JP5304543B2 - 車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置 - Google Patents

車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置に関する。
この種の電動パーキングブレーキ装置は、例えば、下記特許文献1に記載されているように、電気モータの駆動によりパーキングブレーキを制動状態または解除状態とすることが可能な被駆動部材(出力ギヤ)を有するアクチュエータと、車両室内側から操作可能であり、緊急時に前記電気モータの駆動に因らないで、前記パーキングブレーキを解除可能な緊急解除機構とを備えていて、前記緊急解除機構が、前記アクチュエータ内に組付けられて前記被駆動部材(出力ギヤ)を駆動可能な緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)を備えるとともに、車両室内側に設けた操作部と前記アクチュエータ間に介装されて前記緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)を駆動可能な操作機構を備えている。
特開2008−18898号公報
上記した特許文献1に記載されている車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置においては、前記緊急解除機構が、車両室内側から手動で操作可能な駆動力伝達部材(回転伝達部材)を備えていて、この駆動力伝達部材(回転伝達部材)により、前記アクチュエータ内の被駆動部材(出力ギヤ)を駆動可能であって、パーキングブレーキを解除可能である。
ところで、上記した特許文献1に記載されている緊急解除機構の駆動力伝達部材は、車両室内側から工具を用いて手動で回転操作可能であって湾曲可能な回転軸と、この回転軸の入力側端部(車両室内側端部)に固着されて工具が脱着可能な六角穴付きヘッドと、回転軸の出力側端部(アクチュエータ側端部)に固着されて被駆動部材(出力ギヤ)に常時噛合する緊急時出力ギヤによって構成されている。かかる緊急解除機構の駆動力伝達部材では、通常時に、アクチュエータ内の被駆動部材(出力ギヤ)が電気モータによって駆動されるとき、緊急時出力ギヤは勿論のこと、六角穴付きヘッドや回転軸も駆動されてしまうため、作動音が発生し、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、本発明の出願人は、図52にて概略的に示したように、車両室内側に設けた操作部1とアクチュエータ2間に介装されて緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)3を駆動可能な操作機構4を、緊急時駆動部材3に対して進退可能であって係合・離脱可能(トルク伝達可能・トルク伝達不能)であり係合状態(トルク伝達可能な状態)では緊急時駆動部材3を駆動可能な操作駆動部材(ケーブル状の駆動軸)4aと、これを内部に収容するアウターチューブ4bを備えるとともに、通常時には駆動部材4aを緊急時駆動部材3から離脱した状態に(トルク伝達不能な状態に)保持する位置決めばね4cを備える構成とした。かかる緊急解除機構では、通常時に、アクチュエータ2内の被駆動部材(出力ギヤ)5が電気モータ6によって駆動されるとき、操作機構4の操作駆動部材4aが駆動されなくて、作動音の低減を図ることが可能である。
ところで、図52に示した操作機構4では、駆動部材4aのギヤ接続部4a1が図示の退避位置から緊急時駆動部材3の軸孔3aにトルク伝達可能に係合する係合位置まで移動する際の必要ストローク量が、駆動部材4aの長さのバラツキや、アウターチューブ4bの長さのバラツキや、これらの車両への配索バラツキ等によって、大きく変化するおそれがあって、ギヤ接続部4a1の緊急時駆動部材3に対する係合量(接続量)が不十分、もしくは、未接続となるおそれがある。
本発明は、上記した課題を解決するために、電気モータの駆動によりパーキングブレーキを制動状態または解除状態とすることが可能な被駆動部材(出力ギヤ)を有するアクチュエータと、車両室内側から操作可能であり、緊急時に前記電気モータの駆動に因らないで、前記パーキングブレーキを解除可能な緊急解除機構とを備えていて、前記緊急解除機構が、前記アクチュエータ内に組付けられて前記被駆動部材(出力ギヤ)を駆動可能な緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)を備えるとともに、車両室内側に設けた操作部と前記アクチュエータ間に介装されて前記緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)を駆動可能な操作機構を備えている車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、前記操作機構が、前記緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)に対して進退可能であって係合・離脱可能であり係合状態では前記緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)を駆動可能な操作駆動部材を備えるとともに、通常時に前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材(緊急解除ギヤ)から離脱した状態に保持する位置決め機構を備えていて、この位置決め機構が前記操作機構のアクチュエータ側端部に設けられていること(請求項1に係る発明)に特徴がある。
この電動パーキングブレーキ装置(請求項1に係る発明)においては、前記操作機構が、前記緊急時駆動部材に対して進退可能であって係合・離脱可能であり係合状態では前記緊急時駆動部材を駆動可能な操作駆動部材を備えるとともに、通常時に前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態に保持する位置決め機構を備えていて、この位置決め機構が前記操作機構のアクチュエータ側端部に設けられている。このため、操作駆動部材の緊急時駆動部材側接続部が退避位置から係合位置まで移動する際の必要ストローク量は、操作駆動部材の長さのバラツキや、車両への配索バラツキ等の影響を殆ど受けることなく、的確に規定することが可能である。したがって、本発明では、操作駆動部材の長さのバラツキや、車両への配索バラツキ等(構成部品の製作誤差や組付誤差等)に拘わらず、操作駆動部材における緊急時駆動部材側接続部の緊急時駆動部材に対する係合量(接続量)を必要十分に確保することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダに形成された雌ねじと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記雌ねじに所定量螺合される雄ねじを備えていて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記雄ねじが前記雌ねじに螺合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記雄ねじが前記雌ねじから離脱していること(請求項2に係る発明)も可能である。この場合には、上述した請求項1に係る発明の作用効果が得られるとともに、緊急時に、車両室内側からの操作にて、操作駆動部材を回転して雄ねじを雌ねじから離脱させた状態で、操作駆動部材をアクチュエータ側に向けて押し込むことにより、操作駆動部材を緊急時駆動部材に係合させることが可能であり、この状態にて操作駆動部材を回転して緊急時駆動部材を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。ところで、この場合には、位置決め機構にばね部材が不要であるため、構成部品点数の削減を図ってコスト低減を図ることが可能であるとともに、緊急時の操作においてばね付勢力に抗した操作が不要であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に組付けた板ばねと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記板ばねに係合離脱可能な係止部を備えていて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記板ばねが前記係止部に係合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記板ばねが前記係止部から離脱していること(請求項3に係る発明)も可能である。