JP5305356B2 - 真直度測定装置 - Google Patents
真直度測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5305356B2 JP5305356B2 JP2009197592A JP2009197592A JP5305356B2 JP 5305356 B2 JP5305356 B2 JP 5305356B2 JP 2009197592 A JP2009197592 A JP 2009197592A JP 2009197592 A JP2009197592 A JP 2009197592A JP 5305356 B2 JP5305356 B2 JP 5305356B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shape
- measured
- measuring instrument
- shape measuring
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Description
図11Aにおいて、被測定物03に対して対向する位置に、案内部材の一例としてのリニアガイド04が配置されている。前記リニアガイド04には、移動部材の一例としての走査ステージ07が直線移動可能に支持されている。
前記走査ステージ07には、形状測定器の一例としてのプローブP01,P03,P05が支持されている。前記プローブP01,P03,P05は、走査ステージ07の移動方向に沿って間隔dを空けて、順に、配置されている。また、前記各プローブP01〜P05は、走査ステージ07と共に一体的に移動して、被測定物03の対応する部分について、基準位置からの変位を測定する。
被測定物03の被測定部分の表面形状をF(X)で表す。また、中央のプローブP03の測定位置が位置Xの場合に、各プローブP01,P03,P05によって得られる測定値を、それぞれ、M01(X),M03(X),M05(X)で表す。
ここで、走査ステージ07は走査移動する際に、リニアガイド04の形状誤差などにより、全体がY方向に移動したり、全体が傾斜したりする。そこで、プローブP03の測定位置が位置Xの場合に、走査ステージ03のY方向の移動量を走査誤差e(X)とし、傾斜量を傾斜誤差p(X)とすると、各測定値M01(X)〜M05(X)は、以下の式(1)〜(3)のように表せる。
M01(X)=F(X−d)+e(X)−d・p(X)…式(1)
M03(X)=F(X)+e(X) …式(2)
M05(X)=F(X+d)+e(X)+d・p(X)…式(3)
Δ2F(X)
={F(X+d)−2・F(X)+F(X−d)}/d2
=[{F(X+d)−F(X)}−{F(X)−F(X−d)}]/d2
={M05(X)−2・M03(X)−M01(X)}/d2…式(4)
よって、Δ2F(X)は、走査ステージ07の走査誤差e(X)、傾斜誤差p(X)の影響を受けることなく、測定値M01(X),M03(X),M05(X)及び間隔dで表される。
したがって、測定値M01(X)〜M05(X)等により得られたΔ2F(X)を二階積分することにより、被測定物03の測定部分の表面形状F(X)を知ることができる。なお、F(X)の一次以下の項は、被測定物03の測定部分の平均的な距離、傾きを表すことになるので、形状測定においては無視することができる。
例えば、図11Bにおいて、各プローブP01,P03,P05のY方向の基準点からのずれを、それぞれ、k01,k03,k05とおいて、式(1)〜(3)を再計算すると、以下の式(1)′〜(3)′となる。
M01(X)=F(X−d)+e(X)−d・p(X)+k01…式(1)′
M03(X)=F(X)+e(X)+k03 …式(2)′
M05(X)=F(X+d)+e(X)+d・p(X)+k05…式(3)′
そして、F(X)の二階差分を取ると、以下の式(4)′となる。
Δ2F(X)
={F(X+d)−2・F(X)+F(X−d)}/d2
={M05(X)−2・M03(X)−M01(X)}/d2
−{k05−2・k03+k01}/d2
={M05(X)−2・M03(X)−M01(X)}
−k0135/d2…式(4)′
ただし、式(4)′において、k05−2・k03+k01=k0135とした。
したがって、3点法において、このようなゼロ点ずれによる誤差が存在することが知られており、ゼロ点ずれの影響を低減させるために、以下の特許文献、非特許文献に記載の技術が知られている。
特許文献1では、凹凸が一致する一組の試料片(1,2)を、それぞれ、予め測定して、試料片(1)による校正値と、試料片(2)による校正値との平均を取ることにより、試料片自体が有する誤差を打ち消して、変位検出器(A,B,C)を、真直度の測定前に校正している。
また、特許文献2には、変位センサ(31〜33)とは別に、中央の変位センサ(32)の対向直線上に配置され、且つ、前記支持台(30)に支持された一組の変位センサ(41,42)が設けられており、前記テーブル(25)上に配置された補助用の第2の被測定物(200)の表裏両側の測定面(200a,200b)を、それぞれの変位センサ(41,42)で測定可能に構成されている。
すなわち、反転法によって、変位センサ(41,42)の測定結果から、支持台(30)に対するテーブル(25)の走査誤差(並進運動誤差)を得ることで、中央の変位センサ(32)の測定結果から、走査誤差を消去して、第1の被測定物(100)の形状をg(x)と測定している。また、3つの変位センサ(31〜33)を用いた3点法(逐次3点法)によって、第1の被測定物(100)の形状をg3(X)と測定している。
そして、反転法によるg(X)と、3点法(逐次3点法)によるg3(X)との誤差を、零点誤差補償量{g(X)−g3(X)}として求めている。そして、新たな第1の被測定物(100)を、真直度測定装置(10)の通常測定時、すなわち、3つの変位センサ(31〜33)を用いた3点法(逐次3点法)のみによって測定する場合には、前記零点誤差補償量{g(X)−g3(X)}を用いて、3点法(逐次3点法)で生じるゼロ点ずれに起因する誤差を補正している。
非特許文献1では、2つのプローブユニット(Unit A,Unit B)を用いて、被測定物(Cylinder)を、180°異なる部分である両側について同時に計測した後に、被測定物(Cylinder)を180°回転(反転)させて、もう一度、プローブユニット(Unit A,Unit B)を用いて、同時に測定している。
そして、回転前後(反転前後)の各プローブユニット(Unit A,Unit B)の測定値から得られる前記式(4)′に相当する4つの式から、各プローブユニット(Unit A,Unit B)における前記式(4)′のk0135に相当するゼロ点ずれの差分(α,β)を求めている。そして、求めたゼロ点ずれの差分(α,β)により、3点法による測定値を補正して、被測定物(Cylinder)の表面形状を求めている。なお、非特許文献1では、ゼロ点ずれは、反転前後や測定位置によって変動しない固定値として扱われており、ゼロ点ずれの差分(α,β)も固定値として扱われている。
特許文献3では、試料(200)を回転させながら測定し、試料(200)の表面形状の周期性を利用して、測定値の比較を行うことにより、零点誤差の変動量を求めている。
また、非特許文献1に記載の技術では、ゼロ点ずれに起因する誤差を固定値として扱っており、反転や位置移動の変動によるゼロ点ずれについて補正することはできない。
一方、特許文献3に記載の技術では、各変位センサについて、時間変動があるものとして、ゼロ点ずれについて求めているが、スピンドルなどで回転する被測定物を対象としており、被測定物の形状は平面状であることが好ましく、実質的には、被測定物の形状が制限されてしまう。
被測定物の表面形状を測定する第1の形状測定器と、
前記被測定物の表面形状を測定する第2の形状測定器と、
前記被測定物の表面形状を測定する第3の形状測定器と、
前記被測定物に沿って相対的に移動可能な測定ユニットであって、前記第1の形状測定器と前記第2の形状測定器と前記第3の形状測定器とを支持する支持部材を有し、前記測定ユニットの前記被測定物に対する相対移動方向の下流側に向って、前記第1の形状測定器と、前記第2の形状測定器と、前記第3の形状測定器と、が配置された前記測定ユニットと、
前記被測定物に対して接近離間する方向である接離方向についての前記第1の形状測定器と前記第2の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第1の位置ずれ量を測定する第1のずれ量測定器であって、前記支持部材に支持されて前記測定ユニットと一体的に移動可能な前記第1のずれ量測定器と、
前記接離方向についての前記第1の形状測定器と前記第3の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第2の位置ずれ量を測定する第2のずれ量測定器であって、前記支持部材に支持されて前記測定ユニットと一体的に移動可能な前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする。
前記第1の形状測定器に一体的に支持された放射線を放射する放射部と、
前記第2の形状測定器に一体的に支持され、且つ、前記放射部から放射された放射線が入射する受部を有し、前記受部に前記放射線が入射する位置に基づいて、前記第1の位置ずれ量を測定する前記第1のずれ量測定器と、
