JP2005107256A - 光ファイバケーブル - Google Patents

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圭輔 岡田
Hiroki Ishikawa
弘樹 石川
Hisashi Tanji
久 丹治
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Abstract

【課題】 曲げ剛性を向上させて、光ファイバの断線事故を低減できる光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】 互いに平行に配置された抗張力体20と光ファイバ心線11とをプラスチック材料で一括被覆した光ケーブル10であって、抗張力体20の断面形状が扁平形状であり、抗張力体20の長径D1が、光ファイバ心線11の中心P0と、抗張力体20の中心P1とを結ぶ直線と略直交して設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバケーブルに関し、さらに詳しくは、1本以上の光ファイバと、抗張力体とが、外被により被覆されて一体化された光ファイバケーブルに関する。
近年、光通信システムの需要が増加するにつれ、光伝送路である光ファイバケーブルが多く使用されている。FTTH(Fiber To The Home)等の用途に用いられる光ファイバケーブルには、電柱等に架空に敷設される多心型の光ファイバケーブルから、1本または複数本の光ファイバ毎に分配されて各加入者宅に引き落とされるドロップケーブル(例えば、特許文献1〜3参照)等を挙げることができる。このうち、ドロップケーブルとなる光ファイバケーブルの一例を図10に示す。
図10に示すように、ドロップケーブルとなる光ファイバケーブル100は、本体部107とメッセンジャワイヤ部108とが首部105で連結された構成である。
本体部107は、略中央に配置された1心の光ファイバ101と、2本の抗張力体102とが、樹脂103により被覆されてなる。すなわち、樹脂103は本体部107の外被を構成するものである。2本の抗張力体102は、光ファイバ101と同一平面上に並列されており、光ファイバ101は、これら2本の抗張力体102の間に配置される。
ここで用いられる光ファイバ101としては、コアとクラッドとからなる二重構造のガラス体の外周に紫外線硬化型樹脂が被覆された構成で、その外径寸法が0.25mmであるものを例示できる。このガラス体の光ファイバには、例えばシングルモード光ファイバやマルチモード光ファイバを適用することができる。また、紫外線硬化型樹脂のさらに外周に、着色層が設けられたものもある。
抗張力体102は、鋼や繊維強化プラスチック(FRP)等が用いられ、断面の外形形状が円形状に形成されている。なお、FRPは、一般に、集合させた抗張力繊維に対してマトリックス樹脂を含浸させた後、そのマトリックス樹脂を熱硬化させることにより形成される。
これらの光ファイバ101と抗張力体102とが一括に被覆されていることにより、光ファイバケーブル100に引張力等の外力が付加されても、光ファイバ101は外力から保護される。
本体部107の外周には、光ファイバ101に向かってノッチ104が形成されている。このノッチ104は光ファイバ101の取り出しを容易にするためのものであり、ノッチ104から樹脂103に裂け目を入れて樹脂103を引き裂くことにより、光ファイバ101の取り出しを行うことができる。
メッセンジャワイヤ部108は、光ファイバケーブル100を架空で支持するための強度を確保するためのもので、鋼の支持線106が樹脂103により被覆されている。
首部105は、本体部107及びメッセンジャワイヤ部108と同一樹脂材料で形成され、例えば熱可塑性樹脂により本体部107とメッセンジャワイヤ部108とが一体成型されている。
なお、ここでは1心の光ファイバ101からなる光ファイバケーブル100を例示したが、従来型構造としては、光ファイバを多心にしたものや、光ファイバテープ心線を有したものがある。
また、ドロップケーブルやドロップケーブルからメッセンジャワイヤ部108を切り離してインドアケーブルとして使用される光ファイバケーブルは、屋内へ引き込まれる場合、落雷等により発生する誘導電流が室内の通信機器等に伝わらないように、誘導性鋼線に代わり、無誘導性のFRP等を抗張力体に用いたものがある。
例えば、上記した特許文献1には、光ファイバケーブルの抗張力体に、FRP、ポリエステル(PET)、ポリアラミド繊維等を用いることが開示されている。
特開2002−365499号公報 特開2000−171674号公報 特開2002−328276号公報
ところで、抗張力体を有するドロップケーブルやインドアケーブルは、配線の都合から、曲率半径30mm程度に小さく曲げて使用することがある。しかし、これらのケーブルでは許容される曲率半径よりも小さく曲げると抗張力体の剛性が低下してしまい、光ファイバを断線させることがある。特に、抗張力体にFRPが用いられたケーブルは、FRPが曲げに対して簡単に折れてケーブル全体を容易に屈曲させてしまうため、光ファイバの断線に至ることがあった。