この場合には、上述した請求項1に係る発明の作用効果が得られるとともに、通常時において、板ばねが係止部に係合するように設定することで、操作駆動部材が緊急時駆動部材から離脱した状態を的確に確保することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に組付けた板ばねと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記板ばねに係合離脱可能で進退方向にて所定量離間して配置された第1係止部および第2係止部を備えていて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記板ばねが前記第1係止部に係合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記板ばねが前記第2係止部に回転を許容した状態で係合すること(請求項4に係る発明)も可能である。この場合には、上述した請求項1に係る発明の作用効果が得られるとともに、通常時において、板ばねが第1係止部に係合するように設定することで、上述した請求項3に係る発明の作用効果が得られ、緊急時において、板ばねが第2係止部に係合するように設定することで、操作駆動部材が緊急時駆動部材に係合する状態を的確に確保することが可能であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記位置決め機構が、前記操作駆動部材に一体的に設けられて径外方に突出する突起と、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に設けられて前記突起の通過を許容する許容部と前記突起の通過を規制する規制部を周方向にて所定の間隔で有する移動制御部材を備えていて、前記突起が前記移動制御部材によって通過を規制されている状態では、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱し、前記突起が前記移動制御部材によって通過を許容されている状態では、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に対して係合可能であること(請求項5に係る発明)も可能である。この場合には、上述した請求項1に係る発明の作用効果が得られるとともに、通常時において、突起が移動制御部材によって通過を規制されている状態となるように設定し、緊急時において、突起が移動制御部材によって通過を許容されている状態となるように設定することで、緊急時に、車両室内側からの操作にて、通常時の設定位置にある操作駆動部材を所定量回転して、突起が移動制御部材の許容部を通過可能とした状態にて、操作駆動部材をアクチュエータ側に向けて押し込むことにより、操作駆動部材を緊急時駆動部材に係合させることが可能であり、この状態にて操作駆動部材を回転して緊急時駆動部材を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。このため、この場合には、上述した請求項2に係る発明の作用効果と同様の作用効果が得られる。
また、上述した請求項5に係る発明の実施に際して、前記突起と前記ホルダ間には、前記突起を前記移動制御部材に向けて付勢するばねが設けられていること(請求項6に係る発明)も可能である。この場合には、緊急時に、車両室内側からの操作にて、操作駆動部材を所定量回転すること(突起が移動制御部材の許容部を通過可能とすること)で、上記したばねにより操作駆動部材をアクチュエータ側に向けて押動することができて、操作駆動部材を緊急時駆動部材に自動的に係合させることが可能であり、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能にかつ回転可能に収容するホルダ内に、パーキングブレーキ解除方向に回転可能かつパーキングブレーキ制動方向に回転不能に組付けられて、前記操作駆動部材の外周に配設される筒状の板ばねと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて、前記操作駆動部材が前記ホルダに対して原位置から前記アクチュエータに向けて所定量移動した状態にて、前記板ばねに設けた内向き係止片に対して係合離脱可能な切欠を外周に有する係止部と、前記板ばね内に収容されて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱する原位置に向けて、前記係止部を付勢する付勢部材を備えていて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記係止部の切欠が前記板ばねの内向き係止片に対して係合不能とされ、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記係止部の切欠が前記板ばねの内向き係止片に対してパーキングブレーキ解除方向の回転を規制されかつパーキングブレーキ制動方向の回転を許容された状態で弾撥的に係合していること(請求項7に係る発明)も可能である。この場合には、上述した請求項1に係る発明の作用効果が得られるとともに、通常時において、付勢部材によって操作駆動部材が緊急時駆動部材から離脱する原位置に保持されるように設定することで、上述した請求項3に係る発明の作用効果が得られ、緊急時において、操作駆動部材の係止部の切欠に板ばねの内向き係止片が弾撥的に係合して付勢部材の付勢力に抗して操作駆動部材が保持されるように設定することで、操作駆動部材が緊急時駆動部材に係合する状態を的確に確保することが可能であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
本発明による電動パーキングブレーキ装置の第1実施形態を概略的に示す全体構成図である。 図1に示した操作機構の操作部側端部と工具の拡大図である。 図2に示した操作部側ケーブルエンドと工具の側面図である。 図1〜図3に示した操作機構の操作部側端部と工具に代えて採用可能な操作機構の操作部側端部と工具の第1変形実施形態を示した側面図である。 図1〜図3に示した操作機構の操作部側端部と工具に代えて採用可能な操作機構の操作部側端部と工具の第2変形実施形態を示した側面図である。 本発明による電動パーキングブレーキ装置の第2実施形態を概略的に示す要部構成図である。 図6に示した第2実施形態の操作機構におけるインナーケーブルがアクチュエータに向けて押し込まれる途中の作動説明図である。 図6に示した第2実施形態の操作機構におけるインナーケーブルが所定量押し込まれた状態の作動説明図である。 図6に示した操作機構の変形実施形態を示した部分構成図である。 図6に示したインナーケーブルに代えて採用可能なインナーケーブルの第1変形実施形態を示した図である。 図6に示したインナーケーブルに代えて採用可能なインナーケーブルの第2変形実施形態を示した図である。 図6に示したインナーケーブルに代えて採用可能なインナーケーブルの第3変形実施形態を示した図である。 本発明による電動パーキングブレーキ装置の第3実施形態を概略的に示す要部構成図である。 図13に示した第3実施形態の操作機構におけるアクチュエータ側端部の構成図である。 図13に示した第3実施形態の操作機構における操作部側端部の構成図である。 図13および図14に示した板ばね単体の正面図である。 図16に示した板ばね単体の側面図である。 図16に示した板ばね単体の平面図である。 図13に示した第3実施形態の操作機構におけるインナーケーブルがアクチュエータに向けて押し込まれる途中の作動説明図である。 図13に示した第3実施形態の操作機構におけるインナーケーブルが所定量押し込まれた状態の作動説明図である。 本発明による電動パーキングブレーキ装置の第4実施形態を概略的に示す要部構成図である。 図21に示した第4実施形態の操作機構におけるアクチュエータ側端部の構成図である。 図21に示した第4実施形態の操作機構におけるアウターケーシング単体の断面図である。 図23に示したアウターケーシング単体のアクチュエータ側端部の構成図である。 図21に示した第4実施形態の操作機構におけるインナーケーブル単体の側面図である。 図25に示したインナーケーブル単体のアクチュエータ側端部の構成図である。 図25に示したインナーケーブル単体の操作部側端部の構成図である。 図25に示した移動制御プレート単体の正面図である。 図21に示した緊急解除ギヤ単体の正面図である。 図21に示した第4実施形態の操作機構におけるインナーケーブルが所定量回転された時点での作動説明図である。 図30に示した操作機構のアクチュエータ側端部の構成図である。 図30に示したインナーケーブルがばねによって押されて移動した状態の作動説明図である。 図32に示した操作機構のアクチュエータ側端部の構成図である。 図32に示したインナーケーブルが回転された状態の作動説明図である。 図34に示した操作機構のアクチュエータ側端部の構成図である。 本発明による電動パーキングブレーキ装置の第5実施形態を概略的に示す要部構成図である。 