前記第3の形状測定器に一体的に支持され、且つ、前記放射部から放射された放射線が入射する受部を有し、前記受部に前記放射線が入射する位置に基づいて、前記第2の位置ずれ量を測定する前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする。
前記第2の形状測定器に一体的に支持され、前記放射部から放射された放射線を前記第1のずれ量測定器に向う第1の分離放射線と前記第2のずれ量測定器に向う第2の分離放射線とに分離する分離部材と、
前記第1の分離放射線が入射する前記第1のずれ量測定器と、
前記第2の分離放射線が入射する前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする。
前記第1の形状測定器、前記第2の形状測定器及び前記第3の形状測定器のうちのいずれか一つの形状測定器に対して、前記被測定物を挟んで対向する位置に配置され、且つ、前記被測定物の表面形状を測定する第4の形状測定器と、
前記測定ユニットと一体的に、前記被測定物に沿って相対的に移動可能な第2の測定ユニットであって、前記第4の形状測定器を有する前記第2の測定ユニットと、
前記接離方向についての前記一つの形状測定器と前記第4の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第3の位置ずれ量を測定する第3のずれ量測定器であって、前記一つの形状測定器又は前記第4の形状測定器に一体的に支持されて、前記測定ユニット及び前記第2の測定ユニットと一体的に移動可能な前記第3のずれ量測定器と、
前記被測定物を、前記移動方向に延びる方向を回転軸として、前記測定ユニット及び前記第2の測定ユニットに対して、相対的に回転させて、前記一つの形状測定器に測定される前記被測定物の表面形状の位置と、前記第4の形状測定器に測定される前記被測定物の表面形状の位置とを、反転させる反転機構と、
を備え、
前記被測定物の表面形状を測定した後に、反転させて、前記被測定物の表面形状を測定することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第1の形状測定器に支持された放射部から放射された放射線の入射位置を測定することにより、第1の形状測定器と第2の形状測定器との相対的な位置ずれ量と、第1の形状測定器と第3の形状測定器との相対的な位置ずれ量と、を測定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1の形状測定器に支持された放射部から放射された放射線を、分離部材により第1の分離放射線と第2の分離放射線とに分離して、第1の分離放射線の入射位置を測定することにより、第1の形状測定器と第2の形状測定器との相対的な位置ずれ量を測定し、第2の分離放射線の入射位置を測定することにより、第1の形状測定器と第3の形状測定器との相対的な位置ずれ量を測定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、被測定物を挟んで対向する一つの形状測定器と第4の形状測定器との相対的な位置ずれ量を測定することができる。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、上下方向をX軸方向、前後方向をY軸方向、左右方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、上方、下方、前方、後方、右方、左方、または、上側、下側、前側、後側、右側、左側、とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
また、前記ベース部1には、前記棒材3に沿って上下方向に延びる案内部材の一例としてのリニアガイド4が支持されている。さらに、前記ベース部1には、前記棒材3に沿って上下方向に延びる位置制御部材の一例としてのネジ軸6が回転可能に支持されている。前記リニアガイド4及びネジ軸6には、支持部材の一例であって、移動部材の一例としての走査ステージ7が支持されている。前記走査ステージ7は、前記ネジ軸6が回転して、いわゆるボールネジ機構により、前記リニアガイド4に沿って上下方向に直線移動する。
図1、図2において、前記走査ステージ7の下方には、第1の結合部材の一例としての下側マウントプレート8を介して、第1の形状測定器の一例としての下側プローブP1が一体的に支持されている。
図2において、実施例1の下側プローブP1は、測定線の一例としてのシート状レーザP1aを発する発光部9と、前記シート状レーザP1aを受光する受光部11とを有している。そして、実施例1の下側プローブP1では、棒材3の表面の境界部に、前記シート状レーザP1aが照射され、棒材3によって遮られずに受光部11に到達したシート状レーザP1aの位置により、棒材3の表面形状を測定する。
前記中側プローブP3の前方には、第4の結合部材の一例としてのマウントプレート14を介して、第4の形状測定器の一例としての対向プローブP4が一体的に支持されている。前記対向プローブP4の発光部9と受光部11は保持部材の一例としての保持バー16により互いの位置が保持されている。これにより、前記対向プローブP4は、前記マウントプレート14、中側プローブP3を介して、前記走査ステージ7に一体的に支持されている。
なお、前記中側プローブP3、上側プローブP5及び対向プローブP4は、棒材3の測定する部分が異なる点以外は、前記下側プローブP1と同様に構成されているため、その詳細な説明は省略する。
図1において、下側プローブP1における発光部9の右側には、放射部の一例としてのレーザ放射部21が一体的に支持されている。
図3Aにおいて、前記レーザ放射部21には、伝送路の一例としての光ファイバ26の一端が接続されている。前記光ファイバ26により、前記レーザ放射部21内に、外部の放射線源の一例としてのレーザ光源27が放射する放射線の一例としてのレーザビーム28が案内される。
案内されたレーザビーム28は、光学素子の一例としてのレンズ29を通過して、上方の中側プローブP3に向って放射される。
前記受光ホルダ31の右側、すなわち、前記反射ビーム33が向う側には、第1のずれ量測定器の一例としての中側受光ダイオード36が一体的に支持されている。図3Bにおいて、前記中側受光ダイオード36は、受部の一例としての4分割フォトダイオード36aを有している。前記4分割フォトダイオード36aには、前記反射ビーム33が入射する。
そして、前記反射ビーム33が入射すると、各受光領域36a1〜36a4に入射した光量に応じた信号を出力する。
ここで、反射ビーム33が入射した場合に、受光領域36a1,36a2,36a3,36a4の測定値を順に、Ea1,Ea2,Ea3,Ea4で表すと、前側を正として、(Ea1+Ea4−Ea2−Ea3)/(Ea1+Ea2+Ea3+Ea4)で反射ビーム33の前後方向の位置が測定される。また、上側を正として、(Ea1+Ea2−Ea3−Ea4)/(Ea1+Ea2+Ea3+Ea4)で反射ビーム33の上下方向の位置が測定される。
前記渦電流センサ41は、磁界をセンサターゲット42にかけて渦電流を発生させ、渦電流による前記渦電流センサ41側のインピーダンスの発振状態を測定することにより、距離を測定することができ、棒材3に接近離間する方向の一例としての前後方向について、中側プローブP3と対向プローブP4との相対的な位置ずれ量である第3の位置ずれ量の一例としての対向位置変動量を測定する。
前記3点法ユニットU1は、棒材3に対する相対的な移動方向の下流側の一例として、3点法ユニットU1自体が、前記リニアガイド4に沿って上側に移動可能に構成されている。
また、前記対向プローブP4と、マウントプレート14と、保持バー16と、ターゲット42とにより、実施例1の第2の測定ユニットの一例としての反転ユニットU2が構成されている。
前記反転ユニットU2は、走査ステージ7に支持されており、前記3点法ユニットU1と一体的に、棒材3に沿って上側移動可能に構成されている。
前記真直度測定装置Aは、情報処理装置の一例としてのコンピュータCにより、制御されて、図示しない駆動源により、ターンテーブル1やネジ軸6の回転が制御されて、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2と、棒材3との相対的な測定位置の関係が制御される。
また、前記コンピュータCにより、各プローブP1,P3,P4,P5、レーザ放射部21及び渦電流センサ41が制御され、各プローブP1,P3,P4,P5、各受光ダイオード36,37及び渦電流センサ41の測定結果が、コンピュータCに送信されて処理される。
図4は実施例1のコンピュータが備えている各機能をブロック図で示した図である。
図5は実施例1のコンピュータが備えている各機能をブロック図で示した図であり、図4の続きの説明図である。
図4、図5において、前記コンピュータCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行う入出力信号調節部の一例としての入出力インターフェース、いわゆる、I/O、必要な処理を実行するためのプログラムおよびデータ等が記憶されたリードオンリーメモリ、いわゆる、ROM、必要なデータを一時的に記憶するためのランダムアクセスメモリ、いわゆる、RAM、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行う中央演算処理装置、いわゆる、CPU、ならびにクロック発振器等を有しており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記コンピュータCは、入力装置H1、下側プローブP1、中側プローブP3、上側プローブP5、対向プローブP4、中側受光ダイオード36、上側受光ダイオード37、渦電流センサ41等の信号入力要素からの信号が入力されている。
