファイバケーブル1のサイズにおいて、本体部7の短径は1.0〜3.5mm、長径は2.0〜6.0mm程度、支持線部6の外径は2.0〜5.0mmである。また、光ファイバ心線5は着色層を有しており、着色層を除いた場合の外径が0.243mmであり、着色層も含む外径が0.25mmである。このときの、抗張力体3a、3bの短辺の長さAの違い及び抗張力体3a、3bの材料の違いによる、曲げ特性及びケーブル機械特性について調査した。
アラミド繊維FRPの抗張力体3a、3bの短辺の寸法Aを0.10mm、0.245mm及び0.35mmにしたときの曲げ特性及びケーブル機械特性の結果を実施例1として表1に記載した。また、比較例として、ガラス繊維FRPの抗張力体3a、3bの短辺の寸法Aを0.15mm、0.20mm、0.24mm及び0.28mmにしたときの曲げ特性及びケーブル機械特性の結果も表1に記載した。
ここで、抗張力体3a、3bの長辺の寸法Bは、全て0.63mmである。また、曲げ特性は、曲げ半径が2mmの時の折れの有無を測定した結果である。曲げ特性の結果は、折れが無かったときを「○」で表し、折れがあったときを「×」で表している。
また、ケーブル機械特性は、x方向からの240kgf/25mmの側圧荷重を1分間印加したときのロス増加量を測定した側圧試験の結果と、打撃面直径Φ20の600g荷重をx方向に1mの高さから落下させたときのロス増加量を測定した衝撃試験の結果とを示している。
側圧試験及び衝撃試験の結果におけるロス増加の有無は、ロス増加量が0.1dB以下のときにロス増加を無しとして「○」で表し、0.1dBより大きいときにロス増加を有りとして「×」で表している。またカッコ内は、ロス増加量を示している。
Figure 0005306614
表1から判るように、アラミド繊維FRPの抗張力体3a、3bを利用した実施例1では、寸法Aが0.10mmであるとき、曲げ半径が2mmの時の折れは無かったが、側圧試験及び衝撃試験の結果、ともに、ロス増加があった。寸法Aが0.245mm及び0.35mmであるとき、曲げ半径が2mmの時の折れも無く、また、側圧試験及び衝撃試験の結果もともに、ロス増加はなかった。
一方、ガラス繊維FRPの抗張力体繊維FRPを利用した比較例では、寸法Aが0.15mm、0.20mm及び0.24mmであるとき、曲げ半径が2mmの時の折れは無かったが、側圧試験及び衝撃試験の結果、ともに、ロス増加があった。寸法Aが0.28mmであるとき、側圧試験及び衝撃試験の結果はともに、ロス増加が無かったが、曲げ半径が2mmの時の折れがあった。
上述の結果より、抗張力体3a、3bにアラミド繊維FRPを使用することにより、曲げ内面側の繊維は座屈するだけで折れることがないので、小さな曲げ半径の曲げに対しても、光ファイバケーブル1の折れを防止できることがわかった。また、x方向に対する衝撃や側圧等の外力による光ファイバケーブル1に対する機械特性も、抗張力体3a、3bのx方向の長さを着色層を施す前の光ファイバ心線5の外径より大きくすることにより、外力を抗張力体3a、3bにより押さえ、光ファイバ心線5に対する外力の影響を抑制し、基準条件を満足するできることがわかった。
しかしながら、抗張力体3a、3bにガラス繊維FRPを使用した場合、曲率半径2.0(mm)までFRPを曲げる必要が生じた場合(たとえば、支持線部6と本体部7とを切り離す際など)、FRPを折れないようにするためには、外径を0.24mm以下にする必要があるが、外径が着色層を施す前の光ファイバ心線5の外径0.243mmより小さくなるため、外力による光ファイバケーブル1に対する機械特性が極端に悪化する。従って、ガラス繊維を使用している限り、FRPの曲げとケーブルの機械特性を両立することは不可能であることがわかった。
本実施例2では、図1の光ファイバケーブル1のサイズにおいて、本体部7の短径は1.0〜3.5mm、長径は2.0〜6.0mm程度、支持線部6の外径は2.0〜5.0mmである。また、光ファイバ心線5は着色層を有しており、着色層を除いた場合の外径が0.243mmであり、着色層も含む外径が0.25mmである。このときの、抗張力体3a、3bの寸法及び形状の違いによる、圧縮歪、光ファイバ突き出し量及びケーブルの伸びについて調査した。
アラミド繊維FRPの抗張力体3a、3bの形状及び寸法が外径が0.1mmの円形である「0.1(円形)」、短辺の寸法Aが0.245mmで長辺の寸法Bが0.8mmの矩形である「0.245×0.8(矩形)」、外径が0.3mmの円形である「0.3(円形)」、短辺の寸法Aが0.35mmで長辺の寸法Bが0.57mmの矩形である「0.35×0.57(矩形)」、外径が0.35mmの円形である「0.35(円形)」、外径が0.40mmの円形である「0.40(円形)」、及び、短辺の寸法Aが0.40mmで長辺の寸法Bが0.5mmの矩形である「0.40×0.5(矩形)」の7つのサンプルに対して、圧縮歪、光ファイバ突き出し量及びケーブルの伸びを測定した結果を表2に記載した。