図36に示した操作機構におけるX1−X1線に沿った拡大断面図である。 図36に示した操作機構におけるX2−X2線に沿った拡大断面図である。 図36および図37に示したアクチュエータ側ケーブルエンド単体の平面図である。 図39に示したアクチュエータ側ケーブルエンドの側面図である。 図36〜図38に示したアウターケーシング単体におけるアクチュエータ側端部の断面図である。 図41に示したアウターケーシング単体のX3−X3線に沿った断面図である。 図36〜図38に示した板ばね単体の側面図である。 図43に示した板ばねの中央断面図である。 図44に示した板ばねのX4−X4線に沿った断面図である。 図36に示したインナーケーブルがアクチュエータ側に押されて移動した状態の作動説明図である。 図46に示した操作機構におけるX1−X1線に沿った拡大断面図である。 図46に示した操作機構におけるX2−X2線に沿った拡大断面図である。 図46に示したインナーケーブルがパーキングブレーキ解除方向とは逆方向のパーキングブレーキ制動方向に回転されるときの作動説明図である。 図49に示した操作機構におけるX1−X1線に沿った拡大断面図である。 図49に示した操作機構におけるX2−X2線に沿った拡大断面図である。 車両室内側に設けた操作部とアクチュエータ間に介装された操作機構の車両室内側端部に位置決め機構が設けられている実施形態を概略的に示す構成図である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置の第1実施形態を概略的に示していて、この電動パーキングブレーキ装置は、アクチュエータACTと緊急解除機構ERMを備えている。アクチュエータACTは、電気モータ11の駆動によりパーキングブレーキ13,15を制動状態または解除状態とすることが可能であって、電気モータ11の出力である回転駆動力を減速して伝達する減速機構Aと、この減速機構Aを介して伝達される電気モータ11の回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構Bと、この変換機構Bにより変換された直線駆動力によって駆動されるとともに直線駆動力を二つの出力部に分配する分配機構Cと、この分配機構Cの各出力部に連結されて直線駆動力を各パーキングブレーキ13,15に伝達する一対のケーブル17,19と、電気モータ11の正逆回転駆動を制御する電気制御装置ECUを備えている。
電気モータ11は、密封構造のハウジング21(図1ではカバーが取り外されている)に、減速機構Aと共に組付けられている。また、電気モータ11は、図1に示したように、電気制御装置ECUに電気的に接続されていて、電気制御装置ECUによって作動を制御されるようになっており、運転者が制動スイッチSW1を操作することにより正方向に回転駆動され、運転者が解除スイッチSW2を操作することにより逆方向に回転駆動されるようになっている。なお、ハウジング21は、図示省略されているが、車両後部に設けられているトランクの下方にて後輪を支持するフレームの上面に組付けられている。
減速機構Aは、図1に示したように、入力ギヤ23と出力ギヤ25(本発明の被駆動部材)からなる減速ギヤ列(ギヤ列の個数は適宜設定可能)によって構成されていて、各ギヤ23,25はハウジング21内に回転可能に組み込まれている。入力ギヤ23は、電気モータ11の出力軸11aに固着されていて、出力軸11aと一体的に回転する。出力ギヤ25は、変換機構Bにおけるねじ軸27の一端に固着されていて、ねじ軸27と一体的に回転する。
なお、図1に示した変換機構B、分配機構Cの構成は、特開2008−18898号公報に記載されている変換機構B、分配機構Cの構成と同じであるため、その説明は省略する。また、分配機構Cから各パーキングブレーキ13,15に至る構成および電気制御装置ECUの構成は、特開2008−18898号公報に記載されている構成と同じであるため、その説明は省略する。
緊急解除機構ERMは、緊急時に電気モータ11の駆動に因らないで制動状態にあるパーキングブレーキ13,15を解除可能なものであって、アクチュエータACT内の被駆動部材である出力ギヤ25を回転駆動可能な緊急解除ギヤ29(本発明の緊急時駆動部材)と、この緊急解除ギヤ29を回転駆動可能な操作機構30を備えている。操作機構30は、トランクルーム(車両室内側)に設けた操作部RaとアクチュエータACT間に介装されていて、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能なインナーケーブル31(本発明の操作駆動部材)と、このインナーケーブル31をスプリング33と共に収容するアウターケーシング32を備えている。
インナーケーブル31は、操作部側ケーブルエンド31aと、ケーブル本体31bと、アクチュエータ側ケーブルエンド31cと、駆動シャフト31dを備えていて、アウターケーシング32内で湾曲可能なケーブル本体31bによって操作部側ケーブルエンド31aとアクチュエータ側ケーブルエンド31cが一体的に連結され、アクチュエータ側ケーブルエンド31cに駆動シャフト31dが一体的に連結されている。このインナーケーブル31では、駆動シャフト31dが緊急解除ギヤ29に対して進退可能であって係合・離脱可能であり、駆動シャフト31dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aにトルク伝達可能に嵌合する係合状態では、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能である。なお、駆動シャフト31dと軸孔29aの断面形状は同一であり、例えば、六角形または四角形等の非円形形状に形成されている。
アウターケーシング32は、操作部側ケーシングキャップ32aと、ケーシング本体(可撓チューブ)32bと、アクチュエータ側ケーシングキャップ32cを備えていて、湾曲可能なケーシング本体32bによって操作部側ケーシングキャップ32aとアクチュエータ側ケーシングキャップ32cが一体的に連結されている。このアウターケーシング32では、操作部側ケーシングキャップ32aがトランクルームに設けた操作部Raに固着され、アクチュエータ側ケーシングキャップ32cがアクチュエータACTのハウジング21に固着されている。なお、操作部側ケーシングキャップ32aのトランクルーム側端部には、保護キャップ(図示省略)が脱着可能に組付けられる。
操作部側ケーブルエンド31aは、操作部側ケーシングキャップ32aに対して進退可能(図1の左右方向に移動可能)かつ回転可能に組付けられていて、操作部側端部(図1の右端、図2および図3の上端)に工具E1の先端と係合可能なI字状溝31a1(図3参照)が形成されている。このため、インナーケーブル31はトランクルームに設けた操作部Ra側から工具E1を用いて手動で回転操作可能である。
アクチュエータ側ケーブルエンド31cは、アクチュエータ側ケーシングキャップ32c内にスプリング33と共に収容されていて、アクチュエータ側ケーシングキャップ32cに対して所定量進退可能(図1の状態から所定量左方に移動可能)であり、アクチュエータ側ケーシングキャップ32c、スプリング33等とにより位置決め機構D1を構成している。位置決め機構D1は、図1に示したように、操作機構30のアクチュエータ側端部に設けられていて、通常時には、インナーケーブル31の駆動シャフト31dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持している。
上記した第1実施形態の電動パーキングブレーキ装置においては、操作機構30が、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能なインナーケーブル31を備えるとともに、通常時にインナーケーブル31の駆動シャフト31dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持する位置決め機構D1を備えていて、この位置決め機構D1が操作機構30のアクチュエータ側端部に設けられている。
このため、インナーケーブル31の駆動シャフト31dが退避位置(図1に示した位置)から係合位置(緊急解除ギヤ29の軸孔29aに所要量嵌合する位置)まで移動する際の必要ストローク量は、インナーケーブル31とアウターケーシング32の長さのバラツキや、インナーケーブル31およびアウターケーシング32の車両への配索バラツキ等の影響を殆ど受けることなく、的確に規定することが可能である。したがって、この実施形態では、インナーケーブル31とアウターケーシング32の長さのバラツキや、インナーケーブル31およびアウターケーシング32の車両への配索バラツキ等(構成部品の製作誤差や組付誤差等)に拘わらず、インナーケーブル31の駆動シャフト31dの緊急解除ギヤ29に対する係合量(嵌合接続量)を必要十分に確保することが可能である。