H1:入力装置
入力装置H1は、いわゆる、キーボードやマウスにより構成されており、キーボードやマウスが操作されて、設定が入力されたり、コンピュータCによる処理が開始されたりする。
なお、図6において、理解を容易にするために、前記各プローブP1,P3,P4,P5を模式的に表し、それぞれ、符号P1′,P3′,P4′,P5′で表している。
図6において、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2の移動方向、すなわち、上下方向をX軸方向として、中側プローブP3が測定する位置を位置Xで表す。
図6Aにおいて、3点法ユニットU1のプローブP1′,P3′,P5′に測定される棒材3の表面形状をf(X)で表す。また、反転ユニットU2の対向プローブP4′に測定される表面形状、すなわち、表面形状がf(X)の部分とは180°異なる反対側の表面形状をg(X)で表す。
図2において、下側プローブP1は、棒材3の表面形状f(X)を測定する。実施例1の下側プローブP1は、受光部11がシート状レーザP1aを受光して、受光したシート状レーザP1aの後端の境界位置を基準として、受光したシート状レーザP1aの前端の境界位置までの距離m1(X)を測定することにより、表面形状f(X)を測定する。
図6Aにおいて、理解の容易のために、距離m1(X)を、下側プローブP1′の先端から棒材3表面までの距離m1(X)として模式的に示す。
P3:中側プローブ
中側プローブP3は、前記下側プローブP1と同様の構成で、距離m3(X)を測定し、棒材3の表面形状f(X)を測定する。
図6Aにおいて、理解の容易のために、前記距離m3(X)は、中側プローブP3′の先端から棒材3表面までの距離m3(X)として模式的に示す。
上側プローブP5は、前記下側プローブP1と同様の構成で、距離m5(X)を測定し、棒材3の表面形状f(X)を測定する。
図6Aにおいて、理解の容易のために、距離m5(X)は、上側プローブP5′の先端から棒材3表面までの距離m5(X)として模式的に示す。
P4:対向プローブ
対向プローブP4は、前記下側プローブP1と同様の構成で、距離m4(X)を測定し、棒材3の表面形状g(X)を測定する。
図6Aにおいて、理解の容易のために、距離m4(X)は、対向プローブP4′の先端から棒材3表面までの距離m4(X)として模式的に示す。
図3において、中側受光ダイオード36は、4分割フォトダイオード36aにより、反射レーザ33を測定する。
37:上側受光ダイオード
図3において、上側受光ダイオード37は、4分割フォトダイオード37aにより、透過レーザ34を測定する。
41:渦電流センサ
渦電流センサ41は、渦電流による前記渦電流センサ41側のインピーダンスの発振状態の測定結果に基づいて、センサターゲット42との距離W34(X)を測定する。
図6Aにおいて、理解の容易のために、渦電流センサ41が中側プローブP2′の先端に配置され、且つ、センサターゲット42が対向プローブP4′の先端に配置されているものと考えて、前記距離W34(X)を、中側プローブP2′の先端から対向プローブP4′の先端までの距離W34として模式的に表す。
なお、図6において、下側プローブP1と中側プローブP3の移動方向、すなわち、上下方向の間隔を距離d13と表し、中側プローブP3と上側プローブP5の上下方向の間隔を距離d35とする。
コンピュータCは、ディスプレイH2、ネジ軸駆動回路D1、ターンテーブル駆動回路D2、レーザ駆動回路D3、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
H2:ディスプレイ
表示器の一例としてのディスプレイH2は、コンピュータCで処理された情報を表示する。
D1:ネジ軸駆動回路
ネジ軸駆動回路D1は、駆動源の一例としてのネジ軸用モータM1を介して、ネジ軸6を回転させて、走査ステージ7を上側である下流、又は、下側である上流に移動させて、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2を棒材3に沿って移動させる。
D2:ターンテーブル駆動回路
ターンテーブル駆動回路D2は、駆動源の一例としてのテーブル用駆動モータM2を介して、前記ターンテーブル2を180°回転させて、各プローブP1,P3,P4,P5に対向する棒材3の表面を反転させる。
D3:レーザ駆動回路
レーザ駆動回路D3は、レーザ光源27にレーザビーム28を放射させて、レーザ放射部21からレーザビーム28を放射させる。
前記コンピュータCは、前記入力装置H1、下側プローブP1、中側プローブP3、上側プローブP5、対向プローブP4、中側受光ダイオード36、上側受光ダイオード37、渦電流センサ41等の前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、コンピュータCは次の機能を有している。
C1:表面測定手段
表面測定手段C1は、ステージ移動制御手段C1Aと、ターンテーブル制御手段C1Bと、プローブ出力記憶手段C1Cとを有しており、各プローブP1,P3,P4,P5により、棒材3の表面形状を測定する。
ステージ移動制御手段C1Aは、ネジ軸回転判別手段C1A1を有し、前記ネジ軸駆動回路D1を介して、ネジ軸6を回転させることにより、走査ステージ7の上下方向の移動を制御する。すなわち、図6Aにおいて、前記ステージ移動制御手段C1Aにより、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2の上下方向の移動が制御され、中側プローブP2の測定位置が位置Xの場合における棒材3の表面形状が測定可能となる。
実施例1のステージ移動制御手段C1Aは、前記走査ステージ7を、下方に予め設定された開始位置から上方に予め設定された折返位置まで、予め設定された速度のままで移動させる。そして、前記ステージ移動制御手段C1Aは、走査ステージ7を、前記折返位置から前記開始位置まで、前記速度のままで移動させる。
ネジ軸回転判別手段C1A1は、ネジ軸6が、予め設定された移動間隔角度R回転したか否かを判別すると共に、ネジ軸6が、予め設定された到達回数Na[回]、前記移動間隔角度Rだけ回転したか否かを判別する。
なお、前記移動間隔角度Rは、プローブP1,P3,P4,P5の測定間隔に対応する回転角度に設定されている。実施例1では、前記移動間隔角度Rは、ある測定位置Xに対して、原則として、X−d13,X+d35も測定位置となるような角度として設定されている。また、前記到達回数Naは、棒材3の測定可能領域の最大幅に対応して設定されており、ネジ軸6が角度R×Na、回転した場合に、走査ステージ7が開始位置と折返位置との間を移動する回数として設定されている。
ターンテーブル制御手段C1Bは、前記ターンテーブル駆動回路D2を介して、ターンテーブル2を反転させる。
実施例1のターンテーブル制御手段C1Bは、走査ステージ7が折返位置に到達した場合に、ターンテーブル2を反転させて、ターンテーブル2上の棒材3を反転させる。
図6Bにおいて、これにより、3点法ユニットU1の各プローブP1,P3,P5に測定される棒材3の表面部分と、反転ユニットU2の対向プローブP4に測定される棒材3の表面部分とが切り替えられる。
プローブ出力記憶手段C1Cは、下側プローブ出力記憶手段C1C1と、中側プローブ出力記憶手段C1C2と、上側プローブ出力記憶手段C1C3と、対向プローブ出力記憶手段C1C4とを有し、反転前後の位置Xにおける各プローブP1,P3,P5,P4の出力を、それぞれの各プローブ出力記憶手段C1C1〜C1C4が記憶する。
実施例1のプローブ出力記憶手段C1Cでは、予め設定された移動間隔角度Rで、プローブP1,P3,P5,P4の出力を記憶することで、位置Xにおける出力が記憶される。
受光ダイオード出力記憶手段C2は、中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aと、上側受光ダイオード出力記憶手段C2Bとを有し、受光ダイオード36,37の出力を記憶する。
C2A:中側受光ダイオード出力記憶手段
中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aは、反転前後の位置Xにおける4分割フォトダイオード36aの各受光領域36a1〜36a4の出力Ea1〜Ea4を記憶する。
実施例1では、中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aは、前記プローブ出力記憶手段C1Cの記憶する時期、いわゆる、記憶するタイミングと同期をとって、出力Ea1〜Ea4を位置X毎に記憶する。
上側受光ダイオード出力記憶手段C2Bは、中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aと同様に構成されており、対応する受光ダイオード37が異なるだけなのでその詳細な説明は省略する。
C3:渦電流センサ出力記憶手段
渦電流センサ出力記憶手段C3は、反転前後の位置Xにおける渦電流センサ41の出力W34(X)を記憶する。