ここで、圧縮歪は、曲げ直径を35mmとなるように光ファイバケーブル1を曲げたときに、光ファイバ心線5に発生する圧縮歪による光ファイバ心線5の圧縮率をしたものである。また、光ファイバ突き出し量は、85℃で30日間エージングした時の光ファイバケーブル1の端末における光ファイバ心線5の突き出し量をしたものである。また、FRP断面積は、抗張力体の長手方向に対して垂直な面上の断面積であり、ケーブルの伸びは、光ファイバケーブル1の本体部7に35Nの張力を印加したときの光ファイバケーブル1の本体部7の伸び率を示したものである。
Figure 0005306614
表2から判るように、抗張力体の断面形状が同じ円形同士で比較すると抗張力体3a、3bの外径が大きくなるにつれて、光ファイバ心線5に発生する圧縮歪は大きくなった。そのため、85℃で30日間エージングした時の光ファイバ突き出し量も大きくなっている。また、光ファイバケーブル1の端末に取り付けられる外被把持コネクタの構造上、光ファイバ突き出し量が0.3mmを超えると、コネクタ内部に発生する曲げロスが許容ロス0.3dBを超えることが知られている。そのため、光ファイバ突き出し量は0.3mm以下に抑える必要がある。すなわち抗張力体の断面形状が円形の場合は、抗張力体3a、3bの外径を0.35mm以下にしなければならない。
また、抗張力体3a、3bの断面積が小さいと、光ファイバケーブル1の本体部7に35Nの張力を印加したときの光ファイバケーブル1の本体部7の伸び率が大きくなった。また、伸び率が、0.3%未満である場合に光ファイバケーブルの製品保証期間である20年の間、歪がかかった状態で保持された場合においても許容破断率4.7×10−3以下の破断確率を満足することが知られており、伸び率が0.3%未満であることが、光ファイバケーブル1の伸び特性を満足するための条件であるため、抗張力体3a、3bの断面積は0.12mm以上となるようにしなければならない。すなわち、抗張力体の断面形状が円形の場合は、抗張力体3a、3bの外径を0.40mm以上にしなければならず、突き出し量と伸び率の両方を満足できる外径が存在しない。
一方、抗張力体の断面形状を矩形とした場合は、抗張力体3a、3bの短辺の寸法Aを0.245〜0.35mmとすることで、突き出し量と伸び率の両方を満足させることができる。
以上の結果より、曲率半径2.0に曲げても折れず、かつ光ファイバケーブル1の機械特性、及び光ファイバ突き出し量を満足するためには、抗張力体3a、3bの材質をアラミド繊維とし、その外径は0.245〜0.35mmの範囲内にある必要があるが、円形の場合、抗張力体3a、3bに必要な引張剛性を達成することはできない。そのため、矩形にすることにより外径寸法Aを変化させることなく断面積を増やすことが可能となり、必要な引張剛性を確保することができることがわかった。
なお、実施例1、および実施例2において、光ファイバ心線として着色層を有し、外径が0.25mmの光ファイバ心線を用いたが、光ファイバ心線として着色層を施していない外径が約0.24mmの光ファイバ心線を用いても同様の結果が得られる。
これは、着色層は識別のために施すものであり、非常に薄い層であることから、光ファイバ心線の特性に与える影響が非常に小さいことによる。
したがって、抗張力体の短辺を着色層を施す前の光ファイバ心線の外径より大きくすることで、光ファイバ心線に対する外力の影響を抑制できる。
本発明を適用可能な光ファイバケーブル1の長手方向に垂直な断面概略図を示した一例である。 本発明を適用可能な他の光ファイバケーブル11の長手方向に垂直な断面概略図を示した一例である。 本発明を適用可能な他の光ファイバケーブル12の長手方向に垂直な断面概略図を示した一例である。 光ファイバ心線の圧縮歪の発生を説明するための図である。
符号の説明
1、11、12 光ファイバケーブル
2 被覆材
3a、3b 抗張力体
4 ノッチ
5 光ファイバ心線
6 支持線部
7 本体部


Claims (1)

  1. 光ファイバ心線と抗張力体とを一体とした光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバ心線は、ガラス光ファイバと、前記ガラス光ファイバの上に施された一次被覆層と、前記一次被覆層の上に施された二次被覆層と、を有し、
    前記抗張力体は、
    前記光ファイバ心線の長手方向に対して垂直な前記抗張力体の断面形状が、当該抗張力体の曲げ半径方向が短辺となる矩形または概ね矩形であり、かつ、前記抗張力体の材質がアラミド繊維FRPであり、
    更に、前記抗張力体の断面形状の前記短辺の長さが、前記光ファイバ心線の前記二次被覆層外側までの外径以上であり、かつ、前記光ファイバ心線の前記二次被覆層外側までの外径が約0.24mmであり、前記抗張力体の断面形状の前記短辺の長さが0.245〜0.35mmであることを特徴とする光ファイバケーブル。
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