ところで、この電動パーキングブレーキ装置においては、工具E1の先端を操作部側ケーシングキャップ32a内に挿入してインナーケーブル31のI字状溝31a1と係合させた後に、工具E1をスプリング33の付勢力に抗して所定量押し込んで、インナーケーブル31の駆動シャフト31dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに所要量嵌合させ、かかる状態にて工具E1を回転させることで緊急解除ギヤ29を回転駆動することが可能である。このため、緊急時には、上記した操作を行うことで、電気モータ11の駆動に因らないで、パーキングブレーキ13,15を解除することが可能である。
上記した第1実施形態においては、図1〜図3に示したように、インナーケーブル31における操作部側ケーブルエンド31aにI字状溝31a1を設けるとともに、工具E1を採用して実施したが、図4に示した第1変形実施形態、または、図5に示した第2変形実施形態のように、インナーケーブル31における操作部側ケーブルエンド31aに断面四角形の係合部31a2を設けるとともに、工具E2(係合部31a2にトルク伝達可能に嵌合する係合穴E2aを有する工具)を採用して実施することも可能である。
なお、図4に示した第1変形実施形態では、インナーケーブル31の偏心による工具E2の嵌合不可を防ぐために、操作部側ケーシングキャップ32a内に収容した円筒状のコイルスプリング34と環状プレート35によって、操作部側ケーブルエンド31aが操作部側ケーシングキャップ32aに対して同軸的に保持されている。また、図5に示した第2変形実施形態では、インナーケーブル31の偏心による工具E2の嵌合不可を防ぐために、操作部側ケーシングキャップ32a内に収容した円錐台形状のコイルスプリング36によって、操作部側ケーブルエンド31aが操作部側ケーシングキャップ32aに対して同軸的に保持されている。
また、上記した第1実施形態においては、緊急解除機構ERMにおける操作機構30をインナーケーブル31とアウターケーシング32とスプリング33を備える構成として実施したが、この操作機構30に代えて、図6〜図8に示した第2実施形態の操作機構130、図13〜図20に示した第3実施形態の操作機構230、図21〜図35に示した第4実施形態の操作機構330、または、図36〜図51に示した第5実施形態の操作機構430を採用して実施することも可能である。
図6〜図8に示した第2実施形態の操作機構130は、トランクルーム(車両室内側)に設けた操作部RaとアクチュエータACT間に介装されていて、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能なインナーケーブル131と、このインナーケーブル131をゴムスリーブ133と共に収容するアウターケーシング132を備えている。
インナーケーブル131は、操作部側ケーブルエンド131aと、ケーブル本体131bと、アクチュエータ側ケーブルエンド131cと、駆動シャフト131dを備えていて、アウターケーシング132内で湾曲可能なケーブル本体131bによって操作部側ケーブルエンド131aとアクチュエータ側ケーブルエンド131cが一体的に連結され、アクチュエータ側ケーブルエンド131cに駆動シャフト131dが一体的に連結されている。このインナーケーブル131では、駆動シャフト131dが緊急解除ギヤ29に対して進退可能であって係合・離脱可能であり、駆動シャフト131dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aにトルク伝達可能に嵌合する係合状態では、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能である。なお、駆動シャフト131dと軸孔29aの断面形状は四角形とされている。
アウターケーシング132は、操作部側ケーシングキャップ132aと、ケーシング本体(可撓チューブ)132bと、アクチュエータ側ケーシングキャップ132cを備えていて、湾曲可能なケーシング本体132bによって操作部側ケーシングキャップ132aとアクチュエータ側ケーシングキャップ132cが一体的に連結されている。このアウターケーシング132では、操作部側ケーシングキャップ132aがトランクルームに設けた操作部Raに固着され、アクチュエータ側ケーシングキャップ132cがアクチュエータACTのハウジング21に固着されている。なお、操作部側ケーシングキャップ132aのトランクルーム側端部には、保護キャップ(図示省略)が脱着可能に組付けられる。
操作部側ケーブルエンド131aは、操作部側ケーシングキャップ132aに対して進退可能(図6の上下方向に移動可能)かつ回転可能に組付けられていて、操作部側端部(図6の上端)に工具(図示省略)の先端と係合可能な六角穴(図示省略)が形成されている。このため、インナーケーブル131はトランクルームに設けた操作部Ra側から工具(図示省略)を用いて手動で回転操作可能である。
アクチュエータ側ケーブルエンド131cは、アクチュエータ側ケーシングキャップ132c内にゴムスリーブ133と共に収容されていて、アクチュエータ側ケーシングキャップ132cに対して所定量進退可能であり、アクチュエータ側ケーシングキャップ132cとにより位置決め機構D2を構成している。位置決め機構D2は、図6に示したように、操作機構130のアクチュエータ側端部に設けられていて、通常時には、インナーケーブル131の駆動シャフト131dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持している。
位置決め機構D2は、アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)132cに形成された雌ねじ132c1と、アクチュエータ側ケーブルエンド131cに一体的に設けられて雌ねじ132c1に所定量螺合する雄ねじ131c1を備えていて、インナーケーブル131の駆動シャフト131dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態では、図6に示したように、雄ねじ131c1が雌ねじ132c1に螺合し、インナーケーブル131の駆動シャフト131dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合する状態では、図8に示したように、雄ねじ131c1が雌ねじ132c1から離脱している。
このため、この操作機構130を採用した電動パーキングブレーキ装置においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果(インナーケーブル131とアウターケーシング132の長さのバラツキや、インナーケーブル131およびアウターケーシング132の車両への配索バラツキ等に拘わらず、インナーケーブル131の駆動シャフト131dの緊急解除ギヤ29に対する係合量を必要十分に確保すること)が得られる。また、この操作機構130を採用した電動パーキングブレーキ装置においては、緊急時に、車両室内側からの操作にて、インナーケーブル131を回転して雄ねじ131c1を雌ねじ132c1から離脱させた状態で、インナーケーブル131をアクチュエータ側に向けて押し込むことにより(図7および図8参照)、インナーケーブル131の駆動シャフト131dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合させることが可能であり、この状態にてインナーケーブル131を回転して緊急解除ギヤ29を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。
ところで、この操作機構130を採用した電動パーキングブレーキ装置では、位置決め機構D2にばね部材(第1実施形態のスプリング33に相当するもの)が不要であるため、構成部品点数の削減を図ってコスト低減を図ることが可能であるとともに、緊急時の操作においてばね付勢力に抗した操作が不要であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
上記した第2実施形態においては、ゴムスリーブ133をアクチュエータ側ケーシングキャップ132cに固定して、ゴムスリーブ133が通常時において機能する(ゴムスリーブ133がインナーケーブル131の不必要な回転を規制する)ように実施したが、図9に示したように、ゴムスリーブ133をアクチュエータ側ケーブルエンド131cに固定して実施することも可能である。この場合には、ゴムスリーブ133が緊急操作時の初期(図9に示した状態時)においても機能し、このときにはインナーケーブル131の移動をガイドする。