実施例1では、渦電流センサ出力記憶手段C3は、前記プローブ出力記憶手段C1Cの記憶するタイミングと同期をとって、渦電流センサ41の出力W34(X)を反転前後の位置X毎に記憶する。
ビーム入射位置演算手段C4は、反射ビーム入射位置演算手段C4Aと、透過ビーム入射位置演算手段C4Bとを有し、前記受光ダイオード出力記憶手段C2の記憶情報に基づいて、反射ビーム33と透過ビーム34とについて、反転前後の位置X毎の入射位置を演算する。
C4A:反射ビーム入射位置演算手段
反射ビーム入射位置演算手段C4Aは、中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aの記憶情報に基づいて、反射ビーム33の位置X毎の入射位置を演算する。
実施例1の反射ビーム入射位置演算手段C4Aは、前記中側受光ダイオード出力記憶手段C2Aの記憶情報に基づいて、4分割フォトダイオード36aの各受光領域36a1〜36a4に対応する位置X毎の出力値Ea1〜Ea4から、反射ビーム33の前後方向及び上下方向の入射位置を演算する。
透過ビーム入射位置演算手段C4Bは、上側受光ダイオード出力記憶手段C2Bの記憶情報に基づいて、透過ビーム34の位置X毎の入射位置を演算する。
透過ビーム入射位置演算手段C4Bは、前記反射ビーム入射位置演算手段C4Aと同様に構成されるため、その詳細な説明は省略する。
ビーム位置ずれ演算手段C5は、反射ビーム位置ずれ演算手段C5Aと、透過ビーム位置ずれ演算手段C5Bとを有し、反射ビーム33、透過ビーム34の入射位置の基準位置に対する位置ずれ量Δt3(X),Δt5(X)を演算する。
なお、実施例1では、前記ビーム位置ずれ演算手段C5は、前後方向の成分についての位置ずれ量Δt3(X),Δt5(X)を演算する。
C5A:反射ビーム位置ずれ演算手段
反射ビーム位置ずれ演算手段C5Aは、前記中側受光ダイオード36の測定結果に基づいて、反射ビーム33の入射位置の位置ずれ量Δt3(X)を演算する。
実施例1の反射ビーム位置ずれ演算手段C5Aは、中側受光ダイオード36の測定結果としての前記反射ビーム入射位置演算手段C4Aの演算結果に基づいて、反射ビーム33の入射位置の位置ずれ量Δt3(X)を演算する。
すなわち、実施例1の反射ビーム位置ずれ演算手段C5Aは、測定開始の際の開始位置X0における入射位置t30を基準位置として、他の位置Xにおける入射位置t3(X)の反射ビーム位置ずれ量Δt3(X)(=t3(X)−t30)を演算する。
透過ビーム位置ずれ演算手段C5Bは、前記上側受光ダイオード37の測定結果に基づいて、透過ビーム34の入射位置の位置ずれ量Δt5(X)を演算する。
実施例1の透過ビーム位置ずれ演算手段C5Bは、上側受光ダイオード37の測定結果としての前記透過ビーム入射位置演算手段C4Bの演算結果に基づいて、透過ビーム34の入射位置の位置ずれ量Δt5(X)を演算する。
すなわち、実施例1の透過ビーム位置ずれ演算手段C5Bは、測定開始の際の開始位置X0における入射位置t50(=t5(X0))を基準位置として、他の位置Xにおける入射位置t5(X)の透過ビーム位置ずれ量Δt5(X)(=t5(X)−t50)を演算する。
なお、図6、図7以降において、理解の容易のために、レーザ放射部21、ビームスプリッタ32、受光ダイオード36,37、各プローブP1,P3,P5等は模式的に示してあり、それらを、符号21′,32′,36′,37′,P1′,P3′,P5′で示している。また、模式的に示しているため、ビームスプリッタ32′の傾斜する方向や反射ビーム33の進む方向は、実施例1の真直度測定装置Aにおける方向とは異なる方向で表されている。
相対位置変動量演算手段C6は、前記ビーム位置ずれ演算手段C5の演算結果に基づいて、位置X毎の相対位置変動量Δk(X)を演算する。
実施例1の相対位置変動量演算手段C6は、以下の説明に基づいて、相対位置変動量Δk(X)を演算する。
図6〜図7において、組み付け誤差などにより、各プローブP1′,P3′,P5′の間には測定基準のずれが生じている場合がある。また、これらの測定基準のずれは、熱変動などにより、位置X毎に異なる場合がある。そこで、図6〜図7において、測定基準のずれを表すために、中側プローブP3′の先端位置に対する下側プローブP1′の先端位置の前後方向のずれを下側ゼロ点ずれとしてk13(X)と表す。また、中側プローブP3′の先端位置に対する上側プローブP5′の先端位置の前後方向のずれを上側ゼロ点ずれとしてk35(X)と表す。
また、図6〜図7において、下側プローブP1と中側プローブP3の移動方向、すなわち、上下方向の間隔を距離d13と表し、中側プローブP3と上側プローブP5の上下方向の間隔を距離d35とする。
ここで、図7B、図7Cにおいて、ゼロ点ずれk(X)を、以下の式(5)のように定義する。
k(X)=k13 (X)/d13+k35 (X)/d35…式(5)
ここで、下側プローブP1′の位置P1(X)と上側プローブP5′の位置P5(X)とを結ぶ直線P1(X)P5(X)が姿勢を表すものと考え、前記直線P1(X)P5(X)がX軸方向に延びているものとみなして、直線P1(X)P5(X)からの前後方向の位置P3(X)の相対位置変動量をΔk(X)とすると、位置Xにおけるゼロ点ずれk(X)は、以下の式(6)と表せる。
k(X)
=k13 (X)/d13+k35(X)/d35
=(k13 (X0)−Δk(X))/d13
+(k35 (X0)−Δk(X))/d35
=k13 (X0)/d13+k35(X0)/d35
−Δk(X)・(1/d13+1/d35)
=k (X0)−Δk(X)・(1/d13+1/d35)…式(6)
したがって、相対位置変動量Δk(X)が求まれば、前記式(6)によって、ゼロ点ずれk(X)が求められる。
図8において、位置Xにおけるレーザビーム28の放射方向が、開始位置X0の放射方向に対して微小角θ(X)変動している。また、各プローブP1′,P3′,P5′も位置P1(X),P3(X),P5(X)に移動している。
このとき、中側受光ダイオード36には、反射ビーム33が位置t3(X)に入射したと測定される。また、上側受光ダイオード37には、透過ビーム34が、位置t5(X)に入射したと測定される。
ここで、レーザビーム28の直進性を考慮して、図8より、相対位置変動量Δk(X)は、以下の式(7)と表せる。
Δk(X)
=Δt3(X)−Δt5(X)・d13/(d13+d35)…式(7)
したがって、実施例1の前記位置変動量演算手段C6は、反射ビーム位置ずれ量Δt3(X)、透過ビーム位置ずれ量Δt5(X)に基づいて、位置Xにおける相対位置変動量Δk(X)を式(7)によって、演算する。
対向位置変動量演算手段C7は、前記渦電流センサ41の測定結果に基づいて、反転前後の位置Xにおける対向位置変動量ΔW34(X)を演算する。
図6において、実施例1の対向位置変動量演算手段C7は、開始位置X0における測定結果W340(=W34(X0))と、前記測定結果W34(X)に基づいて、対向位置変動量ΔW34(X)(=W34(X)−W340)を演算する。
表面形状演算手段C8は、二階差分値演算手段C8Aと、二階積分演算手段C8Bとを有し、前記プローブ出力記憶手段C1Cの記憶情報と、相対位置変動量演算手段C6の演算結果と、対向位置変動量演算手段C7の演算結果とに基づいて、棒材3の表面形状f(X),g(X)を演算する。
C8A:二階差分値演算手段
二階差分値演算手段C8Aは、前記プローブ出力記憶手段C1Cの記憶情報と、前記演算手段C6,C7の演算結果に基づいて、表面形状f(X),g(X)の二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)を演算する。
実施例1の二階差分値演算手段C8Aでは、以下の処理に基づく演算が行われる。
ここで、表面形状f(X),g(X)が、前記基準軸c(X)から各表面までの距離を表すものとする。
なお、反転前後で変化する値について、反転後の位置Xの値については、走査誤差er(X)、傾斜誤差pr(X)、直線cr(X)のように、添え字rをつけて表す。
また、走査時の姿勢変化p(X),pr(X)や直線c(X),cr(X)の傾きの差による各プローブP1′〜P5′の測定位置Xの変化は無視できるものとする。
c(X−d13)−f(X−d13)
=e(X)+k13(X)−d13・p(X)−m1(X)+K3…式(8)
c(X)−f(X)
=e(X)−m3(X)+K3…式(9)
c(X+d35)−f(X+d35)
=e(X)+k35(X)+d35・p(X)−m5(X)+K3…式(10)
c(X)+g(X)
=e(X)+k34(X)+m4(X)+K3…式(11)
cr(X−d13)−g(X−d13)
=er(X)+k13r(X)−d13・pr(X)−m1r(X)+K3r
…式(12)
cr(X)−g(X)
=er(X)−m3r(X)+K3r…式(13)
cr(X+d35)−g(X+d35)
=er(X)+k35r(X)+d35・pr(X)−m5r(X)+K3r
…式(14)
cr(X)+f(X)
=er(X)+k34r(X)+m4r(X)+K3r…式(15)
c(X+d35)−c(X)−f(X+d35)+f(X)
=k35(X)+d35・p(X)−m5(X)+m3(X)…式(16)
ここで、式(16)の両辺をd35で割ると、以下の式(17)が成立する。
c(X+d35)/d35−c(X) /d35
−f(X+d35)/d35+f(X) /d35
=k35(X)/d35+p(X)−m5(X)/d35+m3(X)/d35
…式(17)
