JP5303742B2 - ポール - Google Patents
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Description
また、前記操作、点検等を行う際には、その蓋を開けて、開口部を通じて所定の作業を行う。
開口部2に被せられた蓋3は、孔5に挿通されたボルト6を前記ねじ孔4にねじ込むことによって、その筒状体1に固定される。
保管や出荷時の手間を省くためにも、ポール10の突出部分は、できる限り少ないことが望ましい。
しかし、蓋3を薄くすることは、蓋3の腐食や強度不足の問題を生じさせやすくなり、また、パッキン7を薄くすることは、弾性力の不足による密閉度合いの不足や、シール機能の経年劣化の問題を生じさせやすくするから好ましくない。
前記開口部内に前記蓋を入り込ませて前記受部の外面と前記蓋の内面との間にパッキンを介在させ、その蓋を、前記開口部周囲における前記筒状体の外面と前記蓋の外面との面一を維持した状態で前記筒状体に固定して前記開口部を閉じるようにした構成を採用した。
すなわち、この発明は、蓋を、筒状体(ポール)の開口部内に入り込ませた状態で固定する場合において、保持部材の受部の外面を、その開口部周囲の内面よりも内方側に位置させたことによって、蓋の外面と筒状体(ポール)の外面との面一を維持しながら、且つ、蓋やパッキンの厚さが薄くなることを回避できるようにしたものであり、この構成を採用したことにより、採用する蓋やパッキンの形状、寸法の自由度が高まり、その結果、蓋やパッキンの強度、耐久性を向上させることができるという効果が期待できる。
また、面一の状態とは、蓋の縁と開口部の縁との突き合わせ部分において、その外面同士の段差が全く無い状態、あるいは、その段差があったとしても、外観上その段差が美観に影響しない程度の軽微な段差であることを意味する。
固定部が筒状体の内面に接した状態に固定されれば、受部の外面を、その筒状体の内面よりも内方側に位置させることができる。
保持部材の固定部を構成する部材と受部を構成する部材とを別部材とせず一体とする場合は、例えば、鋳物加工品とすることもできるが、特に、プレス加工品を採用することができる。
プレス加工品であれば、受部と固定部の各外面位置(筒軸心からの距離)が異なるような複雑な形状の部材であっても、その製作が容易であり、また、鋳造など他の手法で製作する場合と比較して安価である。
この構成によれば、筒状体と蓋とが、全体として一体の円筒状の外観を呈するので、さらに蓋を目立たないようにできる。
すなわち、前記筒状体の側面の一部を切り抜いて開口部を形成し、その開口部から前記筒状体の内面に沿う保持部材をその筒状体内に差し入れ、その保持部材は、前記筒状体の前記開口部周囲の内面に固定される固定部と、前記開口部の縁からその開口部内へ突出する受部とを有して、その受部の外面が前記筒状体の前記開口部周囲の内面よりも内方側に位置するように前記保持部材を筒状体内に固定し、前記開口部の切り抜きによって前記筒状体の側面から切り離された板状部材を、前記開口部を開閉自在とする蓋として、その蓋を前記開口部内に入り込ませて前記受部の外面と前記蓋の内面との間にパッキンを介在させ、前記開口部周囲における前記筒状体の外面と前記蓋の外面との面一を維持した状態で前記蓋を前記筒状体に固定して前記開口部を閉じるポールの製造方法である。
また、開口部を形成した際に生じる板材を、その開口部を閉じる蓋としてそのまま使用できることから、資材の有効利用にも寄与し得る。
また、受部の外面を前記筒状体の前記開口部周囲の内面よりも内方側に位置させたので、蓋やパッキンの厚さが薄くなることを回避でき、採用する蓋やパッキンの形状、寸法の自由度が高まり、その結果、蓋やパッキンの強度、耐久性を向上させることができる。
この開口部2は、そのポール10内に配置されたスイッチ類の基盤(電気設備)22の近傍に設けられ、その基盤22は、開口部2の外から手の届く位置に設けられている。このため、作業者は、ポール10の外から基盤22を操作、点検等することができる。
なお、この孔15及びその孔15に対応するねじ孔14の数は、蓋13や開口部2の形状に合わせて自由に設定でき、例えば、その蓋13や開口部2の周囲に沿って、4箇所、6箇所、8箇所などとすることもできる。
この実施形態では、固定部18の外面の円筒面の半径(筒軸心からの半径)r18aは、筒状体1の内面1bの円筒面の半径(筒軸心からの半径)r1bと等しく設定されている。
このため、固定部18の円筒面状の外面18aが筒状体1の内面1bに面接触し、その状態で、固定部18の外縁18cと筒状体1の内面1bとが溶接固定される。
この実施形態では、受部12の外面12aの半径r12aは、蓋13の内面13bの半径r13bよりも、その間に介在するパッキン17の厚さだけ小さく設定されている。
すなわち、図3に示すように、前記受部12の外面12aが、前記筒状体1の前記開口部2周囲の内面1bに接する前記固定部18の外面18aよりも内方側に位置して、その受部12が固定部18よりも凹んだ形状となるように成形加工されている。この実施形態では、保持部材11としてプレス加工品を採用しているが、鋳造品など他の製造方法で製造された保持部材11も採用し得る。
その状態で、孔15に挿通したボルト16を前記ねじ孔14にねじ込むことによって、その蓋13を受部12に固定する。これにより、蓋13は、筒状体1に動かないように固定される。
このため、前記蓋13を受部12に固定すると、パッキン17はその弾性によって圧縮されながら、受部12の外面12aと蓋13の内面13bとに密着し、その開口部2をしっかりと閉塞しポール10内への雨水等の浸入を確実に防止できるようになっている。
このとき、パッキン17として、開口部2の縁2aと固定部18の外面18aとの間に、開口部2周囲の全周に亘ってコーキング等の詰め物を施して両者の隙間を密閉し、筒状体1の内部に雨水が浸入することを防止することもできる。