なお、上記した第2実施形態の実施に際して、操作部側ケーブルエンド131aの形状を図10または図11に示したように変更して実施すること、または、操作部側ケーブルエンド131aと操作部側ケーシングキャップ132aの形状を図12に示したように変更して実施することも可能である。図10に示した操作部側ケーブルエンド131aでは、緊急時用の工具(図示省略)によって押動・回転可能な突起131a1が一体的に形成されていて、この突起131a1に戻し工具(図示省略)によって引き戻し可能な貫通孔が形成されている。図11に示した操作部側ケーブルエンド131aでは、緊急時用の工具(図示省略)によって押動・回転可能な六角穴が形成されるとともに、戻し工具(図示省略)によって引き戻し可能な一対の切欠が形成されている。図12に示した操作部側ケーブルエンド131aでは、緊急時用の工具(図示省略)によって押動・回転可能で戻し工具(図示省略)または手操作によって引き戻し可能な六角ヘッドが形成されていて、この六角ヘッドが操作部側ケーシングキャップ132a外に突出するように操作部側ケーシングキャップ132aの形状が形成されている。
図13〜図20に示した第3実施形態の操作機構230は、トランクルーム(車両室内側)に設けた操作部RaとアクチュエータACT間に介装されていて、緊急解除ギヤ29(図20の仮想線参照)を回転駆動可能なインナーケーブル231と、このインナーケーブル231を板ばね233と共に収容するアウターケーシング232を備えている。
インナーケーブル231は、操作部側ケーブルエンド231aと、ケーブル本体231bと、アクチュエータ側ケーブルエンド231cと、駆動シャフト231dを備えていて、アウターケーシング232内で湾曲可能なケーブル本体231bによって操作部側ケーブルエンド231aとアクチュエータ側ケーブルエンド231cが一体的に連結され、アクチュエータ側ケーブルエンド231cに駆動シャフト231dが一体的に連結されている。このインナーケーブル231では、駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29に対して進退可能であって係合・離脱可能であり、駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aにトルク伝達可能に嵌合する係合状態(図20の状態)では、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能である。なお、駆動シャフト231dと軸孔29aの断面形状は六角形とされている(図14参照)。
アウターケーシング232は、操作部側ケーシングキャップ232aと、ケーシング本体(可撓チューブ)232bと、アクチュエータ側ケーシングキャップ232cを備えていて、湾曲可能なケーシング本体232bによって操作部側ケーシングキャップ232aとアクチュエータ側ケーシングキャップ232cが一体的に連結されている。このアウターケーシング232では、操作部側ケーシングキャップ232aがトランクルームに設けた操作部Raに固着され、アクチュエータ側ケーシングキャップ232cがアクチュエータACTのハウジング21にシールリング234を介して固着されている。
操作部側ケーブルエンド231aは、操作部側ケーシングキャップ232aに対して進退可能(図13の上下方向に移動可能)かつ回転可能に組付けられていて、操作部側端部(図13の上端)が工具(図示省略)の先端と係合可能に断面四角形状(図15参照)に形成されている。このため、インナーケーブル231はトランクルームに設けた操作部Ra側から工具(図示省略)を用いて手動で回転操作可能である。
アクチュエータ側ケーブルエンド231cは、アクチュエータ側ケーシングキャップ232c内に板ばね233と共に収容されていて、アクチュエータ側ケーシングキャップ232cに対して所定量進退可能であり、アクチュエータ側ケーシングキャップ232cおよび板ばね233等とにより位置決め機構D3を構成している。位置決め機構D3は、図13に示したように、操作機構230のアクチュエータ側端部に設けられていて、通常時には、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持している。
位置決め機構D3は、アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)232c内に組付けた板ばね233と、アクチュエータ側ケーブルエンド231cに一体的に設けられて板ばね233に係合離脱可能で進退方向にて所定量離間して配置された第1係止部231c1および第2係止部231c2を備えていて、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態では、図13に示したように、板ばね233が第1係止部231c1に弾撥的に係合し、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合する状態では、図20に示したように、板ばね233が第2係止部231c2に回転を許容した状態で弾撥的に係合する。板ばね233は、図16〜図18に示したように、アクチュエータ側ケーシングキャップ232cへの取付部233aと、第1係止部231c1または第2係止部231c2に弾撥的に係合する3本のアーム部233bを備えていて、取付部233aの軸心にはインナーケーブル231の駆動シャフト231dが貫通する貫通孔233a1が形成されている。
このため、この操作機構230を採用した電動パーキングブレーキ装置においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果(インナーケーブル231とアウターケーシング232の長さのバラツキや、インナーケーブル231およびアウターケーシング232の車両への配索バラツキ等に拘わらず、インナーケーブル231の駆動シャフト231dの緊急解除ギヤ29に対する係合量を必要十分に確保すること)が得られる。また、この操作機構230を採用した電動パーキングブレーキ装置においては、緊急時に、車両室内側からの操作にて、インナーケーブル231を図13の状態からアクチュエータ側に向けて図19の状態を経て図20の状態に押し込むことにより、インナーケーブル231の駆動シャフト231dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合させることが可能であり、この状態にてインナーケーブル231を回転して緊急解除ギヤ29を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。
ところで、この操作機構230を採用した電動パーキングブレーキ装置では、通常時において、図13に示したように、板ばね233が第1係止部231c1に弾撥的に係合しているため、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態を的確に確保することが可能である。また、緊急時において、図20に示したように、板ばね233が第2係止部231c2に弾撥的に係合するため、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合する状態を的確に確保することが可能であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
上記した第3実施形態においては、アクチュエータ側ケーブルエンド231cに第1係止部231c1および第2係止部231c2を一体的に設けて実施したが、アクチュエータ側ケーブルエンド231cに係止部231c1のみを設けて実施することも可能である。この場合には、通常時において、板ばね233が係止部231c1に弾撥的に係合しているため、インナーケーブル231の駆動シャフト231dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態を的確に確保することが可能である。なお、この場合において、インナーケーブル231がアクチュエータ側に向けて押し込まれるときに、板ばね233の各アーム部233bがアクチュエータ側ケーブルエンド231cに係合しないように、アクチュエータ側ケーブルエンド231cの形状を変更すれば、緊急時の押動操作において、ばね付勢力に抗した操作が不要であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。
図21〜図35に示した第4実施形態の操作機構330は、トランクルーム(車両室内側)に設けた操作部RaとアクチュエータACT間に介装されていて、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能なインナーケーブル331と、このインナーケーブル331をスプリング333、移動制御プレート334および抜け止めクリップ335と共に収容するアウターケーシング332を備えている。