そのため、ドロップケーブルやインドアケーブルは、ケーブル敷設時や敷設後において許容曲げ半径以下に折り曲げないように、取り扱いに細心の注意が求められていた。特に、メッセンジャワイヤ部が本体部から切り離されて曲げ剛性が更に低下するインドアケーブルにおいては、一層の取り扱いに対する注意が求められた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、曲げ剛性を高めることで、許容曲げ半径以下に容易に折り曲げられないようにし、もって、光ファイバの断線事故を防止できる光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明は、抗張力体と光ファイバ心線とがそれぞれの長手方向中心軸を略平行にして配置され、それらをプラスチック材料で一括被覆した光ケーブルであって、前記抗張力体の断面形状が扁平形状であり、前記抗張力体の長径が、前記光ファイバ心線の中心と、前記抗張力体の中心とを結ぶ直線と略直交していることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、円形断面の抗張力体を用いた従来型の光ケーブルと比較して、光ケーブルの幅方向の曲げ剛性が大きくなるので、光ケーブル全体が曲げ難くなって、許容曲げ半径以下に曲がり難くなる。このため、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブルの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなり、作業性の向上や断線事故防止を図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が、扁平形状のFRPであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているFRPを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が略円形の断面を持つ抗張力性長尺体の周囲に、扁平形状に硬質プラスチック材料の被覆を施したものであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、通常円形断面の抗張力性長尺体を硬質プラスチックを用いて扁平形状に被覆するので、抗張力性長尺体を直接扁平形状とするのに比して安価で所望の曲げ剛性の異方性を得ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が、略円形の断面を持つ抗張力性長尺体を複数本平面状に並べたものの上に、扁平形状に硬質プラスチック被覆を施したものであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、通常円形断面の抗張力性長尺体を複数本並べて硬質プラスチックで扁平形状に被覆するので、抗張力性長尺体を直接扁平形状とするのに比して安価で所望の曲げ剛性の異方性を得ることができる。
また、本発明は、前記抗張力性長尺体がFRPであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているFRPを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力性長尺体がアラミドヤーンであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているアラミドヤーンを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力性長尺体が光ファイバ心線であることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている光ファイバ心線を使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力性長尺体が延伸PETであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている延伸PETを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記硬質プラスチックは、ヤング率≧3000MPaであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、抗張力性長尺体を覆う硬質プラスチックのヤング率が高いので、抗張力体の長辺方向曲げ剛性が高くなり、光ケーブルの小径曲げを防止することができる。
また、本発明は、前記抗張力体が、前記光ファイバ心線を挟んで2本配置されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、光ファイバ心線の両側に抗張力体を配置することにより、耐側圧性を向上させることができる。
また、本発明は、互いに平行に配置された抗張力体と光ファイバ心線とをプラスチック材料の略矩形状の外被で一括被覆した光ケーブルであって、前記抗張力体が前記外被の略四隅に配置されており、前記光ファイバ心線が前記外被の略中心に配置されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、光ファイバ心線を略中心に内包する略矩形の外被の四隅に抗張力体を配置するので、光ケーブルの幅方向曲げ剛性が大きくなる。このため、光ケーブルが曲げ難くなり、許容曲げ半径以下に曲がり難くなるので、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブルの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなって、作業性の向上および断線事故の防止を図ることができる。
また、本発明は、前記外被の1組の対向する2辺と平行に、各々3本以上の抗張力体が配置されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、3本以上の抗張力体を配置することにより、抗張力体全体として容易に扁平形状とすることができる。また、外被の対向する2辺に抗張力体を配置するので、抗張力体の長径方向を軸とした曲げに対して、安定して曲げ剛性を大きくすることができる。