同様にして、式(9)から式(8)を辺々引き、d13で両辺を割ると、以下の式(18)が成立する。
c(X) /d13−c(X−d13)/d13
−f(X)/d13+f(X−d13) /d13
=−k13(X)/d13+p(X)+m1(X)/d13
−m3(X)/d13…式(18)
そして、式(17)から式(18)を辺々引くと、以下の式(19)が成立する。
{c(X+d35)/d35−c(X)・(1/d35+1/d13)
+c(X−d13)/d13}
−{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
={k35(X)/d35+k13(X)/d13}
−{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+/d13)
+m1(X)/d13}…式(19)
c(X+d35)/d35−c(X)・(1/d35+1/d13)
+c(X−d13)/d13
=c(X+d35)/d35−c(X)/d35−c(X)/d13
+c(X−d13)/d13
={c(X+d35)−c(X)}/d35
−{c(X)−c(X−d13)}/d13…式(20)
前記式(20)において、{c(X+d35)−c(X)}/d35と{c(X)−c(X−d13)/d13}は共に、同一の直線の傾きを表すので、式(20)は0に等しい。
すなわち、前記式(19)は、式(21)のように表せる。
−{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
={k35(X)/d35+k13(X)/d13}
−{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+/d13)
+m1(X)/d13}…式(21)
−{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
={k35r(X)/d35+k13r(X)/d13}
−{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}…式(22)
{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
−{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
=−{k35(X)/d35+k13(X)/d13}
+{k35r(X)/d35+k13r(X)/d13}
+{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+1/d13)
+m1(X)/d13}
−{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}…式(23)
{k35(X)/d35+k13(X)/d13}
=k(X0)−Δk(X)・(1/d13+1/d35)…式(24)
{k35r(X)/d35+k13r(X)/d13}
=k(X0)−Δkr(X)・(1/d13+1/d35)…式(25)
{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
−{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
=Δk(X)・(1/d35+1/d13)
−Δkr(X)・(1/d35+1/d13)
+{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+1/d13)
+m1(X)/d13}
−{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}…式(26)
f(X)+g(X)=k34(X)+m4(X)+m3(X)…式(27)
前記式(27)に基づいて、Xから+d35,−d13シフトさせると、
f(X+d35)+g(X+d35)
=k34(X+d35)+m4(X+d35)+m3(X+d35)…式(28)
f(X−d13)+g(X−d13)
=k34(X−d13)+m4(X−d13)+m3(X−d13)…式(29)
{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
+{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
={f(X+d35)+g(X+d35)}/d35
−{f(X)+g(X)}・(1/d35+1/d13)
+{f(X−d13)+g(X−d13)}/d13
={k34(X+d35)+m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{k34(X)+m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{k34(X−d13)+m4(X−d13)
+m3(X−d13)}/d13…式(30)
{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
+{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
={k34(X+d35)+m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{k34(X)+m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{k34(X−d13)+m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
={W34(X+d35)+m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{W34(X)+m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{W34(X−d13)+m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
={W340+ΔW34(X+d35)
+m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{W340+ΔW34(X)
+m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{W340+ΔW34(X−d13)
+m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
={m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
+{ΔW34(X+d35)/d35
−ΔW34(X)・(1/d35+1/d13)
+ΔW34(X−d13)/d13}…式(31)
Δ2f(X)
= [{f(X+d35)−f(X)}/d35
−{f(X)−f(X−d13)}/d13]/d
=(1/d)・{f(X+d35)/d35−f(X)・(1/d35+1/d13)
+f(X−d13)/d13}
={1/(d35+d13)}
×[{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+1/d13)
+m1(X)/d13}
−{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}
+{m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
+{ΔW34(X+d35)/d35
−ΔW34(X)・(1/d35+1/d13)
+ΔW34(X−d13)/d13}
+{Δk(X)−Δkr(X)}・(1/d35+1/d13)]
…式(32)
Δ2g(X)
=[{g(X+d35)−g(X)}/d35
−{g(X)−g(X−d13)}/d13]/d
=(1/d)・{g(X+d35)/d35−g(X)・(1/d35+1/d13)
+g(X−d13)/d13}
={1/(d35+d13)}
×[{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}
−{m5(X)/d35−m3(X)・(1/d35+1/d13)
+m1(X)/d13}
+{m4(X+d35)+m3(X+d35)}/d35
−{m4(X)+m3(X)}・(1/d35+1/d13)
+{m4(X−d13)+m3(X−d13)}/d13
+{ΔW34(X+d35)/d35
−ΔW34(X)・(1/d35+1/d13)
+ΔW34(X−d13)/d13}
+{Δkr(X)−Δk(X)}・(1/d35+1/d13)]
…式(33)
なお、実施例1の前記二階差分値演算手段C8Aでは、式(32),(33)におけるm4(X+d35),m3(X+d35),m4(X−d13),m3(X−d13),ΔW34(X+d35),ΔW34(X−d13)については、前記プローブ出力記憶手段C1Cの記憶情報である出力m3(X),m4(X),m3r(X),m4r(X)と、対向位置変動量演算手段C7の演算結果である対向位置変動量ΔW34(X)とのうち、測定位置X+d35,X−d13で測定した値が用いられる。
二階積分演算手段C8Bは、前記二階差分値演算手段C8Aにより演算された二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)を数値積分して、表面形状f(X),g(X)を導出、演算する。