インナーケーブル331は、図25〜図27に示したように、操作部側ケーブルエンド331aと、ケーブル本体331bと、アクチュエータ側ケーブルエンド331cと、駆動シャフト331dを備えていて、アウターケーシング332内で湾曲可能なケーブル本体331bによって操作部側ケーブルエンド331aとアクチュエータ側ケーブルエンド331cが一体的に連結され、アクチュエータ側ケーブルエンド331cに駆動シャフト331dが一体的に連結されている。このインナーケーブル331では、駆動シャフト331dが緊急解除ギヤ29に対して進退可能であって係合・離脱可能であり、駆動シャフト331dが緊急解除ギヤ29の軸孔29a(図29参照)にトルク伝達可能に嵌合する係合状態(図32の状態)では、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能である。なお、駆動シャフト331dと軸孔29aの断面形状は六角形とされている。
アウターケーシング332は、図23および図24に示したように、操作部側ケーシングキャップ332aと、ケーシング本体(チューブ)332bと、アクチュエータ側ケーシングキャップ332cを備えていて、湾曲可能なケーシング本体332bによって操作部側ケーシングキャップ332aとアクチュエータ側ケーシングキャップ332cが一体的に連結されている。このアウターケーシング332では、操作部側ケーシングキャップ332aがトランクルームに設けた操作部Raに固着され、アクチュエータ側ケーシングキャップ332cがアクチュエータACTのハウジング21にシールリング336を介して固着されている。
操作部側ケーブルエンド331aは、操作部側ケーシングキャップ332aに対して進退可能(図21の上下方向に移動可能)かつ回転可能に組付けられていて、操作部側端部(図21の上端)が工具(図示省略)の先端と係合可能に断面四角形状(図27参照)に形成されている。このため、インナーケーブル331はトランクルームに設けた操作部Ra側から工具(図示省略)を用いて手動で回転操作可能である。
アクチュエータ側ケーブルエンド331cは、アクチュエータ側ケーシングキャップ332c内に移動制御プレート334および抜け止めクリップ335と共に収容されていて、アクチュエータ側ケーシングキャップ332cに対して所定量進退可能であり、スプリング333、移動制御プレート334等とにより位置決め機構D4を構成している。位置決め機構D4は、図21に示したように、操作機構330のアクチュエータ側端部に設けられていて、通常時には、インナーケーブル331の駆動シャフト331dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持している。
位置決め機構D4は、アクチュエータ側ケーブルエンド331cに一体的に設けられて径外方に突出する3個の突起331c1(図25〜図27参照)と、アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)332c内に設けられて各突起331c1の通過を許容する3個の許容部334aと各突起331c1の通過を規制する3個の規制部334bを周方向にて所定の間隔(60度間隔)で有する移動制御プレート334(図28参照)を備えている。なお、移動制御プレート334の外周には、アクチュエータ側ケーシングキャップ332cに設けた取付孔に嵌合して回り止めされる三個の突起334cが形成されている。
この位置決め機構D4では、各突起331c1が移動制御プレート334によって通過を規制されている状態(図21および図22参照)にて、インナーケーブル331の駆動シャフト331dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱し、各突起331c1が移動制御プレート334によって通過を許容されている状態(図30〜図33参照)にて、インナーケーブル331の駆動シャフト331dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに対して係合可能である。また、この位置決め機構D4では、アクチュエータ側ケーブルエンド331cの突起331c1とアクチュエータ側ケーシングキャップ332c間に、各突起331c1を移動制御プレート334に向けて付勢するスプリング333が設けられている。
このため、この操作機構330を採用した電動パーキングブレーキ装置においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果(インナーケーブル331とアウターケーシング332の長さのバラツキや、インナーケーブル331およびアウターケーシング332の車両への配索バラツキ等に拘わらず、インナーケーブル331の駆動シャフト331dの緊急解除ギヤ29に対する係合量を必要十分に確保すること)が得られる。また、この操作機構330を採用した電動パーキングブレーキ装置においては、通常時において、各突起331c1が移動制御プレート334によって通過を規制されている状態となるように設定し、緊急時において、各突起331c1が移動制御プレート334によって通過を許容されている状態なるように設定することで、緊急時に、車両室内側からの操作にて、通常時の設定位置にあるインナーケーブル331を所定量回転して、各突起331c1が移動制御プレート334の許容部334aを通過可能とした状態にて、インナーケーブル331をアクチュエータ側に向けて移動させることにより、インナーケーブル331の駆動シャフト331dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合させることが可能であり、この状態にてインナーケーブル331を回転して緊急解除ギヤ29を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。
また、この操作機構330を採用した電動パーキングブレーキ装置においては、緊急時に、車両室内側からの操作にて、インナーケーブル331を所定量回転すること(各突起331c1が移動制御プレート334の許容部334aを通過可能とすること)で、上記したスプリング333によりインナーケーブル331をアクチュエータ側に向けて押動することができて、インナーケーブル331の駆動シャフト331dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに自動的に係合させることが可能であり、緊急時の作業性を上記した各実施形態に比して向上させることが可能である。
なお、図21および図22は、通常時(各突起331c1が移動制御プレート334によって通過を規制されている状態)を示している。また、図30および図31は、緊急時の操作初期において、各突起331c1が移動制御プレート334の許容部334aと一致した状態を示している。また、図32および図33は、図30および図31の状態からインナーケーブル331がスプリング333によってアクチュエータ側に向けて押動された状態を示している。また、図34および図35は、図32および図33の状態からインナーケーブル331が所定量回転駆動された状態を示している。
図36〜図51に示した第5実施形態の操作機構430は、トランクルーム(車両室内側)に設けた操作部RaとアクチュエータACT間に介装されていて、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能なインナーケーブル431と、このインナーケーブル431を円筒状の板ばね433および圧縮コイルスプリング434と共に収容するアウターケーシング432を備えている。
インナーケーブル431は、操作部側ケーブルエンド431aと、ケーブル本体431bと、アクチュエータ側ケーブルエンド431cと、駆動シャフト431dを備えていて、アウターケーシング432内でアウターケーシング432の中間部(後述するケーシング本体(可撓チューブ)432b)と共に湾曲可能なケーブル本体431bによって操作部側ケーブルエンド431aとアクチュエータ側ケーブルエンド431cと駆動シャフト431dが一体的に連結されている。このインナーケーブル431では、駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29に対して進退可能であって係合・離脱可能であり、駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aにトルク伝達可能に嵌合する係合状態(図46の状態)では、緊急解除ギヤ29を回転駆動可能である。なお、駆動シャフト431dと軸孔29aの断面形状は四角形とされている(図38、図48および図51参照)。