また、本発明は、前記抗張力体がFRPであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているFRPを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体がアラミドヤーンであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているアラミドヤーンを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が光ファイバ心線であることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている光ファイバ心線を使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が延伸PETであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている延伸PETを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、互いに平行に配置された抗張力体と光ファイバ心線とをプラスチック材料で一括被覆した光ケーブルであって、前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線に垂直な線上で、かつ前記抗張力体の両側に、長尺線状体が配置されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、矩形の外被の四隅に長尺線状体を配置するので、光ケーブルの幅方向曲げ剛性が大きくなる。このため、光ケーブルが曲げ難くなり、許容曲げ半径以下に曲がり難くなるので、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブルの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなって、作業性の向上および断線事故の防止を図ることができる。
また、本発明は、前記抗張力体が、光ファイバ心線を挟むように、2本配置されており、それぞれの抗張力体の左右に長尺線状体が配置されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、光ファイバを挟んで2本の抗張力体を設けたので、耐側圧性を向上させることができる。また、2本の抗張力体に加えて長尺線状体を設けたので、異方性をある程度小さくすることができ、取り扱い性を向上することができる。
また、本発明は、前記長尺線状体がFRPであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているFRPを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記長尺線状体がアラミドヤーンであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているアラミドヤーンを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記長尺線状体が光ファイバ心線であることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている光ファイバ心線を使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記長尺線状体が延伸PETであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されている延伸PETを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記長尺線状体がPPヤーンであることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、市場に安価に供給されているPPヤーンを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
また、本発明は、前記光ファイバ心線の中心を通り前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線に垂直な直線まわりの曲げ剛性と、前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線まわりの曲げ剛性との比が15以下であることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、抗張力体を2本実装すると、曲げ剛性に異方性が生じる。曲げ剛性に異方性があると、光ケーブルを室内に配線する際に、自由な形状のダクトに通すのが困難になり、きれいに配線することが難しくなる。しかしながら、両方向の曲げ剛性の比を一定範囲内とすることにより、このような問題も生じず取り扱い性が向上する。
また、本発明は、前記光ケーブルが、分離可能な首部を介して支持線と一体的に連結されていることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、前述したような光ケーブルに、分離可能な首部を介して支持線を設けることにより、屋外におけるドロップケーブルとしても使用することができる。
また、本発明は、前記光ファイバ心線が、波長1.31μmにおけるピーターマン−Iの定義によるモードフィールド径(MFD)が9.0μm以下であり、スクリーニングレベルが1.2%以上であることを特徴としている。
このように構成された光ケーブルにおいては、モードフィールド径を小さくすることにより、側圧によるマイクロベンド損失や曲げ損失を小さくすることができ、許容曲げ半径を小さくすることができる。また、引っ張り強度試験により所定の引っ張り強度を保障することができる。
