JP5302604B2 - インクジェットインク - Google Patents
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Description
(a) 水、
(b) 前記水と相溶性を有しない環状ケトンとしてのシクロペンタノン、
(c) 前記水および環状ケトンの両方と相溶性を有し、かつ同じ温度での蒸気圧が環状ケトンの蒸気圧より高いアルコールとしての2−ブタノール、
を含むと共に、インクジェットインクの総量中の、前記バインダ樹脂の含有割合が0.1質量%以上、3.0質量%以下、前記水の含有割合が10質量%以上、30質量%以下、前記アルコールと環状ケトンの合計の含有割合が55質量%以上、83質量%以下で、かつ前記アルコールAと環状ケトンKの質量比A/Kが1.4以上、5.0以下であることを特徴とするものである。
(a) 水、
(b) 前記水と相溶性を有しない環状ケトンとしてのシクロペンタノン、
(c) 前記水および環状ケトンの両方と相溶性を有し、かつ同じ温度での蒸気圧が環状ケトンの蒸気圧より高いアルコールとしての2−ブタノール、
を含むと共に、インクジェットインクの総量中の、前記バインダ樹脂の含有割合が0.1質量%以上、3.0質量%以下、前記水の含有割合が10質量%以上、30質量%以下、前記アルコールと環状ケトンの合計の含有割合が55質量%以上、83質量%以下で、かつ前記アルコールAと環状ケトンKの質量比A/Kが1.4以上、5.0以下であることを特徴とするものである。
前記各成分のうち(a)の水の含有割合が、インクジェットインクの総量中の10質量%以上、30質量%以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち水の含有割合が前記範囲未満では、本発明のインクジェットインクを、特にサーマルインクジェット方式のオンデマンド型のインクジェットプリンタに使用した際に、前記水による、インク滴の吐出を安定させる効果が得られず、吐出が不安定化して、プラスチックフィルムの表面に良好な印字をすることができなくなる。また先に説明したように(c)のアルコールが蒸発した際に、(b)の環状ケトンとの相分離によって前記環状ケトンを凝集させて、印字のエッジをより一層シャープで鮮明にすると共に、印字濃度を高める効果も得られない。
それ自体が単独で安定に存在しうる、炭素数4以上の環状ケトンのうち、油溶性染料に対する良好な溶解性を有する環状ケトンとしては、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、およびシクロヘプタノン等が挙げられる。
本発明の(b)の環状ケトンは、これら環状ケトンのうち、
シクロペンタノン(1013hPaでの沸点130.6℃、25℃での蒸気圧15.2hPa、炭素数5)
に限定される。
かかる炭素数2ないし5のアルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール〔2−メチル−1−プロパノール〕、tert−ブチルアルコール〔2−メチル−2−プロパノール〕、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール〔3−メチル−1−ブタノール〕、tert−ペンチルアルコール〔2−メチル−2−ブタノール〕、3−メチル−2−ブタノール、およびネオペンチルアルコール〔2,2−ジメチル−1−プロパノール〕等が挙げられる。
2−ブタノール(1013hPaでの沸点99.50℃、25℃での蒸気圧24.3hPa、炭素数4)
に限定される。
すなわち質量比A/Kが1.4未満ではアルコールが少なくなりすぎて、前記アルコールによる、インクジェットインクをできるだけ短時間で乾燥させて、エッジがシャープで鮮明な印字を得る効果や、乾燥前に誤って印字面に触れたりすることで印字が滲んだり、かすんだり、あるいは消えたりするのを抑制する効果、特に高速印刷時に印字が裏移りするのを防止する効果等が十分に得られない。
なお、これらの問題が生じるのをさらに有効に防止して、プラスチックフィルムの表面に良好な印字をすることを考慮すると、質量比A/Kは、前記範囲内でも1.9以上、3.0以下、特に2.5前後であるのが好ましい。
色材としては、印字に耐水性を付与する機能を有する上、環状ケトンに対する溶解性に優れた油溶性染料が用いられる。なおここでいう油溶性染料には、カラーインデックス名(C.I.name)がC.I.Solventで分類される狭義の油溶性染料だけでなく、前記環状ケトンに対する溶解性に優れると共に、水に溶解しない種々の染料をも含むものとする。
C.I.Solvent Yellow19
C.I.Solvent Red8、13、43、72、73
C.I.Solvent Blue2、25
C.I.Solvent Violet3、9
C.I.Basic Blue3、5、7、9、26
C.I.Basic Red1、14
C.I.Basic Yellow2、11
C.I.Basic Violet1、3、7、10
C.I.Acid Black2
C.I.Acid Yellow23、38
C.I.Acid Red18、33、87、88、92
C.I.Acid Blue1、9
C.I.Direct Black17
〈バインダ樹脂〉