アウターケーシング432は、操作部側ケーシングキャップ432aと、ケーシング本体(可撓チューブ)432bと、アクチュエータ側ケーシングキャップ432cを備えていて、湾曲可能なケーシング本体432bによって操作部側ケーシングキャップ432aとアクチュエータ側ケーシングキャップ432cが一体的に連結されている。このアウターケーシング432では、操作部側ケーシングキャップ432aがトランクルームに設けた操作部Raに固着され、アクチュエータ側ケーシングキャップ432cがアクチュエータACTのハウジング21にシールリング435を介して固着されている。
操作部側ケーブルエンド431aは、操作部側ケーシングキャップ432aに対して進退可能(図36の上下方向に移動可能)かつ回転可能に組付けられていて、工具(図示省略)の先端と係合可能に断面四角形状に形成されている。このため、インナーケーブル431はトランクルームに設けた操作部Ra側から工具(図示省略)を用いて手動で回転操作可能である。
アクチュエータ側ケーブルエンド431cは、アクチュエータ側ケーシングキャップ432c内に板ばね433および圧縮コイルスプリング434と共に収容されていて、アクチュエータ側ケーシングキャップ432cおよび板ばね433に対して所定量進退可能(図36の上下方向に所定量移動可能)であり、アクチュエータ側ケーシングキャップ432c、板ばね433および圧縮コイルスプリング434等とにより位置決め機構D5を構成している。位置決め機構D5は、図36に示したように、操作機構430のアクチュエータ側端部に設けられていて、通常時には、インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態に保持している。
また、アクチュエータ側ケーブルエンド431cは、図36、図37、図39および図40に示したように、段付筒状に形成されていて、その大径部外周には一対の切欠431c1が形成されている。各切欠431c1は、周方向にて180度間隔で設けられていて、インナーケーブル431がアウターケーシング432に対して、圧縮コイルスプリング434によって図36の原位置に押し戻されている状態で、板ばね433に設けた各内向き係止片433aに対して係合不能であり、インナーケーブル431がアウターケーシング432に対してアクチュエータACTに向けて所定量押し込まれた状態(図46および図49に示したように所定量移動した状態)で、板ばね433に設けた各内向き係止片433aに対して係合離脱可能である。
このため、インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態では、図36および図37に示したように、各切欠431c1が板ばね433の内向き係止片433aに対して係合不能とされ、インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合する状態では、図46および図47または図49および図50に示したように、各切欠431c1が板ばね433の内向き係止片433aに対して図47および図50の時計回転方向(パーキングブレーキ解除方向)の回転を規制されかつ反時計回転方向(パーキングブレーキ制動方向)の回転を許容された状態で弾撥的に係合している。
アクチュエータ側ケーシングキャップ432cは、図36〜図38と図41および図42に示したように、シールリング435を取付けるための環状溝432c1と、この環状溝432c1の内周側に形成した内セレーション部432c2と、板ばね433と圧縮コイルスプリング434を抜け止め保持するプレート436を位置決めするための段部432c3と、プレート436を抜け止め保持するクリップ437を取付けるための環状溝432c4を有している。圧縮コイルスプリング434は、円筒状の板ばね433内に収容されていて、アクチュエータ側ケーブルエンド431cとプレート436間に介装されており、アクチュエータ側ケーブルエンド431cをアクチュエータ側ケーシングキャップ432cの段部(インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29から退避して離脱する図36の原位置)に向けて付勢している。
板ばね433は、図36〜図38および図43〜図45に示したように、上記した一対の内向き係止片433aを有するとともに、アクチュエータ側ケーシングキャップ432cの内セレーション部432c2に弾撥的に係合する一対の外向き係止片433bを有していて、アクチュエータ側ケーシングキャップ432c内にてインナーケーブル431の外周に配設されている。各外向き係止片433bは、周方向にて同一方向に突出していて、図38に示したように、アクチュエータ側ケーシングキャップ432cの内セレーション部432c2に対して、反時計回転方向への回転を規制され、かつ、時計回転方向への回転を許容された状態(パーキングブレーキ解除方向に回転可能かつパーキングブレーキ制動方向に回転不能とされた状態)で弾撥的に係合している。
このため、この操作機構430を採用した電動パーキングブレーキ装置においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果(インナーケーブル431とアウターケーシング432の長さのバラツキや、インナーケーブル431およびアウターケーシング432の車両への配索バラツキ等に拘わらず、インナーケーブル431の駆動シャフト431dの緊急解除ギヤ29に対する係合量を必要十分に確保すること)が得られる。また、この操作機構430を採用した電動パーキングブレーキ装置においては、緊急時に、車両室内側からの操作にて、インナーケーブル431を図36〜図38の状態から圧縮コイルスプリング434に抗してアクチュエータ側に向けて図46〜図48の状態に押し込むことにより、インナーケーブル431の駆動シャフト431dを緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合させることが可能であり、この状態にてインナーケーブル431を図47の矢印に示した方向、すなわち、時計回転方向(パーキングブレーキ解除方向)に回転して緊急解除ギヤ29を回転させることで、電気モータの駆動に因らないで、パーキングブレーキを解除することが可能である。
ところで、この操作機構430を採用した電動パーキングブレーキ装置では、通常時において、図36〜図38に示したように、アクチュエータ側ケーブルエンド431cが、板ばね433の内向き係止片433aから離脱し、かつ、圧縮コイルスプリング434によってアクチュエータ側ケーシングキャップ432cの段部に向けて付勢されているため、インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aから離脱した状態を的確に確保することが可能である。
また、緊急時において、図46〜図48に示したように、アクチュエータ側ケーブルエンド431cの各切欠431c1が板ばね433の内向き係止片433aに弾撥的に係合して圧縮コイルスプリング434のばね力に抗して保持されるため、インナーケーブル431の駆動シャフト431dが緊急解除ギヤ29の軸孔29aに係合する状態を的確に確保することが可能であって、緊急時の作業性を向上させることが可能である。また、このときには、板ばね433がインナーケーブル431と一体的に図47および図48の時計回転方向(パーキングブレーキ解除方向)に回転して、板ばね433の各外向き係止片433bがアクチュエータ側ケーシングキャップ432cの内セレーション部432c2の各歯を乗り越えて回転するため、インナーケーブル431の回転操作に節度感が得られる。
また、上記した第5実施形態においては、図46〜図48に示した状態(緊急解除状態)にて、アクチュエータ側ケーブルエンド431cが板ばね433の各内向き係止片433aに対して図47および図48の反時計回転方向への回転を許容された状態で弾撥的に係合し、板ばね433の各外向き係止片433bがアクチュエータ側ケーシングキャップ432cの内セレーション部432c2に対して図47および図48の反時計回転方向への回転を規制されている。このため、かかる状態にて、図49〜図51に示したように、インナーケーブル431を図50の反時計回転方向に回転してアクチュエータ側ケーブルエンド431cを同方向(図50の矢印方向)に回転すれば、アクチュエータ側ケーブルエンド431cの各切欠431c1と板ばね433の各内向き係止片433aとの弾撥的な係合が解かれる。
これにより、アクチュエータ側ケーブルエンド431cを含むインナーケーブル431は、圧縮コイルスプリング434のばね力によってアクチュエータ側ケーシングキャップ432cの段部に向けて移動可能であり、図36〜図38に示した状態(通常状態)に戻すことが可能である。なお、この場合において、圧縮コイルスプリング434のばね力に抗してインナーケーブル431を押し込んだ状態にて、インナーケーブル431を図50の矢印方向(パーキングブレーキ制動方向)に回転し続ければ、手動でパーキングブレーキを作動(制動)させることも可能である。