本発明によれば、光ケーブル全体が曲げ難くなり、許容曲げ半径以下に曲がり難くなる。このため、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブルの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなり、作業性の向上や断線事故防止を図ることができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の光ケーブルに係る第1実施形態を示す断面図、図2は第1変形例を示す断面図、図3は第2変形例を示す断面図、図4は第3変形例を示す断面図である。なお、以下に述べる実施形態及び各変形例において、光ケーブルがインドアケーブルの場合について説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態である光ケーブル10Aは、互いに平行に配置された抗張力体20と光ファイバ心線11とをプラスチック材料からなる外被12で一括被覆したものである。また、外被12の左右側面の中央部には、外被12を裂いて光ファイバ心線11を容易に取り出すことができるように、ノッチ13が設けられている。外被12としては、例えはポリエチレン、難燃ポリエチレンが用いられる。
抗張力体20は、光ファイバ心線11を挟んで2本配置されている。この抗張力体20は断面が扁平形状となる矩形をしていて、抗張力体20の長径D1が、光ファイバ心線の中心P0と、抗張力体の中心P1とを結ぶ直線と略直交している。抗張力体20としては、例えば繊維強化プラスチック(FRP)を用いることができる。
このように構成された光ケーブル10Aにおいては、円形断面の抗張力体を用いた従来型の光ケーブルと比較して、光ケーブル10Aの幅方向(抗張力体20の長径D1の方向)の曲げ剛性が大きくなるので、光ケーブル10A全体が曲げ難くなって、許容曲げ半径以下に曲がり難くなる。このため、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブル10Aの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなり、作業性の向上や断線事故防止を図ることができる。
また、光ファイバ心線11の両側に抗張力体20を配置することにより、耐側圧性を向上させることができる。また、抗張力体20として、市場に安価に供給されているFRPを使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブルのコストダウンを図ることができる。
次に、前述した光ケーブル10Aの変形例について説明する。この光ケーブルでは、抗張力体20の内部に抗張力性長尺体21が設けられている。なお、前述した第1実施形態と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図2に示すように、この光ケーブル10Bでは、光ファイバ心線11を挟んで抗張力体20が2本配置されている。抗張力体20は、略円形の断面を持つ1本の抗張力性長尺体21の周囲に、硬質プラスチック材料の被覆22を扁平形状の矩形状に施して形成したものである。
また、図3および図4に示す光ケーブル10C、10Dでは、複数本の抗張力性長尺体21を平面状に並べ、硬質プラスチックによる被覆22を施して扁平形状の矩形状にして抗張力体20を形成したものが示されている。
抗張力性長尺体21には、FRP、アラミドヤーン、光ファイバ心線、延伸ポリエチレンテレフタレート(延伸PET)等の材料を用いるのが望ましい。また、被覆22を形成する硬質プラスチックとしては、ヤング率≧3000MPaのものを使用するのが望ましい。
このように構成された光ケーブル10B、10C、10Dにおいては、通常円形断面の抗張力性長尺体21を1本あるいは複数本用いて硬質プラスチックの被覆22によって扁平形状に被覆するので、抗張力性長尺体21を直接扁平形状とするのに比して安価で容易に所望の曲げ剛性の異方性を得ることができる。また、抗張力性長尺体21を覆う被覆22のヤング率が高いので、抗張力体20の長辺方向曲げ剛性が高くなり、光ケーブル10B、10C、10Dの小径曲げを防止することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態を詳細に説明する。図5は本発明の光ケーブルに係る第2実施形態を示す断面図、図6は変形例を示す断面図である。なお、前述した第1実施形態と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。また、実施形態及び各変形例でも、光ケーブルがインドアケーブルの場合について説明する。
図5に示すように、光ケーブル30Aでは、略矩形状の外被12の四隅に抗張力体20が配置されている。光ファイバ心線11は外被12の略中心に配置されている。
抗張力体20が外被12の四隅に配置されているので、光ケーブル30Aの縦方向および横方向について曲げ剛性が大きくなる。このため、光ケーブル30Aは曲げ難くなって、許容曲げ半径以下に曲がり難くなるので、敷設作業時や室内での使用中に光ケーブル30Aの曲げ径に特別の配慮を払う必要がなくなって、作業性の向上および断線事故の防止を図ることができる。
なお、抗張力体20には、FRP、アラミドヤーン、光ファイバ心線、延伸ポリエチレンテレフタレート(延伸PET)等の材料を用いるのが望ましい。このように、市場に安価に供給されている材料を使用することにより、必要な強度を保持しつつ光ケーブル30Aのコストダウンを図ることができる。