バインダ樹脂としては、先に説明したように本質的に水には不溶で、かつ塩基性物質を溶解させたアルカリ水溶液に選択的に可溶であるアルカリ可溶性のバインダ樹脂を用いる。かかるアルカリ可溶性のバインダ樹脂としては、例えば分子中にカルボキシル基を有しており、そのままでは水に不溶であるが、アンモニア、有機アミン、苛性アルカリ等の塩基性物質を溶解させたアルカリ水溶液に加えると、カルボキシル基の部分が塩基性物質と反応して水溶性の塩を生成して溶解する樹脂等が挙げられる。
塩基性物質は、インクジェットインクをアルカリ性にして、先に説明したようにアルカリ可溶性のバインダ樹脂を良好に溶解させると共に、インクジェットプリンタのヘッドの腐食を防止するために含有される。かかる塩基性物質としてはアンモニア、有機アミン、苛性アルカリ等が挙げられる。
〈界面活性剤〉
界面活性剤は、インクジェットインクの、プラスチックフィルムの表面に対する親和性を向上させるために含有される。前記界面活性剤としては、種々の界面活性剤が使用可能であるが、特にフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤が好適に使用される。このうちフッ素系界面活性剤の具体例としては、例えばイー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー(E. I. Du Pont de Nemours and Co.)製のZONYL FSP、FSE、FSA、FS−62、セイミケミカル(株)製のサーフロン(登録商標)S−381、(株)ジェムコ製のエフトップ(登録商標)EF−802、EF−352等の1種または2種以上が挙げられる。
界面活性剤の含有割合は、インクジェットインクの総量中の0.01質量%以上、5質量%以下、特に0.05質量%以上、3質量%以下であるのが好ましい。
インクジェットインクに有機酸塩のエチレンオキシド付加物を含有させると、特に色材として顔料を含むインクジェットインクをサーマルインクジェット方式のインクジェットプリンタに使用した際に、インク滴の吐出を安定させることができる。その理由は明らかではないが、サーマルインクジェット方式のインクジェットプリンタにおいてインクジェットインクが瞬時に高温(およそ400℃程度)に加熱された際に、有機酸塩のエチレンオキシド付加物が顔料の表面に吸着しようと働きかけて、前記顔料の分散が破壊されるのを防止するためと考えられる。
で表される、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等のクエン酸のアルカリ金属塩のエチレンオキシド付加物、およびクエン酸アンモニウムのエチレンオキシド付加物からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。
インクジェットインクに、式(2):
で表されるポリオキシエチレンフェニルエーテル、および式(3):
で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有させると、先に説明した有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する働きをして、インク滴の吐出をさらに安定させることができる。
このうち式(2)で表されるポリオキシエチレンフェニルエーテルにおいて、式中のsが3ないし28であるのが好ましいのは、sが前記範囲を外れる化合物は、有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する効果が不十分になるおそれがあるためである。また特にsが28を超える化合物は、インクジェットインクの粘度を上昇させたり、水溶性が低下してインクジェットインク中に析出したりする結果として、却ってインク滴の吐出を不安定にするおそれもある。式(2)のポリオキシエチレンフェニルエーテルの具体例としては、sが6である、式(4):
また式(3)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルにおいて、式中のtが3ないし28で、かつR9のアルキル基の炭素数が8ないし10であるのが好ましいのは、tが前記範囲を外れる化合物や、R9のアルキル基の炭素数が前記範囲を外れる化合物はいずれも、有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する効果が不十分になるおそれがあるためである。
式(2)のポリオキシエチレンフェニルエーテルおよび/または式(3)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの含有割合は、インクジェットインクの総量中の0.02質量%以上、7質量%以下、特に0.1質量%以上、5質量%以下であるのが好ましい。含有割合が前記範囲未満では、これらの化合物を含有させたことによる、先に説明した補助効果が十分に得られないおそれがある。
インクジェットインクにアセチレングリコール類および/またはグリコールエーテル類を含有させると、これらの化合物は式(2)のポリオキシエチレンフェニルエーテルおよび/または式(3)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの補助効果をさらに補完する補完効果を有するため、インク滴の吐出をさらに安定させることができる。
その他の添加剤としては、例えば防かび剤、殺生剤等が挙げられる。
前記各成分を含む本発明のインクジェットインクは、例えばサーマルインクジェット方式、ピエゾ方式等のオンデマンド型のインクジェットプリンタに使用できる他、コンティニュアス型のインクジェットプリンタにも使用できるが、特に先に説明したようにサーマルインクジェット方式のオンデマンド型のインクジェットプリンタに好適に使用することができる。
色材としては、油溶性染料であるC.I.Solvent Black3を用い、水としてはイオン交換水、環状ケトンとしてはシクロペンタノン(1013hPaでの沸点130.6℃、25℃での蒸気圧15.2hPa、炭素数5)、アルコールとしては2−ブタノール(1013hPaでの沸点99.50℃、25℃での蒸気圧24.3hPa、炭素数4)を用いた。またバインダ樹脂としてはアルカリ可溶性のアクリル系樹脂〔BASFジャパン(株)製のジョンクリル(登録商標)57、重量平均分子量Mw=4,900〕、塩基性物質としては2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、界面活性剤としてはシリコーン系界面活性剤〔モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のSILWET L−7604〕を用いた。
水の配合量を10質量部、2−ブタノールの配合量を59質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は10質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは3であった。
〈実施例3〉
水の配合量を30質量部、2−ブタノールの配合量を39質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は30質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは2であった。
シクロペンタノンの配合量を25.8質量部、2−ブタノールの配合量を38.2質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルの配合量を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは1.5であった。
シクロペンタノンの配合量を12.4質量部、2−ブタノールの配合量を61.6質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルの配合量を0質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは5であった。
アルコールとして、2−ブタノールに代えて同量(49質量部)の2−プロパノール(1013hPaでの沸点82.40℃、25℃での蒸気圧60.3hPa、炭素数3)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは2.5であった。
環状ケトンとして、シクロペンタノンに代えて同量(20質量部)のシクロヘキサノン(1013hPaでの沸点155.65℃、25℃での蒸気圧6.7hPa、炭素数6)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは2.5であった。
シクロペンタノンの配合量を30質量部、2−ブタノールの配合量を39質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは1.3であった。
シクロペンタノンの配合量を10質量部、2−ブタノールの配合量を59質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは6であった。
水の配合量を5質量部、2−ブタノールの配合量を64質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は5質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは3.2であった。
〈比較例2〉
水の配合量を35質量部、2−ブタノールの配合量を34質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は35質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは1.7であった。
アルコールの蒸気圧が同じ温度での環状ケトンの蒸気圧より低い比較例を得るべく、前記アルコールとして、2−ブタノールに代えて同量(49質量部)の1−ブタノール(1013hPaでの沸点117.7℃、25℃での蒸気圧9.4hPa、炭素数4)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。インクジェットインクの総量中の水の含有割合は20質量%、環状ケトンKとアルコールAの質量比A/Kは2.5であった。
特許文献6の実施例1を再現するため、下記の各成分を配合し、混合した後、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを製造した。
〈比較例5〉
特許文献5の実施例1を再現するため、下記の各成分を配合し、混合した後、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを製造した。
特許文献2の実施例1を再現するため、下記の各成分を配合し、混合した後、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを製造した。
KF−56:シリコーンオイル〔信越化学工業(株)製〕
ジョンクリル68:スチレンアクリル樹脂〔BASFジャパン(株)製〕
YP−902:テルペンフェノール樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製〕
〈比較例7〉
特許文献3の実施例1を再現するため、下記の各成分を配合し、混合した後、5μmのメンブランフィルタを用いてろ過してインクジェットインクを製造した。
サーフィノール465:アセチレングリコール類〔エアープロダクツ アンド ケミカルズ社製〕
ダイヤナール(登録商標)PB354:アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製〕
デンカブチラール2000L:ブチラール樹脂〔電気化学工業(株)製〕
〈吐出安定性評価〉
実施例、比較例で製造したインクジェットインクを、サーマルインクジェット方式のオンデマンド型のインクジェットプリンタ〔日本ヒューレット・パッカード(株)製のDeskjet(登録商標)971Cxi〕に使用して、プラスチックフィルムとしてのOPPフィルムの表面に、前記プリンタのドライバソフトに含まれるノズルチェックパターンを印字し、吐出が不安定になってノズルからインク滴が吐出されなかったことによるノズル抜けの有無を観察して、下記の基準で吐出安定性を評価した。
△:一部にノズル抜けを生じたものの実用レベル。
×:ほぼ全体にノズル抜けを生じた。吐出安定性不良。
〈乾燥性評価〉
実施例、比較例で製造したインクジェットインクを前記インクジェットプリンタに使用して、プラスチックフィルムとしてのOPPフィルムの表面に、前記プリンタのドライバソフトに含まれる評価パターンを印字し、室温(23±1℃)で5秒間静置し、次いで200gの荷重をかけて印字面をこすった後、前記印字面の余白部分の汚れを観察して、下記の基準でインクジェットインクの乾燥性を評価した。
○:ごくわずかに汚れたのみ。乾燥性良好。
△:わずかに汚れたものの実用レベル。
×:余白のほぼ全面が汚れた。乾燥性不良。
〈定着性試験〉
実施例、比較例で製造したインクジェットインクを前記インクジェットプリンタに使用して、プラスチックフィルムとしてのOPPフィルムの表面に、前記プリンタのドライバソフトに含まれる評価パターンを印字し、室温(23±1℃)で5秒間静置し、次いで200gの荷重をかけて印字面をこすった後、印字の剥がれを観察して、下記の基準で定着性を評価した。
△:わずかに剥がれたものの実用レベル。
×:印字のほぼ全体が剥がれた。定着性不良。
〈印字品質評価〉
実施例、比較例で製造したインクジェットインクを前記インクジェットプリンタに使用して、プラスチックフィルムとしてのOPPフィルムの表面に、前記プリンタのドライバソフトに含まれる評価パターンを印字し、印字のエッジを観察して、下記の基準で印字品質を評価した。
○:ごくわずかに滲みがみられたのみ。印字品質良好。
△:わずかに滲みがみられたものの実用レベル。
×:滲みが目だった。印字品質不良。
〈目詰まり評価〉
実施例、比較例で製造したインクジェットインクを前記インクジェットプリンタに使用して、プラスチックフィルムとしてのOPPフィルムの表面に、前記プリンタのドライバソフトに含まれる評価パターンを印字した後、5分間静置して再び同じ評価パターンを印字し、ノズルの抜けを観察して、下記の基準でノズルの目詰まりを評価した。
○:ごくまれにノズル抜けが生じたが、ワイピングの操作をすることで速やかに目詰まりを解消して平常状態に復帰できた。
△:一部にノズル抜けが生じたが、ワイピングの操作をすることで目詰まりを解消して平常状態に復帰できた。
以上の評価結果を表6ないし表8に示す。
また各実施例、および比較例8〜11を比較すると、環状ケトンとしてはシクロペンタノン、アルコールとしては2−ブタノール、そして環状ケトンとアルコールの質量比A/Kは1.4ないし5.0である必要があることが判った。
Claims (2)
- 色材としての油溶性染料、アルカリ可溶性のバインダ樹脂、および混合溶媒を含むインクジェットインクであって、前記混合溶媒が
(a) 水、
(b) 前記水と相溶性を有しない環状ケトンとしてのシクロペンタノン、
(c) 前記水および環状ケトンの両方と相溶性を有し、かつ同じ温度での蒸気圧が環状ケトンの蒸気圧より高いアルコールとしての2−ブタノール、
を含むと共に、インクジェットインクの総量中の、前記バインダ樹脂の含有割合が0.1質量%以上、3.0質量%以下、前記水の含有割合が10質量%以上、30質量%以下、前記アルコールと環状ケトンの合計の含有割合が55質量%以上、83質量%以下で、かつ前記アルコールAと環状ケトンKの質量比A/Kが1.4以上、5.0以下であることを特徴とするインクジェットインク。 - インクジェットインクを加熱して気泡を発生させて、前記気泡の発生による体積増加分のインクをインク滴としてノズルから吐出させる方式のインクジェットプリンタに用いられる請求項1に記載のインクジェットインク。
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