蓋13の外面13aと筒状体1の外面1aとが面一の状態であるので、ポール10の外観上、開口部2や蓋13の存在が目立たなくなっている。
また、蓋13の内外面13b,13aは、それぞれ前記筒状体1の内外面1b,1aと同一の曲率からなる円筒面で構成されている。
ここでいうパッキン17の厚さとは、蓋13を筒状体1の受部12に固定してパッキン17が厚さ方向(筒状体1の径方向)に圧縮された後において、そのパッキン17が受部12の外面12aと蓋13の内面13bとの間で介在している厚さ方向の寸法である。
すなわち、蓋13の形状は、開口部2を閉じた際に筒状体1の外面に面一と成り得る形状となっており、その蓋13を開口部2に固定すれば筒状体1の外周に連続する円筒面を形成することができる。このため、蓋13を新たに成形する手間がなく、蓋13の加工工程を簡素化することができる。
さらに、蓋13を筒状体1から切り出して使用することにより、蓋13の縁13cと開口部2の縁2aとの間の隙間を一定の間隔で保つことが容易となる。また、その隙間は、開口部2形成の際の切断線の幅を細くすれば狭くすることができるので、美観の向上を図ることができる。
具体的には、その受部12を構成する円筒形状の板状部材の外方側に、固定部18を構成する別の板状部材を溶接等により接合したものである。受部12の中央には、点検孔11aが設けられている。受部12や固定部18の円筒面の構成については、前述の実施形態と同様である。
このため、蓋13やパッキン17の厚さを犠牲にすることなく、その蓋13の外面13aと、開口部2周囲の筒状体1の外面1aとを段差のない面一の状態とし得る。
この実施形態においても、蓋13の外面13aと、開口部2周囲の筒状体1の外面1aとは、段差のない面一の状態となっている点は同様である。すなわち、筒状体1の中立線からの距離s13aとs1aとが等しいように設定されている。
なお、図6(a)では、蓋13の厚さtは、筒状体1の板厚vよりもやや厚くなっているが、両厚さt,vを同厚とすることもできる。
なお、この保持部材11を、図示するように一体に製作することもできるし、図4に示すように、固定部18と受部12とを別部材としてそれらの別部材同士を溶接等により固定することもできる。
この両外面13a,1aの、前記筒状体1の中立線からの距離s13aとs1aとが等しいように設定されている点は、前述の各実施形態と同様である。
なお、開口部2及び蓋13の位置、形状を、図6(c)に示すように設定することもできる。開口部2を設ける位置は、筒状体1の側面において自由に設定できる。
さらに、このような街路用の照明ポール10のほか、標識支持用ポール10、その他、地上に設置される各種のポール10に関し、それらのポール10側面の開口部2を閉じるために設けられる蓋13を備えた構成において、この発明を適用し得る。
1a 外面
1b 内面
2 開口部
2a 縁
3,13 蓋
3a,13a 外面
3b,13b 内面
13c 縁
4,14 ねじ孔
5,15 孔
6,16 ボルト
7,17 パッキン
10 ポール
11 保持部材
11a 点検孔
12 受部
12a 外面
12b 内面
18 固定部
18a 外面
21 照明灯
22 電気設備
Claims (5)
- 筒状体1の側面に開口部2を設け、その開口部2に開閉自在の蓋13を取り付けたポール10において、
前記筒状体1の内側に、その筒状体1の内面1bに沿う保持部材11を設け、その保持部材11は前記筒状体1の前記開口部2周囲の内面1bに固定される固定部18と、前記開口部2の縁2aからその開口部2内へ突出する受部12とを有し、その受部12の外面12aを前記筒状体1の前記開口部2周囲の内面1b及び前記固定部18の外面18aよりも内方側に位置させ、
前記開口部2内に前記蓋13を入り込ませて前記受部12の外面12aと前記蓋13の内面13bとの間にパッキン17を介在させ、その蓋13を、前記開口部2周囲における前記筒状体1の外面1aと前記蓋13の外面13aとの面一を維持した状態で前記筒状体1の受部12に固定して前記開口部2を閉じるようになっており、前記受部12及び前記パッキン17は、前記開口部2の縁2aに沿って全周に亘って連続的に設けられて、前記固定部18と前記受部12は、一枚の板状部材によりプレス加工で一体に製作されていることを特徴とするポール。 - 前記蓋13は板状を成し、前記筒状体1の前記開口部2周囲の板厚vと前記蓋13の板厚tとは同厚であり、前記受部12の外面12aは、前記筒状体1の前記開口部2周囲の内面1bよりも前記パッキン17の厚さに相当する距離だけ内方側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のポール。
- 前記開口部2は、前記筒状体1の側面の一部を切り抜いて形成され、前記蓋13は、その切り抜きによって前記筒状体1の側面から切り離された板状部材を用いていることを特徴とする請求項2に記載のポール。
- 前記筒状体1は円筒状でその内外面1b,1aは円筒面で構成され、前記蓋13の内外面13b,13aは、それぞれ前記筒状体1の内外面1b,1aと同一の曲率からなる円筒面で構成され、前記受部12の外面12aは、前記蓋13の内面13bに沿う円筒面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のポール。
- 前記ポール10はその上部に照明灯21を備え、前記筒状体1内側における前記開口部2から手の届く範囲に、前記照明灯21を制御するための電気設備22を配置した照明用支柱であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のポール。
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