図6には、前述した光ケーブル30Aの変形例が示されている。なお、前述した光ケーブル30Aと共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図6に示すように、この光ケーブル30Bでは、外被12の対向する2辺と平行に、各々3本の抗張力体20が配置されている。なお、図6においては、3本の抗張力体20が接触するように並んでいるが、離れていても良い。また、4本以上の抗張力体20を並べて配置することもできる。
このように構成された光ケーブル30Bにおいては、3本以上の抗張力体を配置することにより、抗張力体20全体として容易に扁平形状とすることができる。また、外被12の対向する2辺に抗張力体20を配置するので、抗張力体20の配列方向に沿った曲げに対し、安定して曲げ剛性を大きくすることができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。図7は本発明の光ケーブルに係る第3実施形態を示す断面図である。なお、前述した第1実施形態および第2実施形態と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
この光ケーブル40では、抗張力体20が、光ファイバ心線11を挟むように、2本配置されており、それぞれの抗張力体20の中心と光ファイバ心線11の中心とを結ぶ直線に垂直な線上で、かつ抗張力体20の両側(図7において左右側)に長尺線状体41が配置されている。
従って、光ファイバ心線11を挟むように設けられた抗張力体20により耐側圧性を向上させることができるとともに、2本の抗張力体20に加えて長尺線状体41を設けたので、異方性をある程度小さくすることができ、取り扱い性を向上することができる。
次に、本発明の第1実施形態の第2変形例(図8(A)参照)、第2実施形態(図8(B)参照)、第3実施形態(図8(C)参照)に基づいて製作した光ケーブル10C,30,40(各実施形態に対応して実施例1,実施例2,実施例3として)と、従来の光ケーブル100(図10参照)とを、曲げ剛性について比較した。その結果を表1に示す。
Figure 2005107256
この表1によれば、本発明にかかる各実施例1〜3の光ケーブル10C、30、40の幅方向の曲げ剛性が、従来の光ケーブルの幅方向曲げ剛性の4.4倍〜37.9倍になっており、著しく大きくなっているのがわかる。このため、厚さ方向と幅方向の曲げ剛性の比率が、従来の37.1から3.9〜8.5と著しく小さくなっており、異方性が改善されていることがわかる。特に、表中の実施例1〜実施例3に示すように、厚さ方向と幅方向の曲げ剛性の比率が15以下であることが望ましい。
これは、従来のように抗張力体を2本実装すると、曲げ剛性に異方性が生じ、光ケーブルを室内に配線する際に、自由な形状のダクトに通すのが困難になり、きれいに配線することが難しくなる。しかしながら、両方向の曲げ剛性の比を一定範囲内とすることにより、このような問題も生じず取り扱い性が向上する。
なお、本発明の光ケーブルは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した各実施形態においては、主に室内配線に用いられるタイプの光ケーブルについて説明したが、本発明は、図9に示すように、分離可能な首部14を介して支持線15を一体的に連結したドロップケーブルについても適用可能である。この場合、支持線15の被覆16は、光ケーブル10の外被12と一体的に形成されている。なお、図9においては、第1実施形態における光ケーブル10Aについて支持線15を設けた場合について示したが、第2実施形態および第3実施形態についてもまったく同様である。
また、上述した全ての光ケーブル10、30,40において、光ファイバ心線11として、波長1.31μmにおけるピーターマン−I(Petermann−I)の定義によるモードフィールド径(MFD)が9.0μm以下であり、スクリーニングレベルが1.2%以上の引っ張り強度試験を経たものを用いるようにするのが望ましい。
このように、モードフィールド径(MFD)を小さくすることにより、側圧によるマイクロベンド損失や曲げ損失を小さくすることができ、許容曲げ半径を小さくすることができる。また、引っ張り強度試験により所定の引っ張り強度を保障することができる。
本発明に係る第1実施形態を示す断面図である。 図1の光ケーブルの第1変形例を示す断面図である。 図1の光ケーブルの第2変形例を示す断面図である。 図1の光ケーブルの第3変形例を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態を示す断面図である。 図5の光ケーブルの変形例を示す断面図である。 本発明に係る第3実施形態を示す断面図である。 (A)〜(C)は、従来の光ケーブルと比較する各実施形態にかかる光ケーブルを示す説明図である。 光ケーブルに支持線を設けた状態を示す断面図である。 従来の光ケーブルを示す断面図である。
符号の説明
10、30、40 光ケーブル
11 光ファイバ心線
20 抗張力体
21 抗張力性長尺体
22 被覆
41 長尺線状体
D1 抗張力体の長径
P0 光ファイバ心線の中心
P1 抗張力体の中

Claims (26)

  1. 互いに平行に配置された抗張力体と光ファイバ心線とをプラスチック材料で一括被覆した光ケーブルであって、
    前記抗張力体の断面形状が扁平形状であり、
    前記抗張力体の長径が、前記光ファイバ心線の中心と、前記抗張力体の中心とを結ぶ直線と略直交していることを特徴とする光ケーブル。
  2. 請求項1に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体が、扁平形状の繊維強化プラスチック(FRP)であることを特徴とする光ケーブル。
  3. 請求項1に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体が略円形の断面を持つ抗張力性長尺体の周囲に、扁平形状に硬質プラスチック材料の被覆を施したものであることを特徴とする光ケーブル。
  4. 請求項3に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体が、略円形の断面を持つ抗張力性長尺体を複数本平面状に並べたものの上に、扁平形状に硬質プラスチック被覆を施したものであることを特徴とする光ケーブル。
  5. 請求項3または請求項4に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力性長尺体がFRPであることを特徴とする光ケーブル。
  6. 請求項3または請求項4に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力性長尺体がアラミドヤーンであることを特徴とする光ケーブル。
  7. 請求項3または請求項4に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力性長尺体が光ファイバ心線であることを特徴とする光ケーブル。
  8. 請求項3または請求項4に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力性長尺体が延伸ポリエチレンテレフタレート(延伸PET)であることを特徴とする光ケーブル。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の光ケーブルであって、
    前記硬質プラスチックは、ヤング率≧3000MPaであることを特徴とする光ケーブル。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体が、前記光ファイバ心線を挟んで2本配置されていることを特徴とする光ケーブル。
  11. 互いに平行に配置された抗張力体と光ファイバ心線とをプラスチック材料の略矩形状の外被で一括被覆した光ケーブルであって、
    前記抗張力体が前記外被の略四隅に配置されており、前記光ファイバ心線が前記外被の略中心に配置されていることを特徴とする光ケーブル。
  12. 請求項11に記載した光ケーブルであって、
    前記外被の1組の対向する2辺と平行に、各々3本以上の抗張力体が配置されていることを特徴とする光ケーブル。
  13. 請求項11または請求項12に記載した光ケーブルであって、
    前記抗張力体がFRPであることを特徴とする光ケーブル。
  14. 請求項11または請求項12に記載した光ケーブルであって、
    前記抗張力体がアラミドヤーンであることを特徴とする光ケーブル。
  15. 請求項11または請求項12に記載した光ケーブルであって、
    前記抗張力体が光ファイバ心線であることを特徴とする光ケーブル。
  16. 請求項11または請求項12に記載した光ケーブルであって、
    前記抗張力体が延伸PETであることを特徴とする光ケーブル。
  17. 互いに平行に配置された抗張力体と光ファイバ心線とをプラスチック材料で一括被覆した光ケーブルであって、
    前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線に垂直な線上で、かつ前記抗張力体の両側に、長尺線状体が配置されていることを特徴とする光ケーブル。
  18. 請求項17に記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体が、光ファイバ心線を挟むように、2本配置されており、それぞれの抗張力体の左右に長尺線状体が配置されていることを特徴とする光ケーブル。
  19. 請求項17または請求項18に記載の光ケーブルであって、
    前記長尺線状体がFRPであることを特徴とする光ケーブル。
  20. 請求項17または請求項18に記載の光ケーブルであって、
    前記長尺線状体がアラミドヤーンであることを特徴とする光ケーブル。
  21. 請求項17または請求項18に記載の光ケーブルであって、
    前記長尺線状体が光ファイバ心線であることを特徴とする光ケーブル。
  22. 請求項17または請求項18に記載の光ケーブルであって、
    前記長尺線状体が延伸PETであることを特徴とする光ケーブル。
  23. 請求項17または請求項18に記載の光ケーブルであって、
    前記長尺線状体がPPヤーンであることを特徴とする光ケーブル。
  24. 請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の光ケーブルであって、
    前記光ファイバ心線の中心を通り前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線に垂直な直線まわりの曲げ剛性と、前記抗張力体の中心と前記光ファイバ心線の中心とを結ぶ直線まわりの曲げ剛性との比が15以下であることを特徴とする光ケーブル。
  25. 請求項1から請求項24のいずれか1項に記載の光ケーブルであって、
    前記光ケーブルが、分離可能な首部を介して支持線と一体的に連結されていることを特徴とする光ケーブル。
  26. 請求項1から請求項24のいずれか1項に記載の光ケーブルであって、
    前記光ファイバ心線が、波長1.31μmにおけるピーターマン−Iの定義によるモードフィールド径(MFD)が9.0μm以下であり、スクリーニングレベルが1.2%以上であることを特徴とする光ケーブル。
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