実施例1の前記二階積分演算手段C8Bでは、以下の処理に基づいて表面形状f(X),g(X)を導出、演算する。
回転角度Rに基づくサンプリング距離の間隔をsとする。また、前記測定回数Na回のうち、前記式(32),(33)の測定値m1(X)〜m5r(X),m4(X+d35)〜m3r(X−d13)が測定されており、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)の演算が可能な測定回数をnとする。このとき、i(=1,2,…,n)を用いて、測定位置をXiで表すと、一回差分値Δf(Xi)は、以下の式(34)と表せる。なお、実施例1では、nは十分大きくなるように構成されている。
Δf(Xi)
=Δ2f(X1)・s+Δ2f(X2)・s+…+Δ2f(Xi)・s…式(34)
f(Xi)
=Δf(X1)・s+Δf(X2)・s+…+Δf(Xi)・s
={Δf(X1)+Δf(X2)+…+Δf(Xi)}・s
=[{Δ2f(X1)・s}+{Δ2f(X1)・s+Δ2f(X2)・s}
+…+{Δ2f(X1)・s+Δ2f(X2)・s
+…+Δ2f(Xi)・s}]・s
={Δ2f(X1)・i+Δ2f(X2)・(i−1)
+…+Δ2f(Xi)・1}・s2…式(35)
C8C:演算結果表示手段
演算結果表示手段C8Cは、前記二階差分値演算手段C8Bにより演算された演算結果としての表面形状f(X),g(X)を、前記ディスプレイH2に表示する。
次に、本発明の実施例1の真直度測定装置Aの処理の流れをフローチャートを使用して説明する。
(実施例1の真直度測定処理のフローチャートの説明)
図9は本発明の実施例1の真直度測定処理のフローチャートである。
図9のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記真直度測定装置AのコンピュータCに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は真直度測定装置Aの他の各種処理と並行して並列処理で実行される。
図9に示すフローチャートは、真直度測定装置Aの電源投入により開始される。
ST2において、次の(1),(2)の処理を実行して、ST3に移る。
(1)N=0をセットする。
(2)ネジ軸6の回転駆動を開始する。
ST3において、次の(1)〜(7)の処理を実行して、ST4に移る。
(1)下側プローブP1の出力値m1(X)を取得記憶する。
(2)中側プローブP3の出力値m3(X)を取得記憶する。
(3)上側プローブP5の出力値m5(X)を取得記憶する。
(4)対向プローブP4の出力値m4(X)を取得記憶する。
(5)中側受光ダイオード36の出力値t3(X)を取得記憶する。
(6)上側受光ダイオード37の出力値t5(X)を取得記憶する。
(7)渦電流センサ41の出力値W34(X)を取得記憶する。
ST5において、測定回数Nを+1加算して(N=N+1)、ST6に移る。
ST6において、測定回数Nが到達回数Na回以上に達したか否か、すなわち、ネジ軸6が到達回数Na回、回転したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST7に移り、ノー(N)の場合はST3に進む。
ST7において、ネジ軸6の駆動を停止して、ST8に移る。
ST9において、次の(1),(2)の処理を実行して、ST10に移る。
(1)N=0をセットする。
(2)ネジ軸6の逆回転駆動を開始する。
ST10において、次の(1)〜(7)の処理を実行して、ST11に移る。
(1)下側プローブP1の出力値m1r(X)を取得記憶する。
(2)中側プローブP3の出力値m3r(X)を取得記憶する。
(3)上側プローブP5の出力値m5r(X)を取得記憶する。
(4)対向プローブP4の出力値m4r(X)を取得記憶する。
(5)中側受光ダイオード36の出力値t3r(X)を取得記憶する。
(6)上側受光ダイオード37の出力値t5r(X)を取得記憶する。
(7)渦電流センサ41の出力値W34r(X)を取得記憶する。
ST12において、測定回数Nを+1加算して(N=N+1)、ST13に移る。
ST13において、測定回数Nが到達回数であるNa回以上に達したか否か、すなわち、ネジ軸6がNa回、回転したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST14に移り、ノー(N)の場合はST10に進む。
ST14において、ネジ軸6の駆動を停止して、ST1に戻る。
図10は本発明の実施例1の表面形状演算処理のフローチャートである。
図10のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記真直度測定装置AのコンピュータCに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は真直度測定装置Aの他の各種処理と並行して並列処理で実行される。
図10に示すフローチャートは、真直度測定装置Aの電源投入により開始される。
ST22において、次の(1),(2)の処理を実行して、ST23に移る。
(1)反射ビーム33の位置ずれ量Δt3(X),Δt3r(X)を演算する。
(2)透過ビーム34の位置ずれ量Δt5(X),Δt5r(X)を演算する。
ST23において、位置ずれ量Δt3(X)〜Δt5r(X)に基づいて、相対位置変動量Δk(X),Δkr(X)を演算して、ST24に移る。
ST24において、渦電流センサ41の出力値W34(X),W34r(X),W340に基づいて、対向位置変動量ΔW34(X),ΔW34r(X)を演算して、ST25に移る。
ST25において、プローブP1〜P5の出力値m1(X)〜m5r(X)、対向位置変動量ΔW34(X),ΔW34r(X)、相対位置変動量Δk(X),Δkr(X)に基づいて、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)を演算して、ST26に移る。
ST26において、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)から表面形状f(X),g(X)を演算して、ST27に移る。
ST27において、ディスプレイH2に表面形状f(X),g(X)を表示して、ST21に戻る。
前記構成を備えた実施例1の真直度測定装置Aでは、ネジ軸6が回転すると、走査ステージ7が移動して、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2が、棒材3に沿って移動する。これにより、各プローブP1〜P5によって、位置Xにおける棒材3の表面が測定されて、真直度が測定される。
この際に、実施例1の真直度測定装置Aでは、受光ダイオード36,37や渦電流センサ41により、各プローブP1〜P5の相対的な位置ずれが測定されており、棒材3の表面形状f(X),g(X)の導出、演算の際に使用される。
すなわち、表面形状演算処理のST21〜ST22により、t30(=t3(X0)),t3(X),t3r(X)に基づいて、反転前の反射ビーム位置ずれ量Δt3(X)(=t3(X)−t30)と、反転後の反射ビーム位置ずれ量Δt3r(X)(=t3r(X)−t30)とが演算されると共に、t50(=t5(X0)),t5(X),t5r(X)に基づいて、反転前の透過ビーム位置ずれ量Δt5(X)(=t5(X)−t50)と、反転後の透過ビーム位置ずれ量Δt5r(X)(=t5r(X)−t50)とが演算される。
そして、表面形状演算処理のST23により、前記各ビーム位置ずれ量Δt3(X),Δt3r(X),Δt5(X),Δt5r(X)に基づいて、中側プローブP3に対する下側プローブP1及び上側プローブP5の相対的な位置ずれ量として、式(24),(25)により、相対位置移動量Δk(X),Δkr(X)が演算される。
そして、表面形状演算処理のST25により、各プローブP1〜P5の出力値m1r(X)〜m5r(X)と、相対位置変動量Δk(X),Δkr(X)と、対向位置変動量ΔW34(X),ΔW34r(X)とに基づいて、式(32),(33)により、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)が演算される。そして、表面形状演算処理のST26,ST27により、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)に基づいて表面形状f(X),g(X)が演算されると、表面形状f(X),g(X)がディスプレイH2に表示されて、一連の処理が終了する。
したがって、従来の3点法における装置では、例えば、熱変動などによって、測定最中に、走査ステージ7やマウントプレート8,11,12,14などが変形して、各プローブP1〜P5の測定基準の位置がずれた場合、ゼロ点ずれk(X),kr(X)による誤差を十分に補正することができなかった。
一般に、j(=1,2,…,m)として、測定値ujから間接的に得られる測定値vが、測定値ujの実数αj倍の和としてv=α1・u1+α2・u2+…+αm・umと表せる場合、測定値ujのもつ測定誤差δujが独立かつランダムであると仮定すれば、vに伝播する誤差δvは、各誤差の二乗和の平方根として、以下の式(36)で表せる。
δv={(α1・δu1)2+(α2・δu2)2+…+(αj・δuj)2}1/2
…式(36)
σf
=[n2+(n−1)2+…+22+12]1/2・s2・σΔ2f
=[n・(n+1)・(2n+1)/6]1/2・s2・σΔ2f