11…電気モータ、13,15…パーキングブレーキ、17,19…一対のケーブル、21…ハウジング、23…入力ギヤ、25…出力ギヤ(被駆動部材)、27…ねじ軸、29…緊急解除ギヤ(緊急時駆動部材)、29a…軸孔、30…操作機構、31…インナーケーブル(操作駆動部材)、32…アウターケーシング、33…スプリング、ECU…電気制御装置、A…減速機構、B…変換機構、C…分配機構、SW1…制動スイッチ、SW2…解除スイッチ、ACT…アクチュエータ、ERM…緊急解除機構、D1…位置決め機構、Ra…操作部、130…操作機構、131…インナーケーブル(操作駆動部材)、131c1…雄ねじ、132…アウターケーシング、132c…アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)、132c1…雌ねじ、D2…位置決め機構、230…操作機構、231…インナーケーブル(操作駆動部材)、231c1…第1係止部、231c2…第2係止部、232…アウターケーシング、232c…アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)、233…板ばね、D3…位置決め機構、330…操作機構、331…インナーケーブル(操作駆動部材)、331c1…突起、332…アウターケーシング、332c…アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)、333…スプリング、334…移動制御プレート(移動制御部材)、334a…許容部、334b…規制部、233…板ばね、D4…位置決め機構、430…操作機構、431…インナーケーブル(操作駆動部材)、431c…アクチュエータ側ケーブルエンド(係止部)、231c1…切欠、432…アウターケーシング、432c…アクチュエータ側ケーシングキャップ(ホルダ)、432c2…内セレーション部、433…筒状の板ばね、433a…内向き係止片、433b…外向き係止片、434…圧縮コイルスプリング(付勢部材)、D5…位置決め機構

Claims (7)

  1. 電気モータの駆動によりパーキングブレーキを制動状態または解除状態とすることが可能な被駆動部材を有するアクチュエータと、車両室内側から操作可能であり、緊急時に前記電気モータの駆動に因らないで、前記パーキングブレーキを解除可能な緊急解除機構とを備えていて、前記緊急解除機構が、前記アクチュエータ内に組付けられて前記被駆動部材を駆動可能な緊急時駆動部材を備えるとともに、車両室内側に設けた操作部と前記アクチュエータ間に介装されて前記緊急時駆動部材を駆動可能な操作機構を備えている車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記操作機構が、前記緊急時駆動部材に対して進退可能であって係合・離脱可能であり係合状態では前記緊急時駆動部材を駆動可能な操作駆動部材を備えるとともに、通常時に前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態に保持する位置決め機構を備えていて、この位置決め機構が前記操作機構のアクチュエータ側端部に設けられていることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダに形成された雌ねじと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記雌ねじに所定量螺合される雄ねじを備えていて、
    前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記雄ねじが前記雌ねじに螺合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記雄ねじが前記雌ねじから離脱していることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  3. 請求項1に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に組付けた板ばねと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記板ばねに係合離脱可能な係止部を備えていて、
    前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記板ばねが前記係止部に係合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記板ばねが前記係止部から離脱していることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  4. 請求項1に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記位置決め機構が、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に組付けた板ばねと、前記操作駆動部材に一体的に設けられて前記板ばねに係合離脱可能で進退方向にて所定量離間して配置された第1係止部および第2係止部を備えていて、
    前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記板ばねが前記第1係止部に係合し、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記板ばねが前記第2係止部に回転を許容した状態で係合することを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  5. 請求項1に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記位置決め機構が、前記操作駆動部材に一体的に設けられて径外方に突出する突起と、前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能に収容するホルダ内に設けられて前記突起の通過を許容する許容部と前記突起の通過を規制する規制部を周方向にて所定の間隔で有する移動制御部材を備えていて、
    前記突起が前記移動制御部材によって通過を規制されている状態では、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱し、前記突起が前記移動制御部材によって通過を許容されている状態では、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に対して係合可能であることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  6. 請求項5に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、前記突起と前記ホルダ間には、前記突起を前記移動制御部材に向けて付勢するばねが設けられていることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
  7. 請求項1に記載の車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置において、
    前記位置決め機構が、
    前記アクチュエータのハウジングに固定されて前記操作駆動部材を進退可能にかつ回転可能に収容するホルダ内に、パーキングブレーキ解除方向に回転可能かつパーキングブレーキ制動方向に回転不能に組付けられて、前記操作駆動部材の外周に配設される筒状の板ばねと、
    前記操作駆動部材に一体的に設けられて、前記操作駆動部材が前記ホルダに対して原位置から前記アクチュエータに向けて所定量移動した状態にて、前記板ばねに設けた内向き係止片に対して係合離脱可能な切欠を外周に有する係止部と、
    前記板ばね内に収容されて、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱する原位置に向けて、前記係止部を付勢する付勢部材を備えていて、
    前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材から離脱した状態では、前記係止部の切欠が前記板ばねの内向き係止片に対して係合不能とされ、前記操作駆動部材が前記緊急時駆動部材に係合する状態では、前記係止部の切欠が前記板ばねの内向き係止片に対してパーキングブレーキ解除方向の回転を規制されかつパーキングブレーキ制動方向の回転を許容された状態で弾撥的に係合していることを特徴とする車両用の緊急解除機構付電動パーキングブレーキ装置。
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