=[n3/3+n2/2+n/6]1/2・s2・σΔ2f…式(37)
Δ2f(X)
={1/(d35+d13)}
×[{m5(X)/d35−2m3(X)・(1/d35+1/d13)
+m1(X)/d13}
−{m5r(X)/d35−m3r(X)・(1/d35+1/d13)
+m1r(X)/d13}
+m4(X+d35)/d35+m3(X+d35)/d35
−{m4(X)}・(1/d35+1/d13)
+m4(X−d13)/d13+m3(X−d13)/d13
+ΔW34(X+d35)/d35
−ΔW34(X)・(1/d35+1/d13)
+ΔW34(X−d13)/d13
+Δk(X)・(1/d35+1/d13)
−Δkr(X)・(1/d35+1/d13)]…式(38)
σΔ2f
={1/(d35+d13)}
×[{(1/d35)2+{−2(1/d35+1/d13)}2
+(1/d13)2}・(σmd)2
+{(−1/d35)2+(1/d35+1/d13)2
+(−1/d13)2}・(σmd)2
+{(1/d35)2+(1/d35)2}・(σmd)2
+{−(1/d35+1/d13)}2・(σmd)2
+{(1/d13)2+(1/d13)2}・(σmd)2
+(1/d35)2・(σsn)2
+{−(1/d35+1/d13)}2・(σsn)2
+(1/d13)2・(σsn)2
+(1/d35+1/d13)2・(σdi)2
+{−(1/d35+1/d13)}2・(σdi)2]1/2
={1/(d35+d13)}
×[{4・(1/d35)2+6・(1/d35+1/d13)2
+4・(1/d13)2}・(σmd)2
+{(1/d35)2+(1/d35+1/d13)2
+(1/d13)2}・(σsn)2
+{2・(1/d35+1/d13)2}・(σdi)2]1/2
…式(39)
σf
=[n3/3+n2/2+n/6]1/2・s2・{1/(d35+d13)}
×[{4・(1/d35)2+6・(1/d35+1/d13)2
+4・(1/d13)2}・(σmd)2
+{(1/d35)2+(1/d35+1/d13)2
+(1/d13)2}・(σsn)2
+{2・(1/d35+1/d13)2}・(σdi)2]1/2
…式(40)
σf
=[(L/s)3/3+(L/s)2/2+(L/s)/6]1/2・s2
×{1/(d35+d13)}
×[{4・(1/d35)2+6・(1/d35+1/d13)2
+4・(1/d13)2}・(σmd)2
+{(1/d35)2+(1/d35+1/d13)2
+(1/d13)2}・(σsn)2
+{2・(1/d35+1/d13)2}・(σdi)2]1/2
={1/(d35+d13)}
×[(L3・s)/3+(L2・s2)/2+(L・s3)/6]1/2
×[{4・(1/d35)2+6・(1/d35+1/d13)2
+4・(1/d13)2}・(σmd)2
+{(1/d35)2+(1/d35+1/d13)2
+(1/d13)2}・(σsn)2
+{2・(1/d35+1/d13)2}・(σdi)2]1/2
…式(41)
なお、g(X)についても同様にして誤差σgが演算される。
さらに、実施例1の真直度測定装置Aでは、3点法ユニットU1のプローブP1,P3,P5間の相対的な位置ずれに加えて、渦電流センサ41により、中側プローブP3に対する対向プローブP4の相対的な距離を測定して、測定時の位置Xにおける対向ずれ量ΔW34(X),ΔW34(X)も測定している。
なお、実施例1の真直度測定装置Aでは、ゼロ点ずれk(X),kr(X)の測定が可能であるため、プローブP1,P3,P5の間隔d13,d35を大きくしても、ゼロ点ずれk(X),kr(X)の弊害が生じ難く、より、精度の高い測定をすることができる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H019)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、形状測定器の一例として、シート状レーザP1aを棒材3の表面の境界部に照射して、棒材3によって遮られずに受光部11に到達したシート状レーザP1aの位置を測定して、棒材3の表面形状を測定する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、レーザ光やLED光、超音波などを棒材3の表面に当てて反射させて測定する棒材3までの距離を測定する従来公知の形状測定器を用いることが可能である。
(H02)前記実施例において、第3のずれ量測定器の一例として、渦電流センサ41を例示したが、これに限定されず、静電容量センサなど従来公知のセンサを用いることが可能である。
(H03)前記実施例において、走査ステージ7が移動して、3点法ユニット及び反転ユニットU2が上下方向に移動する構成を例示したが、これに限定されず、左右方向、前後方向など、任意の方向に直線移動する構成が可能である。
(H05)前記実施例において、ターンテーブル2によって、棒材3を回転させて反転させる構成を例示したがこれに限定されない。例えば、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2を棒材3の周りに回転可能に構成し、棒材3については回転させずに固定して、3点法ユニットU1及び反転ユニットU2を棒材3の周りに回転させて反転させる構成も可能である。
(H06)前記実施例において、反転ユニットU2の対向プローブP4は、3点法ユニットU1の中側プローブP2に対向する位置に配置される構成を例示したが、3点法ユニットU1の下側プローブP1又は上側プローブP5に対向する位置に配置される構成も可能である。
(H08)前記実施例において、3点法ユニットU1の対向する位置には、反転ユニットU2が配置されている構成が望ましいが、反転ユニットU2を省略することが可能である。すなわち、真直度測定装置Aが、3点法ユニットU1のみの構成で、棒材3の真直度を測定する構成も可能である。
(H09)前記実施例において、レーザ放射部21は下側プローブP1に支持され、受光ダイオード36,37は、中側プローブP3、上側プローブP5に支持された構成でプローブP1,P3,P5間の相対的な位置ずれを測定する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、中側プローブP2にレーザ放射部21を支持させると共に、下側プローブP1と上側プローブP5に、それぞれ、受光ダイオードを支持させ、且つ、レーザ放射部21からのレーザビームが各プローブP1,P5の受光ダイオードに入射するように、ビームスプリッタ32や反射板などを設ける構成など、レーザ放射部21、各受光ダイオード36,37と、それらが支持されるプローブP1,P3,P5との組み合わせは、任意の組み合わせが可能である。
(H011)前記実施例において、1本のレーザビーム28をビームスプリッタ32で分離し、反射ビーム33、透過ビーム34の入射位置を測定して、プローブP1〜P5間の相対的な位置ずれ量を測定する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、特開平7−225122号公報に記載されているように、レーザビーム28をビームスプリッタ32に入射する前に、光学系で4本に分離して、それら4本のレーザビームを、ビームスプリッタ32で分離し、4本の反射ビーム、4本の透過ビームの入射位置の平均値などにより、相対的な位置ずれ量を測定する構成も可能である。
(H012)前記実施例において、4分割フォトダイオードによる構成を例示したが、これに限定されず、フォトダイオードアレイ、PSD:半導体位置検出素子、CCD:個体撮像素子など従来公知の装置が適用可能である。
(H014)前記実施例において、放射部の一例としてのレーザ放射部21により、放射線の一例としてのレーザビーム28が放射され、受光ダイオード36,37により前記レーザビーム28による反射ビーム33,透過ビーム34の入射位置を測定して、プローブP1,P3,P5間の相対的な位置ずれを測定する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、放射線の一例として、電子線、中性子線などを放射する放射部と、前記放射部から放射された前記電子線等が入射する受部を有し、前記電子線等の入射位置を測定して、各プローブP1〜P5間の相対的な位置ずれを測定する構成も可能である。
(H016)前記実施例において、式(6)のゼロ点ずれk(X0)や、対向位置変動量W340、入射位置t30,t50などの基準となる値は、開始位置X0における値を用いる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、折返位置や、開始位置X0と折返位置との間の任意の位置Xにおける値を基準となる値として用いて表面形状の演算処理を行うことが可能である。
(H017)前記実施例において、真直度測定装置Aには、コンピュータCが接続され、真直度測定装置Aの測定結果が演算処理される構成が望ましいが、これに限定されず、測定結果を記憶する記憶装置に測定結果を記憶させて、他の処理装置等で各種演算を行うことも可能である。
(H019)前記実施例において、式(27)におけるf(X)+g(X)を、k34(X)+m4(X)+m3(X)として、前記二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)を導出、演算する構成を例示したが、k34(X)+m4(X)+m3(X)に替えて、k34r(X)+m4r(X)+m3r(X)や、{k34(X)+m4(X)+m3(X)+k34r(X)+m4r(X)+m3r(X)}/2として、f(X)+g(X)を表し、二階差分値Δ2f(X),Δ2g(X)を導出、演算することも可能である。
Claims (4)
- 被測定物の表面形状を測定する第1の形状測定器と、
前記被測定物の表面形状を測定する第2の形状測定器と、
前記被測定物の表面形状を測定する第3の形状測定器と、
前記被測定物に沿って相対的に移動可能な測定ユニットであって、前記第1の形状測定器と前記第2の形状測定器と前記第3の形状測定器とを支持する支持部材を有し、前記測定ユニットの前記被測定物に対する相対移動方向の下流側に向って、前記第1の形状測定器と、前記第2の形状測定器と、前記第3の形状測定器と、が配置された前記測定ユニットと、
前記被測定物に対して接近離間する方向である接離方向についての前記第1の形状測定器と前記第2の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第1の位置ずれ量を測定する第1のずれ量測定器であって、前記支持部材に支持されて前記測定ユニットと一体的に移動可能な前記第1のずれ量測定器と、
前記接離方向についての前記第1の形状測定器と前記第3の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第2の位置ずれ量を測定する第2のずれ量測定器であって、前記支持部材に支持されて前記測定ユニットと一体的に移動可能な前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする真直度測定装置。 - 前記第1の形状測定器に一体的に支持された放射線を放射する放射部と、
前記第2の形状測定器に一体的に支持され、且つ、前記放射部から放射された放射線が入射する受部を有し、前記受部に前記放射線が入射する位置に基づいて、前記第1の位置ずれ量を測定する前記第1のずれ量測定器と、
前記第3の形状測定器に一体的に支持され、且つ、前記放射部から放射された放射線が入射する受部を有し、前記受部に前記放射線が入射する位置に基づいて、前記第2の位置ずれ量を測定する前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の真直度測定装置。 - 前記第2の形状測定器に一体的に支持され、前記放射部から放射された放射線を前記第1のずれ量測定器に向う第1の分離放射線と前記第2のずれ量測定器に向う第2の分離放射線とに分離する分離部材と、
前記第1の分離放射線が入射する前記第1のずれ量測定器と、
前記第2の分離放射線が入射する前記第2のずれ量測定器と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の真直度測定装置。 - 前記第1の形状測定器、前記第2の形状測定器及び前記第3の形状測定器のうちのいずれか一つの形状測定器に対して、前記被測定物を挟んで対向する位置に配置され、且つ、前記被測定物の表面形状を測定する第4の形状測定器と、
前記測定ユニットと一体的に、前記被測定物に沿って相対的に移動可能な第2の測定ユニットであって、前記第4の形状測定器を有する前記第2の測定ユニットと、
前記接離方向についての前記一つの形状測定器と前記第4の形状測定器との相対的な位置ずれ量である第3の位置ずれ量を測定する第3のずれ量測定器であって、前記一つの形状測定器又は前記第4の形状測定器に一体的に支持されて、前記測定ユニット及び前記第2の測定ユニットと一体的に移動可能な前記第3のずれ量測定器と、
前記被測定物を、前記移動方向に延びる方向を回転軸として、前記測定ユニット及び前記第2の測定ユニットに対して、相対的に回転させて、前記一つの形状測定器に測定される前記被測定物の表面形状の位置と、前記第4の形状測定器に測定される前記被測定物の表面形状の位置とを、反転させる反転機構と、
を備え、
前記被測定物の表面形状を測定した後に、反転させて、前記被測定物の表面形状を測定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真直度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009197592A JP5305356B2 (ja) | 2009-08-28 | 2009-08-28 | 真直度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009197592A JP5305356B2 (ja) | 2009-08-28 | 2009-08-28 | 真直度測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011047840A JP2011047840A (ja) | 2011-03-10 |
JP5305356B2 true JP5305356B2 (ja) | 2013-10-02 |
Family
ID=43834311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009197592A Expired - Fee Related JP5305356B2 (ja) | 2009-08-28 | 2009-08-28 | 真直度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5305356B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110737284A (zh) * | 2019-09-06 | 2020-01-31 | 深圳市兆威机电股份有限公司 | 传动机构的位置调节方法、装置、终端设备及介质 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2926101B2 (ja) * | 1990-05-23 | 1999-07-28 | 清水建設株式会社 | 鉛直度測定システム |
JP4452651B2 (ja) * | 2005-05-31 | 2010-04-21 | 株式会社ナガセインテグレックス | 逐次3点法における零点誤差補正方法及び零点誤差補正装置 |
-
2009
- 2009-08-28 JP JP2009197592A patent/JP5305356B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011047840A (ja) | 2011-03-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8810800B2 (en) | Dimensional probe and methods of use | |
JP5486379B2 (ja) | 面形状計測装置 | |
JP5430472B2 (ja) | 面形状計測装置 | |
JPH05248840A (ja) | 機械スタンドを構成する方法および機械スタンド | |
JP2014098690A (ja) | 校正装置、校正方法及び計測装置 | |
JP5305356B2 (ja) | 真直度測定装置 | |
JP6430874B2 (ja) | 測定方法 | |
JP3762420B2 (ja) | 屈折率分布の測定方法及び装置 | |
JP2009281768A (ja) | 測定装置 | |
JP6104708B2 (ja) | 追尾式レーザ干渉計 | |
US9677875B2 (en) | Measuring surface curvature | |
US20150077759A1 (en) | Compact, Slope Sensitive Optical Probe | |
CN105737758B (zh) | 一种长程面形测量仪 | |
JP5290038B2 (ja) | 測定装置及び測定方法 | |
CN116878420A (zh) | 一种光栅周期失配设计的光栅干涉波前检测方法及装置 | |
JP2005140673A (ja) | 非球面偏心測定装置及び非球面偏心測定方法 | |
US20210356250A1 (en) | Surface sensing probe and methods of use | |
JP6185701B2 (ja) | 形状測定装置 | |
JP6289609B2 (ja) | 干渉式間隔測定装置 | |
KR101692152B1 (ko) | 비점수차를 이용한 변위 센서 및 그 변위 측정방법 | |
CN205505989U (zh) | 一种长程光学表面面形检测系统 | |
US8462353B2 (en) | Surface shape measurement apparatus | |
JPH06254748A (ja) | 工作機械の変位測定装置 | |
JP2006334069A (ja) | X線画像撮影方法および装置 | |
JP4230758B2 (ja) | 非接触断面形状測定方法および装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130618 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130619 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |